JPH08507612A - 移動流体のせん断速度のイメージングのための方法 - Google Patents
移動流体のせん断速度のイメージングのための方法Info
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Abstract
(57)【要約】
せん断速度イメージング方法は、磁気共鳴を使用することにより被検体の中の速度の分布を検出する。少なくとも2つの異なる視野に応じた分布が測定される。1つの視野で得られた速度分布と第2の視野で得られた速度分布との差を計算することにより、せん断速度の成分を求める。この方法を使用して、3つの互いに直交する方向の視野のシフトに応じて3つの互いに直交する方向のいずれかの方向の速度測定値を得ることにより、合計9つのせん断速度の成分を求める。各成分に対するデータを独立に取得することができ、あるいはデータ取得を多重化してデータ取得の必要条件を削減することができる。
Description
【発明の詳細な説明】
移動流体のせん断速度のイメージングのための方法
発明の背景
1.発明の分野
本発明は移動する物質のせん断速度の磁気共鳴(MR)測定に関し、更に詳し
くは移動する物質の速度のMRマッピング(mapping)に関する。
2.関連技術の説明
せん断速度(shear rate)は、位置に対する物質の速度の変化と定
義される。これは速度の大きい又は小さい領域を示す際の重要なパラメータであ
る。金属管の中を流れる液体のような流動物質では、せん断速度は腐食速度に影
響を及ぼす。せん断速度が極めて高いか又は低い領域を突き止めることにより、
破損する恐れのある管壁部分を識別することができる。
せん断速度は、咄乳動物に於ける動脈硬化症の発生にも関連している。せん断
速度が低い部位はこの動脈硬化症に特有のプラークおよび阻害物を発生しやすい
。
インキ流線として知られる伝統的な流体流分析法では、流動する流体に造影剤
を入れて、造影剤の移動を観察する必要がある。
せん断速度を測定するもう1つの方法では、レーザドップラ法を用いる。この
方法では、被測定物質の中に懸濁している粒子からレーザビームを反射させて、
短時間の間の各粒子の変位を測定して、選定された位置での物質の速度
を表示することが必要になる。
これらの方法のどちらも、侵襲的すなわち破壊的であり、被試験物質への直接
のアクセスを必要とする。物質が管の内側にあるか生体内深いところにある場合
には、これらの方法は有用でない。更に、これらの方法は生体内または非破壊的
な試験の用途には適していない。
速度はベクトル量であるので、これは互いに直交する3つの成分ベクトルの和
として表すことができる。これらの各成分は互いに直交する3つの空間次元に対
して測定することにより、合計9個の異なるせん断速度の測定値を求めることが
できる。既存の手法を使用してこれらのせん断成分のいくつかを測定することが
できるが、ほとんどの場合に全ての成分の検出は困難であるか、または不可能で
ある。
発明の概要
せん断速度画像の取得のために磁気共鳴(MR)パルスシーケンスを使用する
方法を開示する。これらのパルスシーケンスには、スライス選択性RF(無線周
波)パルス、空間符号化のための従来の位相符号化−読出し勾配パルス、および
速度を画像における位相シフトとして符号化するための双極性速度符号化勾配(
bipolar velocity−encoding gradient)パ
ルスが含まれる。速度符号化勾配の方向が、検出される速度の成分を決める。希
望する場合には、この手順を繰り返して、速度の直交成分に敏感な画像を得るこ
とができる。
せん断速度の選択された成分のイメージングは、位相符
号化勾配の各増分(increment)に対して最低4回繰り返すことにより
行われる。第1の取得では、正極性速度符号化勾配が印加される。第2の取得で
は、負極性速度符号化勾配が印加される。第1および第2の両方の取得の間、受
信器および送信器は同一の周波数で動作する。第3および第4の取得は、第1お
よび第2の取得と同様に行われるが、視野の中心が第1および第2の取得に対し
て量Dだけ移動される点が異なる。
第1および第2の取得からのデータを使用して、位相差データセットを計算す
る。位相差データセットの中の各画素の位相は(位相ラップ(wrap)が無い
