JPH0851395A - 光コンセント - Google Patents

光コンセント

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JPH0851395A
JPH0851395A JP6182562A JP18256294A JPH0851395A JP H0851395 A JPH0851395 A JP H0851395A JP 6182562 A JP6182562 A JP 6182562A JP 18256294 A JP18256294 A JP 18256294A JP H0851395 A JPH0851395 A JP H0851395A
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light
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JP6182562A
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Atsushi Hiramatsu
淳 平松
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ファイバ上の光信号を分配する場合に、必
要な光量のみを各光受信装置で受信し、光送信器から送
出する光量に無駄が生じないようにし、柔軟な光分配系
を構築できるようにする。 【構成】 光コンセントとして、入力された光信号を可
変比率の光量で分配する可変光量分岐器24と、この可
変光量分岐器で分岐された一方の光信号を固定比率で分
配する固定光量分岐器26と、この固定光量分岐器26
で分岐した一方の光信号を測定し所定の光量になるよう
に可変光量分岐器を制御する制御回路28とを備える。
またこの光コンセントを用いた光分配系の光通信システ
ムを構築する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信システムなどに
おいて、光信号を多数の通信機器に分配する光配線系に
おいて用いられる。本発明は特に、1本の光ファイバ上
の光を複数の箇所で通信機器に分岐する場合に、それぞ
れの分岐箇所において、それぞれの通信機器に必要最小
限の光量のみを光ファイバより取り出して分配し、残り
の光量を後続の光ファイバに送出するために用いられ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、光ファイバ技術の進展により、光
ファイバの広帯域性を活かし、多量の情報を光信号とし
て伝送する技術が確立されてきた。一方、光ファイバ上
の光を固定の比率で分岐する固定光量分岐器(光スプリ
ッタ)を用いて複数の光ファイバに分配する技術も確立
されてきた。この光スプリッタとしては、1本の光入力
線とn本の光出力線とを備え、光入力線から入力された
光量(光信号のパワー)を全ての光出力線に等分に分配
する光スプリッタや、1本の光入力線と2本の光出力線
とを備え、光入力線から入力された光信号を任意の固定
的な比率で2本の光出力線に分配する光スプリッタ等が
ある。
【0003】このような光スプリッタを用いて、一つの
光送信器から送出された光を多数の光受信器に放送的に
分配するような放送型通信システムが注目を集めてい
る。ここで、個々の光スプリッタによる光分岐数が少な
くても、光スプリッタを多段に用いると、一つの光送信
器から出力された光信号を多数の光受信器に簡単に分配
することが可能である。
【0004】しかしながら、通常、一つの光受信器が光
ファイバ上の光信号から正しく情報を受信するために
は、一定の光量以上の光信号を受信する必要がある。し
たがって、一つの光送信器から出力された光信号を分配
できる数には上限がある。
【0005】一方、最近、光アンプ技術の進展により、
光ファイバ上の光信号を増幅することが可能となったた
め、光スプリッタによって分配された光信号をそれぞれ
光アンプを用いて増幅し、さらに光スプリッタにより分
岐すると非常に多数の光受信器に光信号を分配できるよ
うになった。
【0006】しかしながら、現在、光アンプは高価であ
り、かつ光信号の増幅を繰り返すと光信号の歪が増加す
ることが知られており、できるだけ光アンプを用いない
効率的な光分配を行うことが光通信システムの設計では
こころがけられている。したがって、光分配系の技術で
は、光送信器から出力された光信号、あるいは光アンプ
から出力された光信号を光アンプを用いずにいかに効率
的に光受信器に分配するかを考慮している。
【0007】現在の光分配方式での最も基本的な形態
