JPH08503988A - 重合体もしくは共重合体における分子量の調節方法 - Google Patents

重合体もしくは共重合体における分子量の調節方法

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JPH08503988A JP6513723A JP51372394A JPH08503988A JP H08503988 A JPH08503988 A JP H08503988A JP 6513723 A JP6513723 A JP 6513723A JP 51372394 A JP51372394 A JP 51372394A JP H08503988 A JPH08503988 A JP H08503988A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、不飽和有機ペルオキシド連鎖移動剤の存在中で行う重合方法を開示する。また、この方法により作られる(共)重合体およびオリゴマーならびに、この方法により作られる(共)重合体およびオリゴマー1以上を含む工業製品も開示する。さらに、これらの不飽和有機ペルオキシドを連鎖移動剤として使用することを開示する。本発明の方法は、従来の不飽和有機ペルオキシド連鎖移動剤について観察される重合のひどい遅延を減じ、いくつかの場合には、対照と比べてモノマー転化率を改善することすらある。

Description

【発明の詳細な説明】 重合体もしくは共重合体における分子量の調節方法 本発明は、不飽和有機ペルオキシド連鎖移動剤の存在中で、モノマーをラジカ ル(共)重合させ、それによって、得られる(共)重合体の分子量を制御する方 法、(共)重合体、および本重合方法により製造される(共)重合体を含む成形 品、ならびに該不飽和有機ペルオキシドを連鎖移動剤として使用することに関す る。 重合反応中に添加剤として分子量調節剤(また連鎖移動剤として公知)を使用 するという一般的な概念は、長い間知られてきた。その中に不飽和基を有する多 くの種々の連鎖移動剤がこの目的のために使用されてきた。 おそらく、そのような連鎖移動剤の古くからの開示の1つは、米国特許第3,24 8,374 号明細書に見出され、そこでは、重合調節剤としてシクロモノオレフィン を使用することが開示されている。ビニリデンクロリドと他のオレフィン物質と の共重合中にこれらの調節剤を存在させることは、得られるポリマーをより水溶 性にした。逐次、以下の化合物が連鎖移動剤として開示されてきた:環状エーテ ルおよびビニルエーテル(米国特許第3,726,832 号明細書)、アリルハライド、 ベンジルハライドまたは3級脂肪族ハライド化合物(米国特許第4,176,219 号明 細書)および不飽和エーテル、チオエーテル、アミンおよびアクリレートおよ びアクリルアミドのチオアクリレート(米国特許第4,405,742 号明細書)。 この分野でごく最近の公報にPCT 出願WO 91/06535 およびWO 91/07387 があり 、これらは、フリーラジカル付加に対してオレフィン性不飽和性の反応性を高め ることができる活性化基で置換された不飽和有機ペルオキシド化合物を開示する 。これらのペルオキシド化合物は、モノマーの重合において連鎖移動剤として使 用され得る。しかしながら、それらは、それらの存在中での重合反応中にひどい 遅延が生じ、それによって低いモノマー転化率をもたらすという不都合を伴う。 本発明は、有効量の少なくとも1つの不飽和有機ペルオキシド連鎖移動剤の存 在中で、重合開始剤を用いてモノマーをラジカル(共)重合する方法に関し、不 飽和有機ペルオキシドが、次式: (ここで、R1はフリーラジカル付加に対してオレフィン性不飽和性の反応性を 高めることができる活性化基であり;R2は、水素原子、炭素数1〜18のアルキ ル基、炭素数3 〜18のアルケニル基、炭素数3〜18のアルキニル基、炭素数7〜22のアラルキル 基ならびに、炭素数3〜18の飽和もしくは不飽和の炭素環および複素環から成る 群より選択され;R3は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18 のアルケニル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜22のアルカリール基お よび炭素数7〜22のアラルキル基から成る群より選択され;またはR1およびR3 は一緒になって炭素数5〜10の環を形成していてもよく;R1、R2およびR3の すべての基は、直鎖状または分枝状であることができ、任意的に、ヒドロキシ、 アルコキシ、アリールオキシ、エポキシ、ハロゲン、酸、エステル、ニトリル、 ケトンおよびアミドから選択される1以上の基で置換されていてもよい) で示される群から選択されることを特徴とする。 