JPH08508998A - オリゴヌクレオチドの形成方法 - Google Patents

オリゴヌクレオチドの形成方法

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JPH08508998A JP6523287A JP52328794A JPH08508998A JP H08508998 A JPH08508998 A JP H08508998A JP 6523287 A JP6523287 A JP 6523287A JP 52328794 A JP52328794 A JP 52328794A JP H08508998 A JPH08508998 A JP H08508998A
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    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
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Abstract

(57)【要約】 少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを水溶液に配置する工程を含む、オリゴヌクレオチドの形成方法を開示する。オリゴヌクレオチドのうち1つはα−ハロアシル基を含み、他のヌクレオチドはホスホチオエート基を含み、α−ハロアシル基とホスホチオエート基とを通じてオリゴヌクレオチドを共有結合し、自発的にそのオリゴヌクレオチド間にチオホスホリルアセチルアミノ基を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】 オリゴヌクレオチドの形成方法 発明の分野 本発明はオリゴヌクレオチドの形成方法に関し、特にウイルス性疾患、ガン、 及び遺伝子障害などを処置するのに可能性がある新規な治療方法、並びにオリゴ ヌクレオチドの診断応用としての使用を有する方法に関する。発明の背景 アンチセンス・オリゴヌクレオチドは、ウイルス性疾患、ガン、及び遺伝子障 害のような疾患及び障害、並びに他の疾患及び障害を処置する新規なタイプの治 療薬としての可能性が示されている1。広範囲に研究が行われており、工業及び 大学の研究室でこの可能性を探求する研究が続けられている2。 アンチセンス・オリゴヌクレオチドを治療薬として利用するアプローチにおい て生じる問題は、生体での(in vivo)その治療薬の選択性に関するものである 。細胞内に導入することができる細胞内ポリヌクレオチド・ターゲットが低濃度 であること、及び細胞内に導入することができる治療オリゴヌクレオチドが低濃 度であることを考慮して、高い結合親和力を有するオリゴヌクレオチドが必要で あることが理解される。結合親和力は、オリゴヌクレオチドの長さと関連があり 、20量体及びそれ以上であるのが好ましい。しかし、短鎖のオリゴヌクレオチ ドの場合と比較して、長鎖のオリゴヌクレオチドの場合、塩基対の不整合(mism atch)によって不安定にならない。ゆえに、所望である不安定にする効果が長鎖 のオリゴヌクレオチドを用いることによって減少するが、選択性は増加する。 専門家は『高配列特異性(“high sequence specificity”)』及び『高親和性 』とは矛盾する要求であると注記している3。アンチセンス・オリゴヌクレオチ ドは完全に一致していないターゲット部位でRNAの開裂を生じさせることがで きるという程度をベースとして、多くの非ターゲットRNAの部分的な崩壊を少 なくとも生じさせないで、試験された系内で、意図したターゲットRNAの特定 の開裂を得ることは多分不可能であったと、さらに結論づけている4。ゆえに、 こ の分野の専門家は、行った研究に基づき、特異性及び親和性という対立する要求 は、克服するための大きなハードルであると結論づけている。 オリゴヌクレオチドのブロックを水性溶媒内で共有結合する、いくつかの方法 が報告されている5a-1。これらの方法はすべて、安定な連結生成物(ligated pr oduct)を得るために、さらに化学薬品を必要とする。このアプローチによって 、加えられた薬品は、水溶性カルボジイミド又はシアノイミダゾール5a-kのよう な『活性化剤』であってもよく、ナトリウム・シアノボロヒドリド51のような還 元剤であってもよい。