は、スター型である。スター型は、光スプリッタを用い
て入力された光信号を複数の光出力線に等分配すること
を多段に繰り返す形態である。この形態では、全ての光
出力線には等しい光量の光信号が分配されるので、1本
の光出力線上の光量が一つの光受信器に必要な光量以上
となる範囲内で多数の光出力線に分岐することができ
る。図8は、一つの光送信器51から出力された光を2
分岐光スプリッタ53、4分岐光スプリッタ54とを2
段に用いて8台の光受信器55に等分配する例を示した
ものである。ここで、光送信器51は、1台の光受信器
55に必要な光量のちょうど8倍の光量の光信号を出力
するものとする(すなわち途中の光ファイバ52、光ス
プリッタ53、54等での損失を考慮しないものとす
る)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のスター型の光分
配形態の欠点は、光の分岐箇所を決めた後に通信機器の
配置を変更するときの対応が困難なことである。例え
ば、図9の(a)、(b)は図8における光受信器A
(55)の位置を移動した場合の光分配系の例を示すも
のである。このようにスター型の光分配においては、一
つの光受信器が移動した場合に非常に長い光ファイバが
必要となったり、光配線の接続変更が必要となったりす
る。また、多数の光受信器の位置変更を繰り返すうち
に、光ファイバの配線形態が複雑となる問題がある。
【0009】これに対する一つの対応策は、光受信器の
移動を考慮して、実際の光受信器数より多数の光配線に
分配しておくという方法である。例えば図10に示すよ
うに、実際には8台の光受信器に対して、16の光分岐
をしておくという例である。この方法では、光受信器が
移動しても、移転先に未利用の光配線があれば簡単に光
受信器を収容できる。しかし、この方法の課題は、多く
の光信号が無駄になることである。例えば、図10の例
では、8台の光受信器に対して、光受信器16台分の光
量を光送信器51から供給する必要がある。このように
光受信器の設置可能性のある範囲を広くすると、あらか
じめ用意すべき光配線数が増加するが、これは光送信器
の光量のうち無駄な光量が増加することを意味する。ま
た必要以上に大出力の光送信器(例えば大出力レーザ発
振器)を設置することとなり、システムを高価なものと
してしまう。
【0010】本発明の目的は、このような光送信器の光
出力に無駄が生じない光分配系を構築できる光コンセン
トを提供するものである。
【0011】また本発明の他の目的は、一つの光コンセ
ントであらかじめ設定された光出力を一方の分岐光出力
として取り出せる光コンセントを提供するものである。
【0012】また本発明の他の目的は、接続される光コ
ネクタが接続されたか否かを検出して光コネクタが接続
されていない場合には自動的に光分岐を行わない光コン
セントを提供するものである。
【0013】また本発明の他の目的は、光波長多重伝送
に対応して、所望の光波長出力を所望の分岐光出力とし
て取り出せる光コンセントを提供するものである。
【0014】さらに本発明の他の目的は、このような光
コンセントを縦続またはツリー状に接続し、光コンセン
トに接続された光受信器に一定の光出力を与え、柔軟な
システム構築が可能な光通信システムを提供するもので
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の光コンセント
は、光入力を任意の比率の光量で分配する可変光量分岐
器と、この可変光量分岐器で分岐された一方の分岐光出
力を一定比率の光量で分配する固定光量分岐器と、この
固定光量分岐器で分岐された一方の分岐光出力の光量を
測定しこの光量があらかじめ設定された光量となるよう
に前記可変光量分岐器の光量分岐比を制御する制御回路
とを備えたことを特徴とする。これにより光送信器の光
出力に無駄が生じない光分配系を構築できる光コンセン
トを提供することができる。
【0016】また本発明の光コンセントは、固定光量分
岐器の他方の出力に光ファイバが接続されたか否かを検
出する手段を備え、制御回路は、この検出する手段の検
出結果に基づいて可変光量分岐器の光量分岐比を制御す
る手段を備えることが好ましい。これにより、光受信器
が接続された光コンセントのみが一定量の光出力を自動
的に分岐することができ、光受信器が接続されていない
光コンセントは自動的に次段のコンセントへ光入力を出
力するように制御できる。
【0017】また、光コンセントは、固定光量分岐器と
制御回路との間に所望の波長の光を選択的に透過する光
フィルタを備えたことが好ましい。これにより、光波長
多重信号を分岐する場合に所望の波長の光を必要な光量
