JPH085719Y2 - 気管挿入用カテーテル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、笑気ガスや酸素を体内に誘導するに用いる
気管内挿入用カテーテルに関するもので、該カテーテル
を患者の気管内に確実に留置できる様にしたものであ
る。

（１）従来の技術 麻酔・人工呼吸を目的に気管内に挿入されるカテーテ
ルは、喉頭鏡を用い声門を目視しながらカテーテルを声
門下へ進める。従来のカテーテルは声門を通過した事を
視認できる様、例えばカテーテルに目盛りを付けたり
又、カテーテルに固着されているカフを着色するなどの
技術で行われてきた。しかしながら気管の中の暗さがわ
ざわいして明確に視認する事が難しく、まれに挿入深度
が深すぎ気管分岐部を越えて片肺挿管になる事があっ
た。

（２）考案が解決しようとする課題と手段 本考案によるカテーテルは、上記の欠点を解消し、気
管腔内の声門下に安全・確実かつ速やかにカテーテル先
端部近傍に設けられたカフを導入し、麻酔・人口呼吸を
可能にしたカフ付カテーテルである。すなわち、本考案
は気管挿入用カテーテルのカフ後端から100mm以内好ま
しくは50mm以内にあるカテーテルチューブ表面に軸方向
長さ3mm以上の白色の声門通過視認用マークを設けた。
気管内挿入時に、喉頭鏡を用いて声門通過視認マークの
声門通過をチェックするが、鋭意検討した結果、白色し
かも巾3mm程度以上のマークが極めてチェックし易いこ
とを認めた。該マークは言うまでもなく、連続し、又は
連続しない、いずれのものでもよい。

（３）実施例 以上、本考案の一実施例を図面に従って説明する。

第１図は本考案を適用した気管挿入用カテーテルであ
り、該気管挿入用カテーテル１のカフ２の後部に声門通
過視認用マーク５をＡ−Ａ′断面図のように気管挿入用
カテーテル１の円周上に施した物である。尚、本実施例
では気管挿入用カテーテルをシリコーンゴム製とした
為、声門通過視認用マークも気管挿入用カテーテルに印
刷を行い易いシリコーンゴムの脱酢酸型室温硬化接着剤
を主成分としたインクを用いた。インクの処方は、脱酢
酸型室温硬化接着剤を25wt％になるようにトルエンに混
じ、更に顔料（東芝シリコーン（株）製ME−60wを10wt
％混じた物をインクをした。これを、気管挿入用カテー
テルの円周上にカフ後部より30mmまでコーティングし24
時間室温にて乾燥させた。

このように制作したカテーテルを喉頭鏡を用いて気管
内に挿入した。

声門通過視認用マークを観察しつつ挿入することによ
って、声門通過視認用マークが声門を通過したことを容
易に認識することができた。この結果、従来のカテーテ
ルよりも確実な操作が可能となった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す外観図であり、（ロ）
は（イ）の断面図である。又、声門通過視認用マーク５
をＡ−Ａ′断面図として示した。４パイロットバルーン
は２カフを膨張させる為、１気管挿入用カテーテルを二
重管構造とし、６カフ腔により連通されている。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】カテーテルチューブの先端部が開口し、該
   開口部近傍に流体送入により膨張するカフ（２）を設け
   たカテーテルにおいて、カフ（２）の後端部（２′）の
   近傍カテーテルチューブ表面に軸方向長さ3mm以上の連
   続し、又は連続しない白色のマーク（５）を設けたこと
   を特徴とする気管内挿入用カテーテル