JPH08508419A - 生物測定によって固体を識別する装置および方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 個人の同一性を確証する方法は、個人の予め定められた領域の皮下静脈のパターンの像をとらえ、とらえられた像を特定の関連した位置における前記像の強度を表す複数の記憶された値に変換し、記憶された値を処理して増強されたコントラストを有する静脈のパターンの像を表す第２の複数の記憶された値を生成し、第２の複数の記憶された値にしきい値処理を行って予め定められた値を超過するものを選択し、個人について行われた対応する１組の測定結果と比較するために、前記第２の複数の記憶された値の選択されたものから得られた１組の測定結果を記憶するステップからなる。

Description

【発明の詳細な説明】 生物測定によって個体を識別する装置および方法 本発明は、生物測定による個体の識別に関し、特に、皮下血管の位置を探知し 、そのような位置を識別カード上に記憶させるために符号化する方法および装置 に関する。そのようなカードを含むトランザクションにおける同一性の確証にお いて特定の応用が見られる。 この明細書において、“静脈のパターン”とは、動脈、毛細管、およびその他 の血管のパターンを含むと考えられる。 英国特許第2156127号において、皮下の血管のパターンによって個人を識別す るための方法および装置が説明されている。そのような装置が直面するある障害 とは、例えば手の裏側等において血管の位置を探知しようと試みるときに、信号 対雑音比が不十分なことである。これは、毛や、位置の平坦ではない性質、もし くは均一ではない照明のために生じる。 それ故に、個人の同一性を確証する改良された方法が発明された。本発明によ れば、個人の予め定められた領域の皮下静脈のパターンの像をとらえ、前記とら えられた像を特定の関連した位置における前記像の強度を表す複数の記憶された 値に変換し、前記記憶された値を処理して増強されたコントラストを有する前記 静脈のパターンの像を表す第２の複数の記憶された値を生成し、前記第２の複数 の記憶された値にしきい値処理を行って予め定められた値を超過するものを選択 し、前記個人について行われた対応する１組の測定結果と比較するために、前記 第２の複数の記憶された値の選択された１つから得られた１組の測定結果を記憶 するステップを具備している個人の同一性を確証する方法が提供されている。 本発明は、添付図面を参照にして特に説明される。 図１は、静脈のパターンを走査するのに適した装置の斜視図である。 図２は、本発明の好ましい実施例による装置のブロック図である。 図３は、図２の装置から得られた未加工の静脈のパターンを示す。 図４は、そのコントラストを増強するために処理した後の図３の像を示す。 図５は、境界線を表すために処理した後の図４の像を示す。 図６は、図５の像の上に配置されたベクトルのパターンを示す。 図７は、２つの重ね合わされた静脈のパターンを示す。 図８は、整列した後の静脈のパターンを示す。 図９は、２つの重ね合わされたパターンの整合された部分を示す。 図１０は、静脈のパターンの不整合の部分を示す。 図面において、同一性が確証される個体の手１は、位置決め基準ハンドル３を 握ることによってほぼ位置が定められる。手のわきが隣接する任意のサイドスト ップ５によって付加的な制限が与えられる。赤外線放射スペクトルを供給するた め に下方に照射する４個の横方向に位置された白熱ランプ7,9,11,13によって均一 な照明が供給される。ビデオカメラ15は、手の位置の直接上に位置され、手の裏 側のラスター走査像を生成する。バンドパスフィルタ17は、赤外線像を抽出し、 可視光線の比率を減少する。それ故に、皮下静脈のパターンの可視性が増強され る。 異なる伝送特性を有する１対のフィルタを通して静脈パターンを観察すること によって、オキシヘモグロビンとカルボキシヘモグロビンの関連する内容が異な る静脈と動脈の区別をつけることができる。これは、増強された認識試験の基礎 として使用されるか、もしくは、単に、手が依然として添えられており、生命を 有していることを確証するために使用される。 ２つの像は、一方のフィルタを他方のフィルタに置換することによって順次得 られるか、もしくは、各視界に１つずつフィルタを有している分割画像によって 同時に得られる。 図２において、ビデオカメラ100の出力は、フレーム記憶装置101に転送される 。ビデオカメラからの未加工の像は、不十分なコントラストと、手の裏面の曲線 状の性質のためにその幅にわたって輝度が変化する効果によって悪影響を受ける 。 信号プロセッサ102における第１の信号処理ステップの期間中に、局部的コン トラストを増強するために各画素の振幅が加重される。コントラストは、平面の 各点の付近のサンプリング点における値を使用して局部的コントラスト増強関数 を使用することによって改良することができる。一般的に、局部的コントラスト 増強関数の設計は、性能と速度との間の妥協が必要である。好ましい実施例にお いて選択された特定の関数は、手の軸を横切る線における６つの点を使用する１ 次元関数である。特定の点における振幅は、２つのじかに接している画素の振幅 と、そこから±１０の画素と±２０の画素を隔てた距離にある画素の振幅との合 計から得られる。じかに接している画素には＋２の加重係数が与えられ、±１０ の画素と±２０の画素を隔てた距離にある画素の振幅には−１の加重係数が与え られる。その後、これらの６つの加重された値の合計が、各位置に正味の値を与 えるために採用される。この加重状況の効果によって、横断方向（方向Ｔ）の血 管を犠牲にして縦方向（方向Ｌ）の血管を強調した状態で血管のパターンを生成 する。この像は、白黒のパターン（図３参照）を生成するためにしきい検出器10 3においてしきい値処理を受ける。 白黒の像はまた、黒の領域における白の小さいアーチファクトおよび白の領域 における黒の小さい対象物（図４参照）を取除くために領域的なしきい値処理を 受けることが好ましい。 実行において、適切な識別が行われるようにするために十分な情報内容が縦方 向の血管において存在し、また、横断している血管の減衰された像は不利なもの ではないことが認められた。 他方、このステップによって、システムのデータ処理に関 する要求および記憶に必要な条件が減少される。 その後、血管の清浄にされた白黒の像は、別の信号プロセッサ104において一 連のベクトル、すなわち、各血管の中心線に近似している一連の小さい直線に変 換される。これらのベクトルは、（ａ）１つの像の別の像に関する回動および縦 横方向の変位等の不整列を測定することと、（ｂ）２つの比較された像が同じ血 管のパターンを有しているという確率のためのスコアを得ることと、および（ｃ ）基準テンプレートとして使用できる静脈のパターンの圧縮されたデータの説明 を与えること等の様々な目的のために使用される。それらは、出力装置105にお いて記憶される。 ビデオカメラの横断方向の分解能は５１２画素であり、その約２／３が手の幅 において生じ、手を交差している約４００画素に相当する間隙が両側において存 在する。それは１２８本の縦方向の線である。静脈の幅は、典型的に約２ミリメ ートルである。 信号処理の目的は、例えば手の裏側の毛によって疑似の結果が生じないように 信号対雑音比を改良することである。 信号対雑音比は、採用された加重方法によって増強される。 様々な方法が２つの静脈のパターンの類似性を測定するために使用されること ができる。 第１の方法は、一致するパターンの領域を測定すること（２つの静脈のパター ンについて論理的ＡＮＤを行う）を含む（図９参照）。これは、パターンの一致 しない部分の領域によって分割される（論理的ＸＯＲ）（図９参照）。異なる 時に同じ手から得られた正しく整列された１対のパターンに対する典型的な結果 は１．５であるが、不正行為を行う者が達成できるのは約０．２５である。 第２の方法は、別の像の中心線の予め定められた許容誤差範囲内にある静脈の 中心線の全長を測定することを含む。 圧縮されたテンプレートおよび試験パターンを使用することによって、試験パ ターンのアウトライン内にある（もしくは近接する）ベクトルの端部（もしくは ベクトルの中心）の数を数えることによって整列の後にスコアが計算されること ができる。これらの２つの値の比率によって、方法１のスコアに類似したスコア が与えられる。 