JPH08510652A - 足関節を支持する汎用履き物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 足関節を支持する靴（１０）は靴底部材（１２）を有する。靴底部材（１２）には中底（２８）が取付けられており、同中底（２８）は平坦な部分（３１）を備えている。平坦な部分（３１）はその周縁の一部に沿って形成され、かつ同平坦な部分から上方に向けて延出する連続するフランジ（３２）を有する。中底（２８）の上面及び靴底部材（１２）の頂面のうちの爪先部分には構造部材（４４）が取付けられており、同構造部材（４４）は基部（４６）、外側ストラット（５２）及び内側ストラット（５４）を有している。外側ストラットがブーツ及びフランジの内面（３４）の間に延び、かつ内側ストラット（５２）がブーツ及びフランジの内面（３４）の間に延びるように、ブーツ（６０）は靴底部材に対して取付けられている。上部ストラップ部材（７４）及び下部ストラップ部材（７６）は靴に対して係合されており、これらの締付けが実施された場合、外側ストラット（５２）は足関節の外踝の正面付近を通って延び、内側ストラット（５４）は足関節の内踝の後ろを通って延びる。

Description

【発明の詳細な説明】 足関節を支持する汎用履き物発明の分野 本発明は一般的に靴等の履き物に関し、より詳細には靴使用者の足関節の外側 及び内側に対する支持を提供する構造部材を備えた運動靴に関する。発明の背景 足関節の無理な内部的回動及び屈曲によって生じる足関節の怪我は仕事及びス ポーツ活動においてよく見られ、ランニング、テニス、バスケットボール及びハ イキング等のスポーツに参加することによって日常的に発生している。これら足 関節の怪我の程度は簡単な靭帯離れから靭帯断裂及び骨折まで様々である。多く の種類の捻挫が再発する傾向にあるにも関わらず、足関節の怪我のうちの一部は 完全な回復に長期療養を要する。頻繁に生じるこれらの怪我に対する認識から、 運動家は歩行時及びランニング時に一般的に生じる足関節の自然な動きを制限す る整形外科的装置（Orthopedic devices）を使用してこれらの怪我から身を守っ ている。これらの整形外科的装置は一般的に足関節用ブレース（Ankle braces） 、伸縮性包帯、或いはこれらに類する装置として、硬質材料から形成された装置 、紐で締付ける装置、足関節に巻付ける装置、または足関節に取付ける装置など が含まれる。しかし、これらの支持装置は足関節の多くの動きを過度に制限して 運動能力を低く抑えることと、足関節へのこれらの装置の取付けが難しく、かつ 取付けに時間を要することと、これらの装置の使用が快適でないこととを含む理 由から、あまり一般的に使用されていない。 スポーツに関連して生じる足関節の怪我を予防するために使用される従来の足 関節用ブレース（Ankle braces）及びそれに関連した技術に付随するこれらの問 題を解決するために、靴の使用者に対して足関節の支持を提供する構造を備えた 各種の運動靴が開発されている。これら従来の装置は、足関節の僅か下側から延 出し、かつ脚部の下側部分まで延びるクッション部分を含む高い上端を備えた部 分（High-top upper portion）を足関節用開口部に備えた靴を含む。その他の従 来の靴の構造としては、靴の上部全体を被覆する１つのシート・パネルを使用す る構造から、足関節に対する怪我を防止すべく靴内に生じる応力を分散させる織 布部分及び革製の補強部分を備えた数多くの構造まで各種のものが挙げられる。 従来の靴のデザインは捻挫または足関節の過度の移動によって生じる他の足関 節の怪我を防止すべく使用者の足に対する適切な支持を提供することを試みるも のであるが、これら従来の構造は完全な支持の提供を目指す一方で、その柔軟性 及び軽量化を目指すという互いに相反する目的を完全に達成することができない 。一般的に、運動家は激しいゲームに参加する場合、従来の靴の使用に加え、足 を更に補強するためにテープを足に巻付けている。ブンク他に付与された米国特 許第４，９８９，３５０号に開示されているものに代表される従来の特定の運動 靴は、従来の別の運動靴に付随する問題をストラット（Strut）及び支持用スト ラップ（Support strap）の構造により解決することを試みているが、これらの 靴及びこれらに類似する靴は靴の使用者の足全体に均一な支持を提供できないと いう問題を一般的に有している。