と仮定すると速度に正比例する。第3および第4の取得からのデータを同様に処
理して、第2の位相差データセットを求める。しかし、第3および第4の取得は
視野がずれているので、第2の位相差データセットは第1の位相差データセット
と正確には整合しない。第1および第2の位相差データセットには空間内の少し
異なる点からの速度情報が含まれているので、第1および第2の位相差画像の位
相差を求めることによりせん断速度画像を計算することができる。
読出し方向、位相符号化方向およびスライス選択方向に第3および第4の位相
画像をシフトさせることにより、直交する3つの空間次元に対するせん断速度両
像を作成することができる。速度成分の多重化検出を使用することにより、収集
しなければならないデータの量を最小にすることができる。
発明の目的
本発明の1つの目的は、被検体の中のせん断速度の選択された成分を検出し表
示するための方法を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、被検体の中のせん断速度の全ての成分を検出し表
示するための方法を提供することである。
図面の簡単な説明
新規であると信じられる本発明の特徴は、請求の範囲に明確に記述されている
。しかし、本発明の他の目的および利点とともに、本発明の構成および動作方法
は、付図を参照した以下の説明により最も良く理解することができる。
図1は、本発明で使用するのに適した磁気共鳴(MR)イメージングシステム
の概略ブロック図である。
図2は、図1の磁石集合体の詳細図である。
図3aは、せん断速度イメージングパルスシーケンスに組み込まれた速度符号
化磁界勾配パルスシーケンスの一実施例を示すグラフである。
図3bは、速度符号化磁界勾配パルスシーケンスの第2の実施例を示すグラフ
である。
図4a乃至4cは、双極性磁界勾配パルスが不動のスピン磁化に及ぼす影響を
示すベクトル図である。
図5a乃至5eは、双極性磁界勾配パルスが移動するスピン磁化に及ぼす影響
を示すベクトル図である。
図6は、被検体の中のせん断速度の分布を測定するため
に使用することができる本発明の第1の実施例のパルスシーケンスを示すグラフ
である。
図7は、図6に示されたパルスシーケンスを使用してせん断速度画像を得るた
めに必要とされるデータ処理ステップを示す流れ図である。
発明の詳しい説明
本発明の実施例では、磁気共鳴イメージングシステムの磁石の中に被検体が配
置される。せん断速度画像を作成したい所望の領域が、従来のMRイメージング
シーケンス等の助けを借りて操作者により定められる。次に、パルスシーケンス
が印加され、データが分析される。
図1は、本発明で使用するのに適した磁気共鳴(MR)イメージングシステム
の主要構成要素の概略ブロック図である。このシステムは、デイスク記憶装置2
aおよびインタフェース装置2bに機能的に結合された汎用ミニコンピュータ2
を含む。無線周波(RF)送信器3、信号平均器4ならびに勾配電源5a、5b
および5cが全て、インタフェース装置2bを介してコンピュータ2に結合され
る。勾配電源5a、5bおよび5cは勾配コイル12−1、12−2および12
−3を付勢して、イメージング対象の被検体に対してそれぞれX、YおよびZ方
向に磁界勾配Gx、GyおよびGzを作成する。RF送信器3はコンピュータ2
からのパルス包絡線でゲート駆動されることにより、被検体からMR応答信号を
励起するために必要な変調を持つRFパルスを発生する。RFパルスは、イメー
ジング方法
に応じて100ワットから数キロワットまで変わるレベルにRF電力増幅器6で
増幅されて、送信コイル14−1に印加される。全身イメージングのようにサン
プル体積が大きい場合、および一層大きいNMR周波数帯域幅を励起するために
短時間パルスが必要な場合には、より一層高い電力レベルが必要になる。
MR応答信号は受信コイル14−2によって検知され、低雑音前置増幅器9で
増幅され、受信器10に送られて、そこで更に増幅され、検出され、フィルタリ
ングされる。次に、信号はディジタル化されて、信号平均器4によって平均され
、コンピュータ2で処理される。前置増幅器9および受信器10は、送信の間、
能動ゲーティングまたは受動フィルタリングによってRFパルスから保護される
。
コンピュータ2は、MRパルスに対するゲーティングおよび包絡線変調、前置
増幅器およびRF電力増幅器に対するブランキング、および勾配電源に対する電
