JPH08504565A - 高分子のトランスロケーションシグナル促進核輸送 - Google Patents
高分子のトランスロケーションシグナル促進核輸送Info
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Abstract
(57)【要約】
新規の受容体媒介輸送システムを用いて核内へタンパク質あるいはヌクレオチド配列を導入するための方法。本輸送システム構造体は、細胞受容体結合ドメイン、細胞質トランスロケーションドメイン、および核トランスロケーションシグナルドメインを含有する。前記システムはいったん核内へインターナライズされると機能する機能性高分子を輸送することができる。
Description
【発明の詳細な説明】
発明の名称
高分子のトランスロケーションシグナル促進核輸送
発明の分野
本発明は細胞核内へ異物を導入する方法に関する。より詳細には、本明細書は
新規のトランスロケーションシグナル促進輸送システムを用いて核内へヌクレオ
チド配列あるいはタンパク質を輸送するための方法を開示する。
発明の背景
一定の必要なタンパク質の発現における欠損によって明らかになった遺伝病に
苦しんでいる人々が普通の生活を送るためには、このようなタンパク質の治療用
量を付加する必要がある。現在、このような治療法は主として必要なタンパク質
の定期的な外因性導入を行う寿命維持療法である。このような定期的治療法は、
(HIVへの相当に高い曝露率をもっている血友病患者に対してのように)厄介
で、費用が高くつき、時には危険である。
DNA(欠損タンパク質をコードする)、およびその他のヌクレオチド配列お
よびポリペプチド(欠損タンパク質の発現を調節する)を遺伝性欠損症に苦しん
でいる患者の細胞内へ導入することによってこのようなタンパク質欠損を付加す
るためには生体分子的操作を利用する
ことが望ましい。例えば、このような治療法には血友病患者のためには第VIII因
子に対する遺伝子および調節因子の導入、そして遺伝性気腫あるいは成人呼吸窮
迫症候群(ARDS)に苦しんでいる患者のためにはα−アンチトリプシンの導
入が含まれる。このようなアプローチは癌患者において迷入腫瘍細胞を再転換す
ることにさえ拡張することができる。このような治療的転換を達成するための最
も魅力的方法は、欠損遺伝子産物をコードしている遺伝子を体細胞の核内へ輸送
することである。遺伝子発現のための哺乳類細胞内への異種DNAのin vitro輸
送はこれまで3種類のアプローチによって達成されてきた。第1のアプローチは
、細胞に感染し、特異なRNAおよびタンパク質種の形でウイルス性DNAを発
現するウイルスの自然能力を利用している(Cournoyer et al.,1991.「原始ヒ
ト造血祖先細胞内へのアデノシンデアミナーゼの遺伝子転移」、Human Gene The
rapy,2:203:Rosenberg et al.,1990.「ヒトへの遺伝子転移:進行性黒色腫
を有する患者のためのレトロウイルス遺伝子形質導入により修飾された浸潤性リ
ンパ球を用いる免疫療法」、New England Journal of Medicine,323:570)。
特に、様々な細胞型の感染を許容し、多数の様々な異種遺伝子の発現を許容する
ベクターシステムとして哺乳類レトロウイルスが利用されてきた。レトロウイル
スおよびそれらの組換え形は細胞表面上の特異受容体を通して細胞に結合すると
考えられており、その後それらはエン
ドサイトーシス(細胞内取り込み)によってインターナライズされる。いったん
エンドサイトーシスされると、ウイルスはエンドソームを分裂させ、分解を逃避
し、細胞核内への侵入を許容すると考えられている機序によってエンドソーム−
リソソーム経路を回避することができる。
第2のアプローチは、外因性DNAを含有する人工脂肪親和性小胞と細胞標的
とを融合させる(Felgner et al.,1987.「リポフェクション:高度に有効な脂
質媒介DNAトランスフェクション方法」.Proc.Natl.Acad.Sci.USA,84:
7413)。エンドソーム関連分解は回避され得るであろうと仮説が立てられている
ので、脂肪親和性小胞融合を通しての核へのDNAの輸送は可能であると考えられ
ている。
第3の細胞内へ異種DNAを導入するための非特異的アプローチは、外因性DNAと
DEAEデキストランのようなポリカチオン担体とを混合することによって(McCutc
han et al.,1968.「ジエチルアミノエチル・デキストランを用いてのシミアン
ウイルス40デオキシリボ核酸の感染性の増強」、J.Natl.,Cancer Inst.41:3
51)、あるいはリン酸カルシウムと複合させることによって(Graham et al.,1
973.「ヒトアデノウイルス5DNAの感染性アッセイのための新しい方法」、V
irology,52:456)達成される。
外因性DNAとポリカチオン担体あるいはリン酸カル
シウムとの混合物はその後生きている細胞と一緒にインキュベートされる(即ち
、トランスフェクションステップ)。DNAの取り込みあるいはエンドサイトー
シスは発現された表現型のその後の選択によって、典型的には相補性あるいは抗
体反応性表面マーカーによって監視することができる。細胞によるDNA取り込
みの機序はまだその大部分が分かっていないが、一般にはDEAEデキストラン
あるいはリン酸カルシウムがリソソーム細胞コンパートメントのヌクレアーゼ活
性からDNAを保護し、その後に発現が発生する核への逃避が続くと考えられて
いる。トランスフェクション方法を用いての発現の有効性増大は、クロロキンの
ようなリソソーム向性剤(Luthman et al.,1983.「クロロキン処理細胞の高有
効性ポリオーマDNAトランスフェクション」、Nucl.Acids Res.,11:1295)
がトランスフェクション混合物に含まれているときに達成できる。リソソーム向
性剤は明らかに分解の活性化のために必要な相当に低いpHを増大させることに
よってDNAのリソソーム破壊を低下させる。
そこで、異種DNAを哺乳類細胞内へ導入するために数種のin vitro方法が提
案されてきた。しかし、これらの既知の方法には使用中において固有の欠点があ
る。遺伝子発現のin vitroアプローチを治療量の遺伝子産物を発現するために遺
伝子材料を核へ輸送する問題へ翻訳するためには、数多くの問題および考察を処
理しなければ
ならない。
