JPH085244A - ケミカルタンカーの貨物タンク自動乾燥制御装置 - Google Patents
ケミカルタンカーの貨物タンク自動乾燥制御装置Info
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- JPH085244A JPH085244A JP13560494A JP13560494A JPH085244A JP H085244 A JPH085244 A JP H085244A JP 13560494 A JP13560494 A JP 13560494A JP 13560494 A JP13560494 A JP 13560494A JP H085244 A JPH085244 A JP H085244A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ケミカルタンカーに設けられる貨物タンク乾
燥装置の乾燥作業の作業効率、及び乾燥完了の判定精度
を向上する。 【構成】 制御部13は、貨物タンク6a〜6hの内、
乾燥対象の貨物タンクに設けられた温度センサからタン
ク壁温度(Tw )を受け取る。更に、このタンク壁温度
(Tw )に基づいてタンク内基準露点(TD )を算出
し、露点検知センサ11aにより検出された除湿機出口
露点(To )と比較する。この比較結果に応じ、制御部
13は、調節弁制御部14を介して風量調節弁4の開度
を調節する。又、露点検知センサ11bにより検出され
たベント管露点(Tt )は、制御部13に送られる。制
御部13は、除湿機出口露点(To )とベント管露点
(Tt )とを比較することにより貨物タンクの乾燥処理
完了を判定する。
燥装置の乾燥作業の作業効率、及び乾燥完了の判定精度
を向上する。 【構成】 制御部13は、貨物タンク6a〜6hの内、
乾燥対象の貨物タンクに設けられた温度センサからタン
ク壁温度(Tw )を受け取る。更に、このタンク壁温度
(Tw )に基づいてタンク内基準露点(TD )を算出
し、露点検知センサ11aにより検出された除湿機出口
露点(To )と比較する。この比較結果に応じ、制御部
13は、調節弁制御部14を介して風量調節弁4の開度
を調節する。又、露点検知センサ11bにより検出され
たベント管露点(Tt )は、制御部13に送られる。制
御部13は、除湿機出口露点(To )とベント管露点
(Tt )とを比較することにより貨物タンクの乾燥処理
完了を判定する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ケミカルタンカーの
荷役制御システムに適用される貨物タンク自動乾燥制御
装置に関する。
荷役制御システムに適用される貨物タンク自動乾燥制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ケミカルタンカーにおいて、輸送
対象である液体の輸送作業が完了し、次に異なる液体の
輸送を行なう場合、次に輸送する液体以外の液体が混入
することを避ける必要がある。このため、先の液体の荷
揚げ後、貨物タンク内を洗浄し、乾燥させている。この
乾燥作業は、船外の空気を除湿し、この空気をファンを
利用してタンク内に送り込み、露点(露点温度)を下げ
ることでタンク内水分を乾燥させている。ここで、露点
とは、空気中で、物体を冷却していって、その物体の表
面に露ができ始めるときの温度を示す。
対象である液体の輸送作業が完了し、次に異なる液体の
輸送を行なう場合、次に輸送する液体以外の液体が混入
することを避ける必要がある。このため、先の液体の荷
揚げ後、貨物タンク内を洗浄し、乾燥させている。この
乾燥作業は、船外の空気を除湿し、この空気をファンを
利用してタンク内に送り込み、露点(露点温度)を下げ
ることでタンク内水分を乾燥させている。ここで、露点
とは、空気中で、物体を冷却していって、その物体の表
面に露ができ始めるときの温度を示す。
【0003】このような乾燥作業を実行する従来の乾燥
装置の構成を図5に示す。送風機1は、空気取入口2よ
り大気中の空気を取り込み、除湿機3に送出する。送風
機1により送風された空気(任意の湿度を有する)は、
除湿機3により所定の露点まで湿度を下げられ、風量調
節弁4及び配管5を介して貨物タンク6a〜6hの内の
乾燥対象となる貨物タンクに送られる。尚、ここでは、
ケミカルタンカーに8個の貨物タンク6a〜6hがあ
り、乾燥対象として貨物タンク6aを仮定する。又、配
管5上には、貨物タンク6a〜6h毎に、空気送風の開
始/停止を制御するための開閉弁7a〜7bが設けられ
ている。従って、乾燥対象を貨物タンク6aとした場
合、開閉弁7aのみが開状態となり、他の開閉弁7b〜
7hは閉状態とされる。
装置の構成を図5に示す。送風機1は、空気取入口2よ
り大気中の空気を取り込み、除湿機3に送出する。送風
機1により送風された空気(任意の湿度を有する)は、
除湿機3により所定の露点まで湿度を下げられ、風量調
節弁4及び配管5を介して貨物タンク6a〜6hの内の
乾燥対象となる貨物タンクに送られる。尚、ここでは、
ケミカルタンカーに8個の貨物タンク6a〜6hがあ
り、乾燥対象として貨物タンク6aを仮定する。又、配
管5上には、貨物タンク6a〜6h毎に、空気送風の開
始/停止を制御するための開閉弁7a〜7bが設けられ
ている。従って、乾燥対象を貨物タンク6aとした場
合、開閉弁7aのみが開状態となり、他の開閉弁7b〜
7hは閉状態とされる。
【0004】乾燥対象となる貨物タンク6aでは、除湿
機3から送風される露点の低い空気と、既に貨物タンク
6a内にある空気とが混合し、これにより生じる相対的
な湿度の低下により貨物タンク壁表面に付着している水
滴の蒸発が促される。この貨物タンク6a内で混合さ
れ、且つ水分を吸収した空気は、排気管8及びベント管
9を通り空気放出口10より大気へ放出される。
機3から送風される露点の低い空気と、既に貨物タンク
6a内にある空気とが混合し、これにより生じる相対的
な湿度の低下により貨物タンク壁表面に付着している水
滴の蒸発が促される。この貨物タンク6a内で混合さ
れ、且つ水分を吸収した空気は、排気管8及びベント管
9を通り空気放出口10より大気へ放出される。
【0005】このような乾燥装置の操作、即ち、送風機