β-tert-ブチルモノペルオキシイタコネート(式Iにおいて、R1がCOOHであ り、R2がtert-ブチルであり、かつR3が水素原子である)は、フェドロバ(Fed orova)らによる Ukr.Khlm.Zh.(Russ.編),52巻(9)、1986年、966-8頁か ら公知である。この論文においては、このモノパーエステルの加水分解の速度論 が記載されている。重合工程においてこのモノパーエステルをラジカル開始剤と して使用することの可能性が記載されているが、分子量調節能については開示が ない。 さらに、フェドロバ(Fedorova)らのIzv.Vyssh.Uchebn.Zaved,Khlm.Khi m.Tekhnol., 19巻(10)、1976年、150 4-6頁は、α-tert-ブチルモノペルオキシ-β-メチルイタコネートを開示する。 しかし、これは本発明の方法において使用するペルオキシドではない。この特定 のペルオキシドを重合工程において使用することも、それが分子量調節剤として 働く可能性についてもここには開示がない。 最後に、ドイツ国特許出願1,944,756 号は、イタコネートのα-パーエステル を開示する。これらの化合物は、本発明の方法において使用されるべき不飽和有 機ペルオキシドの式Iに含まれない。さらに、これらのα-パーエステルは、重 合工程において開始剤として使用され得るが、これらのα-パーエステルを分子 量調節剤として使用することはどこにも開示されていない。 好ましくは、式Iにおいて、R1は、アルコキシカルボニル、カルボニル、ア リール、アルカリール、アラルキル、アリールオキシカルボニル、カルボキシ、 カーボネート、スルホン、スルホキシド、ホスホネート、ホスフィンオキシドお よびアミドからなる群より選択され、または同じでも異なっていてもよいこれら の官能性の2以上を含む基であり、これらの基はすべて任意的に、1以上のヒド ロキシ、エポキシまたはカルボキシ官能性で置換される。 より好ましくは、R1は任意的に置換されたカルボニル、任意的に置換された アルコキシカルボニル、任意的に置換されたアリールオキシカルボニル、カルボ キシまたは任意的に置換されたアミド基である。 基R1は、不飽和有機ペルオキシドの連鎖移動係数への 影響力に基づいて選択され得る。よって、特定の不飽和有機ペルオキシドのため に、R1は、連鎖移動係数ができるだけ最良に近いように連鎖移動剤の反応性を 制御するために選択されることができる。このようにして、モノマー出発物質は 、重合体生成物において望まれる比率で付加され得る。 R2は、好ましくはtert-ブチル、ピナニル、クミルおよびtert-ペンテニルか ら選択される基である。R3は、好ましくは水素原子およびメチルから選択され る基である。 本発明の方法において使用する不飽和有機ペルオキシドは、上記した式Iに対 応する。それらは、類似のペルオキシドについて慣用の方法で製造され得る。 例えば、不飽和有機ペルオキシドの製造において、一般式: (ここで、R1およびR3は前記と同義であり、Yは、C1、Br、OH、OOHまたは別 の脱離基である) を有するアルケニル誘導体を使用できる。このアルケニル誘導体は、ヒドロペル オキシドと通常の方法で反応され得る。例えば、アルカリ性媒体中で、相間移動 触媒の存在中 で、アルケニルハライドをヒドロペルオキシドと反応させる。 不飽和有機ペルオキシドの別の通常の製造方法は、まず不飽和過酸を製造し、 次いでそれを別の物質と反応させてそれにより基R2を導入することである。 R1がカルボキシ基である場合、すなわちβ-置換モノペルオキシイタコネート である場合には、不飽和有機ペルオキシドは、イタコン酸無水物をヒドロペルオ キシドと反応させることにより製造できる。β-tert-ブチルモノペルオキシイタ コネートの製造についての記載は、フェドロバ(Fedorova)らによるVisn.L'vi v Polithekhn.Inst., 149巻、1981年、43-7頁にある。この方法において、反応 は酸触媒される。すなわち酢酸が使用される。他方、塩基例えば酢酸ナトリウム の存在中で反応を行うことも可能である。そのような反応は、モノ-tert-アルキ ルペルオキシマレイン酸の製造について、特開昭51-007,648号公報に記載されて いる。 