JPH085559A - 果実成分検査装置 - Google Patents

果実成分検査装置

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JPH085559A
JPH085559A JP14756394A JP14756394A JPH085559A JP H085559 A JPH085559 A JP H085559A JP 14756394 A JP14756394 A JP 14756394A JP 14756394 A JP14756394 A JP 14756394A JP H085559 A JPH085559 A JP H085559A
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fruit
fruit juice
juice
card
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JP14756394A
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Tadahiro Okura
忠博 大倉
Yoshihiko Suzuki
吉彦 鈴木
Masanori Suzuki
正則 鈴木
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JIAMU HANBAI KK
Otax Co Ltd
Original Assignee
JIAMU HANBAI KK
Otax Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 果実成分の検査を果樹園で容易且つ正確に行
なうことができ、而も収穫時期を決め、また、肥料管理
及び計画的生産を行なうことができる。 【構成】 検査用カード2の検査試薬を有する検査窓4
の隙間4aに果汁を流動部5を介して充填する。隙間4
aは果汁を保持することができる寸法で形成されてい
る。この検査用カード2を本体3の検査用カード挿入口
7に挿入する。挿入後、発光素子からの光を検査窓2内
の果汁内に照射することにより、透過又は反射してくる
光を受光素子で測光し、この受光素子からの受光信号に
基づき果汁内に含有された各成分の含有量を表示装置で
表示画面21に表示させる。 【効果】 これにより、検査用カード2を本体3の検査
用カード挿入口7に挿入するだけで、複数の検査項目を
検査することができるので、収穫時期を決め、また、肥
料管理及び計画的生産を行なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は果実成分検査装置に係
り、特に果実成分を検査することにより果実の成熟度を
判定する果実成分検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
から果実の成熟度を判定するために種々の方法が採用さ
れている。例えば果汁をサンプルとして果実から採取
し、この果汁と呈色反応する試薬の色の変化により判定
する方法が採用されている。この方法は果汁と呈色反応
する試薬を紙、合成繊維、ガラス繊維などの繊維の小片
に含浸させた検査紙を果汁に浸すことにより、その検査
紙の色の変化から果実の成熟度、または内部の品質を知
ることができる。
【0003】また、果皮の地色や着色度と、予め果実の
成熟度に対応した果皮の地色や着色度を何種類かに分類
して記載してあるカラーチャートとを比較して果実の成
熟度を判定する方法も採用されている。この他、果実を
切断し、この切断面にヨード・ヨードカリ液を滴下して
デンプン反応による染色度によって果実の成熟度を判定
する方法も採用されている。
【0004】しかしながら、何れの方法も色の変化に基
づき人間の視覚によって果実の成熟度を判断しているの
で正確ではなく、収穫時期を誤ってしまう虞があった。
また、果実の成熟を促進させるには、果実の生育に必要
な三要素である窒素、リン及びカリウムなどが不足しな
いように肥料管理が必要とされている。この肥料管理
は、例えばバイオセンサ等によって土中の養分を測定す
る土中成分検査装置によって行なわれている。この土中