1の起動/停止、調節弁4及び開閉弁7a〜7hの開閉
制御は、全て人手によっておこなわれている。従って、
乾燥装置のオペレータは、これらの作業を、貨物タンク
における、露点の下げられた空気が送風される配管の出
口と、貨物タンク内で混合された空気が取り込まれる入
口との空気の露点を測定し、この測定に基づいて行な
う。
1の起動/停止、調節弁4及び開閉弁7a〜7hの開閉
制御は、全て人手によっておこなわれている。従って、
乾燥装置のオペレータは、これらの作業を、貨物タンク
における、露点の下げられた空気が送風される配管の出
口と、貨物タンク内で混合された空気が取り込まれる入
口との空気の露点を測定し、この測定に基づいて行な
う。
【0006】前述した処理動作により貨物タンク6aの
乾燥処理が終了すると、次の貨物タンク(貨物タンク6
b〜6hのいずれか)の乾燥処理を開始する。全ての貨
物タンク6a〜6hの乾燥処理が終了すると次の液体輸
送の準備が整うことになる。尚、前述した乾燥装置は一
度の乾燥処理で貨物タンク1個分の乾燥能力しか有して
おらず、一般的にも、ケミカルタンカーに搭載された乾
燥装置は、一度の乾燥処理で貨物タンク1個〜2個分の
乾燥能力しか有さない。
乾燥処理が終了すると、次の貨物タンク(貨物タンク6
b〜6hのいずれか)の乾燥処理を開始する。全ての貨
物タンク6a〜6hの乾燥処理が終了すると次の液体輸
送の準備が整うことになる。尚、前述した乾燥装置は一
度の乾燥処理で貨物タンク1個分の乾燥能力しか有して
おらず、一般的にも、ケミカルタンカーに搭載された乾
燥装置は、一度の乾燥処理で貨物タンク1個〜2個分の
乾燥能力しか有さない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の方
法では、前述したように各種乾燥作業を全て人手によっ
て行なっているため、乾燥装置のオペレータは、作業中
の大気の湿度や貨物タンク壁面の水分結露に密接に関係
する貨物タンク壁温度と送風空気露点との管理を行な
い、更にこの管理結果に基づいて乾燥作業の終了を判断
する必要がある。このように、従来の乾燥装置では、オ
ペレータの作業及び判断に依存する処理が多く、乾燥作
業の効率が悪い。特に、貨物タンクを乾燥するための最
適な湿度を有する空気を維持するための制御、及び貨物
タンク内が乾燥したことを判定する判定精度に問題があ
る。
法では、前述したように各種乾燥作業を全て人手によっ
て行なっているため、乾燥装置のオペレータは、作業中
の大気の湿度や貨物タンク壁面の水分結露に密接に関係
する貨物タンク壁温度と送風空気露点との管理を行な
い、更にこの管理結果に基づいて乾燥作業の終了を判断
する必要がある。このように、従来の乾燥装置では、オ
ペレータの作業及び判断に依存する処理が多く、乾燥作
業の効率が悪い。特に、貨物タンクを乾燥するための最
適な湿度を有する空気を維持するための制御、及び貨物
タンク内が乾燥したことを判定する判定精度に問題があ
る。
【0008】この発明は上記実情に鑑みてなされたもの
であり、貨物タンクの乾燥処理に最適な通風量制御を行
ない、乾燥処理のための乾燥処理完了判断の精度を高
め、処理効率を向上し得る、ケミカルタンカーの貨物タ
ンク自動乾燥制御装置を提供することを目的とする。
であり、貨物タンクの乾燥処理に最適な通風量制御を行
ない、乾燥処理のための乾燥処理完了判断の精度を高
め、処理効率を向上し得る、ケミカルタンカーの貨物タ
ンク自動乾燥制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係るケミカル
タンカーの貨物タンク自動乾燥制御装置は、貨物タンク
と除湿機とを有するケミカルタンカーの貨物タンク自動
乾燥制御装置であって、前記除湿機により除湿処理が施
された空気の露点を検知する第1露点検知手段と、前記
貨物タンクから排出される空気の露点を検知する第2露
点検知手段と、前記貨物タンクのタンク壁に配設され、
タンク壁の温度を検知する温度検知手段と、この温度検
知手段により検知されるタンク壁温度から基準露点を算
出し、この基準露点と前記第1露点検知手段により検知
された露点とを比較し、この比較結果に応じて制御信号
を生成し、前記第1露点検知手段により検知された露点
と前記第2露点検知手段により検知された露点とを比較
して前記貨物タンクの乾燥具合いを判定する制御部と、
この制御部により生成された前記制御信号に応じて前記
除湿機から前記貨物タンクに供給される空気量を調節す
る調節弁とを有することを特徴とする。
タンカーの貨物タンク自動乾燥制御装置は、貨物タンク
と除湿機とを有するケミカルタンカーの貨物タンク自動
乾燥制御装置であって、前記除湿機により除湿処理が施
された空気の露点を検知する第1露点検知手段と、前記
貨物タンクから排出される空気の露点を検知する第2露
点検知手段と、前記貨物タンクのタンク壁に配設され、
タンク壁の温度を検知する温度検知手段と、この温度検
知手段により検知されるタンク壁温度から基準露点を算
出し、この基準露点と前記第1露点検知手段により検知
された露点とを比較し、この比較結果に応じて制御信号
を生成し、前記第1露点検知手段により検知された露点
と前記第2露点検知手段により検知された露点とを比較
して前記貨物タンクの乾燥具合いを判定する制御部と、
この制御部により生成された前記制御信号に応じて前記
除湿機から前記貨物タンクに供給される空気量を調節す
る調節弁とを有することを特徴とする。
【0010】
【作用】この発明に係るケミカルタンカーの貨物タンク
自動乾燥制御装置においては、送風機により、大気から
取り込まれた空気が除湿機に送られ、ここで露点が下げ
られる。この露点の下げられた空気を貨物タンクに送り
込むことにより貨物タンク内の水分の蒸発を促す。第1
露点検知手段は、送風機を介して大気から取り込まれ、
除湿処理された空気の露点(To )を検知する。又、貨
物タンクの壁面には、温度検知手段が設けられ、壁面の
温度(Tw )が検知される。制御手段は、この壁面の温
度(Tw )から基準露点(TD )を算出する。更に、制
御手段は、この基準露点(TD )と、第1露点検知手段
により検知された露点(To )とを比較し、この比較結
果に応じた制御信号を生成する。例えば、露点(To )
