JPH08511189A - 特に脊柱を安定させるための安定化装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 特に脊柱を安定させるための安定化装置は、第１の端部（１２）と、その反対にある第２の端部（１３）と、各端部に、第１の方向に回転するとねじ込まれ、かつ第２の方向に回転するとねじが外れる、ねじ切りされたシャフト（２１）を有する骨ねじを受取るための少なくとも１つの穴（１４）とを有する安定化プレート（１）を備える。第２の回転方向に不意に回転することに対して、ロック装置（１５）により骨ねじは固定される。ロック装置（１５）は、受取られるべき骨ねじを係合する弾性部材（３０，３１，３２）を備え、この弾性の装置は、安定化プレート（１）の一部として形成され、第１の方向に回転する間、安定化プレート（１）の窪み（３５）でロック位置から偏向することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】 特に脊柱を安定させるための安定化装置 この発明は、請求項１のプリアンブルに従った、特に脊柱を安定させるための 安定化装置に関する。 この安定化装置は、特に頸部の領域において脊柱の２つの椎骨を接続するため に用いられる。従来の安定化装置は、接続されるべきそれぞれの椎骨にねじ込ま れる少なくとも２つの骨ねじによって固定される安定化プレートからなる。 とりわけ頸部の椎骨の領域においては、頭の動きがねじを緩めたりまたは回転 させたりまたは外すことすらしてしまいがちである。このように椎骨の安定した 接続はもはや保証されない。 この発明の目的は、回転が緩むことに対してねじをしっかり締める安定化装置 を提供することである。 この主題は、請求項１による安定化装置によって達成される。 この安定化装置の利点は、各ねじが材料に簡単にねじ込まれ、かつ不意にねじ を外してしまうことに対して骨ねじをロックするために外部に装着した装置を必 要とすることもないように、不意にねじを外すことに対するねじのロックが設計 されていることである。こうして、脊柱で動作の間、扱うのにかなり不便である 、たとえば弾性の歯付座金、カバーフラップまたは類似のものを用いる、従来の ねじをしっかり締める技術を省略することができる。 有利な進展は、従属請求項に規定される。 図を参照にして以下に実施例が説明される。 図において、 図１は、安定化プレートの上面図である。 図２は、図１の線Ａ−Ａに沿った拡大した断面図である。 図３は、図１の部分Ｂの拡大図である。 図４は、骨ねじの側面図である。 図５は、図４の骨ねじのヘッドの上面図である。 図６は、ねじ込まれるときの、しかし最終的に固定される前の骨ねじの状態を 示す断面図である。 図７は、最終的にねじが嵌め込まれた状態の骨ねじを示す断面図である。 図１で示されるように、安定化装置は実質的に長方形の安定化プレート１を備 えている。以下の説明では、長方形の長手方向に延びるプレートの中心線がＤと して参照され、長方形の断面で、横に延びる中心線がＣとして参照される。 安定化プレート１は、丸い角１０と、中心線Ｄの方向に対称に湾曲する長手側 面１１とを有するように形作られている。 このプレートは、第１の端部１２と反対側にある第２の端部１３とを備えてい て、各端部は、骨ねじを受取るために２つのボア１４を有する。このボア１４は 、プレートの、それぞれ中心線Ｃおよび中心線Ｄに関して対称な一対になって配 置している。 図３で示されるように、各ボア１４は、大径が中心線Ｄ に平行に延びる細形の穴である。この細形の穴の上には、直径が細形の穴の小径 と等しい円形の穴が重ねられ、このため、円形の穴の中心Ｍは、細形の穴の縦軸 上に位置し、中心線Ｃに向かう方向で細形の穴の中心からオフセットされる。こ の円形の穴には、骨ねじ２のねじのヘッドをきっちりと嵌まるように受取るため のさら穴１６が設けられており、これはさらに以下に詳細に述べられる。 図１で示されるように、安定化プレート１は、骨ねじ２をロックするためのロ ック部材１５を有し、そのロック部材は、安定化プレート１の中心線Ｃに面する 各ボア１４の端部に設けられている。 ロック部材１５は、安定化プレート１の一部である弾性部材として形成され、 プレートの面内にある。これは、安定化プレートを切抜くことにより作られ、こ の切抜き動作により安定化プレート１に作られた窪み３５で、プレートの面方向 に偏向することが可能である。 図３で示されるように、ロック部材は、一端が安定化プレート１側へかかる湾 曲したウェブ部分３０を備えている。他方の端部は、湾曲の中心に面する側で、 湾曲したウェブ部分に対して鋭角を含む直線のウェブ部分３１へ接合され、かつ 湾曲したウェブ部分３０の方に向かって曲げられた自由端を有する。