JPH08503751A - パルプの処理 - Google Patents

パルプの処理

Info

Publication number
JPH08503751A
JPH08503751A JP6513310A JP51331094A JPH08503751A JP H08503751 A JPH08503751 A JP H08503751A JP 6513310 A JP6513310 A JP 6513310A JP 51331094 A JP51331094 A JP 51331094A JP H08503751 A JPH08503751 A JP H08503751A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulp
slurry
metal ion
compound
surfactant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6513310A
Other languages
English (en)
Inventor
エル. キャップス,チャールズ
ダブリュ. フォレスト,ジャック
Original Assignee
ヘリックス,インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ヘリックス,インコーポレイテッド filed Critical ヘリックス,インコーポレイテッド
Publication of JPH08503751A publication Critical patent/JPH08503751A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21HPULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D21H17/00Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its constitution; Paper-impregnating material characterised by its constitution
    • D21H17/63Inorganic compounds
    • D21H17/70Inorganic compounds forming new compounds in situ, e.g. within the pulp or paper, by chemical reaction with other substances added separately
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21HPULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D21H17/00Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its constitution; Paper-impregnating material characterised by its constitution
    • D21H17/63Inorganic compounds
    • D21H17/64Alkaline compounds
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21HPULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D21H17/00Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its constitution; Paper-impregnating material characterised by its constitution
    • D21H17/63Inorganic compounds
    • D21H17/66Salts, e.g. alums

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 紙製品を作るために、アルカリ源を酸性塩溶液に加えて水溶性の金属塩が析出するときに作られる作用剤を用いてパルプを処理し、微粒子の分布、パルプの白色度及び/又は繊維に対する微粒子の接着を改良する。処理剤は、単独で使用してもよいし、パルプ繊維の上に析出する界面活性剤と共に使用してもよく、処理中にパルプスラリーに加えてもよいし、適当な試薬をパルプスラリーに加えることにより、インシトゥ(in situ)で生成することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】 パルプの処理 本発明は、白色度を改良するためのセルロースパルプの処理に関し、作られた 紙の中の微粒子維持性(retention of fines)を高めることのできるパルプの処 理に関する。より具体的には、本発明は、パルプを再生利用するために、そして パルプに色汚れ(discolor)をもたらす汚染物質を被覆又は除去するために、バ ージンパルプ及び/又は再生紙等を処理する方法に関し、パルプから作られる紙 の特性及び品質を改良する方法に関する。 消耗性原料の使用を抑えることを主たる目的として、紙製品をリサイクルして パルプを再生利用する努力が広く行なわれている。ところで、リサイクルパルプ は、強度、外観等の特性について満足すべき品質の紙製品を作り出すものでなけ ればならない。再生処理では、公害となる廃液の発生を回避することが望ましい 。また、商業活動を続けるには、リサイクルパルプは、バージンパルプよりも生 産コストが安くなければならない。 古紙パルプ(waste paper pulp)の場合、最も困難な問題は、インキ、トナー 、粘着物(adhesives)等の汚染物質を含んでいることである。現在、古紙パル プは、例えば漂白及び/又は白色剤(whitener)のような脱インキ方 法又は処理に付される。バージンパルプと同じ様にリサイクルパルプを処理する ための典型的な方法は、リドホルム(Rydholm)による”Pulping Processes”, Interscience Publishers,1965、及び、TAPPI Monograph No.27,”The Bleac hing of Pulp”,Rapson Editor,The Technical Association of Pulp and Pap er Industry,1963に開示されている。しかし、リサイクルされた古紙製品の中 には、多種多様なインキ、トナーその他の汚染物質がたくさん含まれており、こ れらは複雑に変化するため、従来の漂白及び/又は白色化方法では容易に処理で きない。このため、このパルプは、通常、処理時間が長くなり、繊維を劣化及び /又は破壊し、繊維品質を低下させる。概して、そのようなプロセスで生ずる廃 物は、後処理を必要とし、パルプの収率を低下させる。さらに、多量のインキ等 はパルプ中に分散したままであり、白色剤によって被覆される(masked)のはほ んの一部である。 本発明によれば、パルプスラリー(バージンパルプでもリサイクルパルプのど ちらでもよい)は処理剤(treatment agent)で処理される。処理剤は、アルカ リ源を酸性塩溶液に加えることにより、水溶性の3価金属塩並びに水溶性の1価 、2価及び/又は4価の金属塩が析出する(precipitate)ときに生成される化 合物又は混合物を含んでおり、必要に応じて、4価の無機塩を溶解させるための 塩酸を含んでいてもよい。処理剤はパルプ中の汚染 物質を被覆し、白色度、強度及びその他の特性が改良された紙製品を得ることが できる。最も理解し易くするために、処理剤を、次の一般式の化合物又は化合物 の混合物で表わす。 MmTOy(OH)za (1) ここで、Mは1価の金属イオン; mは0〜0.4の数; Tは3価の金属イオン; yは0〜1の数; zは0より大きく、3以下の数; Aはヒドロキシル以外のアニオン;及び 上記式(1)に規定された組成は、ここに開示された本発明の処理剤の基本組 成を表わすものと考えられる。しかしながら、後記する如く、望ましい特性をさ らに改善するために、上記の基本組成に他の元素を含む処理剤を使用することも できる。 本発明の望ましい実施例において、Tはアルミニウム、Aは塩素(chlorine) である。しかし、例えば、鉄、ガリウムまたはクロムのように他の3価の金属を 使用してもよいことは容易に理解されるだろう。パルプの白色度を改善したいと き、アルミニウムが最も望ましい。同じ様に、例えば、ハロゲン化物(halides )、硫酸塩(sulfates) 、硝酸塩(nitrates)、塩素酸塩(chlorates)、乳酸塩(lactates)及び酢酸 塩(acetates)のような1価又は多価のアニオンを使用できる。説明の都合上、 以下では、Tはアルミニウムとして、Aは塩化物(chloride)として記載するも のとする。さらに、塩化アルミニウムに言及するときは、六水和物(hexahydrat e)の形態を意味するものとする。 本明細書中で使用される「パルプ」という用語は、バージンパルプ(virgin p ulp)又はリサイクルパルプ(recycled pulp)のどちらも意味する。バージンパ ルプは、ウッドチップ又はその他の粒状物質を繊維形態に変えることによって得 られる。