が基準露点(TD )以下である場合、貨物タンクに供給
される風量を増加させる指示の制御信号を、露点(To
)が基準露点(TD )より高い場合、風量を減少させ
る指示の制御信号を生成する。調節弁は、除湿機と貨物
タンクとの間に設けられ、制御手段において生成された
制御信号に基づいて貨物タンクに供給される空気の量を
増減する。
自動乾燥制御装置においては、送風機により、大気から
取り込まれた空気が除湿機に送られ、ここで露点が下げ
られる。この露点の下げられた空気を貨物タンクに送り
込むことにより貨物タンク内の水分の蒸発を促す。第1
露点検知手段は、送風機を介して大気から取り込まれ、
除湿処理された空気の露点(To )を検知する。又、貨
物タンクの壁面には、温度検知手段が設けられ、壁面の
温度(Tw )が検知される。制御手段は、この壁面の温
度(Tw )から基準露点(TD )を算出する。更に、制
御手段は、この基準露点(TD )と、第1露点検知手段
により検知された露点(To )とを比較し、この比較結
果に応じた制御信号を生成する。例えば、露点(To )
が基準露点(TD )以下である場合、貨物タンクに供給
される風量を増加させる指示の制御信号を、露点(To
)が基準露点(TD )より高い場合、風量を減少させ
る指示の制御信号を生成する。調節弁は、除湿機と貨物
タンクとの間に設けられ、制御手段において生成された
制御信号に基づいて貨物タンクに供給される空気の量を
増減する。
【0011】第2露点検知手段は、貨物タンクから排出
される空気の露点(Tt )を検知する。この排出される
空気は、貨物タンクにおいて、除湿機から露点の低い空
気が供給され、水分の蒸発を促進された後の空気であ
る。制御手段は、この第2露点検知手段により検知され
た露点(Tt )と、前記第1露点検知手段により検知さ
れた露点(To )とを比較して貨物タンクの乾燥具合い
を判定する。例えば、露点(Tt )と露点(To )とが
ほぼ等しい場合には、貨物タンクの乾燥処理が完了した
と判定し、露点(To )が露点(Tt )未満であれば貨
物タンクが未乾燥であると判定する。
される空気の露点(Tt )を検知する。この排出される
空気は、貨物タンクにおいて、除湿機から露点の低い空
気が供給され、水分の蒸発を促進された後の空気であ
る。制御手段は、この第2露点検知手段により検知され
た露点(Tt )と、前記第1露点検知手段により検知さ
れた露点(To )とを比較して貨物タンクの乾燥具合い
を判定する。例えば、露点(Tt )と露点(To )とが
ほぼ等しい場合には、貨物タンクの乾燥処理が完了した
と判定し、露点(To )が露点(Tt )未満であれば貨
物タンクが未乾燥であると判定する。
【0012】このようにして、貨物タンクの乾燥処理に
おける各種操作を自動で行なうことにより、人手に依ら
ず、作業効率を向上することができる。又、各種検知デ
ータに基づいて貨物タンクの乾燥具合いを判定できるの
で処理精度が向上する。又、この発明を適用する乾燥装
置は、従来使用している乾燥装置でもよい。
おける各種操作を自動で行なうことにより、人手に依ら
ず、作業効率を向上することができる。又、各種検知デ
ータに基づいて貨物タンクの乾燥具合いを判定できるの
で処理精度が向上する。又、この発明を適用する乾燥装
置は、従来使用している乾燥装置でもよい。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明に係るケミカ
ルタンカーの貨物タンク乾燥制御装置の一実施例を説明
する。このケミカルタンカーの貨物タンク乾燥制御装置
を適用した貨物タンク乾燥装置の構成を図1に示す。送
風機1は、大気中の空気を空気取入口2より吸い込み、
これを除湿機3に送る。除湿機3は、送風機1より送ら
れる空気を除湿して露点を下げる。更に、除湿機3は、
貨物タンク6a〜6hの内、対象タンクの乾燥処理を行
なうため、露点を下げた空気を風量調節弁4を介して配
管5に送る。風量調節弁4は、除湿機3によって露点が
下げられた空気が配管5に送られる際、供給される制御
信号に基づいて風量を調節する。尚、配管5に送られる
空気の露点は、風量調節弁4により制御される風量によ
って決定される。
ルタンカーの貨物タンク乾燥制御装置の一実施例を説明
する。このケミカルタンカーの貨物タンク乾燥制御装置
を適用した貨物タンク乾燥装置の構成を図1に示す。送
風機1は、大気中の空気を空気取入口2より吸い込み、
これを除湿機3に送る。除湿機3は、送風機1より送ら
れる空気を除湿して露点を下げる。更に、除湿機3は、
貨物タンク6a〜6hの内、対象タンクの乾燥処理を行
なうため、露点を下げた空気を風量調節弁4を介して配
管5に送る。風量調節弁4は、除湿機3によって露点が
下げられた空気が配管5に送られる際、供給される制御
信号に基づいて風量を調節する。尚、配管5に送られる
空気の露点は、風量調節弁4により制御される風量によ
って決定される。
【0014】配管5は、貨物タンク6a〜6h毎に開閉
弁7a〜7bを介して接続される。この実施例では、ケ
ミカルタンカーに8つの貨物タンク6a〜6hが設けら
れており、各貨物タンクには1つづつ開閉弁7a〜7h
が設けられている。貨物タンク6a〜6hにおいて、排
気管8及びベント管9は、各貨物タンク6a〜6hと空
気放出口10との間に配設され、乾燥処理対象の貨物タ
ンク内の空気を大気に放出することに使用される。
弁7a〜7bを介して接続される。この実施例では、ケ
ミカルタンカーに8つの貨物タンク6a〜6hが設けら
れており、各貨物タンクには1つづつ開閉弁7a〜7h
が設けられている。貨物タンク6a〜6hにおいて、排
気管8及びベント管9は、各貨物タンク6a〜6hと空
気放出口10との間に配設され、乾燥処理対象の貨物タ
ンク内の空気を大気に放出することに使用される。
【0015】この乾燥装置には、2つの露点検知センサ
11a,11b、及び貨物タンク6a〜6hの個数と同
じ数の温度センサ12a〜12hが設けられている。露
点検知センサ11aは、除湿機3の出口に配設され、除
湿機3により露点の下げられた空気の露点を検出する。
露点検知センサ11bは、ベント管9に設けられ、乾燥
対象である貨物タンク内から送られる空気の露点を検出
する。温度センサ12a〜12hは、各々貨物タンク6