湾曲したウ ェブ部分３０の湾曲は、安定化プレートへの接続部分から見ると、左の湾曲であ る。湾曲したウェブ部分３０と直線のウェブ部分３１とにより形成 されるロック部材１５のチップ１７の、円形の穴の中心Ｍからの距離は、円形の 穴の半径よりも小さい。すなわち、チップ１７は、図２の断面図でも見られるよ うに、円形の穴の中へ僅かに突出する。 直線のウェブ部分３１は、円形の穴の半径方向に延び、かつチップ１７の領域 で湾曲したウェブ部分に対して約６０°の角を含む。ロック部材１５は弾性であ り、上で述べた応力を受けない位置（図３では実線で示されている）から湾曲し たウェブ部分３０の湾曲の中心の方向（図３の破線）に、安定化プレート１の窪 み３５内で偏向することが可能である。湾曲の中心に対し反対側にある湾曲した ウェブ部分の側面は、プレートのボディ６０に隣接している。破線で示された偏 向した位置では、円形の穴の中心Ｍからロック部材のチップ１７の距離は、円形 の穴を囲むさら穴１６の外半径よりも大きいかまたは等しい。 図４で示されるように、安定化装置は、安定化プレート１を装着するための骨 ねじ２をさらに含む。骨ねじ２は、ねじのヘッド２０とねじ切りされたシャフト ２１とを含む。その一方の側で、ねじのヘッド２０はねじ切りされたシャフトに 接続され、実質的に球状セグメントとして形作られている縁を含む。このセグメ ントの中心はねじ切りされたシャフトに対し反対側にあり、ねじの縦軸上にある 。ねじのヘッドの直径は、円形の穴のさら穴１６の直径に等しいかまたは僅かに 小さい。ねじのヘッド２０の球状に湾曲し た縁には、ねじをロックするためにロック部材１５により係合され得る歯２３が 設けられている。 図５で示されるように、歯２３は、歯の各々がねじのヘッドの半径方向に延び ている第１の歯元の面５１とこの半径方向に対して鋭角を含む第２の歯元の面５ ２とにより、規定されるように形成される。第２の歯元の面の配置は、第１の時 計回りの方向に第１の歯元の面に先行するように選択される。ねじ込まれると、 ねじのヘッド２０は円形の穴のさら穴１６内に置かれ、ロック部材１５の直線の ウェブ部分３１は、歯２３の第１の歯元の面５１に当接し、ロックする。 ねじのヘッド２０の、ねじ切りされたシャフト２１の反対側の側部には、ねじ ２を回転させるためのスパナを受取る六角形の穴５５がねじのヘッド２０の中心 に設けられている。 安定化プレート１および骨ねじ２は、身体に馴染みやすい材料、好ましくはチ タンからできている。 図１から図５によるロック装置の動作は以下のとおりである。第１の時計回り の方向にねじをねじ込むとき、ねじのヘッド２０の第２の歯元の面５２の各々は 、ねじのヘッド２０がさら穴１６の領域につくと、ロック部材１５の湾曲したウ ェブ部分３０に沿ってスライドする。こうして、ロック部材はそれに沿ってスラ イドする歯元の面５２により、直線のウェブ部分３１がそのロック位置から第１ の歯 元の面５１によって押し出されるように、偏向される。そのとき、ロック部材の チップ１７は、円形の穴の中心Ｍからそれぞれ円形の穴の半径より大きな距離を 有する。第２の歯元の面５２の各々が通過後、弾性のロック部材１５は、上で述 べた固定位置でパチッと嵌まる。 ねじを外すために、第１の回転方向に反対の第２の回転方向にねじを回転させ ようとすると、歯の第１の歯元の面５１は、ロック部材の直線のウェブ部分３１ に対して押し付けられ、ロック部材のチップ１７は、歯でクランプされる。この ように、破線で示された位置にロック部材を偏向するための別の補助機器を用い ないでねじを外すことは、不可能である。 安定化プレート１の装着は、図６および図７を参照にして以下に説明される。 図６は、穴１４と最後に固定される前の位置にあるねじのヘッドとを含む、安 定化プレート１の一部分の断面図である。ねじは、細形の穴の縦の中心辺りに位 置している。そこで、ねじ切りされたシャフト２１は、さら穴に埋込まれない細 形の穴の縁の上縁１８に対してねじのヘッド２０が押し付けられるまで、ねじ込 まれる。 第１の回転方向にねじをさらに回転させると、ねじのヘッド２０は、この上縁 １８から押し離され、細形の穴に重なる円形の穴のきっちりと嵌まるさら穴１６ の中へ引っ張られる。これは、骨ねじ２のヘッド２０を円形の穴の中心 に位置づけ、これによって、安定化プレートの、それぞれ第１または第２の端部 にボルトでとめられる椎骨はそれぞれ、互いに押し付けられる。図７は、安定化 プレート１および完全にねじ込まれたときの骨ねじ２の断面図である。 細形の穴の横の直径と、したがってさら穴１６の中心に属する穴の直径とは、 ねじ２のシャフトに対して、図６で示されるように、ねじ２が、穴の軸から１５ °までの角を含む傾斜した位置で挿入され得るように選択される。図４または図 ７から明らかなように、歯元の面は軸方向にヘッドの高さのほとんど全部にわた って延びているので、もしねじが傾斜した位置で挿入されても、上で述べた方法 でロックが得られる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハルムス，ユルゲン ドイツ連邦共和国、デー―76133 カルル シュルーヘ、マキシミリアンシュトラー セ、５