成分検査装置は土中にセンサを埋め込み、このセンサに
より検出された土中の窒素、リン及びカリウムなどの含
有量によって肥料の調整を行なっている。
【0005】しかしながら、このようなセンサを使用し
た土中成分検査装置は高価で、農業試験所のような資金
力のある所でなければ購入することができず、本来活用
すべき果樹園を営む農家等ではほとんど使用されていな
のが現状である。
【0006】
【目的】本発明は、このような従来の問題点を解決する
ためになされたもので、果実成分の検査を果樹園で容易
且つ正確に行なうことができ、而も収穫時期を決め、ま
た、肥料管理及び計画的生産を行なうことができる果実
成分検査装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明の果実成分検査装置は、果汁を採取する検査用
カードと、検査用カードを挿入する検査用カード挿入口
が設けられた本体から成る果実成分検査装置であって、
検査用カードは果汁を保持可能な隙間を有し、予め検査
試薬が収容された透光性の検査窓と、検査窓の隙間に果
汁を流動させる流動部と、検査窓を中心に流動部に対向
する方向に検査窓の隙間の一部に連通する空気穴とから
形成され、本体は検査用カード挿入口に挿入される検査
用カードに採取された果汁内に光を照射する発光素子
と、果汁内を透過又は果汁内から反射する光を受光し、
果汁内に含有された各成分による吸光率に対応する受光
信号を出力する受光素子と、受光信号に基づき果汁内に
含有された各成分の含有量を測定する測定手段と、測定
手段で測定された果汁内に含有された各成分の含有量を
表示する表示手段とを備えているものである。
【0008】また、果汁を採取する検査用カードと、検
査用カードを挿入する検査用カード挿入口が設けられた
本体から成る果実成分検査装置であって、検査用カード
は検査試薬が印刷された蓋を有し、果汁を保持可能な隙
間を有する透光性の検査窓と、検査窓の隙間に果汁を流
動させる流動部と、検査窓を中心に流動部に対向する方
向に検査窓の隙間の一部に連通する空気穴とから形成さ
れ、本体は検査用カード挿入口に挿入される検査用カー
ドに採取された果汁内に光を照射する発光素子と、果汁
内を透過又は果汁内から反射する光を受光し、果汁内に
含有された各成分による吸光率に対応する受光信号を出
力する受光素子と、受光信号に基づき果汁内に含有され
た各成分の含有量を測定する測定手段と、測定手段で測
定された果汁内に含有された各成分の含有量を表示する
表示手段とを備えているものである。
【0009】上記それぞれの果実成分検査装置の流動部
は第1の態様として検査窓の隙間に臨み、検査窓側は狭
くカード本体の端面側は広く形成されているものであ
る。流動部は第2の態様としてカード本体の端面から検
査窓の隙間に貫通され、毛細管現象を発生させる孔から
なるものである。また、発光素子の周囲には反射手段が
設けられている。
【0010】
【作用】検査カードに形成された流動部から検査窓の隙
間に果汁を流動させる。この隙間は果汁を保持させるこ
とができる隙間からなるので、果汁は検査窓内に充填さ
れる。この際、検査窓内には気泡が発生するが、検査窓
を中心に流動部に対向する方向に検査窓の隙間に連通す
る空気穴が形成されているので、この気泡を検査窓から
放出することができる。
【0011】流動部の第1の態様である検査窓側は狭く
カード本体の端面側は広く形成されている検査用カード
においては、流動部側を上にして傾斜させ、その傾斜し
た流動部に果実から採取された果汁を滴下する。滴下さ
れた果汁は流動部に沿って検査窓の隙間に流れ込ますこ
とができるので、容易に検査窓の隙間に果汁を充填させ
ることができる。
【0012】また、流動部の第2の態様である毛細管現
象を発生させる孔からなる検査用カードにおいては、果
実から採取された果汁に検査用カードの流動部としての
孔を浸すと、この孔の毛細管現象により検査窓の隙間に
向って連続流動させることができるので、容易に検査窓
の隙間に果汁を充填させることができる。このように検
査窓内に果汁が充填された検査用カードを本体の検査用
カード挿入口に挿入する。検査用カードを挿入後、発光