a〜6hのタンク内壁に設けられ、タンク内壁の温度を
検出する。これら、露点検知センサ11a,11b、及
び温度センサ12a〜12hの検出データは、全て制御
部13に送られる。尚、露点検知センサ11a,11b
には、塩化リチウムの吸湿特性を利用したもの(LiClセ
ンサ)、あるいは電子冷却により金属鏡面に露を結ば
せ、このときの温度を測るもの、膨潤する樹脂に電導性
粉末を混合し結露を電気的に検出する樹脂結露センサ等
を利用することができる。
11a,11b、及び貨物タンク6a〜6hの個数と同
じ数の温度センサ12a〜12hが設けられている。露
点検知センサ11aは、除湿機3の出口に配設され、除
湿機3により露点の下げられた空気の露点を検出する。
露点検知センサ11bは、ベント管9に設けられ、乾燥
対象である貨物タンク内から送られる空気の露点を検出
する。温度センサ12a〜12hは、各々貨物タンク6
a〜6hのタンク内壁に設けられ、タンク内壁の温度を
検出する。これら、露点検知センサ11a,11b、及
び温度センサ12a〜12hの検出データは、全て制御
部13に送られる。尚、露点検知センサ11a,11b
には、塩化リチウムの吸湿特性を利用したもの(LiClセ
ンサ)、あるいは電子冷却により金属鏡面に露を結ば
せ、このときの温度を測るもの、膨潤する樹脂に電導性
粉末を混合し結露を電気的に検出する樹脂結露センサ等
を利用することができる。
【0016】制御部13は、乾燥装置の各種制御を司
り、乾燥処理時には、各センサから送られる検出データ
に基づいて風量調節弁4及び開閉弁7a〜7hを制御す
るための調節弁制御信号及び開閉弁制御信号を生成して
出力する。この際、制御部3は、調節弁制御信号を調節
弁制御部14に送り、開閉弁制御信号を開閉弁制御部1
5に送る。調節弁制御部14は、調節弁制御信号に基づ
いて調節弁4の開度を調節する。開閉弁制御部15は、
開閉弁制御信号に基づいて開閉弁7a〜7h内の、乾燥
対象となる貨物タンクの開閉弁を開き、対象外の貨物タ
ンクの開閉弁を閉じる。
り、乾燥処理時には、各センサから送られる検出データ
に基づいて風量調節弁4及び開閉弁7a〜7hを制御す
るための調節弁制御信号及び開閉弁制御信号を生成して
出力する。この際、制御部3は、調節弁制御信号を調節
弁制御部14に送り、開閉弁制御信号を開閉弁制御部1
5に送る。調節弁制御部14は、調節弁制御信号に基づ
いて調節弁4の開度を調節する。開閉弁制御部15は、
開閉弁制御信号に基づいて開閉弁7a〜7h内の、乾燥
対象となる貨物タンクの開閉弁を開き、対象外の貨物タ
ンクの開閉弁を閉じる。
【0017】尚、この実施例における乾燥装置は、1度
の乾燥処理で1つの貨物タンクを乾燥させる能力を有す
るとする。次に、前述した構成を有する乾燥装置におい
て、貨物タンク6a〜6hの乾燥処理を適切に行なうた
めの制御部13の制御処理を簡単に説明する。貨物タン
ク6a〜6hのタンク壁表面に付着した水分の乾燥(蒸
発)を行なうためには、乾燥対象となるタンク壁自身の
温度より低い露点(湿度)を有する空気を送り込むこと
が有効であることが実験的に求められている。よって、
第1に乾燥対象となる貨物タンクに送り込む空気の露点
が、対象タンクの温度センサにより検出されるタンク壁
温度に基づいて算出されるタンク内基準露点以下となる
ように制御する必要がある。即ち、乾燥対象となる貨物
タンクが貨物タンク6aである場合、貨物タンク6aに
送り込まれる空気の露点が、温度センサ12aにより検
出されたタンク壁温度に基づいて算出されるタンク内基
準露点以下となるように、送り込む空気の露点を制御す
る。空気の露点を下げる除湿機3の能力は一定であるの
で、送り出す風量を多くすると露点の高い(湿度の高
い)空気が、逆に、送り出す風量を少なくした場合には
露点の低い(湿度の低い、乾いた)空気が送り出され
る。従って、前記第1の制御処理に示される状況を実現
するように調節弁4の開度を制御する。
の乾燥処理で1つの貨物タンクを乾燥させる能力を有す
るとする。次に、前述した構成を有する乾燥装置におい
て、貨物タンク6a〜6hの乾燥処理を適切に行なうた
めの制御部13の制御処理を簡単に説明する。貨物タン
ク6a〜6hのタンク壁表面に付着した水分の乾燥(蒸
発)を行なうためには、乾燥対象となるタンク壁自身の
温度より低い露点(湿度)を有する空気を送り込むこと
が有効であることが実験的に求められている。よって、
第1に乾燥対象となる貨物タンクに送り込む空気の露点
が、対象タンクの温度センサにより検出されるタンク壁
温度に基づいて算出されるタンク内基準露点以下となる
ように制御する必要がある。即ち、乾燥対象となる貨物
タンクが貨物タンク6aである場合、貨物タンク6aに
送り込まれる空気の露点が、温度センサ12aにより検
出されたタンク壁温度に基づいて算出されるタンク内基
準露点以下となるように、送り込む空気の露点を制御す
る。空気の露点を下げる除湿機3の能力は一定であるの
で、送り出す風量を多くすると露点の高い(湿度の高
い)空気が、逆に、送り出す風量を少なくした場合には
露点の低い(湿度の低い、乾いた)空気が送り出され
る。従って、前記第1の制御処理に示される状況を実現
するように調節弁4の開度を制御する。
【0018】乾燥処理の終了判定において、乾燥対象と
なる貨物タンクに送り込まれる空気の露点(湿度)が対
象タンクから送り出される空気の露点(湿度)と等しく
なった場合、水分の蒸発が生じていないことを示す。こ
のため、第2に、対象タンクに送り込まれる空気の露点
がタンク壁温度より低いことを常に監視した上で、対象
タンクに送り込まれる空気の露点と、タンクから送り出
される空気の露点とを比較し、等しい場合には乾燥処理
が完了したと判定する。即ち、乾燥対象の貨物タンクが
貨物タンク6aである場合、露点検知センサ11aによ
り検出される露点が、温度センサ12aにより検出され
たタンク壁温度より低いことを条件に、露点検知センサ
11aにより検出される露点と、露点検知センサ11b
により検出される露点とを比較し、乾燥処理完了の判定
を行なう。
なる貨物タンクに送り込まれる空気の露点(湿度)が対
象タンクから送り出される空気の露点(湿度)と等しく
なった場合、水分の蒸発が生じていないことを示す。こ