本発明は靴使用者の足に対して完全な支持を提 供する足関節を支持する靴を提供することにより従来の足関節を支持する靴に付 随する問題を解決する。発明の要約 本発明の好ましい実施例では、足関節を支持する靴が提供されており、同靴は 外側端縁、内側端縁及びほぼ平坦な頂面を備えた靴底部材を有している。更に、 靴底部材の頂面はヒール部分、爪先部分及び中央部分を有している。靴底部材に は、一対の互いに隣接する端縁をそれぞれに備えた外側部分及び内側部分を有す るブーツが取付けられている。ブーツは使用者の足を被覆する足部分と、使用者 の臑及び脹脛の下部を被覆する足関節部分とを有することが好ましい。 靴底部材の頂面には使用者の足の形状に適合し、かつ使用者の足の長さのほぼ 全体に沿って延びる大きさに形成された基部を備えた構造部材が取付けられてい る。外側ストラット及び内側ストラットは基部から上方に向かって延出している 。ブーツ、外側ストラット及び内側ストラットには締付け手段が取付けられてい る。締付け手段は選択的締付けが可能である。更に、締付け手段は同締付け手段 の締付けを実施することにより構造部材を締付け得る。締付け手段を使用して構 造部材を締付けることにより、ブーツの外側部分及び内側部分がその互いに隣接 する端縁に沿って互いに固定されるようにブーツが圧縮される。この結果、使用 者の足に対する靴の取付けが維持される。外側ストラットは使用者の足がブーツ 内に挿入され、かつ締付け手段が締付けられた際に、足関節の外踝の正面付近を 通り、足関節の外側面及び内側面に沿って延びるように形成され、かつ配向され ている。また、内側ストラットは使用者の足がブーツ内に挿入され、かつ締付け 手段が締付けられた際に、足関節の内踝の後方を通り、足関節の内側面に沿って 延びるように形成され、かつ配向されている。 更に、本発明に基づく靴は平坦な部分を有する中底を備えることが可能である 。中底は靴底部材の頂面上に取付けられ、かつ靴底部材及び構造部材の基部の間 に配置されている。中底の平坦な部分は周縁を備えており、この平坦な部分は靴 底の頂面のヒール部分及び中央部分上に取付けられた際に、これらヒール部分及 び中央部分を実質的に被覆する大きさに形成されることが好ましい。連続するフ ランジは平坦な部分の周縁に沿って部分的に形成され、同周縁から上方に向かっ て延出している。フランジは頂面のヒール部分の周縁に沿って延びるとともに、 第１の端部及び第２の端部を備えている。フランジの第１の端部は靴底部材の外 側端縁に沿って頂面の爪先部分まで延びている。また、フランジの第２の端部は 靴底部材の内側端縁に沿って頂面の中央部分まで延びている。フランジの第１の 端部内には第１の開口が形成され、フランジの第２の端部内には第２の開口が形 成されている。 本発明の第１実施例では、外側ストラットがブーツの外側部分の外面及びフラ ンジの内面の間に延びるとともに、内側ストラットがブーツの内側部分の外面及 びフランジの内面の間に延びるようにブーツは靴底部材に対して取付けられてい る。更に、外側ストラットは外側部分の外面に取付けられており、内側ストラッ トは内側部分の外面に対して取付けられている。また、外側ストラットは上部開 口及び下部開口を有している。 本発明の第１実施例に基づいて形成された締付け手段は、ブーツの足部分及び 足関節部分上に沿って延びるとともに、第１の基端を有する細長い下部ストラッ プを備えている。下部ストラップの第１の基端はフランジの第１の開口を通って 延び、かつ下部ストラップの第１の基端部分に対して固定されている。更に下部 ストラップは第１の先端を備えており、同第１の先端はフランジの第２の開口及 び外側ストラットの下部開口を通って延び、かつ下部ストラップの第１の先端部 分に対して着脱可能に取付けられている。締付け手段は細長い上部ストラップを 備えており、同上部ストラップは外側ストラット及び内側ストラットの上部を含 むブーツの足関節部分上に沿って延びている。上部ストラップは第２の基端を備 えており、同第２の基端は外側ストラットの上部開口を通って延び、かつ上部ス トラップの第２の基端部分に対して固定されている。更に、上部ストラップは第 ２の先端を備えており、同第２の先端は第２の基端部分の周囲に取付けられたル ープ部材内を通って延び、かつ上部ストラップの第２の先端部分に対して着脱可 能に取付けられている。第１実施例では、上部ストラップは同上部ストラップが 内側ストラット上まで延ばされた際に、上部ストラップ及び内側ストラットを互 いに着脱可能に係合させることができる。 