【発明の詳細な説明】
5−HT1様アゴニストとしてのトリプタミンアナログ
本発明は、新規トリプタミンアナログ、その製造に有用な製造法および中間体
、それを含有する医薬組成物、および治療、特に片頭痛、門脈圧亢進症のような
過度な血管拡張により特徴づけられる障害の治療および/または予防のためのそ
の使用に関する。
本出願の優先日の後に公開されたWO−A−93/11106は、セロトニン
(5HT1)アゴニストとしてのインドール誘導体を記載している。本文献の上
位概念的開示は、以下に記載する式(I)
[式中、R1は、ハロ、C1-4アルキル、CO2R9、NHCOR9、CONR10R1 1
、SO2NR10R11、NHSO2R12、NO2、NR10R11、NHCONH2また
はCNから選ばれる3個以下の基で置換されていてもよい6〜10員環アリール
またはヘテロアリール環、
A1A2はO、SまたはNH、
R2は水素、および
R3は(CH2)2NR6R7または
の化合物を記載する点で本出願と重なる。
また、WO−A−93/11106は、R1が3−CF3−2−ピリジル、A1
A2がNH、R2が水素、およびR3がCH2CH2NMe2である化合物を実施例1
Gとして具体的に開示する。
本発明は、第1の態様において、式(I):
式(I)
[式中、
A1はO、S(O)n(ここでnは0、1または2である)、NR、CH2または
CH(OH);
A2は結合またはCH2;または
A1A2はCH=CH)、
Rは水素またはC1-4アルキル、
R1は置換されていてもよい6〜10員アリールまたはヘテロアリール環;
R2は水素、ハロゲン、C1-4アルキル、CN、NO2またはCF3;
R3はC(R4)(R5)CH2NR6R7、−CH=NNHC(NH)NH2または
R4およびR5は独立して水素またはC1-4アルキル;
R6およびR7は同一または異なって、それぞれ水素またはC1-4アルキルである
か、または、それらが結合している窒素原子と共に環を形成している;
R8は水素、C1-4アルキルまたはC3-6アルケニル;
点線は所望により結合であってもよく;および
qおよびmは独立して1または2である]
で表される化合物およびその医薬上許容される塩、溶媒和物および水和物を提供
する。
適切には、A1はO、S、NRまたはCH2である。
適切には、A2は結合またはCH2である。
適切には、R1は、置換されていてもよい6〜10員アリール環(例、フェニ
ル、ナフチル)である。
適切には、R1は、1〜4個の窒素原子を含有する置換されていてもよい6〜
10員ヘテロアリール環である。かかるヘテロアリール環としては、例えば、ピ
リジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、キノリン、キナゾリ
ンなどが挙げられる。特に、例えばピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジ
ンおよびキノリンが挙げられる。
該ヘテロアリール環は、該ヘテロアリール環の炭素または窒素原子を介してA1
A2に結合することができる。
適切には、R1は非置換、またはハロ、C1-4アルキル、ヒドロキシ、オキソ、
C1-4アルコキシ、−CO2R9、−NHCOR9、−CONR10R11、−SO2N
R10R11、−NHSO2R12、NO2、−NR10R11、−NHCONH2、CN、
CF3またはCF3O(ここでR9〜R11は独立して水素またはC1-4アルキル、お
よびR12はC1-4アルキルである)から選ばれる3個以下の基で置換されている
。
適切には、R2は水素、ハロゲン、C1-4アルキル、CN、NO2またはCF3で
ある。好ましくは、R2は水素またはハロゲン、特に水素または塩素である。
適切には、R3はC(R4)(R5)CH2NR6R7または−CH=NNHC(N
H)NH2である。
適切には、R4およびR5は水素またはC1-4アルキルである。好ましくは、R4
およびR5は共に水素またはメチルである。
適切には、R6およびR7は同一または異なって、それそれ水素またはC1-4ア
ルキルであるか、または、それらが結合している窒素原子と共に環を形成してい
る。好ましくは、R6およびR7は共に水素またはメチルである。
R6およびR7とそれらが結合している窒素原子と共に形成される適当な環とし
ては、例えば、ピロリジノおよびピペリジノ環のような5〜6員環などが挙げら
れる。
適切には、R3は基
である。
C1-4アルキル基(単独または他の基、例えばC1-4アルコキシの一部分として
のもの)としては、例えば、直鎖または分枝状であってもよいメチル、エチル、
プロピル、ブチルなどが挙げられる。
ハロ基としては、例えば、フルオロ、ブロモ、クロロ、ヨードなどが挙げられ
る。
式(I)で表される化合物としては、特に、以下の化合物が挙げられる。
3−(2−N,N−ジメチルアミノエチル)−5−フェノキシインドール、
3−(2−N,N−ジメチルアミノエチル)−5−フェニルチオインドール、
1−アミノ−2−(5−(4−メトキシフェノキシ)インドール−3−イル)エ
タン、
1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−(4−メトキシフェノキシ)イン
ドール−3−イル)エタン、
1−アミノ−2−(5−(4−メチルフェノキシ)インドール−3−イル)エタ
ン、
1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−(4−メチルフェノキシ)インド
ール−3−イル)エタン、
1−アミノ−2−(5−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)インドール−3
−イル)エタン、
1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−(3−トリフルオロメチルフェノキ
シ)インドール−3−イル)エタン、
1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(4−クロロ−5−フェノキシインドー
ル−3−イル)エタン、
3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−4−イル)−5−(4
−メトキシフェノキシ)インドール、
3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−4−イル)−5−フェ
ノキシインドール、
3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−4−イル)−5−フェ
ニルチオインドール、
1−アミノ−2−(5−(ピリド−3−イルオキシ)インドール−3−イル)エ
タン、
1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−(ピリド−3−イルオキシ)イン
ドール−3−イル)エタン、
1−アミノ−2−(5−(ピリミジン−2−イルオキシ)インドール−3−イル
)エタン、
1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−(ピリミジン−2−イルオキシ)
インドール−3−イル)エタン、
3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−4−イル)−5−(ピ
リド−2−イルオキシ)インドール、
1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−(4−ブロモフェノキシ)インド
ール−3−イル)エタン、
1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−(4−メトキシピリミジン−2−
イルオキシ)インドール−3−イル)エタン、
3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−4−イル)−5−(ピ
リド−2−イルチオ)インドール、
1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−ベンジルインドール−3−イル)
エタン、および
4−クロロ−3−(2−N,N−ジメチルアミノエチル)−5−フェニルチオイ
ンドール、および
それらの医薬上許容される塩、溶媒和物または水和物。
式(I)で表される化合物の医薬上許容される酸付加塩としては、例えば、無
機酸(例、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、リン酸)および有機酸(例、コハク
酸、マレイン酸、クエン酸、(D)および(L)酒石酸、酢酸、フマル酸)と形
成されているものなどが挙げられる。例えば式(I)で表される化合物の単離に
おい
ては他の医薬上許容されない塩(例、シュウ酸塩)を用いてもよく、これも本発
明の範囲に含まれる。式(I)で表される化合物の溶媒和物および水和物も本発
明の範囲内に含まれる。
式(I)で表されるある種の化合物、例えばR4が水素以外であるものは、不
斉中心を含有し得ると理解される。かかる化合物は、2個(またはそれ以上の)
光学異性体(エナンチオマー)として存在する。純粋なエナンチオマー、ラセミ
混合物(各エナンチオマーの50%)およびそれら2つの不均等混合物も本発明
の範囲内に含まれる。さらに、存在し得るすべてのジアステレオマー形態(純粋
なエナンチオマーおよびそれらの混合物)も本発明の範囲内に含まれる。
本発明の化合物は、当該分野で公知の方法と類似の方法により製造することが
できる。したがって本発明は、別の態様において、
(a)R3がC(R4)(R5)CH2NR6R7である化合物の場合、式(II):
式(II)
(式中、A1、A2、R1およびR2は式(I)と同意義であり、Yは還元可能な基
である)
で表される化合物を、所望により式R6R7NH(式中、R6およびR7は式(I)
と同意義)で表される化合物の存在下、還元し;または
(b)式(III):
式(III)
(式中、A1、A2、R1およびR2は上記と同意義)
で表される化合物またはその塩を、式(IV):
R3CH2CHO
式(IV)
(式中、R3は式(I)と同意義)
で表される化合物またはその保護された誘導体(例、アセタールまたはケタール
)と反応させ;または
(c)R3が
である化合物の場合、式(V):
式(V)
(式中、A1、A2、R1およびR2は上記と同意義)
で表される化合物を、式(VI):
式(VI)
(式中、R13はN−保護基または上記定義されたR8であり、qおよびmは上記
と同意義)
と反応させ、必要に応じてN−保護基を脱離させ;または
(d)R3が−CH=NNHC(NH)NH2である化合物については、
式(VII):
式(VII)
(式中、A1、A2、R1およびR2は上記と同意義)
で表される化合物をアミノグアニジンまたはその酸付加塩と反応させ;ついで所
望により、
・基R1を他の基R1に変換し;
・基R2を他の基R2に変換し;
・その医薬上許容される塩または水和物を形成させる
ことを特徴とする式(I)で表される化合物またはその塩、溶媒和物または水和
物の製造法を提供する。
式(II)で表される化合物において、Yは、R6R7NHの存在下で還元した場
合に−C(R4)(R5)CH2NR6R7に変換される基であってもよく、この場
合、Yとしては、例えば−C(R4)(R5)CN;および−C(R4)(R5)C
HOなどが挙げられる。あるいは、Yは、それ自体−C(R4)(R5)CH2N
R6R7に還元され得る基であってもよく、かかる基としては、−C(R4)(R5
)CH2NO2、−C(R4)(R5)CH2N3,−COCONR6R7、−C(R4
)(R5)CONR6R7、−C(R4)=CHNO2、−C(R4)(R5)CH2N
R6COR7などが挙げられる。
還元の厳密な方法は基Yの性質に依存し、かかる方法は当該分野において公知
であると理解される。