これらの問題には下記のような事項が含まれるが、これらに限定されない。す
なわち、治療を受けることが可能な特定疾患に苦しんでいる人への実際的な遺伝
子適用、特定細胞型あるいは臓器への重要な遺伝子のターゲティング、細胞によ
る遺伝子の有効な取り込み、核への遺伝子のターゲティング、および遺伝子産物
の有効な発現の維持である。例えば、レトロウイルスはin vitroツールとしては
有益ではあるが、in vivoで使用する場合には、非常に広範な細胞型特異性、ゲ
ノムの複製を許容するための細胞分割の必要性、いったん核内へ挿入された遺伝
子の発現が有効ではないこと、そしてヒトへの安全性に疑問があることを含めて
相当に多くの問題がある。
そこで、重要な遺伝子産物を発現することができるDNA断片へ静電的に結合
されているタンパク質の取り込みを媒介する特異細胞表面受容体を使用する努力
がなされてきた。これはオロソムコイド結合ポリ-L-リシンから構成される複合
体を塩橋によって細菌誘導性クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ
(CAT)遺伝子をコードするプラスミドDNAに結合できたという観察によっ
て初めて可能になった。細胞へのこの複合体の供与はアシアロ糖タンパク受容体
による取り込みおよびCAT遺伝子の短期間の発現を許容した(Wu et al.,198
9,「in vitroでのHepG2肝癌細胞へターゲティングされた遺伝子輸送の証拠」
、Biochemistry 27:887)。
しかし、重要な遺伝子産物を実際に発現する細胞数は複合体をエンドサイトーシ
スする数より数桁小さく、これは取り込み後に複合体の相当に大きな細胞質内分
解が生じることを示唆している。
宿主細胞の感染後にアデノウイルスが他のウイルスと同様に細胞内破壊を回避
し、そのゲノムを細胞核へターゲティングするという観察によってもう1つ別の
アプローチが与えられた(Curiel et al.,1991.「トランスフェリンポリリシ
ン媒介遺伝子輸送のアデノウイルス増強」、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,88
:8850)。アデノウイルスのカプシドタンパク質を「脱穀(uncoat)」する、そ
してエンドソーム-リソソーム経路からの早期逃避を許容するアデノウイルス粒
子の能力が利用された。この研究グループは、この場合にはルシフェラーゼ遺伝
子産物の発現強化を媒介するためにアデノウイルス粒子を数キロベースから約50
キロベースの範囲内のDNAへ静電的に結合されたトランスフェリン-ポリ-L-
リシンの混合物へ添加した(Cotten et al.,1992.「不完全な、あるいは化学
的に不活性化されたアデノウイルス粒子のエンドソーム破壊活性を用いての小型
および大型(48キロベース)遺伝子構造体の高度に有効な受容体媒介輸送」、Pr
oc.Natl.Acad.Sci.,USA,89:6094)。アデノウイルスカプシドの添加を行
わないとルシフェラーゼ遺伝子の発現は非常に低かったが、他方アデノウイルス
カプシドの添加を行うと発現は数桁分増大した(Wagner et al.,
1992、「トランスフェリンポリシリン/DNA複合体へのアデノウイルス結合は
受容体媒介遺伝子輸送およびトランスフェクションされた遺伝子の発現を大きく
増強する」、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,89:6099)。しかし、ウイルスに
よるカプシドの脱穀を用いた場合でさえ、発現のための核へのトランスフェリン
-DNA複合体の輸送は本質的にランダムで、このような方法へ不確実さの要素
を導入することになる。
アデノウイルス促進遺伝子輸送方法の主要な短所は、報告されている発現のレ
ベル増強を達成するための品質が未知である、化学的に誘導されるタンパク質-
DNA-ウイルス複合体の冗長な準備に成功の可否が依存している点である。さ
らにもう1つの短所は望ましい細胞標的上でのトランスフェリンおよびアデノウ
イルス両方の受容体の随伴性発現が必要とされる点である。
発明の概要
本発明は、哺乳類細胞の核への治療価値を有するタンパク質あるいはDNA-
タンパク質複合体の有効な、再現可能な、かつターゲティングされた輸送を提供
するためのトランスロケーションシグナル促進システムであり、我々のアプロー
チは、細胞内へ侵入し、細胞質トランスロケーションシグナルの助けを借りてエ
ンドソームから出て細胞質内へ入るように指令する、そしてさらに特異的核ター
ゲティングシグナルの助けを借りて核へ進むよ
うに指令するような特異機能を実施するウイルスだけではない一部のタンパク質
の自然能力を利用する。
本開示は、一般に表面外傷の部位で患者に感染する、だが線維芽細胞および主
として肝臓へ、そして二次的に腎臓および脾臓のような臓器へ全身性にその毒性
(ビルレンス)をターゲティングすることもあり得る、緑膿菌(Pseudomonas ae
ruginosa)の外毒素Aを用いての細胞特異ターゲティングおよび細胞間トランス
ロケーションを示す。外毒素Aは4つのドメインから構成されており、これらの
ドメインはアミノ末端から始まってドメインIa、II、IbおよびIIIとして組織化
されている(Allured et al.,1986.「3.0オングストロームの解像度での緑膿
菌の外毒素Aの構造」、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,83:1320(図1)。
ドメインIa(アミノ酸 1-252)は外毒素を細胞表面受容体へ特異的に結合
させる。ドメインII(アミノ酸253-364)はエンドソームの低pHコンパートメ
ントにおいて活性化後に特異的に開裂され、外毒素の遠位領域をエンドソームか
らトランスロケーションさせる外毒素の領域である。ドメインIII(アミノ酸405
-613)はリボソーム関連タンパク質伸長因子2を不活性化させる毒素のADPリ
ボシル化活性を含有する。ドメインIbは機能性ドメインというよりむしろ構造
性ドメインであると思われる(アミノ酸365-404)。その取り込みおよび細胞質
への輸送における各ステップのために重要である外
毒素タンパク質の特徴は、(Siegall et al.,1989,「プソイドモナス(シュー
ドモナス)外毒素のII、IbおよびIIIドメインの機能的分析」、J.Biol.Chem.