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．第１の端部（１２）と、第１の端部の反対にある第２の端部（１３）と、 各端部に、骨ねじ（２）を受取るための少なくとも１つのそれぞれ穴（１４）と を有する安定化プレート（１）を備え、この骨ねじは、第１の回転方向でねじ込 まれ、かつ第２の回転方向でねじを外されるねじ切りされたシャフト（２１）を 有する、特に脊柱を安定させるための安定化装置であって、第２の回転方向に不 意に回転することに対して骨ねじをロックするための装置（１５，２３）が設け られていることを特徴とする、安定化装置。 ２．ロック装置（１５）が、受取られるべき骨ねじを係合する弾性部材（３０ ，３１，３２）を備えていることを特徴とする、請求項１に記載の安定化装置。 ３．骨ねじ（２）が、ねじ切りされたシャフト（２１）に隣接したねじのヘッ ド（２０）を備え、その周囲で、ロックするために弾性部材と係合する歯（２３ ）を備えていることを特徴とする、請求項２に記載の安定化装置。 ４．第１の歯元の面（５１）が、ねじのヘッド（２０）の半径方向を向くよう に形成され、第２の歯元の面（５２）がこの半径方向に対して鋭角を含んで形成 されるように歯（２３）が形成され、第２の歯元の面が第１の回転方向の意味で 第１の歯元の面に先行することを特徴とする、請求項３に記載の安定化装置。 ５．穴（１４）は、プレートの２つの端部（１２，１３）の方向を向く縦軸を 有する細形の穴として形成され、この細形の穴には、同じ直径を有する円形の穴 およびねじのヘッド（２０）をきっちりと嵌まるように受取るためのさら穴（１ ６）が重ねられ、これによって円形の穴の中心（Ｍ）は細形の穴の縦軸上に位置 付けられ、細形の穴の中心からプレートの反対の端部の方向へオフセットされる ことを特徴とする、請求項３または４に記載の安定化装置。 ６．弾性部材（３０，３１，３２）は、プレートの面内にある安定化プレート （１）の一部として形成されることを特徴とする、請求項２から５のいずれかに 記載の安定化装置。 ７．弾性部材は、安定化プレート（１）と接続される湾曲したウェブ部分（３ ０）と、湾曲の中心の側でそこに接合される直線のウェブ部分（３１）とを有し 、かつ湾曲したウェブ部分に対して鋭角を含み、直線のウェブ部分は湾曲したウ ェブ部分の方へ曲げられる自由端を有し、安定化プレートとの接続点から見ると 、湾曲したウェブ部分（３０）の湾曲は左の湾曲であることを特徴とする、請求 項６に記載の安定化装置。 ８．弾性部材は、湾曲したウェブ部分（３０）の湾曲の中心の方向に、安定化 プレート（１）の窪み（３５）内で偏向することが可能であることを特徴とする 、請求項６または７に記載の安定化装置。 ９．弾性部材が、湾曲したウェブ部分（３０）と直線のウェブ部分との間に形 成されたチップ（１７）が弾性部材が応力を受けない状態で円形の穴の中心から 円形の穴の半径よりも小さい距離を有するように形成されることを特徴とする、 請求項８に記載の安定化装置。 １０．弾性部材が、弾性部材の偏向した位置でそのチップ（１７）が円形の穴 の中心から円形の穴を囲むさら穴（１６）の外半径より大きいかまたはそれと等 しい距離にあるように形成されることを特徴とする、請求項８または９に記載の 安定化装置。 １１．骨ねじ（２）のヘッド（２０）が、実質的に球状セグメントの形状を有 する縁を備え、それによって球状セグメントの中心はねじ切りされたシャフト（ ２１）の反対側にあることを特徴とする、請求項３から１０のいずれかに記載の 安定化装置。 １２．円形の穴のさら穴（１６）が、ねじのヘッド（２０）の形状に一致する ように適用されていることを特徴とする、請求項１１に記載の安定化プレート。 １３．２つの穴（１４）が、安定化プレート（１）の第１（１２）および第２ （１３）の端部の各々に設けられていることを特徴とする、請求項１から１２の いずれかに記載の安定化装置。 １４．ロック装置（１５）および骨ねじ（２）とともに安定化プレート（１） が、身体に馴染みやすい金属、好ま しくはチタンで作られていることを特徴とする、請求項１から１３のいずれかに 記載の安定化装置。 １５．骨ねじ（２）が、ねじを回転させるためのスパナを挿入するための窪み （５５）を有し、その窪みはねじ切りされたシャフトの反対にあるねじのヘッド （２０）の端部に設けられていることを特徴とする、請求項３から１４のいずれ かに記載の安定化装置。