Yが−C(R4)(R5)CHOまたは−C(R4)(R5)CNを表す場合、式
(II)で表される化合物とアミンR6R7NHとの反応は、適切には、還元的アミ
ノ化条件下、例えばアミンR6R7NHおよび適当な溶媒の存在下での接触水素添
加条件下
で行う。適当な触媒としては、例えば、ラネーニッケルなどが挙げられる。適当
な溶媒としては、例えば、C1-4アルカノール、特にメタノールなどが挙げられ
る。該反応は、室温でまたは昇温して、反応完了に必要な間行う。好ましい反応
条件としては、例えば、R6およびR7が共に水素である化合物の場合、ラネーニ
ッケル触媒存在下のメタノール性アンモニア中の水素化が、R6およびR7が共に
C1-4アルキル、例えばメチルの場合、溶媒としてのメタノール中のジメチルア
ミンおよび触媒としてのラネーニッケル存在下での水素化などが挙げられる。
Yが基−C(R4)(R5)CH2NO2、−C(R4)(R5)CH2N3、−CO
CONR6R7または−C(R4)(R5)CONR6R7である場合、還元は、例え
ば、テトラヒドロフランのような溶媒中でアラン(水素化アルミニウムリチウム
および硫酸から調製)または水素化アルミニウムリチウムを用いて行ってもよい
。あるいは、例えば木炭上パラジウムを用いる接触水素化、またはメタノールの
ような適当な溶媒中で塩化コバルトのようなコバルトII塩を水素化ホウ素ナトリ
ウムで処理することにより製造されるホウ化コバルトで処理することにより基−
C(R4)(R5)CH2NO2を還元してもよい。
基−(R4)(R5)CH2NR6COR7の還元は、水素化アルミニウムリチウ
ムのような水素化物を用いることにより行ってもよい。
種々の他の置換基Yおよび還元法はトリプトアミン化学においてよく知られて
おり(例えばGB2185020Aに記載されているもの)、方法(a)で用い
得ると理解される。
式(II)で表される中間体化合物は標準的な方法により製造することができる
。
したがって、Yが−CH2CNである式(II)で表される化合物は、例えばシ
アン化カリウムを用いるシアン化により、対応するグラミン(すなわち、3−ジ
メチルアミノメチル)化合物から製造してもよい。該グラミン誘導体は、塩化ア
セチルの存在下、適当な溶媒(例、ジクロロメタン)中、3−非置換インドール
をビスジメチルアミノメタンと反応させることにより得てもよい。以下の反応ス
キーム1に従い、適当に置換されたニトロトルエン誘導体から3−非置換インド
ールを製造してもよい。
スキーム1
式(V)
(1)Me2NCH(OEt)2、DMF、ピロリジン
(2)N2H4・H2O、Ni
あるいは、以下の反応スキーム2に従い、適当に置換されたベンズアルデヒド
誘導体から3−非置換インドールを得てもよい。
式(V)
(1)エチルアジドアセタート/ナトリウムエトキシド/エタノール
(2)トルエン、(還流)
(3)(i)エタノール/水酸化ナトリウム(ii)HCl
(4)加熱
Yが−C(R4)(R5)CH2NR6COR7である場合、式(II)で表される
化合物は、対応するアミノエチル化合物をアシル化剤(例えば、無水酢酸、無水
プロピオン酸のような無水物、または酸と無水物、例えばギ酸と無水酢酸の混合
物)と反応させることにより製造してもよい。この中間体は、R6およびR7の一
方が水素であり、他方がC1-4アルキル基である式(I)で表される化合物の便
宜な製造法を与える。
Yが−COCONR6R7である式(II)で表される化合物は、塩化オキサリル
、ついでアミンHNR6R7と反応させ、ついで基R2を導入することにより
式(VIII):
式(VIII)
で表されるインドールから製造してもよい。R2がハロゲン、例えばヨウ素であ
る場合、これは、R2がHでYがCOCONR6R7である式(II)で表される化
合物を、タリウム トリフルオロアセタートの存在下、トリフルオロ酢酸のよう
な酸性媒体中、適当なハライド、例えばヨウ化カリウムと反応させることにより
導入してもよい。
Yが−C(R4)(R5)CHOで表される式(II)で表される化合物は、例え
ば、ピリジニウムクロロクロマート、またはジメチルスルホキシドと塩化オキサ
リルおよびトリエチルアミンのような酸化剤を用いて、対応するアルコールを酸
化することにより製造してもよい。
該アルコールそれ自体は、方法(b)に類似の環化により得てもよい。また、
該アルコールは、標準的な方法を用い、ハライド誘導体、ついでアジドに変換し
て、Yが-C(R4)(R5)CH2N3である式(II)で表される化合物を得ても
よい。
A1A2がS、CH2、CH(OH)、CH=CH、CH(OH)CH2またはC
H2CH2である式(V)で表される化合物は、式(IX):
式(IX)
(式中、R14はN−保護基、R15は上記定義の基R2またはその前駆体である)
で表される化合物を適当な求電子試薬と反応させ、ついでN−保護基を脱離させ
、ついで必要に応じて基R15を基R2に変換することにより製造することができ
る。
適当な求電子試薬としては、R1SSR1、R1(CH2)pL1(式中、pは1ま
たは2、L1はハロ(例、ブロモ、ヨード)のような適当な脱離基)、R1CHO
または
などが挙げられる。
該エポキシドとの反応により、A1A2がCH(OH)CH2である化合物が得
られ、これは酸存在下にCH=CHへ脱水することができる。該アルデヒドとの
反応により、A1A2がCH(OH)である化合物が得られ、これは例えば接触水
素化によりCH2へ還元することができる。
適当なN−保護基としては、トリアルキルシリル基、特にトリイソプロピルシ
リルなどが挙げられ、これらは標準的な方法、例えばテトラヒドロフランまたは
ジクロロメタンのような適当な溶媒中テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリ
ドにより脱離させることができる。
基R2の前駆体は、例えば、水素であり、これは、かかる基を式(VIII)の化
合物に導入するための上記ハロゲンの適当な前駆体である。
式(IX)で表される化合物は、適切には、式(X):
式(X)
[式中、L2はハロ(例、ブロモまたはヨード)のような適当な脱離基、R14お
よびR15は上記と同意義]
で表される化合物を、低温、好ましくは−60℃で、ジエチルエーテルまたはテ
トラヒドロフランのような溶媒中、tert−ブチルリチウムまたはn−ブチルリチ
ウムのようなリチウム化剤と反応させることにより製造することができる。
N−保護基は、標準的な方法、例えば、塩基としての水素化ナトリウムの存在
下、ジメチルホルムアミド中、トリイソプロピルシリルクロリドを反応させるこ
とにより導入することができる。
A1A2がSである式(V)である化合物は、式(XI):
式(XI)
(式中、L3はハロ(例、ブロモまたはヨード)またはトリフルオロメタンスル
ホニルオキシような適当な脱離基、R15は上記と同意義であり、R16は水素また
は上記定義の基R14である)
で表される化合物を、エム・コスギ(M.Kosugi)ら、Bull Chem Soc Jpn 1985
,58,3657の方法により、トルエンのような有機溶媒中、パラジウムテトラキス
トリフェニルホスフィンパラジウム(0)のようなパラジウム触媒の存在下、式
R1SSn(R17)3(式中、R17はC1-4アルキルである)で表される化合物と反
応
させ、ついで必要に応じて、基R14を脱離させおよび/または基R15を基R2に
変換することにより製造することができる。
A1A2がCH2、CH=CHまたはCH2CH2である式(V)で表される化合
物は、上記定義のとおりの式(XI)で表される化合物を、室温または好ましくは
還流温度にて、テトラヒドロフランのような有機溶媒中、パラジウムテトラキス
トリフェニルホスフィンパラジウム(0)のようなパラジウム触媒の存在下、式
R1A1A2ZnX(式中、Xはクロロまたはブロモのようなハロである)と反応さ
せ、ついで必要に応じて基R14を脱離させおよび/または基R15を基R2に変換
することにより製造することができる。
AlA2がCH=CHまたはCH2CH2である式(V)で表される化合物は、上
記定義のとおりの式(XI)で表される化合物を式R1CH=CH2で表される化合
物と反応させ、ついで必要に応じて、生成物を例えば水素雰囲気下にて木炭上パ
ラジウムで還元し、および/または基R14を脱離させ、および/または基R15を
基R2に変換することにより製造することができる。
A1A2がOCH2、SCH2またはNRCH2である式(V)で表される化合物
は、式(XII):
式(XII)
[式中、L4はハロ(例、ブロモまたはヨード)またはトリフルオロメタンスル
ホニルオキシのような適当な脱離基であり、R15およびR16は上記と同意義]
で表される化合物を、室温または好ましくは還流温度にて、ジメチルスルホキシ
ドまたはジメチルホルムアミドのような有機溶媒中、炭酸カリウムまたは炭酸水
素ナトリウムのような適当な塩基の存在下、式R1OH、R1SHまたはR1NH
Rで表される化合物と反応させ、ついで必要に応じて、基R14を脱離させおよび
/または基R15を基R2に変換することにより製造することができる。
A1A2がCH2、SCH2、CH(OH)CH2、CH=CHまたはCH2CH2
である式(V)で表される化合物は、式(XIII):
式(XIII)
(式中、L5はブロモまたはヨードのようなハロであり、R14およびR15は上記
と同意義)で表される化合物に適当な求電子試薬を反応させ、ついでN−保護基
を脱離させ、必要に応じて基R15を基R2に変換することにより製造することが
できる。適当な求電子試薬としては、R1L1、R1SSR1、R1CHOまたはR1
CH2L1(式中、L1は上記と同意義)などが挙げられる。
式(XIII)で表される化合物は、L4がハロでR16が基R14である式(XII)で
表される化合物をマグネシウムと反応させることにより、標準的な方法で製造す
ることができる。
A1A2がO、SまたはNRである式(V)で表される化合物は、所望により水
酸化カリウムのような適当な塩基の存在下、式(XIV):
式(XIV)
(式中、XはO、SまたはNRであり、R15およびR16は上記と同意義)で表さ
れる化合物を式R1L1(式中、R1は上記と同意義であり、その性質は求核芳香
族置換を許容するものであり、L1はハロのような適当な脱離基である)で表さ
れる化合物と反応させ、ついで必要に応じて基R14を脱離させおよび/または基
R15を基R2に変換することにより製造することができる。
式(V)で表される化合物の製造についての上記化学は、式(XI)または
(XII)で表される化合物に代えて、式(XVI):
式(XVI)
(式中、DはL3またはL4CH2であり、L3、L4およびR15は上記と同意義)
で表される化合物を用いる以外は、スキーム1の出発原料である式(XV):
式(XV)
で表される化合物の製造に同様に用いることができる。
A1A2がO、SまたはNRである式(XV)で表される化合物は、Dがフルオロ
である式(XVI)で表される化合物を、ジメチルスルホキシドまたはジメチルホ
ルムアミドのような双極子非プロトン性溶媒中、炭酸カリウムのような塩基の存
在下、室温または好ましくは昇温下、特に溶媒の沸騰温度にてR1OH、R1SH
またはR1NHRと反応させ、ついで必要に応じて基R15を基R2に変換すること
により製造することができる。
方法(b)による環化は、インドール化合物を製造する標準的な方法であり、
当該分野でよく知られている方法により、例えば、酢酸のような非水性溶媒中、
または水性または非水性溶媒、例えばアルコール(例、メタノール)中、塩酸ま
たはルイス酸(例、三フッ化ホウ素)のような酸触媒存在下、または酸性イオン
交換樹脂の存在下、式(III)で表される化合物を式(IV)で表される化合物と
加熱することにより行ってもよい。
式(III)で表される化合物は、ジアゾ化、例えば硝酸ナトリウムおよび濃塩
酸を用いるジアゾ化、ついで還元により、対応するアニリン誘導体から得てもよ
い。