素子からの光を検査窓内の果汁に照射し、これら光を果
汁に照射した後に透過又は反射してくる光を受光素子で
測光し、この受光素子から果汁内に含有された各成分に
よる吸光率に対応する受光信号が、測定手段に出力され
る。測定手段は受光素子からの受光信号に基づき果汁内
に含有された各成分の含有量を測定し、この測定結果を
表示手段に表示させる。
【0013】この際、検査カードは予め検査試薬が収容
されている検査窓や、検査試薬が印刷された蓋を有する
検査窓を設けているので、この検査窓に充填された果汁
は検査試薬による化学反応により受光素子の感度を向上
させることができる。これにより果実成分の検査を果樹
園で容易且つ正確に行なうことができる。したがって果
汁内に含有された各成分の含有量を正確に知ることがで
きるので、果実の収穫時期を誤ることなく決めることが
でき、また、肥料管理及び計画的生産を行なうことがで
きる。
【0014】さらに、発光素子の周囲に反射手段を設け
ることにより、発光素子の光量が増幅するので高い感度
で果汁内の成分を検査することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の果実成分検査装置の一実施例
について図面を参照して説明する。図1(a)に示すよ
うに、本発明の果実成分検査装置1は、果汁を採取する
検査用カード2と、この検査用カード2を挿入する本体
3とから成るものである。
【0016】検査用カード2は図1(b)、図2に示す
ように、果汁を保持するための隙間を有する検査窓4
と、この検査窓4の隙間4aに果汁を流入させる流動部
である流入溝5と、検査窓4の隙間4aの一部に連通す
る空気穴6とから形成されている。検査窓4の隙間4a
は検査窓4内に果汁を保持させるために10〜200μ
の範囲で形成させるが、好適には100μとするのがよ
い。これにより極めて微量の果汁であっても効率よく検
査することができる。この検査窓4は予め検査試薬が収
容され、または検査試薬が印刷された蓋4Aを有してい
る。なお、検査試薬は高い感度で果汁内成分を捉えるた
めに、酵素等が使用される。
【0017】この検査窓4の隙間4aに果汁を流入させ
る流入溝5は、検査窓4側は狭くカード本体2aの端面
側は広く形成されているので、果汁を流入溝5のカード
本体2aの端面側から滴下しても、流入溝5の側面に沿
って検査窓4の隙間4aに確実に流し込むことができ
る。また、検査窓4を中心に流入溝5に対向する方向に
空気穴6が形成されているので、検査窓4の隙間4aに
果汁が充填される際に発生する気泡を逃すことができ
る。これにより検査窓4の隙間4aに果汁を満遍なく充
填させることができる。なお、検査窓4は後述する発光
素子からの光を検査窓4内に透過させるために、透光性
を有する材質から成る。
【0018】本体3は図4、図5に示すように、果汁が
充填された検査用カード2を挿入する検査用カード挿入
口7と、この検査用カード挿入口7内に設置されたセン
サ部10と、センサ部10の信号を入力し演算・処理す
る測定手段である測定部11とからなり、更にこれらセ
ンサ部10及び測定部11のための電源部12を備えて
おり、これらは簡易型の装置ではケース20に一体的に
設けられている。
【0019】センサ部10は果汁内に光を照射する発光
素子13と、果汁内を透過する光を受光し、果汁内に含
有された各成分による吸光率に対応する受光信号を出力
する受光素子14とを備え、発光素子13及び受光素子
14は検査用カード挿入口7の所定位置に挿入された検
査用カード2の検査窓4を介して互いに対向するように
配置される。
【0020】発光素子13は一定光量の光を発光するL
EDから成る。このようなLEDとしては、例えばイン
ジウム・リンとガリウム・ヒ素の混晶(GaAsP)、
ガリウム・ヒ素にアルミニウムを入れた混晶(GaA1
As)等を用いたLEDが挙げられる。また、発光素子
13は、発光素子13を覆うようにその外周に固定され
た反射手段である反射板(図示せず)を備えている。こ
の反射板は鏡面加工された面、或いは金属の蒸着面のよ
うに高い反射率を有する面を有し、この反射面は発光素
子13からの光が効率よく一定の方向(検査用カード