リサイクルパルプは、一般には、紙製品に化学剤を加えて、攪拌、フロ テーション(flotation)及び漂白のような様々な処理工程を経て得られる。リ サイクルパルプは、事務用紙、新聞、雑誌等から得ることができ、熱硬化プリン ト、粘着物等も含まれる。 多種多様なインキが種々の紙に使用されており、パルプを再生する際、どのイ ンキも特別な方法により除去する必要がある。インキの中でも、例えばフレキソ 印刷用溶剤インキ、オフセット印刷用インキ、レーザトナーインキ及び紫外線硬 化インキ等のインキは、リサイクルパルプから除去することが難しい。また、パ ルプの白色度を測定する方法も数多くある。これは、通常の場合、反射率の測定 値をあるスケールの割合として表わすもので ある。標準的な方法(”GE白色度”として知られている)は、TAPPIの標準法T PD-103によって決められた最大GE白色度の割合として表わされる。 水酸化アルミニウム並びに水酸化アルミニウム塩のゲル、コロイド及び微粒子 の固体は、特有の性質を有していること、そして、それらの関連特性はpHの僅 かな変化に対して敏感であることは知られている。本発明によれば、コロイド状 態でのアルミナ水和物は活性剤であると考えられる。アルミナの結晶化水和物、 α−アルミナ三水和物、β−三水和物及び新β−三水和物は、それらの結晶格子 にアルカリ金属原子を最大約0.4%含んでいることは知られている。しかし、特 別な条件下では、アルカリ金属を含まない水和物は析出することができる。これ らの水和物は全て、様々なアニオンを非常に効果的に化学吸着する。粒子サイズ は約0.3〜50μの範囲であり、両性的(amphoteric)である。アルカリを酸性ア ルミニウム塩溶液に加えることによって調製されるとき、水酸化アルミニウム( 通常、水酸化物以外のアニオンをある程度含んでいる)が析出する。析出物は、 本来、アモルファスの形態であり、コロイド状のゾルまたはゲルとして存在して もよい。このコロイド状態では、正電荷粒子は比較的均一に分布した侭である。 多くのゲルと同じように、pHの僅かな変化によって、析出は急速に行なわれる 。結果として、析出した粒子は、通常、コロイド 粒子よりもほんの僅かだけ大きく、結晶の整列度が低く、親水性である。 本発明の処理剤の望ましい実施例を作製するために、8.5%塩化アルミニウム 溶液に同量の5%水酸化ナトリウム溶液をTミキサー(T-mixer)で混合する。 得られた物質(mass)は次の3つの物理的状態を示している: (1)透明な液体 (2)結晶物質。これは、生成後数時間で分解し、液体に戻る (3)コロイド体 生成物質を洗浄し濾過すると、白い結晶体が得られるが、これはパルプの処理 に有効なものでない。ところが、未洗浄の生成物質は、繊維の乾燥重量に対する 濃度が0.1%の低濃度でも、パルプの処理に著しい活性を示す。 この理由は、コロイド状態において、正に帯電した粒子は負のゼータ電位(ze ta potential)をもつ表面に引き寄せられて付着するが、その表面には、水酸化 アルミニウム化合物が、イオン交換又は錯体化(comlexation)により相互作用 する基(groups)を含んでいるためと考えられる。特に、アルミニウムイオンは 、エーテル基(エトキシラート化合物の中に豊富に存在する)と錯体を形成する ことが知られている。さらに、水酸化アルミニウム化合物は種々のアニオンとイ オン交換することが知られており、一方、エトキシラート基(ethoxylate group s) は、カチオンとイオン交換することが知られている。それゆえ、エトキシ化され た(ethoxylated)界面活性剤で処理された表面に対する付着は、イオン交換機 構によって行なわれると考えられる。水酸化アルミニウム粒子は、かなり不透明 で、白色の微小な粒子であるから、多数の粒子が堆積することにより、処理され る表面の反射率が上昇すると思われる。これら粒子とセルロース基質(substrat e)との相互作用は、セルロースの外層の物理的性質を変化させるだけでなく、 セルロースの2つの表面を接合させる。ウッドパルプ系の場合、セルロース微粒 子(cellulosic fines)が、より大きなセルロース繊維に付着し、平均繊維長の より大きな繊維が作られることもある。繊維が長くなると、繊維同士の付着がよ り多くなり、パルプからその後に作られる紙の強度特性に変化を与える。パルプ の特性向上、及び、水酸化アルミニウム化合物で処理されたパルプから作られた 紙製品における特性向上が観察されたのは、この理由によるものであろう。 前記処理剤を作る方法を以下に例示する。試験を行なうために、これらの方法 を用いて種々の調製物を作製した。 調製物1 8.5%塩化アルミニウム六水和物水溶液を、1リットル容量のシリンダーに投 入した。5.0%水酸化ナトリウム水溶液は1リットル容量の第2のシリンダーに 投入さ れ、供給管は、流量135ml/hrのペリスタポンプ(peristaltic pump)に通じてお り、吸引管は各シリンダーに挿入されている。夫々の管からの流出物は、Tコネ クターを経て生成物収集容器に送られた。生成物は、Tコネクターにて実質的な 発熱反応なしで生成したものと思われる。生成物が集められるにつれて、高さ約 2〜4cmの石筍形(stalagmite)となり、透明液体が固体の周りを取り巻いてい る。全ての溶液を供給シリンダーから吸引した後、生成物は略等しい2つの部分 に分けられた。一方の部分は、真空吸引により、フリット(frit)に置かれたP 8フィルター紙を通じて濾過した。濾過されていない方を「調製物1」とする。 濾過された生成物は固体状で、コンシステンシー(consistency)は粘土のよう であり、これを「調製物Ia」とする。 調製物2 上記調製物1で用いられた5.0%溶液に代えて、2%の水酸化ナトリウム溶液 を用いた。固体生成物が作られたが、ほとんど直ちに液化した。生成物は、真空 吸引することにより、蒸留水で湿らされたフリットに置かれたP8フィルター紙 を通じて濾過した。固体結晶物質の僅かな残留物が観察された。濾過溶液を「調 製物2」とした。4時間後、濾過溶液中に結晶物質の浮遊物(suspension)が観 察された。この溶液を「調製物2a」とした。 調製物3 上記調製物1の5%溶液に代えて、15%の水酸化ナトリウム溶液を用いた。得 られた生成物は透明な液体であり、粒状物質は見られなかった。真空吸引により 、P8フィルター紙を通じて溶液を濾過したとき、フィルターに固体は捕獲され なかった。濾過された溶液を「調製物3」とした。4時間経過しても、濾過溶液 中に固体は観察されなかった。 上記の調製物を用いて、一連のパルプ処理を実施した。どの場合も、5.0%コ ンシステンシーのパルプスラリーの生成は、メイルストロム叩解機(Maelstrom disintegrator)内の水道水2リットルに乾燥重量100gの古紙を加えることによ って行ない、次に10分間活性化させた後、スラリーを取り除いた。次に、パルプ スラリーのコンシステンシーを減じるために、1リットルの水道水を加えた。 乾燥重量2.5グラムの繊維に相当するものを作るために、上述の如く調製した スラリーを150mlずつ、6個の250mlビーカの中に入れた。ハンドシートに作られ たとき、スラリーのGE白色度(brightness)は54であった。参照目的のために 、1個のビーカーを対照に指定した。残り5個のビーカの各々に対して、0.0002 5重量フラクションのNE0D0L91-6を加えた。乾燥繊維0.5重量%に相当する過酸化 水素を導入し、スラリーを、115゜Fの温度に達するまで、攪拌しながら加熱した 。乾燥繊維の0.5重量 %に相当する炭酸ナトリウムを加えた。 ビーカの1つは、繊維の乾燥重量の1.0%に相当する上記調製物1の一部で、 スラリーを処理した。スラリーは攪拌し、2分間、ある温度に維持した。次に、 50メッシュのふるい(Tyler 48)の上で、15秒間、水道水で洗浄した。得られた GE白色度は86であった。 残り4個のビーカーは、夫々、調製物1a、調製物2、調製物2a及び調製物 3を用いて、同じようにスラリーを処理した。どの場合も、GE白色度の改善に ついては、ほとんど又は全く認められなかった。 水酸化ナトリウムの濃度を5.0%より幾分上昇させて等量の8.5%の塩化アルミ ニウム六水和物溶液と混合すると、得られる錯体混合物は、パルプ処理の活性度 が低くなることに留意すべきである。さらに、塩化アルミニウム又は苛性溶液( 等量で混合される)の濃度を変化させることにより、得られる水酸化アルミニウ ム化合物の錯体混合物は、真の溶液(true solution)、コロイドゾル、コロイ ドゲル又は結晶固体であるかもしれない。 固体物質を回収するためにコロイド状浮遊物を濾過すると、種々の量の物質を 得られるが、これらの物質がパルプ繊維に晒されたとき、活性度は非常に小さい 。結晶固体の場合、その物質はチョーク状のコンシステンシーであり、パルプ繊 維に対する効果は殆んど認められない。 古紙を含水パルプ化(hydropulping)して得られるパル プスラリーを処理する際、水酸化アルミニウム化合物をパルプ繊維に付着させる ための適当な条件を得るには、繊維を前処理する必要のあることが見い出された 。最初に、スラリーは、繊維の乾燥重量を求めることにより作られ、その後、水 を導入して、水に対する繊維が約4〜9%のコンシステンシーを得る。次に、エ トキシ化された基(ethoxylated group)又はカルボキシラート基及びエトキシ ラート基を有する界面活性剤を、パルプスラリー100,000重量部乃至10,000重量 部に対して、約1重量部の界面活性剤の濃度で導入される。