圧波形を供給する。コンピュータはフーリエ変換、画像再構成、データのフィル
タリング、画像の表示および記憶機能のようなデータ処理も行う(これらの機能
の全ては従来のものであり、本発明の範囲外にあるものである)。
希望する場合には、送信コイル14−1および受信コイル14−2は単一のコ
イルで構成することができる。この代わりに、電気的に直交する2つの別々のコ
イルを使用してもよい。後者の構成では、パルス送信の間に受信器に漏れるRF
パルスが小さくなるという利点がある。どちらの
場合も、コイルは磁石手段11が発生する静磁界B0方向に直角である。コイル
はRF遮蔽室内に囲まれることによってシステムの残りの部分から隔離される。
サンプル体積に単調で線形である磁界勾配Gx、Gy、およびGzを作るため
に磁界勾配コイル12−1、12−2および12−3がそれぞれ必要とされる。
多値勾配磁界により、ひどい画像アーチファクトの原因となる(エイリアシング
として知られている)MR応答信号データの劣化が生じる。非線形勾配により、
画像の幾何学的歪みが生じる。
図2に概略図示されている磁石集合体11は中心の円筒形の内腔11aを持っ
ている。内腔11aは、通常、軸方向、すなわちデカルト座標系のZ軸方向に静
磁界B0を発生する。図1のコイル12−1、12−2および12−3のような
一組のコイル12は、入力接続部12aを介して電気信号を受け、内腔11aの
容積の中に少なくとも1つの勾配磁界を形成する。内腔11aの中には、RFコ
イル14も配置されている。RFコイル14は少なくとも1つの入力ケーブル1
4aを介してRFエネルギを受けて、通常X−Y平面の中にRF磁界B1を形成
する。
図3aおよび3bは、速度符号化磁界勾配パルスシーケンスの2つの実施例を
示す。図3aにおいて、磁界勾配は、時点t=0まで、事実上強度が零である。
t=0からt=aまで、第1の磁界勾配パルス300が印加される。t=bから
t=cまで、第1の勾配パルスと継続時間と強度が
事実上同じであるが、極性が逆の第2の磁界勾配パルス310が印加される。2
つの勾配パルスの間の時間間隔はTである。
この速度符号化勾配パルスの代替実施例が図3bに示されている。この実施例
は図3aに示された実施例と同様であるが、勾配波形320と330の間に再集
束RFパルス340が付加され、第2の波形330の極性が第1の勾配パルス3
20の極性と同じである点が異なっている。
図3aおよび3bの磁界勾配パルスシーケンスのような磁界勾配パルスシーケ
ンスの印加により、横スピン磁化の位相シフトが生じる。この横スピン磁化の位
相シフトは、速度、パルスシーケンスの各ローブの面積Ag、核種の磁気回転比
γ、および相次ぐ勾配ローブの間の時間間隔Tに正比例する。この関係は熟練し
た当業者には周知であり、次式で表すことができる。
Φ=γVTAg [1]
ここで、Φは速度により誘起される位相シフトであり、Vは印加される磁界勾配
に平行な核スピンの速度成分である。
速度符号化磁界勾配パルスが不動のスピン磁化の物体に及ぼす効果が図4a乃
至4cに示されている。説明の目的で、印加された速度符号化勾配の方向の異な
る位置に於ける2つのスピンの横磁化に対応するベクトルだけが示されている。
RFパルスによる横スピン磁化の発生後、全ての
スピンは同じ位相を持ち、図4aに示すように時点t=0で単一のベクトル40
0として表すことができる。しかし、時点t=aでは、各スピンは、図4bに示
すように、磁界勾配に沿ったその位置に正比例する位相シフトを持つ。これらの
個々のベクトル410、420は不動のスピンすなわち位置を変えないスピンか
ら生じる。したがって、第2の勾配パルス(図3aの310)が印加されるとき
、第1の勾配パルス(図3aの300)により生じる位相シフトは第2の勾配パ
ルス(図3aの310)によって完全に相殺される。したがって、各スピンに対
する時点t=cでの位相シフトは同じであり、2つのベクトルは一致し、図4c
の単一のベクトル430として表される。時点t=cでの位相シフトは、時点t
=0で見出される位相シフトと事実上同じである。
速度符号化磁界勾配パルスが移動するスピン磁化の物体に及ぼす効果が、図5
a乃至5cに示されている。これは、図4a乃至4cに示した、速度符号化磁界
勾配パルスが不動のスピン磁化の物体に及ぼす効果とは異なる。説明のために、
