JPH0856059A - 電磁波デバイス - Google Patents

電磁波デバイス

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JPH0856059A
JPH0856059A JP18846394A JP18846394A JPH0856059A JP H0856059 A JPH0856059 A JP H0856059A JP 18846394 A JP18846394 A JP 18846394A JP 18846394 A JP18846394 A JP 18846394A JP H0856059 A JPH0856059 A JP H0856059A
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JP
Japan
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frequency
electromagnetic wave
carrier
semiconductor
wave
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JP18846394A
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English (en)
Inventor
Yoshihiko Mizushima
宜彦 水島
Takashi Iida
孝 飯田
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Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来できなかった電磁波(光)の進行波的増
巾が簡単に実現できる電磁波デバイスを提供する。 【構成】 半導体結晶1に電磁波入射手段2と電磁波を
出射する手段3とが組合わされる。外部静磁界4には通
常電極石などが使用される。半導体に附された電極5,
6間にはキャリヤ加速電圧が加えられる。加速の方向は
電子、正孔によって異なるが、電磁波進行方向と、キャ
リヤ走行方向とを一致させる。少くともその方向の成分
を有するようになされる。7,8間にはキャリヤの流れ
によってこれと直交する方向にホール電圧が発生するの
で、これを補償する電圧を必要により加える。入射電磁
波の周波数は半導体結晶1の光学フォノン周波数の近傍
に設定され、内部で増巾された電磁波を取出すようにな
されており、特に所定の条件式において、kの複素解即
ち増幅波を与えるように該周波数が選ばれている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願は、電磁波を半導体中で増巾
せんとする電磁波デバイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】本願でいう電磁波とは、原理的には広い
範囲にまたがるものであるが、特に好ましく適用される
のは半導体結晶の光学フォノン周波数附近であり、主と
して近赤外ないし赤外領域であるので、以下これについ
て例示することにする。
【0003】米国特許5,020,064号(特願昭6
3−215,817号)に提案した電磁波デバイスで
は、プラズマ周波数ないしサイクロトロン周波数のよう
な集団運動を利用し、これと集団的な相互作用をさせる
可能性を示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一般に、電磁
波(光)は、自由電子ないし半導体中の自由キャリヤ
(電子、正孔)等とはエネルギー的に相互作用しないの
で、半導体内自由キャリヤによって電磁波を増巾するこ
とはできない。唯一の解決例は、上記既提案である。本
願はこれとは別に新しい解決案を提示するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願は前記特許の電磁波
デバイスを改良したものであって、本願においては、半
導体内の光学フォノン振動数を利用しようとするもので
ある。光学フォノンは半導体結晶内において、特別の有
極性振動波を生じることが知られているので、このよう
な集団模型モデルとは電磁波は相互作用することが可能
なのである。もちろん、このような発明は、従来全く存
在せず、きわめて新規性に富む発明というべきである。
【0006】しかも、この発明によって、従来できなか
った電磁波(光)の進行波的増巾が簡単に実現できるこ
とは、画期的な実用上の進歩というべきである。
【0007】
【作用】本発明の原理を概説すれば、次のようである。
【0008】光学フォノン周波数においては、一般に入
射電磁波に対して共振が起るために、周波数分散が発生
しうる。このため、通常の赤外光吸収スペクトルにおい
ても、残留線と称せられる異常が起り、反射率が高くな
ることが知られている。
【0009】ただし、従来の知識では、そこまでに止ま
り、これが特段の活性素子としての作用を持つことは知
られていない。
【0010】本願発明においては、これら光学フォノン
による原子振動波形が格子の空間電荷波でもあることに
注目し、これとコヒーレントに同期しうる波と相互作用
させる。
【0011】この波は、当該周波数附近であって、位相
整合条件をつくり出せる空間電荷波であることが必要で