本発明の第２実施例では、外側ストラットがブーツの外側部分内を延びるとと もに、内側ストラットがブーツの内側部分内を延びるようにブーツは靴底部材に 対して取り付けられており、これによって外側ストラット及び内側ストラットは ブーツと一体化される。本発明の第２実施例に基づいて形成された締付け手段は 細長い下部ストラップを備えている。細長い下部ストラップはブーツの足部分及 び足関節部分上に沿って延びるとともに、第１の基端を備えている。第１の基端 はフランジの第１の開口を通って延び、かつ下部ストラップの第１の基端部分に 対して固定されている。下部ストラップの第１の先端はフランジの第２の開口を 通って延びるとともに、ブーツの外側部分に形成された開口を介して外側ストラ ットの下部開口を通って延びている。下部ストラップの第１の先端は下部ストラ ップの第１の先端部分に対して着脱可能に取付けられている。第２実施例に基づ いて形成された締付け手段は更に細長い上部ストラップを有しており、同上部ス トラップはブーツの足関節部分の周囲に沿って延びている。上部ストラップは第 ２の基端を備えており、同第２の基端はブーツの外側部分に形成された開口を介 して外側ストラットの上部開口を通って延びるとともに、上部ストラップの第２ の基端部分に対して固定されている。更に、上部ストラップは第２の先端を備え ており、同第２の先端は第２の基端部分の周囲に取付けられたループ部材内を通 って延びるとともに、上部ストラップの第２の先端部分に対して着脱可能に取付 けられている。第２実施例では、上部ストラップはブーツの内側部分まで延ばさ れた際に、ブーツの内側部分に対して着脱可能に取付け得る。第２実施例の締付 け手段は上部ストラップ及び下部ストラップを有することに加えて、ブーツの外 側部分及び内側部分の互いに隣接するそれぞれの端縁を固定する靴紐を有する。 本発明は、中底を靴の靴底部材のほぼ平坦な頂面に対して取付ける工程を含む 靴の組立方法を提供する。中底が靴底部材の頂面に対して取り付けられた後、構 造部材が中底の上面及び頂面の爪先部分に対して取付けられる。その後、構造部 材の外側ストラットが中底のフランジ及びブーツの外側部分の間に延び、かつ構 造部材の内側ストラットが中底のフランジ及びブーツの内側部分の間に延びるよ うにブーツは靴底部材に対して取付けられる。外側ストラットはブーツの外側部 分の外面に対して固定され、内側ストラットはブーツの内側部分の外面に対して 固定される。これに代えて、外側ストラット及び内側ストラットがブーツの外側 部分及び内側部分の中を通って延び、かつブーツの外側部分及び内側部分と一体 をなすように、ブーツを靴底部材に対して取付けることができる。図面の簡単な説明 本発明の前記の特徴及びその他の特徴を含めた特徴は添付図面を参照すること により更に明確になる。 図１は本発明の第１実施例に基づいて形成された靴をその外側から見た斜視図 である。 図２は図１に示す靴をその内側から見た斜視図である。 図３は使用者の足に対する靴の取付けを維持すべく靴に取付けられ、かつ完全 に締付けられた状態にある締付け手段を備えた第１実施例の靴をその外側から見 た斜視図である。 図４は図１〜図３に示す靴を構成する部材の分解組立図である。 図５は本発明の第２実施例に基づいて形成された靴をその外側から見た斜視図 である。 図６は図５に示す靴をその内側から見た斜視図である。 図７は足関節の外踝及び内踝に対する第１実施例及び第２実施例に基づいて形 成された靴の外側ストラット及び内側ストラットの配置を示す上からの平面図で ある。実施例の詳細な説明 図面は本発明の好ましい実施例を示すものであり、本発明を制限するためのも のではない。図１〜図３は本発明の第１実施例に基づく靴１０を示している。図 １〜図３に示すように、靴１０はハイトップ型バスケット靴（High-top basketb all shoe）の形態をなす靴である。以下に詳述する足関節を支持する靴１０の構 成部品は、ハイキング靴、クロストレーニング靴（Cross training shoes）、サ ンダル等の他の履き物にも使用可能である。 図１〜図４において、足関節を支持する靴１０は一般的にほぼ平坦な頂面１４ を備えた靴底部材１２を有している。頂面１４はヒール部分１６、爪先部分１８ 及び中央部分２０を有している。外側２４及び内側２６を有する連続する壁が頂 面１４の周縁から上方に向けて延出している。第１実施例において、靴底部材１ ２はゴムまたはこれに類する材料から形成されている。 