JPH08503258A - 金属線材用連続ラインの焼鈍装置における焼鈍出力を制御する方法および装置 - Google Patents

金属線材用連続ラインの焼鈍装置における焼鈍出力を制御する方法および装置

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JPH08503258A
JPH08503258A JP6505906A JP50590693A JPH08503258A JP H08503258 A JPH08503258 A JP H08503258A JP 6505906 A JP6505906 A JP 6505906A JP 50590693 A JP50590693 A JP 50590693A JP H08503258 A JPH08503258 A JP H08503258A
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フィリップ,ギュンテール
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マシーネンファブリック ニエホッフ ゲーエムベーハー ウント コ カーゲー
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Abstract

(57)【要約】 連続焼鈍および金属連続鋳造ラインの少なくとも1区画で使用される焼鈍用電力を制御する方法と装置を明らかにしたものである。連続焼鈍装置を通過する鋳造製品(D)の速度は検出され、焼鈍処理ゾーンに適用される電圧と同様に、制御装置(50)によって実効値(Ue)に変換される。焼鈍ゾーンに供給される電圧は、測定される速度と相関させてあらかじめ設定した焼鈍出力値に到達させるため、決定した電圧実効値から導かれる制御信号によって変更を加えられる。少なくとも1つの焼鈍ゾーンに流れる電流も検出され、実効値に変換される。焼鈍ゾーンに実際に供給される焼鈍出力は、上記の実効値に基づいて計算される。電圧値は、あらかじめ決められた焼鈍出力値に到達するまで、制御装置によって加減される。

Description

【発明の詳細な説明】 金属線材用連続ラインの焼鈍装置における 焼鈍出力を制御する方法および装置 本発明は、抵抗加熱型焼鈍装置の焼鈍出力を制御する方法および装置に関する ものである。 連続ライン抵抗加熱型焼鈍装置は、金属線材の熱処理に用いられるが、ここで 言う「金属線材」とは、鉄製および非鉄金属、特に銅製の線材を意味し、これら の金属の細線を平行にまたはねじって束ねたり、ロープ状としたものも含まれる 。煩雑さを避けるため、以下の叙述に当たっては、このような製品の総称として 「線材」と呼ぶことにする。 連続ライン焼鈍装置内では、線材は、電圧ポテンシャルの異なる少なくとも2 個所の接点要素に接触して走行するので、線材内部に電流が流れて、加熱される 。接点要素としては、優先的には、回転するローラーが用いられ、その周速は、 本質的に線材の速度に等しい。ただし、電解液浴槽、メタルバスならびに固定式 接点要素を用いることもできる。このような連続ライン焼鈍装置における加熱出 力制御に関する問題点および本発明による解決策については、以下、細い銅線用 の交流式焼鈍装置を例にとって説明する。ただし、この例を用いて説明するとは 言っても、本発明の適用を一般的に抵抗加熱式焼鈍装置に限定するものではなく 、本発明はこの例以外の、例えば、直流式焼鈍装置のような連続ライン焼鈍装置 にも適用できる。 周知の通り、フレキシブルケーブルは、通常、直径が例えば0.2mmの単線で 作られた銅のより線である。このより線の単線が1本または複数折損すると、単 に導電特性に影響するのみでなく、特に、それぞれの単線が絶縁を通過して、重 大な事故の発生につながる危険性がある。 従って、このようなより線の機械的品質、特に、繰り返し曲げ強度については 、ドイツ連邦共和国VDEによって規定されているような高度の要求条件が課せ られている。 より線の製造に使われる銅線が、伸線機でその最終的に妥当な直径まで引き伸 ばされると、金属組織の構造が変化し、それによって、線材は硬化し、脆くなり 、繰り返し曲げ強度が低下する。従って、線材に所要の機械的特性を付与するた め、伸線加工に引き続いて、連続ライン焼鈍装置によって熱処理が施される。