,264:14256)の中で述べられている。
さらに、癌化学療法の目的で毒素活性を一定の細胞の細胞質へターゲティング
させるために他の非毒素関連受容体結合ドメインをADPリボシル化ドメインII
Iへ付着させるキメラ分子を構成することができる。外毒素AドメインIaおよ
びIIを無関係のドメイン、この場合には細菌性ヌクレアーゼであるバルナーゼを
哺乳類細胞の細胞質へ輸送するために使用できることもまた証明されている(Pr
ior et al.,1992,「プソイドモナス外毒素AのドメインIIにより媒介されたト
ランスロケーション:サイトゾル内へのバルナーゼの輸送」、Biochemistry.31
:3555)。
我々は治療使用の遺伝子およびタンパク質の両方を細胞核へ輸送するための他
のシステムの不完全さを克服する新規の有効なシステムについて説明する。DN
Aあるいはタンパク質の核ターゲティングおよび輸送のために設計された分子シ
ステムのシェーマは図2に示されている。この図2は治療的介入のために核への
高分子をターゲティングするために必要とされる決定的に重要なドメインの好ま
しい配置を示している。
本輸送システムの決定的に重要な特徴は、受容体結合ドメインである「X」、
細胞質トランスロケーションド
メインである「II」、核トランスロケーションシグナルドメインである「NTS
」、そしていったん核内へインターナライズされると作用する機能的高分子「Z
」である。実施例として、図3は特異担体タンパク質の構造、図4は外毒素A結
合ドメインのための細胞受容体へのターゲティングタンパク質のタンパク質担体
媒介輸送のシェーマを図示している。図3に描出された実施態様においては、受
容体結合ドメイン(「X」)はプソイドモナス外毒素A遺伝子から誘導されたド
メインIaであり、機能性ドメイン(「Z」)はβ-ガラクトシダーゼであるが
、その核輸送は5-ブロモ-4-クロロ-3-インドイル-β-D-ガラクトピラノシド
(X-gal)基質の存在下において青色の呈色によって測定される。この輸送シス
テムは、この構造体のアミノ末端から始まって、SV40T抗原からの核ターゲテ
ィングシグナル(NTS)、およびβ-ガラクトシダーゼの機能型であるプソイ
ドモナス(シュードモナス)外毒素AからのドメインIaおよびIIから構成され
る。ドメインIaは、特異細胞表面受容体へ結合することによって線維芽細胞の
ような外毒素A受容体を含有する特別な細胞型へ、あるいは肝臓のような臓器へ
向かわせるための自然な手段を提供する。
タンパク質-担体複合体はエンドサイトーシスによって細胞内へインターナラ
イズされ、さらにこの複合体はエンドソーム内へ飲み込まれることになる。その
成熟の過程中に、エンドソームのpHはより酸性になり、それ
に基づいてドメインIIのpH駆動開裂が発生するが、これはこのドメインの活性
化であり、タンパク質の遠位部分(ドメインII、NTSおよびβ-ガラクトシダ
ーゼの部分)から細胞質へのトランスロケーションの重要な鍵である(図3参照
)。いったん細胞質に入ると、この場合は通常は核内において機能する以外は細
胞質において翻訳されるSV40のウイルス性タンパク質から誘導されている核タ
ーゲティングシグナル(NTS)の存在が、タンパク質-担体複合体から核への
急速なトランスロケーションを促進する細胞質タンパク質と相互作用する。いっ
たん核に入ると、この場合にはβ-ガラクトシダーゼから誘導されたポリペプチ
ド・ドメインは適切に自由に機能することができる。
ドメインIaを他の受容体結合ドメイン(例えば、転換成長因子アルファ(T
GF-α)、あるいはジフテリア毒素のような毒素由来リガンド)によって置換
できること、そしてβ-ガラクトシダーゼも同様に他のタンパク質ドメイン、例
えば転写因子によって置換できることは当業者によって理解されるであろう。後
者の場合には、核内で自然に発見される可能性がある他のタンパク質ドメインが
β-ガラクトシダーゼと置換されるときには、それらは既にそれらの内部でコー
ド化された核トランスロケーションシグナル(NTS)をもっている可能性があ
るので、追加のNTSを包含させることはおそらく不必要であることが理解され
るであろう。同様に、当業者
はSV40核トランスロケーションシグナルドメインをイーストα-2、GAL-4
のような他のものと置換できることを理解できよう。
さらにまた、最初のタンパク質ドメインも最後のタンパク質ドメインも連続的
ポリペプチド鎖である必要はなく、むしろ独立して合成され、化学修飾によって
アミノ末端あるいはカルボキシル末端へ付着させることができることも理解され
るであろう。さらにタンパク質ドメインを核へ輸送する目的で上述の輸送システ
ムにおいてドメインIaを非タンパク質受容体結合ドメインに置換できることも
理解されるであろう。最後に、ある実施態様では上述のようなキメラ分子の輸送
は全身性血液循環内へ注射することによってin vivoにおいて単純にターゲティ
ングすることができる。
DNAのような核酸を核へ輸送する目的で、図2に明示されているキメラ構造
体の唯一の変更は、ドメイン「Z」がもはや機能性ポリペプチドドメインではな
く、むしろDNA結合ドメインである点である。このDNA結合ドメインは特異
的あるいは非特異的のいずれかで静電的結合によってDNA断片へ付着させられ
ており、これはセンスあるいはアンチセンスのオリゴヌクレオチド、あるいは複
製、調節、転写および/または翻訳塩基配列シグナルを含む発現可能な遺伝子の
いずれかを含んでいる。
図5は、遺伝子療法のために核酸(DNA)を細胞核
へ輸送するために設計されたタンパク質担体を図示したものである。図6は、D
NA結合のために使用されるタンパク質担体の構造を示したもので、そこでは受
