JPH08507526A - 9−デスオキソタキサンの製法 - Google Patents

9−デスオキソタキサンの製法

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JPH08507526A JP6520204A JP52020494A JPH08507526A JP H08507526 A JPH08507526 A JP H08507526A JP 6520204 A JP6520204 A JP 6520204A JP 52020494 A JP52020494 A JP 52020494A JP H08507526 A JPH08507526 A JP H08507526A
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Abstract

(57)【要約】 ケト以外のC9置換基を有するバッカチンIIIまたは10−デスアセチルバッカチンIIIの誘導体または類似体の製法であって、タキソール、タキソール類似体、バッカチンIIIまたは10−デスアセチルバッカチンIIIのC9ケト置換基を選択的に還元して対応するヒドロキシル基とすることを含んで成る方法。

Description

【発明の詳細な説明】 9−デスオキソタキサンの製法 発明の背景 本発明は、新規C9官能基を有する、タキソール(taxol)、バッカチン(bac catin)IIIおよび10−デスアセチルバッカチンIIIの誘導体、または他のタキ サン(taxanes)の製法に関する。 タキソールは、イチイの樹皮から抽出される天然物である。タキソールは、イ ンビボ動物モデルにおいて優れた抗腫瘍活性を示すことがわかっており、最近の 研究により、その独特の作用型(異常なチューブリンの重合、および有糸分裂の 阻害を伴う)が解明されている。タキソールは現在、卵巣癌、乳癌および他の癌 に対して、フランスおよび米国で臨床試験中であり、予備試験の結果から、非常 に有望な化学療法剤であることが確認されている。タキソールの構造と、通常用 いられる位置番号は、下記の通りである。この位置番号は、本発明の方法におい て使用する化合物にも適用することができる。 コリン(Colin)の米国特許第4814470号には、通常タキソテル(taxot ere)と称されるタキソール誘導体は、タキソールよりも顕著に高い活性を有す ると報告されている。タキソテルの構造は、次の通りである: タキソールおよびタキソテルの四環核はC9ケト置換基を有するが、それを変 化させれば、水溶性の改善された一連のタキソール類似体を合成し得る。しかし 、これまでのところ、C9ケト基を選択的に変更するには、大きな問題が伴う。 本発明の概要 本発明の目的は、バッカチンIII、10−デアセチルバッカチンIIIおよび他の タキサンのC9ケト置換基を選択的に変更する方法を提供すること、並びに比較 的簡単なそのような方法を提供することである。 本発明は、タキソール、バッカチンIII、10−デアセチルバッカチンIIIまた は他のタキサンの類似体または誘導体の製法であって、C9ケト置換基を対応す るヒドロキシル基に還元することを含んで成る方法に関する。要すれば、C9ヒ ドロキシ置換基を更に他の官能基で選択的に置換し、および/またはタキサンの 他の置換基を他の官能基で置換して、式(1)で示されるタキサンを得ることが できる: [式中、 R1は水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはR14と共にカーボネートを 形成; R2は水素、ヒドロキシ、−OCOR31、またはR2aと共にオキソを形成; R2aは水素、またはR2と共にオキソを形成; R4は水素、R4aと共にオキソ、オキシランもしくはメチレンを形成、または R5aおよびそれらが結合する炭素原子と共にオキセタン環を形成; R4aは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール 、シアノ、ヒドロキシ、−OCOR30、またはR4と共にオキソ、オキシランも しくはメチレンを形成; R5は水素、またはR5aと共にオキソを形成; R5aは水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、アシルオキシ、R5と共にオキソ を形成、またはR4およびそれらが結合する炭素原子と共にオキセタン環を形成 ; R6は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロア リール、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはR6aと共にオキソを形成; R6aは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロア リール、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはR6と共にオキソを形成; R7は水素、またはR7aと共にオキソを形成; R7aは水素、ハロゲン、保護ヒドロキシ、−OR28、またはR7と共にオキソ を形成; R9は水素; R9aは水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはアシルオキシ; R10は水素、またはR10aと共にオキソを形成; R10aは水素、−OCOR29、ヒドロキシもしくは保護ヒドロキシ、またはR1 0 と共にオキソを形成; R13はヒドロキシ、保護ヒドロキシ、または 14は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロア リール、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはR1と共にカーボネートを形成; R14aは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはヘテロア リール; R28は水素、アシル、またはヒドロキシ保護基; R29、R30およびR31はそれぞれ水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、 単環アリールまたは単環ヘテロアリール; X1は−OX6、−SX7または−NX89; X2は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはヘテロアリ ール; X3およびX4はそれぞれ、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリー ルまたはヘテロアリール; X5は−COX10、−COOX10、−COSX10、−CONX810または−S O211; X6は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール 、またはヒドロキシ保護基; X7はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリールまたは スルフヒドリル保護基; X8は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール 、またはヘテロ置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテ ロアリール; X9はアミノ保護基; X10はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、また はヘテロ置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロアリ ール; X11はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、−O X10または−NX814; X14は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはヘテロアリ ール。]。 本発明は更に、式: [式中、R2、R4a、R7a、R10aおよびR14は前記と同意義であり、R13はヒド ロキシまたは保護ヒドロキシである。] で示されるバッカチンIIIまたは10−デスアセチルバッカチンIIIの誘導体にも 関する。該化合物は、一連の新しい四環タキサンを合成するための重要な中間体 である。 本発明の他の目的および特徴は、部分的には自明であり、部分的には以下の説 明において示す。 本発明の詳細な説明 本発明において、“Ar”はアリール;“Ph”はフェニル;“Ac”はアセチ ル;“Et”はエチル;“R”は特記しない限りアルキル;“tBu”はt−ブチル ;“TES”はトリエチルシリル;“TMS”はトリメチルシリル;“TPAP ”は過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウム;“DMAP”はp−ジメチル アミノピリジン;“DMF”はジメチルホルムアミド;“LDA”はリチウムジ イソプロピルアミド;“LAH”は水素化アルミニウムリチウム;“Red−Al ”は水素化ナトリウムビス(2 −メトキシエトキシ)アルミニウム;“10−DAB”は10−デスアセチルバ ッカチンIII;保護ヒドロキシは−OR(Rはヒドロキシ保護基)である。スル フヒドリル保護基はヘミチオアセタール、例えば1−エトキシエチルおよびメト キシメチル、チオエステル、またはチオカーボネートを包含するが、それらに限 定されない。“アミン保護基”はカルバメート、例えば2,2,2−トリクロロエ チルカルバメートまたはt−ブチルカルバメートを包含するが、それらに限定さ れない。“ヒドロキシ保護基”はエーテル、例えばメチル、t−ブチル、ベンジ ル、p−メトキシベンジル、p−ニトロベンジル、アリル、トリチル、メトキシメ チル、メトキシエトキシメチル、エトキシエチル、テトラヒドロピラニル、テト ラヒドロチオピラニル、およびトリアルキルシリルエーテル(例えばトリメチル シリルエーテル、トリエチルシリルエーテル、ジメチルアリールシリルエーテル 、トリイソプロピルシリルエーテルおよびt−ブチルジメチルシリルエーテル) ;エステル、例えばベンゾイル、アセチル、フェニルアセチル、ホルミル、モノ −、ジ−およびトリハロアセチル(例えばクロロアセチル、ジクロロアセチル、 トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル);カーボネート、例えば炭素原子 数1〜6のアルキルカーボネート(例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソ プロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチルおよびn−ペンチル)、炭素原子 数1〜6で、1個またはそれ以上のハロゲン原子で置換されたアルキルカーボネ ート(例えば2,2,2−トリクロロエトキシメチルおよび2,2,2−トリクロロ −エチル)、炭素原子数2〜6のアルケニルカーボネート(例えばビニルおよび アリル)、炭素原子数3〜6のシクロアルキルカーボネート(例えばシクロプロ ピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシル)、1個またはそれ 以上のC1-6アルコキシまたはニトロで環が置換されていることもあるフェニル またはベンジルカーボネートを包含するが、それらに限定されない。他のヒドロ キシ、スルフヒドリルおよびアミン保護基は、「プロテクティブ・グループス・ イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis) 」、ティ・ダブリュ・グリーン(T.W.Greene)、ジョン・ワイリー・アンド ・サンズ(John Wiley and Sons)、1981を参照し得る。 