仮に、非イオン界面 活性剤が選択される場合、過酸化水素(繊維の乾燥重量に対して約0.5%)を導 入する。この溶液を約115°Fの温度に加熱し、炭酸ナトリウムを、繊維の乾燥重 量に対して同じ0.5%まで加えた。最良の結果を得るために、上記式(1)に記 載された処理剤を直ちに加えるべきである。次に起こる反応はパルプに白色度を 付与する。 もしスラリーが最適のコンシステンシーを有する場合、処理は数分以内に最適 化される。この段階で、スラリーは、ふるいまたはスクリーンに運ばれ、粗洗浄 が実施される。初期白色度の読取り値がGE52〜54の範囲のパルプから、処理を 施すことにより、常にGE87以上の白色度レベルを得ることができる。また、得 られた繊維塊は均一に分布しており、からまった部分などは存在しない。 スラリーへの各添加物の役割は、幾分固有のものであ り、一体的に相互作用するものと考えられる。エトキシ化された界面活性剤は、 「塩析(salting out)」機構により、繊維及び汚染物質上に堆積されるものと 思われる。塩析機構は、ポリエチレングリコール化合物の溶解度を低下させるも のとして知られている塩の添加により行なわれる。系をより高い温度に加熱する と、ポリエチレングリコール化合物の溶解度は低下することが知られている。炭 酸ナトリウムは、塩析剤の1つとして知られており、その有効性と利用可能性の 点から実例として選択した。界面活性剤は、炭酸ナトリウムを加えると、繊維又 は汚染物質の表面に堆積する。過酸化水素をウッドパルプスラリーに加えると、 水酸化アルミニウム化合物に対するセルロース表面の親和力を強めると同時に、 エトキシ化した界面活性剤の析出に寄与する。過酸化水素を先に加えると、非イ オン界面活性剤のエトキシラート基の錯体(complex)内に、追加のレセプター サイト(receptor site)が作り出される。水酸化アルミニウム化合物に対する 表面の親和力の増大は、過酸化水素がエトキシ化された表面と錯体化されること によるのは明らかであり、表面に対してより大きな負のゼータ電位が与えられる 。 もし処理剤が、エトキシラートの塩析が起こる前にパルプスラリーに導入され る場合、繊維のコーティングは殆んど起こらないことに留意すべきである。その 理由は、処理剤の粒子と繊維はエトキシラートで被覆され、同じ ように被覆された表面と、同じように電荷を帯びた表面の2つの表面が、互いに 引き寄せられないからである。処理剤の粒子と、界面活性剤で被覆された繊維の 表面との結合は、水素結合またはイオン交換機構を通じて起こることは明らかで ある。エチレンオキシド重合体は弱いカチオン交換体として知られており、多価 の無機水酸化物はアニオン交換体であるから、2つの表面間のイオン交換機構に よって強い付着が起こるものと理解される。さらに、エトキシラートのエーテル 基は電子リッチ(election-rich)であり、多価の無機水酸化物粒子の上で、ヒ ドロキシル基と水素結合が行なわれる。同時に、エトキシラート被覆された小さ な微粒子と、多価の無機水酸化物の小さい粒子との相互作用により、微粒子の凝 集が起こる。この凝集(凝集物はより大きな繊維と副次的に接合する)により、 製紙工程において、微粒子の大部分はパルプと共に維持される結果となる。この ようなコーティング処理工程により、不透明の白色層が繊維の上に形成されて、 顔料又は染料を覆う。この結果、水酸化物の金属成分が、例えばマグネシウム及 びアルミニウムのように無色(non-coloring)のとき、白さにすぐれた紙製品が 作られる。 本発明の処理剤は、インシトゥ(in situ)で生成することができるし、工程 中、パルプスラリーに加えられる処理剤として生成することもできる。処理剤を 予め作製 するとき、処理剤は、エトキシ化された界面活性剤(非イオンが望ましい)と過 酸化水素の如きオキシダントを加えた後に、含水パルプ化工程(洗浄後が望まし い)からパルプスラリーに加えるのが望ましい。塩析剤及び/又は熱エネルギー を加えると、界面活性剤は析出する。エトキシラートの塩析を引き起こす化合物 として、Na3PO4、K2SO4、Na2SiO3、Na2CO3、K2CO3、MgSO4等を挙げることができ るが、これらに限定されるものではない。エトキシ化された界面活性剤と、これ ら塩の1種を含むパルプを加熱すると、塩析現象により、エトキシ化した界面活 性剤は繊維の表面上に堆積し、同じ様に、パルプ中のインキ、トナー又は粘着物 にも堆積する。析出したエトキシラートの表面への水酸化物処理剤の堆積傾向を 大きくするために、エトキシ化された界面活性剤が析出する前又は後に、過酸化 水素(又は他の酸化剤)をパルプスラリーに加えてもよい。 約80°F〜212°Fの温度に加熱するとき、界面活性剤は繊維及び他の粒子の上 に析出する。析出した界面活性剤はスラリーの中の繊維を被覆し、より強い負の 電位を繊維に与え、正に帯電した多価の無機水酸化物を引き寄せる。この時点で 、全ての界面活性剤は、処理剤を導入する前に、塩析工程によって繊維上に堆積 するから、界面活性剤は溶液中に実質的に存在しない。 処理剤又は上記式(1)には、バーバら(Burba et al.) に付与された米国特許第4,790,954号に開示された混合金属水酸化物を含めるこ ともできる。これらの水酸化物は、単一分散層(monodispersed layers)によっ て特徴づけられ、ゲル化剤として有効であることが知られている。混合された金 属水酸化物を含めるために、式(1)は次のように変形してもよい。 MmdT(OH)za (2) ここで、Dは2価の金属イオンであり、dは化学量論的によって決められる数で ある。 例えば、本発明の利点は、水性パルプスラリーを、次の式で表わされる多価の 無機水酸化物を有効量加えて処理することにより達成できる。 MmdTOy(OH)za (3) ここで、Mは1価の金属イオン; mは0〜1の数; Dは2価の金属イオン; dは0より大きく4以下の数; Tは3価の金属イオン; yは0〜1の数; zは0〜11.4の数; Aはヒドロキシル以外のアニオン;及び aは0より大きく1以下の数である。 2価の金属Dは、マグネシウム、カルシウム、鉄、ニッケル、銅、マンガン、 バリウム、ストロンチウム又は 亜鉛であってよい。白色度の向上を所望する場合、Mはマグネシウム、カルシウ ム及び/又はバリウムが最も望ましい。3価の金属Tは、アルミニウム、鉄、ガ リウムまたはクロムであってよい。白色度の向上を所望するとき、Tはアルミニ ウムが最も望ましい。アニオンAは、1価または多価であってよく、ハロゲン化 物、硫酸塩、硝酸塩、塩素酸塩、乳酸塩、酢酸塩等を挙げることができる。 多価の無機水酸化物は、様々な水和物の状態で使用することができ、純粋に多 価の無機水酸化物の化合物から構成してよいし、多価の無機水酸化物の化合物ど うしの混合物から構成してもよいし、多価の無機水酸化物の化合物と、含水アル ミナ、含水マグネシア、含水酸化亜鉛等の如く金属M及び金属Tの他の含水酸化 物(hydrous oxides)との混合物から構成してもよい。多価の無機水酸化物は、 スラリーの約5%以下までなら、紙製品に有害な影響を与えることなく含めるこ とができる。本発明を実施する上で特に有効であることが判った化合物として、 例えば、MgAl(OH)4.7Cl0.3、MgAl(OH)4Cl、BaAl(OH)5、MgAl(OH)5、CaA l(OH)4.7Cl0.3、CaAl(OH)5、CaFe(OH)4(SO30.5、BaAl(OH)4.7Cl.3等 を挙げることができる。 次に本発明の実施例を示すが、本発明は、これら実施例に限定されるものでは ない。 実施例1 古紙から作製した乾燥パルプ500ポンドに対して、1875ガロンの水から作製し た0.5%過酸化水素の溶液を加えて、スラリーを作った。1/2ポンドのNEODOL 91- 6(非イオン界面活性剤)をスラリーに加え、その混合物を約115〜140°Fの温度 に加熱した。25ポンドの炭酸ナトリウムを攪拌しながら加えた。次に、10ポンド のMgAl(OH)4.7Cl0.3を加えた。混合物は約10分間ハイドロパルプした(hydrop ulped)。得られた混合物を濾過し、水で洗浄し、乾燥した。パルプのGE白色 度は87であり、これから紙に加工した。 実施例2 一連の試験において、出発パルプ(initial pulp)は、古新聞紙、事務所の混 合廃棄物、古雑誌、カラー印刷紙(colored and printed ledgers)を含んでい る。上記紙原料を乾燥し、供試物を作製した。次に、含水量を調べるために供試 物をサンプリングし、480gの等量に調節した。次に供試物は、0.5%過酸化水素 を12リットル、NEODOL 91-6(非イオン界面活性剤)を1.2g含有する12.5リット ルのダイナパルパー(Dynapulper)の中に導入した。ユニットは活性化され、乾 燥供試物は約5分間、脱繊維化を施した(defibrillated)。パルプ化作用(pul ping action)の後、2.4gの炭酸ナトリウムを加えて、混合物を攪拌した。次に その塊(mass)を115°Fの温度に加熱した。次に4.8gのMgAl(OH)4.7Cl0.3を 加えて、混合物を2分間 反応させた。得られた混合物を濾過し、水で洗浄した。 得られた各パルプを紙に加工した。紙のGE白色度は、87以上で、ダートカウ ント(dirt count)(T21.3 om-89)は、3.4mm2/m2であった。 