容体結合ドメイン(「X」)はプソイドモナス外毒素A遺伝子から誘導されたド
メインIaであり、ドメインIIおよびNTSドメインは上述の通りであり、ドメ
イン(「Z」)はガラクトシダーゼをコードするプラスミドDNA分子と静電相
互作用するために使用されるポリ-L-リシンの範囲である。
上述したように、ドメインIaは輸送システム-DNA複合体分子を細胞受容
体へ結合させるために使用されている。エンドサイトーシスおよびインターナラ
イゼーションおよびエンドソームの成熟の終了後、ドメインIIのpH依存性開裂
が発生し、その後に先端を切り取られた(truncated)複合体の細胞質へのトラ
ンスロケーションが続くが、そこではNTSドメインおよびそれらの各結合タン
パク質が複合体を核内へ輸送する。NTSドメインは核への複合体のトランスロ
ケーションを媒介する細胞質タンパク質へ結合する。いったんトランスロケーシ
ョンが生じると、核プロセスはDNAそれ自体からDNA結合ドメインを巻き戻
しすることができ、その後に治療タンパク質をコードするRNAの転写および翻
訳が続き、さらに適切な場合はターゲティングDNAの複製が続くことがある。
ポリ-L-リシンおよびポリ-D-リシン、核トランスロ
ケーションシグナル塩基配列(「ポリ−NTS」)の反復、オルチニン、プトレ
シン、スピルミジン、スペルミン、ヒストンおよびその他の塩基配列非特異性基
礎DNA結合タンパク質、およびホメオボックスドメインのような塩基配列特異
性DNA結合タンパク質を含めて、DNAに結合するポリペプチドドメインには
他の多数の例があることは分かっている。当業者は、合成化学リンカーのような
輸送システムへDNAを接続するための手段として他のポリカチオン高分子に置
換できる点を理解できるであろう。ポリ-L-リシン(あるいは-D-)を除くと、
他の型のDNA結合タンパク質はコード化されたNTSシグナルを内部にもって
いる。このような場合には、最終構造体にNTSドメインを追加する必要はない
であろう。これらのDNA結合ドメインはキメラ分子の一部として連続的に翻訳
される、あるいは化学修飾によって基礎構造体へ付着させることができる。ポリ
-L-リシンの使用への代替策には、核発現に対してターゲティングされたDNA
構造体の内部での短い特異DNA塩基配列を含めねばならないが、これは特異D
NA結合タンパク質、例えばホメオボックスドメインあるいはその他の転写因子
によって結合され得るであろう。遊離したポリ-L-リシンあるいはポリ-D-リシ
ンはその後引き続いての遺伝子発現を促進するためにDNA分子自体の崩壊に役
立つように添加することができる。上述のように、プソイドモナス外毒素Aの受
容体結合ドメインIaを他の
受容体結合ドメインと置換できることが認識されるであろう。
下記の詳細な説明の項で述べるように、本発明に従ってDNAあるいはタンパ
ク質を核へ上首尾で輸送するための鍵は、(1)細胞質へのトランスロケーショ
ンを媒介するためのプソイドモナス外毒素AドメインIIあるいはその機能的に等
価のものの使用、(2)核へのトランスロケーションを媒介するための核ターゲ
ティングシグナルの使用を含む。
発明の詳細な説明
実施例1プソイドモナス外毒素A(ETA)遺伝子のクローニング
ゲノムDNAはMarmur et al.,1961.「微生物からデオキシリボ核酸を単離
するための方法」、Journal of Molecular Biology,3:208により記載された方
法に従って、最初に外毒素Aを産生すると報告された(Liu.P.,1966.「緑膿
菌の様々な分画が病因において果たす役割、III。in vitroおよびin vivoで産生
された致死性毒素の同定」、Journal of Infectious Diseases,116:481)細菌
株、緑膿菌PA103(アメリカ式培養コレクション、29260)から調製する。
ゲノムDNAは、制限エンドヌクレアーゼNotIおよびEcoRIを用いて開裂さ
せ、その後0.8%低溶解性アガ
ロースゲル上で電気泳動法により分離させ、そこから−2から2.6キロベース対
の領域を削り取り(外毒素A遺伝子セグメントの予想される大きさは2.3キロベ
ース。Gray et al.,1984.「Escherichia coliにおける緑膿菌の外毒素A構造
遺伝子のクローニング、ヌクレオチド配列および発現」、Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA.,81:2645)、DNAを溶離する。精製されたNotI-EcoRI DNAを1
5℃で16時間に渡ってT4DNAリガーゼを用いる反応においてNotIおよびEcoR
I(Promega Corp.,マディソン、ウィスコンシン州)を用いて事前に開裂され
ているバクテリオファージ、すなわちλgt11のホスファターゼ化腕へ連結させる
。
DNAをStratagene Corp(サンディエゴ、カリフォルニア州)から入手した
相補的パッケージング抽出物を用いて感染性粒子内ヘパッケージする。約1,000
個の組換えλ粒子は指示菌であるEscherichia coli Y 1090上に置き、ニトロセ
ルロースフィルター上に上げる。DNAはManiatis et al.,1982.「分子クロ
ーニング。実験室マニュアル」、(コールドスプリング・ハーバー、ニューヨー
ク州)に説明されているようにin situで溶解させる。その後フィルターをジゴ
キシゲニン-dUTP(Boehringer Mannheim Biochemicals,インディアナポリス
、インディアナ州)の存在下でオリゴヌクレオチドGT105F(5’-GGATC
CTCATGAGCGCCGAGGAAGCCTTCGACCTC)(SEQ.
