JPH0857954A - 鍔返し複合管の製造方法 - Google Patents
鍔返し複合管の製造方法Info
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- JPH0857954A JPH0857954A JP20328694A JP20328694A JPH0857954A JP H0857954 A JPH0857954 A JP H0857954A JP 20328694 A JP20328694 A JP 20328694A JP 20328694 A JP20328694 A JP 20328694A JP H0857954 A JPH0857954 A JP H0857954A
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- synthetic resin
- pipe
- composite
- tube
- metal
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- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】金属管の少なくとも内面が合成樹脂で被覆され
た複合管の鍔返し加工部における、金属と合成樹脂界面
での剥離や、合成樹脂の環境応力割れや酸化劣化を起こ
さない、耐久性に優れた鍔返し複合管の製造方法を提供
する。 【構成】金属管131の少なくとも内面が合成樹脂13
2で被覆された複合管13の管端部を冷間にて鍔返し加
工し、その鍔返し加工部を、合成樹脂の軟化温度よりも
10℃低い温度にてアニール処理を行う。
た複合管の鍔返し加工部における、金属と合成樹脂界面
での剥離や、合成樹脂の環境応力割れや酸化劣化を起こ
さない、耐久性に優れた鍔返し複合管の製造方法を提供
する。 【構成】金属管131の少なくとも内面が合成樹脂13
2で被覆された複合管13の管端部を冷間にて鍔返し加
工し、その鍔返し加工部を、合成樹脂の軟化温度よりも
10℃低い温度にてアニール処理を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐久性に優れた鍔返し
複合管の製造方法に関するものである。
複合管の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】管と管とを接続する方法として、従来、
管継手部材を使用する方法の他に、管の一端部を拡径し
て受口部や鍔返し部を形成する方法や、鋼管等において
は、フランジを溶接する方法等が知られている。
管継手部材を使用する方法の他に、管の一端部を拡径し
て受口部や鍔返し部を形成する方法や、鋼管等において
は、フランジを溶接する方法等が知られている。
【0003】給排水や給湯用等、流体を移送するための
管として、耐蝕性及び耐薬品性等を向上させる金属管の
少なくとも内面を樹脂で被覆した複合管においても、管
と管の接続のために、従来からバルジ成形による受口成
形や、パンチ成形による鍔返し加工等が採用されてい
る。
管として、耐蝕性及び耐薬品性等を向上させる金属管の
少なくとも内面を樹脂で被覆した複合管においても、管
と管の接続のために、従来からバルジ成形による受口成
形や、パンチ成形による鍔返し加工等が採用されてい
る。
【0004】例えば、特開平5─278143号公報で
は、少なくとも金属管の内面を合成樹脂で被覆した複合
管の管端部を受口部や鍔返し部に拡径する際に、合成樹
脂の融点以下の温度で塑性加工し、その後少なくともそ
の加工部分近傍の合成樹脂をその融点以上の温度で加圧
する方法が提案されている。
は、少なくとも金属管の内面を合成樹脂で被覆した複合
管の管端部を受口部や鍔返し部に拡径する際に、合成樹
脂の融点以下の温度で塑性加工し、その後少なくともそ
の加工部分近傍の合成樹脂をその融点以上の温度で加圧
する方法が提案されている。
【0005】ところで、以上のような接続のための受口
形成や鍔返し成形においては、一般にその拡径率を20
〜30%程度と高くする必要があり、複合管において
は、被覆樹脂内に大きな内部応力が生じ、金属と樹脂界