こ の熱処理では、所要の品質を確保するため、線材の焼鈍温度を、正確に限定され た温度範囲内に保持しなければならず、もし、その範囲を下回ったり上回ったり すれば、品質が劣化して不良品を発生させることになる。 所要の温度範囲が保 たれていることを保証したい場合、もし、通過する線材の温度を正確に測定でき れば非常に好都合である。しかしながら、一つには、この線材が線材焼鈍装置を 高速(例えば、10〜30m/s)で通過すること、他方では、直径が小さいた めに表面積が非常に小さいということのために困難があり、表面温度を測定する 周知の方法では、この温度測定はうまくいかない。 従って、このような連続ライン焼鈍装置の制御は、DE 40 10 309 C 1で述べられているように、式: に基づく加熱出力制御によって行われるが、この式で、Ueは加熱電圧の実効値 、vは連続ライン焼鈍装置を通過する線材の速度、また、Gは製品および装置の 、いわゆる焼鈍係数である。出力制御は、通常、逆方向に切り換えられるサイリ スタによって行われ、その阻止周期(ブロッキング・ピリオド)に対応して制御 される。 この周知の制御方法および制御装置は、多くの使用例で十分機能しているとは 言え、最終製品の品質をさらに向上させることは、特に、細い線材を焼鈍する際 には不可能である。このような品質向上を達成するためには、焼鈍装置内での線 材加熱が、正確に設定された温度推移曲線に従って行われるとともに、特に、到 達した最大温度と目標基準温度との偏差をごく僅かに抑える必要がある。この際 、品質を一定に保持するために、さらに重要なのは、接触ローラーのようなそれ ぞれの接点要素の機能する全時間を通して、この温度推移曲線が描かれるように することである。 従って、本発明は、金属線材の連続ライン焼鈍装置における加熱出力を制御す るための改善された方法および改善された装置を案出し、その際、例えば接触ロ ーラーもしくはブラシの摩耗のような外的要因に殆ど左右されることなく、正確 に再現可能な温度推移曲線が得られるようにすることを課題とする。 この課題は、本発明に従い、特許請求項1で明らかにした方法によって解決さ れる。 本発明に従う装置は、特許請求項4で明示してある。 本発明に基づく方法を用いれば、線材に供給される焼鈍出力を、正確に、また 、場合によっては起こり得る接点要素もしくは接触ローラー表面の摩擦に関わり なく測定することが可能になる。本発明に従う方法では、現下の技術水準に応じ て、線材の通過速度を測定し、焼鈍装置内を通過する時間当たりの線材量を把握 する。測定した線材通過速度から、適切にプログラミングされた制御装置によっ て、線材に供給すべき焼鈍出力を計算し、それによって、所要の線材温度が得ら れるようにする。焼鈍装置がいくつかの個別焼鈍ゾーンに区別されている場合に は、それぞれの個別焼鈍ゾーンに別々に基準値を設定することができる。次にま ず最初、位相ゲート制御によって、焼鈍出力から、焼鈍電圧実効値を設定するた めの基準値が導かれる。それによって、例えば、回転する接触ローラーとブラシ との間の接触抵抗や、接触ローラーもしくは接点要素と線材との間の接触抵抗な どに従って、実際の状態とは著しく異なることがあり得る、設定すべき基準値が 全体として示される。 この偏差を最小にとどめるため、接点要素に供給される焼鈍電圧を測定し、A /D変換器を介してデジタル化する。さらに、線材に流れる電流を測定し、その 値もデジタル化する。デジタル化した電流値および電圧値から、実効値、および 線材に供給される焼鈍出力全体を計算し、実際の値と比較する。実際の値が計算 値から逸脱している場合には、それに対応して電圧の制御を修正する。 本発明に従う方法は、現状の技術に基づいて知られている方法に比して著しい 利点を備えている。従来からの方法では、焼鈍電圧の実効値は、電圧信号を電子 ブロックで2乗することによって形成される。しかしながら、この値は、実効値 形成機構が一定の曲線形状、例えば正弦波曲線でなければ正確な値を形成しない ので、多かれ少なかれ大きな誤差が生じるのを避けられない。それに反して、値 をデジタル化し、デジタル化した値に基づいて実効値を計算すれば、制御精度は 著しく改善される。 さらに、通過する線材に流れる電流を把握すれば、焼鈍出力制御精度をなお一 層高めることができる。接点要素にかかる全電圧は、接点要素への電圧導線と線 材との間に接触抵抗が存在しない場合にのみ、それぞれの線材通過区間にかかる 電圧にもなる。