ID.
NO.1)およびGT103R(5’-AAGCTTGGGAAAGTGCAGGC
GATGACTGAT)(SEQ.ID.NO.2)を用いて開裂された緑膿菌
PA103DNAのPCR増幅によって調製されたプソイドモナス外毒素A(ET
A)のIaドメインに相当するDNAプローブを用いるハイブリダイゼーション
によってふるい分けする。
容易な操作のためにBluescriput KS+プラスミドべクター(Stratagene Cor
p.,サンディエゴ、カリフォルニア州)内へ再クローニングされているDNAの
小規模調製のために陽性プラーク(溶菌斑)を増幅させる。様々なETAドメイ
ンのそれ以上の増幅および修飾のための鋳型源として2.3キロベースのETAゲ
ノムDNAを使用する。
実施例2プソイドモナスETAドメインIaおよびIIのクローニング
実施例1からの2.3キロベースのDNAをETA遺伝子の結合(Ia)ドメイ
ンおよび細胞質トランスロケーション(II)ドメインのポリメラーゼ鎖反応媒介
増幅のために使用し、ドメインIaおよびIIをコードするDNA塩基配列を増幅
させ、さらにクローニングするためにオリゴヌクレオチドGT105F(5’-GG ATCC
TCATGAGCGCCGAGGAAGCCTTCGACCT
C)(SEQ.ID.NO.1)およびGT106R2(5’-AAGCTTGGT
GCCCTGCCGGACGAAGCGCT)(SEQ.ID.NO.3)を使
用し、その後に細菌細胞および昆虫細胞における非分泌型ポリペプチドとしてド
メインを下流発現させる。
制限部位BamHIおよびHindIII(上記の下線部分)はオリゴヌクレオチドの5
’端内へ取り込まれてドメインの下流のクローニングおよび操作を促進する。細
菌発現プラスミドpSE380(Invitrogen Corporation、サンディエゴ、カリフォル
ニア州)においてN末端ドメインIaおよびIIをもっているポリペプチドの分泌
を達成するために、プソイドモナス外毒素Aシグナルペプチド配列(GTO01S
PF:TCATGATCCTGATACCCCATTGGATTCCCCTG)
(SEQ.ID.NO.4)をコードするDNA塩基配列内でプライムする前進
オリゴヌクレオチドを用いてクローンの第2バージョンを用意した;昆虫細胞発
現システムにおける分泌のためには、豊富なバクロウイルスエンベロープ糖タン
パク、gp67(Stewart et al.,1991,「昆虫特異性毒素遺伝子を含有する改善さ
れたバクロウイルス殺虫剤の構成」、Nature,352:85)のシグナル塩基配列内
の前進オリゴヌクレオチドコード化を使用する(GTO02SPF:GGATCC
ATGCTACTAGTAAATCAGTCACACCAAGGCTTCAAT
AAGGAACACACAAGCAAGATGGTAAGCGCTATTGT
TTTATATGTGCTTTTGGCGGCGGCGGCGCATTCTGC
CTTTGCGGAGGAAGCCTTCGACCTC)(SEQ.ID.NO
.5)。図7aはBamHI-BspHI/HindIII DNAカセットとしてのドメインIa
およびIIの修飾形を示している。
実施例3核トランスロケーションシグナルの調製
タンパク質あるいはタンパク質-DNA複合体の核へのターゲティングを促進
するために、明確に特徴付けられている哺乳類ウイルスSV40(Garcia-Bustos
et al.,1991、「核タンパク質局在」、Biochemics et Biophysica Acta.1071
:83)からの核トランスロケーションシグナル(NTS)ドメインを構造体の調
製に含める。
SV40NTSドメインを調製するために相補的5’HindIII制限部位を有する
2種の重複している合成オリゴヌクレオチド、つまりGT108F:5’-AGCT
TCCTAAGAAGAAACGTAAGGTCA(SEQ.ID.NO.6)
およびGT108R:5’-AGCTTGACCTTACGTTTCTTCTTAG
GA(SEQ.ID.NO.7)を使用する。図7bはこの方法によってHindII
I-HindIIIカセットとして作り出され、増幅されたNTSドメインを示している
。このカセットはその後ETAドメインIaおよびIIの3’端でT4DNAリガ
ーゼによって連結される。ETA IA-IIに対比させたHindIII-
HindIII SV40NTSカセットの位置は図7dに示されている。
実施例4Escherichia coli lac z遺伝子のクローニング
核へターゲティングされるタンパク質を視覚的に検出する手段として、β-ガ
ラクトシダーゼをコードする細菌性lac Z(’lac Z)遺伝子のアミノ末端不完
全版を含む構造体を調製する。このDNAセグメントはオリゴヌクレオチドGT
107F(5’-AAGCTTCAACGTCGTGACTGGGAAAACCCT
GGCGTT)(SEQ.ID.NO.8)およびGT107R(5’-CTGCA G
CTATTATTTTTGACACCAGACCAACTGGTAATG)(
SEQ.ID.NO.9)を用いてlac Z遺伝子含有プラスミドpCHI10(Ph
armacia)ピスカタウェイ、ニュージャージー州)の増幅によって入手した。図
7cはHindIII-PstIカセットとしての’lac Z遺伝子塩基配列を示している。
実施例5標的タンパク質の核輸送のためのタンパク質担体の構造、ETAドメインIaお よびII/NTS/β-ガラクトシダーゼ
図7dはプソイドモナスETAドメインIaおよびII、SV40NTSドメイン
および’lac Z遺伝子をコードし
ているDNAカセットのアッセンブリーを示している。ETA IA-II DNAカ
セットはPCR増幅プライマー内に含まれている共通HindIII制限部位を用いて
T4 DNAリガーゼによってNTSおよびlac Z DNAカセットに連結され
ている。最終DNA構造体は数種のバクロウイルス発現プラスミド(例えばPV
