JPH08509798A - ガススプリング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、ガススプリング装置（１）に関するものである。このガススプリング装置は、どちらの端部にも密封壁端（１ｂ，１ｃ）を有する外側円筒ケーシング（１ａ）からなる。これらの中で、一方の密封壁端（１ｃ）は、孔を貫通するピストン棒（４ａ）のための軸方向の孔があって、ピストン棒はケーシング内部で軸方向に移動するピストン（４ｂ）に連結される。また、本装置は弾性材料からなる環状の円筒本体（５）からなる。本体（５）の円筒外壁は、密封した形態でケーシング（１ａ）に作用して連結される。本体（５）の円筒内壁は、密封した形態でピストン（４ｂ）に作用して連結される。一定のガス圧力が、ケーシング（１ａ）の円筒壁と、孔を形成した壁端（１ｃ）から離れた位置に面する他の壁端（１ｂ），ピストン（４ｂ），および環状円筒本体（５）の環状面とにより定められた空間（９）に拡がっている。金属管（６ａ，６ｂ）は、環状シリンダの形態で、本体（５）の円筒面に取り付けられる。これらはフランジ（11）の方向に本体を越えて突出し、壁端（１ｃ）とともに環状円筒空間を定めている。

Description

【発明の詳細な説明】 ガススプリング装置 ［従来技術］ 本発明は、どちらの端部にも密封壁端を有する外側円筒ケーシングからな り、その一方の壁端は孔を貫通するピストン棒のための軸方向の孔があって、ピ ストン棒はケーシングの内部で軸方向に移動するピストンに連結されるとともに 、弾性材料からなる環状円筒本体からなり、この環状円筒本体の円筒外壁は密封 した形態でケーシングに作用して連結され、環状円筒本体の円筒内壁は密封した 形態でピストンに作用して連結され、さらに、一定のガス圧力が、ケーシングの 円筒壁と、孔を形成した壁端から離れた位置に面する第２の壁端，ピストン，お よび環状円筒本体の壁端の環状面とにより定められた空間に拡がっているガスス プリング装置に関する。 ガススプリングは、今や非常に見慣れた構成要素であって、例えば一般的 なコイルばねに代わって多くの用途に上手に用いられている。 ガススプリングの一つの欠点としては、約４００〜５００万のスプリング サイクルに耐える能力しかないというこ とにある。ガススプリングは、その後新しくしなければならず、その中でもシー ルを交換する必要がある。 国際出願番号WO90/14528には、シリンダの内部で軸方向に移動することの できる２個のピストンを備えたダブルガススプリングが開示されている。シリン ダと各ピストン間の漏れを防ぐために、密封した形態でシリンダおよび各ピスト ンに連結される弾性材料からなる環状円筒本体が有る。ガススプリングは、ピス トンを案内するのに用いる壁端を欠いており、したがって、これらの壁端と前述 の環状円筒本体間に発生する使用寿命を縮めることになる磨耗の増加の危険性が ない。 本発明の目的は、前に開示されたガススプリングよりも概ね１０倍以上の スプリングサイクルに耐える能力があって、７０Ｈｚまでのサイクル周波数の前 段として引用された種類のガススプリングを得ることにある。 本発明によれば、これは、金属管が環状円筒本体の各円筒面に取付けられ 、この金属管が孔を形成した壁端の方向に本体を越えて突出し、それによって、 前述の壁端とともに環状円筒空間を定めることで達成される。 本発明の特筆する特徴から理解できることであるが、環状円筒本体の表面 と、ピストンと、ケーシングの内壁面と の間の前述の空間に対し、固定シールは良好な実行可能なシールとして動作する 。 本発明の特筆する特徴から理解できることであるが、環状円筒本体とピス トンとの間の機能的に作用する連結は、ピストンに配置される環状フランジから なり、このフランジは、孔を形成した壁端に対面する金属管の端面と係合するよ うに配置されるとともに、本体とケーシングの円筒壁との間の機能的に作用する 連結は、前述のガス圧力によって保持される摩擦係合である。 使用寿命を更に増やすために、環状円筒本体に対面する環状フランジの端 部が湾曲している。 本発明は、縦断面図として本発明における装置を概略的に示した添付図面 を参照してより詳細に説明される。 ［発明の実施形態］ 符号１は、密封壁端１ｂ，１ｃを有する円筒ケーシング１ａからなるガス スプリングとして、図面に全体が示されている。壁端１ｂと円筒ケーシング１ａ は、好ましくは単一の部品で製造される。 他方、壁端１ｃは、ケーシング１ａの内側壁の環状溝に係合する止めリン グ２によって、一般的な形式でケーシン グ１ａに固着される。ここには、密封（シール）に必要なものは特別に要求しな い。その理由は、ここでは特殊な密封を用いないからである。 壁端１ｃにはスクレーパリング３を備えた軸方向の孔があって、ピストン ４ｂに取付けられるピストン棒４ａが、スクレーパリング３を貫通する。 