同じ速度で進むが、印加された速度符号化勾配の方向の異なる位置に於ける2つ
のスピンの横スピン磁化に対応するベクトルだけが示されている。RFパルスに
よる横スピン磁化の発生後、図5aに示されるように全てのスピンは同じ位相を
持ち、時点t=0で単一のベクトル500として表すことができる。しかし、時
点t=aで、各スピンは、図5bのベクトル510、520で示されるような
磁界勾配に沿ったその位置に正比例する位相シフトを生じる。これらの個々のベ
クトルは、時間とともに位置を変えるスピンすなわち移動するスピンから生じる
ので、第2の勾配パルスが印加されたとき、第1のパルスにより生じた位相シフ
トは第2の勾配パルスによって完全には相殺されない。したがって、時点t=c
の位相シフトは、図5cに示されるように単一のベクトル530によって表され
、時点t=0における位相シフトから量Φだけ異なる。この位相シフトは式[1
]のように速度Vに正比例する。
図6は、図1および図2のMRイメージングシステムで実行することができる
本発明の第1の実施例で用いられる無線周波(RF)パルスおよび磁界勾配のパ
ルスシーケンスを示す。パルスシーケンス600では、スライス選択磁界勾配パ
ルス640が存在する状態でRF励起パルス630が印加される。励起パルス6
30は、被検体の選択された部分内のスピン磁化を章動させる。章動の量は、励
起パルス630の継続時間および振幅を選択することによって選択することがで
きる。選択される部分の位置および大きさは、RFパルス630の周波数および
帯域幅ならびにスライス選択磁界勾配パルス640の振幅を適切に選択すること
によって調整することができる。
RF励起パルス630およびスライス選択磁界勾配パルス640が印加された
後、スライス再集束勾配パルス650が印加される。スライス再集束磁界勾配パ
ルス650は、被検体の選択された部分の中の全ての横スピン磁化がスラ
イス再集束勾配パルス650の印加後にほぼ同相となるように選択された振幅お
よび継続時間を持つ。本実施例では、熟練した当業者には周知のように、スライ
ス再集束勾配パルス650の振幅と継続時間との積は、スライス選択勾配パルス
640の振幅と継続時間との積のほぼ半分であり、極性が逆である。
RF励起パルス630およびスライス選択磁界勾配パルス640が印加された
後、選択された方向に双極性速度符号化磁界勾配パルスが印加される。速度符号
化パルスは、第1の速度符号化磁界勾配パルスローブ655aおよび第2の速度
符号化磁界勾配パルスローブ655bで構成される。第2の速度符号化パルスロ
ーブ655bのパルスの継続時間と振幅との積は、図3で説明したような第1の
速度符号化パルスローブ655aのパルスの継続時間と振幅との積にほぼ等しく
、極性が逆である。
横スピン磁化に第1の速度符号化パルスローブ655aおよび第2の速度符号
化パルスローブ655bを相次いで印加することにより、磁化の位相シフトが生
じ、これは速度符号化磁界勾配の方向に平行な磁化の速度成分に比例する。この
位相シフトを使用することにより、不動の横スピン磁化から移動横スピン磁化を
区別することができる。
励起RFパルス630およびスライス選択勾配パルス640が印加された後、
選択された振幅の位相符号化磁界勾配パルス660が印加される。位相符号化勾
配パルス660は、スライス選択勾配パルス640に対してほぼ垂直な
方向に印加され、希望する場合にはスライス再集束パルス650と同時に印加す
ることができる。明確にするため、位相符号化勾配パルス660と速度符号化パ
ルス655a、655bとスライス再集束パルス650は図6では同時であるよ
うに示されていないが、これらのパルスの組み合わせを同時に印加することは可
能である。
RF励起パルス630およびスライス選択勾配パルス640が印加された後、
選択された振幅の読出し位相外し磁界勾配パルス670が印加される。この読出
し位相外しパルス670は、スライス選択勾配パルス640と位相符号化パルス
660の両方に事実上垂直な方向に印加される。読出し位相外しパルス670は
、希望する場合にはスライス再集束パルス650または位相符号化パルス660
と同時に印加することができる。読出し位相外しパルス670により、読出し位
相外し磁界勾配の方向に沿った異なる位置における横磁化には、読出し方向の位