第４の方法は、圧縮されたテンプレートおよび試験パターンの中心線の使用を 含む。この試験は、テンプレートのベクトルの予め定められた許容誤差範囲内に ある中心線の長さによって設定される。 第５の方法は、２組のベクトルが使用され、一方のパターンのベクトルの端部 と他方のパターンのベクトルとの不整合が積分される。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．個体の予め定められた領域の皮下静脈のパターンの像をとらえ、前記とらえ られた像を特定の関連した位置における前記像の強度を表す複数の記憶された値 に変換するステップを具備している個体の同一性を確証する方法において、さら に、前記記憶された値を処理して増強されたコントラストを有する前記静脈のパ ターンの像を表す第２の複数の記憶された値を生成し、前記第２の複数の記憶さ れた値にしきい値処理を行って予め定められた値を超過するものを選択し、前記 個体について行われた対応する１組の測定結果と比較するために、前記第２の複 数の記憶された値の選択されたものから得られた１組の測定結果を記憶するステ ップを含むことを特徴とする個体の同一性を確証する方法。 ２．記憶された値を処理し、増強されたコントラストを有する像を表す第２の複 数の記憶された値を生成するステップは、所定の点およびこの点の両側にある予 め定められた加重された点において行われる測定の平均を決定し、それによって 所定の点において行われる測定の効果を大きくすることを特徴とする請求項１記 載の個人の同一性を確証する方法。 ３．前記第２の複数の記憶された値におけるある値は、所定の点の両側の画素に おける第１の対の振幅と、前記所定の点の両側の１０個の画素における第２の対 の振幅と、前記点の両側の２０個の画素における第３の対の振幅とを測定するこ とによって決定され、前記第１の対の振幅は、２の加重係数 を与えられ、前記第２および第３の対の振幅は、−１の加重係数を与えられてい ることを特徴とする請求項２記載の個人の同一性を確証する方法。 ４．さらに、前記第２の複数の記憶された値を処理して、前記静脈のパターンに おける小さい領域のアーチファクトに対応する値を取除くステップを含んでいる 請求項１乃至３のいずれか１項記載の個人の同一性を確証する方法。 ５．比較する方法は、パターンの一致する領域を測定し、この測定結果をパター ンの一致しない部分の領域によって分割することを含んでいる請求項１乃至４の いずれか１項記載の個人の同一性を確証する方法。 ６．許容／排除のしきい値は比率が１であることを特徴としている請求項５記載 の個人の同一性を確証する方法。 ７．許容しきい値は比率が１．５であることを特徴としている請求項６記載の個 人の同一性を確証する方法。 ８．排除しきい値は比率が０．２５であることを特徴としている請求項６記載の 個人の同一性を確証する方法。 ９．比較する方法は、別の像の中心線の予め定められた許容誤差範囲内にある静 脈の中心線の全長を測定することを含んでいる請求項１乃至５のいずれか１項記 載の個人の同一性を確証する方法。 １０．比較する方法は、圧縮されたテンプレートおよび試験パターンを使用し、 整列した後に試験パターンのアウトライン内にあるベクトルの予め定められた部 分の数を数えることによってスコアを計算することを含んでいる請求項１乃至５ のいずれか１項記載の個人の同一性を確証する方法。 １１．比較する方法は、圧縮されたテンプレートおよび試験パターンを使用し、 整列した後にテンプレートのベクトルの予め定められた許容誤差範囲内にある中 心線の長さを測定することによってスコアを計算することを含んでいる請求項１ 乃至５のいずれか１項記載の個人の同一性を確証する方法。 １２．比較する方法は、２組のベクトルを使用し、一方のパターンのベクトルの 端部と他方のパターンのベクトルとの不整列を積分することを含んでいる請求項 １乃至５のいずれか１項記載の個人の同一性を確証する方法。 １３．個人の予め定められた領域の皮下静脈のパターンの像をとらえて前記像に 対応する信号を得るための手段100と、前記信号のコントラストを増強するため の手段101と、予め定められたしきい値を超過している信号を検出するための検 出器102とを具備している個人の同一性を確証するための装置。