靴底部材１２の頂面１４には中底２８が取付けられている。中底２８は一般的 に平坦な部分３０を有している。平坦な部分３０は上面３１を備えており、同平 坦な部分３０は靴底部材１２上に取付けられた際に頂面１４のヒール部分１６及 び中央部分２０を実質的に被覆する。連続するフランジ３２は平坦な部分３０の 周縁に沿って部分的に形成され、同平坦な部分３０から上方に向けて延出してい る。連続するフランジ３２は内面３４、第１の端部３６及び第２の端部３８を備 えている。中底２８が靴底部材１２上に取付けられた際、フランジ３２は頂面１ ４のヒール部分１６の周縁に沿って延びている。フランジ３２の第１の端部３６ は壁２２の外側２４に沿って頂面１４の爪先部分１８まで延び、フランジ３２の 第２の端部３８は壁２２の内側２６に沿って頂面１４の中央部分２０まで延びて いる。フランジ３２の第１の端部３６及び第２の端部３８には第１の開口４０及 び第２の開口４２がそれぞれ形成されている。第１の開口４０及び第２の開口４ ２の使用について以下に詳述する。靴底部材１２同様に、中底２８はゴムから形 成されることが好ましい。しかし、ゴムに代えて他の材料から中底２８を形成す ることも可能である。 中底２８の上面３１及び頂面１４の爪先部分１８には構造部材４４が取付けら れている。第１実施例では、構造部材４４は一般的に基部４６を備えており、同 基部４６は使用者の足の形状に適合するとともに、使用者の足の長さのほぼ全体 に沿って延びる大きさに形成されている。基部４６は中底２８の上面３１及び頂 面１４の爪先部分１８に対して取付けられた際に、これらの部分を完全に被覆す る。図４に示すように、基部４６の形状は靴底部材１２の頂面１４の形状に対応 している。しかし、中底２８が頂面１４及び基部４６の間に配置されているため 、基部４６は上面３１及び頂面１４の爪先部分１８に対してそれぞれ固定されて いる。 内側ストラット５４は基部４６の内側端縁５０から上方に向かって延出してい る一方、外側ストラット５２は基部４６の外側端縁４８から上方に向かって延出 している。第１実施例では、外側ストラット５２は湾曲した形状を備えており、 上部開口５６を含む上部と、下部開口５８を含む下部とを備えている。上部開口 ５６及び下部開口５８の使用と合わせて、外側ストラット５２及び内側ストラッ ト５４の使用について以下に詳述する。基部４６の外側端縁４８及び内側端縁５ ０から上方に向けて延びる１つ以上のフランジを形成して構造部材４４の構成を 変更することにより、中底２８を靴１０から削除することができる。これらのフ ランジは前記の開口４０，４２に類似した開口を有する。このような開口は靴底 部材１２の周縁から上方に向けて延出する１つ以上のフランジ部分にも形成可能 である。 靴底部材１２にはブーツ６０が取付けられている。第１実施例において、ブー ツ６０は使用者の足を被覆する足部分６２、並びに使用者の臑及び脹脛の下部を 被覆する足関節部分６４を有している。更に、ブーツ６０は外面及び隣接する端 縁７０をそれぞれ備えた外側部分６６及び内側部分６８を備えている。外側部分 ６６及び内側部分６８の互いに隣接する端縁７０の間には、舌片７２が延出して いる。図１、図２及び図４に示すように、ブーツ６０はその互いに隣接する端縁 ７０が足関節部分６４の一部分に沿って延びる一方、同端縁７０が足部分６２内 まで延出することのないように形成されている。第１実施例では、ブーツ６０は 皮等の丈夫で柔軟な材料から形成されているが、他の材料からブーツ６０を形成 してもよい。 図１〜図３に示すように、第１実施例においてブーツ６０は外側ストラット５ ２が外側部分６６の外面及びフランジ３２の内面３４の間を延びるように靴底部 材１２に対して取付けられている。同様に、内側ストラット５４は内側部分６８ の外面及びフランジ３２の内面３４の間を延びている。外側ストラット５２は外 側部分６６の外面に対して取付けられ、内側ストラット５４は内側部分６８の外 面に対して取付けられていることが好ましい。外側ストラット５２及び内側スト ラット５４は縫い付けによって対応する各外面に対して取付けられることが好ま しい。しかし、接着剤または他の取付け手段を使用して外側ストラット５２及び 内側ストラット６８の取付けを実施することもできる。 構造部材４４の外側ストラット５２及び内側ストラット５４を使用者の足関節 の周囲において締付け、かつ使用者の足に対する靴１０の取付けを維持すべく、 細長い上部ストラップ７４及び細長い下部ストラップ７６を備えたＴ型−ストラ ップ引寄せ機構（T-strap pull mechanism）がこれらとともに提供されている。 