面での剥離や、樹脂の環境応力割れや酸化劣化の原因と
なるという問題点がある。
形成や鍔返し成形においては、一般にその拡径率を20
〜30%程度と高くする必要があり、複合管において
は、被覆樹脂内に大きな内部応力が生じ、金属と樹脂界
面での剥離や、樹脂の環境応力割れや酸化劣化の原因と
なるという問題点がある。
【0006】又、例えば、特開平5─278143号公
報では、鍔返し加工時に生じる内部応力は大部分取り除
けるが、塑性加工後、樹脂の融点以上の温度で加圧する
ため、加圧時に鍔返し部の樹脂が流れすぎ、肉厚が現象
し性能にばらつきが生じるという問題点がある。
報では、鍔返し加工時に生じる内部応力は大部分取り除
けるが、塑性加工後、樹脂の融点以上の温度で加圧する
ため、加圧時に鍔返し部の樹脂が流れすぎ、肉厚が現象
し性能にばらつきが生じるという問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の如き
従来の問題点を解消し、金属管の少なくとも内面が合成
樹脂で被覆された複合管の鍔返し加工部における、金属
と合成樹脂界面での剥離や、合成樹脂の環境応力割れや
酸化劣化を起こさない、耐久性に優れた鍔返し複合管の
製造方法を提供することを目的としてなされたものであ
る。
従来の問題点を解消し、金属管の少なくとも内面が合成
樹脂で被覆された複合管の鍔返し加工部における、金属
と合成樹脂界面での剥離や、合成樹脂の環境応力割れや
酸化劣化を起こさない、耐久性に優れた鍔返し複合管の
製造方法を提供することを目的としてなされたものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の鍔返し複
合管の製造方法は、金属管の少なくとも内面が合成樹脂
で被覆された複合管の管端部を冷間にて鍔返し加工し、
その鍔返し加工部を、合成樹脂の軟化温度〜軟化温度よ
りも30℃低い温度にてアニール処理を行うことを特徴
とし、このことにより前記目的が達成される。
合管の製造方法は、金属管の少なくとも内面が合成樹脂
で被覆された複合管の管端部を冷間にて鍔返し加工し、
その鍔返し加工部を、合成樹脂の軟化温度〜軟化温度よ
りも30℃低い温度にてアニール処理を行うことを特徴
とし、このことにより前記目的が達成される。
【0009】本発明において、金属管としては、鉄、
鋼、ステンレス、アルミニウム、銅、めっき鋼等の金属
からなる管が使用される。金属管の樹脂被覆される表面
は、必要に応じて、アルカリ等による脱脂処理、塩酸、
硫酸、硝酸等による酸処理、防錆処理としてリン酸亜
鉛、リン酸鉄、シュウ酸等での処理、又は、通常のプラ
イマー(シランカップリング剤、チタンカップリング
剤、有機チタネート等)によるプライマー層の形成等の
適当な公知の表面処理を施してもよい。
鋼、ステンレス、アルミニウム、銅、めっき鋼等の金属
からなる管が使用される。金属管の樹脂被覆される表面
は、必要に応じて、アルカリ等による脱脂処理、塩酸、
硫酸、硝酸等による酸処理、防錆処理としてリン酸亜
鉛、リン酸鉄、シュウ酸等での処理、又は、通常のプラ
イマー(シランカップリング剤、チタンカップリング
剤、有機チタネート等)によるプライマー層の形成等の
適当な公知の表面処理を施してもよい。
【0010】本発明において、合成樹脂としては、公知
の熱可塑性樹脂が使用可能であり、特に金属との接着性
の高い合成樹脂が好ましく、例えば、シラングラフトポ
リエチレン、カルボン酸変性ポリエチレン等の変性ポリ
オレフィン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、
ポリアミド等が好適に使用される。
の熱可塑性樹脂が使用可能であり、特に金属との接着性
の高い合成樹脂が好ましく、例えば、シラングラフトポ
リエチレン、カルボン酸変性ポリエチレン等の変性ポリ
オレフィン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、
ポリアミド等が好適に使用される。
【0011】本発明において、複合管の管端部を冷間に
て(通常は常温下で)鍔返し加工する方法は特に限定さ
れず、パンチ成形(コニカル拡径)、ゴムバルジ成形、