実施例3 ハイドロパルプ工程からもたらされる粘着物を含有する紙からパルプを得て、 乾燥重量で50gのそのパルプを、0.5%過酸化水素と0.01グラムのNEODOL 91-6の 攪拌1リットル溶液に加えた。混合物を115°Fに加熱し、0.25グラムのNaCO3を 加えた。1/2グラムのMgAl(OH)5を加えて、2分間反応させた。 混合物を濾過し、水道水で洗浄した。得られたパルプは紙に加工され、紙のG E白色度は87であった。 MgAl4.7Cl0.7の代りに、等量のCaAl(OH)4.7Cl0.3またはZnAl(OH)4.7(SO40.15を使用してもよい。 実施例4 5グラムのリサイクルパルプを、30mlの水が入った2つの容器の各々に入れて 、攪拌した。0.05グラムのMgAl(OH)4.7Cl0.3を一方の容器に加えた。各容器の パルプを紙に加工した。MgAl(OH)4.7Cl0.3を加えていないパルプから作られた 紙は、GE白色度が約78であった。処理剤で処理されたパルプから作られた紙の GE白色度は約80であった。 本発明の一実施例において、パルプスラリーは、パル プと、乾燥パルプの約0.2〜1重量%(約0.5%が望ましい)に相当する量の過酸 化水素で作られる。スラリー中の界面活性剤濃度を約0.0005%〜約0.01%にする ために、エトキシ化された界面活性剤を加えた。スラリーは、次に、約80°F〜2 12°F、望ましくは約115°F〜140°Fの温度に加熱した。乾燥パルプの約0.1〜1 重量%(約0.5%が望ましい)に相当する量の塩析化合物、例えば、アルカリ金 属炭酸塩(炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムが望ましい)を加える。次に、乾燥 パルプの約0.1〜約2.0重量%に相当する量の多価の無機水酸化物を加える。添加 量が過剰であっても、紙製品の品質に有害でない。反応は短時間(通常2分より も短い)で起こるから、パルプは直ちに次の加工を施すことができる。すなわち 、得られたパルプを濾過し、水で洗浄し、紙に加工される。多価の無機水酸化物 が着色性金属イオンを含んでいないとき、白色度の優れたパルプが得られる。 式(1)に記載された3価の水酸化物塩は、混合された金属水酸化物の化合物 よりも、作製及び使用が容易である。多くの場合、よりシンプルな3価の水酸化 物を使う工程の方が、混合金属水酸化物を使う工程よりも、効率が良く、信頼性 が高く、かつコストが安く、混合された金属水酸化物の調製物の特徴である単一 分散層を生成する必要はない。 処理剤がパルプ処理の前に作られるとき、白色度を改 善し、リサイクルパルプの繊維に対して微粒子を接合させるための望ましい工程 は、次のステップを含んでいる: A.パルプスラリーの処理を、パルプの約0.3〜約0.5重量%の量のエトキシ化さ れた界面活性剤、特に非イオン界面活性剤を用いて行なうステップ; B.所望により、スラリーを、希釈した過酸化水素または他のオキシダントを用 いてさらに処理するステップ; C.得られたスラリーの処理を、界面活性剤を全て析出させることのできる量の アルカリ金属炭酸塩の如き析出剤を用いて行なうステップ; D.上記の処理剤を加えるステップ;及び E.スラリーを、約80°F〜212°F、望ましくは約80°F〜140°Fの温度に加熱す るステップ。(スラリーは、始めに加熱してもよいし、異種成分を加えた後に加 熱してもよい。) 適当な非イオン界面活性剤として、次のものが含まれる: (a)脂肪族アルコールエトキシラートであって、直鎖または枝分れのどちらの 形態でもよく、アルコール1モル当り4〜15モルのエチレンオキシドを有し、8 〜22の炭素原子を含むもの; (b)アルキルフェノールエチレンオキシドの縮合物(con densate)であって、アルキル基は8〜12の炭素原子を含み、縮合物はアルキル フェノール1モル当り約4〜18モルのエチレンオキシドを含み、式(CnH2n+1) (C6H6)(OCH2CH2xOHで表わされ、式中、nは8以上であり、(OCH2CH2)は 化合物の全重量の58〜78%に相当するもの; (c)脂肪酸の糖アルコールとの部分エステルである非イオン物質; (d)平均1〜3のエステル基と、1分子当り50モル以下のエチレンオキシドを 含むもの; (e)エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドの誘導体で、 約1,000〜約5,000の範囲内の分子重量を有するブロック重合体を含むもの; (f)線状第一級アルコールエトキシラート; (g)エトキシ化された脂肪酸; (h)エトキシ化されたシリコン系界面活性剤; (i)アルコールのエトキシ化された硫酸塩(ethoxylated sulfates of alcoho ls);及び (j)それらの混合物。 市販されている代表的な非イオン界面活性剤の中で、前記種類に含まれるもの として、次のような洗浄剤(detergents)を挙げることができる: NEODOL 91-6(C9〜C11の線状第一級アルコールエトキシラートで、アルコール 1モル当り約6モルのエチレン オキシドを有するもの); IGEPAL CO-630(9-10モルのエチレンオキシドと縮合されたノニルフェノール ); IGEPAL CO-710(10-11モルのエチレンオキシドと縮合されたノニルフェノール ); IGEPAL CO-730(15モルのエチレンオキシドと縮合されたノニルフェノール) ; PLURONIC L62(8.5〜10.2モルのエチレンオキシドと縮合された、25〜30モル のポリオキシプロピレン); PLURONIC F68(33〜41モルのエチレンオキシドと縮合された、25〜30モルのポ リオキシプロピレン); PLURONIC P85(48〜52モルのエチレンオキシドと縮合された、36〜43モルのポ リオキシプロピレン); TWEEN 21(ポリオキシエチレン(4)ソルビタンモノラウラート); TWEEN 40(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミタート);及び TERGITOL XH(混合した(エチレン−プロピレン)ポリアルキレングリコール のブトキシモノエーテルで、曇点が90〜100℃で、平均分子重量が3,300のもの) 。 望ましい非イオン物質は、8〜22の炭素原子を含む脂肪族アルコール(直鎖ま たは枝分れのどちらの形態でもよい)と、アルコール1モル当り4〜15モルのエ チレンオキシドとの水溶性縮合物である。特に望ましいのは、約 9〜15の炭素原子を含むアルキル基を有するアルコールと、アルコール1モル当 り約5〜12モルのエチレンオキシドとの縮合物である。 適当なアニオン界面活性剤として、アルコレック・インコーポレイテッド(Al colec,Inc.)が商標名AKYPOにて、ファインテックス・インコーポレイテッド( Finetex,Inc.)が商標名GEMTEXにて夫々販売しているカルボキシ化アルコール 、及び、ビスタ・ケミカル・カンパニー(Vista Chemical Co.)が商標名ALFONI Cにて、エチル・コーポレーション(Ethyl Corp.)が商標名ETHONICにて、夫々 販売しているアルコールを挙げることができる。 適当な両性界面活性剤として、アルキルエーテルヒドロキシスルタイン(alky lether hydroxy sultaines)を挙げることができる。他の適当な界面活性剤は、 McCutcheon's Emulsifiers & Detergents,North America,1989に開示されてお り、この引用を以て本願への記載加入とする。 上記の如く、アルミナの結晶化水和物は、結晶格子中に約0.4%以下のアルカ リ金属原子を含んでいる。それゆえ、前述したように、有限量のアルカリ金属の 存在は、実験結果に適合し、理論的説明を裏付けるものである。しかしながら、 それらは、パルプの上に沈殿する水酸化物がALOOHの形態である可能性を取り除 くものではない。 本発明は、3価の金属オキシクロリド(oxychlorides)、 並びに3価、2価及び1価の混合した金属水酸化物を特に参照して記載されてい るけれども、それらの調製物に代えて、4価、3価、2価及び1価の混合金属水 酸化物、並びに4価及び3価の混合金属水酸化物を用いてもよいことは理解され るであろう。それゆえ、開示された本発明は、バーバら(Burba et al.)が開示 した単一分散層の混合金属水酸化物に限定されるものではない。さらに、例えば 4価の金属イオンの如きその他の金属イオンは、最終生成物に対して固有の特性 を特に付与するかもしれない。その完全に酸化された状態では、反射率と不透明 度に固有の特性を有するため、チタンは、本発明の調製物に使用するのに最も可 能性のある4価の金属である。 式の中に4価のイオンが含まれる場合、おそらく酸化物の形態を必要とするで あろうし、その変形例の一般的組成は、次の代表式によって表わすることができ る: MmdTSsy(OH)za (4) ここで、Mはアルカリ金属イオン; mは0〜3の数; Dは2価の金属イオン; dは0〜4の数; Tは3価の金属イオン; Sは4価の金属イオン; sは0〜4の数; yは0〜9の数; zは0〜28の数; Aはヒドロキシル以外のアニオン;及び aは0〜1の数である。 これは、以下の要領で行なうこともできる。 もし約17%より多いHClが存在する場合、四塩化チタンは安定な水溶液を作る 。