R1がカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニルまたは アミド基である場合には、その製造の概要を上記に述べたβ-置換モノペルオキ シイタコネートは反応して酸ハライド化合物を形成し、次いで、アルキル、アル コール、アリールアルコールまたはアミン基と反応する。 不飽和有機ペルオキシドの製造において使用するのに適したヒドロペルオキシ ドの例としては、次のものがあげら れる: t-ブチルヒドロペルオキシド、 t-ペンチルヒドロペルオキシド、 1,1-ジメチルブチルヒドロペルオキシド、 1,1-ジエチルプロピルヒドロペルオキシド、 1,1-ジメチル-3-ヒドロキシブチルヒドロペルオキシド、 1,1,3,3-テトラメチルブチルヒドロペルオキシド、 1,1-ジメチル-2-プロペニルヒドロペルオキシド、 1-メチル-1-エチル-2-プロペニルヒドロペルオキシド、 1,1-ジエチル-2-プロペニルヒドロペルオキシド、 1-エチル-1-ヒドロペルオキシシクロヘキサン、 1,1-ジメチル-2-プロピニルヒドロペルオキシド、 p-メンチルヒドロペルオキシド、 α-クミルヒドロペルオキシド、 ピナニルヒドロペルオキシド、 1-メチルシクロペンチルヒドロペルオキシド、 2-ヒドロペルオキシ-2-メチルテトラヒドロフラン、 1-メトキシシクロヘキシルヒドロペルオキシド、 1,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロ-4a(2H)-ナフタレニルヒドロペルオキ シド、 β-ピネンヒドロペルオキシド、および 2,5-ジヒドロ-2-メチル-2-フラニルヒドロペルオキシド。 本発明の方法に従う連鎖移動剤として有用である不飽和有機ペルオキシドの好 ましい例としては、次の化合物が挙げられる: β-tert-ブチルモノペルオキシイタコネート、 β-ピナニルモノペルオキシイタコネート、および β-tert-ブチルモノペルオキシ-α-エチルイタコネート。 不飽和有機ペルオキシドは、そのままで、または粉末、顆粒、溶液、水性懸濁 物、エマルジョン、ペーストの形状で、または任意の他の公知の方法により製造 され、輸送され、貯蔵され、かつ施与されることができる。これらの物理的形状 のいずれが好ましいかは、使用される特定の重合系に依存するであろう。また、 安全性の考慮(減感)は役割を演じ得る。減感剤は事実、不飽和有機ペルオキシ ドと共に使用され得る。特に適した減感剤としては、固体担体物質例えばシリカ 、チョークおよびクレー、不活性可塑剤または溶媒例えばモノ-もしくはジクロ ロベンゼンおよびもちろん水が挙げられる。 本発明の方法は、チオールのような慣用の連鎖移動剤を使用する方法と同様の やり方で操作され得る。例えば、本発明の方法は、合成ゴムおよび、減じられた 分子量がポリマーの加工を促進し、ポリマーの特性を改善するところの他のポリ マー処方の製造に使用され得る。本方法はまた、種々の適用のため、例えば塗料 またはコーティングにおける使用のための、低分子量ポリマーおよびオリゴマー の製造に適用できる。 本発明の方法において使用される連鎖移動剤は、いくつかの利点を提供する。 第1に、これらの物質は、重合工程において予期されない良好な分子量調節能を 示す。よって、 種々の分子量の(共)重合体を、正確にMn(数平均分子量)を調節して、得る ことができる。その最も単純な形においては、分子量は、系に添加される不飽和 有機ペルオキシド連鎖移動剤の量を変えることにより簡単に調節され得る。 第2に、本発明の方法は、分子量調節がうまくいった種々の重合により証明さ れるように、著しく用途が広い。 第3に、従来の不飽和有機ペルオキシド連鎖移動剤について観察された重合の ひどい遅延は、大きく減ぜられ、時には、本発明の不飽和有機ペルオキシドが連 鎖移動剤として使用される場合には、対照と比べて、モノマーの転化率が改善す らされる。 本発明の方法においては、1以上の式Iの化合物の存在中で、標準的な重合工 程を簡単に行い、それによって、ポリマーの分子量を調節し、かつポリマー上に 官能性の末端基を提供する。反応は一般に、重合されるモノマーにとって標準的 な重合条件下で行われる。好ましくは、重合可能なモノマーは、アクリレート、 メタクリレート、スチレン、スチレン誘導体、ビニルエステル、ジエン、アクリ ロニトリル、α-オレフィン、ビニルクロリド、ビニリデンクロリド、ビニリデ ンフルオリドおよびこれらの混合物からなる群より選択される。 