のみ分岐することができる。
【0018】また、光コンセントの可変光量分岐器は、
一つの導波路へ入力された光入力を制御入力により二つ
の導波路に出力される光量比率を変化させる2×2光ス
イッチであることができる。これにより従来から知られ
ている2×2光スイッチを可変光量分岐器として使用す
ることができる。
【0019】なお、2×2光スイッチは、ヒータが一方
の導波路に設けられ、ヒータが与える熱によりこの導波
路の屈折率を変化させて二つの導波路を伝搬する光に位
相差を生じさせてその分岐比率を変化させることができ
る。これにより簡単な制御により分岐比率を調整でき
る。
【0020】また、1本の光ファイバを光入力線とし、
2本の光ファイバを光出力線とする上述の光コンセント
の複数を光送信器を起点として縦続またはツリー状に接
続した光通信システムを提供できる。これにより柔軟な
放送型光通信システムが実現できる。
【0021】
【作用】本発明は、従来の技術の光送信器からの光量を
無駄にする原因は、光受信器が接続されていない光配線
にも光量を分配していることにあり、これは固定的な光
量の分岐を行っていることに由来していることに着目し
たものである。
【0022】本発明の光コンセントは、光量分岐比が可
変の可変光量分岐器と、可変光量分岐器の光量分岐比を
調節する制御回路を設けている。この光コンセントで
は、可変光量分岐器に入力された光量の一部を取り出す
が、その取り出した光量が光受信器に必要な光量と等し
くなるように可変光量分岐器の光量分岐比を制御回路に
よって調節する。光コンセントに光受信器が接続されて
いない場合には、入力された光信号を全て次の光コンセ
ントに送出する。このような光コンセントを用いると、
それぞれの光分岐器において、必要な光量だけを取り出
すことができる。これにより、さまざまな光受信器の配
置に対応できるように、あらかじめ多数の光コンセント
を接続した光分配系の通信システムを構築でき、光受信
器の接続されていない光コンセントに光量が無駄に分配
されることがないため、光送信器からの光量を効率的に
利用することができる。
【0023】さらに、波長多重型の光分配系において
も、光フィルタにより特定波長の光の光量を測定してそ
の分岐比を調整するため、必要な波長上の情報を正しく
受信することが可能である。
【0024】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。
【0025】図1は、本発明の第一実施例の光コンセン
トの構成を示すものである。本実施例の光コンセント2
0は、入力される光入力を任意の比率の光量で分配する
可変光量分岐器24と、この可変光量分岐器24で分岐
された一方の分岐光出力を一定比率の光量で分配する固
定光量分岐器26と、この固定光量分岐器26で分岐さ
れた一方の分岐光出力の光量を測定しこの光量があらか
じめ設定された光量となるように前記可変光量分岐器の
光量分岐比を制御する受光器29を含む制御回路28と
を備えていることを特徴とする。
【0026】この実施例において、光コンセント20は
光入力線21と、光出力線22および23とを備えてい
る。可変光量分岐器24の出力の一方は光出力線22に
出力され、他方は光ファイバ25を介して固定光量分岐
器26に入力される。固定光量分岐器26の出力の一方
は光出力線23に出力され、他方は光ファイバ27を介
して受光器29に入力される。制御回路28の出力によ
り可変光量分岐器24の光量分岐比を調節する。光出力
線22は次の光コンセントに入力するためのものであ
り、光出力線23は光受信器などに入力するためのもの
である。
【0027】次にこの光コンセントの動作を説明する。
【0028】可変光量分岐器24は、光入力線21から
入力された光信号を、光出力線22と光ファイバ25に
分岐する。ここで光信号の分岐比率は、制御回路28に
よって制御される。光ファイバ25に出力された光信号
は、固定光量分岐器26に入力される。固定光量分岐器
26は、入力された光量を一定比率で分岐し、光出力線
23と光ファイバ27に出力する。ここで、光ファイバ
27に出力される光量は、光出力線23に出力される光
量よりも十分小さくなるように固定光量分岐器26の光
量分岐比率は固定されている。これは、光入力線21か
ら可変光量分岐器24により取り出された光量のほとん
どを光出力線23に出力するためである。光ファイバ2
7には、光出力線23に出力される光量を推定するため
に十分な程度の光量が分岐されているだけでよく、通
常、このために必要な光量は、光信号から情報を正しく
受信するために必要な光量に比べて非常に小さい。
【0029】光ファイバ27に出力された光信号は、制