アルキル基(不置換のもの、または前記の種々の置換基を有するもの)は、好 ましくは、主鎖の炭素原子数1〜6で、炭素原子数15までの低級アルキルであ る。アルキル基は直鎖または分枝状であってよく、メチル、エチル、プロピル、 イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、アリール、ヘキシルなどを包 含する。 アルケニル基(不置換のもの、または前記の種々の置換基を有するもの)は、 好ましくは、主鎖の炭素原子数2〜6で、炭素原子数15までの低級アルケニル である。アルケニル基は直鎖または分枝状であってよく、エテニル、プロペニル 、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、アリール、ヘキセニルなどを包含 する。 アルキニル基(不置換のもの、または前記の種々の置換基を有するもの)は、 好ましくは、主鎖の炭素原子数2〜6で、炭素原子数15までの低級アルキニル である。アルキニル基は直鎖または分枝状であってよく、エチニル、プロピニル 、ブチニル、イソブチニル、アリール、ヘキシニルなどを包含する。 アリール基(不置換のもの、または種々の置換基を有するもの)は、炭素原子 数6〜15で、フェニルを包含する。置換基は、アルカンオキシ、保護ヒドロキ シ、ハロゲン、アルキル、アリール、アルケニル、アシル、アシルオキシ、ニト ロ、アミノ、アミドなどを包含する。フェニルが好ましいアリールである。 ヘテロアリール基(不置換のもの、または種々の置換基を有するもの)は、炭 素原子数5〜15で、フリル、チエニル、ピリジルなどを包含する。置換基は、 アルカンオキシ、保護ヒドロキシ、ハロゲン、アルキル、アリール、アルケニル 、アシル、アシルオキシ、ニトロ、アミノ、アミドなどを包含する。 アシルオキシ基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはヘテ ロアリール基を有する。 置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよびヘテロアリール基並 びに本発明中に記載する基の置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ア リール、ヘテロアリールであり得、および/または窒素、酸素、イオウ、ハロゲ ンを含み得、例えば低級アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ)、 ハ ロゲン(例えばクロロまたはフルオロ)、ニトロ、アミノおよびケトを包含する 。 本発明により、C9ケトおよびC7ヒドロキシ置換基を有するタキサンのC9 ケト置換基を選択的に還元して、対応するC9β−ヒドロキシ誘導体を得ること ができることがわかった。還元剤は、好ましくはアルミニウムハイドライドまた はボロハイドライド、例えばトリアセトキシボロハイドライド、より好ましくは テトラアルキルボロハイドライドもしくはテトラアルキルアルミニウムハイドラ イド、最も好ましくはテトラブチルアンモニウムボロハイドライド(Bu4NBH4 )である。 反応式1に示すように、バッカチンIIIとBu4NBH4とを塩化メチレン中で反 応させて、9−デスオキソ−9β−ヒドロキシバッカチンIII(5)を得る。C 7ヒドロキシル基を、例えばトリエチルシリル保護基で保護した後、米国特許第 4924011号および第4924012号に記載のようにして、または米国特 許第5175315号もしくは同時係属米国特許出願第07/949107号に 記載のようにβ−ラクタムと反応させることによって、適当な側鎖を7−保護− 9β−ヒドロキシ誘導体(6)に結合し得る。残った保護基を除去すると、9β −ヒドロキシ−デスオキソタキソール、または他のC13側鎖を有する9β−ヒ ドロキシ四環タキサンが得られる。 反応式1 反応式2に示すように、7−保護−9β−ヒドロキシ誘導体(6)のC13ヒ ドロキシル基を、トリメチルシリルまたは他の保護基(C7ヒドロキシ保護基に 対し相対的に選択的除去することができる)で保護し、タキサンの種々の置換基 を更に選択的に変更することができる。例えば、7,13−保護−9β−ヒドロ キシ誘導体(7)とKHとの反応により、アセテート基がC10からC9へ、ヒ ドロキシル基がC9からC10へ移り、10−デスアセチル誘導体(8)が生成 する。10−デスアセチル誘導体(8)のC10ヒドロキシル基をトリエチルシ リルで保護して、誘導体(9)を得る。誘導体(9)からC13ヒドロキシ保護 基を選択的に除去して、誘導体(10)を得、これに適当な側鎖を前記のように 結合し得る。 反応式2 反応式3に示すように、10−デスアセチル誘導体(8)の酸化により、10 −オキソ誘導体(11)を得ることができる。次いで、C13ヒドロキシ保護基 を選択的除去した後、前記のように側鎖を結合して、9−アセトキシ−10−オ キソ−タキソール、または他のC13側鎖を有する9−アセトキシ−10−オキ ソ四環タキサンを得ることができる。また、10−オキソ誘導体(11)を、二 ヨウ化サマリウムのような還元剤で還元することにより、C9アセテート基を選 択的除去して、9−デスオキソ−10−オキソ誘導体(12)を得、そのC13 ヒドロキシ保護基を選択的除去した後、前記のように側鎖を結合して、9−デス オキソ−10−オキソタキソール、または他のC13側鎖を有する9−デスオキ ソ−10−オキソ四環タキサンを合成することができる。 反応式3 反応式4に示すように、10−DABを還元してペンタオール(13)を得る ことができる。次いで、ペンタオール(13)のC7およびC10ヒドロキシル 基を、トリエチルシリルまたは他の保護基で選択的保護して、トリオール(14 )を得、これに、場合により更に四環置換基に変更を加えた後、前記のようにC 13側鎖を結合することができる。 反応式4 C9および/またはC10にアセテート以外のアシルオキシ置換基を有するタ キサンは、反応式5に示すように、10−DABを出発物質として合成すること ができる。ピリジン中で10−DABとトリエチルシリルクロリドとを反応させ ることにより、7−保護10−DAB(15)を得る。次いで、7−保護10− DAB(15)のC10ヒドロキシ置換基を、通常のアシル化剤で容易にアシル 化して、新しいC10アシルオキシ置換基を有する誘導体(16)を得ることが できる。誘導体(16)のC9ケト置換基の選択的還元により、9β−ヒドロキ シ誘導体(1 7)を得、それにC13側鎖を結合し得る。また、前記反応式2と同様に、C1 0およびC9基の転移も行い得る。 反応式5 別のC2および/またはC4エステル基を有する9−デスオキソ四環タキサン は、バッカチンIIIおよび10−DABを出発物質として合成し得る。バッカチ ンIIIおよび10−DABのC2および/またはC4エステルを、LAHまたは Red−Alのような還元剤を用いて、対応するアルコールに選択的還元し、次い で、無水物および酸クロリドのような通常のアシル化剤を、ピリジン、トリエチ ルアミン、DMAPまたはジイソプロピルエチルアミンのようなアミンと組み合 わせて使用して、新しいエステルを形成し得る。また、C2および/またはC4 アルコールを、新しいC2および/またはC4エステルに変換するために、アル コールをLDAのような適当な塩基で処理して対応するアルコキシドを形成後、 酸ク ロリドのようなアシル化剤で処理してもよい。 C2および/またはC4に種々の置換基を有するバッカチンIIIおよび10− DAB類似体は、反応式6〜10に示すように合成し得る。説明を単純化するた めに、10−DABを出発物質として使用する。しかし、単に10−DABの代 わりにバッカチンIIIを出発物質として使用することにより、バッカチンIII誘導 体または類似体も同様の反応経路(C10ヒドロキシル基の保護を除く)で合成 し得ると理解すべきである。C9および他の少なくとも一つの位置(例えばC1 、C2、C4、C7、C10およびC13)に異なる置換基を有するバッカチン IIIおよび10−DAB類似体の誘導体は、本明細書中に記載の他の反応、およ び当業者に可能な他の反応を更に行うことによって合成し得る。 反応式6においては、保護10−DAB(3)を水素化アルミニウムリチウム でトリオール(18)に変換する。その後、Cl2CO/ピリジン、次いで求核剤 (例えばグリニヤール試薬またはアルキルリチウム試薬)を用いて、トリオール (18)を対応するC4エステルに変換する。 反応式6 トリオール(18)をLDAで脱プロトン化し、次いで酸クロリドを導入する と、C4エステルが選択的に生成する。例えば、塩化アセチルを使用して、トリ オール(18)を1,2−ジオール(4)に変換した(反応式7参照)。 トリオール(18)は、1,2−カーボネート(19)にも容易に変換し得る 。反応式8に示すように、通常の激しい条件下にカーボネート(19)をアセチ ル化して、カーボネート(21)を得る;反応式6に示すように、カーボネート (19)にアルキルリチウムまたはグリニヤール試薬を付加すると、C4に遊離 ヒドロキシル基を有するC2エステルが生成する。 反応式7 反応式8 反応式9に示すように、他のC4置換基を導入するには、カーボネート(19 )と、酸クロリドおよび第三級アミンとの反応により、カーボネート(22)を 得、それをアルキルリチウムまたはグリニヤール試薬と反応させて、C2に新し い置 換基を有する10−DAB誘導体を生成すればよい。 反応式9 また、バッカチンIIIを出発物質として使用して、反応式10に示すように反 応させることもできる。バッカチンIIIを、C7およびC13において保護した 後、LAHで還元して、1,2,4,10−テトラオール(24)を得る。テトラ オール(24)を、Cl2COおよびピリジンを用いてカーボネート(25)に変 換し、カーボネート(25)を、C10において酸クロリドおよびピリジンでア シル化してカーボネート(26)(反応式に示す)を得るか、または無水酢酸お よびピリジンと反応させる(反応式に示さず)。カーボネート(26)を通常の 激しい条件下にアセチル化してカーボネート(27)を得、これをアルキルリチ ウムと反応させて、C2およびC10に新しい置換基を有するバッカチンIII誘 導体を得る。 反応式10 バッカチンIIIの10−デスアセトキシ誘導体、および10−DABの10− デスオキシ誘導体は、バッカチンIIIまたは10−DAB(またはそれらの誘導 体)と、二ヨウ化サマリウムとの反応によって合成し得る。C10脱離基を有す る四環タキサンと、二ヨウ化サマリウムとの反応は、テトラヒドロフランのよう な溶媒中、0℃で行い得る。二ヨウ化サマリウムは、C10脱離基を好都合に選 択的に脱離する;C13側鎖、および四環核上の他の置換基は損なわれない。そ の後、本明細書中に説明するように、C9ケト置換基を還元して、対応する9− デスオキソ−9β−ヒドロキシ−10−デスアセトキシまたは10−デスオキシ 誘導体を生成し得る。 C7ジヒドロおよび他のC7置換タキサンは、反応式11、12および12a に示すように合成し得る。 反応式11 反応式12 反応式12a 反応式12に示すように、バッカチンIIIをTHF溶液中、室温でFARによ り処理して、7−フルオロバッカチンIIIに変換し得る。遊離C7ヒドロキシル 基を有する他のバッカチン誘導体も、同様に反応する。7−クロロバッカチンII Iは、バッカチンIIIを、過剰のトリエチルアミンヒドロクロリドを含有する塩化 メチレン溶液中で、メタンスルホニルクロリドおよびトリエチルアミンで処理す ることによって合成し得る。 C7アシルオキシ置換基を有するタキサンは、反応式12aに示すように合成 し得る。7,13−保護10−オキソ−誘導体(11)を、そのC13保護基を 選択的除去して金属(例えばリチウム)に交換することによって、対応するC1 3アルコキシドに変換する。次いで、アルコキシドを、β−ラクタムまたは他の 側鎖前駆物質と反応させる。