更に遊星ローラー等を用いる方法が挙げられる。本発明
において、合成樹脂の軟化温度とは、JIS−K720
6に準じて測定されたビカット軟化温度をいう。
て(通常は常温下で)鍔返し加工する方法は特に限定さ
れず、パンチ成形(コニカル拡径)、ゴムバルジ成形、
更に遊星ローラー等を用いる方法が挙げられる。本発明
において、合成樹脂の軟化温度とは、JIS−K720
6に準じて測定されたビカット軟化温度をいう。
【0012】本発明において、鍔返し加工部を、合成樹
脂の軟化温度〜軟化温度よりも30℃低い温度にてアニ
ール処理を行う必要がある。合成樹脂の軟化温度を超え
る温度でアニール処理を行った場合には、アニール処理
時に合成樹脂の酸化劣化を促進してしまい、軟化温度よ
りも30℃未満の温度にてアニール処理を行った場合に
は、アニール処理が不十分で合成樹脂の残留応力を十分
に除去することができない。
脂の軟化温度〜軟化温度よりも30℃低い温度にてアニ
ール処理を行う必要がある。合成樹脂の軟化温度を超え
る温度でアニール処理を行った場合には、アニール処理
時に合成樹脂の酸化劣化を促進してしまい、軟化温度よ
りも30℃未満の温度にてアニール処理を行った場合に
は、アニール処理が不十分で合成樹脂の残留応力を十分
に除去することができない。
【0013】尚、本発明においては、複合管の製造方法
は特に限定されないが、例えば次の方法は生産性が高い
点で好ましい。即ち、金属帯板をその両側縁部を互いに
突き合わせるか重ね合わせて円筒状に成形した後、その
両側端部を接合して連続的に金属管を製管しながら、そ
の金属管の内部に、上記成形途上の開口部分から押出成
形金型を挿入して、金属管内周面に合成樹脂層が形成さ
れるよう合成樹脂を押出被覆して全体を一体化する複合
管の製造方法である。
は特に限定されないが、例えば次の方法は生産性が高い
点で好ましい。即ち、金属帯板をその両側縁部を互いに
突き合わせるか重ね合わせて円筒状に成形した後、その
両側端部を接合して連続的に金属管を製管しながら、そ
の金属管の内部に、上記成形途上の開口部分から押出成
形金型を挿入して、金属管内周面に合成樹脂層が形成さ
れるよう合成樹脂を押出被覆して全体を一体化する複合
管の製造方法である。
【0014】
【作用】本発明の鍔返し複合管の製造方法は、金属管の
少なくとも内面が合成樹脂で被覆された複合管の管端部
を冷間にて鍔返し加工し、その鍔返し加工部を、合成樹
脂の軟化温度〜軟化温度よりも30℃低い温度にてアニ
ール処理を行うことにより、鍔返し加工部における合成
樹脂の残留応力を有効に除去することができ、金属と合
成樹脂界面での剥離や、合成樹脂の環境応力割れや酸化
劣化を起こすことがなく、耐久性に優れている。
少なくとも内面が合成樹脂で被覆された複合管の管端部
を冷間にて鍔返し加工し、その鍔返し加工部を、合成樹
脂の軟化温度〜軟化温度よりも30℃低い温度にてアニ
ール処理を行うことにより、鍔返し加工部における合成
樹脂の残留応力を有効に除去することができ、金属と合
成樹脂界面での剥離や、合成樹脂の環境応力割れや酸化
劣化を起こすことがなく、耐久性に優れている。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例により図面を参照して
説明する。実施例1 図1は、本発明に使用する複合管の例の製造工程を説明
する正面図である。供給ドラム2より帯状金属材1を繰
り出し、前処理槽もしくは装置3にて、アルカリによる
脱脂後、硝酸による表面処理を行った。尚、帯状金属材
1としては、冷間圧延鋼板を用いた。
説明する。実施例1 図1は、本発明に使用する複合管の例の製造工程を説明
する正面図である。供給ドラム2より帯状金属材1を繰
り出し、前処理槽もしくは装置3にて、アルカリによる
脱脂後、硝酸による表面処理を行った。尚、帯状金属材
1としては、冷間圧延鋼板を用いた。
【0016】表面処理を行った帯状金属材1の表面を前
フォーミング機4により断面U字状にフォーミングし、
その表面にプライマー塗布装置5によってチタンカップ
リング剤からなるプライマーを塗布後、誘導加熱機6に
てプライマーを焼き付けた。
フォーミング機4により断面U字状にフォーミングし、