この溶液が一旦作られると、塩化アルミニウムと、必要に応じて、他の金属塩 化物とは、適当量の溶液中に溶解されてもよい。次に、この溶液は、Tミキサー を用いて、約3.5〜7のpHとするのに必要な量のアルカリ金属水酸化物と混合さ れる。なお、必要量は、混合した金属に依存する。得られた混合試剤は、パルプ 処理のために使用される。 EO/POブロック共重合体の第四級アミン塩、EO/POブロック共重合体の第四級ア ミン塩、エトキシ化されたジアルキル第四級アミンまたは脂肪族第四級アミン塩 は、細分化された白色無機物質のスラリーと混合することができ、無機物質とし て、限定するものではないが、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシ ウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、粘土または タルクを例示することができる。スラリーは、次に、ポリエチレングリコールを 塩析することのできる既知の塩の1種と混合する。溶液を加熱するとき、無機物 質の粒子は第四級アミンの均一層で被覆されるであろう。セルロースパルプは、 次に、水中でスラリーにされ、 エチレングリコールまたは界面活性剤で処理される。パルプは、次に、ポリエチ レングリコールを塩析することのできる既知の塩と混合し、パルプ混合物を加熱 する。塩析効果を高めるために、希釈された過酸化水素をパルプ混合物に加えて 、表面により大きな負のゼータ電位を与える。2種類の加熱したスラリーを混合 する。カチオンのスラリーは、繊維表面の上に均一なコーティングとして堆積し 、前述したものと同様の効果が得られる。上述した第四級アミン塩に代えて、第 三級アミン塩、酸化アミンまたはベタインの如き他のカチオン基を用いることも できる。 本発明の他の実施方法として、処理剤は、ハイドロパルプ装置(hydropulper )その他のパルプスラリー装置の中でインシトゥ(in situ)生成することもで きる。この場合、パルプ繊維は前述したように前処理される。繊維の乾燥重量を 決定し、次に水を導入することにより、水に対する割合が約4〜9%の繊維を有 するコンシステンシーのスラリーが得られる。エトキシラート又はカルボキシル 及びエトキシラート基を有する界面活性剤は、パルプスラリー10,000重量部乃至 100,000重量部に対して約1重量部の濃度で加えられる。次に、過酸化水素(遷 移の乾燥重量に対して約0.5%)を投入して、スラリーを約115゜Fに加熱する。 次に水酸化ナトリウム水溶液を、運転中のハイドロパルプ装置の中に分散した紙 パルプに加 え、繊維の乾燥重量に対する濃度を約0.31%にする。次に塩化アルミニウム水溶 液を、運転中のハイドロパルプ装置にゆっくりと加え、約0.34%の濃度にする。 このとき、運転中のハイドロパルプ装置に、炭酸ナトリウムを加え、繊維の乾燥 重量に対する濃度を約0.5%にする。塩化アルミニウム溶液は、アルミナ水和物 として、パルプ繊維や、パルプ中のインキやトナー粒子等の表面及び内部に沈積 する。炭酸ナトリウムを塩化アルミニウムの後に加えて得られるパルプは、炭酸 ナトリウムを塩化アルミニウムの前に加えて得られるパルプよりも、スペックカ ウント(speck count)の少ない紙を作ることができる。この理由は完全には理 解されているわけではないけれど、塩化アルミニウムを加えるとき、顔料または トナーの上ではなく、繊維の表面または内部に直ちに沈積し始めるものと考えら れる。この沈積は、アルミナ水和物分子が親和力を有するその他多くの基を含む 繊維内のセルロースと密接な関係を有している。この時点で、界面活性剤はパル プ表面を完全には覆っていない。しかしながら、炭酸ナトリウムが加えられると 、界面活性剤は強制的に塩析させられる。その表面には、次の2つの種類がある 。それは、(1)アルミナ水和物で被覆された繊維と、(2)まだ被覆されてい ない顔料(pigment)またはトナーである。アルミナ水和物で覆われた繊維は極 性が非常に大きい。これに対し、顔料またはトナーは殆んど極性 がない。従って、表面は、トナーまたは顔料の上に堆積する傾向に大きな差を生 じている。この結果、トナーまたは顔料の上にエトキシ化された表面が形成され 、その表面は、既にアルミナ水和物で覆われた繊維よりも、溶液または分散質中 の残存アルミナ水和物に対してより大きな親和力を有している。このため、顔料 またはトナーは優先的に被覆される。 本発明の記載を、ある特定の場合に関して行なってきたけれども、それらは単 なる例示であって、添付の請求の範囲に規定された発明の精神及び範囲から逸脱 することなく、種々の変更や変形をなし得ることは理解されるべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI D21H 17/05 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,H U,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,LV,MG ,MN,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SK,UA,US,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. パルプを処理する方法であって、 (a)パルプ含有スラリーを作るステップ;及び (b)スラリーに、一般式MmTOy(OH)zaで表わされる化合物又は化合 物の混合物を有効量加えるステップ、 を有しており、前記一般式中、 Mは1価の金属イオン; mは0乃至0.4の数; Tは3価の金属イオン; zは0より大きく、3以下の数; Aはヒドロキシル以外のアニオン;及び 2. Tは、アルミニウム、鉄、ガリウム及びクロムからなる群から選択される 請求項1に記載の方法。 3. Tは、アルミニウムである請求項1に記載の方法。 4. Aは、ハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、塩素酸塩、乳酸塩及び酢酸塩から なる群から選択される請求項1に記載の方法。 5. Aは塩化物である請求項1に記載の方法。 6. 化合物又は化合物の混合物は、その成分を混合することにより作られ、得 られた化合物又は化合物の混 合物はスラリーに投入される請求項1に記載の方法。 7. オキシダントを加えるステップを含んでいる請求項6に記載の方法。 8. オキシダントは過酸化水素である請求項7に記載の方法。 9. 化合物又は化合物の混合物は、3価の金属ハロゲン化物及びアルカリ金属 水酸化物を混合することによって作られる請求項6に記載の方法。 10.界面活性剤は、スラリーに、Na3PO4、K2SO4、Na2SiO3、Na2CO3、K2CO3及 びMgSO4からなる群から選択される塩析剤を加えることによって析出する請求項 8に記載の方法。 11.化合物又は化合物の混合物は、水溶性の3価の金属塩を、中性にするのに 必要な量以下のアルカリ源と混合することにより作られ、前記化合物又は化合物 の混合物はスラリーに投入される請求項1に記載の方法。 12.パルプスラリーを界面活性剤で処理するステップ、及び、化合物又は化合 物の混合物を加える前に、界面活性剤をパルプ上へ析出させるステップを含んで いる請求項6に記載の方法。 13.界面活性剤は、 (a)脂肪族アルコールエトキシラートであって、8〜22の炭素原子を直鎖又 は枝分れのどちらかの形態で含有し、アルコール1モル当り4〜15モルのエチレ ンオキシドを有するもの; (b)アルキルフェノールエチレンオキシドの縮合物であって、アルキル基は 8〜12の炭素原子を含み、縮合物はアルキルフェノール1モル当り約4〜18モル のエチレンオキシドを含み、式(CnH2n+1)(C6H6)(OCH2CH2)xOHで表わされ 、式中、nは8以上であり、(OCH2CH2)は化合物の全重量の58〜78%であるも の; (c)脂肪酸の糖アルコールとの部分エステルである非イオン物質; (d)平均1〜3のエステル基と、1分子当り50モル以下のエチレンオキシド を含むもの; (e)エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドの誘導体で あって、約1,000〜約5,000の範囲内の分子重量を有するブロック重合体を含むも の; (f)線状第一級アルコールエトキシラート; (g)エトキシ化された脂肪酸; (h)エトキシ化されたシリコン系界面活性剤; (i)アルコールのエトキシ化された硫酸塩;及び (j)それらの混合物、 からなる群から選択される非イオン界面活性剤である請求項12に記載の方法 。 14.3価金属ハロゲン化物は塩化アルミニウムであり、アルカリ金属水酸化物 は水酸化ナトリウムである請求 項9に記載の方法。 15.化合物又は化合物の混合物は、インシトゥで、パルプスラリーの中に作ら れる請求項1に記載の方法。 16.化合物又は化合物の混合物は: (a)アルカリ金属水酸化物の水溶液をスラリーに加え、 (b)次に、3価の金属ハロゲン化物の水溶液をスラリーに加える、 ことによって生成される請求項15に記載の方法。 17.界面活性剤を加えるステップ、及び、化合物又は化合物の混合物を生成す る前にオキシダントをスラリーに加えるステップを含んでいる請求項15に記載 の方法。 18.