御回路28内部の受光器29で受光され、その光量が測
定される。固定光量分岐器26の光量分岐比は固定であ
るため、受光器29で測定された光量から簡単に光出力
線24に出力される光量を推定することができる。逆
に、光出力線23に必要な光量が出力されている場合
に、光ファイバ27に出力されているべき予定光量も容
易に求めることができる。制御回路28には、この予定
光量があらかじめ設定されている。
【0030】次に制御回路28の動作を説明する。
【0031】制御回路28は、光出力線23に光受信器
などが接続されていない場合には、制可変光量分岐器2
4を調節し、光入力線21から入力された光信号を全て
光出力線22に送出するようにする。
【0032】次に、光出力線23に光受信器などが接続
されている場合には以下のような制御動作を行う。制御
回路28では、受光器29で受光された光量をあらかじ
め設定された予定光量と比較する。その結果、受光器2
9で受光した光量が予定光量を上回るときには、可変光
量分岐器24の光量分岐比率を変更し、光ファイバ25
に分配される光量を減らし、予定光量を下回るときに
は、可変光量分岐器24の光量分岐比率を変更し、光フ
ァイバ25に分配される光量を増やす制御を行う。この
制御を繰り返すと、しだいに光出力線23に出力される
光量が光受信器に必要な一定の光量となる。このとき、
可変光分岐器24は、光出力線23に出力する以外の残
りの光量のほとんどを光出力線22に出力することにな
る。
【0033】このような動作により図1に示した光コン
セント20は、光出力線23において必要な光量のみを
取り出すことが可能である。
【0034】次にこの実施例に用いられる可変光量分岐
器(可変光スプリッタ)24について詳しく説明する。
可変光量分岐器24は、1本の光入力線と2本の光出力
線を備え、光入力線から入力された光信号を2本の光出
力線に分配する比率を外部から自由に変更できるもので
あり、様々な実現方法がある。特に2入力2出力の光ス
イッチの一方の入力のみを用いると簡単に実現できる。
【0035】図2は、石英光導波路基板30上に実現さ
れた2×2光スイッチを可変光量分岐器として利用する
例を示したものである。この2×2光スイッチは、二つ
の導波路が二つの光結合部を有するもので、光結合器1
(36)、光結合器2(37)間の導波路x、yの導波
路xに二つの導波路に分岐する分岐比率を制御するため
のヒータ38を備えたものである。
【0036】この石英光導波路を用いた可変光量分岐器
の動作を説明する。導波路iから入力された光信号は、
光結合器36の領域で二つに等分され、等分された光信
号は2本の導波路x、yをそれぞれ独立に伝搬する。こ
の二つの光信号は、光結合器27の領域において合波さ
れるが、このとき二つの光信号の間に干渉が生ずるた
め、導波路xを通った光信号と導波路yを通った光信号
との位相差によって導波路a、bに出力される光信号の
光量比が変化する。この導波路xと導波路yを通過する
光信号の位相差を調節するために、導波路yの上にヒー
タ38を設けている。ヒータ38に外部から電圧を加え
ると熱が発生し、石英光導波路の温度は変化する。これ
に伴い石英光導波路の屈折率が変化し、光信号の伝搬速
度が変化するので、導波路xを通過する光信号に対して
導波路yを通過する光信号の位相差が変化する。すなわ
ち、導波路iにより入力された光信号は、導波路a、b
に出力されるが、その光量の分配比率は、ヒータに加え
る電圧によって変換することになる。
【0037】図3は、入力される光信号の光量を「1」
としたときに、ヒータに加える電圧と導波路a、bに出
力される光信号の光量の関係の例を示したものである。
この図3の例では、電圧Vが「0」のときは、入力光の
全てが導波路bに出力され、さらに電圧を増加させるに
したがい入力光の一部が導波路aに出力されるようにな
り、残りの光量が導波路bに出力される。さらに電圧を
O とするとき、入力光のすべてが導波路aに出力され
る。そこで、電圧を0からVO の範囲で調節することに
より任意の比率で光を導波路aと導波路bに分岐可能で
あることがわかる。
【0038】図1の光コンセント20において、図2、
3に記載した可変光量分岐器を用いる場合の制御回路の
動作を説明する。ここで、光入力線21は、図2に示し
た導波路iに接続し、導波路bを光出力線22に接続
し、導波路aを光出力線23側(光ファイバ25)に接
続するものとする。また制御回路28は、可変光量分岐
器24のヒータ38に加える電圧を制御するものとす
る。
【0039】ここで、光出力線23に光量を取り出す必
要がない場合には、可変光量分岐器のヒータ38に電圧