その表面にプライマー塗布装置5によってチタンカップ
リング剤からなるプライマーを塗布後、誘導加熱機6に
てプライマーを焼き付けた。
【0017】そのプライマーを焼き付けた帯状金属材1
を、円管フォーミング機7によりフォーミグしつつ、押
出機9の先端部に連結された押出金型10の手前で押出
金型10の周囲を包囲するようにして側縁部を突き合わ
せるようにして円筒状に形成するとともに、突き合わせ
部をTIG溶接機8を用いて溶接して円管を形成した。
を、円管フォーミング機7によりフォーミグしつつ、押
出機9の先端部に連結された押出金型10の手前で押出
金型10の周囲を包囲するようにして側縁部を突き合わ
せるようにして円筒状に形成するとともに、突き合わせ
部をTIG溶接機8を用いて溶接して円管を形成した。
【0018】この円管の内周面に押出金型10より溶融
合成樹脂を押出被覆した。尚、合成樹脂としては、シラ
ン変性ポリエチレン(ビカット軟化温度100℃)を使
用した。サイジングダイ11により冷却後、定尺切断装
置12により必要なサンプル長になるように切断して、
連続的に、図2に示す如き、金属管131の内面が合成
樹脂132で被覆された円筒状の複合管13を得た。
合成樹脂を押出被覆した。尚、合成樹脂としては、シラ
ン変性ポリエチレン(ビカット軟化温度100℃)を使
用した。サイジングダイ11により冷却後、定尺切断装
置12により必要なサンプル長になるように切断して、
連続的に、図2に示す如き、金属管131の内面が合成
樹脂132で被覆された円筒状の複合管13を得た。
【0019】得られた複合管13の一端内に、図3に示
す60度テーパーコア14を25℃の雰囲気下にて圧入
して管端部のコニカル拡径を行った。次に、図4に示す
ように、コニカル拡径した複合管を、25℃の雰囲気下
にて180度コア151と受け台152間で圧着して鍔
返し加工を行った。鍔返し加工を行った複合管を、生産
性を考慮して、鍔返し加工直後に、90℃のギアーオー
ブン中に5時間入れてアニール処理を行い、アニール処
理複合管を得た。
す60度テーパーコア14を25℃の雰囲気下にて圧入
して管端部のコニカル拡径を行った。次に、図4に示す
ように、コニカル拡径した複合管を、25℃の雰囲気下
にて180度コア151と受け台152間で圧着して鍔
返し加工を行った。鍔返し加工を行った複合管を、生産
性を考慮して、鍔返し加工直後に、90℃のギアーオー
ブン中に5時間入れてアニール処理を行い、アニール処
理複合管を得た。
【0020】比較例1 アニール処理を行わなかったこと以外は実施例1と同様
である。
である。
【0021】比較例2 コニカル拡径を行う際に、図3に示す如く、複合管の一
端内に80℃に加熱した60度テーパーコア14を圧入
した。次に、図4に示すように、コニカル拡径した複合
管を120℃に加熱した180度コア151と受け台1
52間で圧着して鍔返し加工を行った。アニール処理は
行わなかった。上記以外は実施例1と同様である。
端内に80℃に加熱した60度テーパーコア14を圧入
した。次に、図4に示すように、コニカル拡径した複合
管を120℃に加熱した180度コア151と受け台1
52間で圧着して鍔返し加工を行った。アニール処理は
行わなかった。上記以外は実施例1と同様である。
【0022】比較例3 アニール条件を60℃にて5時間としたこと以外は実施
例1と同様にして、アニール処理複合管を得た。
例1と同様にして、アニール処理複合管を得た。
【0023】比較例4 アニール条件を120℃にて5時間としたこと以外は実
施例1と同様にして、アニール処理複合管を得た。
施例1と同様にして、アニール処理複合管を得た。
【0024】実施例1及び比較例1〜4により得られた
アニール処理複合管又は無処理複合管について、85℃
/45℃温度差勾配通湯評価を行い、0、100、50
0、1000、2000時間における鍔返し部のクレー
ズの発生状況を光学顕微鏡(倍率20倍)を用いて確認
した。その結果を表1に示した。
アニール処理複合管又は無処理複合管について、85℃
/45℃温度差勾配通湯評価を行い、0、100、50
0、1000、2000時間における鍔返し部のクレー