図１に示すように、下部ストラップ７６はその基端を中底２８の第１の開口４０ を通して延ばし、かつ下部ストラップ７６の基端部分に対して同基端を固定する ことにより靴１０に対して固定されている。図３に示すように、下部ストラップ ７６の先端は中底２８の第２の開口４２及び外側ストラット５２の下部開口５８ をそれぞれ通って延びている。下部ストラップ７６の先端は下部開口５８を通っ て延ばされた後、下部ストラップ７６の先端部分に対して着脱可能に取付けられ ている。第１実施例において、この着脱可能な取付けは、下部ストラップ７６の 先端に取付けられたベルクロ留め具（Velcro fastener）７８によって促進され ている。図３に示すように、下部ストラップ７６は靴１０に対して係合された際 に、ブーツ６０の足部分６２及び足関節部分６４上に沿って延びている。下部ス トラップ７６は３ヶ所において靴１０に対して直接接続されており、これら３カ 所は一般的に“Ｔ”字を形成している。中底２８の第２の開口４２が“Ｔ”字の 最も下側の端部を形成する一方で、中底２８の第１の開口４０及び外側ストラッ ト５２の下部開口５８は“Ｔ”字の互いに対向する両端部をそれぞれ形成してい る。第１の開口４０、第２の開口４２及び下部開口５８を“Ｔ”字状に配置する ことに付随する利点を以下に詳述する。 上部ストラップ７４はその基端を外側ストラット５２の上部開口５６を通して 延ばし、かつ同基端を上部ストラップ７４の基端部分に対して固定することによ り靴１０に対して取付けられている。図３に示すように、上部ストラップ７４は その後ブーツ６０の足関節部分６４の周囲に沿って延ばされ、その先端は上部ス トラップ７４の基端部分に固定されたループ部材８０内を通って延びている。上 部ストラップ７４の先端は、ループ部材８０内を通って延ばされた後、その先端 上に取付けられたベルクロ留め具により上部ストラップ７４の先端部分に対して 着脱可能に取付けられている。上部ストラップ７４は足関節部分６４の周囲に沿 って延ばされた際に、外側ストラット５２の上部及び内側ストラット５４の上部 をそれぞれ被覆するように延びていることが重要である。図には示さないが、内 側ストラット５４の上部の外面上には、ベルクロ・パッチ（Velcro patch）が取 付けられており、同ベルクロ・パッチは上部ストラップ７４が同ベルクロ・パッ チ上まで延ばされた際に、上部ストラップ７４に対して着脱可能に係合し得る。 図７に示すように、使用者の足８４が靴１０のブーツ６０内に挿入され、かつ 構造部材４４の基部４６上に載せられた際に、上部ストラップ７４及び下部スト ラップ７６を図３に示すように締付けることにより構造部材４４の締付けが行わ れる。この締付けは上部ストラップ７４及び下部ストラップ７６が構造部材４４ に対して係合されることにより、外側ストラット５２及び内側ストラット５４が 使用者の足８４の足関節に関連して特定の方向に配向されることによって実施さ れる。特に、外側ストラット５２は足関節の外踝８６の正面付近を通り、足関節 の外側面及び正面に沿って上方に向かって延びるように基部４６の外側端縁４８ 上に形成され、かつ配向されている。更に、内側ストラット５４は足関節の内踝 ８８の後方を通り、足関節の内側面に沿って上方に向けて延びるように基部４６ の内側端縁５０上に形成され、かつ配向されている。前記のように、外側ストラ ット５２及び内側ストラット５４は、上部ストラップ７４及び下部ストラップ７ ６が締付けられた際にこれらの特定の方向へと配向される。第１の開口４０、第 ２の開口４２及び下部開口５８のＴ字状の配置により、下部ストラップ７６の締 付けは靴１０の外側を靴１０の内側に向けて引寄せることを促進する。この引寄 せは、足関節の反転（Ankle inversion）によって生じる怪我の危険性を軽減す る。構造部材４４を上部ストラップ７４及び下部ストラップ７６を用いて締付け ることによりブーツ６０が圧縮される。この圧縮は外側部分６６及び内側部分６ ８のそれぞれの隣接し合う端縁７０を互いに引寄せ合うことになり、使用者の足 に対 する靴１０の取付けを維持する。 外側ストラット５２は外踝８６の周囲において前記の方向に配向された状態に 維持される。この配向は上部ストラップ７４及び下部ストラップ７６が外側スト ラット５２上に形成された上部開口５６及び下部開口５８をそれぞれ介して同外 側ストラット５２に対して直接係合されることによって維持される。