(c)法においては、式(V)で表される化合物の式(VI)で表される化合物
との反応は、適切には、塩基、例えばナトリウムメトキシド存在下、C1-2アル
カノールのような有機溶媒中、室温または昇温下、例えば30〜50℃、便宜に
は反応混合物の還流温度で行う。あるいは、該反応は、酸性条件下、例えば酢酸
中、昇温下(例、30〜100℃)で行うことができる。R13がN−保護基、例
えばtert−ブトキシカルボニルである場合、これは標準的な方法で、例えばメタ
ノール中HClで処理することにより、またはトリフルオロ酢酸で処理すること
により脱離させることができる。
方法(d)においては、式(VII)で表される化合物は、適切には、C1-4アル
カノール、例えばメタノールまたはエタノールのような適当な溶媒中、室温また
は好ましくは昇温下、例えば30〜100℃、便宜には反応混合物の還流温度に
てアミノグアニジンの酸付加塩、例えば塩酸塩と反応させる。
適切には、式(VII)で表される化合物は、上記定義のとおりの式(V)で表
される化合物を、塩化ホスホリルとジメチルホルムアミドから生成されるフィル
スマイアー試薬と反応させ、ついで水酸化ナトリウムのような塩基の存在下、水
性の後処理をすることにより製造することができる。
R1基のおよびR2基の適当な相互変換は、当業者に明らかであり、標準的な方
法で行うことができる。
化合物(I)の酸付加塩は、標準的な方法、例えば適当な有機および無機酸(
これらの性質は当業者に明らかである)と反応させることにより製造することが
できる。
式(I)で表される化合物は、5−HT1様受容体に親和性を有し、5−HT1
様受容体の調節を必要とする病態を治療するのに有用であると期待される。特に
、該化合物は5−HT1様アゴニスト(または半アゴニスト)であり、それ自体
、片頭痛、および頭痛に関連した他の状態、例えば群発性頭痛、血管障害に関連
した頭痛、および他の神経痛の治療および/または予防における医学における有
用性を有すると期待される。また、門脈圧亢進症の治療または予防における有用
性
を有すると期待される。
さらに別の態様において、本発明は、有効量の式(I)で表される化合物また
はその医薬上許容される塩、溶媒和物または水和物を治療の必要な対象に投与す
ることよりなる、5−HT1様受容体の交代を必要とする状態、特に片頭痛また
は門脈圧亢進症の治療法を提供する。
医学における用途には、本発明の化合物は通常、標準的な医薬組成物として投
与される。したがって本発明はさらに別の態様において、式(I)で表される化
合物またはその医薬上許容される塩、溶媒和物または水和物および医薬上許容さ
れる担体よりなる医薬組成物を提供する。
本発明の化合物は、いずれかの便宜な経路、例えば経口、非経口、バッカル、
舌下、鼻内、直腸内または経皮投与により投与してもよく、それに応じて該医薬
組成物を適合させてもよい。
経口投与された場合に活性な式(I)で表される化合物およびその医薬上許容
される塩は、液剤、例えばシロップ剤、懸濁剤または乳剤、錠剤、カプセル剤お
よびロゼンジとして処方することができる。
液体処方は一般に、適当な液体担体、例えばエタノール、グリセリン、非水性
溶媒、例えばポリエチレングリコール、油または水、および懸濁化剤、保存剤、
香味剤または着色剤中の該化合物または医薬上許容される塩の懸濁液または溶液
よりなる。
錠剤形態の組成物は、固体処方の製造に常套的に用いられるいずれかの適当な
医薬担体を用いて製造することができる。かかる担体としては、ステアリン酸マ
グネシウム、デンプン、乳糖、白糖、セルロースなどが挙げられる。
カプセル形態の組成物は、常套的なカプセル化法を用いて製造することができ
る。例えば、有効成分を含有するペレットは標準的な担体を用いて調製でき、つ
いで硬ゼラチンカプセルに充填することができる。あるいは、分散液または懸濁
液は、いずれかの適当な医薬担体、例えば水性ガム、セルロース、シリケートま
たは油を用いて調製でき、ついで該分散液または懸濁液は軟ゼラチンカプセルに
充填することができる。
典型的な非経口組成物は、無菌水性担体または非経口的に許容される油、例え
ばポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、レシチン、ラッカセイ油ま
たはゴマ油中の該化合物または医薬上許容される塩の溶液または懸濁液よりなる
。あるいは、該溶液は凍結乾燥し、ついで投与直前に適当な溶媒で再構成するこ
とができる。
鼻内投与用組成物は、便宜には、エアゾール剤、滴剤、ゲル剤または粉末剤と
して処方してもよい。エアゾール処方は、典型的には、生理学的に許容される水
性または非水性溶媒中の活性物質の溶液または微粒子懸濁液よりなり、通常、カ
ートリッジの形態をとり得、噴霧器で使用するために詰め替えできる密封容器中
の無菌形態で1回または複数投与量で提供される。あるいは、密封容器は、1回
投与鼻内吸入器またはエアゾール分配器[容器の内容物を使い果たすと使い捨て
ることを意図したメータリングバルブ(metering valve)の付いたもの]のよう
な単位分配器であってもよい。該投与形態がエアゾール分配器よりなる場合、そ
れは圧縮空気のような圧縮気体またはフルオロクロロ炭化水素のような有機噴射
剤であってもよい噴射剤を含有する。また、該エアゾール投与形態は、ポンプ噴
霧器の形態をとることができる。
バッカルまたは舌下投与に適した組成物としては、錠剤、ロゼンジ、トローチ
剤などが挙げられ、これらにおいては、有効成分は担体、例えば糖およびアラビ
アゴム、トラガント、またはゼラチンおよびグリセリンと共に処方されている。
直腸内投与用組成物は、便宜には、カカオ脂のような通常の坐剤基剤を含有す
る坐剤の形態である。
経皮投与に適した組成物としては、軟膏、ゲル剤、パッチなどが挙げられる。
好ましくは、該組成物は錠剤、カプセル剤またはアンプル剤のような単位投与
形である。
経口投与用の各投与単位は、遊離塩基として計算して式(I)で表される化合
物またはその医薬上許容される塩の好ましくは1〜250mg(および非経口投与
用では好ましくは0.1〜25mg)を含有する。
本発明の医薬上許容される化合物は、通常、例えば遊離塩基として計算して式
(I)で表される化合物またはその医薬上許容される塩1mg〜500mg、好まし
くは10mg〜400mg、例えば10mg〜250mgの経口投与量、または0.1mg
〜100mg、好ましくは0.1mg〜50mg、例えば1mg〜25mgの静脈内、皮下
または筋内投与量で、該化合物を1日1〜4回投与する1日投与計画(成人患者
の場合)にて投与される。適切には、該化合物は、連続的治療の期間、例えば1
週間またはそれ以上投与される。
生物学的データ
5−HT1様受容体スクリーニング
ウサギ脳底動脈
既に記載されている方法(パーソンズ(Parsons)およびワレー(Whalley),
1989,Eur J Pharmacol 174,189-196)と同様の方法により、ウサギ単離脳底動
脈からの頭蓋内動脈内で実験を行った。
簡単に説明すると、麻酔剤(ペントバルビトンナトリウム)を過剰投与するこ
とによりウサギを殺した。全脳を素早く取り出し、氷冷修飾クレブス溶液に浸し
、解剖顕微鏡の助けをかりて脳底動脈を取り出した。該クレブス溶液の組成は以
下のとおりであった(mM):Na+(120);K+(5);Ca2+(2.25
);Mg2+(0.5);Cl-(98.5);SO4 2-(1);EDTA(0.0
4)、9502/5%CO2で平衡化。細い金属線で内腔を優しくこすることによ
り内皮を取り出した。ついで動脈を輪切片(約4〜5mm幅)に切り、等長伸長の
記録のために、Na2+(20)(mM);フマル酸塩(10);ピルビン酸塩(
5);L−グルタミン酸塩(5)およびグルコース(10)を追加的に補足した
修飾クレブス溶液中の5Oml組織浴中に配置した。ついで該動脈を37℃に保ち
3〜4mNの静止力下に置き、該溶液に95%O2/5%CO2を吹き込んだ。
90mM KCl脱分極溶液での初期反応性についての、および5−HT(10
mM)前収縮のアセチルコリン誘導弛緩の欠如についての試験の後、アスコルビ
ン酸塩20OmM、コカイン6mM、インドメタシン2.8mM、ケタンセリン1m
Mおよびプラゾシン1mMの存在下、5−HTに対する累積濃度−作用曲線(2n
M−60mM)を作成した。
45〜60分の洗浄期間後、アスコルビン酸、インドメタシン、コカイン、ケ
タンセリンおよびプラゾシンの存在下、試験化合物または5−HT(時間対等対
照)に対する累積濃度−作用曲線を作成した。
実施例1、2、3A、3B、4A、8、10B、12および16の化合物は、
0.025〜4.2μMの範囲のEC50値(半分−最大収縮の濃度)を有してい
た。
実施例1
3−(2−N,N−ジメチルアミノエチル)−5−フェノキシインドール
(a)5−フルオロ−2−ニトロトルエン(9.8g)、フェノール(11.
89g)、炭酸カリウム(12.22g)および銅−青銅(1.0g)の混合物
を16時間沸騰させた。室温まで冷却後、該混合物を沸騰ジエチルエーテル(2
×500ml)で抽出し、合わせた有機層を水性1N水酸化ナトリウム(6×10
Oml)および水(3×100ml)で洗浄した。乾燥(MgSO4)後、減圧下で溶媒
を除き、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン→5%ジエチ
ルエーテル/ヘキサン溶離液)にかけて2−ニトロ−5−フェノキシトルエン(
2.06g)を油状物として得た。
1H NMR(CDCl3)2.59(s,3H),6.81-6.85(m,2H),7.06(d,2H),7.23-
7.27(m,1H),7.38-7.46(m,2H)および8.04(m,1H).
(b)ジメチルホルムアミドジエチルアセタール(1.57g)およびピロリ
ジン(0.77g)を含有する2−ニトロ−5−フェノキシトルエン(2.06
g)のジメチルホルムアミド(30ml)溶液を120℃で2時間加熱した。減圧
下で溶媒を除去し、残渣をメタノールに溶解した。ラネーニッケル(1スパーテ
ル量)、ついでヒドラジン水和物(3×0.5ml分割、1分割30分毎)を加え
た。ヒドラジン水和物の最終分割を加えた後、該混合物をさらに1時間攪拌し、
該混合物を濾過し、溶媒を減圧下で除去した。残渣を水(100ml)およびジエ
チルエーテル(100ml)の間に分配し、該有機層を分離し乾燥(MgSO4)し
、溶媒を減圧下で除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキ
サン→10%酢酸エチル/ヘキサン溶離液)に付して5−フェノキシインドール
(0.52g)を得た。
1H NMR(d6-DMSO)6.40(m,1H),6.80-6.91(m,3H),7.02(t,1H),7.2
0(m,1H),7.26-7.44(m,4H)および11.16(br.s,1H).
(c)ジクロロメタン(25ml)中のビス(ジメチルアミノ)メタン(0.3
4g)の冷却(氷浴)溶液に、5分間にわたり塩化アセチルを滴下した。10分
間攪拌後、5−フェノキシインドール(0.51g)を加え、攪拌を室温でさら
に1時間継続した。該混合物を2N水酸化ナトリウム水溶液で塩基性化し、食塩
水(50ml)を加え、有機層を分離し、水(2×50ml)で洗浄し、乾燥(Mg
SO4)し、溶媒を減圧下で除去した。残渣をジメチルホルムアミド(25ml)
に溶解し、シアン化カリウム(0.62g)およびヨウ化メタン(0.61g)
を加えた。48時間攪拌後、該混合物を水(50ml)で希釈し、酢酸エチル(3
×50ml)で抽出した。合わせた有機層を水(4×50ml)で洗浄し、乾燥(M
gSO4)し、溶媒を減圧下で除去して3−シアノメチル−5−フェノキシインド
ール(0.57g)を得た。
1H NMR(d6-DMSO)4.01(s,2H),6.87-6.92(m,3H),7.03(t,1H),7.2
8-7.45(m,5H).