その後、C7保護基を加水分解すると、C7ヒドロ キシ置換基がC10に、C10オキソ置換基がC9に、C9アシルオキシ置換基 がC7に転移する。 種々の三環タキサンが天然に存在し、本明細書中に説明するものと同様の方法 で、そのC13酸素に適当な側鎖を結合し得る。また、反応式13に示すように 、7−O−トリエチルシリルバッカチンIIIを、塩化メチレン溶液中、テトラフ ルオロホウ酸トリメチルオキソニウムの作用により、三環タキサンに変換し得る 。次いで、生成したジオールを四酢酸鉛と反応させて、対応するC4ケトンを得 ることができる。 反応式13 最近、ヒドロキシル化タキサン(14−ヒドロキシ−10−デアセチルバッカ チンIII)が、イチイ針葉抽出物中に見出された[ケミカル・アンド・エンジニ アリング・ニューズ(C&EN)、36−37頁、1993年4月12日]。C 2、C4などに前記のような種々の官能基を有するヒドロキシル化タキサン誘導 体も、上記ヒドロキシル化タキサンを用いて合成し得る。更に、C14ヒドロキ シル基は、ケミカル・アンド・エンジニアリング・ニューズに記載のように10 −DABのC1ヒドロキシル基と共に1,2−カーボネートに変換でき、または C2、C4、C9およびC10置換基に関して本明細書中に説明するような種々 のエステルもしくは他の官能基に変換し得る。 以下の実施例により、本発明を更に説明する。 実施例1 10−デアセチル−9β−ヒドロキシ−9−デオキソバッカチン(III) CH2Cl2(50ml)中の、10−デアセチルバッカチン(III)(300mg、 0.55ミリモル)およびn−Bu4NBH4(709mg、2.76ミリモル)の混合 物を、室温で12時間攪拌した。得られた混合物を、酢酸エチルで希釈し、Na HCO3水溶液と共に20分間攪拌することによって、反応を停止した。有機相 を、NaHCO3水溶液および塩水で洗い、Na2SO4で乾燥し、濃縮して得た残 渣を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製した。酢酸エチル−メタノール (50:1)で溶出して、10−デアセチル−9β−ヒドロキシ−9−デオキソ バッカチン(III)256mg(85%)を得、これをCH2Cl2から再結晶した。 m.p.209−210℃、[α]25 Na+14.67°(c 0.15、MeOH)。 1H NMR(CD3OD、500MHz)δ8.11(m、2H、ベンゾエート オルト)、7.61(m、1H、ベンゾエート、パラ)、7.49(m、2H、ベ ンゾエート、メタ)、6.11(d、J=5.5Hz、1H、H2)、5.09(d、 J=5.5Hz、1H、H10)、4.99(d、J=8.5Hz、1H、H5)、4 .80(ddd、J=10.0、6.0、1.5Hz、1H、H13)、4.55(d、J =5.5Hz、1H、H9α)、4.23(d、J=8.0Hz、1H、H20α) 、4.13(dd、J=8.0、1.0Hz、1H、H20β)、3.89(dd、J= 10.0、7.0Hz、1H、H7)、3.23(d、J=5.5Hz、1H、H3) 、2.47(ddd、J=15.0、8.5、7.0Hz、1H、H6α)、2.33(d d、J=15.0、6.0Hz、1H、H14α)、2.21(s、3H、4Ac)、 2.20(ddd、J=15.0、10.0、1.0Hz、1H、H14β)、1.91 (d、J=1.5Hz、3H、Me18)、1.83(ddd、J=15.0、10.0、 1.0Hz、1H、H6β)、1.72(s、3H、Me16)、1.59(s、3H 、Me19)、1.16(s、3H、Me17)。 実施例2 7,10−ビス−O−トリエチルシリル−10−デアセチル−9β−ヒドロキ シ−9−デオキソバッカチン(III) THF(0.35ml)中の、10−デアセチル−9β−ヒドロキシ−9−デオ キソバッカチン(III)(50mg、91.6ミリモル)およびトリエチルアミン( 128ml、916ミリモル)の攪拌した溶液に、クロロトリエチルシラン(18 5ml、641ミリモル)を加え、その反応混合物を、室温で24時間攪拌した。 得られた混合物を、酢酸エチルで希釈し、NaHCO3水溶液および塩水で洗った 。有機相を Na2SO4で乾燥し、蒸発させて得た残渣を、フラッシュクロマトグラフィーに より精製した。ヘキサン−酢酸エチル(1:1)で溶出して、7,10−ビス− O−トリエチルシリル−10−デアセチル−9β−ヒドロキシ−9−デオキソバ ッカチン(III)53mg(75%)を得た。 1H NMR(CDCl3、500MHz)δ8.11(m、2H、ベンゾエート オルト)、7.57(m、1H、ベンゾエート、パラ)、7.47(m、2H、ベン ゾエート、メタ)、6.22(d、J=5.0Hz、1H、H2)、5.03(d、J =5.5Hz、1H、H10)、4.88(d、J=8.7Hz、1H、H5)、4. 81(m、1H、H13)、4.45(d、J=5.5Hz、1H、H9α)、4.3 5(d、J=8.2Hz、1H、H20α)、4.22(d、J=8.2Hz、1H、 H20β)、3.97(dd、J=9.2、7.8Hz、1H、H7)、3.15(d、 J=5.0Hz、1H、H3)、2.54(m、1H、H6α)、2.31(dd、J =15.5、10.5Hz、1H、H14)、2.29(s、3H、4Ac)、2.0 1(dd、J=15.5、6.4Hz、1H、H14)、1.95(d、J=1.5Hz 、3H、Me18)、1.94(m、1H、H6β)、1.74(s、3H、Me16 )、1.63(s、3H、Me19)、1.16(s、3H、Me17)、0.99(m 、9H、トリエチルシリル)、0.67(m、6H、トリエチルシリル)。 実施例3 9β−ヒドロキシ−9−デオキソバッカチン(III) CH2Cl2(5ml)中の、バッカチン(III)(215mg、0.367ミリモル )の溶液に、n−Bu4NBH4(944mg、3.67ミリモル)を加え、その混合 物を、室温 で48時間攪拌した。得られた混合物を、酢酸エチルで希釈し、NaHCO3水溶 液と共に20分間攪拌することによって、反応を停止した。有機相を、NaHC O3水溶液および塩水で洗い、Na2SO4で乾燥し、濃縮して得た残渣を、フラッ シュクロマトグラフィーにより分離した。CH2Cl2−アセトン(2:1)で溶 出して、9β−ヒドロキシ−9−デオキソバッカチン(III)111mg(51% )を得、これを酢酸エチル−エーテル−ヘキサンから再結晶した。 m.p.160−162℃、[α]25 Na−3.6°(c 0.055、CHCl3)。 1H NMR(CDCl3、500MHz)δ8.11(m、1H、ベンゾエート オルト)、7.59(m、1H、ベンゾエート、パラ)、7.47(m、2H、ベン ゾエート、メタ)、6.20(d、J=5.0Hz、1H、H2β)、6.16(d、 J=5.5Hz、1H、H10)、4.95(d、J=6.5Hz、1H、H5)、4 .82(dd、J=8.5、7.0Hz、1H、H13)、4.44(d、J=5.0Hz 、1H、H9)、4.37(d、J=8.0Hz、1H、H20α)、4.21(d、 J=8.0Hz、1H、H20β)、4.08(br t、J=8.0Hz、1H、H7 )、3.18(d、J=5.0Hz、1H、H3)、2.55(ddd、J=15.0、 8.0、7.0Hz、1H、H6α)、2.32(ddd、J=15.5、10.0、1. 0Hz、1H、H14β)、2.30(s、3H、4Ac)、2.16(s、3H、1 0Ac)、2.09(d、J=1.5Hz、3H、Me18)、2.04(dd、J=1 5.5、6.5Hz、1H、H14α)、1.90(ddd、J=15.0、9.0、2. 0Hz、1H、H6β)、1.69(s、3H、Me16)、1.66(s、3H、M e19)、1.11(s、3H、Me17)。 実施例4 7−O−トリエチルシリル−9β−ヒドロキシ−9−デオキソバッカチン(II I) THF(36ml)中のトリエチルアミン(0.330ml、2.35ミリモル)の 溶液に、0℃で、トリエチルシリルクロリド(0.39ml、2.35ミリモル)を 加えた。この混合物に、THF(10ml)中の9β−ヒドロキシ−9−デオキソ バッカチン(III)(276mg、0.47ミリモル)の溶液を加えた。その溶液を 室温に昇温し、49時間攪拌した。MeOH(1ml)を加え、混合物を10分間 攪拌した。得られた溶液を、飽和NaHCO3水溶液(100ml)に注ぎ、酢酸エ チル(2×150ml)で抽出した。有機相を飽和NaHCO3水溶液(100ml) および塩水(100ml)で洗い、Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮し て、粗残渣(0.3g)を得た。フラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2−酢 酸エチル)により、7−O−トリエチルシリル−9β−ヒドロキシ−9−デオキ ソバッカチン(III)(297mg、89%)を得た。 1H NMR(CDCl3、500MHz)、δ8.11(dd、J=1、7.5Hz 、2H、ベンゾエート オルト)、7.56−7.59(m、1H、ベンゾエート )、7.45−7.48(m、2H、ベンゾエート)、6.20(d、J=5Hz、1 H、H−2)、6.16(d、J=5.5Hz、1H、H10)、4.88(d、J= 9Hz、1H、H−5)、4.84(m、1H、H−13)、4.63(br−d、J =6Hz、1H、H−9)、4.36(d、J=9Hz、1H、H−20α)、4. 20(d、J=9Hz、1H、H−20β)、3.93(dd、J=7、8.5Hz、 1H、H−7)、3.19(d、J=5Hz、1H、H−3)、2.63(br−d、 J=4Hz、1H、OH−9)、2.51(m、1H、H−6α)、2.47(d、 J=6Hz、1H、OH−10)、2.32(dd、J=10、16Hz、1H、H −14β)、2.29(s、3H、Ac)、2.21(d、J=9Hz、1H、OH− 13)、2.17(s、1H、OH−1)、2.03(m、1H、H−14α)、1 .98(d、J=1.5Hz、3H、Me−18)、1.93(ddd、J=1.5、9. 5、15Hz、1H、H−6β)、1.74(s、3H、Me−16)、1.63(s 、3H、Me−19)、1.17(s、3H、Me−17)、099(t、J=7.5 Hz、9H、SiCH2CH3)、0.63および0.64(q×2、J=7.5Hz、 6H、SiCH2CH3)。 実施例5 7−O−トリエチルシリル−9β−ヒドロキシ−9−デオキソ−13−O−ト リメチルシリルバッカチン(III) 無水ピリジン(0.7ml)中の7−O−トリエチルシリル−9β−ヒドロキシ −9−デオキソバッカチン(III)(140mg、0.196ミリモル)の攪拌した 溶液に、室温で、TMSCl(0.24ml、1.9ミリモル)を加えた。反応混合 物を36時間攪拌後、酢酸エチル(50ml)で希釈し、その混合物を飽和NaH CO3水溶液(25ml)に注いだ。有機相を飽和NaHCO3水溶液および塩水で 洗い、Na2SO4で乾燥し、蒸発させた。生成物をSiO2の小パッドで濾過(1 5%EA−ヘキサンで溶出)することにより分離して、7−O−トリエチルシリ ル−9β−ヒドロキシ−9−デオキソ−13−O−トリメチルシリルバッカチン (III)(140mg、94%)を得た。 1H NMR(300MHz、CDCl3)δ8.10(dd、2H、J=7.7、 1.1Hz、o−Bz)、7.58(t、1H、J=7.7Hz、p−Bz)、7.46( br t、2H、J=7.7Hz、m−Bz)、6.12(d、1H、J=5.0Hz、H− 2β)、6.10(d、1H、J=3.8Hz、H−10α)、5.00(br t、1 H、J=8.2Hz、H−13β)、4.93(d、1H、J=8.8Hz、H−5α )、4.58(br d、1H、J=3.8Hz、H−9α)、4.33(d、1H、J =8.2Hz、H−20α)、4.14(d、1H、J=8.2Hz、H−20β)、 4.01(dd、1H、J=8.8、7.7Hz、H−7α)、3.12(d、1H、J =5.0Hz、H−3α)、2.53(ddd、1H、J=14.8、8.9、7.7Hz 、H−6α)、2.23(s、3H、4 −OAc)、2.21(br s、1H、9−OH)、2.20(dd、1H、J=14. 