をかけないものとする。図3からわかるように、このと
き光入力線21から入力された光信号は、全ての光量が
導波路bに伝えられ、光出力線22に出力される。すな
わち光出力線23に光受信器などが接続されていない場
合には、制御回路28はなにも制御出力を出す必要はな
く、制御回路28を駆動する電源も必要ない。
【0040】一方、光出力線23から一定の光量を取り
出す場合には、制御回路28を駆動し、ヒータ38にか
ける電圧を徐々に増加させていく。これにともない、導
波路iから導波路aに伝えられる光量が増加し、光ファ
イバ25に出力される光量が増加する。そして受光器2
9で受光した光量があらかじめ設定された予定光量に等
しくなった場合には、電圧をその時点の値で固定する。
また、受光した光量が予定光量よりも多い場合には、徐
々にヒータに加える電圧を下げ、受光する光量が予定光
量に等しくなったところで電圧を固定する。
【0041】次に図4に本発明の第二実施例の構成を示
して説明する。この図4の実施例は、図1の光コンセン
トの実施例に光ファイバが接続されると、自動的に接続
した光ファイバにあらかじめ設定された光量が分配さ
れ、光ファイバが取り外されると自動的に全ての光量を
次の光コンセントに送出するように構成された実施例で
ある。
【0042】この実施例では、光コンセント20の光出
力線23に、光ファイバが挿入されているか否かを検出
する機構を備えたレセプタクル41を接続し、レセプタ
クル41に光ファイバが挿入されたか否かを制御回路2
8に伝達するようにしている。すなわち、光出力線23
には、レセプタクル41が接続されており、ここに外部
から光ファイバのコネクタ42が挿入される。レセプタ
クル41には、コネクタ42が挿入されたか否かを検出
する機構が設けられており、コネクタ42が挿入されて
いるかどうかを信号線43を通じて制御回路28に伝え
る。これにより、制御回路28は、レセプタクル41に
光ファイバが接続されているかどうかを判断することが
でき、光ファイバが接続されている場合にのみ、可変光
量分岐器24の分岐比率を調整し、光入力線21から一
定の光量を取り出すことを自動的に行うことができる。
【0043】次に図5に本発明の第三実施例の構成を示
して説明する。この第三実施例は光波長多重通信が行わ
れる場合の光コンセントの例を示している。すなわち、
光送信器が複数の異なる波長の光に独立の情報信号を載
せ、1本の光ファイバを用いて同時に分配しているよう
な光波長多重(WDM)型の光分配系を想定する。光波
長多重型の光分配系においては、光ファイバ上に多重化
された波長の異なる光波長には、通常、それぞれに異な
る情報が載っているため、光受信器は、光ファイバから
入力された光の中から特定の波長の光のみを取り出した
後に、この光から情報を受信する。したがって、それぞ
れの波長の光ごとに、情報の受信に必要な光量を確保し
なければならない。
【0044】ここで、光送信器は、特定波長の基準光を
常に一定の光量で送出する場合を想定する。また、情報
の発生に応じてそれぞれの波長別の光信号を生成する際
には、基準光と等しい光量で送出するものとする。この
ような状況では、それぞれの光コンセントにおいて取り
出す光量のうち、基準光成分の光量を一定となるように
制御すれば、他の波長成分も同等の光量となるように制
御される。ただし、可変光量分岐器の光量分岐比の波長
依存性を小さいものとする。
【0045】図5に示す実施例は、このような光波長多
重通信に対応する光コンセントを実現するものである。
この実施例は、第一実施例の光コンセントの固定光量分
岐器26と制御回路28の受光器29との間に光フィル
タ45を挿入したものである。光フィルタ45は、固定
光量分岐器26から光ファイバ27に出力された光のう
ち、特定の波長の光のみを透過させるものであり、具体
的には基準光のみを透過するように設定しておく。
【0046】この光コンセント20の制御回路28は、
第一実施例とまったく同様の動作を行う。すなわち、光
出力線23に光を取り出す必要のない場合には、光入力
線21に入力された光をすべて、光出力線22に出力す
るように可変光量分岐器24を制御する。また、光出力
線23に光を取り出す場合には、制御回路28内部の受
光器29が受信する光量があらかじめ設定された予定光
量に等しくなるように可変光量分岐器24の光量分岐比
を調整する。ここで、制御回路28の受光器29は、光
フィルタ45を透過する特定波長の光の光量のみを測定
するので、この光コンセント20を動作させると結果的
に、光出力線23に出力される光のうち、光フィルタ4
5を透過する特定波長の光の光量が一定値になるように