側)に反射され増幅されるような傾斜(形状)になって
いる。
【0021】受光素子14は発光素子13から照射され
果汁を透過する光を受光し、光量に応じた受光信号であ
る電流信号を発生する光電センサである。このような光
電センサは発光素子13から照射される光に対して高い
感受性を有するもので、例えばPINシリコンフォトダ
イオード等が使用できる。測定部11は、受光素子14
からの電流信号及び予め求められた吸光率と検査試薬と
化学反応をおこした果汁成分(例えばショ糖、果糖、ブ
ドウ糖、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、水、窒素、リ
ン、カリウム)との相関を示す検量線に基づき果汁内の
各成分の含有量を演算する演算処理手段15を備え、こ
の演算処理手段15の結果は表示手段である表示装置1
6に表示される。
【0022】演算処理手段15は、検量線のデータを記
憶する記憶回路17及び演算回路18を備えている。演
算回路18は受光素子14から出力される受光信号を演
算して果汁の吸光率に対応する値を演算すると共に、こ
の吸光率を更に記憶回路17に記憶された検量線に基づ
き演算して、果汁内成分の各成分の含有量を求める。即
ち、受光信号の信号の強さは受光素子14の受けた光の
強さに対応するので、演算回路18は、この信号の強さ
と発光素子13の光量に対応する電圧値(所定値)との
比をとることにより果汁による吸光率を求める。この
際、必要に応じ素子の特性や装置の性能に基づく補正の
ための演算をする。このような演算はアナログ処理、デ
ジタル処理のいずれも可能であるが、デジタル処理の場
合には演算回路18に受光信号をデジタル化するA/D
変換器を備えることは言うまでもない。
【0023】記憶回路17が記憶する検量線は、例えば
果糖の場合、予め含有量の異なる果糖を含有した果汁サ
ンプルの波長400〜1200nm領域における吸光ス
ペクトルから求められ、含有量xと所定の波長(発光素
子13の発光する光の波長)の光の吸光率aとの関数x
=f(a)として記憶される。即ち、図6に示すように
果汁の波長400〜1200nm領域における吸光スペ
クトルは、検査試薬と化学反応を起こさせた場合、63
4nmに果糖の吸収ピークが見られ、この波長について
含有量による吸光率の変化をプロットすることにより、
図7に示すような検量線を得ることができる。従って、
その他の波長についても同様にして検量線を得ることが
できる。このようにして得られた検量線は、例えば含有
量0〜200mg/dlの間を2次曲線で近似し、含有量2
00〜1000mg/dlの間を直線として近似することに
より、 x=αa2+βa+γ (x<200) x=ka+c (200≦x) のような関数として求めることができる(式中、α、
β、γ、k、cはそれぞれ検量線から求められる所定の
係数)。
【0024】また、果糖以外の果汁内成分も上記と同様
に、それぞれの検量線を求めることができるので、この
求められた各検量線を記憶回路17に記憶させる。この
記憶回路17に記憶された各検量線は、検査対象に基づ
きケース20に設けられた選択スイッチ31により選択
することができる。さらに、選択スイッチ31により選
択された検量線、即ち検査対象に対して最も吸光率のよ
い波長、光量を発光素子13から照射させることができ
るように、選択スイッチ31と発光素子13とを連動さ
せてもよい。これにより、果汁が充填された検査用カー
ド2を本体3の検査用カード挿入口7に挿入するだけ
で、複数の検査項目を容易に検査することができる。
【0025】表示装置16は、液晶表示装置等のデジタ
ル表示装置から成り、図5に示すようにケース20の上
面に表示画面21が設けられ、測定部11において求め
られた果汁内の各成分の含有量の値を数値として表示す
る。なお、演算処理手段15の主回路及び表示装置16
の駆動回路は基板19上に設けられ、電源部12により
駆動される。電源部12としては、AC電源を利用する
こともできるが、図5に示すような簡易型の装置の場
合、ニッカド電池、2次リチウム電池等の電池が用いら
れ、この電源をON、OFFするための電源スイッチ3