そのような化合物は、毒性があり、水と反応し、かつ所望 のカップリング反応を引き起こすのに十分な量で生体系内に導入することができ ないので、いずれの場合も、第3の薬品の必要性により、生体内での化学連結( chemical ligation)を妨げる。 本発明は、低濃度で存在するオリゴヌクレオチドのブロックを、さらに縮合剤 又は安定化剤を必要としないで、水性媒体中で共有結合させる新規な方法を提供 する。ゆえに、本発明は、生体系内で現場で(in situ)化学連結させる門戸を 開く。相補的オリゴヌクレオチド配列の存在下で、反応は非常に促進するので、 各々のオリゴヌクレオチド・ストランドに相補的で、共役な(consective)ヌク レオチド配列を含むターゲット・ポリヌクレオチド(例えば、ウイルス又はガン 細胞からのm-RNA又はDNA)が存在する場合、原則として長いオリゴヌクレ オチド・ストランドを生体内で(in vivo)選択的に形成することができる。タ ーゲット・ヌクレオチドが存在するとき、高い親和力で結合する、長いオリゴヌ クレオチド・ストランドを、ゆえに現場で(in situ)低い親和力で結合する短 いストランドから発生させることができる。ゆえに、本発明は、治療上の応用及 び診断の応用において、高い親和力と高い特異性を達成するという矛盾する問題 を解決することができる。発明の概要 本発明により、オリゴマーの対の配列に相補的なヌクレオチド塩基配列を含む ターゲット・ポリヌクレオチド上の適切な位置に水素結合することによりそれら 自身可逆的に結合した、少なくとも2つのオリゴマーを非可逆的に共有結合する ことによるオリゴヌクレオチド形成方法であって、オリゴヌクレオチドのうち1 つが他のオリゴマーのヌクレオチドに隣接した第1の反応基を有するヌクレオチ ドを含み、他のオリゴマーが自発的に第1の反応基と共有結合を形成することが できる第2の反応基を含む、オリゴヌクレオチド形成方法が提供される。オリゴ ヌクレオチドは、第1及び第2の反応基を通じて一緒に結合し、ポリヌクレオチ ド上のオリゴヌクレオチドの結合によりお互いに近接することができる。 さらに本発明は、オリゴヌクレオチドのうち1つがα−ハロアシル基を含み、 他のヌクレオチドがホスホチオエート(phosphotioate)基を有する、少なくと も2つのオリゴヌクレオチドを水溶液中に配置する(dispose)ことによる、オ リゴヌクレオチド形成方法を提供する。オリゴヌクレオチドはα−ハロアシル基 及びホスホチオエート基を通じてともに共有結合され、それらの間にチオホスホ リルアセチルアミノ基を自発的に形成する。図面の簡単な説明 本発明の他の利点は、添付図面に関連して考慮すると、以下の詳細な説明を参 照することによって、よく理解できるようになり、そのとき、本発明の他の利点 は即座に評価されるであろう。 ここで、図1は、ターゲット鋳型(template)を利用する、本発明の2つの短 いオリゴマーのカップリングを示す。 図2は、本発明による、オリゴヌクレオチド・ホスホロチオエートとα−ハロ アシル・オリゴヌクレオチド誘導体との容易な(facile)反応を示す。 図3は、実験1による生成物のイオン交換高速液体クロマトグラフィー(IE H LPC)の結果を示す。ここで、A、0℃で溶液中2時間後;B、0℃で2日後; C、溶液を凍結し−18℃で5日間貯蔵した最終工程後であり、ピークは約17 分、21分、及び24分で、それぞれ化合物1、化合物2、及び化合物3に対応 する。 図4は、第2の実験(凍結、全体が−18℃)による生成物のIE HPLCを示す 。ここで、A、0℃で溶液中2時間後;B、0℃で2日後;C;A、5時間後、 B、2日後、C、5日後であり、ピークは約17分、21分、及び24分で、そ れぞれ化合物1、化合物2、及び化合物3に対応し、27分のピークは、空気酸 化により製造された化合物2の2量体誘導体に対応する。 図5は、次のものを示す。A、鋳型4の存在下、0℃で2時間後、化合物1及 び2の反応による生成物のIE HPLCで、主なピークはカップリング生成物3及び 鋳型4に対応し、化合物1(ピークが17分)はほとんど完全に消費されたこと を注記する;B、KI3で処理した後、ジチオトレイトール(Dithiothreitol) (DTT)によって処理した同じ生成物;化合物3は2つのオリゴヌクレオチド 開裂生成物により置換され、18分及び22分で溶出した。