(d)ジメチルアミン(10ml)を含有する3−シアノメチル−5−フェノキ
シインドール(0.57g)のメタノール(25ml)溶液に、ラネーニッケル(
1スパーテル量)を加え、該混合物を45psiの水素圧下で2時間振とうした。
触媒を濾過により除去し、溶媒を減圧下で除去し、残渣をカラムクロマトグラフ
ィー(シリカゲル、ジクロロメタン/アンモニア中10%メタノール→8%溶離
液)に付して表題化合物(0.035g)を得、これから、メタノール(1ml)
中のシュウ酸(0.024g)、ついでジエチルエーテルを曇点まで加えること
によりシュウ酸塩(融点170〜173℃)を製造した。
実施例2
3−(2−N,N−ジメチルアミノエチル)−5−フェニルチオインドール
(a)ジメチルホルムアミド(32ml)中の5−ブロモインドール(6.35
g)および水素化ナトリウム(1.71g、油中50%懸濁液)から調製したナ
トリウム塩に、トリイソプロピルシリルクロリド(6.87g)を加え、該混合
物を室
温で2時間攪拌し、ついで氷水(150ml)中に注いだ。ジクロロメタン抽出物
を蒸発させることにより得られた粗製中間体をカラムクロマトグラフィー(シリ
カゲル、40〜60℃石油エーテル)に付して、油状物として単離された5−ブ
ロモ−1−トリイソプロピルシリルインドールを得た。
(b)5−ブロモ−1−トリイソプロピルシリルインドール(6.74g)を
冷却(CO2/アセトン)テトラヒドロフラン(100ml)に溶解し、tert−ブ
チルリチウム(40ml、ペンタン中1.7M)を30分かけて加えた。深黄色溶
液の攪拌をさらに1時間続け、テトラヒドロフラン(30ml)中のジフェニルジ
スルフィド(21g)を加え、該混合物を一夜室温まで加温し、テトラブチルア
ンモニウムフルオリド(50ml)テトラヒドロフラン中1M)を加え、攪拌をさ
らに2時間続けた。水(200ml)を加え、該混合物をジエチルエーテル(3×
100ml)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(100ml)で洗浄し、乾燥(
MgSO4)し、溶媒を減圧下で除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シ
リカゲル、ヘキサン/ジエチルエーテル0〜40%溶離液)に付し、適当な画分
を合わせ、溶媒を除去し、残渣をヘキサン/ジエチルエーテルから再結晶して5
−フェニルチオインドール(2.21g、融点97〜99℃)を得た。
(c)氷冷しながらジエチルエーテル(10ml)中の5−フェニルチオインド
ール(0.75g)に、ジエチルエーテル(2ml)中のオキサリルクロリド(0
.57g)を5分間かけて滴下した。1時間攪拌後、析出固体を濾過により集め
、ジクロロメタン(40ml)中に溶解し、ジメチルアミンのジエチルエーテル(
4ml)飽和溶液を加えた。1時間攪拌後、該混合物をジクロロメタン(40ml)
で希釈し、10%炭酸カリウム水溶液(2×30ml)、水(2×30ml)および
食塩水(30ml)で洗浄した。有機層を乾燥(MgSO4)し、溶媒を減圧下で除
去した。残渣を酢酸エチル/ジエチルエーテルでトリチュレートして3−N,N
−ジメチルグリオキサミド−5−フェニルチオインドール(0.78g、融点1
63〜166℃)を得た。
(d)3−N,N−ジメチルグリオキサミド−5−フェニルチオインドール(
0.4g)のテトラヒドロフラン(70ml)溶液に、アラン(alane)[テトラ
ヒドロフ
ラン(50ml)中、水素化アルミニウムリチウム(0.76g)および濃硫酸(
1.0g)から調製]を加え、該混合物を16時間攪拌した。水を滴下すること
によりクエンチした後、該混合物を濾過(セライトパッド)し、溶媒を減圧下で
除去した。残渣をジクロロメタン(50ml)および1M塩酸(50ml)の間に分
配した。有機層を分離し、乾燥(MgSO4)し、溶媒を減圧下で除去した。残渣
をジエチルエーテル/酢酸エチルでトリチュレートして表題化合物(0.2Og
)融点162℃以上で軟化)を得た。
1H NMRδ(d6-DMSO)2.81(s,6H),3.12(m,2H),3.30(m,2H),7.06(
d,2H),7.12(t,1H),7.23(m,3H),7.35(s,1H),7.46(s,1H),7.9
1(s,1H),10.36(br.s,1H)および11.32(s,1H).
実施例3
1−アミノ−2−(5−(4−メトキシフェノキシ)インドール−3−イル)
エタン(3A)および1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−(4−メト
キシフェノキシ)インドール−3−イル)エタン(3B)
a)小片に切ったナトリウム金属(2.01g、87.43g)を無水エタノ
ール(67ml)に溶解し、得られた溶液を−5℃に冷却した。エチルアジドアセ
タート(11.32g、87.67mmol)および3−(4−メトキシフェノキシ
)ベンズアルデヒド(5.Og,21.91mmol)の混合物を30分かけて滴下
した。添加終了に際して、該混合物を−5℃で4.5時間攪拌し、ついで室温で
一夜攪拌した。赤色反応混合物を飽和NH4Cl水溶液に注ぎ、Et2Oで抽出(
3×)した。該エーテル性抽出物を洗浄(H2Oおよびついで飽和食塩水)し、
乾燥(MgSO4)し、蒸発させてオレンジ色のガムを得、これをクロマトグラ
フィー(シリカゲル;ヘキサン/Et2O;0〜15%)に付した。こうして生成
物エチル2−アジド−3−(3−(4−メトキシフェノキシ)フェニル)プロペ
ノアートを淡黄色ガムとして得た(5.5g、70%)。
b)ビニルアジド(4.40g、12.97mmol)を乾燥再蒸留キシレン(2
50ml)に溶解し、窒素雰囲気下で還流キシレン(280ml)に滴下した。滴下
が終了したら、還流を4.5時間維持した。冷却後、キシレンを真空中で蒸発さ
せ、
得られた黄色固体をクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン/Et2O;0〜
21%)に付した。2個の生成物:
(i)エチル7−(4−メトキシフェノキシ)インドール−2−カルボキシラ
ート(Rf=0.35;ヘキサン/Et2O)無色板状晶(ヘキサンから)、0.
957g(24%)、および(ii)エチル5−(4−メトキシフェノキシ)イン
ドール−2−カルボキシラート(Rf=0.19;ヘキサン/Et2O)無色針状
晶(ヘキサン/トルエン(3:1)から)、1.661g(41%)
が得られた。
c)エチル5−(4−メトキシフェノキシ)インドール−2−カルボキシラー
ト(1.60g,5.14mmol)をメタノール性NaOH(3.2M,9.1ml
)中、還流温度で1時間加熱した。得られた濃ペーストを水に加え、5M HC
lでpH2にした。こうして形成した酸の線状沈殿物をEtOAc(3×)中に抽
出し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、蒸発させて
5−(4−メトキシフェノキシ)インドール−2−カルボン酸1.40g(96
%)をオフホワイトの(純白でない)固体として得た。
d)該カルボン酸(1.3g,4.59mmol)を乾燥Et2Oに懸濁し、該混合
物をドライアイス/アセトン浴中で冷却した。前濃縮液体アンモニア(約20ml
)を加え、該混合物を攪拌した。該冷却を除き、過剰のアンモニアを蒸発させな
がら該混合物を室温まで加温した。残ったエーテルを真空中で蒸発させるとアン
モニア塩がフラスコの内側を囲む被膜として残った。ついでこれに空冷コンデン
サーを付け、N2の雰囲気下、該フラスコをミクロバーナー上で加熱した。該固
体は溶融し黒ずみ、激しい気体の発生が観察された。冷却後、該物質をCH2C
l2に溶解し、K2CO3水溶液(2×)、ついで食塩水で洗浄し、乾燥(MgS
O4)し、蒸発させて黒ずんだ油状物を得、これを蒸留(クーゲルロール;約0
.5mbarで250℃)して5−(4−メトキシフェノキシ)インドール0.95
g(87%)を無色油状物として得、これは放置することにより結晶性集合体に
固化した。
e)N,N,N’,N’−テトラメチルジアミノメタン(0.29g,0.39m
l,2.82mmol)をCH2Cl2(乾燥;8.5ml)に溶解し、攪拌溶液を氷浴
中で冷却し
た。塩化アセチル(0.23g,0.21ml,2.95mmol)を10分かけて滴
下(シリンジ)して白色懸濁液を得た。冷却を維持しながらさらに20分間攪拌
後、5−(4−メトキシフェノキシ)インドール(0.5g,2.09mmol)の
CH2Cl2(7.2ml)溶液を20分かけて滴下した。冷却を除き、得られた清
澄な溶液を室温で1時間攪拌した。ついで該溶液をCH2Cl2で希釈し、10%
NaOH水溶液(2×)、ついで飽和NaCl水溶液で洗浄し、乾燥(MgSO4)
した。真空中で蒸発させることにより3−(N,N−ジメチルアミノメチル)−
5−(4−メトキシフェノキシ)インドールをガムとして得た。この物質をDM
F(乾燥;7ml)に溶解し、シアン化カリウム(0.52g,8.0mmol)、つ
いでヨウ化メチル(1.19g,0.52ml,8.35mmol)を加えた。該混合
物は濁り、結局は不透明になった。室温で36時間攪拌後、水を加え、該混合物
をEt2O(2×)で抽出した。合わせた有機層をH2O(2×)、ついで飽和食
塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、蒸発させてほとんど無色のガムを得た。こ
れをEt2Oでトリチュレートして3−シアノメチル−5−(4−メトキシフェノ
キシ)インドール0.334g(57%)をほとんど無色の固体として得た。
f)該シアノメチル化合物(0.31g,1.114mmol)をMeOH(15m
l)に溶解し、該溶液を冷却(ドライアイス/アセトン浴)した。前濃縮ジメチ
ルアミン(約15ml)、ついでラネーニッケル(1スパーテル量)を加えた。該
混合物を約45psi(室温)で1.5時間水素化した。触媒を濾去し、濾液を蒸
発させてガムを得た。これをiPrOH(10ml)に溶解し、ジtert-ブチルジカ
ーボナート(0.25g,1.15mmol)で処理した。室温で1時間攪拌後、該
混合物を蒸発させてガムを得、これをクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサ
ン/Et2O;0〜60%およびついでCH2Cl2/EtOH(2%濃NH3水溶液
含有);0〜18%)に付した。2個の生成物が得られた:(i)60%Et2O
/ヘキサン中に溶出した1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(5−(4
−メトキシフェノキシ)インドール−3−イル)エタン;無色ガム(0.088
g,21%)、および(ii)上記のより極性の大きな溶離液を要した1−(N,
N−ジメチルアミノ)−2−(5−(4−メトキシフェノキシ)インドール−3
−イル)エタン;
ガム(0.166g,48%)。極性の小さい方の生成物をMeOH(0.5ml
)に溶解し、エーテル性HCl(1.0M,2ml)で処理した。約4℃で2時間
放置後、該溶液を蒸発乾固させた。残渣をMeOH(0.5ml)に再溶解し、Et2
Oの添加に際して、1−アミノ−2−(5−4−メトキシフェノキシ)インド
ール−3−イル)エタン塩酸塩(3A)0.054g(15%)(融点207〜
26℃(分解))の小さいやや桃色の板状晶が得られた。より極性の大きいカラ
ム画分をメタノールに溶解し、シュウ酸(0.10g,1.11mmol)で処理し
た。該淡黄色溶液にEt2Oを加えることにより1−(N,N−ジメチルアミノ)
−2−(5−(4−メトキシフェノキシ)インドール−3−イル)エタンシュウ
酸塩(3B)0.116g(26%)(融点166〜70℃)が小さな淡いオフ
ホワイトの結晶として得られた。
実施例3Aおよび3Bについて上記したのと同様の方法により、以下の組の化
合物を合成した。
実施例4
1−アミノ−2−(5−(4−メチルフェノキシ)インドール−3−イル)エ
タン(4A)および1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−(4−メチル
フェノキシ)インドール−3−イル)エタン(4B)
a)先に記載のとおり、EtOH(72ml)中のナトリウム金属(2.16g
,93.95mmol)からナトリウムエトキシドを調製し、冷却後、エチルアジド
アセタート(12.17g,94.25mmol)および3−(4−メチルフェノキ
シ)ベンズアルデヒド(5.0g,23.56mmol)の混合物を加えた。4.5
時間後、該反応を後処理し、クロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン/Et2
O;0〜5%)に付して生成物:エチル2−アジド−3−(3−(4−メチルフ
ェノキシ)フェニル)プロペノアート4.50g(59%)を黄色油状物として
得た。