摩耗または汚れによって、例えば、ブラシと回転接触ローラーと の間、ないしは、接触ローラーと線材との間に発生する接触抵抗は、全抵抗の増 加と、それに伴って線材に流れる電流の減少をもたらす。従って、従来方式によ る装置の場合には、制御によって把握できない温度の低下が現れることになる。 電圧および線材に流れる電流を共に把握すれば、接点要素の摩耗による損傷も 検知することができる。運転中に、同じ実効電圧がかかっているのに、線材を流 れる電流が減少すれば、それは、ほとんどの場合、接触抵抗の増加と、通常、そ れを招来する摩耗の発生を表している。従って、接触抵抗を正確に監視していれ ば、接点要素の交換ないし疲労の時期を知ることが出来る。 本発明に従う焼鈍出力制御装置は、焼鈍区間にかかる電圧および電流の、その 時々における瞬間値を把握する装置を備えている。電圧は通常の方法で測定する 。電流の測定は、導線を流れる電流で行うことができるが、優先的には、また特 に複数の連続して配置された焼鈍区間を持つ焼鈍装置が用いられる場合には、線 材を流れる電流を直接捕捉する電流測定装置を用いる。この電流を捕捉するには 、本発明に従い、スリットつきの鉄製リングを使用して、線材がそのリングの中 を非接触で通過するようにし、その際、線材を流れる電流によって誘導される磁 束をサウンド・ゾンデで捕捉するようになっている。 線材を流れる電流を捕捉する方式は、クリープ電流による影響を排除できると いう利点を持っている。このようなクリープ電流は、例えば、接触ローラーが汚 れていたり、あるいは電解液が汚れていたりする場合に発生する。 複数の焼鈍区間を持つ焼鈍装置、従って、例えば三相交流式焼鈍装置を用いる 場合には、各焼鈍区間ごとに電流を測定することができる。装置に要する費用を 節減しようと思えば、最後の焼鈍区間のみ、あるいは最初と最後の焼鈍区間のみ を把握することができる。 本発明に関するその他の長所、特徴および用途については、次に、図面と関連 づけた実施例によって説明する。ここで、 図1は、本発明に従う装置の実施例に関する機能説明図、 図2は、実験時の焼鈍電圧推移を示した無次元グラフ、 図3は、図2に示した電圧推移曲線の振幅スペクトル、 図4は、実験時に測定した焼鈍電流の経時的推移、 図5は、図4に示した電流の椎移から導かれた電流実効値、 図6は、実験時に記録された電圧値、電流値、およびその2つの値から計算した 出力値を無次元単位で示すグラフ、 図7は、電流測定用の測定値受信器透視図、である。 図1に示した実施例は、直径0.63mmの銅線が通過する三相交流式焼鈍装置 に本発明を適用した例である。線材の速度は約10m/sになっている。 三相交流式の焼鈍装置は、4個の接触ローラー1,2,3および4を備えてお り、それらのローラーは、図1に示した説明図では、同一平面上に描かれている 。線材Dは、速度vで、矢印5の方向に、線材焼鈍装置内を移動し、その際の速 度はタコゼネ7で検出される。 接触ローラーには、三相交流電力網9を介して給電されるが、その電力網は、 周知の通り、互いに位相が120゜ずれている三相R,S,Tを備えている。三 相交流の各位相は、3つの交流制御ユニット10,11,12に連結されており 、その制御ユニットは、それぞれ、2つの逆平行切り換えサイリスタ15,16 と、2つの抵抗17,18とで構成されている。 交流制御ユニット10,11,12は、それぞれ、トランス21,22および 23の1つの一次側と連結され、そのトランスは、一次側では、デルタ結線され ている。3つのトランス21,22,23は、二次側ではスター結線されている 。ここで、トランス21の出力側は接触ローラー1と4に、トランス22の出力 側は接触ローラー2に、また、トランス23の出力側は接触ローラー3に接続さ れている。接触ローラー1と接触ローラー4の電圧ポテンシャルは等しいので、 焼 鈍装置の外側では、すべて電気的に中性が保たれている。 焼鈍区間I,II,IIIにかかる焼鈍電圧UI,UI,UIは、測定器30,31, 32で捕捉され、変換器35,36,37によってデジタル電圧値に変換される 。各変換器35,36,37は、絶縁型増幅器を装備しており、出力側には限界 周波数1000Hzの低域フィルターが接続されている。フィルターの出力信号 は、A/D変換器に導かれ、デジタル化される。スキャニングは、500μsの 時間間隔で行われ、分解能は12ビットである。 