2がケース20に設けられる。また、測定部11をリセ
ットし再測定可能にするためのリセットボタン33を備
えてもよい。
【0026】なお、果実の収穫時期は果汁内のリンゴ
酸、クエン酸、酒石酸などの有機酸の含有量が減少し、
ショ糖、果糖、ブドウ糖などの糖の含有量が増加するこ
とにより知ることができるので、この収穫時期の成熟し
た果実の果汁内の各成分の含有量と、表示画面21に表
示された果汁内の各成分の含有量とを比較することによ
り正確に収穫時期を決めることができる。また、果実の
成熟に欠かせない窒素、リン、カリウムの含有量により
肥料の供給状態を知ることができるので、成熟期による
理想的な窒素、リン、カリウムの含有量と、表示画面2
1に表示された果汁内の各成分の含有量とを比較するこ
とにより適切な肥料管理を行なうことができる。
【0027】このような収穫時期の決定や肥料管理は、
上述した比較を制御回路を設け、この制御回路で行なう
ことにより表示画面21に「成熟しました。」、「肥料
を補給して下さい。」等のメッセージを表示させること
が可能になる。これにより、検査用カード2を本体3に
差込むだけで、容易に収穫時期や肥料補給時期がわか
る。
【0028】以上のように構成された本実施例の果実成
分検査装置1による果汁内の各成分、例えば果糖の含有
量の検査ついて以下説明する。まず、検査カード2を流
入溝5側を上にして傾斜させ、その傾斜した流入溝5に
果実から採取された果汁を滴下すると、その果汁は流入
溝5に沿って検査窓4の隙間4aに流れ込む。この際、
検査窓4の隙間4aには気泡が発生するが、検査窓4の
隙間4aに連通する空気穴6が設けられているので、こ
の気泡を検査窓4の隙間4aから放出することができ
る。これにより検査窓4の隙間4aに果汁を満遍なく充
填させることができる。
【0029】この果汁が充填された検査用カード2を、
予め電源スイッチ32がONにされた本体3の検査用カ
ード挿入口7の所定位置まで挿入する。このとき、検査
用カード2の一側面に形成された凸部2bが、検査用カ
ード挿入口7内に設置された駆動スイッチ(図示せず)
をONにする。これにより発光素子13が駆動され、所
定の波長、光量の光が果汁に照射され、この果汁を透過
する光が受光素子14に入ると、受光素子14は受光し
た光量に対応する強さの信号を測定部11に出力する。
ここで、発光素子13から発せられる光は反射板により
増幅されているので、この発光素子13から出される光
の約2、3倍程度の光量となって果汁に照射される。し
たがって、受光素子14は高い感度で果汁内成分を捉え
ることができる。
【0030】測定部11では、受光信号が演算回路18
に読み込まれ、この演算回路18が入力された受光信号
と発光素子13の発光する光の強さに対応する電圧値と
の比をとると共に所定の定数を減算して、果汁の吸光率
aを求める。演算回路18は、さらにこの求められた吸
光率aに、記憶された検量線の係数に基づく演算を施
し、果糖の含有量xを求め、この含有量xを表示装置1
6に表示させる。
【0031】この際、検査用カード2は予め検査試薬が
収容されている検査窓4や、または検査試薬が印刷され
た蓋4Aを有する検査窓4を設けているので、この検査
窓4に充填された果汁は検査試薬による化学反応により
受光素子14の感度を向上させることができる。なお、
再度測定する場合には、リセットボタン33を押下して
測定部11をリセットすればよい。このリセットにより
測定部11は発光素子13の照射する光の吸光率を測定
し、所定の演算の後、果糖の含有量を再表示する。
【0032】以上の実施例においては、流動部である流
入溝5が検査窓4側は狭くカード本体2aの端面側は広
く形成された検査用カード2で果汁を充填する場合につ
いて説明したが、これに限らず、流動部が毛細管現象を
発生させる孔が形成された検査用カードでもよい。この
検査用カードは図1(c)、図3に示すように、果汁を
保持するための隙間を有する検査窓52と、この検査窓
52の隙間52aに果汁を流動させる流動部である孔5
3と、検査窓52の隙間52aの一部に連通する空気穴
54とから形成されている。
【0033】検査窓52の隙間52aは上述した検査用