0、8.2Hz、H−14α)、2.11(s、3H、10−OAc)、2.07(dd 、1H、J=14.0、8.2Hz、H−14β)、2.04(br s、3H、18 −Me)、1.89(br dd、1H、J=14.8、9.9Hz、H−6β)、1.7 6(s、1H、1−OH)、1.74(s、3H、16−Me)、1.59(s、3H 、19−Me)、1.19(s、3H、17−Me)、0.95(t、9H、J=8. 0Hz、7−TES−Me)、0.65(m、6H、TES−CH2)、0.01(s 、9H、TMS)。 実施例6 7−O−トリエチルシリル−9β−アセトキシ−9−デオキソ−10−デアセ チル−13−O−トリメチルシリルバッカチン(III) 無水THF(2.5ml)中のKH(250mg、鉱油中35%、ペンタン3×1m lで洗ったもの;2.19ミリモル)の攪拌した懸濁液に、無水THF(4ml)中 の7−O−トリエチルシリル−9β−ヒドロキシ−9−デオキソ−13−O−ト リメチルシリルバッカチン(III)(142mg、0.18ミリモル)の溶液を、0 ℃で加えた。5分後、混合物を室温に昇温し、30分間攪拌した後、−10℃に 冷却した。反応を停止するために、反応混合物にAcOH/THF溶液(1.6M 、0.15ml)を加え、同じ温度で5分間攪拌した後、酢酸エチル(50ml)で 希釈した。混合物を飽和NaHCO3水溶液(50ml)に注ぎ、有機相を塩水で洗 い、Na2SO4で乾燥し、蒸発させた。生成物をフラッシュクロマトグラフィー (SiO2;25%酢酸エチル−ヘキサン)に付して、出発物質(29mg、21% )を回収し、7−O−トリエチルシリル−9β−アセトキシ−9−デオキソ−1 0−デアセチル−13 −O−トリメチルシリルバッカチン(III)(107mg、75%)を得た。 1H NMR(500MHz、CDCl3)δ8.10(br dd、2H、J=7.3 、1.1Hz、o−Bz)、7.59(tt、1H、J=7.3、1.3Hz、p−Bz)、 7.43(br t、2H、J=7.3Hz、m−Bz)、6.09(d、1H、J=5.9 Hz、H−9α)、6.04(br d、1H、J=4.8Hz、H−2β)、5.25( dd、1H、J=5.9、1.5Hz、H−10α)、5.05(br t、1H、J=8 .6Hz、H−13β)、4.92(br d、1H、J=8.8Hz、H−5α)、4. 32(br d、1H、J=8.4Hz、H−20α)、4.09(dd、1H、J=8. 4、0.7Hz、H−20β)、4.02(dd、1H、J=9.2、7.7Hz、H− 7α)、3.23(br d、1H、J=4.8Hz、H−3α)、2.56(ddd、1 H、J=15.0、9.5、7.7Hz、H−6α)、2.26(s、3H、9−OA c)、2.24(s、3H、4−OAc)、2.21(dd、1H、J=15.0、7. 7Hz、H−14α)、2.16(d、1H、J=1.5Hz、10−OH)、2.1 2(br dd、1H、J=15.0、9.7Hz、H−14β)、1.93(d、3H、 J=1.1Hz、18−Me)、1.89(br dd、1H、J=15.0、9.2、1. 1Hz、H−6β)、1.715(s、3H、16−Me)、1.71(s、1H、1 −OH)、1.42(s、3H、19−Me)、1.28(s、3H、17−Me)、 1.02(t、9H、J=8.0Hz、TES−Me)、0.68(m、6H、TES −CH2)、0.01(s、9H、TMS)。 実施例7 7,10−ビス−O−トリエチルシリル−9β−アセトキシ−9−デオキソ− 10−デアセチル−13−O−トリメチルシリルバッカチン(III) THF(0.35ml)中の、7−O−トリエチルシリル−9β−ヒドロキシ− 9−デオキソ−13−O−トリメチルシリルバッカチン(III)(72mg、0.0 9ミリモル)およびトリエチルアミン(128ml、916ミリモル)の溶液に、 クロロトリエチルシラン(185ml、641ミリモル)を加え、その反応混合物 を、室温で24時間攪拌した。得られた混合物を、酢酸エチルで希釈し、NaH CO3水溶液および塩水で洗った。有機相をNa2SO4で乾燥し、濃縮して得た残 渣を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製した。ヘキサン−酢酸エチル( 1:1)で溶出して、7,10−ビス−O−トリエチルシリル−9β−アセトキ シ−9−デオキソ−10−デアセチル−13−O−トリメチルシリルバッカチン (III)63mg(75%)を得た。 1H NMR(500MHz、CDCl3)δ8.10(br dd、2H、J=7.3 、1.1Hz、o−Bz)、7.59(tt、1H、J=7.3、1.3Hz、p−Bz) 、7.43(br t、2H、J=7.3Hz、m−Bz)、6.09(d、1H、J=5. 9Hz、H−9α)、6.04(br d、1H、J=4.8Hz、H−2β)、5.1 0(d、1H、J=5.5Hz、H−10α)、5.05(br t、1H、J=8.6 Hz、H−13β)、4.92(br d、1H、J=8.8Hz、H−5α)、4.3 2(br d、1H、J=8.4Hz、H−20α)、4.09(dd、1H、J=8.4 、0.7Hz、H−20β)、4.02(dd、1H、J=9.2、7.7Hz、H−7 α)、3.23(br d、1H、J=4.8Hz、H−3α)、2.56(ddd、1H 、J=15.0、9.5、7.7Hz、H−6α)、2.26(s、3H、9−OAc )、2.24(s、3H、4−OAc)、2.21(dd、1H、J=15.0、7.7 Hz、H−14α)、2.12(br dd、1H、J=15.0、9.7Hz、H−14 β)、1.93(d、3H、J=1.1Hz、18−Me)、1.89(br dd、1H 、J=15.0、9.2、1.1Hz、H−6β)、1.715(s、3H、16−M e)、1.71(s、1H、1−OH)、1.42(s、3H、19−Me)、1.2 8(s、3H、17−Me)、1.02(t、9H、J=8.0Hz、TES−Me) 、0.68(m、6H、TES−CH2)、0.01(s、9H、TMS)。 実施例8 7−O−トリエチルシリル−9β−アセトキシ−9−デオキソ−10−デアセ トキシ−10−オキソ−13−O−トリメチルシリルバッカチン(III) 無水CH2Cl2(2.5ml)中の、7−O−トリエチルシリル−9β−アセトキ シ−9−デオキソ−10−デアセチル−13−O−トリメチルシリルバッカチン (III)(47mg、0.06ミリモル)、NMO(9mg、0.077ミリモル)お よび4Aモレキュラーシーブ粉末(25mg)の懸濁液を、室温で5分間攪拌後、 触媒量(約1mg)のTPAPを加えた。混合物を1時間攪拌後、粗いSiO2の小 パッドで濾過(20%酢酸エチル−ヘキサンで溶出)した。濾液を蒸発させて、 7−O−トリエチルシリル-9β−アセトキシ−9−デオキソ−10−デアセト キシ−10−オキソ−13−O−トリメチルシリルバッカチン(III)(45.5 mg、97%)を得た。 1H NMR(500MHz、CDCl3)δ8.16(br dd、2H、J=8.2 、1.2Hz、o−Bz)、7.61(br tt、1H、J=7.3、1.2Hz、p−Bz )、7.49(br t、2H、J=8.0Hz、m−Bz)、5.84(d、1H、J= 5.1Hz、H−2β)、5.26(2、1H、H−9α)、5.00(br s、1H 、w1/2=8Hz、H−5α)、4.98(br t、1H、J=8.2Hz、H−1 3β)、4.43(dd、1H、J=7.6、1.0Hz、H−20β)、4.23(d d、1H、J=7.6、1.0Hz、H−20α)、4.23(br overlapped、1 H、H−7α)、3.57(br d、IH、J=5.1Hz、H−3α)、2.32( dd、1H、J=14.9、7.6Hz、H−14α)、2.31(s、3H、4−O Ac)、2.24(s、3H、9−OAc)、 2.17(br dd、1H、J=14.9、8.9Hz、H−14β)、2.07(d、 3H、J=1.3Hz、18−Me)、2.04(ddd、1H、J=14.9、3.6 、2.3Hz、H−6β)、1.97(ddd、1H、J=14.9、3.3、2.4H z、H−6α)、1.79(s、1H、1−OH)、1.44(s、3H、19−M e)、1.32(s、3H、16−Me)、1.25(s、3H、17−Me)、0.9 3(t、9H、J=8.0Hz、7−TES−Me)、0.59(c、6H、7−TE S−CH2)、0.01(s、9H、TMS)。 実施例9 7−O−トリエチルシリル−9−デオキソ−10−デアセトキシ−10−オキ ソ−13−O−トリメチルシリルバッカチン(III) 無水THF(2.0ml)中の7−O−トリエチルシリル−9β−アセトキシ− 9−デオキソ−10−デアセトキシ−10−オキソ−13−O−トリメチルシリ ルバッカチン(III)(14mg、0.018ミリモル)の攪拌した溶液に、窒素雰 囲気中、室温で、THF中のSmI2の溶液(0.1M、1ml)を加え、得られた 溶液を1.5時間攪拌した。反応混合物を空気に曝して過剰のSm(II)を不活性 化し、酢酸エチル(20ml)で希釈し、混合物を氷冷0.2N−HClに注ぎ、酢 酸エチルで抽出した。有機相を5%クエン酸水溶液、飽和NaHCO3水溶液、お よび塩水で洗い、Na2SO4で乾燥し、蒸発させた。生成物をフラッシュクロマ トグラフィー(SiO2;15%酢酸エチル−ヘキサン)により分離して、7−O −トリエチルシリル−9−デオキソ−10−デアセトキシ−10−オキソ−13 −O−トリメチルシリルバッカチン(III)(10mg、81%)を得た。 1H NMR(300MHz、CDCl3)δ8.13(br d、2H、J=7.5H z、o−Bz)、7.62(br t、1H、J=7.5Hz、p−Bz)、7.49(br t 、2H、J=7.5Hz、m−Bz)、5.89(d、1H、J=6.0Hz、H−2β )、4.97(br t、1H、J=7.8Hz、H−13β)、4.91(d、1H、 J=8.0Hz、H−5α)、4.33(br d、1H、J=8.0Hz、H−20α )、4.14(d、1H、J=8.0Hz、H−20β)、3.79(dd、1H、J =9.0、6.6Hz、H−7α)、3.34(d、1H、J=16.5Hz、H−9 )、3.15(d、1H、J=6.0Hz、H−3α)、2.57(d、1H、J=1 6.5Hz、H−9)、2.49(ddd、1H、J=16.5、9.0、8.0Hz、 H−6α)、2.25(s、3H、4−OAc)、2.18(m、2H、H−14) 、1.82(br s、3H、18−Me)、1.75(ddd、1H、J=16.5、6. 6、1.8Hz、H−6β)、1.72(s、1H、1−OH)、1.48(s、3H 、Me)、1.38(s、3H、Me)、1.23(s、3H、Me)、0.99(t、 9H、J=8.0Hz、TES−Me)、0.65(m、6H、TES−CH2)、0 .01(s、9H、TMS)。 実施例10 7−O−トリエチルシリル−9−デオキソ−10−デアセトキシ−10−オキ ソバッカチン(III) ポリエチレンバイアル内の、アセトニトリル(2.25ml)およびTHF(2. 25ml)中の、7−O−トリエチルシリル−9−デオキソ−10−デアセトキシ −10−オキソ−13−O−トリメチルシリルバッカチン(III)(30mg、0. 025ミリモル)の溶液に、ピリジン(0.048ml)および48%HF水溶液 (0.075 ml)を滴下した。