のため、第2に、対象タンクに送り込まれる空気の露点
がタンク壁温度より低いことを常に監視した上で、対象
タンクに送り込まれる空気の露点と、タンクから送り出
される空気の露点とを比較し、等しい場合には乾燥処理
が完了したと判定する。即ち、乾燥対象の貨物タンクが
貨物タンク6aである場合、露点検知センサ11aによ
り検出される露点が、温度センサ12aにより検出され
たタンク壁温度より低いことを条件に、露点検知センサ
11aにより検出される露点と、露点検知センサ11b
により検出される露点とを比較し、乾燥処理完了の判定
を行なう。
【0019】次に、制御部13の各動作ブロックと、各
種センサ、調節弁制御部14、開閉弁制御部15の関連
を図2を参照して説明する。制御部13は、図2に示さ
れるようにセンサ選別部13a、タンク内基準露点(T
D )算出部13b、除湿機出口露点/タンク内基準露点
比較部13c、タンク乾燥度判定部13d、及びタンク
選別部13eにより構成される。センサ選別部13a
は、タンク選択部13eにより乾燥処理対象と指定され
た貨物タンクに設けられている温度センサ(温度センサ
12a〜12hのいずれか)のみを動作可能とし、この
温度センサから送られる検出データを受け取り、これを
タンク内基準露点算出部13bに送る。タンク内基準露
点(TD )算出部13bは、センサ選別部13aから送
られる検出データを受け取り、この検出データに基づい
てタンク内基準露点(TD )を算出してこれを除湿機出
口露点/タンク内基準露点比較部13cに送る。タンク
内基準露点算出部13bは、タンク内基準露点(TD )
を算出する際、例えば、予め保持している所定の演算式
を用いる。除湿機出口露点/タンク内基準露点比較部1
3cは、タンク内基準露点算出部13bよりタンク内基
準露点(TD )を受け取る一方、除湿機3から送り出さ
れる空気の露点(To )を検出する露点検知センサ11
aの検出データを受け取る。除湿機出口露点/タンク内
基準露点比較部13cは、受け取ったタンク内基準露点
(TD )と除湿機出口露点(To )とを比較し、この比
較結果に応じて調節弁制御部14に調節弁制御信号を出
力する。例えば、除湿機出口露点(To )がタンク内基
準露点(TD )以下である場合、除湿機3から乾燥対象
のタンクに送り込まれる空気を増加させる旨の調節弁制
御信号を出力し、除湿機出口露点(To )がタンク内基
準露点(TD )より高い場合、送り込まれる空気を減少
させる旨の調節弁制御信号を出力する。
種センサ、調節弁制御部14、開閉弁制御部15の関連
を図2を参照して説明する。制御部13は、図2に示さ
れるようにセンサ選別部13a、タンク内基準露点(T
D )算出部13b、除湿機出口露点/タンク内基準露点
比較部13c、タンク乾燥度判定部13d、及びタンク
選別部13eにより構成される。センサ選別部13a
は、タンク選択部13eにより乾燥処理対象と指定され
た貨物タンクに設けられている温度センサ(温度センサ
12a〜12hのいずれか)のみを動作可能とし、この
温度センサから送られる検出データを受け取り、これを
タンク内基準露点算出部13bに送る。タンク内基準露
点(TD )算出部13bは、センサ選別部13aから送
られる検出データを受け取り、この検出データに基づい
てタンク内基準露点(TD )を算出してこれを除湿機出
口露点/タンク内基準露点比較部13cに送る。タンク
内基準露点算出部13bは、タンク内基準露点(TD )
を算出する際、例えば、予め保持している所定の演算式
を用いる。除湿機出口露点/タンク内基準露点比較部1
3cは、タンク内基準露点算出部13bよりタンク内基
準露点(TD )を受け取る一方、除湿機3から送り出さ
れる空気の露点(To )を検出する露点検知センサ11
aの検出データを受け取る。除湿機出口露点/タンク内
基準露点比較部13cは、受け取ったタンク内基準露点
(TD )と除湿機出口露点(To )とを比較し、この比
較結果に応じて調節弁制御部14に調節弁制御信号を出
力する。例えば、除湿機出口露点(To )がタンク内基
準露点(TD )以下である場合、除湿機3から乾燥対象
のタンクに送り込まれる空気を増加させる旨の調節弁制
御信号を出力し、除湿機出口露点(To )がタンク内基
準露点(TD )より高い場合、送り込まれる空気を減少
させる旨の調節弁制御信号を出力する。
【0020】タンク乾燥度判定部13dは、除湿機3か
ら送り出される空気の露点(To )を検出する露点検知
センサ11aと、ベント管に送り出された空気の露点
(Tt)を検出する露点検知センサ11bとにより検出
された各検出データを受け取る。タンク乾燥度判定部1
3dは、受け取った各検出データに基づいて、乾燥処理
を施している貨物タンクの乾燥の度合を判定し、この結
果をタンク選別部13eに通知する。例えば、ベント管
露点(Tt )が除湿機出口露点(TD )とほぼ等しい場
合、処理対象の貨物タンクの乾燥処理は完了していると
判定し、ベント管露点(Tt )が除湿機出口露点(TD
)より高い場合、乾燥処理が完了していないと判定す
る。タンク選別部13eは、タンク乾燥度判定部13d
の判定結果に基づき、乾燥処理を施す貨物タンクを選出
し、これをセンサ選別部13a及び開閉弁制御部15に
通知する。例えば、この自動乾燥制御装置を適用した自
動乾燥装置が、一度の乾燥処理で1つの貨物タンクを乾
燥する能力を有する場合、処理対象の貨物タンクの乾燥
処理の完了をタンク乾燥度判定部13dから通知される
と、まだ乾燥処理を施していない貨物タンクを一つ指定
する。
ら送り出される空気の露点(To )を検出する露点検知
センサ11aと、ベント管に送り出された空気の露点
(Tt)を検出する露点検知センサ11bとにより検出
された各検出データを受け取る。タンク乾燥度判定部1
3dは、受け取った各検出データに基づいて、乾燥処理
を施している貨物タンクの乾燥の度合を判定し、この結
果をタンク選別部13eに通知する。例えば、ベント管
露点(Tt )が除湿機出口露点(TD )とほぼ等しい場
合、処理対象の貨物タンクの乾燥処理は完了していると
判定し、ベント管露点(Tt )が除湿機出口露点(TD
)より高い場合、乾燥処理が完了していないと判定す
る。タンク選別部13eは、タンク乾燥度判定部13d
の判定結果に基づき、乾燥処理を施す貨物タンクを選出