L1393:Webb et al.,1990,「組換えバクロウイルスを用いるタンパク質の発
現」、Technique-A Journal of Methods in Cell and Molecular Biology,2:1
73)の1つを用いるバクロウイルスシステムにおける発現のために、あるいはT
7プロモーター特異性発現を使用するpETのような高発現プラスミドベクター
内への組入れによる細菌宿主における発現(Studier et al.,1986,「クローニ
ングされた遺伝子の選択的ハイレベル発現を目指すためのバクテリオファージT
7 RNAポリメラーゼの使用」、J.Mol.Biol.,189:113)によってプラスミ
ドベクター内へ挿入される。
バクロウイルスあるいは細菌のいずれかにおいて発現されたタンパク質構造体
は、タンパク質Aを通して連結される抗β-ガラクトシダーゼ抗体カラムを通し
て細胞溶解物および/または媒質から精製される。このように調製したタンパク
質は、外毒素A感受性哺乳類細胞(例えば、L-M細胞、アメリカ式培養コレク
ションCCL 1.2、あるいはChang liver cells、アメリカ式培養コレクション
CCL 13)を用いてのin vitroインキュベー
ションによって、および/または肝臓および/または二次的臓器部位のいずれか
へのin vivoターゲティングのために哺乳類血液循環内への注射後に機能性β-ガ
ラクトシダーゼを核へターゲティングするために適している。
核ターゲティングの成功の可否は、組織化学的にX-gal基質が無色から機能性
β-ガラクトシダーゼを示す青色へ転換することによってアッセイする。β-ガラ
クトシダーゼおよび/またはETA Iaドメインに置換された他のドメインと
一緒に使用するために類似の構造体を調製することができる。
実施例6ETAドメインIaおよびII/NTS/カチオンポリペプチドの構成
図8は、「Z」ドメインの位置でポリカチオン範囲をもっている連続的ポリペ
プチドのための好ましい配置を示している。この実施例では、我々はポリカチオ
ン範囲としてポリ-L-リシンを使用している。ポリリシンポリペプチドセグメン
トは5’端にHindIII制限部位および3’端にPstI部位を含有している(’lac
Zにおけると同様に)200−300塩基のポリAAA/AAG(リシン・コドン)の
合成DNAセグメントから生成される。PstI部位のすぐ近位には翻訳を終結さ
せるためにTAG、TGAあるいはTAAのような停止コドンが置かれている。
ポリリシンを使用する替わりに、SV40塩基配列から
誘導された20−30という数のNTS反復(SV40核ターゲティングシグナルはポ
リカチオンであるので)、あるいはそれらが他のもっと長い核ターゲティングシ
グナル由来の場合はもっと少数の反復を含有するDNAセグメントを使用するこ
とができる(図9)。これらの相違するポリカチオンセグメントのいずれか1つ
をETA IA-II/NTS(BamHI-HindIII-HindIII)カセットから構成されるコ
ア構造体の3’端で連結することができる(図7d参照)。
さらに連続的に翻訳されるポリペプチドのようにβ-ガラクトシダーゼドメイ
ンに対してポリカチオン置換へのもう1つの代替策として、類似の作用を達成す
るために例えばポリリシンがウイルスあるいはバクロウイルス発現ETA IA-I
I-NTSコア構造体へ化学修飾によって共有的に結合され得ることは高く評価さ
れるであろう(図10)。
実施例7ETAドメインIaおよびII/NTS/DNA結合タンパク質の構成
図11は、DNA結合タンパク質ドメイン(ドメイン「Z」)を調製するための
代替方法を示している。このポリペプチドドメインは特異DNA塩基配列に結合
する数種の核タンパク質のいずれか、例えばホメオボックスドメインあるいはイ
ーストGAL4タンパク質から誘導
される。これらのドメインはこれらのドメインをコードしているゲノムDNAあ
るいはcDNAからPCRによって増幅される。増幅されたドメインの5’端お
よび3’端に含まれているのはHindIIIおよびPstI制限部位であり、これらは’
lac Zあるいはポリリシンドメインを構成するためにも使用される。我々の実施
例では、短く定義されたDNA塩基配列が核内における発現のためにターゲティ
ングされるDNA遺伝子の構成に含まれており、これらのドメインのうちの1つ
以上をDNAに結合するために使用でき、引き続いての複雑な形成には非共有的
に付加された基礎タンパク質あるいはポリ-L-リシン(あるいはポリ-D-リシン
)のようなポリカチオンへの付加が含まれるであろう。
実施例8発現のためのDNAの核輸送のためのタンパク質担体-DNA複合体の構成
、β- ガラクトシダーゼをコードするプラスミドヘリンクされたETAドメインIaお よびII/NTS/ポリ-L-リシン
図12はβ-ガラクトシダーゼをコードする遺伝子を発現する目的で哺乳類細胞
の核へDNA構造体を輸送することができるタンパク質担体を調製するための好
ましい方法を示している。上記に説明したETA IA-IIドメインは、アンプラ
イマー内に含まれている共通HindIII制限部位を用いてT4 DNAによってN
TSドメインへ
連結されている。このDNA構造体は数種のバクロウイルス発現プラスミドの1
つ(例えば、pVL1393:Webbetal.,1990,「組換えバクロウイルスを用いる
タンパク質の発現」、Technique・A Journal of Methods in Cell and Molecula
r Biology,2:173)を用いて、あるいはT7プロモーター特異発現を用いるp
ETのようなプラスミドベクター内への取り込みによる細菌宿主における発現に
よって(Studier et al.,1986,「クローン化遺伝子の選択的ハイレベル発現を
目指すためのバクテリオファージT7 RNAポリメラーゼの使用」、J.Mol.