更に、上部 ストラップ７４が内側ストラット５４に対してその上部に取付けられたベルクロ ・パッチを介して係合されることにより内側ストラット５４は前記のように内踝 ８８に対して配向された状態に維持される。外側ストラット５２及び内側ストラ ット５４の前記の配置は、激しい運動の際に使用者の足関節に対する怪我を防止 することに適合した方法で使用者の足関節に対する支持を提供する。構造部材４ ４は足関節の捻れ及び反転を防止する一方、足関節の通常の屈曲を許容し、足関 節の移動を過度に制限することがない。構造部材４４は上部ストラップ７４及び 下部ストラップ７６を使用して外側ストラット５２及び内側ストラット５４を外 踝８６及び内踝８８のそれぞれに対応した所望の位置へ配向することを可能にす る十分な弾力性をその表面に備えた半硬質性プラスチック材料から形成されるこ とが好ましい。ブーツ６０を形成するために使用されることが好ましい皮材料の 柔軟性は、外側ストラット５２及び内側ストラット５４が外側部分６６及び内側 部分６８の外面に対して取付けられているにも関わらず、同外側ストラット５２ 及び内側ストラット５４を適切な位置に配向することを可能にする。 図４に示すように、靴１０は最初に中底２８を前記の方法に基づいて靴底部材 １２の頂面１４に対して取付けることによって形成される。その後、ブレース部 材４４を中底２８の上面３１及び頂面１４の爪先部分１８に対してそれぞれ取付 ける。ブレース部材４４が中底２８及び頂面１４に対して取付けられた際に、そ の外側ストラット５２が靴底部材１２の外側２４から上方に向けて延び、内側ス トラット５４が靴底部材１２の内側２６から上方に向けて延びるようにブレース 部材４４は配向される。更に、中底２８は、フランジ３２の第１の端部３６が外 側２４に沿って延び、同フランジ３２の第２の端部３８が内側２６に沿って延び るように靴底部材１２に対して取付けられている。 中底２８及びブレース部材４４が靴底部材１２に対して固定された後、前記の 方法に基づき、外側ストラット５２及び内側ストラット５４が外側部分６６及び 内側部分６８の外面にそれぞれ沿って延びるようにブーツ６０は中底２８及びブ レース部材４４に対して取付けられる。その後、外側ストラット５２を外側部分 ６６の外面に対して取付け、内側ストラット５４を内側部分６８の外面に対して 取付けることができる。 図５及び図６には、本発明の第２実施例に基づいて形成された靴９０が示され ている。靴９０の構造において、構造部材の外側ストラット及び内側ストラット がそれぞれブーツ６０ａの外側部分６６ａ及び内側部分６８ａ内に延び、これに よってこれらが一体化されるようブーツ６０ａが靴底部材１２ａに対して取付け られていることを除き、靴９０は実質的に第１実施例に基づいて説明した前記の 靴１０に類似した構造を備えている。構造部材の外側ストラット及び内側ストラ ットはブーツ６０内に挿入された後、外側部分６６ａ及び内側部分６８ａ内に縫 込まれることによりこれらに対してそれぞれ固定されることが好ましい。これに よって、外側ストラット及び内側ストラットを収容する大きさのポケットが形成 される。 構造部材の外側ストラット及び内側ストラットを使用者の足関節の周囲におい て締付け、使用者の足に対する靴９０の取付けを維持すべく、上部ストラップ７ ４ａ及び下部ストラップ７６ａが提供されている。下部ストラップ７６ａの先端 が中底２８ａの第２の開口４２ａを通って延び、次いでブーツ６０ａの外側部分 ６６ａ上に形成された開口９４を介して、外側ストラットの下部開口を通って延 びる点を除き、下部ストラップ７６ａの靴９０に対する取付けは、靴１０に対す る下部ストラップ７６の取付けに類似している。上部ストラップ７４ａの基端が ブーツ６０ａの外側部分６６ａに形成された開口９５を介して外側ストラットの 上部開口を通って延びることを除いて上部ストラップ７４ａの靴９０に対する取 付けは、上部ストラップ７４の靴１０に対する取付けに類似している。上部スト ラップ７４ａは足関節部分６４ａの周囲、より詳細には外側部分６６ａ及び内側 部分６８ａの外面の周囲に沿って延びている。しかし、構造部材の内側ストラッ トはブーツ６０ａの内側部分６８ａ内に配置されているため、上部ストラップ７ ４ａはこれらと直接係合することがない。寧ろ、第２実施例では上部ストラップ ７４ａは内側部分６８ａの内部に配置された内側ストラット上に重なるように内 側部分６８ａの外面上に取付けられたベルクロ・パッチに対して着脱可能に取付 けられている。 