b)キシレン(170ml)中の該アジド(3.38g,10.46mmol)をN2
雰囲気下で還流キシレン(180ml)に加えた。3.5時間還流後、該溶液を
冷却し、蒸発させ、残渣をクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン/Et2O
)に付して2個の生成物:(i)エチル7−(4−メチルフェノキシ)インドー
ル−
2−カルボキシラート(ヘキサンからの無色針状晶)0.797g(20%)、
および(ii)エチル5−(4−メチルフェノキシ)インドール−2−カルボキシ
ラート(ヘキサン/トルエンからの無色結晶)1.752g(43%)を得た。
c)エチル5−(4−メチルフェノキシ)インドール−2−カルボキシラート
(1.0g,3.39mmol)をメタノール性NaOH(3.2M,6.0ml)中
、還流温度で1時間加水分解した。後処理後、ほとんど白色の固体として生成物
:5−(4−メチルフェノキシ)インドール−2−カルボン酸0.92g(約1
00%)を得た。
d)該カルボン酸(0.72g,2.69mmol)をそのアンモニウム塩に変換
し、これを加熱(ミクロバーナー)して黒ずんだ油状物を得た。これを蒸留(ク
ーゲルロール、約1mbarで250℃)して無色ガムである5−(4−メチルフェ
ノキシ)インドール0.417g(70%)を得、これは冷凍室で保存すると固
化した。
e)CH2Cl2(7ml)中のN,N,N’,N’−テトラメチルジアミノメタン
(0.24g,0.32ml,2.35mmol)の冷却溶液を塩化アセチル(0.1
9g,0.17ml,2.39mmol)、ついで5−(4−メチルフェノキシ)イン
ドール(0.39g,1.74mmol)のCH2Cl2(6ml)溶液で処理し、後処
理後に3−(N,N−ジメチルアミノメチル)−5−(4−メチルフェノキシ)
インドールをガムとして得た。これをDMF(6ml)中、シアン化カリウム(0
.43g,6.6mmol)およびヨウ化メチル(0.98g,0.43ml,6.9
mmol)で16時間処理し、適当に後処理した後、3−シアノメチル−5−(4−
メチルフェノキシ)インドールをオフホワイトの結晶性固体0.338g(74
%)として得た。
f)該シアノメチル化合物(0.324g,1.235mmol)をラネーニッケ
ル上、室温、45psiでMeOH(9ml)およびMe2NH(7ml)中で水素化した
。後処理およびiPrOH中のBOC2O(過剰)での処理後、蒸発させることに
よりガムを得、これをクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン/Et2O;0
〜50%およびついでCH2Cl2/2%濃縮水性NH3を含有するEtOH;0〜
14%)に付した。2個の生成物;(i)1−tert−ブトキシカルボニルアミノ
−2−(5−(4−メチルフェノキシ)インドール−3−イル)エタン;ガム(
0.
12g)および(ii)1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−(4−メチ
ルフェノキシ)インドール−3−イル)エタン;ガム(0.19g)を得た。そ
の極性の小さい方の化合物をHCl/Et2O(MeOH中)で処理してぼんやり
としたふじ色の結晶性固体;1−アミノ−2−(5−(4−メチルフェノキシ)
インドール−3−イル)エタン塩酸塩(4A)0.063g(17%)融点23
0〜34℃を得た。そのより極性の大きいカラム画分をMeOH(約1.5ml)
中、シュウ酸(0.11g)で処理し、ついでEt2Oを加えて1−(N,N−ジ
メチルアミノ)−2−(5−(4−メチルフェノキシ)インドール−3−イル)
エタンシュウ酸塩(4B)をオフホワイトの顆粒状結晶0.12g(25%)、
融点148〜52℃を得た。
実施例5
1−アミノ−2−(5−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)インドール−
3−イル)エタン(5A)および1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−
(3−トリフルオロメチルフェノキシ)インドール−3−イル)エタン(5B)
a)先に記載のとおり、EtOH(53ml)中のナトリウム金属(1.58g
,68.73mmol)からナトリウムエトキシドを調製し、冷却後、エチルアジド
アセタート(8.93g,69.16mmol)と3−(3−トリフルオロメチルフ
ェノキシ)ベンズアルデヒド(4.6g,17.28mmol)との混合物を加えた
。16時間後、該反応を後処理し、クロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン
/Et2O;0〜3%)に付して生成物:エチル2−アジド−3−(3−(3−ト
リフルオロメチルフェノキシ)フェニル)プロペノアートを黄色油状物3.52
g(54%)として得た。
b)キシレン(150ml)中の該アジド(3.50g,9.28mmol)をN2
雰囲気下で還流キシレン(172ml)に加えた。2時間還流後、該溶液を冷却し
、蒸発させ、残渣をクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン/Et2O)に付
して2個の生成物:(i)エチル7−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)イ
ンドール−2−カルボキシラート(ヘキサンからの無色プリズム晶)0.886
g(27%)、および(ii)エチル5−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)
イン
ドール−2−カルボキシラート(ヘキサン/トルエンからの無色針状晶)1.0
62g(33%)を得た。
c)エチル5−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)インドール−2−カル
ボキシラート(0.8g,2.29mmol)をメタノール性NaOH(3.2M,
4.0ml)中、還流温度で1時間加水分解した。後処理後、ほとんど白色の固体
として生成物:5−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)インドール−2−カ
ルボン酸0.73g(約100%)を得た。
d)該カルボン酸(0.73g,2.27mmol)をそのアンモニウム塩に変換
し、生じた黒ずんだ油状物のtlcが出発物の消費を示すまでこれを加熱(ミクロ
バーナー)した。この油状物を蒸留(クーゲルロール、約0.8mbarで225℃
)して実質的に無色の油状物である5−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)
インドール0.537g(85%)を得た。
e)CH2Cl2(7.3ml)中のN,N,N’,N’−テトラメチルジアミノメ
タン(0.26g,0.34ml,2.50mmol)の冷却溶液を塩化アセチル(0
.20g,0.18ml,2.53mmol)、ついで5−(3−トリフルオロメチル
フェノキシ)インドール(0.50g,1.79mmol)のCH2Cl2(6.2ml
)溶液で処理し、後処理後に3−(N,N−ジメチルアミノメチル)−5−(3
−トリフルオロメチルフェノキシ)インドールをガムとして得た。これをDMF
(9ml)中、細かく粉砕したシアン化カリウム(0.45g,6.9mmol)およ
びヨウ化メチル(1.03g,0.45ml,7.26mmol)で16時間処理し、
適当に後処理しクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン/Et2O;0〜45
%)に付した後、3−シアノメチル−5−(3−トリフルオロメチルフェノキシ
)インドール0.415g(73%)をほとんど無色のガムとして得た。
f)該シアノメチル化合物(0.4g,1.27mmol)をラネーニッケル上、
室温、40psiでMeOH(18ml)およびMe2NH(14ml)中で水素化した。
後処理およびiPrOH中のBOC2O(過剰)での処理後、蒸発させることによ
りガムを得、これをクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン/Et2O;0〜
60%およびついでCH2Cl2/2%NH3を含有するEtOH;0〜22%)
に付し
た。2個の生成物:(i)1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(5−(
3−トリフルオロメチルフェノキシ)インドール−3−イル)エタン;無色ガム
(0.069g)および(ii)1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−(
3−トリフルオロメチルフェノキシ)インドール−3−イル)エタン;ガム(0
.21g)を得た。その極性の小さい方の化合物をHCl/Et2O(MeOH中)
で処理して白色の結晶性粉末として1−アミノ−2−(5−(3−トリフルオロ
メチルフェノキシ)インドール−3−イル)エタン塩酸塩(5A)0.023g
(5%)融点200−08℃を得た。そのより極性の大きいカラム画分をMeO
H中のシュウ酸(0.083g)で処理し、ついでEt2Oを加えて1−(N,N
−ジメチルアミノ)−2−(5−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)インド
ール−3−イル)エタンシュウ酸塩(5B)の小さい白色結晶0.151g(2
7%)、融点169〜72℃を得た。
実施例6
1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(4−クロロ−5−フェノキシインド
ール−3−イル)エタン
a)3−フェノキシ安息香酸(20.0g,93.36mmol)を分割して塩化
チオニル(20ml)に加え、得られた混合物を1.5時間還流した。冷却後、過
剰のSOCl2を真空中で蒸発させて粗製酸クロリドを褐色油状物として得た。
これをCH2Cl2/THF(1:3;95ml)に溶解し、該溶液をCH2Cl2(
185ml)中の2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールの攪拌氷冷溶液に
滴下し、N2の雰囲気下で維持した。該混合物を室温で約16時間攪拌し、つい
で水(2×)および飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、蒸発させてガム
を得た。この物質を冷却(氷浴)し、塩化チオニル(18ml)を攪拌しながら滴
下した。該混合物は暖まり、激しい気体の放出が観察された。室温で0.5時間
攪拌後、過剰のSOCl2を真空中で蒸発させた。残渣を水に懸濁し、氷浴中で
冷却しながら20%NaOH水溶液をpH約13になるまで加えた。該混合物をC
H2Cl2で抽出(2×)し、合わせた抽出物を水(2×)および飽和食塩水で洗
浄し、乾燥(MgSO4)し、蒸発させてガムを得た。これをクロマトグラフィー
(シリカゲ
ル;ヘキサン/Et2O)に付して2個の生成物:
(i)2−(3−フェノキシフェニル)−4,4−ジメチル−4,5−ジヒドロ
オキサゾール(Rf=0.42,3:1へキサン/Et2O)淡黄色油状物12.
72g(51%)および
(ii)2−(3−フェノキシベンズアミド)−2−メチルプロピルベンゾアート
(Rf=0.26,3:1ヘキサン/Et2O)淡黄色粘性ガム8.98g(20
%)を得た。
b)2−(3−フェノキシフェニル)−4,4−ジメチル−4,5−ジヒドロ
オキサゾール(4.5g,16.83mmol)をTHF(43ml)に溶解し、該溶
液を−65℃に冷却した。nBuLi(ヘキサン中2.5M;9.5ml)を、−6
0℃未満の温度を維持する適当な速さで加えた(シリンジ)。得られたオレンジ
−黄色溶液を−65℃で45時間攪拌し、ついでN−クロロスクシンイミド(2
.25g,16.85mmol)のTHF(35ml)溶液を加え、再度、温度が−6
0℃を越えていないことを確認した。該混合物を少しずつ室温に加温し、一夜攪
拌した。水でクエンチしTHFのバルクを真空中で蒸発させた後、該二相混合物
をEt2O(2×)で抽出した。合わせたエーテル性抽出物をH2O、ついで飽和
食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、蒸発させてガムを得、これをクロマトグ
ラフィー(シリカゲル;ヘキサン/Et2O;0〜17%)に付して2個の化合物
を得た。まず未反応の出発物質を回収し(1.44g,32%)、ついで必要な
生成物2−(2−クロロ−3−フェノキシフェニル)−4,4−ジメチル−4,
5−ジヒドロオキサゾール2.81g(55%)を粘性ガムとして得た。
c)2−(2−クロロ−3−フェノキシフェニル)−4,4−ジメチル−4,
5−ジヒドロオキサゾール(2.80g,9.28mmol)をニトロメタン(4.