焼鈍区間I,II,IIIを通過する線材に流れる電流は、センサー40,41お よび42によって捕捉されるが、このセンサーについては、さらに図7と関連さ せて詳述する。捕捉された測定値は、変換器45,46,47によってデジタル 化される。電流値用の変換器45,46,47は、電圧値用の変換器35,36 ,37と同様に、限界周波数1000Hzの低域フィルターで構成され、その出 力側にA/D変換器が接続されている。スキャニング速度および分解能は、変換 器35から37までと同一である。 タコゼネの出力電圧も、変換器48によってデジタル化される。 デジタル化された値は、プロセッサー50、優先的にはマイクロプロセッサーに 導かれ、そこで電圧および電流の実効値が得られるとともに、以下で詳述するよ うに、個々の焼鈍区間における焼鈍出力実効値が算出される。 プロセッサー50は、交流制御ユニットを制御するための制御信号を出力し、 その信号は、信号変換器53,54,55で、交流制御ユニットの制御に適した 制御信号に変換される。 焼鈍区間に流れる電流を捕捉するためのセンサー40,41および42は、図 7に示したように、スリット71によって1個所を遮断された鉄製リング70で 構成されている。スリット71には、リード線74,75のついたサウンド・ゾ ンデ73が貼り付けられている。 焼鈍区間に流れる電流は、鉄製リング70に誘導磁束を発生させ、その磁束は 、スリット71で、サウンド・ゾンデ73によって測定される。リード線74, 75にかかるサウンド電圧は、直接、焼鈍区間に流れる電流に換算される。 線材焼鈍装置内を流れる電流を測定するに当たって、このような測定装置を用 いれば特に好都合である。まず第一に、測定が非接触で行われるので、線材も測 定センサーも摩耗することがない。さらに、測定装置は、本質的に汚れに対して 反応しない。サウンド・ゾンデは、実際上、慣性の影響なしに機能するので、電 流は、精確かつ時間的推移にぴったり合った状態で捕捉される。 図7に示した測定センサーは、本質的に単体であり、線材はリング70を貫通 しなければならないようになっている。この形に代えて、分割型のリングとする こともできるが、この場合線材はその中にただ置かれるだけとなる。 また、リングを分割せずに、サウンド・ゾンデ自体を取り外しできるように構 成し、サウンド・ゾンデのために設けられているスリットから線材をリングに挿 入できるようにすることもできる。 この装置の機能については、図2から図6に関連づけて説明する: 図2は、25msの時間内の焼鈍電圧の経時的推移を無次元グラフに表したもの で、この場合の線材通過速度は10m/sである。線材の直径は前述したように 0.63mmで、以下の図の場合もこれと同様である。この測定結果は、以下に示 す図でも同様に、最後の焼鈍区間IIIに関するものである。 縦座標80は電圧の無次元指数、横座標81は時間を表している。焼鈍電圧の 推移は、82で表示されている。 図2のグラフで見られるように、電圧の推移曲線は、明らかに、正弦波曲線か ら逸脱している。従って、実効値を確定する際に、数学的に正確な正弦波曲線を 前提として計算すれば、このような電圧推移曲線において著しい誤差が生じる。 図3は、図2に示した焼鈍電圧の推移曲線に対応する振幅スペクトルを示した ものである。 縦座標83は振幅の無次元指数を、横座標84はkHz単位の周波数を表して いる。周波数の変化に伴う振幅の推移は85で表示されている。 図4は、焼鈍区間IIIにおける、あらかじめ設定された時間間隔での、電流の 時間的な推移を示したものである。この場合には、縦座標90で焼鈍電流の無次 元指数を、横座標91で時間を表示してある。 図5は、(図4よりも時間間隔を大きくとって)電流の実効値97を示したの もので、この場合も、縦座標95に電流の無次元指数を、横座標96に時間を表 示してある。注目しなければならないのは、線材の通過速度は変わっていないの にもかかわらず、電流は大きく上下に変動していることである。 3つの焼鈍区間のそれぞれについて測定した電圧値および電流値に基づき、プ ロセッサー50は、それぞれの電圧実効値および電流実効値を乗じて、個別焼鈍 区間における焼鈍出力を算出する。 図6は、焼鈍区間IIIにおける焼鈍電圧、焼鈍電流および焼鈍出力を表すグラ フを並べて示したものである。最上段のグラフ110は、縦座標111に電圧の 無次元指数を、また、時間軸112に時間をとっており、推移曲線113は電圧 の無次元指数を表している。 