ある。
【0012】位相整合条件は、光学フォノン周波数附近
において格子波の従う方程式から波動の位相速度を計算
し、これと一致するような電磁波の位相速度と合致する
条件を求めればよい。
【0013】このときの電磁波は、電気的相互作用を起
すためには、空間電荷波でなくてはならない。通常の電
磁波は横波であって進行方向に位相整合はできないた
め、縦波成分を有する必要がある。これは、進行方向に
対して横磁界を設定することで可能となる。電磁波の進
行方向に対して横方向に静磁界を設けた配置をフォーク
ト配置と称し、電磁波は縦波成分を持ち、従って空間電
荷波となりうる。このことは公知であるが、このような
波とフォノン波との相互作用により増巾解を得ること
が、本発明の新規性に属するのである。
【0014】本発明が適用されるための構成要件をのべ
ると、半導体結晶は縦光学フォノンと横光学フォノンの
それぞれの周波数を示すことが必要で、そのためには有
極性イオン結晶であることが必要である。具例的には二
元以上の化合物半導体であればよく、GaAs、InS
b、CdS等がその例である。
【0015】これらは、当然そのエネルギーギャップで
きまる吸収端を有するが、問題の電磁波に対して吸収端
が高周波側にあることが必要で、さもないと不透明にな
ってしまうが、一般に光学フォノン周波数は、その意味
で透明領域にあるのでその心配はない。
【0016】また別に、キャリヤ密度に基因するプラズ
マ周波数によって吸収ないし反射が起こることがある。
これを避けるためにはプラズマ周波数を光学フォノン周
波数より低くすることが必要で、これはキャリヤ密度を
過大にしないことで容易に達成される。一般に本提案に
よる増幅利得は大きくできるので、この損失を上回るよ
うにすることもできる。
【0017】また、キャリヤの半導体結晶中における散
乱は、実用上有害な効果をもたらすので、散乱は少いほ
うがよい。そのためには材料の易動度が高いこと、また
低温で動作させること、不純物が少いことが好ましい。
ただし、光学フォノン周波数においては、散乱時間は通
常小さく、それほど致命的妨害とはならない。
【0018】
【実施例】本発明の概念的構成を図1に示す。
【0019】1は半導体結晶で、これに電磁波入射手段
2と電磁波出射手段3とが組合わされる。4は外部静磁
界で通常電極石などが使用される。5,6は、半導体に
附された電極であって、この間にキャリヤ加速電圧を加
える。加速の方向は電子、正孔によって異なるが、電磁
波進行方向と、キャリヤ走行方向とを一致させる。少く
ともその方向の成分を有するようになされる。もちろ
ん、入射電磁波を吸収妨害しない位置形状が工夫され
る。7,8は、上記のようなキャリヤの流れによって、
これと直交する方向にホール電圧が発生する。この電圧
は本発明に不要のものであるから、これを補償するため
に横電圧を加える。ただし、有限の寸法の結晶において
は上記ホール電界は端面に界面電荷を生じ、上記ホール
電界を打消して、キャリヤはふたたびもとの正しい方向
に走るので、7,8は不可欠なものではない。
【0020】また、当然これらの装置は導波管形状中に
収容設置することもでき、種々の変形が可能である。理
論的検討の結果、増幅された波を得るための条件として
は、次の永年方程式に集約される。
【0021】 {Kω2 −ωp 2 −(kc)2 }・{K(ω−kv)2
−ωp 2 }=Kωc 2 ・{Kω2 −(kc)2 } これは、kについての方程式として、次の形式に書け
る。
【0022】 k4 −(2ω/βc)・k3 −[[1/c2 −1/
{(βc)2 K}]・(Kω2 −ωp 2 )+ωc 2
(βc)2 ]・k2 +[2ω/{c2 (βc)}]・
(Kω2 −ωp 2 )・k−[1/{c2 (βc)2 }]
・{(Kω2 −ωp 2 2 −K2 ωc 2 ω2 }=0 ただし、kは合成電磁波の波数、ωはその角周波数、c
は真空中光速度、β=v/cであり、vは自由キャリヤ
の走行速度、ωp =(q2 n/εm)1/2 で、qは単位
電荷、nはキャリヤ密度、εは誘電率、mはキャリヤ有
効質量 ωc =qB/m、Bは静磁束密度、K=(ω2
ωl 2 )/(ω2 −ωt 2 )で、ωl 、ωt はそれぞれ
光学フォノン周波数のうち縦光学フォノン周波数、横光
学フォノン周波数である。
【0023】上式は本発明者の発見になるものである。
波動方程式から得られる解とは、もし実数のωに対して
複素数のkが得られたとき、その虚部は内部を伝搬する
波動の増巾(または減衰)をあらわすものとなることは
よく知られている。この増巾ないし減衰波は、それぞれ
別の方向に走るので、そのうち増巾方向を判別してその
方向に増巾電磁波を取り出すことができる。
【0024】この方程式は、もしk=1と仮定すると、
本発明者の研究報告J.Appl.Phys.75,n
o.5.1994 p.2348に示した式において衝
突散乱を除いた式、すなわち (ω2 −k2 2 −ωp 2 )・{1−ωp 2 /(ω−k
v)2 }={ωc 2 ・(ω2 −k2 2 )}/(ω−k
v)2 と一致することから、基本的に前特許との類似性がある
こと(ただし、常にωlとωt とは等しくないので、k
=1はありえないことで、本願は本質的に場合が異なる
が)、したがって前特許より高度の新しい効果であるこ
とがわかる。
【0025】この意味は、光学フォノン周波数附近で