0ml)中のヨウ化メチル(1.8ml)と共に24時間加熱した(浴温約70℃)
。該褐色溶液を冷却し、かすかな曇りが観察されるまでEt2Oを加えた。ほとん
どすぐに結晶化が始まり、該混合物を冷凍室中に一夜放置した。生成物:2−(
2−クロロ−3−フェノキシフェニル)−3,4,4−トリメチル−4,5−ジ
ヒドロオキサゾリウムヨージド3.51g(85%)の大きなオフホワイトの結
晶が得ら
れた。
d)該四級ヨージド(3.48g,7.83mmol)をEtOH(34ml)中で
攪拌し、水素化ホウ素ナトリウム(1.07g,28.28mmol)を分割して約
1時間かけて加えた。さらに1時間攪拌後、HCl(2M;36ml)を注意しな
がら加えた。該混合物を1時間攪拌し、NaClで飽和させた後、Et2O(2×
)で抽出した。合わせた(茶色がかった)抽出物をNa2S2O3水溶液、水、つい
で飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、蒸発させてガムを得た。これをT
HF(30ml)に溶解し、5M HClを曇り点まで加えた。該混合物を30分
間還流し、冷却後、水を加え、ついで泡立ちが止まるまで固体炭酸水素ナトリウ
ムを注意深く加えた。ついでTHFを真空中で除去し、NaClを加え、該混合
物をEt2O(2×)で抽出した。合わせた抽出物をH2O、ついで飽和食塩水で
洗浄し、乾燥(MgSO4)し、蒸発させて実質的に無色の結晶性固体として2−
クロロ−3−フェノキシベンズアルデヒド1.35g(74%)を得た。
該合成はこの後、実施例3について上記した経路に従う。
e)EtOH(18ml)中のナトリウム金属(0.50g,21.75mmol)
からナトリウムエトキシドを調製し、冷却後、エチルアジドアセタート(2.8
8g,22.31mmol)と2−クロロ−3−フェノキシベンズアルデヒド(1.
28g,5.47mmol)との混合物を加えた。1.5時間後、該反応を後処理し
、クロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン/Et2O;0〜10%)に付して
生成物:エチル2−アジド−3−(2−クロロ−3−フェノキシフェニル)プロ
ペノアートを黄色油状物0.913g(49%)として得た。
f)キシレン(42ml)中の該アジド(0.904g,2.63mmol)をN2
雰囲気下で還流キシレン(49ml)に加えた。1時間還流後、該溶液を冷却し、
蒸発させ、残渣をクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン/Et2O)に付し
て生成物:エチル4−クロロ−5−フェノキシインドール−2−カルボキシラー
ト(ヘキサン/トルエンからの小さな非常に淡い黄色の結晶)0.313g(3
7%)を得た。
g)エチル4−クロロ−5−フェノキシインドール−2−カルボキシラート
(0.302g,0.956mmol)をメタノール性NaOH(3.2M,1.7m
l)中、還流温度で1.5時間加水分解した。後処理後、ほとんど白色の固体と
して生成物:4−クロロ−5−フェノキシインドール−2−カルボン酸0.27
5g(約100%)を得た。
h)該カルボン酸(0.22g,0.765mmol)を加熱(バリテンプ・ヒー
ト・ガン(Varitemp heat gun)、約400℃)して黒ずんだ油状物を得た。こ
れをクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン/Et2O)に付して4−クロロ
−5−フェノキシインドールを緑がかった固体0.147g(79%)として得
た。
i)CH2Cl2(2.4ml)中のN,N,N’,N’−テトラメチルジアミノメタ
ン(0.083g,0.11ml,0.812mmol)の冷却溶液を塩化アセチル(
0.064g,0.057ml,0.80mmol)、ついで4−クロロ−5−フェノ
キシインドール(0.14g,0.574mmol)のCH2Cl2(2ml)溶液で処
理し、後処理後に3−(N,N−ジメチルアミノメチル)−4−クロロ−5−フ
ェノキシインドールをオフホワイトの固体として得た。これをDMF(1ml)中
、シアン化カリウム(0.143g,2.19mmol)およびヨウ化メチル(0.
033g,0.143ml,2.29mmol)で16時間処理した。適当に後処理し
クロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン/Et2O;0〜55%)に付した後
、3−シアノメチル−4−クロロ−5−フェノキシインドール0.094g(5
8%)をオフホワイトの結晶性固体として得た。
j)該シアノメチル化合物(0.09g,0.318mmol)をラネーニッケル
上、室温、4OpsiでMeOH(6ml)およびMe2NH(6ml)中で水素化した。
後処理しiPrOH(約2ml)中のBOC2O(0.06g)で2時間処理した後
、蒸発させることによりガムを得、これをクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘ
キサン/Et2O;0〜60%およびついでCH2Cl2/2%濃NH3水を含有す
るEtOH;0〜15%)に付した。その極性の小さい方の成分:1−(tert−
ブトキシカルボニルアミノ)−2−(4−クロロ−5−フェノキシインドール−
3−イル)エタン0.012g(10%)をガムとして得た。そのより極性の大
きい成分:1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(4−クロロ−5−フェノキ
シインドール
−3−イル)エタン(これもまたガムである)0.035g(35%)をMeO
H中のシュウ酸(0.02g)で処理し、ついでEt2Oを加えて1−(N,N−
ジメチルアミノ)−2−(4−クロロ−5−フェノキシインドール−3−イル)
エタンシュウ酸塩(白色結晶性固体)0.034g(26%)(融点163〜6
6℃)を得た。
実施例7
3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−4−イル)−5−
(4−メトキシフェノキシ)インドール
5−(4−メトキシフェノキシ)インドール(上記調製のとおり;0.411
g,1.72mmol)および1−メチル−ピペリド−4−オン(0.24ml)を、
MeOH(24ml)中、16時間、ナトリウムメトキシド(0.108g)と共
に還流した。Tlcが反応が完了していないことを示したので、還流を24時間
にわたり継続した。この時間の間、さらに4−メチルピペリドン(4×0.24
ml)およびNaOMe(0.108g)を加えた。室温で48時間放置後、該混合
物を水で希釈し、該MeOHを真空中で蒸発させた。残留混合物をEtOAc(3
×)で抽出し、合わせた抽出物をH2O、ついで飽和食塩水で洗浄し、乾燥(Mg
SO4)し、蒸発させて黄色固体を得、これをクロマトグラフィー(シリカゲル
;CH2Cl2/EtOH)に付し、該生成物を淡黄色固体を得た。これをMeOH
に溶解し、シュウ酸(0.15g)で処理した。Et2Oの添加により、3−(1
−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−4−イル)−5−(4−メト
キシフェノキシ)インドールシュウ酸塩0.283g(39%)(融点157〜
65℃分解)の黄色針状晶を得た。
実施例8
3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−4−イル)−5−
フェノキシインドール
5−フェノキシインドール(0.30g,1.43mmol)、1−メチルピペリ
ド−4−オン(0.188g,0.2ml,1.66mmol)およびナトリウムメト
キシド(0.09g)をMeOH(20ml)中、還流温度で20時間加熱した。
冷却後、
水を加え、該MeOHのほとんどを真空中で蒸発させた。残留混合物を水で希釈
し、EtOAc(2×)で抽出し、合わせた抽出物を水で洗浄し、乾燥(MgSO4
)し、蒸発させて3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−4
−イル)−5−フェノキシインドール(黄色固体)0.243g(56%)を得
た。該遊離塩基(0.1g)をMeOHに溶解し、フマル酸(0.057g,0
.49mmol)で処理した。曇り点までEt2Oを加え、該混合物を約4℃で48時
間保って3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−4−イル)
−5−フェノキシインドールフマル酸塩(淡黄色結晶性固体)0.072g(5
2%)(融点135〜37℃)を得た。
実施例9
3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−4−イル)−5−
フェニルチオインドール
この製造は実施例8と同様にして行った。
5−フェニルチオインドール(0.50g,2.22mmol)、1−メチルピペ
リド−4−オン(0.292g,0.32ml,2.58mmol)およびナトリウム
メトキシド(0.139g)をMeOH(25ml)中還流温度で20時間加熱し
た。冷却および後処理後、3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドリピ
リド−4−イル)−5−フェニルチオインドール0.399g(56%)を淡黄
色固体として得た。該遊離塩基(0.20g)をMeOH/Et2O中、フマル酸
(0.11g,0.94mmol)で処理して3−(1−メチル−1,2,5,6−
テトラヒドロピリド−4−イル)−5−フェニルチオインドールフマル酸塩0.