ズの発生状況を光学顕微鏡(倍率20倍)を用いて確認
した。その結果を表1に示した。
【0025】
【表1】
【0026】表1からも明らかな如く、本発明の実施例
1の場合には、アニール処理により鍔返し加工部の合成
樹脂の残留応力を有効に除去することができ、85℃/
45℃温度勾配通湯評価における試験時間が2000時
間を経過したときにも、クレーズの発生が見られず、耐
久性に優れている。これに対して、比較例1〜4の場合
には、いずれも、85℃/45℃温度勾配通湯評価にお
ける試験時間が長時間になると、クレーズの発生が見ら
れ、耐久性に劣っている。
1の場合には、アニール処理により鍔返し加工部の合成
樹脂の残留応力を有効に除去することができ、85℃/
45℃温度勾配通湯評価における試験時間が2000時
間を経過したときにも、クレーズの発生が見られず、耐
久性に優れている。これに対して、比較例1〜4の場合
には、いずれも、85℃/45℃温度勾配通湯評価にお
ける試験時間が長時間になると、クレーズの発生が見ら
れ、耐久性に劣っている。
【0027】実施例2 縦×横×厚さ=160mm×160mm×1.6mmの
熱間圧延鋼板をアルカリ脱脂、硝酸処理後、プライマー
を焼き付けた。尚、プライマーとしては、チタンカップ
リング剤を用いた。プライマーを焼き付けた熱間圧延鋼
板の表面に、シラングラフトポリエチレンからなる合成
樹脂を肉厚1mmとなるようにプレス機を用いて熱圧着
して、図5に示す如く、鋼板161の片面に合成樹脂1
62が積層された板状複合体16を得た。
熱間圧延鋼板をアルカリ脱脂、硝酸処理後、プライマー
を焼き付けた。尚、プライマーとしては、チタンカップ
リング剤を用いた。プライマーを焼き付けた熱間圧延鋼
板の表面に、シラングラフトポリエチレンからなる合成
樹脂を肉厚1mmとなるようにプレス機を用いて熱圧着
して、図5に示す如く、鋼板161の片面に合成樹脂1
62が積層された板状複合体16を得た。
【0028】この板状複合体16に、図6(a)〜
(c)に示す如く、中央部に半球状の凸部171を有す
る加工治具17を冷間圧接して、凹加工を行って凹部に
合成樹脂層を有する凹加工複合体のサンプルを得た。こ
の凹加工複合体のサンプルを90℃ギアーオーブン中に
5時間入れてアニール処理を行い、アニール処理複合体
を得た。
(c)に示す如く、中央部に半球状の凸部171を有す
る加工治具17を冷間圧接して、凹加工を行って凹部に
合成樹脂層を有する凹加工複合体のサンプルを得た。こ
の凹加工複合体のサンプルを90℃ギアーオーブン中に
5時間入れてアニール処理を行い、アニール処理複合体
を得た。
【0029】比較例5 アニール処理を行わなかったこと以外は実施例2と同様
である。
である。
【0030】比較例6 アニール処理条件を、60℃、5時間としたこと以外は
実施例2と同様にしてアニール処理複合体を得た。
実施例2と同様にしてアニール処理複合体を得た。
【0031】比較例7 アニール処理条件を、120℃、5時間としたこと以外
は実施例2と同様にしてアニール処理複合体を得た。
は実施例2と同様にしてアニール処理複合体を得た。
【0032】実施例2及び比較例5〜7により得られた
アニール処理複合体又は無処理複合体について、これを
複合管のサンプル評価としての85℃/45℃温度差勾
配通湯評価を行い、0、100、500、1000、2
000時間における凸加工部のクレーズの発生状況を光
学顕微鏡(倍率20倍)を用いて確認した。その結果を
表2に示した。
アニール処理複合体又は無処理複合体について、これを
複合管のサンプル評価としての85℃/45℃温度差勾
配通湯評価を行い、0、100、500、1000、2
000時間における凸加工部のクレーズの発生状況を光
学顕微鏡(倍率20倍)を用いて確認した。その結果を
表2に示した。
【0033】
【表2】
【0034】表2からも明らかな如く、本発明の実施例
2の場合には、アニール処理により凸加工部の合成樹脂
の残留応力を有効に除去することができ、85℃/45
℃温度勾配通湯評価における試験時間が2000時間を
経過したときにも、クレーズの発生が見られず、耐久性
に優れている。これに対して、比較例5〜7の場合に