し、これをセンサ選別部13a及び開閉弁制御部15に
通知する。例えば、この自動乾燥制御装置を適用した自
動乾燥装置が、一度の乾燥処理で1つの貨物タンクを乾
燥する能力を有する場合、処理対象の貨物タンクの乾燥
処理の完了をタンク乾燥度判定部13dから通知される
と、まだ乾燥処理を施していない貨物タンクを一つ指定
する。
【0021】次に、この発明の制御動作を図3を参照し
て説明する。制御部13は、ケミカルタンカーに設けら
れている貨物タンク6a〜6hの乾燥処理を開始するに
あたり、タンク選別部13eにおいて任意の貨物タンク
(ここでは貨物タンク6aとする)を選別し、この貨物
タンク6aの開閉弁7aを開くように、開閉弁制御信号
を開閉弁制御部15に送る。開閉弁制御部15は、開閉
弁7aのみを開き、他の開閉弁6b〜6hを閉じる。
又、センサ選別部13aは、タンク選別部13eの選別
に従って、貨物タンク6aに設けられた温度センサ12
aのみを動作可能とし、他の温度センサ12b〜12h
の動作を停止する。
て説明する。制御部13は、ケミカルタンカーに設けら
れている貨物タンク6a〜6hの乾燥処理を開始するに
あたり、タンク選別部13eにおいて任意の貨物タンク
(ここでは貨物タンク6aとする)を選別し、この貨物
タンク6aの開閉弁7aを開くように、開閉弁制御信号
を開閉弁制御部15に送る。開閉弁制御部15は、開閉
弁7aのみを開き、他の開閉弁6b〜6hを閉じる。
又、センサ選別部13aは、タンク選別部13eの選別
に従って、貨物タンク6aに設けられた温度センサ12
aのみを動作可能とし、他の温度センサ12b〜12h
の動作を停止する。
【0022】このような各種設定の後、送風機1及び除
湿機3を起動し、乾燥処理が開始される。先ず、貨物タ
ンク6aの壁面に設けられた温度センサ12aによりタ
ンク壁温度(Tw )が検出され、制御部13に送られ
る。制御部13は、検出されたタンク壁温度(Tw )を
センサ選別部13aにおいて受け取る(ステップS
1)。更に、タンク壁温度(Tw )は、センサ選別部1
3aからタンク内基準露点算出部13bに送られる。タ
ンク内基準露点算出部13bでは、タンク壁温度(Tw
)から、所定の変換式を用いてタンク内基準露点(TD
)が算出される(ステップS2)。算出されたタンク
内基準露点(TD )は、除湿機出口露点/タンク内基準
露点比較部13cに送られる。
湿機3を起動し、乾燥処理が開始される。先ず、貨物タ
ンク6aの壁面に設けられた温度センサ12aによりタ
ンク壁温度(Tw )が検出され、制御部13に送られ
る。制御部13は、検出されたタンク壁温度(Tw )を
センサ選別部13aにおいて受け取る(ステップS
1)。更に、タンク壁温度(Tw )は、センサ選別部1
3aからタンク内基準露点算出部13bに送られる。タ
ンク内基準露点算出部13bでは、タンク壁温度(Tw
)から、所定の変換式を用いてタンク内基準露点(TD
)が算出される(ステップS2)。算出されたタンク
内基準露点(TD )は、除湿機出口露点/タンク内基準
露点比較部13cに送られる。
【0023】除湿機3により露点の下げられた空気は、
除湿機3の空気出口に設けられた露点検知センサ11a
により露点が測定される。測定された除湿機出口露点
(To)は、制御部13の除湿機出口露点/タンク内基
準露点比較部13c及びタンク乾燥度判定部13dに送
られる。前記除湿機出口露点/タンク内基準露点比較部
13cは、算出されたタンク内基準露点(TD )と、こ
の除湿機出口露点(To)とを比較する(ステップS
4)。この比較の結果、除湿機出口露点(To )がタン
ク内基準露点(TD )以下である場合(ステップS4,
To ≦TD )、除湿機出口露点/タンク内基準露点比較
部13cは、貨物タンク6aが乾燥傾向にあるとして風
量を増加するために、調節弁14の開度を大きくする指
示(調節弁制御信号)を調節弁制御部14に送る(ステ
ップS5)。又、除湿機出露点(To)がタンク内基準
露点(TD )より大きい場合(ステップS4,To >T
D )、風量を減少させるために、除湿機出口露点/タン
ク内基準露点比較部13cは、調節弁14の開度を小さ
くする指示(調節弁制御信号)を調節弁制御部14に送
る(ステップS6)。調節弁制御部14は、調節弁制御
信号に基づいて調節弁4の開度を調整し、貨物タンク6
aに供給される、露点の下げられた空気の風量を増減す
る(ステップS7)。
除湿機3の空気出口に設けられた露点検知センサ11a
により露点が測定される。測定された除湿機出口露点
(To)は、制御部13の除湿機出口露点/タンク内基
準露点比較部13c及びタンク乾燥度判定部13dに送
られる。前記除湿機出口露点/タンク内基準露点比較部
13cは、算出されたタンク内基準露点(TD )と、こ
の除湿機出口露点(To)とを比較する(ステップS
4)。この比較の結果、除湿機出口露点(To )がタン
ク内基準露点(TD )以下である場合(ステップS4,
To ≦TD )、除湿機出口露点/タンク内基準露点比較
部13cは、貨物タンク6aが乾燥傾向にあるとして風
量を増加するために、調節弁14の開度を大きくする指
示(調節弁制御信号)を調節弁制御部14に送る(ステ
ップS5)。又、除湿機出露点(To)がタンク内基準
露点(TD )より大きい場合(ステップS4,To >T
D )、風量を減少させるために、除湿機出口露点/タン
ク内基準露点比較部13cは、調節弁14の開度を小さ
くする指示(調節弁制御信号)を調節弁制御部14に送
る(ステップS6)。調節弁制御部14は、調節弁制御
信号に基づいて調節弁4の開度を調整し、貨物タンク6
aに供給される、露点の下げられた空気の風量を増減す
る(ステップS7)。
【0024】調節弁制御信号が送出され、空気の風量が
増減された後、制御部13のタンク乾燥度判定部13d
は、ベント管9に設けられた露点検知センサ11bから
検出データであるベント管露点(Tt )を受け取る(ス
テップS8)。ベント管9には、前述したように、貨物
タンク内に既に存在している空気と、配管5を介して送
られる露点が下げられた空気とが混合され、これにより
タンク壁面に付着した水滴の蒸発が促された後の空気が
送り込まれている。従って、露点検知センサ11bは、