置に比例した位相シフトが生じる。
スライス再集束パルス650、位相符号化パルス660、および読出し位相外
しパルス670の印加に続いて、読出し磁界勾配パルス680が印加される。こ
の読出しパルス680は読出し位相外しパルス670と同じ方向に印加されるが
、極性は逆になっている。読出しパルス680の間の選択された点でほぼ全ての
横スピン磁化が同じ位相シフトを持つように、読出しパルス680の振幅および
継続時間が選択される。
読出しパルス680の印加とほぼ同時に、データ取得信号パルス690がイメ
ージングシステムの一部であるデータ取得サブシステムに送られる。データ取得
パルス690の間に、MR応答信号がディジタル化される。被検体の選択された
部分の中の共鳴核から到来するMR応答信号は読出し磁界勾配680の間に取得
されるので、検出される各MR応答信号は、上記信号を発生した共鳴核の位置に
比例する周波数を持つことになる。熟練した当業者には周知のやり方で、取得さ
れた信号データをフーリエ変換することにより、各信号源の位置を決定すること
ができる。
本発明では、パルスシーケンス600を複数回すなわちN回繰り返すことによ
り、単一フレームのデータを形成する。この単一フレームのデータは、せん断速
度の少なくとも1つの成分の測定を行うのに充分な情報を有する。フレームの取
得は、複数回すなわちY回繰り返される。各フレーム取得で、位相符号化パルス
660は異なる振幅にされる。位相符号化パルス660によって、検出されるM
R信号に位相シフトが生じる。位相シフトは、位相符号化磁界勾配660の方向
に沿った横スピン磁化を生じる共鳴核の位置に比例する。熟練した当業者には周
知のやり方で、位相符号化勾配660の異なる振幅に応じて取得されたデータを
フーリエ変換することにより、横スピン磁化を生じる共鳴核の(位相符号化勾配
660の方向の)位置を求めることができる。
本発明の第1の実施例では、各フレームはパルスシーケ
ンス600のN=4回の印加で構成される。第1の印加では、速度符号化勾配パ
ルス655a、655bは選択された極性で印加される。これにより、横スピン
磁化の位相は速度に比例することになる。しかし、横スピン磁化の各部分の位相
には、速度以外の要因からの寄与もある。これらの要因には、送信器のオフセッ
ト、化学シフト効果および渦電流が含まれ得る。
速度以外の全ての要素からの寄与を除去するために、パルスシーケンス600
の2度目の印加が行われ、第2組のMR応答信号が取得される。2度目の印加の
RFパルスおよび磁界勾配パルスは、第1の速度符号化パルスローブ655aお
よび第2の速度符号化パルスローブ655bを除いて、一度目の印加のRFパル
スおよび磁界勾配パルスと同じであり、この場合、第3の速度符号化パルスロー
ブ655cに続いて第4の速度符号化パルスローブ655dが印加される。第3
の速度符号化パルスローブ655cおよび第4の速度符号化パルスローブ655
dは、極性が逆になっている点を除けば、第1の速度符号化パルスローブ655
aおよび第2の速度符号化パルスローブ655bにそれぞれ同じである。次に、
第1の印加で収集されたMR応答信号を第2の印加で収集されたMR応答信号セ
ットから減算することにより、第1の差セットが得られる。第3および第4の速
度符号化勾配ローブによって誘導される位相シフトは、第1および第2の速度符
号化勾配ローブによって誘導される位相シフトに対して逆極性となる。
パルスシーケンス600の第1の印加から取得されたMR応答信号セットの位
相をパルスシーケンス600の第2の印加に応答して取得されたMR応答信号セ
ットの位相から減算すると、全ての非速度要因からの位相寄与が事実上相殺され
、速度から生じる位相シフトだけが残る。この位相シフトは速度に正比例し、こ
の位相シフトを使用して速度を量的に表すことができる。
次に第1および第2の印加とそれぞれ同様に、パルスシーケンス600の第3
および第4の印加が行われるが、視野の中心が選択された量Dだけ選択された方
向にシフトされる点が異なる。この量Dについては、後に説明する。パルスシー
ケンス600の第3および第4の印加から、第2の差セットが作成される。視野
のシフト方向に対する速度の変化と定義されるせん断速度情報は、図7に示され
るように第1および第2の差セットの位相の差を計算することによって計算する