可変光量分岐器24を制御することとなる。
【0047】このような光コンセント20を用いると、
光出力線23から出力される光のうち、基準光の光量は
一定に制御されている。ここで、光コンセント20で用
いる可変光量分岐器24の光量分岐比の波長依存性が小
さいものとすると、他の波長の光成分の光量もほぼ同等
の強度になるものと考えられる。したがって、光出力線
23の出力光の中から任意の波長を選択して光受信器に
入力すれば、それぞれの波長上の情報が正しく受信でき
る。
【0048】なお、図4に示した光コンセント20に光
ファイバの挿入を検出する機構を備えたレセプタクル4
1を接続することが可能である。
【0049】次に本発明の光コンセントを用いた光配線
系の光通信システムの一例を図6に示す。この通信シス
テムは、光送信器51と16個の光コンセント20が光
ファイバ52を用いて縦続に接続された例である。ここ
で、光送信器51は光受信器55の8台分の光量を送出
しているものとし、光ファイバ52上に記された数値
は、それぞれの光ファイバ上の光量を示している。例え
ば光コンセント1は、光受信器が接続されていないた
め、入力された光量を全て次の光コンセントに伝える。
これに対して光コンセント2には、光受信器55が接続
されているため、入力された光信号のうち、光受信器5
5に必要な1の光量の光信号のみを取り出し、残りの7
の光量を次の光コンセントに送出する。このようにし
て、光受信器が接続された光コンセントは1の光量のみ
を取り出していき、最後の8番目の光受信器が接続され
た光コンセントで残りの光量を取り出す。
【0050】この光分配系では、16個の光コンセント
に自由な組合せで8台の光受信器を接続できる。光コン
セントが光ファイバにおける光損失が小さいものとして
無視すれば、光コンセントは、いくつでも多段に接続す
ることが可能であり、光受信器の配置に対する自由度を
大きくすることが簡単である。また、光コンセントに光
受信器55が接続された光コネクタが挿入されたことを
検出する機構を設けた場合には自動的にその光コンセン
トが光受信器55に伝達する必要な光量を分岐するよう
に制御することができる。また、光受信器55の数を9
台に増やすときには、光送信器51から送出する光量を
光受信器1台分増加させるだけでよい効果がある。
【0051】次に図7に本発明の光コンセントを用いた
光配線系の光通信システムの別の一例を示す。この実施
例は、光コンセントから取り出した光を、さらに光スプ
リッタや光コンセントによって多数の光受信器に分配す
るものであり、光送信器51から光受信器16台分の光
量が分配されている場合の光配線系の例を示すものであ
る。
【0052】この実施例において、符号990〜994
に示す光ファイバは、光送信器51から送出された光信
号を分配する幹線ファイバであり、ここでは光コンセン
ト901、902、903、904が多段に接続されて
いる。これらの光コンセント901〜904を幹線光コ
ンセントと呼ぶ。それぞれの光コンセント901〜90
4は、光ファイバが接続されているときには、それぞれ
光受信器4台分の光量を幹線ファイバから取り出して出
力する。出力された光は、さらに多段接続された光コン
セントにより分配される。これらの光コンセントを支線
コンセントと呼ぶ。例えば、光コンセント911〜91
8は、幹線光コンセント901から分岐された支線光フ
ァイバ上の支線光コンセントである。それぞれの支線光
コンセントは、光受信器が接続されると、分配された光
量の中から、光受信器1台分の光量を取り出して光受信
器に伝える。残りの光量は次段の支線光コンセントに分
配される。
【0053】このような光コンセントを利用する光分配
系の通信システムでは、光受信器の配置に対する自由度
が大きい上に、光コンセントの配置に対する自由度も大
きい。例えば、幹線系光コンセント902に接続された
支線光コンセント921〜926を撤去したり、幹線系
光コンセント903に新たに光ファイバを接続し、支線
系光コンセントを接続していくことを容易に行なえる利
点がある。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光コンセ
ントを用いれば、それぞれの光コンセントを設置した地
点において、必要な光量のみを取り出し、残りの光量を
全て他の光コンセントにおいて有効利用することが可能
である。したがって、光受信器の配置などが不明な場合
に、あらかじめ多数の光コンセントを多段に接続した光
分配系を構築しておき、後から光受信器の設置箇所に近
い光コンセントから必要な光量を取り出すことにすれ
ば、非常にフレキシビリティの高い光分配系を構築する