この水滴の蒸発が促された後の空気の露点(Tt )を測
定している。タンク乾燥判定部13dは、除湿機出口露
点(To )とベント管露点(Tt )とを比較する(ステ
ップS9)。
増減された後、制御部13のタンク乾燥度判定部13d
は、ベント管9に設けられた露点検知センサ11bから
検出データであるベント管露点(Tt )を受け取る(ス
テップS8)。ベント管9には、前述したように、貨物
タンク内に既に存在している空気と、配管5を介して送
られる露点が下げられた空気とが混合され、これにより
タンク壁面に付着した水滴の蒸発が促された後の空気が
送り込まれている。従って、露点検知センサ11bは、
この水滴の蒸発が促された後の空気の露点(Tt )を測
定している。タンク乾燥判定部13dは、除湿機出口露
点(To )とベント管露点(Tt )とを比較する(ステ
ップS9)。
【0025】ここで、ベント管露点(Tt )が除湿機出
口露点(To )より大きい場合(ステップS9,Tt >
To )、タンク乾燥判定部13eは、貨物タンク6aの
乾燥処理が未だ完了していないと判定し、これをタンク
選別部13eに通知する。タンク選別部13eは、この
通知に応じ、センサ選別部13aに温度センサ12aの
動作維持を、開閉弁制御部15に各開閉弁7a〜7hの
状態維持を指示する。これにより、センサ選別部13a
は、温度センサ12aのみを動作状態に維持し、開閉弁
制御部15は、開閉弁7aのみを開き、他の開閉弁7b
〜7hを閉じる。この後、制御部13は、再び前記ステ
ップS1に戻り、各種処理を実行する。
口露点(To )より大きい場合(ステップS9,Tt >
To )、タンク乾燥判定部13eは、貨物タンク6aの
乾燥処理が未だ完了していないと判定し、これをタンク
選別部13eに通知する。タンク選別部13eは、この
通知に応じ、センサ選別部13aに温度センサ12aの
動作維持を、開閉弁制御部15に各開閉弁7a〜7hの
状態維持を指示する。これにより、センサ選別部13a
は、温度センサ12aのみを動作状態に維持し、開閉弁
制御部15は、開閉弁7aのみを開き、他の開閉弁7b
〜7hを閉じる。この後、制御部13は、再び前記ステ
ップS1に戻り、各種処理を実行する。
【0026】又、除湿機出口露点(To )とベント管露
点(Tt )とがほぼ等しい場合、タンク乾燥判定部13
dは、貨物タンク6aの乾燥処理が完了したと判定し、
これをタンク選別部13eにこれを通知する。タンク選
別部13eは、この通知に応じ、次に乾燥処理を施す貨
物タンクを選定し、これをセンサ選別部13a及び開閉
弁制御部15に通知する。これにより、貨物タンク6a
の乾燥処理が完了し、次の貨物タンクに対して乾燥処理
を施すために、開閉弁7a〜7h及び温度センサ12a
〜12hが制御される。例えば、タンク選別部13eが
次に乾燥処理を施す貨物タンクに貨物タンク6bを指定
した場合、センサ選別部13aは、この決定に応じ、貨
物タンク6bの壁面に設けられた温度センサ12bを起
動し、他の温度センサ12a,12c〜12hを動作停
止状態とする。又、開閉弁制御部15は、開閉弁7bを
開き、開閉弁7a,7c〜7hを閉じる。この後、制御
部13は、貨物タンク6bに対して前記ステップS1〜
S9の各処理を施す。
点(Tt )とがほぼ等しい場合、タンク乾燥判定部13
dは、貨物タンク6aの乾燥処理が完了したと判定し、
これをタンク選別部13eにこれを通知する。タンク選
別部13eは、この通知に応じ、次に乾燥処理を施す貨
物タンクを選定し、これをセンサ選別部13a及び開閉
弁制御部15に通知する。これにより、貨物タンク6a
の乾燥処理が完了し、次の貨物タンクに対して乾燥処理
を施すために、開閉弁7a〜7h及び温度センサ12a
〜12hが制御される。例えば、タンク選別部13eが
次に乾燥処理を施す貨物タンクに貨物タンク6bを指定
した場合、センサ選別部13aは、この決定に応じ、貨
物タンク6bの壁面に設けられた温度センサ12bを起
動し、他の温度センサ12a,12c〜12hを動作停
止状態とする。又、開閉弁制御部15は、開閉弁7bを
開き、開閉弁7a,7c〜7hを閉じる。この後、制御
部13は、貨物タンク6bに対して前記ステップS1〜
S9の各処理を施す。
【0027】以上のように、各貨物タンクに対する乾燥
処理を制御することにより、人手に判断や作業を委ねる
ことなく、各種作業を自動制御することができる。尚、
露点検知センサ12a〜12hには、前述したような露
点計そのものを利用してもよいが、例えば、図4に示さ
れるような、温度計21と、この温度計21により測定
された温度に基づいて露点を算出する露点算出器22と
により構成さる露点検知センサ20を用いてもよい。
又、この実施例では、ケミカルタンカーに8個の貨物タ
ンクが設けられていることとして説明したが、この貨物
タンクの数が8個でなくともよい。
処理を制御することにより、人手に判断や作業を委ねる
ことなく、各種作業を自動制御することができる。尚、
露点検知センサ12a〜12hには、前述したような露
点計そのものを利用してもよいが、例えば、図4に示さ
れるような、温度計21と、この温度計21により測定
された温度に基づいて露点を算出する露点算出器22と
により構成さる露点検知センサ20を用いてもよい。
又、この実施例では、ケミカルタンカーに8個の貨物タ
ンクが設けられていることとして説明したが、この貨物
タンクの数が8個でなくともよい。
【0028】
【発明の効果】以上詳記したようにこの発明によれば、
除湿機から送り出される空気の露点、貨物タンク壁の温
度、及び貨物タンクから送り出される空気の露点を監視
し、これらのデータに基づいて貨物タンクに送られる風
量を制御する乾燥制御部を設けることにより、従来、人
手に頼っていた各種作業を自動制御することができ高い
作業効率を得ることができる。特に、タンク壁の温度に
応じてタンクに供給される空気の露点を調整し、タンク
に供給される空気が常にタンク内の水分を吸収するよう
な状態に維持することができる。又、除湿機の能力に応
じて通風量(タンクに供給される風量)を調節すること
ができるので、所望の露点を得ることができ、既存の乾
燥装置を使用することができる。更に、タンクに供給さ
れる空気とタンクから送り出される空気との露点を比較