界面活性剤は、 (a)脂肪族アルコールエトキシラートであって、8〜22の炭素原子を直鎖又 は枝分れのどちらかの形態で含有し、アルコール1モル当り4〜15モルのエチレ ンオキシドを有するもの; (b)アルキルフェノールエチレンオキシドの縮合物であって、アルキル基は 8〜12の炭素原子を含み、縮合物はアルキルフェノール1モル当り約4〜18モル のエチレンオキシドを含み、式(CnH2n+1)(C6H6)(OCH2CH2xOHで表わされ 、式中、nは8以上であり、(OCH2CH2)は化合物の全重量の58〜78%であるも の; (c)脂肪酸の糖アルコールとの部分エステルである非 イオン物質; (d)平均1〜3のエステル基と、1分子当り50モル以下のエチレンオキシド を含むもの; (e)エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドの誘導体で あって、約1,000〜約5,000の範囲内の分子重量を有するブロック重合体を含むも の; (f)線状第一級アルコールエトキシラート; (g)エトキシ化された脂肪酸; (h)エトキシ化されたシリコン系界面活性剤; (i)アルコールのエトキシ化された硫酸塩;及び (j)それらの混合物、 からなる群から選択される非イオン界面活性剤である請求項17に記載の方法 。 19.オキシダントは過酸化水素である請求項17に記載の方法。 20.3価の金属ハロゲン化物は塩化アルミニウムであり、アルカリ金属水酸化 物は水酸化ナトリウムである、請求項16に記載の方法。 21.化合物又は化合物の混合物は、一般式MmdTOy(OH)zaで表わさ れる混合された金属水酸化物であって、式中、 Mは1価の金属イオン; mは0〜1の数; Dは2価の金属イオン; dは0より大きく4以下の数; Tは3価の金属イオン; yは0〜1の数; zは0〜11.4の数; Aはヒドロキシル以外のアニオン;及び aは0より大きく1以下の数、 である請求項1に記載の方法。 22.Dは、マグネシウム、カルシウム、鉄、ニッケル、銅、マンガン、バリウ ム、ストロンチウム及び亜鉛からなる群から選択される請求項21に記載の方法 。 23.化合物又は化合物の混合物は、一般式MmdTSsy(OH)zaで表わ される混合された金属水酸化物であって、式中、 Mはアルカリ金属イオン; mは0〜3の数; Dは2価の金属イオン; dは0〜4の数; Tは3価の金属イオン; Sは4価の金属イオン; sは0〜4の数; yは0〜9の数; zは0〜28の数; Aはヒドロキシル以外のアニオン;及び aは0〜1の数 である請求項1に記載の方法。 24.Sは、チタン、ジルコニウム及びマンガンからなる群から選択される請求 項22に記載の方法。 25.Sはチタンである請求項22に記載の方法。 26.パルプはバージンパルプである請求項1に記載の方法。 27.パルプはリサイクルパルプである請求項1に記載の方法。 28.水性パルプスラリーを、式MmdT(OH)zaで表わされる混合金属水 酸化物の有効量で処理することにより、セルロースパルプを改良する方法であっ て、式中、 Dは2価の金属イオン; dは0より大きく4以下の数; Mはアルカリ金属イオン; mは0〜0.4の数; Tは3価の金属イオン; zは2〜11.4の数; Aはヒドロキシル以外のアニオン;及び aは0〜1の数である。 29.Dはマグネシウムであり、Tはアルミニウムである請求項28に記載の方 法。 30.混合された金属水酸化物は、式MgAl(OH)4.7Cl0.3 である請求項28に記載の方法。 31.2価金属は、マグネシウム、カルシウム、鉄、ニッケル、銅、マンガン、 バリウム、ストロンチウム及び亜鉛からなる群から選択される請求項28に記載 の方法。 32.Aは、ハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、塩素酸塩、乳酸塩及び酢酸塩から なる群から選択される請求項28に記載の方法。 33.エトキシ化された基を有する界面活性剤でパルプを処理するステップ、及 び、界面活性剤をパルプの上に析出させる作用剤を加えるステップを含んでいる 請求項28に記載の方法。 34.過酸化水素を加えるステップを含んでいる請求項33に記載の方法。 35.界面活性剤は、 (a)脂肪族アルコールエトキシラートであって、8〜22の炭素原子を直鎖又 は枝分れのどちらかの形態で含有し、アルコール1モル当り4〜15モルのエチレ ンオキシドを有するもの; (b)アルキルフェノールエチレンオキシドの縮合物であって、アルキル基は 8〜12の炭素原子を含み、縮合物はアルキルフェノール1モル当り約4〜18モル のエチレンオキシドを含み、式(CnH2n+1)(C6H6)(OCH2CH2xOHで表わされ 、式中、nは8以上であり、(OC H2CH2)は化合物の全重量の58〜78%であるもの; (c)脂肪酸の糖アルコールとの部分エステルである非イオン物質; (d)平均1〜3のエステル基と、1分子当り50モル以下のエチレンオキシド を含むもの; (e)エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドの誘導体で あって、約1,000〜約5,000の範囲内の分子重量を有するブロック重合体を含むも の; (f)線状第一級アルコールエトキシラート; (g)エトキシ化された脂肪酸; (h)エトキシ化されたシリコン系界面活性剤; (i)アルコールのエトキシ化された硫酸塩;及び (j)それらの混合物、 からなる群から選択される非イオン界面活性剤である請求項33に記載の方法 。 36.混合物を約80°F〜212°Fの温度に加熱するステップを含んでいる請求項 33に記載の方法。 37.セルロースパルプから作られる紙を改良するための方法であって、次のス テップから構成される: (a)パルプスラリーを、エトキシ化された非イオン界面活性剤で処理するス テップ; (b)ステップ(a)で得られたパルプを、界面活性剤をパルプの上に析出さ せることのできる量の化合物で 処理するステップであって、前記化合物は、Na3PO4、K2SO4、Na2SiO3、Na2CO3、 ZnSO4、MgSO4、Li2SO4、KOH及びNaClからなる群から選択され; (c)スラリーに、式MmdAl(OH)zaで表わされる混合された金属水 酸化物を加えるステップであって、式中、 Dは2価の金属イオン; dは0より大きく4以下の数; Mはアルカリ金属イオン; mは0〜0.4の数; zは2〜12の数; Aはヒドロキシル以外のアニオン;及び aは0〜1の数である。 38.過酸化水素は、混合された金属水酸化物と共に加えられる請求項37に記 載の方法。 39.スラリーを約80°F〜212°Fの温度に加熱するステップを含んでいる請求 項37に記載の方法。 40.スラリーはリサイクルパルプを含んでいる請求項37に記載の方法。 41.2価金属は、マグネシウム、カルシウム、鉄、ニッケル、銅、マンガン、 バリウム、ストロンチウム及び亜鉛からなる群から選択される請求項37に記載 の方法。 42. 次のステップを有しているパルプの処理方法: (a)パルプスラリー中のパルプ繊維の上に界面活性剤を析出させるステップ ;及び (b)スラリーに、一般式MmdTOy(OH)zaで表わされる処理剤を加 えるステップであって、式中、 Mは1価の金属イオン; mは0〜1の数; Dは2価の金属イオン; dは0より大きく4以下の数; Tは3価の金属イオン; yは0〜1の数; zは0〜11.4の数; Aはヒドロキシル以外のアニオン;及び aは0より大きく1以下の数である。 43.Dは、マグネシウム、カルシウム、鉄、ニッケル、銅、マンガン、バリウ ム、ストロンチウム及び亜鉛からなる群から選択される請求項42に記載の方法 。 44.過酸化水素をスラリーに加えるステップを含んでいる請求項42に記載の 方法。 45.界面活性剤は、 (a)脂肪族アルコールエトキシラートであって、8〜22の炭素原子を直鎖又 は枝分れのどちらかの形態で含有し、アルコール1モル当り4〜15モルのエチレ ンオキシドを有するもの; (b)アルキルフェノールエチレンオキシドの縮合物で あって、アルキル基は8〜12の炭素原子を含み、縮合物はアルキルフェノール1 モル当り約4〜18モルのエチレンオキシドを含み、式(CnH2n+1)(C6H6)(OCH2CH2xOHで表わされ、式中、nは8以上であり、(OCH2CH2)は化合物の全重量 の58〜78%であるもの; (c)脂肪酸の糖アルコールとの部分エステルである非イオン物質; (d)平均l〜3のエステル基と、1分子当り50モル以下のエチレンオキシド を含むもの; (e)エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドの誘導体で あって、約1,000〜約5,000の範囲内の分子重量を有するブロック重合体を含むも の; (f)線状第一級アルコールエトキシラート; (g)エトキシ化された脂肪酸; (h)エトキシ化されたシリコン系界面活性剤; (i)アルコールのエトキシ化された硫酸塩;及び (j)それらの混合物、 からなる群から選択される非イオン界面活性剤である請求項45に記載の方法 。 46.次のステップを有しているパルプの処理方法: (a)パルプスラリー中のパルプ繊維の上に界面活性剤を析出させるステップ ;及び (b)スラリーに、一般式MmdTSsy(OH)za で表わされる処理剤を加えるステップであって、式中、 Mはアルカリ金属イオン; mは0〜3の数; Dは2価の金属イオン; dは0〜4の数; Tは3価の金属イオン; Sは4価の金属イオン; sは0〜4の数; yは0〜9の数; zは0〜28の数; Aはヒドロキシル以外のアニオン;及び aは0〜1の数である。 