カード2と同様に、検査窓52内に果汁を保持させるた
めに10〜200μの範囲で形成させるが、好適には1
00μに形成させるのがよい。これにより極めて微量の
果汁であっても効率よく検査することができる。この検
査窓52の隙間52aに果汁を流動させる孔53は、毛
細管現象を発生させることができる寸法で形成されてい
る。この場合、孔53の幅は1〜3mm、好ましくは2
mmがよい。また、検査窓52を中心に孔53に対向す
る方向に空気穴54が形成されている。
【0034】このように形成された検査用カード51に
おいて、果実から採取された果汁に孔53を浸すと、毛
細管現象により検査窓53の隙間53aに果汁が連続流
動していく。この際、検査窓53の隙間53aに発生す
る気泡は空気穴54から放出させることができるので、
検査窓53の隙間53aに果汁を満遍なく充填させるこ
とができる。
【0035】なお、検査用カード51の検査窓52も予
め検査試薬が収容され、または検査試薬が印刷された蓋
52Aを有している。また、以上の実施例では発光素子
と受光素子とを検査カードの検査窓を介在して対向する
位置に配置し、検査窓内に充填された果汁の透過光を検
出する場合について説明したが、本発明の果実成分検査
装置によれば、果汁からの反射光を検出するようにして
も同様に果汁内の各成分を測定することができ、その場
合は図8に示すように発光素子13と受光素子14とを
並列配置し受光素子14で果汁から反射してくる反射光
を検出するようにしてもよい。
【0036】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明の果実成分検査装置によれば、果汁を採取する検査
用カードと、検査用カードを挿入する検査用カード挿入
口が設けられた本体から成る果実成分検査装置であっ
て、検査用カードは果汁を保持可能な隙間を有し、予め
検査試薬が収容された透光性の検査窓(又は検査試薬が
印刷された蓋を有し、果汁を保持可能な隙間を有する透
光性の検査窓)と、検査窓の隙間に果汁を流動させる流
動部と、検査窓を中心に流動部に対向する方向に検査窓
の隙間の一部に連通する空気穴とから形成され、本体は
検査用カード挿入口に挿入される検査用カードに採取さ
れた果汁内に光を照射する発光素子と、果汁内を透過又
は果汁内から反射する光を受光し、果汁内に含有された
各成分による吸光率に対応する受光信号を出力する受光
素子と、受光信号に基づき果汁内に含有された各成分の
含有量を測定する測定手段と、測定手段で測定された果
汁内に含有された各成分の含有量を表示する表示手段と
を備えているので、果実成分の検査を果樹園で容易且つ
正確に行なうことができ、而も収穫時期を決め、また、
肥料管理及び計画的生産を行なうことができる。
【0037】また、流動部は検査窓の隙間に臨み、検査
窓側は狭くカード本体の端面側は広く形成されているの
で、果実汁を流動部の側面に沿って検査窓の隙間に確実
に充填させることができる。さらに、流動部はカード本
体の端面から検査窓の隙間に貫通され、毛細管現象を発
生させる孔からなるので、この孔から連続流動で果実汁
を検査窓の隙間に充填させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の果実成分検査装置の一実施例を示す図
で、(a)は全体斜視図、(b)は第1の態様の検査用
カードの全体斜視図、(c)は第2の態様の検査用カー
ドの全体斜視図。
【図2】図1(b)に示す検査用カードのA−A断面
図。
【図3】図1(c)に示す検査用カードのA−A断面
図。
【図4】本発明の果実成分検査装置の本体の一実施例の
構成を示すブロック図。
【図5】本発明の果実成分検査装置の本体の一実施例を
示す側断面図。
【図6】検査試薬と化学反応を起こした果糖の吸光スペ
クトルを示す図。
【図7】検査試薬と化学反応を起こした果糖と吸光率と
の関係を示す検量線。
【図8】本発明の果実成分検査装置の本体の他の実施例
を示す側断面図。
【符号の説明】