してタンクの乾燥の度合を判断し、乾燥完了を判定する
ため、高い精度で乾燥完了を判定できると共に作業効率
を向上することができる。
除湿機から送り出される空気の露点、貨物タンク壁の温
度、及び貨物タンクから送り出される空気の露点を監視
し、これらのデータに基づいて貨物タンクに送られる風
量を制御する乾燥制御部を設けることにより、従来、人
手に頼っていた各種作業を自動制御することができ高い
作業効率を得ることができる。特に、タンク壁の温度に
応じてタンクに供給される空気の露点を調整し、タンク
に供給される空気が常にタンク内の水分を吸収するよう
な状態に維持することができる。又、除湿機の能力に応
じて通風量(タンクに供給される風量)を調節すること
ができるので、所望の露点を得ることができ、既存の乾
燥装置を使用することができる。更に、タンクに供給さ
れる空気とタンクから送り出される空気との露点を比較
してタンクの乾燥の度合を判断し、乾燥完了を判定する
ため、高い精度で乾燥完了を判定できると共に作業効率
を向上することができる。
【図1】この発明の一実施例に係るケミカルタンカーの
貨物タンク自動乾燥制御装置を適用した乾燥装置の構成
を示すブロック図。
貨物タンク自動乾燥制御装置を適用した乾燥装置の構成
を示すブロック図。
【図2】この実施例における自動乾燥制御装置の動作ブ
ロック図。
ロック図。
【図3】この実施例における自動乾燥制御装置の動作を
説明するためのフローチャート。
説明するためのフローチャート。
【図4】この実施例における自動乾燥制御装置に使用可
能な露点検知センサの一例。
能な露点検知センサの一例。
【図5】従来の貨物タンク乾燥装置の構成を示すブロッ
ク図。
ク図。
1…送風機、2…空気取入口、3…除湿機、4…風量調
節弁、5…配管、6a〜6h…貨物タンク、7a〜7h
…開閉弁、8…排気管、9…ベント管、10…空気放出
口、11a,11b,20…露点検知センサ、12a〜
12h…温度センサ、13…制御部、14…調節弁制御
部、15…開閉弁制御部。
節弁、5…配管、6a〜6h…貨物タンク、7a〜7h
…開閉弁、8…排気管、9…ベント管、10…空気放出
口、11a,11b,20…露点検知センサ、12a〜
12h…温度センサ、13…制御部、14…調節弁制御
部、15…開閉弁制御部。
Claims (1)
- 【請求項1】 貨物タンクと除湿機とを有するケミカル
タンカーの貨物タンク自動乾燥制御装置において、 前記除湿機により除湿処理が施された空気の露点を検知
する第1露点検知手段と、 前記貨物タンクから排出される空気の露点を検知する第
2露点検知手段と、 前記貨物タンクのタンク壁に配設され、タンク壁の温度
を検知する温度検知手段と、 この温度検知手段により検知されるタンク壁温度から基
準露点を算出し、この基準露点と前記第1露点検知手段
により検知された露点とを比較し、この比較結果に応じ
て制御信号を生成し、前記第1露点検知手段により検知
された露点と前記第2露点検知手段により検知された露
点とを比較して前記貨物タンクの乾燥具合いを判定する
制御部と、 この制御部により生成された前記制御信号に応じて前記
除湿機から前記貨物タンクに供給される空気量を調節す
る調節弁とを有することを特徴とするケミカルタンカー
の貨物タンク自動乾燥制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13560494A JP3197153B2 (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | ケミカルタンカーの貨物タンク自動乾燥制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13560494A JP3197153B2 (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | ケミカルタンカーの貨物タンク自動乾燥制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH085244A true JPH085244A (ja) | 1996-01-12 |
JP3197153B2 JP3197153B2 (ja) | 2001-08-13 |
Family
ID=15155704
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13560494A Expired - Fee Related JP3197153B2 (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | ケミカルタンカーの貨物タンク自動乾燥制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3197153B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100766145B1 (ko) * | 2005-10-25 | 2007-10-10 | 대우조선해양 주식회사 | 액화천연가스 운반선용 가스 공급 시스템 및 방법 |
CN104422256A (zh) * | 2013-09-02 | 2015-03-18 | 中国农业机械化科学研究院 | 一种物料烘干装置与方法 |
CN107140131A (zh) * | 2017-05-12 | 2017-09-08 | 中国海洋石油总公司 | 一种低温液货船舶循环降露系统 |
US11015669B2 (en) | 2016-11-04 | 2021-05-25 | Raytheon Company | Bi-directional non-linear spring |
CN114475910A (zh) * | 2020-10-27 | 2022-05-13 | 住友重机械海洋工程株式会社 | 船舶 |
-
1994
- 1994-06-17 JP JP13560494A patent/JP3197153B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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