Biol.,189:113)バクロウイルスシステムにおける発現のためにプラスミドベ
クター内へ挿入される。
発現されたタンパク質担体は、基礎タンパク質に結合するカルボキシルメチル
セファロースのようなアニオン交換カラムを通す従来のイオン交換クロマトグラ
フィーによって細胞溶解物および/または媒質から精製する。市販入手可能なポ
リ-L-リシン(40,000mol.wt.)をその後従来のNHS(N-ヒドロキシスクシン
イミド)化学を用いることによってETA IA-II/NTSドメインへ結合させる
。結合しなかったポリ-L-リシンはリン酸塩緩衝食塩水中に溶解させたSephadex
G-100(あるいはその等価物)を通すクロマトグラフィーによって除去する。
化学反応産物である生成タンパク質担体をその後、2M NaCl、10mM Tr
is-HCl、pH7.5 1mM EDTA
中で市販入手可能なβ-ガラクトシダーゼをコードする哺乳類発現プラスミドp
C H110(Pharmacia製、ピスカタウェイ、ニュージャージー州)と一緒にイン
キュベートし、透析によって150mM NaClへ希釈する。タンパク質-DNA複
合体の形成は1%アガロース上でゲル電気泳動法により測定するが、アガロース
上ではプラスミドDNA単独が7.2kbの相対分子マーカー重量位置でその超コイ
ル形で移動し、他方超コイルDNAとETA IA-II/NTS/ポリ-L-リシンと
の複合体はアガロースゲルの一番上で移動するが、これは非常に高分子量複合体
であることを示している。結合されなかったDNAはセファロースゲルビーズ基
質上でのサイズ排除クロマトグラフィーによって分離される。この方法で調製さ
れたタンパク質担体-DNA複合体は外毒素A感受性哺乳類細胞(例えば、L-M
細胞、アメリカ式培養コレクションCCL1.2あるいはChang liver cells、ア
メリカ式培養コレクションCCL13)を用いてのin vitroインキュベーションに
よって、および/または肝臓および/または二次的臓器部位へin vivoターゲテ
ィングするために哺乳類血液循環内へ注射した後に核へターゲティングするため
に適している。
核ターゲティングの成功の可否は、その後組織化学的に無色のX-gal基質が機
能的β-ガラクトシダーゼを示す青色へ転換することによってアッセイすること
ができる。
塩基配列一覧
(1)一般情報:
(i)特許出願人:マイルズ社(Miles Inc.)
(トーマス R バーネットおよびラチンドラ Cダス)
(ii)発明の名称:高分子のトランスロケーションシグナル促進核輸送
(iii)塩基配列の数:9
(iv)通信宛て先:
(A)宛て先:マイルズ社
(B)所番地:400モルガン・レーン
(C)市名:ウェストヘイブン
(D)州名:コネチカット
(E)国名:米合衆国
(F)ZIP番号:06516
(v)コンピュータ・リーダブル・フォーム:
(A)媒体の型:フロッピーディスク
(B)コンピュータ:IBM PC
(C)オペレーティングシステム:MS-DOS
(D)ソフトウエア:Word Perfect 5.1
(vi)現在の特許出願書データ:
(A)特許出願書番号:
(B)提出日:
(C)分類:
(vii)弁理士/代理人に関する情報:
(A)名称:バーバラ A シャーニー弁護士
(B)登録番号:第29,862号
(C)関連/協議事項番号:MWH314
(viii)遠距離通信に関する情報:
(A)電話:(203)937-2340
(B)FAX:(203)937-2795
(2)塩基配列ID NO:1についての情報
(i)塩基配列の特徴:
(A)長さ:ヌクレオチド35個
(B)型:核酸
(C)鎖構造:一本鎖
(D)トポロジー(位相):線形
(ii)分子の型:
他の核酸−オリゴヌクレオチドプライマー
(iii)出版物に関する情報:
(A)著者:Gray et al.
(B)掲載雑誌名:Proc.Natl.Acad.Sci.USA
(C)巻:81
(D)頁:2645
(E)発行年:1984
(iv)塩基配列の記述:SEQ ID NO:1
GGATCCTCAT GAGCGCCGAG GAAGCCTTCG
ACCTC 35
(3)塩基配列ID NO:2に関する情報
(i)塩基配列の特徴:
(A)長さ:ヌクレオチド30個
(B)型:核酸
(C)鎖構造:一本鎖
(D)トポロジー(位相):線形
(ii)分子の型:
他の核酸−オリゴヌクレオチドプライマー
(iii)出版物に関する情報:
(A)著者:Gray et al.
(B)掲載雑誌名:Proc.Natl.Acad.Sci.USA
(C)巻:81
(D)頁:2645
(E)発行年:1984
(iv)塩基配列の記述:SEQ ID NO:2
AAGCTTGGGA AAGTGCAGGC GA
TGACTGAT 30
(4)塩基配列ID NO:3に関する情報
(i)塩基配列の特徴:
(A)長さ:ヌクレオチド29個
(B)型:核酸
(C)鎖構造:一本鎖
(D)トポロジー(位相):線形
(ii)分子の型:
他の核酸−オリゴヌクレオチドプライマー
(iii)出版物に関する情報:
(A)著者:Gray et al.
(B)掲載雑誌名:Proc.Natl.Acad.Sci.USA
(C)巻:81
(D)頁:2645
(E)発行年:1984
(iv)塩基配列の記述:SEQ ID NO:3
AAGCTTGGTG CCCTGCCGGA CG
AAGCGCT 29
(5)塩基配列ID NO:4に関する情報
(i)塩基配列の特徴:
(A)長さ:ヌクレオチド32個
(B)型:核酸
(C)鎖構造:一本鎖
(D)トポロジー(位相):線形
(ii)分子の型:
他の核酸−オリゴヌクレオチドプライマー
(iii)出版物に関する情報:
(A)著者:Gray et al.
