JPH085454Y2 - 液晶表示装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、バック照明により液晶セルの表示を浮き上
がらせるようにした透過型の液晶表示装置に関するもの
である。

〔従来の技術〕

従来、このような透過型の液晶表示装置は、例えば第
２図に示すように構成されている。即ち、液晶表示装置
１は、公知のごとく形成された液晶セル２の下方に、こ
の液晶セル２のバック照明を行なうためのライトガイド
３を配設することによって、構成されている。

このライトガイド３は、例えばアクリル樹脂等により
成形され且つその上面には、光拡散層４が形成されてい
る。さらに、ライトガイド３の下方には、図示のように
光源、例えば冷陰極管５がプリント基板６上に配設され
ている。これにより、光源５を発光させたとき、光源５
からの光は、ライトガイド３内を進み、その上面に形成
された光拡散層４に当たって拡散されることにより、液
晶セル２を下方からバック照明し、液晶セル２の適宜の
駆動制御により表示されるパターンを浮き上がらせるよ
うになっている。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、このような液晶表示装置１において
は、光源５がライトガイド３の下方に配設されており、
該光源５からの光が充分に広がった後光拡散層４に入射
しないと、この光拡散層４のみによっては均一な照明が
行われ得なくなる。そのため、ライトガイド３が比較的
厚くなってしまい、液晶表示装置１の高さが高く構成さ
れ、全体が比較的大型になってしまうという問題があっ
た。

本考案は、以上の点に鑑み、全体が小型に構成され得
ると共に、液晶セルの全面に亘って均一なバック照明が
行なわれ得るようにした、液晶表示装置を提供すること
を目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的は、本考案によれば、液晶セルと、この液晶
セルの下方に配設されていて上面に光拡散層が形成され
且つ下面が長手方向に垂直な方向に関して両側に向かっ
て厚さが増加するように形成された凹陥部を有するライ
トガイドと、このライトガイドの凹陥部内に長手方向に
延びるように配設された光源とを含んでおり、上記ライ
トガイドの下面に設けられた凹陥部の傾斜面に透反板が
備えられていると共に、このライトガイドの両側面に白
色層が設けられており、光源から出た光のうち、上方へ
向かう光が透反板が通過することによりライトガイド内
に入射して光拡散層に達し、また該凹陥部の側方へ向か
う光はこの凹陥部の側面からライトガイド内へ入射して
ライトガイドの両側面に設けられた白色層により反射さ
れて該ライトガイド上面の光拡散層に達することによ
り、液晶セルをバック照明するようにしたことにより、
達成される。

〔作用〕

この考案によれば、光源がライトガイドの凹陥部内に
配設されているので、液晶表示装置全体の高さが比較的
低く構成され得ると共に、光源からの光の一部が、上記
凹陥部の斜面に備えられた透反板を通過する際にやや拡
散されてライトガイドの上面の光拡散層に入射し、また
他の一部の光は上記透反板により反射されまたは直接に
該凹陥部の側面からライトガイド内に入射した後、ライ
トガイドの両側面の白色層により反射されて該光拡散層
に入射するようになっていることから、さらに該光拡散
層によって拡散せしめられた光が液晶セルに入射するこ
とになり、液晶セルの均一なバック照明が行なわれる。
さらに、光源から側方に射出した光も液晶セルのバック
照明に寄与することから、より照明効率が向上せしめら
れることになる。

〔実施例〕

以下、図面に示した一実施例に基づいて本考案を詳細
に説明する。

第１図は本考案による液晶表示装置の一実施例を示し
ており、この液晶表示装置10は、公知のごとく形成され
た液晶セル11と、この液晶セル11の下方に配設され且つ
該液晶セル11のバック照明を行なうためのライトガイド
12とから構成されている。

このライトガイド12は、例えばアクリル樹脂等により
成形された透明板13から構成されており、その透明板13
の上面には、光拡散層14が形成されている。透明板13
は、その下面が中央から両側へ向かって厚さが増加する
ように形成された斜面13a及び垂直面13bを有する凹陥部
13cを有しており、この斜面13aには透反板15が備えられ
ていると共に、上記透明板13の凹陥部13c内には、図示
のようにプリント基板16上に実装された冷陰極管,LED,
電球等の光源17が備えられている。