重合開始剤として、従来公知の慣用の重合開始剤を使用できる。好ましい重合 開始剤はしばしば、重合されるべき特定のモノマーに依存するであろう。スチレ ンまたはメチ ルメタクリレートの重合の場合、選ばれる重合開始剤はアゾビスイソブチロニト リル(AIBN)である。一般に、使用される重合開始剤の量は、特定の重合工程に ついて公知のデータにより決定され、使用されるべき連鎖移動剤のタイプおよび 量には依存しないであろう。 連鎖移動剤はそれ自体、まず重合されるモノマー、連鎖移動剤の連鎖移動係数 および得られるべき所望の分子量範囲に依存して、種々の量で使用され得る。モ ノマーに対してわずか0.001モル%の連鎖移動剤が使用され、かつまた30.0モル %まで使用され得る。一般に、0.1〜15モル%の連鎖移動剤は、所望の結果を与 えるであろう。もちろん、異なる連鎖移動剤の混合物もまた使用できる。 連鎖移動剤の分解は連鎖移動活性を減ずるので、重合温度より上の分解温度を 有する連鎖移動剤を選択するのが好ましい。しかしながら、これはいつも必要と いうわけではない。例えば、幾つかの例において、不飽和有機ペルオキシドが連 鎖移動剤と開始剤の両方として働くのが望ましいことがあり得、その場合には、 ペルオキシドの多少の分解が望ましいであろう。 本発明はまた、本発明の方法により形成される(共)重合体およびオリゴマー に関する。さらに、本発明はまた、本発明の方法により作られた1以上の(共) 重合体またはオリゴマーを含む工業製品を包含する。これらの工業製品は、他の 用途のなかでも、コーティング業界において、滑剤、加工促進剤およびポリマー のための界面活性剤として 有用である。最後に、本発明は、上記した式Iの不飽和有機ペルオキシドをラジ カル(共)重合反応において連鎖移動剤として使用することに関する。 本発明をさらに説明するために、以下の実施例を示す。実施例1 β-tert-ブチルモノペルオキシイタコネート(β TBPI)の製造 イタコン酸無水物(11.21g)を、無水tert-ブチルヒドロペルオキシドの35% トルエン溶液(27.0g)に25℃で添加した。得られた混合物に酢酸ナトリウム( 82mg)を加え、得られた混合物を、イタコン酸無水物がすべて転化されるまで (4〜5時間)撹拌した。混合物から結晶化したβ TBPIを濾過により単離し、 そして一定重量になるまで乾燥した(収率:理論量の50%)。濾液の溶媒を減圧 下で除去し(ロータベイパー(rotavapor))、残渣から、β TBPIの第2および 第3の粗生成物を得た(収率:それぞれ13〜15%および8〜10%)。残留混合物 は、β-パーエステル(5〜10%)およびまたα-パーエステル(14〜17%)およ び多少のイタコン酸(1〜3%)から成っていた。IRおよびNMRスペクトロ スコピーにより、構造を確認した。実施例2 β-tert-ブチルペルオキシ-α-エチルイタコネート(β TBP α EI)の製造 N,N-ジメチルホルムアミド(0.75g)を、トルエン (75ml)中のβ-tert-ブチルモノペルオキシイタコネート(21.0g)のスラリ ーに、15℃で添加した。次いで、オキサリルクロリド(15.5g)のトルエン(25 ml)溶液を60分間かけて滴下して加えた。添加後、混合物をさらに1時間撹拌 し、そしてG-3ガラスフィルターを通して濾過した。溶媒を除去して(60ミリバ ール/35℃)、β-tert-ブチルペルオキシ-α-クロリドイタコネートを得た。こ れをエタノール(9.2g)に溶解させた。この溶液に、ピリジン(9.5g)を8〜 10℃にて滴下して加えた。添加後、混合物を30分間撹拌し、濾過し、そしてトル エン(25ml)に溶解した。この溶液を水(20ml)、水(18ml)+15%H2 SO4(2ml)、および水(18ml)+1NのHCl(2ml)で洗浄し、次 いでMgSO4で乾燥した。溶媒を除去して、パーエステル含量82%の生成物15. 5gを得た。全収率は59%であった。IRおよびNMRスペクトロスコピーによ り、構造を確認した。実施例3 β-ピナニルモノペルオキシイタコネート(β PPI)の製造 イタコン酸無水物(11.2g)を、ピナン(34.0g)およびトルエン(10.0g) 中のピナニルヒドロペルオキシドの50%溶液に、25℃にて添加した。得られた混 合物に酢酸ナトリウム(0.20g)を加え、得られた混合物を、イタコン酸無水物 が転化されるまで(5〜6時間)撹拌した。