反応混合物を室温で12時間攪拌後、酢酸エチル(20ml)で 希釈した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、有機相を分離し、塩水で洗い 、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、粗残渣を得た。フラッシュクロマト グラフィー(25%酢酸エチル/ヘキサン)により、7−O−トリエチルシリル −9−デオキソ−10−デアセトキシ−10−オキソバッカチン(III)(22m g、80%)を得た。 1H NMR(300MHz、CDCl3)δ8.13(br d、2H、J=7.5H z、o−Bz)、7.62(br t、1H、J=7.5Hz、p−Bz)、7.49(br t 、2H、J=7.5Hz、m−Bz)、5.89(d、1H、J=6.0Hz、H−2β )、4.97(br t、1H、J=7.8Hz、H−13β)、4.91(d、1H、 J=8.0Hz、H−5α)、4.33(br d、1H、J=8.0Hz、H−20α )、4.14(d、1H、J=8.0Hz、H−20β)、3.79(dd、1H、J =9.0、6.6Hz、H−7α)、3.34(d、1H、J=16.5Hz、H−9 )、3.15(d、1H、J=6.0Hz、H−3α)、2.57(d、1H、J=1 6.5Hz、H−9)、2.49(ddd、1H、J=16.5、9.0、8.0Hz、H −6α)、2.25(s、3H、4−OAc)、2.18(m、2H、H−14)、 1.82(br s、3H、18−Me)、1.75(ddd、1H、J=16.5、6.6 、1.8Hz、H−6β)、1.72(s、1H、1−OH)、1.48(s、3H、 Me)、1.38(s、3H、Me)、1.23(s、3H、Me)、0.99(t、9 H、J=8.0Hz、TES−Me)、0.65(m、6H、TES−CH2)。 実施例11 (67−3) 10−デアセチル−9−デスオキソ−9β−ヒドロキシ−N−デベンゾイル− N−(t−ブトキシカルボニル)タキソールの製造 THF(1ml)中の7,10−(ビス)トリエチルシリル−10−デアセチル −9−デスオキソ−9β−ヒドロキシバッカチン(III)(95mg、0.123ミ リモル)の溶液に、−45℃で、THF中の(TMS)2NLiの0.98M溶液 (0.250ml)を滴下した。−45℃で1時間後、THF(1ml)中のシス− 1−(t−ブトキシカルボニル)−3−トリエチルシリルオキシ−4−フェニル アゼチジン−2−オン(137mg、0.37ミリモル)の溶液を、混合物に滴下 した。溶液を6時間にわたって徐々に0℃に昇温した後、水溶液(1ml)を加え た。混合物を、飽和NaHCO3水溶液および酢酸エチルに分配した。有機相を蒸 発して得た残渣を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、(2'R,3 'S)−2',7,10−(トリス)トリエチルシリル−10−デアセチル−9−デ スオキソ−9β−ヒドロキシ−N−デベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニ ル)タキソール127mgおよび(2'S,3'R)異性体8mgを得た。 アセトニトリル(1.5ml)およびピリジン(2ml)中の、上記反応によって 得た主生成物(90mg)の溶液に、0℃で、48%HF水溶液(0.8ml)を加 えた。混合物を0℃で3時間、および次いで25℃で24時間攪拌し、飽和炭酸 水素ナトリウム水溶液および酢酸エチルに分配した。酢酸エチル溶液を蒸発して 得た残渣71mgを、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、10−デア セチル− 9−デスオキソ−9β−ヒドロキシ−N−デベンゾイル−N−(t−ブトキシカ ルボニル)タキソール58mg(92%)を得、これを酢酸エチル/エーテル/ヘ キサンから再結晶した。 m.p.160−161℃;[α]25 Na−18.75°(c 0.08、CHCl3) 。 1H NMR(CD3OD、500MHz)δ8.10(d、J=7.0Hz、2H 、ベンゾエート オルト)、7.61(m、1H、ベンゾエート パラ)、7.5 0(m、2H、ベンゾエート メタ)、7.41(d、J=8.0Hz、2H、フェ ニル オルト)、7.36(m、2H、フェニル メタ)、7.28(m、1H、フ ェニル パラ)、6.18(m、1H、H13)、6.18(d、J=5.5Hz、 1H、H2β)、5.18(br s、1H、H3')、5.10(d、J=5.5Hz、 1H、H10)、4.99(d、J=8.2Hz、1H、H5)、4.91(d、J= 9.3Hz、1H、NH)、4.59(br s、1H、H2')、4.51(d、J=5 .5Hz、1H、H9)、4.22(d、J=8.0Hz、1H、H20α)、4.1 6(d、J=8.0Hz、1H、H20β)、3.86(dd、J=9.5、7.5Hz 、1H、H7)、3.13(d、J=5.5Hz、1H、H3)、2.48(m、1H 、H6α)、2.29(m、1H、H14α)、2.28(s、3H、4Ac)、2. 19(m、1H、H14β)、1.85(ddd、J=15.1、9.6、1.4Hz、 1H、H6β)、1.79(s、3H、Me16)、1.78(s、3H、Me18) 、1.61(s、3H、Me19H)、1.42(s、9H、t−Bu)、1.29(s 、3H、Me17)。 実施例12 (70−2) 3'−デスフェニル−3'−(2−チエニル)−N−デスベンゾイル−N−(t −ブトキシカルボニル)−9−デスオキソ−9β−ヒドロキシ−10−デスアセ チルタキソールの製造 THF(1.0ml)中の7,10−(ビス)−O−トリエチルシリル−9−デス オキソ−9β−ヒドロキシ−10−デスアセチルバッカチン(III)(70.0mg 、0.09ミリモル)の溶液に、−45℃で、ヘキサン中のLiN(SiMe32の 0.98M溶液(0.10ml)を滴下した。−45℃で0.5時間後、THF(1. 0ml)中のシス−1−t−ブトキシカルボニル−3−トリエチルシリルオキシ− 4−(2−チエニル)アゼチジン−2−オン(103.8mg、0.27ミリモル )の溶液を、混合物に滴下した。溶液を0℃に昇温し、その温度に1時間保った 後、THF中のAcOHの10%溶液(1ml)を加えた。混合物を、飽和NaHC O3水溶液および60/40酢酸エチル/ヘキサンに分配した。有機相を蒸発し て得た残渣を、シリカゲルで濾過することにより精製して、(2'R,3'S)− 2',7,10−(トリス)−O−トリエチルシリル−3'−デスフェニル−3'− (2−チエニル)−N−デスベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−9 −デスオキソ−9β−ヒドロキシ−10−デスアセチルタキソールおよび少量の (2'S,3'R)異性体を含有する混合物97.4mgを得た。 アセトニトリル(13.5ml)およびピリジン(0.57ml)中の、上記反応に よって得た混合物(97.4mg、0.084ミリモル)の溶液に、0℃で、48 %HF水溶液(1.92ml)を加えた。混合物を0℃で3時間、および次いで2 5℃で13時間攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および酢酸エチルに分配 した。酢酸エチル溶液を蒸発して得た残渣69.4mgを、フラッシュクロマトグ ラフィーにより精製して、3'−デスフェニル−3'−(2−チエニル)−N−デ スベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−9−デスオキソ−9β−ヒド ロキシ−10−デスアセチルタキソール63.1mg(89%)を得、これをメタ ノール/水から再結晶した。 m.p.146−148℃;[α]25 Na−54.2°(c 0.0026、CHCl3 )。 1H NMR(MeOH、300MHz)δ8.11(d、J=7.1Hz、2H、 ベ ンゾエート オルト)、7.61(m、1H、ベンゾエート パラ)、7.48(m 、2H)ベンゾエート メタ)、7.25(dd、J=5.4、1.2Hz、1H、チ エニル)、7.14(d、J=3.3Hz、1H、チエニル)、7.03(dd、J= 5.4、3.9Hz、1H、チエニル)、6.18(m、1H、H13)、6.18( d、J=5.5Hz、1H、H2)、5.23(br s、1H、H3')、5.07(d 、J=5.5Hz、1H、H10)、4.97(d、J=8.1Hz、1H、H5)、 4.84(d、J=9.3Hz、1H、NH)、4.52(br s、1H、H2')、4 .50(d、J=5.5Hz、1H、H9)、4.23(d、J=8.1Hz、1H、H 20α)、4.16(d、J=8.1Hz、1H、H20β)、3.92(dd、J= 9.4、7.5Hz、1H、H7)、3.13(d、J=5.5Hz、H3)、2.47 (m、1H、H6α)、2.26(m、1H、H14α)、2.27(s、3H、4 Ac)、2.16(m、1H、H14β)、1.84(ddd、J=15.1、9.4、 1.2Hz、H6β)、1.79(s、3H、Me16)、1.76(s、3H、Me1 8)、1.62(s、3H、Me19)、1.39(s、9H、3Me t−ブトキシ )、1.27(s、3H、Me17)。 実施例13 (70−3) 3'−デスフェニル−3'−(2−フリル)−N−デスベンゾイル−N−(t− ブトキシカルボニル)−9−デスオキソ−9β−ヒドロキシ−10−デスアセチ ルタキソールの製造 THF(1.0ml)中の7,10−(ビス)−O−トリエチルシリル−9−デス オキソ−9β−ヒドロキシ−10−デスアセチルバッカチン(III)(70.0mg 、0.0 9ミリモル)の溶液に、−45℃で、ヘキサン中のLiN(SiMe32の0.98 M溶液(0.10ml)を滴下した。−45℃で0.5時間後、THF(1.0ml) 中のシス−1−t−ブトキシカルボニル−3−トリエチルシリルオキシ−4−( 2−フリル)アゼチジン−2−オン(99.5mg、0.27ミリモル)の溶液を、 混合物に滴下した。溶液を0℃に昇温し、その温度に1時間保った後、THF中 のAcOHの10%溶液(1ml)を加えた。混合物を、飽和NaHCO3水溶液お よび60/40酢酸エチル/ヘキサンに分配した。有機相を蒸発して得た残渣を 、シリカゲルで濾過することにより精製して、(2'R,3'S)−2',7,10− (トリス)−O−トリエチルシリル−3'−デスフェニル−3'−(2−フリル) −N−デスベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−9−デスオキソ−9 β−ヒドロキシ−10−デスアセチルタキソールおよび少量の(2'S,3'R) 異性体を含有する混合物94.3mgを得た。 アセトニトリル(13.5ml)およびピリジン(0.57ml)中の、上記反応に よって得た混合物(94.3mg、0.082ミリモル)の溶液に、0℃で、48% HF水溶液(1.92ml)を加えた。混合物を0℃で3時間、および次いで25 ℃で13時間攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および酢酸エチルに分配し た。酢酸エチル溶液を蒸発して得た残渣72.3mgを、フラッシュクロマトグラ フィーにより精製して、3'−デスフェニル−3'−(2−フリル)−N−デスベ ンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−9−デスオキソ−9β−ヒドロキ シ−10−デスアセチルタキソール59.1mg(89%)を得、これをメタノー ル/水から再結晶した。 m.p.144−146℃;[α]25 Na−54.0°(c 0.0028、CHCl3 )。 