発明の詳細な説明 本発明は、一般に少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを水溶液中に配置する 工程であって、オリゴヌクレオチドのうち1つがα−ハロアシル基を含み、他の ヌクレオチドがホスホチオエート基を含み、その後、α−ハロアシル基及びホス ホチオエート基を通じてオリゴヌクレオチドが共有結合し、それらの間にチオホ スホリルアセチルアミノ基を自発的に形成する工程による、オリゴヌクレオチド 形成方法を提供する。 本明細書で記述するカップリング反応は、非常に希釈な水溶液では非常に遅い が、鋳型ポリヌクレオチドの存在下では速いという事実を本方法は活用する。即 ち、プローブ・オリゴマーに相補的な配列部分を有するターゲット・ポリヌクレ オチドの存在下で、反応は促進される。本発明は、治療薬として、ターゲット・ ポリヌクレオチド上の適切な位置に結合した後、自発的にともに共有結合するこ とができる、2つの短いオリゴマー(例えば、8〜20量体)を使用する。この 系で、16〜40量体のような長いオリゴマー・プローブの結合親和力及び認識 特性に近づくが、短いプローブ(8〜20量体)の依存性及び塩基対特質を保持 する。換言すれば、本発明は、長いポリヌクレオチドの効果を保持しながら短い ポリヌクレオチドの選択性を提供する。 反応基が空間的にお互いに近接しているとき、自発的に反応して反応基の間に 共有結合を形成する反応基を含むポリヌクレオチドの必要性及び使用は、本発明 に固有のものである。特に、本発明は、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを 利用し、オリゴヌクレオチドの第1のセットは第1の反応基を含み、オリゴヌク レオチドの第2のセットはお互いに近接するように第2の反応基を含み、これら の反応基は、自発的に反応して、安定な共有結合を形成する。そのような反応基 のペアとして、エステル+ヒドラジン、RC(O)S-+ハロアルキル及びRC H2-+α−ハロアシルが挙げられる。好ましくは、本発明は、ブロモアセチル アミノ基のようなα−ハロアシル基及びチオホスホリル基を利用し、それらは希 釈水性媒体中で、チオホスホリルアセチルアミノ架橋を効率的、選択的、非可逆 的に形成する。以下に示すように、生成物は水中で安定で、相補的なポリヌクレ オチドとよくハイブリッドする。 オリゴマーが1μM未満のような低濃度で、かつ相補的鋳型が存在しないとき 、反応は非常に遅いが、その溶液を凍結することによって、2〜3日以内で高転 化率で行うことができる。凍結の技術は、以下に詳細に記述する。鋳型として働 く相補的なオリゴヌクレオチドの存在下の溶液内でカップリングが行われると、 カップリングは極めて速い(20分間に90%の転化率より大きい)。以下の実 施例のセクションでこれについて示す。 本発明の診断応用において、及び一般にオリゴヌクレオチドの使用において、 選択性も大きな関心事である。本発明の新規な化学的性質により治療への応用に 魅力的である本発明の特徴の同じ部分が、診断での使用にも魅力である。例えば 、本発明は次の診断システムに利用することができる。 図1を参照すると、は例えば鎖中にマーカー(*)及び3'−末端にブロモア セチルアミノ基を有する10量体からなるオリゴマーである。は、5'末端にチ オホスホリル基を有する他の短いオリゴマーである。は、に相補的な配 列を有するターゲット・オリゴヌクレオチド配列である。希釈溶液で、鋳型の存 在下のカップリングと比較して、鋳型の不存在下、とのカップリングは十 分に遅く、単に鋳型上のカップリングのみが重要となる。ゆえに、この化学連結 系は、酵素連結系(リガーゼ連鎖反応(Ligase Chain Reaction)即ち、LCR) に類似した増幅及び検知に用いることができる。ある非特異的なカップリングは 、酵素機構中に誤りの源を導くので、優れている可能性がある。オリゴヌクレオ チドが非常に低い濃度で(即ち、診断応用に興味がある範囲で)、鋳型の不存在 下での化学連結の速度が極度に遅くなるという事実は、鋳型不存在に従った(no n-template directed)カップリングが本ケースでは重要ではないことを示す。実施例 図2に示されるように、オリゴマー1及び2との式1で示される連結は、ホス ホロチオエートとα−ハロアシル誘導体との容易な反応を活用する。 