得ら れた混合物から溶媒を部分的に除去して、トルエン/ピナン中のα-ピナニルモ ノペルオキシイタコネート(12%)およびβ-ピナニルモノペルオキシイタコネ ート(77%)の56%溶液45.0gを得た。全収率は89%。IRおよびNMRスペク トロスコピーにより、構造を確認した。実施例4 β TBPIの存在中での重合 β TBPIの存在中で、3種の異なるモノマー、すなわちスチレン(STY)、メチ ルメタクリレート(MMA)およびブチルアクリレート(BA)を重合した。o-ジク ロロベンゼン中のモノマー1.2モル濃度溶液に、アゾビスイソブチロニトリル(A IBN)0.5モル%および連鎖移動剤として種々の量のβ TBPIを添加した。重合は 、80℃の温度で、スチレンについては60分間にわたり、メチルメタクリレートお よびブチルアクリレートについては30分間にわたり行った。結果を表1に示す。 さらに、表1はまた、連鎖移動剤を使用しない他はすべて同じ条件である対照重 合を含む。よって、形成されたポリマーの分子量における連鎖移動剤の効果が明 らかに証明される。3種のモノマーの重合についてβ TBPIの連鎖移動係数を計 算すると、それぞれ0.36(STY)、0.35(MMA)および0.43(BA)の値が得られた 。 実施例5 β TBP α EIの存在中での重合 β TBPIをβ TBP α EIに代えた他は実施例4の手順を繰り返した。3種のモ ノマーの重合についてβ TBP α EIの連鎖移動係数を計算すると、それぞれ0.41 (STY)、0.37(MMA)および0.39(BA)の値が得られた。重合の結果を表2に示 す。 実施例6 β PPIの存在中での重合 β TBPIをβ PPIに代えた他は実施例4の手順を繰り返し た。3種のモノマーの重合についてβ PPIの連鎖移動係数を計算すると、それぞ れ0.60(STY)、0.41(MMA)および0.52(BA)の値が得られた。重合の結果を表 3に示す。 実施例7 実施例4〜6のスチレンおよびメチルメタクリレートについて重合反応のモノ マー転化率を測定し、エチル-t-ブチルペルオキシメチルプロペノエート(ETBP MP)の存在中での同じモノマーの重合反応のモノマー転化率と比べた。ETBPMPの 製造は、PCT出願WO 91/07387に記載されている。スチレンについての結果を表4 に示す。メチルメタクリレートについての結果を表5に示す。明らかに、従来の 連鎖移動剤の遅延効果は、本発明の方法における不飽和有機ペルオキシドの使用 により、大きく減ぜられた。 実施例8 実施例4〜6のブチルアクリレートについて重合反応のモノマー転化率を測定 し、PCT出願WO 91/07387に記載のETBPMPの存在中での同じモノマーの重合反応の モノマー転化率と比べた。特に、モノマー転化率の減少を、連鎖移動剤なしで、 およびペルオキシド/モノマー比が0.04で行った重合反応のモノマー転化率と比 較することにより測定した。ETBPMPを使用したときに得られる64.9%の減少の代 わ りに、モノマー転化率は、β TBPI、β TBPα EIおよびβ PPIを用いるとそれぞ れ、27.2%、18.8%および14.3%だけ減少した。やはり、従来の連鎖移動剤の遅 延効果は、本発明の方法における不飽和有機ペルオキシドの使用により、大きく 減ぜられることが示された。 上記した実施例は、説明および記載の目的でのみ示されたものであり、いかな るやり方でも本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。本発 明の範囲は添付の特許請求の範囲によって決定されるべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヴェルトメン,ルク,ルイス,テオフィレ オランダ国,6931 ヴィジェー ウェステ ルヴォールト,ブルレンウェイデ 85 (72)発明者 マイヤー,ベルナール,ジャン フランス国,33600 ペサ,ル デ シャ ンティイー 22