ことができる。視野の中心のシフトは最終画像の単一画素の大きさより小さくす
ることができることに注意すべきである。
視野の中心をシフトするために選択された方向によって、第3および第4の印
加でパルスシーケンス600がどのように変形されるかが決まる。選択された方
向がスライス選択勾配パルス640の方向に平行である場合には、核スピンの磁
気回転比およびスライス再集束勾配パルス650の強度によって決まる量Fだけ
、図1のMRイメージングシステムの送信器3および受信器10の両方の周波数
を変え
ることにより、視野のシフトが行われる。選択された方向が読出し勾配パルス6
80の方向に平行である場合には、イメージングしたい核スピンの磁気回転比、
データ取得速度および読出し勾配パルス680の強度によって決まる量F’だけ
、受信器10または送信器3の周波数を変えることにより、視野のシフトが行わ
れる。選択された方向が位相符号化勾配パルス660の方向に平行である場合に
は、位相シフトが送信器の位相に加算される。この位相シフトは、位相符号化勾
配パルス660のY増分の各々に対して量Pだけ増加する。位相シフト増分Pは
、核スピンの磁気回転比、視野およびYによって決められ、位相符号化勾配パル
ス660の振幅と継続時間との積に正比例する。
視野の中心の変更を行うために必要なパルスシーケンス600の変形が、表1
にまとめられている。視野中心のシフトは、各フレームに対して単一の所望の方
向にだけ行うことができる。したがって、せん断速度の全ての成分を測定しなけ
ればならない場合には、3つの直交空間次元の各々について3つの速度方向の各
々に対するフレームを測定しなければならず、合計9つの測定を行わなければな
らない。本実施例の各フレームはパルスシーケンス600の4回の繰り返しを必
要とするので、せん断速度の全ての成分を測定するためには、パルスシーケンス
600を合計9×4=36回繰り返す必要がある。
本発明の第2の実施例では、速度の直角成分の検出を多重化することにより、
せん断速度の全ての成分がより効率的に取得される。アダマール(Hadama
rd)多重化方式を使用することにより、パルスシーケンス600を4回だけ印
加して選択された視野オフセットで3つの速度ベクトル成分全部について定量的
な情報を得ることができる。次に、スライス選択方向、読出し方向および位相符
号化方向における視野のシフトに応じて付加的なMR応答信号を収集することに
より、せん断速度の全ての成分を決定することができる。このような方式は、パ
ルスシーケンス600を4×4=16回だけ印加すればよい。このような方式の
一実施例が表2に示されている。ここで、”+”は第1の速度符号化パルス65
5aおよび第2の速度符号化パルス655bの印加を表し、”−”は第3の速度
符号化パルス655cおよび第4の速度符号化パルス655dの印加を表す。こ
の実施例では、印加1乃至4を使用してシフトされない視野に対する3つの互い
に直交する速度ベクトル
を求め、印加5乃至8を使用してスライス選択方向にシフトされたMR応答信号
セットに対する3つの互いに直交する速度ベクトルを求め、印加9乃至12を使
用して読出し方向にシフトされたMR応答信号セットに対する3つの互いに直交
する速度ベクトルを求め、そして印加13乃至16を使用して位相符号化方向に
シフトされたMR応答信号セットに対する3つの互いに直交する速度ベクトルを
求める。速度の個々の成分のアダマール多重分離の後、印加5乃至8で取得され
たMR応答信号セットから印加1乃至4で取得されたMR応答信号セットを減算
することにより、スライス選択方向に対するせん断速度画像を得ることができる
。同様に、印加9乃至12で取得されたMR応答信号セットから印加1乃至4で
取得されたMR応答信号セットを減算することにより読出し方向に対するせん断
速度画像を得ることができ、印加13乃至16で取得されたMR応答信号セット
から印加1乃至4で取得されたMR応答信号セットを減算することにより、位相
符号化方向に対するせん断速度画像を得ることができる。
新規なMRせん断速度イメージング方法のいくつかの実施例について詳細に説
明してきたが、多数の変形および変更が当業者には明らかであろう。したがって
、本発明の趣旨を充たすこのような全ての変形および変更を包含するように請求