は、特別の誘電率分散を示すことがよく知られている。
したがってこの附近では半導体中の電磁波の速度もいろ
いろに変化するので、キャリアの走行速度と速度整合条
件を満足させることが可能で、それが本願の特徴であ
る。通常は縦波とのみ相互するのであるが、ここでは縦
光学フォノンと横光学フォノンとが組合さっているの
で、結果は複雑となるのである。
【0026】本願で示した方程式は解析解を有しないの
で、その結果を簡単に表示するこはできないため、クレ
ーム(特許請求の範囲)においては原式で示した。しか
し、その大略の傾向は、具体的な数値によって調べるこ
とができる。
【0027】数値例についてもおのおのの数値の大小関
係によって種々の場合が発生し、単純でなく、以下に示
すのも一例にすぎない。上記方程式が本発明者の主張す
る範囲で、そのなかに条件を満足する周波数が複数個存
在することが計算の結果示される。ごく概括的には、当
然ωt またはωl の附近に限定される、ある特性周波数
である。
【0028】また、ωc とβとが小さい場合には比較的
簡単になるので、その場合の式を示せば、 ω± =[(ωl 2 +ωp 2 +ωc 2 )±{(ωp 2
ωp 2 +ωc 2 2 −4(ωp 2 ωt 2 +ω
c 2 ωl 2 )}1/2 ]/2 と定義すれば、k、ωの関係は図2に示したようにな
り、kが複素数を与えるのはω+ またはω- の近傍にあ
ることがわかる。要するに、ω+ またはω- の附近で、
それにωp 、ωc 、ωl 、ωt が複雑に組み合わされた
表示である。この4つの特性周波数の組合せで決まるの
であるが、多くの場合、ωl 、ωt などのフォノン周波
数の近傍にあることもわかる。しかし、きわめて複雑な
様相を呈するので簡略な表現や定義が困難であり、上記
のような方程式で定義する方法を採ったのである。
【0029】
【発明の効果】以上概説したように、本発明は、光と半
導体内電子との相互作用によって、光(電磁波)を進行
波増巾せしめるものであり、このような簡便な装置にお
いて増巾できることは、画期的な利便性を提供するもの
である。特に進行波タイプであり、一方向性の増幅なの
でアイソレーターも不要であり、入出力結合によって発
振器とすることもできる。また、電界その他の物理パラ
メータを変化させることによって、光変調器ないし光ス
イッチとすることもできる。
【0030】また、入射光と、物理パラメータ(半導体
に加える電界、磁界など)との相関器として使用するこ
ともでき、これらは常識的な変調手段を加えることで当
然実現可能であり、出力は変調ないし相関波形が得られ
る。これらは本発明の広範な応用可能性を立証するもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による電磁波デバイスの斜視
図である。
【図2】波数kと角周波数ωとの関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1…半導体結晶、2…電磁波入射手段、3…電磁波出射
手段、4…外部静磁界、5,6…電極。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁波(光)の入射進行方向と並行して
    半導体内の自由キャリヤ加速電界が印加され、また該進
    行方向および偏波面に対して直交する方向に磁界が印加
    されてあり、かつ入射電磁波の周波数が該半導体材料の
    光学フォノン周波数の近傍に設定され、これにより内部
    で増巾された電磁波を取出すようになされた半導体装置
    において、特に次の条件式において、kの複素解を与え
    るように該周波数が選ばれてあることを特徴とする電磁
    波デバイス。 k4 −(2ω/βc)・k3 −[[1/c2 −1/
    {(βc)2 K}]・(Kω2 −ωp 2 )+ωc 2
    (βc)2 ]・k2 +[2ω/{c2 (βc)}]・
    (Kω2 −ωp 2 )・k−[1/{c2 (βc)2 }]
    ・{(Kω2 −ωp 2 2 −K2 ωc 2 ω2 }=0 ただし、kは波数、ωは角周波数、cは真空中光速、β
    =v/cで、vはキャリヤ走行速度、ωp =(q2 n/
    εm)1/2 で、プラズマ角周波数。q、n、ε、mはそ
    れぞれ単位電荷、キャリヤ密度、媒質誘電率、キャリヤ
    質量である。ωc =qB/mでサイクロトロン角周波数
    である。Bは磁束密度。K=(ω2 −ωl 2 )/(ω2
    −ωt 2 )で、ωl 、ωt は縦光学フォノン、横光学フ
    ォノン周波数である。
JP18846394A 1994-08-10 1994-08-10 電磁波デバイス Pending JPH0856059A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005195707A (ja) * 2003-12-26 2005-07-21 Semiconductor Res Found テラヘルツ電磁波発振器
JP2006270012A (ja) * 2005-02-22 2006-10-05 Yoshihiko Mizushima 光増幅装置

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