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.有効量の少なくとも1つの不飽和有機ペルオキシド連鎖移動剤の存在中で、 重合開始剤を用いてモノマーをラジカル重合もしくは共重合する方法において、 不飽和有機ペルオキシドが、次式: (ここで、R1はフリーラジカル付加に対してオレフィン性不飽和性の反応性を 高めることができる活性化基であり;R2は、水素原子、炭素数1〜18のアルキ ル基、炭素数3〜18のアルケニル基、炭素数3〜18のアルキニル基、炭素数7〜 22のアラルキル基ならびに、炭素数3〜18の飽和もしくは不飽和の炭素環および 複素環から成る群より選択され;R3は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基 、炭素数3〜18のアルケニル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜22のア ルカリール基および炭素数7〜22のアラルキル基から成る群より選択され;また はR1およびR3は一緒になって炭素数5〜10の環を形成していてもよく;R1、 R2およびR3のすべての基は、直鎖状または分枝 状であることができ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、エポキシ、ハ ロゲン、酸、エステル、ニトリル、ケトンおよびアミドから選択される1以上の 基で置換されていてもよい) で示される群から選択されることを特徴とする方法。 2.R1が、アルコキシカルボニル、カルボニル、アリール、アルカリール、ア ラルキル、アリールオキシカルボニル、カルボキシ、カーボネート、スルホン、 スルホキシド、ホスホネート、ホスフィンオキシドおよびアミドからなる群より 選択されるか、または、同じでも異なっていてもよいこれらの官能性の2以上を 含む基であり、これらの基はすべて、1以上のヒドロキシ、エポキシまたはカル ボキシ官能性で置換されることができる請求項1記載の方法。 3.R1が、ヒドロキシ、エポキシまたはカルボキシ官能性で置換されていても よい、カルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、カルボ キシおよびアミドから選択される基であるか、または、同じでも異なっていても よいこれらの官能性の2以上を含む基である請求項2記載の方法。 4.R2が、tert-ブチル、ピナニル、クミルおよびtert-ペンテニルから選択さ れる基であり、かつR3が、水素原子およびメチルから選択される基である請求 項1〜3の いずれか1項記載の方法。 5.重合可能なモノマーに対して、該不飽和有機ペルオキシドを0.001〜30.0モ ル%使用する請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。 6.該重合可能なモノマーが、アクリレート、メタクリレート、スチレン、スチ レン誘導体、ビニルエステル、ジエン、アクリロニトリル、α-オレフィン、ビ ニルクロリド、ビニリデンクロリド、ビニリデンフルオリドおよびこれらの混合 物からなる群より選択される請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。 7.該連鎖移動剤が、該重合開始剤より高い分解温度を有する請求項1〜6のい ずれか1項記載の方法。 8.請求項1〜7のいずれか1項記載の方法により製造される重合体もしくは共 重合体。 9.請求項1〜7のいずれか1項記載の方法により製造される重合体もしくは共 重合体1種以上を含む成形品。 10.ラジカル重合反応において連鎖移動剤として少なくとも1種の不飽和有機ペ ルオキシドを使用する方法であって、不飽和有機ペルオキシドが、次式: (ここで、R1はフリーラジカル付加に対してオレフィン性不飽和性の反応性を 高めることができる活性化基であり;R2は、水素原子、炭素数1〜18のアルキ ル基、炭素数3〜18のアルケニル基、炭素数3〜18のアルキニル基、炭素数7〜 22のアラルキル基ならびに、炭素数3〜18の飽和もしくは不飽和の炭素環および 複素環から成る群より選択され;R3は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基 、炭素数3〜18のアルケニル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜22のア ルカリール基および炭素数7〜22のアラルキル基から成る群より選択され;また はR1およびR3は一緒になって炭素数5〜10の環を形成していてもよく;R1、 R2およびR3のすべての基は、直鎖状または分枝状であることができ、ヒドロキ シ、アルコキシ、アリールオキシ、エポキシ、ハロゲン、酸、エステル、ニトリ ル、ケトンおよびアミドから選択される1以上の基で置換されていてもよい) で示される群から選択されることを特徴とする方法。
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