特に、図2の化合物1(配列番号1)は、3'−末端に3'−(ブロモアセチルア ミノ)−3'−デオキシチミジン単位を有する。化合物1の調製で、0.4M水性N- スクシンイミジルブロモアセテート(N-succinimidyl bromoacetate)15μL( キャルバイオケム(Calbiochem)より得た)を、3'−アミノデオキリボ−オリゴヌ クレオチド前駆体の4.9A260単位、ACACCCAATT−NH2に加えた。調 製方法は、グリアズノフ(Gryaznov)ら(1992年)に記載されている6。室温、0 .2Mホウ酸ナトリウム緩衝液10μL中で反応を行った。35分後、混合物を水0.5 mLで希釈し、NAP-5カラム(ファルマシア(Pharmacia)製)上のゲル濾過により 脱塩化し、RP HPLC高速液体クロマトグラフィーによって精製し、再度脱塩化し て、化合物1の4A260単位を得た。溶出時間は、次の通りである。RP HPLC,17. 4分;IE HPLC,17.4分。 上記で行われたIE HPLC、及び以下で行われる同様な手順は、ダイオネクス・ オムニ・パックNA100(Dionex Omni Pak NA100)4×250mmカラム上、pH12( 水酸化ナトリウム10mM)で、10M水酸化ナトリウムに1分間に2%の割合で1. 0M塩化ナトリウムを濃度勾配をつけて行った。RP HPLCの場合、ハイパージルOD S(Hypersil ODS)カラム(4.6×200mm)をpH7のトリエチルアンモニウムア セテート緩衝液0.03Mに、アセトニトリルを毎分1%の割合で濃度勾配をつけて 行った。 化合物2(配列番号2)を、ミリゲン/バイオサーチ・サイクロン・DNAシ ンセサイザー(Milligen/Biosearch Cyclone DNA Synthesizer)で、5'−ジメト キシトリチル−N−イソブチリルデオキシグアノシンを担持したLCAA CPGを用い て、1μモルのスケールで合成した。標準シアノエチルホスホルアミダイト(cy anoethyl phosphoramidite)の化学的性質を用いた。鎖の伸びが完了したとき、 末端5'−ヒドロキシル基を、アセトニトリル中『ホスフェートON(登録商標Phosp hateON)』試薬(クルアケム(Cruachem)製)0.1M溶液150μL及びアセトニトリ ル中0.5Mテトラゾール150μLで亜リン酸化した。得られた亜リン酸塩を、ピ リジン/二硫化炭素(1:1、v/v、室温で45分)のイオウ5%溶液で処理すること によって、硫化した。DMT基(ジクロロメタン中DCA3%、1.5分)の開裂 後、担持されたポリマーを、化合物1のケースとして取り上げた。 DMS及び水中でのハロアセチルアミノ芳香族誘導体とチオホスホリル−オリ ゴヌクレオチドとの反応が、染料−オリゴヌクレオチド共役体(dye-oligonucle otide conjugate)を調製するのに用いられた7。 本発明の使用及び所望の速度論に依存して、オリゴヌクレオチドのカップリン グは、上述したように、水溶液中、氷中の凍結状態、又は鋳型の存在下での水溶 液中のいずれかで行われ、それについて以下に示す。 最初の実験で、化合物1(0.39A260単位、4μM)を含む溶液1.0mL(pH7. 05、リン酸塩15mM、NaCl85mM)を調製し、0℃で5日間貯蔵した。溶液 を50℃まで2.5時間あたため、最後に凍結し、−18℃でさらに5日間貯蔵した。 2時間後及び48時間後のサンプルのIE HPLCの分析により、ゆっくり溶出する生 成物、オリゴマー3(図2)が、各々約25%及び80%の収率で形成したことがわ かった。0℃又は50℃にあたためてさらに3日経過後も著しい変化は観察されな かった。しかし、反応は凍結状態でさらに進行し、図3に示すように、5日以内 に高い転化率で化合物3(配列番号3)を得た。氷のマトリクス中での反応の増 大の程度は、氷の穴の中にオリゴヌクレオチド反応体が高い局所濃度で存在する ことによるものである。他の反応も、氷のマトリクス中で同様に行われた8。 この結果から、同じ緩衝液中の化合物1及び2の当モル量の混合物(各々2μ M)を直接凍結し、−18℃に保った。5時間後及びその後の日毎の、サンプルか ら得られたHPLCプロファイルから、5日中3日で高い収率が得られる進行が 見られ、図4に代表的なデータを示す。 