47.Sは、チタン、ジルコニウム及びマンガンからなる群から選択される請求 項46に記載の方法。 48.過酸化水素をスラリーに加えるステップを含んでいる請求項46に記載の 方法。 49.界面活性剤は、 (a)脂肪族アルコールエトキシラートであって、8〜22の炭素原子を直鎖又 は枝分れのどちらかの形態で含有し、アルコール1モル当り4〜15モルのエチレ ンオキシドを有するもの; (b)アルキルフェノールエチレンオキシドの縮合物であって、アルキル基は 8〜12の炭素原子を含み、縮 合物はアルキルフェノール1モル当り約4〜18モルのエチレンオキシドを含み、 式(CnH2n+1)(C6H6)(OCH2CH2xOHで表わされ、式中、nは8以上であり、 (OCH2CH2)は化合物の全重量の58〜78%であるもの; (c)脂肪酸の糖アルコールとの部分エステルである非イオン物質; (d)平均1〜3のエステル基と、1分子当り50モル以下のエチレンオキシド を含むもの; (e)エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドの誘導体で あって、約1,000〜約5,000の範囲内の分子重量を有するブロック重合体を含むも の; (f)線状第一級アルコールエトキシラート; (g)エトキシ化された脂肪酸; (h)エトキシ化されたシリコン系界面活性剤; (i)アルコールのエトキシ化された硫酸塩;及び (j)それらの混合物、 からなる群から選択される非イオン界面活性剤である請求項46に記載の方法 。 50.(a)水性のパルプ含有スラリーを作るステップ; (b)アルカリ金属イオンを含有する水溶液をスラリーに加えるステップ;及 び (c)3価金属イオンを含む水溶液をスラリーに加えるステップ を有しているパルプの処理方法。 51.アルカリ金属イオンを含有する溶液は水酸化ナトリウムの水溶液である請 求項50に記載の方法。 52.3価の金属イオンを含有する溶液は、塩化アルミニウムの水溶液である請 求項50に記載の方法。 53.アルカリ金属イオンを含有する溶液は、3価の金属イオンを含有する溶液 とは別にスラリーに加えられる請求項50に記載の方法。 54.3価の金属イオンを含有する水溶液は、2価の金属イオンを含有している 請求項50に記載の方法。 55.3価の金属イオンを含有する水溶液は、4価の金属イオンを含有している 請求項53に記載の方法。 56.3価の金属イオンを含有する水溶液は、4価及び2価の金属イオンを含有 している請求項50に記載の方法。 57.アルカリ金属イオンを含有する水溶液と3価の金属イオンを含有する水溶 液は、アルカリ金属イオンを含む水溶液と3価金属イオンを含む水溶液を混合す ることによって生じる溶液、スラリー又は懸濁液である請求項50に記載の方法 。 58.溶液、スラリー又は懸濁液は、一般式MmTOy(OH)zaで表わされる 化合物又は化合物の混合物の水溶液、スラリー又は懸濁液であり、式中、 Mは1価の金属イオン; mは0〜0.4の数; Tは3価の金属イオン; yは0〜1の数; zは0より大きく、3以下の数; Aはヒドロキシル以外のアニオン;及び である請求項57に記載の方法。 59.Tは、アルミニウム、鉄、ガリウム及びクロムからなる群から選択される 請求項58に記載の方法。 60.Tは、アルミニウムである請求項58に記載の方法。 61.Aは塩化物である請求項58に記載の方法。 62.Aは、ハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、塩素酸塩、乳酸塩及び酢酸塩から なる群から選択される請求項58に記載の方法。 63.溶液、スラリー又は懸濁液は、一般式MmdTOy(OH)zaで表わさ れる化合物又は化合物の混合物の水溶液、スラリー又は懸濁液であり、式中、 Mは1価の金属イオン; mは0〜1の数; Dは2価の金属イオン; dは0より大きく4以下の数; Tは3価の金属イオン; yは0〜1の数; zは0〜11.4の数; Aはヒドロキシル以外のアニオン;及び aは0より大きく1以下の数、 である請求項57に記載の方法。 64.Dは、マグネシウム、カルシウム、鉄、ニッケル、銅、マンガン、バリウ ム、ストロンチウム及び亜鉛からなる群から選択される請求項63に記載の方法 。 65.溶液、スラリー又は懸濁液は、一般式MmdTSsy(OH)zaで表わ される化合物又は化合物の混合物の水溶液、スラリー又は懸濁液であり、式中、 Mはアルカリ金属イオン; mは0〜3の数; Dは2価の金属イオン; dは0〜4の数; Tは3価の金属イオン; Sは4価の金属イオン; sは0〜4の数; yは0〜9の数; zは0〜28の数; Aはヒドロキシル以外のアニオン;及び aは0〜1の数、 である請求項57に記載の方法。 66.塩酸は、4価金属塩を溶解させるために、3価金 属イオンを含む溶液に加えられる請求項65に記載の方法。 67.アルカリ金属イオンを含む水溶液は、水酸化ナトリウム水溶液である請求 項65に記載の方法。 68.3価金属イオンを含む溶液は、塩化アルミニウムを含有している請求項6 5に記載の方法。 69.アルカリ金属イオンを含む溶液は、3価及び4価金属イオンを含む溶液と は別にスラリーに加えられる請求項65に記載の方法。 70.Sは、チタン、ジルコニウム及びマンガンからなる群から選択される請求 項65に記載の方法。 71.(a)パルプ含有スラリーを作るステップ;及び (b)水溶性の3価金属塩がアルカリ源を加えて析出するときに作られる化合 物又は化合物の混合物の有効量をスラリーに加えるステップ、 を有しているパルプの処理方法。 72.3価金属は、アルミニウム、鉄、ガリウム及びクロムからなる群から選択 される請求項71に記載の方法。 73.3価金属はアルミニウムである請求項71に記載の方法。 74.金属塩のアニオンは、ハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、塩素酸塩、乳酸塩 及び酢酸塩からなる群から選択される請求項71に記載の方法。 75.有効量の化合物又は化合物の混合物が、水溶性の3価金属塩及び水溶性の 2価金属塩及び/又は水溶性の4価金属塩が、アルカリ源を加えて析出するとき に生成される請求項71に記載の方法。 76.4価の金属は、チタン、ジルコニウム及びマンガンからなる群から選択さ れる請求項75に記載の方法。 77.4価の金属はチタンである請求項75に記載の方法。 78.2価の金属は、マグネシウム、カルシウム、鉄、ニッケル、銅、マンガン 、バリウム、ストロンチウム及び亜鉛からなる群から選択される請求項75に記 載の方法。 79.2価の金属はマグネシウムである請求項75に記載の方法。 80.アルカリ源は、 (a)アルカリ金属酸化物; (b)アルカリ金属水酸化物;及び (c)アルカリ金属塩、 からなる群から選択される請求項75に記載の方法。 81.アルカリ源は酸化カルシウム又は水酸化カルシウムである請求項75に記 載の方法。 82.アルカリ源は水酸化ナトリウムである請求項75に記載の方法。 83.3価の金属塩に対する2価金属塩のモル比は0〜4 である請求項75に記載の方法。 84.4価の金属塩のモル比は0〜4である請求項75に記載の方法。 85.エトキシラート基を有する界面活性剤でパルプスラリーを処理するステッ プ、及び、水溶性金属塩を加える前又は後に、界面活性剤をパルプの上に析出さ せるステップを含んでいる請求項75に記載の方法。 86.界面活性剤を加える前又は後に、パルプスラリーを過酸化水素で処理する ステップを含んでいる請求項75に記載の方法。 87.界面活性剤は、パルプスラリーの温度を80°F〜212°Fに上昇させること によって析出する請求項85に記載の方法。 88.界面活性剤は、塩析剤を加えることによって析出する請求項85に記載の 方法。 89.塩析剤は炭酸ナトリウムである請求項88に記載の方法。 90.請求項1の方法によって作られる紙製品。 91.請求項21の方法によって作られる紙製品。 92.請求項23の方法によって作られる紙製品。 93.請求項28の方法によって作られる紙製品。 94.請求項37の方法によって作られる紙製品。 95.請求項42の方法によって作られる紙製品。 96.請求項46の方法によって作られる紙製品。 97.請求項50の方法によって作られる紙製品。 98.請求項71の方法によって作られる紙製品。
JP6513310A 1992-11-25 1993-11-22 パルプの処理 Pending JPH08503751A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US98135492A 1992-11-25 1992-11-25
US7517793A 1993-06-09 1993-06-09
US08/075,177 1993-06-09
US07/981,354 1993-06-09
PCT/US1993/011328 WO1994012725A1 (en) 1992-11-25 1993-11-22 Processing of pulp

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08503751A true JPH08503751A (ja) 1996-04-23

Family

ID=26756525

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6513310A Pending JPH08503751A (ja) 1992-11-25 1993-11-22 パルプの処理