124g(46%)(融点225〜28℃)を得た。
実施例10
1−アミノ−2−(5−(ピリド−3−イルオキシ)インドール−3−イル)
エタン(10A)および1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−(ピリド
−3−イルオキシ)インドール−3−イル)エタン(10B)
a)3−ヒドロキシピリジン(15.0g,157mmol)のDMF(60ml)
溶液に、炭酸カリウム(15.36g,110mmol)および銅粉(1.2g)を
加えた。
該混合物をN2下で15分間攪拌し、ついで5−フルオロ−2−ニトロトルエン
(12.29g,79mmol)のDMF(10ml)溶液を約0.5時間かけて滴下
した。該混合物を還流温度で5時間攪拌し、ついで冷却した。EtOAcを加え、
生じた黒色固体沈殿物を濾過により除き、廃棄した。NaOH水溶液(1M,1
00ml)を加え、2層の混合物をハイフロ(Hyflo)で濾過して不溶のタール状
物質を除いた。ついでEtOAc層を分離し、乾燥(MgSO4)し、蒸発させて黒
ずんだ油状物を得た。クロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン/EtOAc
;0〜24%)に付して生成物:2−ニトロ−5−(ピリド−3−イルオキシ)
トルエン(黄色固体)8.0g(22%)を得た。
b)2−ニトロ−5−(ピリド−3−イルオキシ)トルエン(6g,26mmol
)、ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(5.43g,45mmol)および
ピロリジン(3.24g,45mmol)をDMF(70ml)中、還流温度で3時間
加熱した。DMFを真空中で蒸発させると深赤色油状物が残り、これをMeOH
(200ml)に溶解し、該溶液を氷浴中で冷却した。ラネーニッケル(3スパー
テル量)を加え、ついでヒドラジン水和物(24ml;反応の活力を適度にするた
めに分割して)加えた。添加が完了したら、該混合物を室温で1時間攪拌し、つ
いでラネーニッケル残渣を濾過により除いた。濾液を蒸発させ、残渣に水を加え
、ついでこれをEtOAc(2×)で抽出した。該抽出物を乾燥(MgSO4)し、
蒸発させてガムを得、これをクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン/Et
OAc;0〜42%)に付して白色固体として5−(ピリド−3−イルオキシ)
インドール1.60g(24%)を得た。
この後、この製造は実施例3の合成の対応する段階に厳密に従う。
c)CH2Cl2(10ml)中のN,N,N’,N’−テトラメチルジアミノメタ
ン(0.829g,1.11ml,8.12mmol)の冷却溶液を塩化アセチル(0
.637g,0.573ml,8.12mmol)、ついで5−(ピリド−3−イルオ
キシ)インドール(1.23g,5.8mmol)のCH2Cl2(100ml)溶液で
処理し、後処理後に3−(N,N−ジメチルアミノメチル)−5−(ピリド−3
−イルオキシ)インドールをガムとして得た。これをDMF(70ml)中、細か
く粉砕したシアン化
カリウム(1.246g,19mmol)およびヨウ化メチル(2.7g,1.18
ml,19mmol)で16時間処理し、適当に後処理しクロマトグラフィー(シリカ
ゲル;ヘキサン/EtOAc;0〜60%)に付した後、3−シアノメチル−5−
(ピリド−3−イルオキシ)インドール0.655g(45%)をガムとして得
、これは放置すると固化した。
d)該シアノメチル化合物(0.655g,2.6mmol)をラネーニッケル上
、室温、5OpsiでMeOH(100ml)およびMe2NH(20ml)中で水素化し
た。後処理およびiPrOH中のBOC2O(過剰)での処理後、蒸発させること
によりガムを得、これをクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン/Et2O;
0〜100%およびついでCH2Cl2/2%濃NH3水を含有するEtOH;0〜
15%)に付した。2個の生成物:(i)1−tert−ブトキシカルボニルアミノ
−2−(5−(ピリド−3−イルオキシ)インドール−3−イル)エタン(無色
ガム)0.10g(11%)および(ii)1−(N,N−ジメチルアミノ)−2
−(5−(ピリド−3−イルオキシ)インドール−3−イル)エタン(ガム)0
.20g(27%)を得た。その極性の小さい方の化合物をHCl/Et2O(M
eOH中)で処理してやや褐色の吸湿性固体:1−アミノ−2−(5−(ピリド
−3−イルオキシ)インドール-3−イル)エタン塩酸塩(10A)を得た。そ
のより極性の大きいカラム画分をMeOH中のシュウ酸で処理し、ついでEt2O
を加えて1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−(ピリド−3−イルオキ
シ)インドール−3−イル)エタンシュウ酸塩(10B)(融点178〜80℃
)を得た。
実施例11
1−アミノ−2−(5−(ピリミジン−2−イルオキシ)インドール−3−イ
ル)エタン(11A)および1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−(ピ
リミジン−2−イルオキシ)インドール−3−イル)エタン(11B)
a)5−ヒドロキシインドール(2.50g,18.7mmol)、2−クロロピ
リミジン(4.3g,37.6mmol)および粉末KOH(1.049g,18.
7mmol)の混合物をDMSO(50ml)中、40℃、N2雰囲気下で加温した。
この黒ずんだ溶液を冷却し、飽和食塩水に注ぎ、該混合物をEtOAc(3×)
で抽出した。
抽出物を乾燥し、蒸発させ、残渣をクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン
/EtOAc;0〜70%)に付して白色固体として5−(ピリミジン−2−イル
オキシ)インドール1.12g(28%)を得た。
この製造はこの後、実施例3の合成の対応する段階に密接に従う。
b)CH2Cl2(10ml)中のN,N,N’,N’−テトラメチルジアミノメタ
ン(0.854g,1.14ml,8.36mmol)の冷却溶液を塩化アセチル(0
.657g,0.59ml,8.36mmol)、ついで5−(ピリミジン−2−イル
オキシ)インドール(1.268g,6.00mmol)のCH2Cl2(110ml)
溶液で処理し、後処理後に3−(N,N−ジメチルアミノメチル)−5−(ピリ
ミジン−2−イルオキシ)インドールを黄色固体として得た。これをDMF(7
0ml)中、細かく粉砕したシアン化カリウム(1.37g,21mmol)およびヨ
ウ化メチル(2.94g,1.28ml,21mmol)で16時間処理し、適当に後
処理した後、3−シアノメチル−5−(ピリミジン−2−イルオキシ)インドー
ル0.98g(65%)をやや黄色い固体として得た。
c)該シアノメチル化合物(0.98g,3.9mmol)をラネーニッケル上、
室温、5OpsiでMeOH(150ml)およびMe2NH(20ml)中で1時間水素
化した。触媒を濾過により除いた後、蒸発させることによりガムを得、これをク
ロマトグラフィー(シリカゲル;CH2Cl2/10%濃NH3水を含有するMeO
H;0〜10%)に付した。2個の生成物:(i)1−(N,N−ジメチルアミノ
)−2−(5−(ピリミジン−2−イルオキシ)インドール−3−イル)エタン
(ガム)0.32g(29%)および(ii)1−アミノ−2−(5−(ピリミジ
ン−2−イルオキシ)インドール−3−イル)エタン(これもまたガムである)
0.072g(7%)を得た。両方の遊離塩基をMeOH/Et2O中のシュウ酸
で処理することによりそれぞれのシュウ酸塩に変換した。前者のアミンから1−
(N,N−ジメチルアミノ−2−(5−(ピリミジン−2−イルオキシ)インド
ール−3−イル)エタンシュウ酸塩(11A)(白色結晶性固体、融点174〜
76℃)を得た。より極性の大きいアミンから1−アミノ−2−(5−(ピリミ
ジン−2−イルオキシ)インドール−3−イル)エタンシュウ酸塩(11B)(
オフホワ
イトの固体、融点178〜80℃)を得た。
実施例12
3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−4−イル)−5−
(ピリド−2−イルオキシ)インドール
a)2−ヒドロキシピリジン(5g,52mmol)、5−フルオロ−2−ニトロ
トルエン(4.09g,26.4mmol)、炭酸カリウム(7.26g,52mmol
)および銅粉末(0.5g)を一緒にDMF(10ml)中、還流温度で約5時間
加熱した。冷却後、EtOAcを加え、生じた黒色固体沈殿物を濾過により除き廃
棄した。濾液をNaOH水溶液(1M、3×)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、
蒸発させて黒ずんだ黄色固体を得た。これをクロマトグラフィー(シリカゲル;
ヘキサン/EtOAc;0〜100%およびついでEtOAc/MeOH;0〜5%
)に付して2−ニトロ−5−(ピリド−2−イルオキシ)トルエン(やや黄色い
固体)1.50g(12%)を得た。
b)2−ニトロ−5−(ピリド−3−イルオキシ)トルエン(1.11g,4
.82mmol)、ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(1.018g,8.
54mmol)およびピロリジン(0.6g,84.36mmol)をDMF(25ml)
中、還流温度で3時間加熱した。DMFを真空中で蒸発させると深赤色油状物が
残った。これをMeOH(80ml)に溶解し、該溶液を氷浴中で冷却した。ラネ
ーニッケル(2スパーテル量)を加え、ついでヒドラジン水和物(4ml;反応の
活力を適度にするために分割して)加えた。添加が完了したら、該混合物を室温
で1.5時間攪拌し、ついでラネーニッケル残渣を濾過(ハイフロ(Hyflo))
により除いた。濾液を蒸発させ、残渣に水を加えて褐色固体を得、これを濾過に
より集め、クロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン/EtOAc;0〜10
0%およびついでEtOAc/MeOH0〜3%)に付してやや黄色い固体として
5−(ピリド−2−イルオキシ)インドール0.22g(23%)を得た。
この製造の残りの段階は実施例8と同様に行った。
c)5−(ピリド−2−イルオキシ)インドール(0.22g,1.04mmol
)、1−メチルピペリド−4−オン(0.235g,2.08mmol)およびナト
リウム
メトキシド(0.337g)をMeOH(20ml)中、活性モレキュラーシーブ
ズ上、還流温度で48時間加熱した。冷却および後処理後、該残渣をクロマトグ
ラフィー(シリカゲル;CH2Cl2/MeOH;0〜25%)に付して3−(1
−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−4−イル)−5−(ピリド−
2−イルオキシ)インドール(ガム、0.083g(26%))を得た。この遊
離塩基をMeOH/Et2O中、シュウ酸で処理して3−(1−メチル-1,2,5
,6−テトラヒドロピリド−4−イル)−5−(ピリド−2−イルオキシ)イン
ドールシュウ酸塩(融点240〜45℃)を得た。
実施例13
1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−(4−ブロモフェノキシ)イン
ドール−3−イル)エタン
この製造は実施例3および8を適用することにより行った。
a)DMF(150ml)中、還流温度で16時間、フェノール(73.02g
,780mmol)、5−フルオロ−2−ニトロトルエン(60.18g,390mm
ol)、炭酸カリウム(75.02g,54Ommol)および銅粉末(3.0g)を
一緒に加熱した。冷却および後処理後、得られた黒ずんだ物質をクロマトグラフ
ィー(シリカゲル;ヘキサン/Et2O;0〜3%)に付して2−ニトロ−5−フ
ェノキシトルエン(オレンジ色の油状物)72.42g(81%)を得た。
b)5−フェノキシ−2−ニトロトルエン(2.0g,8.72mmol)および
N−ブロモスクシンイミド(2.33g,13.09mmol)をDMF(30ml)
中、64時間かけて70℃で攪拌した。この時間の間、さらにNBS(全量1.
87g,10.48mmol)を4分割して加えた。該混合物を冷却し、ついでH2
O/EtOAcの間に分配した。該有機抽出物を洗浄(H2O)し、乾燥(MgSO4
)し、蒸発させて、出発物質が少し混入しているが次の段階に流すのに十分純
粋な5−(4−ブロモフェノキシ)−2−ニトロトルエンを黄色油状物(2.8
6g)として得た。
c)5−(4−ブロモフェノキシ)−2−ニトロトルエン(3.12g)、ジ
メチルホルムアミドジエチルアセタール(1.77g,2.1ml,12.02mm
ol)お
よびピロリジン(0.863g,1.01ml,12.13mmol)をDMF(30
ml)中、120℃で2時間加熱した。DMFを真空中で蒸発させると深赤色油状
物が残った。これをMeOH(30ml)に溶解し、冷却後、ラネーニッケル(1
スパーテル量)を加え、ついでヒドラジン水和物(1.8ml;分割して)加えた
。約1時間後、ラネーニッケルを濾過により除き、濾液を蒸発させた。残渣を後
処理(Et2O/飽和食塩水)し、クロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン/
EtOA;0〜10%)に付して緑色がかった固体として5−(4−ブロモフェ
ノキシ)インドール0.394g(約13%;微量の混入物を含有)を得た。
d)CH2Cl2(10ml)中のN,N,N’,N’−テトラメチルジアミノメタ
ン(0.186g,0.25ml,1.83mmol)の冷却溶液を塩化アセチル(0
.143g,0.13ml,1.83mmol)、ついで5−(4−ブロモフェノキシ
)インドール(0.394g,1.37mmol)のCH2Cl2(5ml)溶液で処理
し、後処理後に3−(N,N−ジメチルアミノメチル)−5−(4−ブロモフェノ
キシ)インドールを褐色のガムとして得た。これをDMF(30ml)中、細かく
粉砕したシアン化カリウム(0.34g,5.21mmol)およびヨウ化メチル(
0.77g,0.34ml,5.44mmol)で16時間処理し、適当に後処理した
後、3−シアノメチル−5−(4−ブロモフェノキシ)インドール(0.29g
,約65%;さらに精製することなく次の段階に進んだ)を褐色のガムとして得
た。
e)該シアノメチル化合物(0.29g)をラネーニッケル上、室温、40ps
iでMeOH(20ml)およびMe2NH(15ml)中で水素化した。後処理およびi
PrOH中のBOC2O(過剰)での処理後、蒸発させることによりガムを得、
これをクロマトグラフィー(シリカゲル;CH2Cl2/MeOH;0〜20%)
に付した。その極性の小さい方の成分は純粋には得られず、廃棄した。より極性
の大きい成分:1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−(4−ブロモフェ
ノキシ)インドール−3−イル)エタン0.084g(約25%)をガムとして
得た。分取hplcによりさらに精製を行い、得られた物質をMeOH/Et2O中で
シュウ酸(0.012g,0.092mmol)で処理して1−(N,N−ジメチル
アミノ)−2−(5−(4−ブロモフェノキシ)インドール−3−イル)エタン
シュウ酸
(オフホワイトの固体)001g(2%)(融点160〜62℃)を得た。
実施例14
1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−(4−メトキシピリミジン−2
−イルオキシ)インドール−3−イル)エタン
この製造は実施例11と同様にして行った。
a)DMSO(70ml)中、80℃で5時間、5−ヒドロキシインドール(8
.6g,64mmol)、2−クロロ−6−メトキシピリミジン(9.9g,68mm
ol)および粉末KOH(3.59g,64mmol)を一緒に加熱した。冷却および
後処理後、クロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc;0〜27%)に付して
5−(4−メトキシピリミジン−2−イル)インドール3.0g(18%)を得
た。
b)CH2Cl2(10ml)中のN,N,N’,N’−テトラメチルジアミノメタ
ン(1.18g,1.58ml,11.5mmol)の冷却溶液を塩化アセチル(0.