外側部分６６ａ及び内側部分６８ａ上の隣接し合う端縁７０ａが足関節部分６ ４ａ及び足部分６２ａの両方を通って延びている点においてブーツ６０ａはブー ツ６０とは異なる。更に、靴９０は使用者の足に対する靴９０の取付けを維持す べく隣接し合う端縁７０ａを互いに引寄せ合うように従来の方法に基づいて締付 け得る靴紐９６を備えている。靴紐９６、上部ストラップ７４ａ及び下部ストラ ップ７６ａが締付けられた際、靴９０に使用されているブレース部材の外側スト ラット及び内側ストラットが、図７に関連して説明したように足関節に対して同 一の方向へ配向されることが重要である。ブーツ６０ａの形成に使用することが 好ましい皮材料の柔軟性により、外側ストラット及び内側ストラットを靴紐９６ 、上部ストラップ７４ａ及び下部ストラップ７６ａを使用して外踝８６及び内踝 ８８に対してそれそれ適切に配置することができる。第２実施例において、ブー ツ６０ａを靴底部材１２ａに対して取付けた際に、外側ストラットが外側部分６ ６ａ内に収容され、かつ内側ストラットが内側部分６８ａ内に収容される点を除 き、靴９０は前記の方法と同様な方法に基づいて形成される。その後、外側スト ラット及び内側ストラットはブーツ６０ａ内に形成された相補的なポケット内に 前記した縫付け９２により固定することが可能である。 本発明の更なる変更及び改良は当業者にとって自明である。従って、ここに開 示する構成部材の特定の組合わせは本発明の特定の実施例を示すものであり、本 発明の精神及び範囲内に属するこれらに代わるものを限定するものではない。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 プリンドル，カール イー. アメリカ合衆国 92677 カリフォルニア 州 サウス ラグーナ ビーチ フローレ ンス アベニュー 31622

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．外側端縁、内側端縁及びほぼ平坦な頂面を有する靴底部材と、前記ほぼ平 坦な頂面がヒール部分、爪先部分及び中央部分を有することと、 前記靴底部材に対して取付けられたブーツと、前記ブーツが外面及び隣接する 端縁をそれぞれに備えた外側部分及び内側部分を有することと、 前記靴底部材の頂面に対して取付けられた構造部材と、前記構造部材が、使用 者の足の形状に適合し、かつ使用者の足の長さのほぼ全体にわたって延びる大き さに形成された基部、並びに前記基部から上方に向かって延出する外側ストラッ ト及び内側ストラットを有することと、 前記ブーツ、外側ストラット及び内側ストラットと協働するようにこれらに対 して係合された締付け手段と を有し、前記締付け手段は選択的に締付け可能であり、更に前記締付け手段は使 用者の足に対する靴の取付けを維持すべく締付けられた際に、外側部分及び内側 部分をその隣接する端縁に沿って互いに固定すべく構造部材を締付け、かつブー ツを圧縮することが可能なことと、 足がブーツ内に挿入され、かつ締付け手段が締付けを行う際に、前記外側スト ラットが足関節の外踝の正面付近を通って足関節の外側面及び正面に沿って上方 に向かって延びるように形成され、かつ配向されていることと、前記内側ストラ ットが足関節の内踝の後方を通って足関節の内側面に沿って上方に向かって延び るように形成され、かつ配向されていることと を特徴とする足関節を支持する靴。 ２．中底を更に備えた請求項１に記載の靴において、 前記中底は、 前記靴底部材の頂面に取付けられ、かつ靴底部材及び構造部材のブレース部分 の間に位置する平坦な部分と、前記平坦な部分が頂面のヒール部分及び中央部分 を実質的に被覆する大きさに形成されていることと、 内面を備え、かつ平坦な部分の周縁の一部分に沿って上方に向かって延出する ように形成された連続するフランジと、前記フランジが頂面のヒール部分の周縁 に沿って延び、かつ第１の端部及び第２の端部を有することと、前記第１の端部 が靴底部材の外側端縁に沿って頂面の爪先部分まで延び、前記第２の端部が靴底 部材の内側端縁に沿って頂面の中央部分まで延びていることと、 フランジの第１の端部内に形成された第１の開口と、 フランジの第２の端部内に形成された第２の開口と を有することを特徴とする靴。 ３．前記ブーツは使用者の足を被覆する足部分と、使用者の臑及び脹脛の下部を 被覆する足関節部分とを有することを特徴とする請求項２に記載の装置。 ４．前記ブーツは前記外側ストラットが外側部分の外面及びフランジの内面の間 に延び、かつ前記内側ストラットが内側部分の外面及びフランジの内面の間に延 びるように靴底部材に対して取付けられていることを特徴とする請求項３に記載 の装置。 ５．前記外側ストラットが外側部分の外面に取付けられていることと、前記内側 ストラットが内側部分の外面に取付けられていることとを特徴とする請求項４に 記載の装置。 ６．前記外側ストラットが、その内部に形成された上部開口を備えた上部と、そ の内部に形成された下部開口を備えた下部とを有することを特徴とする請求項５ に記載の装置。 ７．前記締付け手段は、 ブーツの足部分及び足関節部分上に沿って延び、かつ第１の基端及び第１の先 端を有する細長い下部ストラップと、前記第１の基端が第１の開口内を通って延 び、かつ下部ストラップの第１の基端部分に対して固定されていることと、前記 第１の先端が第２の開口及び下部開口内を通って延び、かつ下部ストラップの第 １の先端部分に対して着脱可能に取り付け得ることと、 ブーツの足関節部分、外側ストラット及び内側ストラットの周囲に沿って延び 、かつ第２の基端及び第２の先端を有する細長い上部ストラップと、前記第２の 基端が上部開口を通って延び、かつ上部ストラップの第２の基端部分に対して固 定されていることと、前記第２の先端が第２の基端部分の周囲に取付けられたル ープ部材内を通って延び、かつ上部ストラップの第２の先端部分に対して着脱可 能に取付け得ることと を有することを特徴とする請求項６に記載の装置。 ８．前記上部ストラップが内側ストラットに対して着脱可能に取付け得ることを 特徴とする請求項７に記載の装置。 ９．前記外側ストラットが外側部分内に延び、かつ前記内側ストラットが前記内 側部分内に延びるようにブーツが靴底部材に対して取付けられていることを特徴 とする請求項６に記載の装置。 １０．前記締付け手段は ブーツの足部分及び足関節部分上に沿って延び、かつ第１の基端及び第１の先 端を有する細長い下部ストラップと、前記第１の基端が第１の開口内を通って延 び、かつ下部ストラップの第１の基端部分に対して固定されていることと、前記 第１の先端が第２の開口を通って延び、更に外側部分に形成された第１の開口を 介して下部開口内を通って延び、かつ下部ストラップの第１の先端部分に対して 着脱可能に取り付け得ることと、 ブーツの足関節部分の周囲に沿って延び、かつ第２の基端及び第２の先端を有 する細長い上部ストラップと、前記第２の基端が外側部分に形成された第２の開 口を介して上部開口内を通って延び、かつ上部ストラップの第２の基端部分に対 して固定されていることと、前記第２の先端が第２の基端部分の周囲に取付けら れたループ部材内を通って延び、かつ上部ストラップの第２の先端部分に対して 着脱可能に取付け得ることと を備えていることを特徴とする請求項９に記載の装置。 １１．前記締付け手段が更に外側部分及び内側部分のそれぞれの隣接し合う端縁 を互いに固定し合うための靴紐を有することを特徴とする請求項１０に記載の装 置。 １２．前記上部ストラップが内側部分の外面の一部に対して着脱可能に取付け得 ることを特徴とする請求項１０に記載の装置。 １３．中底を靴底部材のほぼ平坦な頂面に対して取付ける工程と、前記中底が前 記頂面に対して取付けられる平坦な部分と、内面を備え、かつ前記平坦な部分の 周縁の一部分に沿って上方に向かって延出するように形成された連続するフラン ジとを有することと、 構造部材を中底の上面と靴底部材の頂面のうちの爪先部分とに対して取付ける 工程と、前記構造部材は前記取付けが実施された際に中底の上面及び頂面のうち の爪先部分を完全に被覆する大きさに形成された基部、並びに基部から上方に向 かって延出する外側ストラット及び内側ストラットを有することと、 前記外側ストラットがブーツの外側部分の外面及びフランジの内面の間に延び 、前記内側ストラットがブーツの内側部分の外面及びフランジの内面の間に延び るようにブーツを靴底部材に対して取付ける工程と を有することを特徴とする足関節を支持する靴を製造する方法。 １４．外側ストラットを外側部分の外面に対して取付け、かつ内側ストラットを 内側部分の外面に対して取付ける工程を更に有することを特徴とする請求項１３ に記載の方法。 １５．前記外側ストラットが外側部分の内部に延び、かつ前記内側ストラットが 内側部分の内部に延びるようにブーツを靴底部材に対して取付けることを特徴と する請求項１３に記載の方法。