1…果実成分検査装置 2、51…検査用カード 3…本体 4、52…検査窓 4A、52A…蓋 4a、52a…隙間 5…流入溝(流動部) 53…孔(流動部) 6、54…空気穴 7…検査用カード挿入口 11…測定部(測定手段) 13…発光素子 14…受光素子 15…演算処理手段 16…表示装置(表示手段) 17…記憶回路 18…演算回路 21…表示画面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 正則 東京都新宿区西新宿8丁目20番2号 ジァ ム販売株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】果汁を採取する検査用カードと、前記検査
    用カードを挿入する検査用カード挿入口が設けられた本
    体から成る果実成分検査装置であって、前記検査用カー
    ドは前記果汁を保持可能な隙間を有し、予め検査試薬が
    収容された透光性の検査窓と、前記検査窓の前記隙間に
    前記果汁を流動させる流動部と、前記検査窓を中心に前
    記流動部に対向する方向に前記検査窓の前記隙間の一部
    に連通する空気穴とから形成され、前記本体は前記検査
    用カード挿入口に挿入される前記検査用カードに採取さ
    れた前記果汁内に光を照射する発光素子と、前記果汁内
    を透過又は前記果汁内から反射する前記光を受光し、前
    記果汁内に含有された各成分による吸光率に対応する受
    光信号を出力する受光素子と、前記受光信号に基づき前
    記果汁内に含有された各成分の含有量を測定する測定手
    段と、前記測定手段で測定された前記果汁内に含有され
    た各成分の含有量を表示する表示手段とを備えているこ
    とを特徴とする果実成分検査装置。
  2. 【請求項2】果汁を採取する検査用カードと、前記検査
    用カードを挿入する検査用カード挿入口が設けられた本
    体から成る果実成分検査装置であって、前記検査用カー
    ドは検査試薬が印刷された蓋を有し、前記果汁を保持可
    能な隙間を有する透光性の検査窓と、前記検査窓の前記
    隙間に前記果汁を流動させる流動部と、前記検査窓を中
    心に前記流動部に対向する方向に前記検査窓の前記隙間
    の一部に連通する空気穴とから形成され、前記本体は前
    記検査用カード挿入口に挿入される前記検査用カードに
    採取された前記果汁内に光を照射する発光素子と、前記
    果汁内を透過又は前記果汁内から反射する前記光を受光
    し、前記果汁内に含有された各成分による吸光率に対応
    する受光信号を出力する受光素子と、前記受光信号に基
    づき前記果汁内に含有された各成分の含有量を測定する
    測定手段と、前記測定手段で測定された前記果汁内に含
    有された各成分の含有量を表示する表示手段とを備えて
    いることを特徴とする果実成分検査装置。
  3. 【請求項3】前記流動部は前記検査窓の前記隙間に臨
    み、前記検査窓側は狭くカード本体の端面側は広く形成
    されていることを特徴とする請求項1又は2記載の果実
    成分検査装置。
  4. 【請求項4】前記流動部はカード本体の端面から前記検
    査窓の前記隙間に貫通され、毛細管現象を発生させる孔
    からなることを特徴とする請求項1又は2記載の果実成
    分検査装置。
  5. 【請求項5】前記発光素子の周囲には反射手段が設けら
    れていることを特徴とする請求項1又は2記載の果実成
    分検査装置。
JP14756394A 1994-04-22 1994-06-29 果実成分検査装置 Withdrawn JPH085559A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005052597A1 (ja) * 2003-11-27 2005-06-09 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha 生体情報検査システム
JP2007327759A (ja) * 2006-06-06 2007-12-20 Jasco Corp ミクロセル及びミクロセルホルダ

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