ピストン４ｂはケーシング１ａの内部で軸方向に移動でき、本実施例では 、ピストン棒４ａと一体のユニット形態がここに示されている。 ピストン４ａと円筒壁１ａとの間には、弾性材料からなる環状円筒本体５ があって、その円筒表面は、実施例において金属管６ａ，６ｂにより覆われてい る。弾性環状シール７，８は、円筒壁１ａと管６ａ間、およびピストン４ｂと管 ６ｂ間を密封するものである。ケーシング１ａの円筒壁と、ケーシング１ａに確 実に取付けられる壁端１ｂと、ピストン４ｂと、前述の壁端１ｂに対面する環状 円筒本体５の表面５ａとにより定められた空間９は、予め決められた圧力で窒素 ガスが充満している。空間９に吐出する流路を備えた注入弁が、図の一点鎖線10 で示されている。ピストン棒４ａを押し下げると、前に開示された形態により空 間９の容積が減少して、窒素ガスを圧縮させるようになり、 望ましいスプリング効果が達成される。 本発明によれば、金属管６ａ，６ｂが、本体５を越えて孔を形成した壁端 １ｃの方向に突出しており、金属管６ａ，６ｂと、壁端１ｃと、本体５の上端面 との間に、環状円筒空間12が形成される。 この空間は、本体５の拡張空間として備えてあり、図に示すように、空間 ９の内部ガス圧力の影響により、本体５の上環状面５ｂが上方に湾曲する。拡張 チャンバ12は、ガススプリングの使用寿命に対し重大な意味を持つ。拡張チャン バ12の使用寿命は、この空間の無いものの使用寿命と比較して１０倍以上増加す ることを、実地試験により立証することができた。この背景としては、ガススプ リングの動作時にピストン４ｂがシリンダ１ａの方に押されると、空間９の内部 ガス圧力の増加によって、本体５が上方に押される。この本体５を押し上げるこ とは空間12により可能であるが、摩擦熱による機械的磨耗および老化の原因とな っていた本体５と壁端１ｃとの接触が起こらないことによる。 環状シール７，８が固定シールとして作用し得るように、一方ではケーシ ング１ａの内壁と管６ａとの間、他方ではピストン４ｂと管６ｂとの間で、全く 関連する動きがない ようにすることが、そこでは重要である。このことは、本体５が運動用シールの 機能を果たすことを意味する。その目的のために、ケーシング１ａとピストン４ ｂ、またはピストン棒４ａと環状円筒本体５との間で、機能的に作用する連結が なされる。これらの機能的に作用する連結は、前者の場合には、ケーシング１ａ の内壁と、空間９の内部ガス圧力によって保持される管６ａの外壁との間の摩擦 係合からなるとともに、後者の場合には、管６ｂと係合するようにピストン棒４ ａに配置される環状フランジ11からなる。本体５に対面する環状フランジ11の端 部11ａが、本発明では湾曲しており、本体５との接触による磨耗を減少させる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．どちらの端部にも密封壁端（１ｂ，１ｃ）を有する外側円筒ケーシング（１ ａ）からなり、その一方の壁端（１ｃ）は孔を貫通するピストン棒（４ａ）のた めの軸方向の孔があって、ピストン棒はケーシングの内部で軸方向に移動するピ ストン（４ｂ）に連結されるとともに、弾性材料からなる環状円筒本体（５）か らなり、この環状円筒本体の円筒外壁は密封した形態でケーシング（１ａ）に作 用して連結され、環状円筒本体の円筒内壁は密封した形態でピストン（４ｂ）に 作用して連結され、さらに、一定のガス圧力が、ケーシング（１ａ）の円筒壁と 、孔を形成した壁端（１ｃ）から離れた位置に面する他の壁端（１ｂ），ピスト ン（４ｂ），および環状円筒本体（５）の環状面とにより定められた空間（９） に拡がっているガススプリング装置（１）において、 金属管（６ａ，６ｂ）が環状円筒本体（５）の各円筒面に取付けられ、こ の金属管が孔を形成した壁端（１ｃ）の方向に本体（５）を越えて突出し、それ によって、前述の壁端（１ｃ）とともに環状円筒空間を定めたことを特徴とする ガススプリング装置。 ２．固定シール（７，８）が環状円筒本体（５）の円筒面と、ピストン（４ｂ） と、ケーシング（１ａ）の内壁面の間に作用していることを特徴とする請求項１ 記載のガススプリング装置。 ３．環状円筒本体（５）とピストン（４ｂ）との間の機能的に作用する連結は、 そこに配置される環状フランジ（11）からなり、このフランジは孔を形成した壁 端（１ｃ）に対面する金属管（６ｂ）の端面と係合するように配置されるととも に、本体（５）とケーシング（１ａ）の円筒壁との間の機能的に作用する連結は 、前述のガス圧力によって保持される摩擦係合であることを特徴とする請求項１ または２記載のガススプリング装置。 ４．環状円筒本体（５）に対面する環状フランジ（11）の端部が湾曲しているこ とを特徴とする請求項３記載のガススプリング装置。