(B)掲載雑誌名:Proc.Natl.Acad.Sci.USA
(C)巻:81
(D)頁:2645
(E)発行年:1984
(iv)塩基配列の記述:SEQ ID NO:4
TCATGATCCT GATACCCCAT TG
GATTCCCC TG 32
(6)塩基配列ID NO.5に関する情報
(i)塩基配列の特徴:
(A)長さ:ヌクレオチド138個
(B)型:核酸
(C)鎖構造:一本鎖
(D)トポロジー(位相):線形
(ii)分子の型:
他の核酸−オリゴヌクレオチドプライマー
(iii)出版物に関する情報:
(A)著者:Stewart et al.
(B)掲載雑誌名:Nature
(C)巻:352
(D)頁:85
(E)発行年:1991
(iv)塩基配列の記述:SEQ ID NO:5
GGATCCATGC TACTAGTAAA TC
AGTCACAC CAAGGCTTCA 40
ATAAGGAACA CACAAGCAAG AT
GGTAAGCG CTATTGTTTT 80
ATATGTGCTT TTGGCGGCGG CG
GCGCATTC TGCCTTTGCG 120
GAGGAAGCCT TCGACCTC 138
(7)塩基配列ID NO:6に関する情報
(i)塩基配列の特徴:
(A)長さ:ヌクレオチド27個
(B)型:核酸
(C)鎖構造:一本鎖
(D)トポロジー(位相):線形
(ii)分子の型:
他の核酸−オリゴヌクレオチドプライマー
(iii)出版物に関する情報:
(A)著者:Benditt et al.
(B)掲載雑誌名:Proc.Natl.Acad.Sci.USA
(C)巻:86
(D)頁:9327
(E)発行年:1989
(iv)塩基配列の記述:SEQ ID NO:6
AGCTTCCTAA GAAGAAACGT AA
GGTCA 27
(8)塩基配列ID NO:7に関する情報
(i)塩基配列の特徴:
(A)長さ:ヌクレオチド27個
(B)型:核酸
(C)鎖構造:一本鎖
(D)トポロジー(位相):線形
(ii)分子の型:
他の核酸−オリゴヌクレオチドプライマー
(iii)出版物に関する情報:
(A)著者:Benditt et al.
(B)掲載雑誌名:Proc.Natl.Acad.Sci.USA
(C)巻:86
(D)頁:9327
(E)発行年:1989
(iv)塩基配列の記述:SEQ ID NO:7
AGCTTGACCT TACGTTTCTT CT
TAGGA 27
(9)塩基配列ID NO:8に関する情報
(i)塩基配列の特徴:
(A)長さ:ヌクレオチド36個
(B)型:核酸
(C)鎖構造:一本鎖
(D)トポロジー(位相):線形
(ii)分子の型:
他の核酸−オリゴヌクレオチドプライマー
(iii)出版物に関する情報:
(A)著者:Kalnins et al.
(B)掲載雑誌名:EMBO J.
(C)巻:2
(D)頁:593
(E)発行年:1983
(iv)塩基配列の記述:SEQ ID NO:8
AAGCTTCAAC GTCGTGACTG GG
AAAACCCT GGCGTT 36
(10)塩基配列ID NO:9に関する情報
(i)塩基配列の特徴:
(A)長さ:ヌクレオチド39個
(B)型:核酸
(C)鎖構造:一本鎖
(D)トポロジー(位相):線形
(ii)分子の型:
他の核酸−オリゴヌクレオチドプライマー
(iii)出版物に関する情報:
(A)著者:Kalnins et al.
(B)掲載雑誌名:EMBO J.
(C)巻:2
(D)頁:593
(E)発行年:1983
(iv)塩基配列の記述:SEQ ID NO:9
CTGCAGCTAT TATTTTTGAC AC
CAGACCAA CTGGTAATG 39
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 受容体結合ドメイン、細胞質トランスロケーションドメイン、核トランス ロケーションドメインを含有するポリペプチドと、前記ポリペプチドへ選択され た高分子を結合するための手段とからなる合成物。 2. 前記高分子がヌクレオチド、オリゴペプチド、ポリペプチドから構成され るグループ、およびタンパク質、第VIII因子をコード化するヌクレオチド配列、 α-1-アンチトリプシンをコード化するヌクレオチド配列、遺伝子発現の調節因 子であるポリペプチド、β−ガラクトシダーゼから選択されている請求項1記載 の合成物。 3. 前記受容体結合ドメインが特異細胞受容体に対する毒素誘導リガンドであ り、ジフテリア毒素あるいはプソイドモナス外毒素Aから誘導されている請求項 1記載の合成物。 4. 前記細胞質トランスロケーションドメインがプソイドモナス外毒素Aから 誘導されている請求項1記載の合成物。 5. 前記核トランスロケーションドメインがSV40核酸塩基配列、酵母α-2- 核酸塩基配列、およびGAL-4核酸塩基配列から構成されるグループから選択 されている請求項1記載の合成物。 6. 前記高分子を核トランスロケーションドメインへ結合するための手段がポ リ-L-リシン、ポリ-D-リシン、 ポリNTS、オルニチン、プトレシン、ヒストン、GAL-4、ホメオボックス ドメイン、スペルミジンおよびスペルミンから構成されるグループから選択され ているポリカチオン高分子である請求項1記載の合成物。 7. a)受容体結合ドメイン、細胞質トランスロケーションドメイン、核トラ ンスロケーションドメインを含有するポリペプチドと、前記ポリペプチドへ選択 された高分子を結合させるための手段とを標的細胞へ適用するステップと、 b)細胞を前記ポリペプチドと一緒にインキュベートするステップと、 c)アッセイにより転移を測定するステップと、 を含む、標的細胞核内へ外因性高分子を挿入するための方法。 8. ポリペプチドが請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、または請求項 6に記載されている通りである請求項7記載の方法。
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