Country Status (7)

Country Link
JP (1) JPH08503751A (ja)
KR (1) KR960700380A (ja)
AU (1) AU5896494A (ja)
CA (1) CA2148448A1 (ja)
DE (1) DE4396289T1 (ja)
GB (1) GB2287258B (ja)
WO (1) WO1994012725A1 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5447603A (en) * 1993-07-09 1995-09-05 The Dow Chemical Company Process for removing metal ions from liquids
MY162376A (en) 2009-08-05 2017-06-15 Shell Int Research Method for monitoring a well
PL2462277T3 (pl) * 2009-08-05 2015-04-30 Int Paper Co Proces stosowania kompozycji zawierającej trójwartościowy kation metalu i rozklejacz oraz arkusz pulpy puchowej uzyskany za jego pomocą
US8535482B2 (en) 2009-08-05 2013-09-17 International Paper Company Dry fluff pulp sheet additive
DE102010030996A1 (de) * 2010-07-06 2012-01-12 Voith Patent Gmbh Metall-Ionen
IT1400884B1 (it) * 2010-07-07 2013-07-02 Nesocell S R L Procedimento per realizzare materiale isolante.
EP2596168B1 (en) 2010-07-20 2023-06-14 International Paper Company Composition containing a multivalent cationic metal and amine-containing anti-static agent and methods of making and using
WO2012012633A1 (en) 2010-07-22 2012-01-26 International Paper Company Process for preparing fluff pulp sheet with cationic dye and debonder surfactant and fluff pulp sheet made from same
WO2012018749A1 (en) * 2010-08-03 2012-02-09 International Paper Company Fire retardant treated fluff pulp web and process for making same
US8663427B2 (en) 2011-04-07 2014-03-04 International Paper Company Addition of endothermic fire retardants to provide near neutral pH pulp fiber webs
GB2514840A (en) 2013-06-07 2014-12-10 Imerys Minerals Ltd Compositions for bleaching pulps and their use
PL3684972T3 (pl) 2017-09-18 2023-12-18 International Paper Company Sposób i aparatura do kontroli układu frakcjonowania włókien

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1130271B (de) * 1960-10-28 1962-05-24 Hoechst Ag Verfahren zur Verbesserung der Retention mineralischer Fuellstoffe bei der Bildung von Papiervliesen
CA759363A (en) * 1964-05-26 1967-05-23 Harima Kasei Kogyo Co. Sizing of paper
IL79304A (en) * 1985-07-05 1990-07-12 Dow Chemical Co Mixed metal hydroxides for thickening water or hydrophilic fluids
US4664843A (en) * 1985-07-05 1987-05-12 The Dow Chemical Company Mixed metal layered hydroxide-clay adducts as thickeners for water and other hydrophylic fluids

Also Published As

Publication number Publication date
WO1994012725A1 (en) 1994-06-09
GB9509259D0 (en) 1995-07-12
DE4396289T1 (de) 1995-12-21
GB2287258B (en) 1997-01-22
CA2148448A1 (en) 1994-06-09
KR960700380A (ko) 1996-01-20
AU5896494A (en) 1994-06-22
GB2287258A (en) 1995-09-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5830364A (en) Process for the treatment of waste material suspensions
US4282059A (en) Paper fillers
US5149400A (en) Polymeric basic aluminum silicate-sulphate
CA2213230C (en) Cellulose particles, method for producing them and their use
JPH08503751A (ja) パルプの処理
US6159381A (en) Waste paper treatment process
EP1078019A1 (en) Precipitated calcium carbonate and its production and use
CA2571746A1 (en) Composites of starch containing silicon, method for the production thereof, and use for making paper and board
JP4263864B2 (ja) 製紙用新規複合物及びその合成方法
NO180598B (no) Vandig papirbeleggingsblanding, fremstilling av denne og fremstilling av papir
JPH09111681A (ja) 故紙処理方法
JPH0688784B2 (ja) 充填材粒子上の耐酸コーティングの製造方法
US3205085A (en) Sodium carboxymethylcellulose modified tio2 pigment and process of making same
US2786758A (en) Method of preparing siliceous pigment and method of preparing paper from such pigment
JPH03502591A (ja) パルプ化及び製紙におけるピッチ低減方法
US2935437A (en) Method of making a pigment-filled paper
KR19990067392A (ko) 합성 무기 미세입자, 유지 보조 및 수처리 시스템 및 그 입자의사용방법
WO1989003863A1 (en) Cationic clays and uses in paper and paints
KR20010030973A (ko) 부분 중화된 지방산을 사용한 자유유동성 입자 제조방법
JPH09501389A (ja) 記録物質のためのアルミノシリケートの製造方法
EP0422202A4 (en) Opacifying kaolin pigments and process for making same
US2178606A (en) Paper manufacture
JPH04503835A (ja) 故紙の再生方法
WO2000078874A1 (en) Pigment materials and their preparation and use
KR100368877B1 (ko) 셀룰로오스입자,그것의제조방법및그것의용도