90g,0.81ml,11.5mmol)、ついで5−(4−メトキシピリミジン−
2−イルオキシ)インドール(2.0g,8.2mmol)のCH2Cl2(100ml
)溶液で処理し、後処理後に3−(N,N−ジメチルアミノメチル)−5−(4
−メトキシピリミジン−2−イルオキシ)インドールを白色固体として得た。こ
れをDMF(130ml)中、細かく粉砕したシアン化カリウム(1.75g,2
6.8mmol)およびヨウ化メチル(3.80g,1.65ml,26.8mmol)で
16時間処理し、適当に後処理した後、3−シアノメチル−5−(4−メトキシ
ピリミジン−2−イルオキシ)インドール2.20g(96%)を白色固体とし
て得た。
c)該シアノメチル化合物(2.20g,7.8mmol)をラネーニッケル上、
室温、50psiでMeOH(200ml)およびMe2NH(30ml)中で2時間水素
化した。触媒を濾過により除いた後、蒸発させて固体残渣(1.8g)を得、こ
れを室温で4時間、DMF(60ml)中にてBOC2O(2.2g,約10mmol
)で処理した。後処理(EtOAc/H2O)、ついでクロマトグラフィー(シリカ
ゲル;ヘキサン/EtOAc;0〜50%およびついでCH2Cl2/MeOH;0
〜40%)により2個の生成物:
(i)1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(5−(4−メトキシピリミ
ジン−2−イルオキシ)インドール−3−イル)エタン(白色固体)0.23g
(8%)および
(ii)1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−(4−メトキシピリミジン
−2−イルオキシ)インドール−3−イル)エタン(ガム)0.08g(3%)
を得た。後者の生成物をMeOH/Et2O中シュウ酸で処理して1−(N,N−ジ
メチルアミノ)−2−(5−(4−メトキシピリミジン−2−イルオキシ)イン
ドール−3−イル)エタンシュウ酸塩(白色固体、融点203〜04℃)を得た
。水素化生成物のうちのより極性の小さいもの(tBOC)は酸の存在下で不安
定であった。
実施例15
3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−4−イル)−5−
(ピリド−2−イルチオ)インドール
a)5−ブロモ−1−トリイソプロピルシリルインドール(5.0g,14.
19mmol)をTHF(乾燥;60ml)に溶解し、乾燥N2の雰囲気下で該溶液を
−65℃に冷却した。tert−ブチルリチウム溶液(ペンタン中、1.7M;30
ml,50.37mmol)を約0.5時間かけて加えて黄色溶液を得、これを−65
℃でさらに1時間攪拌した。ついで2,2’−ジピリジルジスルフィド(15.
72g,71.37mmol)のTHF(30ml)を約20分かけて加え、さらに−
65℃で20分後、該混合物を室温までゆっくり加温し、約16時間攪拌した。
テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド溶液(THF中1.0M;30ml)
を加え、室温で3時間攪拌後、飽和食塩水を加え、該混合物をEt2Oで抽出した
。エーテル層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、真空中で蒸発させた
。残渣をクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン/Et2O;0〜40%)に
付して5−(ピリド−2−イルチオ)インドール1.98g(62%)をクリー
ム状の着色固体として得た。
実施例8と同様にして、この製造の最終段階を行った。
b)還流MeOH(20ml)中で24時間、5−(ピリド−2−イルチオ)イ
ンドール(0.347g,1.53mmol)、1−メチルピペリド−4−オン(0
.3
47g,0.38ml,3.06mmol)、ナトリウムメトキシド(0.497g)
およびいくらかの細かく粉砕したモレキュラーシーブズを加熱した。後処理およ
びクロマトグラフィー(シリカゲル;CH2Cl2/MeOH;0〜15%)の後
、3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−4−イル)−5−
(ピリド−2−イルチオ)インドールを黄色固体(0.35g)として得た。こ
れをMeOH/Et2O中フマル酸(0.189g,1.6mmol)で処理して3−
(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−4−イル)−5−(ピリ
ド−2−イルチオ)インドールフマル酸塩0.227g(34%)(融点226
〜28℃)を淡黄色結晶性固体として得た。
実施例16
1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−ベンジルインドール−3−イル
)エタン
a)5−ブロモ−1−トリイソプロピルシリルインドール(2.0g,5.6
8mmol)をTHF(乾燥、30ml)に溶解し、該溶液を−70℃に冷却した。te
rt−ブチルリチウム(ヘキサン中1.7M;10.7ml,18.2mmol)を加え
、添加完了前に、変色しない黄色の着色が生成した。−65℃でさらに1時間後
、ベンズアルデヒド(0.658g,6.20mmol)を加え、該混合物を約−6
5℃で1時間攪拌し、ついでゆっくり室温まで加温し、該混合物にH2Oおよび
NaClを加え、ついでこれをEt2Oで抽出し(3×)、抽出物を合わせ、洗浄
(H2O,3×、およびついで飽和食塩水)し、乾燥(MgSO4)した。蒸発さ
せることによりガムを得、これをクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン/
Et2O;0〜30%)に付した。回収出発物0.437g(22%)が最初に溶
出し、ついで生成物:フェニル(1−トリイソプロピルシリルインドール−5−
イル)メタノール(ガム)が溶出し、これは放置させることにより固化した(0
.61g;28%;ついで混入生成物を含有するいくつかの画分を得た)。純粋
な生成物(0.6g,1.58mmol)をTHF(10ml)に溶解し、室温でテト
ラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド溶液(THF中、1.0M;3.0ml)
で処理した。該混合物を1.5時間攪拌し、ついでEt2Oと飽和食塩水との間に
分配した。水層を再
抽出(Et2O;2×)した後、合わせたエーテル層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥
(MgSO4)し、蒸発させてガムを得、これをクロマトグラフィー(シリカゲル
;ヘキサン/Et2O;0〜50%)に付してフェニル(インドール−5−イル)
メタノール0.347g(98%)を、ほとんど無色のガムとして得た。この物
質をEtOH(25ml)中、45psiで約40時間、Pd-C(5%;反応時間の間
に2分割で全量0.30gを加えた)上で水素化した。該触媒を濾去し、濾液を
蒸発させてガムを得、これをクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン/Et2
O;0〜50%)に付した。必要な生成物:5−ベンジルインドール0.135
g(44%)をオフホワイトの固体として得、同時に5−ベンジルインドリン0
.03g(10%)および未反応の出発物質0.013g(4%)を得た。
b)5−ベンジルインドール(0.563g,2.716mmol)を乾燥Et2O
(8ml)に溶解し、該溶液を氷浴中で冷却した。オキサリルクロリド(0.47
g,0.32ml,3.67mmol)の乾燥Et2O(6ml)溶液を約15分かけて加
えた。オレンジ色の沈殿物が観察され、約4℃で16時間放置後、この固体を濾
過により集め、乾燥N2流を吹きつけて乾燥した。この酸クロリドを直ちに乾燥
CH2Cl2(35ml)に懸濁し、冷却(氷浴)および攪拌しながら、Me2NHの
Et2O溶液(1.6M;4.5ml;新たに調製)を5分かけて加えた。該出発物
質が溶解して非常に淡い黄色の溶液を与え、これを氷浴温度で1時間攪拌し、つ
いで室温まで加温した。ついで、この溶液をCH2Cl2で希釈し、水性K2CO3
、H2Oおよび飽和食塩水で順次洗浄し、乾燥(MgSO4)した。蒸発させて固
体を得、これをEt2Oでトリチュレートして3−(N,N−ジメチルグリオキサ
ミド)−5−ベンジルインドール0.604g(90%)を白色粉末として得た
。
c)乾燥THF(82ml)中のLiAlH4(1.226g)の冷却(氷浴)懸
濁液に濃H2SO4(1.59g)を20分かけて滴下することにより、AlH3の
溶液を調製した。ついで、該混合物を乾燥N2下で約1時間放置して該固体を沈
降させた。該グリオキサミド(0.59g,1.926mmol)のTHF(110
ml)を調製し、N2雰囲気中、該AlH3溶液(55ml)を5分かけて加えた。該
混合物を16時間攪拌し、ついでH2Oを滴下して過剰の反応剤をクエンチし、
該TH
Fを真空中で蒸発させた。残渣を1M HCl/CH2Cl2の間に分配し、水層
を再抽出(2×;CH2Cl2)した後、合わせた有機層を1M HCl、ついで
飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、蒸発させて固体を得た。クロマトグ
ラフィー(シリカゲル;CH2Cl2/2%濃NH3水を含有するEtOH;0〜1
2%)に付して遊離塩基:1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−ベンジ
ルインドール−3−イル)エタン0.246g(46%)をガムとして得た。こ
れをMeOH(2ml)中、シュウ酸(0.07g)で処理し、結晶化が始まるま
でEt2Oを加えた。生成物:1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(5−ベン
ジルインドール−3−イル)エタンシュウ酸塩0.191g(27%)(融点1
58〜9℃)を白色の顆粒状結晶として得た。
医薬処方
実施例A
以下を9mm錠剤中に合体させることにより、経口投与用錠剤を製造する。
実施例B
非経口投与用注射剤を以下から製造する。
% w:w
式(I)の化合物 0.50%(w:v)
1M クエン酸 30%(v:v)
水酸化ナトリウム(qs) pH3.2まで
注射用水BP 100mlまで
式(I)の化合物を該クエン酸に溶解し、pHをゆっくりと該水酸化ナトリウ
ム溶液でpH3.2に調整する。ついで該溶液を水で100mlにし、濾過滅菌し
、適当な大きさのアンプルおよびバイアル中に封管する。
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(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C07D 401/12 209 7602−4C
403/12 209 7602−4C
(72)発明者 ウォード,ジョン・ジェラルド
イギリス国ハートフォードシャー・エイエ
ル6・9エイアール、ウエリン、ザ・フリ
ス(番地の表示なし)スミスクライン・ビ
ーチャム・ファーマシューティカルズ