は、いずれも、85℃/45℃温度勾配通湯評価におけ
る試験時間が長時間になると、クレーズの発生が見られ
たり、合成樹脂と金属界面の剥離が生じたりして、耐久
性に劣っている。
2の場合には、アニール処理により凸加工部の合成樹脂
の残留応力を有効に除去することができ、85℃/45
℃温度勾配通湯評価における試験時間が2000時間を
経過したときにも、クレーズの発生が見られず、耐久性
に優れている。これに対して、比較例5〜7の場合に
は、いずれも、85℃/45℃温度勾配通湯評価におけ
る試験時間が長時間になると、クレーズの発生が見られ
たり、合成樹脂と金属界面の剥離が生じたりして、耐久
性に劣っている。
【0035】
【発明の効果】本発明の鍔返し複合管の製造方法は上記
の如き構成とされているので、金属と合成樹脂界面での
剥離や、合成樹脂の環境応力割れ、酸化劣化を起こすこ
とがなく、耐久性に優れている。
の如き構成とされているので、金属と合成樹脂界面での
剥離や、合成樹脂の環境応力割れ、酸化劣化を起こすこ
とがなく、耐久性に優れている。
【0036】
【図1】本発明に使用する複合管の一例の製造工程を説
明する正面図である。
明する正面図である。
【図2】本発明に使用する複合管の一例の一部切欠き正
面図である。
面図である。
【図3】複合管の管端部のコニカル拡径を行う状態を説
明する断面図である。
明する断面図である。
【図4】複合管の管端部の鍔返し加工を行う工程を説明
する断面図であり、(a)はその前半の工程を説明する
断面図、(b)はその後半の工程を説明する断面図であ
る。
する断面図であり、(a)はその前半の工程を説明する
断面図、(b)はその後半の工程を説明する断面図であ
る。
【図5】本発明のテストサンプルとしての板状複合体を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図6】板状複合体の凸加工の工程を説明する断面図で
あり、(a)はその前半の工程を説明する断面図、
(b)は中間の工程を説明する断面図、(c)はその後
半の工程を説明する断面図である。
あり、(a)はその前半の工程を説明する断面図、
(b)は中間の工程を説明する断面図、(c)はその後
半の工程を説明する断面図である。
13 複合管 14 60度テーパーコア 16 板状複合体 131 金属管 132,162 合成樹脂 151 180度コア 152 受け台 161 鋼板
Claims (1)
- 【請求項1】 金属管の少なくとも内面が合成樹脂で被
覆された複合管の管端部を冷間にて鍔返し加工し、その
鍔返し加工部を、合成樹脂の軟化温度〜軟化温度よりも
30℃低い温度にてアニール処理を行うことを特徴とす
る鍔返し複合管の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20328694A JPH0857954A (ja) | 1994-08-29 | 1994-08-29 | 鍔返し複合管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20328694A JPH0857954A (ja) | 1994-08-29 | 1994-08-29 | 鍔返し複合管の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0857954A true JPH0857954A (ja) | 1996-03-05 |
Family
ID=16471537
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20328694A Pending JPH0857954A (ja) | 1994-08-29 | 1994-08-29 | 鍔返し複合管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0857954A (ja) |
-
1994
- 1994-08-29 JP JP20328694A patent/JPH0857954A/ja active Pending
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