ことができる。これは、光バスとみることもできる。ま
た、光コンセントの間に新たな光コンセントを挿入する
というような接続を行っても、光コンセントを挿入した
後の光量配分は自動的に調整できる効果もある。いずれ
にしても、原理的には、光送信器が送出する総光量は、
光受信器に必要な光量の総和だけでよいので、従来のよ
うに光送信器に過大なパワーを必要とせず、非常に効率
的で経済的な光分配系を構築できる。したがって、従来
のスター型で構成した光分配系よりも少ない光アンプを
用いて柔軟な光分配系を構築できる。
【0055】また、光コンセントの可変光分岐器として
従来から知られている2×2光スイッチを用いることが
できるため、その分岐比率の制御が容易である利点があ
る。
【0056】さらに本発明の光コンセントを用いて放送
型の光通信システムを構築すれば、光受信器が接続され
た光コンセントで接続された光受信器に必要なだけの光
量を出力する通信システムが構築でき、その光受信器の
位置の変更が自由にできるため、非常に柔軟性に富んだ
光通信システムを構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例の光コンセントの構成を示
す図。
【図2】本発明に用いられる可変光量分岐器の構成の一
例を示す図。
【図3】図2の可変光量分岐器の動作の特性を示す図。
【図4】本発明の第二実施例の光コンセントの構成を示
す図。
【図5】本発明の第三実施例の光コンセントの構成を示
す図。
【図6】本発明の光コンセントを用いた光通信システム
の一例を示す図。
【図7】本発明の光コンセントを用いた光通信システム
の別の一例を示す図。
【図8】従来のスター型の光分配系の構成を示す図。
【図9】従来の光受信器が移動した場合のスター型の光
分配系の例を示す図。図9(a)は一つの光受信器が移
動した場合、(b)は二つの光受信器が移動した場合。
【図10】従来の光受信器の移動に対応し易いスター型
の光分配系の例を示す図。
【符号の説明】
20 光コンセント 21 光入力線 22、23 光出力線 24 可変光量分岐器 25、27、52、光ファイバ 26 固定光量分岐器 28 制御回路 29 受光器 30 石英導波路基板 36、37 結合器 38 ヒータ 41 レセプタクル 42 コネクタ 43 信号線 45 光フィルタ 51 光送信器 53 2分岐光スプリッタ 54 4分岐光スプリッタ 55 光受信器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光入力を任意の比率の光量で分配する可
    変光量分岐器と、 この可変光量分岐器で分岐された一方の分岐光出力を一
    定比率の光量で分配する固定光量分岐器と、 この固定光量分岐器で分岐された一方の分岐光出力の光
    量を測定しこの光量があらかじめ設定された光量となる
    ように前記可変光量分岐器の光量分岐比を制御する制御
    回路とを備えた光コンセント。
  2. 【請求項2】 固定光量分岐器の他方の出力に光ファイ
    バが接続されたか否かを検出する手段を備え、 制御回路は、この検出する手段の検出結果に基づいて可
    変光量分岐器の光量分岐比を制御する手段を備える請求
    項1記載の光コンセント。
  3. 【請求項3】 固定光量分岐器と制御回路との間に所望
    の波長の光を選択的に透過する光フィルタを備えた請求
    項1または2記載の光コンセント。
  4. 【請求項4】 可変光量分岐器は、一つの導波路へ入力
    された光入力を制御入力により二つの導波路に出力され
    る光量比率を変化させる2×2光スイッチである請求項
    1ないし3のいずれか記載の光コンセント。
  5. 【請求項5】 2×2光スイッチは、ヒータが一方の導
    波路に設けられ、ヒータが与える熱によりこの導波路の
    屈折率を変化させて二つの導波路を伝搬する光に位相差
    を生じさせてその分岐比率を変化させる請求項4記載の
    光コンセント。
  6. 【請求項6】 1本の光ファイバを光入力線とし、2本
    の光ファイバを光出力線とする請求項1ないし5のいず
    れか記載の光コンセントの複数を光送信器を起点として
    縦続に接続した光通信システム。
  7. 【請求項7】 1本の光ファイバを光入力線とし、2本
    の光ファイバを光出力線とする請求項1ないし5のいず
    れか記載の光コンセントの複数を光送信器を起点として
    ツリー状に接続した光通信システム。
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