ライトガイド12の両側面には、プリント基板16と液晶
セル11との電極を接続するためのラバーコネクタ18が密
着せしめられており、このラバーコネクタ18とライトガ
イド12の境界面には、このライトガイド12の内部から光
の反射効率を高めるために、白色層19が設けられてい
る。この白色層19は、ラバーコネクタ18自体を白色材料
で形成し、または表面を塗装等により白色に着色しても
よい。あるいはライトガイド12の両側面を白色塗装して
もよく、さらに白色の薄板を配設するようにしてもよ
い。

本考案による液晶表示装置10は以上のように構成され
ており、ライトガイド12の透明板13の凹陥部13c内に収
容された光源17を発光させたとき、この光源17からの上
方へ向かって進む光は、その一部が透反板15を通過して
透明板13の凹陥部13cの斜面13aから透明板13内に入射し
て、この透明板13内を光拡散層14へ向かって進み、また
一部が該透反板15によって反射された後、直接に光源17
から側方に進む光と共に、上記透明板13の凹陥部13cの
側面である垂直面13bから透明板13内へ入射し、この透
明板13の側面に備えられた白色層19により反射されて上
方へ向かって光拡散層14に達する。これにより、この光
拡散層14に当たった光は、該光拡散層14によって拡散せ
しめられた後に、液晶セル11を下方からバック照明す
る。かくして、液晶セル11は、光源17から透反板15によ
ってやや拡散されて直接に光拡散層14に入射する光だけ
でなく、光源17から側方へ射出して透明板13内に入射
し、白色層19によって反射され光拡散層14へ入射する光
によっても照明されることとなるので、これにより液晶
セル11の適宜の駆動制御により表示されるパターンを浮
き上がらせる。

この際、光源17から光拡散層14までの距離が短くて
も、この光源17からの光が透反板15を介して透明板13内
に入射するときに、該透反板15によって前以て拡散され
ることから、光源17の光が均一化される。かくして、液
晶セル11の表示面の全面に亘ってほぼ均一にバック照明
が行なわれることになる。

〔考案の効果〕

以上述べたように本考案によれば、光源がライトガイ
ドの凹陥部内に配設されているので、液晶表示装置全体
の高さが比較的低く構成され得る。また、光源からの光
の一部が、凹陥部の斜面に備えられた透反板を通過する
際にやや拡散されてライトガイドの上面の光拡散層に入
射し、また他の一部の光は透反板により反射されまたは
直接に該凹陥部の側面からライトガイド内に入射した
後、ライトガイドの両側面の白色層により反射されて光
拡散層に入射するようになっていることから、さらにこ
の光拡散層によって拡散せしめられた光が液晶セルに入
射することになり、液晶セルの均一なバック照明が行な
われ得る。さらに、光源から側方に射出した光も液晶セ
ルのバック照明に寄与することから、より照明効率が向
上せしめられることになる。

かくして、本考案によれば、全体が小型に構成され得
ると共に、液晶セルの全面に亘って均一なバック照明は
行なわれ得る、極めて優れた透過型の液晶表示装置が提
供されることになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による液晶表示装置の一実施例を示す概
略断面図である。 第２図は従来の液晶表示装置の一例を示す概略断面図で
ある。 10……液晶表示装置;11……液晶セル;12……ライトガイ
ド;13……透明板;13a……斜面;13b……垂直面;13c……
凹陥部;14……光拡散層;15……透反板;16……プリント
基板;17……光源;18……ラバーコネクタ;19……白色
層。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】液晶セルと、該液晶セルの下方に配設され
   ていて上面に光拡散層が形成され且つ下面が長手方向に
   垂直な方向に関して両側に向かって厚さが増加するよう
   に形成された凹陥部を有するライトガイドと、該ライト
   ガイドの凹陥部内に長手方向に延びるように配設された
   光源とを含んでおり、上記ライトガイドの下面に設けら
   れた凹陥部の傾斜面に透反板が備えられていると共に、
   該ライトガイドの両側面に白色層が設けられており、光
   源から出た光のうち、上方へ向かう光が透反板が通過す
   ることによりライトガイド内に入射して光拡散層に達
   し、また上記凹陥部の側方へ向かう光が該凹陥部の側面
   からライトガイド内に入射し該ライトガイドの両側面に
   設けられた白色層により反射されて該ライトガイド上面
   の光拡散層に達することにより、液晶セルをバック照明
   するようにしたことを特徴とする、透過型の液晶表示装
   置。