1H NMR(MeOH、300MHz)δ8.10(d、J=7.1Hz、2H、 ベンゾエート オルト)、7.60(m、1H、ベンゾエート パラ)、7.51 (m、2H、ベンゾエート メタ)、7.40(m、1H、フリル)、6.37(m 、1H、フリル)、6.34(m、1H、フリル)、6.17(m、1H、H13) 、6.16(d、J=5.4Hz、1H、H2)、5.24(br s、1H、H3')、 5.11(d、J=5.5Hz、1H、H10)、4.86(d、J=8.1Hz、1H 、H5)、4.83(d、J =9.3Hz、1H、NH)、4.50(d、J=5.5Hz、1H、H9)、4.4 5(br s、1H、H2')、4.21(d、J=8.1Hz、1H、H20α)、4. 13(d、J=8.1Hz、1H、H20β)、3.92(dd、J=9.4、7.5H z、1H、H7)、3.11(d、J=5.5Hz、H3)、2.46(m、1H、H 6α)、2.24(m、IH、H14α)、2.21(s、3H、4Ac)、2.15 (m、1H、H14β)、1.79(ddd、J=15.1、9.4、1.2Hz、H6 β)、1.77(s、3H、Me16)、1.73(s、3H、Me18)、1.61 (s、3H、Me19)、1.37(s、9H、3Me t−ブトキシ)、1.26(s 、3H、Me17)。 実施例14 (70−4) 3'−デスフェニル−3'−(イソブテニル)−N−デスベンゾイル−N−(t −ブトキシカルボニル)−9−デスオキソ−9β−ヒドロキシ−10−デスアセ チルタキソールの製造 THF(1.0ml)中の7,10−(ビス)−O−トリエチルシリル−9−デス オキソ−9β−ヒドロキシ−10−デスアセチルバッカチン(III)(70.0mg 、0.09ミリモル)の溶液に、−45℃で、ヘキサン中のLiN(SiMe32の 0.98M溶液(0.10ml)を滴下した。−45℃で0.5時間後、THF(1. 0ml)中のシス−1−(t−ブトキシカルボニル)−3−(2−メトキシイソプ ロピルオキシ)−4−(イソブテニル)アゼチジン−2−オン(84.5mg、0. 27ミリモル)の溶液を、混合物に滴下した。溶液を0℃に昇温し、その温度に 1時間保った後、THF中のAcOHの10%溶液(1ml)を加えた。混合物を 、飽和NaHCO3水溶液 および60/40酢酸エチル/ヘキサンに分配した。有機相を蒸発して得た残渣 を、シリカゲルで濾過することにより精製して、(2'R,3'S)−2',7,10 −(トリス)−O−トリエチルシリル−3'−デスフェニル-3'−(イソブテニ ル)−N−デスベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−9−デスオキソ −9β−ヒドロキシ−10−デスアセチルタキソールおよび少量の(2'S,3' R)異性体を含有する混合物88.3mgを得た。 アセトニトリル(13.5ml)およびピリジン(0.55ml)中の、上記反応に よって得た混合物(88.3mg、0.080ミリモル)の溶液に、0℃で、48% HF水溶液(1.90ml)を加えた。混合物を0℃で3時間、および次いで25 ℃で13時間攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および酢酸エチルに分配し た。酢酸エチル溶液を蒸発して得た残渣67.2mgを、フラッシュクロマトグラ フィーにより精製して、3'−デスフェニル−3'−(イソブテニル)−N−デス ベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−9−デスオキソ−9β−ヒドロ キシ−10−デスアセチルタキソール52.7mg(82%)を得、これをメタノ ール/水から再結晶した。 m.p.138−140℃;[α]25 Na−55.2°(c 0.0026、CHCl3 )。 1H NMR(MeOH、300MHz)δ8.11(d、J=7.1Hz、2H、 ベンゾエート オルト)、7.61(m、1H、ベンゾエート パラ)、7.48 (m、2H、ベンゾエート メタ)、6.13(m、1H、H13)、6.12(m 、1H、H2)、5.21(br s、1H、H3')、5.02(d、J=5.3Hz、 1H、H10)、4.93(d、J=8.1Hz、1H、H5)、4.85(d、J= 9.1Hz、1H、NH)、4.84(d、J=8.5Hz、1H、Me2C=C−) 、4.50(br s、1H、H2')、4.50(d、J=5.5Hz、1H、H9)、 4.22(d、J=8.1Hz、1H、H20α)、4.18(d、J=8.1Hz、1 H、H20β)、3.89(dd、J=9.4、7.5Hz、1H、H7)、3.12 (d、J=5.5Hz、H3)、2.45(m、1H、H6α)、2.31(m、1H 、H14α)、2.29(s、3H、4Ac)、2.18(m、1H、H14β)、 1.85(ddd、J=15.1、9.4、1.2Hz、H6β)、1.81(s、3H、 Me16)、1.76(s、3H、Me18)、1.72(s、 6H、イソブテニルの2Me)、1.61(s、3H、Me19)、1.39(s、9 H、3Me t−ブトキシ)、1.26(s、3H、Me17)。 実施例15 (74−3) N−デスベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−9−デスオキソ−1 0−デスアセトキシ−10−ケトタキソールの製造 THF(0.5ml)中の7−O−トリエチルシリル−9−デスオキソ−10− デスアセトキシ−10−ケトバッカチン(III)(30.0mg、0.047ミリモ ル)の溶液に、−45℃で、ヘキサン中のLiN(SiMe32の0.98M溶液( 0.05ml)を滴下した。−45℃で0.5時間後、THF(0.5ml)中のシス −1−t−ブトキシカルボニル−3−トリエチルシリルオキシ−4−フェニルア ゼチジン−2−オン(53.1mg、0.14ミリモル)の溶液を、混合物に滴下し た。溶液を0℃に昇温し、その温度に1時間保った後、THF中のAcOHの1 0%溶液(1ml)を加えた。混合物を、飽和NaHCO3水溶液および60/40 酢酸エチル/ヘキサンに分配した。有機相を蒸発して得た残渣を、シリカゲルで 濾過することにより精製して、(2'R,3'S)−2',7−(ビス)−O−トリ エチルシリル−N−デスベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−9−デ スオキソ−10−デスアセトキシ−10−ケトタキソールおよび少量の(2'S, 3'R)異性体を含有する混合物43.7mgを得た。 アセトニトリル(4.0ml)およびピリジン(0.20ml)中の、上記反応によ って得た混合物(43.7mg、0.042ミリモル)の溶液に、0℃で、48%H F水溶液(0.50ml)を加えた。混合物を0℃で3時間、および次いで25℃ で13時 間攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および酢酸エチルに分配した。酢酸エ チル溶液を蒸発して得た残渣33.2mgを、フラッシュクロマトグラフィーによ り精製して、N−デスベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−9−デス オキソ−10−デスアセトキシ−10−ケトタキソール24.1mg(73%)を 得、これをメタノール/水から再結晶した。 m.p.162−165℃;[α]25 Na−58.7°(c0.0025、CHCl3) 。 1H NMR(CDCl3、300MHz)δ8.11(d、J=7.1Hz、2H、 ベンゾエート オルト)、7.63(m、1H、ベンゾエート パラ)、7.50 (m、2H、ベンゾエート メタ)、7.40−7.29(m、5H、ベンゾエート 、フェニル)、6.11(td、J=7.8、1.0Hz、1H、H13)、5.94 (d、J=6.4Hz、1H、H2)、5.52(d、J=9.8Hz、1H、H3') 、5.27(d、J=9.3Hz、1H、NH)、4.93(dd、J=8.8Hz、1 H、H5)、4.64(br s、1H、H2')、4.32(d、J=8.3Hz、1H 、H20α)、4.18(d、J=8.3Hz、1H、H20β)、3.88(br s 、1H、2'OH)、3.71(m、1H、H7)、3.11(d、J=5.1Hz、 1H、H3)、3.10(d、J=15.7Hz、H9α)、2.88(d、J=16 .1Hz、1H、H9β)、2.54(m、1H、H6α)、2.44(m、1H、H 14β)、2.29(s、3H、4Ac)、2.26(m、1H、H14α)、2.0 2(br s、1H、7OH)、1.88(s、1H、1OH)、1.80(m、1H、 H6β)、1.65(s、3H、Me18)、1.55(s、3H、Me16)、1. 46(s、3H、Me19)、1.35(s、9H、3Me t-ブトキシ)、1.29 (s、3H、Me17)。 実施例16 (74−4) 3'−デスフェニル−3'−(イソブテニル)−N−デスベンゾイル−N−(t −ブトキシカルボニル)−9−デスオキソ−10−デスアセトキシ−10−ケト タキソールの製造 THF(0.5ml)中の7−O−トリエチルシリル−9−デスオキソ−10− デスアセトキシ−10−ケトバッカチン(III)(30.0mg、0.047ミリモ ル)の溶液に、−45℃で、ヘキサン中のLiN(SiMe32の0.98M溶液( 0.05ml)を滴下した。−45℃で0.5時間後、THF(0.5ml)中のシス −1−t−ブトキシカルボニル−3−(2−メトキシ−イソプロピルオキシ)− 4−(イソブテニル)−アゼチジン−2−オン(44.1mg)0.141ミリモル )の溶液を、混合物に滴下した。溶液を0℃に昇温し、その温度に1時間保った 後、THF中のAcOHの10%溶液(1ml)を加えた。混合物を、飽和NaHC O3水溶液および60/40酢酸エチル/ヘキサンに分配した。有機相を蒸発し て得た残渣を、シリカゲルで濾過することにより精製して、(2'R,3'S)− 2'−O−(2−メトキシイソプロピル)−7−O−トリエチルシリル−3'−デ スフェニル−3'−(イソブテニル)−N−デスベンゾイル−N−(t−ブトキシ カルボニル)−9−デスオキソ−10−デスアセトキシ−10−ケトタキソール および少量の(2'S,3'R)異性体を含有する混合物40.8mgを得た。 アセトニトリル(4ml)およびピリジン(0.2ml)中の、上記反応によって 得た混合物(40.8mg、0.043ミリモル)の溶液に、0℃で、48%HF水 溶液( 0.5ml)を加えた。混合物を0℃で3時間、および次いで25℃で13時間攪 拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および酢酸エチルに分配した。酢酸エチル 溶液を蒸発して得た残渣34.4mgを、フラッシュクロマトグラフィーにより精 製して、3'−デスフェニル-3'−(イソブテニル)−N−デスベンゾイル−N −(t−ブトキシカルボニル)−9−デスオキソ−10−デスアセトキシ−10 −ケトタキソール23.0mg(70%)を得、これをメタノール/水から再結晶 した。 m.p.149−153℃;[α]25 Na−56.3°(c0.0025、CHCl3) 。 1H NMR(CDCl3、300MHz)δ8.12(d、J=7.2Hz、2H、 ベンゾエート オルト)、7.64(m、1H、ベンゾエート パラ)、7.51 (m、2H、ベンゾエート メタ)、6.12(t、J=7.5Hz、1H、H13) 、5.95(d、J=6.2Hz、1H、H2)、5.30(d、J=8.9Hz、1H 、NH)、4.94(d、J=8.2Hz、1H、H5)、4.88(d、J=8.9 Hz、1H、Me2C=C−)、4.79(td、J=8.9、2.4Hz、1H、H 3')、4.34(d、J=8.2Hz、1H、H20α)、4.27(dd、J=5. 