の範囲を記載してあることが理解されよう。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
G01P 5/18 D 7187−2F
G01R 33/20 9307−2G
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.磁気共鳴で被検体のせん断速度画像を作成するための方法に於いて、 a)被検体を磁界の中に配置して核スピンを分極するステップ、 b)選択された周波数および位相を持つ無線周波(RF)パルスを上記被検体 に印加することにより、第1の方向に対し垂直に配置された上記被検体内の選択 されたスライスの中の核スピンの選択された集団を章動させて横スピン磁化を生 じさせるステップ、 c)上記第1の方向に対してほぼ直角な第2の方向に、選択された振幅の位相 符号化磁界勾配パルスを印加するステップ、 d)選択された極性の速度符号化磁界勾配パルスを上記被検体に印加すること により、上記横スピン磁化に、速度によって誘起される位相シフトを生じさせる ステップ、 e)上記第1および第2の方向に対してほぼ直角な第3の選択された方向に読 出し磁界勾配パルスを印加するステップ、 f)選択された周波数で動作する受信器を用いて、上記読出し磁界勾配パルス が存在する状態で上記横スピン磁化を検出するステップ、 g)速度符号化勾配パルスの極性を前のものとは逆にして、上記ステップb乃 至fを繰り返すステップ、 h)上記速度符号化磁界勾配パルスの変化に応じたMR 応答信号差データセットを計算するステップ、 i)上記第1、第2および第3の方向の1つにおける選択された視野オフセッ トで上記ステップb乃至hを繰り返すステップ、 j)上記視野オフセットの変化に応じた差セットを計算するステップ、 k)上記ステップb乃至jを複数回すなわちY回繰り返すステップであって、 その際、繰り返しの度毎に上記位相符号化勾配パルスに対して独特の振幅を用い るステップ、および 1)上記計算された差セットの二次元フーリエ変換を行うことにより、せん断 速度両像を再構成するステップを含むことを特徴とするせん断速度画像作成方法 。 2.上記第1の方向の視野オフセットが、上記RFパルスおよび上記受信器の 周波数を量Fだけ変えることにより達成される請求項1記載のせん断速度画像作 成方法。 3.上記第2の方向の視野オフセットが、上記Y回の繰り返しの各々において 上記位相符号化勾配パルスの振幅に比例するように上記RFパルスの位相を選択 することにより達成される請求項1記載のせん断速度画像作成方法。 4.上記第3の方向の視野オフセットが、上記RFパルスに対する上記受信器 の周波数を量F’だけ変えることにより達成される請求項1記載のせん断速度画 像の発生方法。
Applications Claiming Priority (3)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08507612A true JPH08507612A (ja) | 1996-08-13 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7518091A Withdrawn JPH08507612A (ja) | 1993-12-27 | 1994-12-16 | 移動流体のせん断速度のイメージングのための方法 |
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---|---|
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JP (1) | JPH08507612A (ja) |
DE (1) | DE4480404T1 (ja) |
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- 1994-12-16 WO PCT/US1994/014479 patent/WO1995017851A1/en active Application Filing
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---|---|---|---|
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