相補的オリゴヌクレオチド鋳型(CCATTTTCAGAATTGGGTGT 、化合物4(配列番号4))の存在下、溶液中での化合物1及び2をカップリン グするデータを図5を示す。この系は、鋳型4が存在すること(4μM)を除い て、最初の実験と同じであった。この場合、反応は20分以内に>90%完了するま で進行し、本質的に2時間以内で完了した。 化合物3とした構造は、モデル化合物(T−NHC(O)CH2−SP(O) (O−)O−T、化合物3に用いるものより大きな規模で溶液中で調製した)の 特性、ゲル電気泳動上の化合物3の移動度(化合物1、2及び4のそれぞれRm0. 89、0.95及び0.61と比較して、Rm0.58)、及び相補的なオリゴヌクレオチド4と 形成した複合体の安定性によって支持されている。保持時間、RP HPLC 10.5分; FAB+質量分析スペクトル、M+H+620、M+Na+642;31P NMR、D2 O中のδ18.7ppm、先行文献にはアルキルチオホスフェート基の特質が開示され ている9。 Rm値は、20%ポリアクリルアミド/5%ビスアクリルアミド・ゲル中のブロモ フェノール・ブルーに関する。Tm値は0.1M NaCl中56℃で、対応するすベ てのホスホジエステル20量体と化合物4(60℃)とから形成される複合体の値 に近づき10、化合物1又は2と化合物4(37℃及び31℃)とから形成される複合 体の値とは著しく異なる。さらに、ヌクレオチド内−NH(CO)CH2SP( O)(O−)−結合は、KI3 9での酸化で選択的に開裂することがわかった(図 5)。特に、水100μL中の化合物3及び4(各々0.3A260単位)を含む二本鎖 分子を0.2M KI3aq.100μLで15分間、50℃で処理した。その後、1M D TTaq.10μLを溶液に加えた。5分後、混合物をNAP-5カラム上で脱塩化し、 IE HPLCで分析した。 上記の実験から、本発明は、水溶液中で、オリゴマー濃度4μM以上の範囲で 、選択的かつ不可逆的にオリゴヌクレオチドをカップリングする簡易な手段をも たらす新規の化学的性質を提供するという証拠をもたらす。生成物は、中性溶液 中で安定であり、室温pH12であっても数時間安定であることがわかった。1μM 以下の濃度では液相での速度は極めて遅くなる。しかし、凍結状態で反応を完了 近くまでに行わせることができる。カップリングの速度は、相補的オリゴヌクレ オチド鋳型の存在によって著しく促進される。これらの特性は、化学増幅系(ch emical amplification system)の設計、及びアンチセンス応用における現場で の(in situ)連結、並びに既知の化学的性質に基づき、オリゴヌクレオチド・ ブロックから複合体構造を建てるのに可能性をもたらす。 本発明を例を挙げて説明したが、用いられる用語は、限定のためというよりむ しろ説明のための言語として用いられるものと理解すべきである。 本発明の多くの改良及び変形が、上記の教示から可能であることが明らかであ る。 参考文献 配列表 (1)一般的な情報 (i)出願人:レットシンガー・ロバート・エル(Letsinger,Robert L.) グリアズノフ・セルゲイ・エム(Gryaznov,Sergei M.) (ii)発明の名称:オリゴヌクレオチドの形成方法 (iii)配列の数:4 (iv)通信住所: (A)住所:ライジング、エシントン、バーナード、ペリー・アンド・ミル トン(Reising,Ethingthon,Barnard,Perry & Milton) (B)街:P.O.Box 4390 (C)市:トロイ(Troy) (D)州:ミシガン(Michigan) (E)国:USA (F)郵便番号(ZIP):48099 (v)コンピュータ読取りフォーマット: (A)媒体のタイプ:フロッピーディスク (B)コンピュータ:IBM PC コンパチブル (C)オペレーティング・システム:PC-DOS/MS-DOS (D)ソフトウェア:パテントイン・リリース#1.0,バージョン#1.25 (PatentIn Release#1.0,Version#1.25) (vi)出願データ: (A)出願番号:US 08/046,032 (B)出願日:1993年4月12日 (C)クラス: (viii)代理人(ATTORNEY/AGENT)情報: (A)名前:コーン、ケネス・アイ(Kohn,Kenneth I.) (B)登録番号:30.955 (C)参照/事件番号(REFERENCE/DOCKET NUMBER):NU9310 (ix)テレコニュニケーション情報: (A)電話:(313)689-3554 (B)テレファックス:(313)689-4071 (2)配列番号1の情報 (i)配列の性質: (A)配列の長さ:11塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:両形態 (D)トポロジー:両形態 (ii)配列の種類:DNA(genomic) (ix)配列の特徴: (A)名前/KEY:misc_difference (B)存在位置:置換(1..11、””) (D)他の情報:/注記=”Nはブロモアセチルアミノ基である” (xi)配列:配列番号1 (2)配列番号2の情報 (i)配列の性質: (A)配列の長さ:11塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:両形態 (D)トポロジー:両形態 (ii)配列の種類:DNA(genomic) (ix)配列の特徴: (A)名前/KEY:misc_difference (B)存在位置:置換(1..2、””) (D)他の情報:/注記=”Nはチオホスホリル基である” (xi)配列:配列番号2 (2)配列番号3の情報 (i)配列の性質: (A)配列の長さ:22塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:両形態 (D)トポロジー:両形態 (ii)配列の種類:DNA(genomic) (ix)配列の特徴: (A)名前/KEY:misc_difference (B)存在位置:置換(11..12、””) (D)他の情報:/注記=”NNはチオホスホリルアセチルアミノ基である” (xi)配列:配列番号3 (2)配列番号4の情報 (i)配列の性質: (A)配列の長さ:20塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:両形態 (D)トポロジー:両形態 (ii)配列の種類:DNA(genomic) (ix)配列の特徴: (A)名前/KEY:misc_difference (B)存在位置:1..20 (D)他の情報:/注記=”NNのない配列番号3に相補的である” (xi)配列:配列番号4

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.a)オリゴマーの塩基単位に相補的な塩基単位を含むオリゴ−又はポリヌク レオチド上の適切な位置に、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを可逆的に結 合する工程であって、オリゴヌクレオチドのうち1つは、第1の反応基を有する ヌクレオチドを含み、かつ第2の反応基を含む他のオリゴマーのヌクレオチドと 近接し、第2の反応基が第1の反応基と共有結合を自発的に形成する工程と、 b)ポリヌクレオチド上のオリゴヌクレオチドの結合においてお互いに近接 する第1及び第2の反応基を介してオリゴヌクレオチドを不可逆的に共有結合す る工程とによるオリゴヌクレオチドの形成方法。 2.前記第1の反応基がα−ハロアシルであり、前記第2の反応基がホスホチオ エートであり、前記工程(b)が前記反応基を通して自発的にチオホスホリルア セチルアミノ結合を形成するものとしてさらに定義される請求項1記載のオリゴ ヌクレオチド形成方法。 3.オリゴマーの各々が8〜20ヌクレオチドからなる請求項1記載のオリゴヌ クレオチド形成方法。 4.前記工程(a)及び(b)が水溶液中で生じる請求項1記載のオリゴヌクレオ チド形成方法。 5.a)オリゴヌクレオチドのうち1つがα−ハロアシル基を含み、他のヌクレ オチドがホスホチオエート基を含む、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを水 溶液に配置する工程と、 b)α−ハロアシル基及びホスホチオエート基を通して、それらの間にチオ ホスホリルアセチルアミノ基を自発的に形成して、共にオリゴヌクレオチドを共 有結合する工程とによるオリゴヌクレオチドの形成方法。 6.オリゴヌクレオチドを含む水溶液を凍結させることにより反応を促進し、高 い完結度で反応を行う工程(c)をさらに含む請求項5記載のオリゴヌクレオチ ド形成方法。
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