5、2.7Hz、1H、H2')、4.19(d、J=8.2Hz、1H、H20β) 、3.73(m、1H、H7)、3.67(br s、1H、2'OH)、3.13(d 、J=5.1Hz、1H、H3)、3.12(d、J=15.7Hz、1H、H9α) 、2.90(d、J=15.7Hz、1H、H9β)、2.55(m、1H、H6α) 、2.47(m、1H、H14β)、2.32(s、3H、4Ac)、2.28(m、 1H、14α)、2.04(br s、1H、7OH)、1.88(s、1H、1OH )、1.82(m、1H、H6β)、1.79(s、3H、Me18)、1.76(s 、6H、2Me イソブテニル)、1.57(s、3H、Me16)、1.47(s、 3H、Me19)、1.40(s、9H、3Me t-ブトキシ)、1.30(s、3H 、Me17)。 実施例17 (75−1) 3'−デスフェニル−3'−(2−チエニル)−N−デスベンゾイル−N−(t −ブトキシカルボニル)−9−デスオキソ−10−デスアセトキシ−10−ケト タキソールの製造 THF(0.5ml)中の7−O−トリエチルシリル−9−デスオキソ−10− デスアセトキシ−10−ケトバッカチン(III)(25.0mg、0.039ミリモ ル)の溶液に、−45℃で、ヘキサン中のLiN(SiMe32の0.98M溶液( 0.05ml)を滴下した。−45℃で0.5時間後、THF(0.5ml)中のシス −1−t−ブトキシカルボニル−3−トリエチルシリルオキシ−4−(2−チエ ニル)−アゼチジン−2−オン(45.0mg、0.117ミリモル)の溶液を、混 合物に滴下した。溶液を0℃に昇温し、その温度に1時間保った後、THF中の AcOHの10%溶液(1ml)を加えた。混合物を、飽和NaHCO3水溶液およ び60/40酢酸エチル/ヘキサンに分配した。有機相を蒸発して得た残渣を、 シリカゲルで濾過することにより精製して、(2'R,3'S)−2',7−(ビス )−O−トリエチルシリル−3'−デスフェニル−3'−(2−チエニル)−N− デスベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−9−デスオキソ−10−デ スアセトキシ−10−ケトタキソールおよび少量の(2'S,3'R)異性体を含 有する混合物36.2mgを得た。 アセトニトリル(3.0ml)およびピリジン(0.15ml)中の、上記反応によ って得た混合物(36.2mg、0.035ミリモル)の溶液に、0℃で、48%H F水溶液(0.45ml)を加えた。混合物を0℃で3時間、および次いで25℃ で13時 間攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および酢酸エチルに分配した。酢酸エ チル溶液を蒸発して得た残渣29.4mgを、フラッシュクロマトグラフィーによ り精製して、3'−デスフェニル−3'−(2−チエニル)−N−デスベンゾイル −N−(t−ブトキシカルボニル)−9−デスオキソ−10−デスアセトキシ− 10−ケトタキソール24.3mg(87%)を得、これをメタノール/水から再 結晶した。 m.p.163−169℃;[α]25 Na−54.2°(c0.0023、CHCl3) 。 1H NMR(CDCl3、300MHz)δ8.12(d、J=7.3Hz、2H、 ベンゾエートオルト)、7.64(m、1H、ベンゾエート パラ)、7.51(m 、2H、ベンゾエート メタ)、7.26(m、1H、チエニル)、7.10(d、 J=3.4Hz、1H、チエニル)、6.99(dd、J=5.1、3.4Hz、1H、 チエニル)、6.12(td、J=6.1、1.0Hz、1H、H13)、5.95(d 、J=5.9Hz、1H、H2)、5.50(d、J=4.4Hz、1H、NH)、5 .42(d、J=9.8Hz、1H、H3')、4.94(d、J=8.3Hz、1H、 H5)、4.64(dd、J=4.2、2.0Hz、1H、2')、4.33(d、J= 7.8Hz、1H、H20α)、4.18(d、J=7.8Hz、1H、H20β)、 3.90(br s、1H、2'OH)、3.73(m、1H、H7)、3.11(d、J =15.8Hz、H9α)、3.09(d、J=5.1Hz、1H、H3)、2.90 (d、J=15.6Hz、1H、H9β)、2.54(m、1H、H6α)、2.45 (m、1H、H14β)、2.31(s、3H、4Ac)、2.28(m、1H、H1 4α)、2.01(br s、1H、7OH)、1.88(s、1H、1OH)、1.8 3(m、1H、H6β)、1.69(s、3H、Me18)、1.56(s、3H、M e16)、1.46(s、3H、Me19)、1.40(s、9H、3Me t-ブトキ シ)、1.29(s、3H、Me17)。 実施例18 実施例11〜17のタキサン67−3、70−2、70−3、70−4、75 −1、74−4および74−3のインビトロ細胞毒性活性を、ヒト結腸癌細胞H CT−116に対して試験した。HCT−116ヒト結腸癌細胞に対する細胞毒 性の評価は、XTT(2,3−ビス(2−メトキシ−4−ニトロ−5−スルホフ ェ ニル)−5−[(フェニルアミノ)カルボニル]−2H−テトラゾリウムヒドロ キシド)アッセイによって行った[スクディエロ(Scudiero)ら、「エバリュエ ーション・オブ・ア・ソルブル・テトラゾリウム/ホルマザン・アッセイ・フォ ー・セル・グロース・アンド・ドラッグ・センシティビティ・イン・カルチャー ・ユージング・ヒューマン・アンド・アザー・テューマ・セル・ラインズ(Eval uation of a soluble tetrazolium/formazan assay for cell growth and drug sensitivity in culture using human and other tumor cell lines)」、カンサー・リサーチ(Cancer Res.)48:4827−48 33、1988]。96ウェルマイクロタイタープレートで、4000細胞/ウ ェルを培養し、24時間後に薬物を加え、段階希釈した。細胞を37℃で72時 間インキュベート後、テトラゾリウム色素XTTを加えた。生存細胞中のデヒド ロゲナーゼ酵素はXTTを還元して、450nmの光を吸収する形態とするので、 それを分光測光法によって定量し得る。吸光度が高いほど、生存細胞数が多い。 結果をIC50として表す。IC50は、未処理対照細胞と比較して細胞増殖(すな わち450nmにおける吸光度)を50%抑制するのに要する薬物濃度である。 全ての化合物が、IC50が0.1未満であり、細胞毒性活性であることがわか った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AU,CA,CZ,FI,H U,JP,KR,NO,NZ,PL,RU,US (72)発明者 ソモサ、カーメン アメリカ合衆国32310フロリダ州タラハシ ー、イースト・ポール・ダイラック・ドラ イブ2035番、スリガー・ビルディング、ル ーム100 (72)発明者 スズキ、ユキオ アメリカ合衆国32310フロリダ州タラハシ ー、イースト・ポール・ダイラック・ドラ イブ2035番、スリガー・ビルディング、ル ーム100 (72)発明者 シンド、ミツル アメリカ合衆国32310フロリダ州タラハシ ー、イースト・ポール・ダイラック・ドラ イブ2035番、スリガー・ビルディング、ル ーム100

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.9β−ヒドロキシ−9−デスオキソタキサンの製法であって、C9ケト置 換基およびC7ヒドロキシ置換基を有するタキサンのC9ケト置換基を選択的に 還元して、対応するヒドロキシル基とすることを含んで成る方法。 2.9β−ヒドロキシ−9−デスオキソタキサンは下記式で示される請求項1 記載の方法: [式中、 R1は水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはR14と共にカーボネートを 形成; R2は水素、ヒドロキシ、−OCOR31、またはR2aと共にオキソを形成; R2aは水素、またはR2と共にオキソを形成; R4は水素、R4aと共にオキソ、オキシランもしくはメチレンを形成、または R5aおよびそれらが結合する炭素原子と共にオキセタン環を形成; R4aは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール 、シアノ、ヒドロキシ、−OCOR30、またはR4と共にオキソ、オキシランも しくはメチレンを形成; R5は水素、またはR5aと共にオキソを形成; R5aは水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、アシルオキシ、R5と共にオキソ を形成、またはR4およびそれらが結合する炭素原子と共にオキセタン環を形成 ; R6は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロア リール、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはR6aと共にオキソを形成; R6aは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロア リール、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはR6と共にオキソを形成; R7は水素、またはR7aと共にオキソを形成; R7aは水素、ハロゲン、保護ヒドロキシ、−OR28、またはR7と共にオキソ を形成; R9は水素; R9aは水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはアシルオキシ; R10は水素、またはR10aと共にオキソを形成; R10aは水素、−OCOR29、ヒドロキシもしくは保護ヒドロキシ、またはR1 0 と共にオキソを形成; R13はヒドロキシ、保護ヒドロキシ、または 14は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロア リール、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはR1と共にカーボネートを形成; R14aは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはヘテロア リール; R28は水素、アシル、またはヒドロキシ保護基; R29、R30およびR31はそれぞれ水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、 単環アリールまたは単環ヘテロアリール; X1は−OX6、−SX7または−NX89; X2は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはヘテロアリ ール; X3およびX4はそれぞれ、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリー ルまたはヘテロアリール; X5は−COX10、−COOX10、−COSX10、−CONX810または−S O211; X6は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール 、またはヒドロキシ保護基; X7はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリールまたは スルフヒドリル保護基; X8は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール 、またはヘテロ置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテ ロアリール; X9はアミノ保護基; X10はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、また はヘテロ置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロアリ ール; X11はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、−O X10または−NX814; X14は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはヘテロアリ ール。]。 3.タキソール、バッカチンIIIまたは10−デスアセチルバッカチンIIIの9 β−ヒドロキシ−9−デスオキソ誘導体または類似体は、下記式で示される請求 項1記載の方法: [式中、 R2は水素、ヒドロキシ、または−OCOR31; R4aは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール 、シアノ、ヒドロキシ、または−OCOR30; R7aは水素、ハロゲン、または−OR28; R10aは水素、−OCOR29、ヒドロキシ、または保護ヒドロキシ; R13はヒドロキシ、保護ヒドロキシ、または 14は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロア リール、ヒドロキシ、または保護ヒドロキシ; R28は水素、アシル、またはヒドロキシ保護基; R29、R30およびR31はそれぞれ水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、 単環アリールまたは単環ヘテロアリール; X1は−OX6、−SX7または−NX89; X2は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはヘテロアリ ール; X3およびX4はそれぞれ、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリー ルまたはヘテロアリール; X5は−COX10、−COOX10、−COSX10、−CONX810または−S O211; X6は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール 、またはヒドロキシ保護基; X7はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリールまたは スルフヒドリル保護基; X8は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール 、またはヘテロ置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテ ロアリール; X9はアミノ保護基; X10はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、また はヘテロ置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロアリ ール; X11はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、−O X10または−NX814; X14は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはヘテロアリ ール。]。 4.C9ケト置換基およびC7ヒドロキシ置換基を有するタキサンはC2ベン ゾエート置換基および/またはC4アセテート置換基を更に有し、C2ベンゾエ ート置換基および/またはC4アセテート置換基を水素化アルミニウムリチウム または水素化ナトリウムビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムで選択的に 還元する工程を更に含んで成る請求項1記載の方法。 5.C9ケト置換基を、ボロハイドライドまたはアルミニウムハイドライドで 選択的に還元する請求項1記載の方法。 6.下記式で示される四環タキサンの製法であって、C9ケト置換基およびC 7ヒドロキシ置換基を有する四環タキサンと、ボロハイドライドまたはアルミニ ウムハイドライドとの反応により、C9ケト置換基をヒドロキシ置換基に選択的 還元することを含んで成る方法: [式中、 R2は水素、ヒドロキシ、−OCOR31、またはR2aと共にオキソを形成; R4aは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール 、シアノ、ヒドロキシ、−OCOR30、またはR4と共にオキソ、オキシランも しくはメチレンを形成; R7aは−OR28; R10aは水素、−OCOR29、ヒドロキシもしくは保護ヒドロキシ、またはR1 0 と共にオキソを形成; R13はヒドロキシ、保護ヒドロキシ、または 14は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロア リール、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはR1と共にカーボネートを形成; R28は水素、アシル、またはヒドロキシ保護基; R29、R30およびR31はそれぞれ水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、 単環アリールまたは単環ヘテロアリール; X1は−OX6、−SX7または−NX89; X2は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはヘテロアリ ール; X3およびX4はそれぞれ、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリー ルまたはヘテロアリール; X5は−COX10、−COOX10、−COSX10、−CONX810または−S O211; X6は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール 、またはヒドロキシ保護基; X7はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリールまたは スルフヒドリル保護基; X8は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール 、またはヘテロ置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテ ロアリール; X9はアミノ保護基; X10はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、また はヘテロ置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロアリ ール; X11はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、−O X10または−NX814; X14は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはヘテロアリ ール。]。 7.生成したC9ヒドロキシル基を脱離する工程を更に含んで成る請求項6記 載の方法。 8.C9ケト置換基およびC7ヒドロキシ置換基を有する四環タキサンはC1 0アシルオキシ置換基を更に有し、C10アシルオキシ置換基をC9に、および C9ヒドロキシ置換基をC10に転位する工程を更に含んで成る請求項6記載の 方法。 9.C9ケト置換基およびC7ヒドロキシ置換基を有する四環タキサンはC1 0ヒドロキシ置換基を更に有し、C10ヒドロキシ置換基をC10ケト置換基に 酸化する工程を更に含んで成る請求項6記載の方法。 10.C9ケト置換基およびC7ヒドロキシ置換基を有する四環タキサンはC 2ベンゾエート置換基および/またはC4アセテート置換基を更に有し、C2ベ ンゾエート置換基および/またはC4アセテート置換基を水素化アルミニウムリ チウムまたは水素化ナトリウムビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムで選 択的に還元する工程を更に含んで成る請求項6記載の方法。 11.C9ケト置換基を、テトラブチルアンモニウムボロハイドライドで選択 的に還元する請求項6記載の方法。 12.下記式で示される四環タキサン: [式中、 R1は水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはR14と共にカーボネートを 形成; R2は水素、ヒドロキシ、−OCOR31、またはR2aと共にオキソを形成; R2aは水素、またはR2と共にオキソを形成; R4は水素、R4aと共にオキソ、オキシランもしくはメチレンを形成、または R5aおよびそれらが結合する炭素原子と共にオキセタン環を形成; R4aは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール 、シアノ、ヒドロキシ、−OCOR30、またはR4と共にオキソ、オキシランも しくはメチレンを形成; R5は水素、またはR5aと共にオキソを形成; R5aは水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、アシルオキシ、R5と共にオキソ を形成、またはR4およびそれらが結合する炭素原子と共にオキセタン環を形成 ; R6は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロア リール、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはR6aと共にオキソを形成; R6aは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロア リール、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはR6と共にオキソを形成; R7は水素、またはR7aと共にオキソを形成; R7aは水素、ハロゲン、保護ヒドロキシ、−OR28、またはR7と共にオキソ を形成; R9は水素; R9aは水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはアシルオキシ; R10は水素、またはR10aと共にオキソを形成; R10aは水素、−OCOR29、ヒドロキシもしくは保護ヒドロキシ、またはR1 0 と共にオキソを形成; R13はヒドロキシ、または保護ヒドロキシ; R14は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロア リール、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはR1と共にカーボネートを形成; R14aは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはヘテロア リール; R28は水素、アシル、またはヒドロキシ保護基; R29、R30およびR31はそれぞれ水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、 単環アリールまたは単環ヘテロアリール。]。 13.下記式で示される四環タキサン: [式中、 R2は水素、ヒドロキシ、または−OCOR31; R4aは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール 、シアノ、ヒドロキシ、または−OCOR30; R7aは水素、ハロゲン、または−OR28; R10aは水素、−OCOR29、ヒドロキシ、または保護ヒドロキシ; R13はヒドロキシ、または保護ヒドロキシ; R14は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロア リール、ヒドロキシ、または保護ヒドロキシ; R28は水素、アシル、またはヒドロキシ保護基; R29、R30およびR31はそれぞれ水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、 単環アリールまたは単環ヘテロアリール。]。
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