グラフ120では、縦座標121に電流の無次元指数を、横座標122に時間 をとっており、単位はグラフ110と同一である。推移曲線123は、時間の推 移に伴う焼鈍電流の無次元指数変化を表している。 第3のグラフ130では、縦座標131に電気出力の無次元指数を、横座標1 32に、グラフ110および120と同じ時間単位および、時点で時間を表わし ている。推移曲線133は、プロセッサー50で計算した焼鈍出力の瞬間値を表 したものである。 プロセッサー50は、各焼鈍区間I,IIおよびIIIについて、瞬間的に供給さ れる出力と、その時々の速度に応じて必要とされる焼鈍出力とを比較する。この 比較は、前掲した式を解くことによって行われる。しかし、それに代わって、制 御装置50のメモリーに焼鈍出力希望値に対応するパフォーマンスグラフ(特性 曲線図)を記憶させておき、場合によっては補間法を用いて、そのグラフから、 焼鈍区間I,IIおよびIIIに必要とするそれぞれの焼鈍出力を算出することもで きる。 この基準値と算出した焼鈍値との間に差を生じると、信号変換器53,54, 55が適切な方法で干渉し、個々の焼鈍区間における焼鈍電圧を変えて、その偏 差を最小限に抑えるように機能する。従って、焼鈍出力は極めて迅速かつ精確に 制御され、製造される線材の品質向上に大きく貢献する。 プロセッサーは、上記の制御に関する役割を果たすとともに、装置の変則的な 運転状態、特にブラシおよび、または接触ローラーの摩耗を確認するという役割 も担っている。 個々の焼鈍区間における線材の抵抗は判っているので、ブラシから接触ローラ ーないしは、接触ローラーから線材への電流移行時に望ましくない程大きな電圧 降下が起こっているかどうかは計算することができる。一定の電流を発生させる のに必要な電圧が、あらかじめ設定された限界値よりも高くなっていることを確 認すると、焼鈍装置の作動不良を指示する信号を出力する。 電圧降下を計算する代わりに、一定の焼鈍電流を発生させるために必要とする 、適切な運転時の焼鈍電圧を表の形で書き込み、メモリーに入れておくこともで きる。この場合には、測定された電圧の実効値が、メモリーに入っている値を一 定以上越えると、移行抵抗が異常に高くなっていることを意味する。 さらに、プロセッサー50は、焼鈍電流および焼鈍出力の経時的な変動も監視 する。焼鈍電流の経時的な変動が著しければ、これは、明らかに電流の移行状態 が不均一であることを示している。これは、接触ローラーの摩耗を暗示している 。変動を判断するためには、振幅の変動および変動の頻度に関して、焼鈍電流の 実効値および焼鈍出力を調べる。このため、既にデジタル化されている焼鈍電流 および焼鈍電圧の値を、現状の技術として周知の、ダイアグラム判断における数 値平衡法で処理する。 上述した装置および上述した方法によって、焼鈍出力を極めて正確に捕捉し、 制御することができ、それによって、線材を希望した温度グラフに従って正確に 加熱することができる。現状の技術とは違って、焼鈍出力の基準からの逸脱、特 に移行抵抗による逸脱を捕捉し、制御によりこれを補正することができる。 図示した実施例の場合には、焼鈍区間I,IIおよびIIIのそれぞれを個別に、 あらかじめ設定した焼鈍出力値に制御している。しかし、構造を簡単にするため 、3区間すべての焼鈍ゾーンを制御する代わりに、1個所または2個所の焼鈍区 間のみを制御することもできる。1個所の焼鈍区間のみを制御する場合には、焼 鈍区間IIIを優先し、2個所の焼鈍区間を制御する場合には、焼鈍区間Iと焼鈍 区間IIIを優先する。 さらに、焼鈍区間Iと焼鈍区間IIをまとめて制御することもできる。 上述の方法に従って、少なくとも2個所の焼鈍区間を制御する場合には、装置 の停止とそれに結びつく焼鈍装置内の線材の冷却とを補正することもできる。こ のためには、DE40 10 309 Clで述べられているように、最終の焼鈍 区間IIIに供給される焼鈍出力を、あらかじめ決められた時間中、焼鈍装置内で 生じる温度降下分が補正されるだけ高くする。線材の通過速度が10m/sで、 個々のスキャニングにおける時間間隔が500μsであれば、線材に関する個々 の測定点は5mm間隔となるので、特に正確に制御することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.第1測定装置(7)を用いて、連続ライン焼鈍装置を通過する線材(D)の 通過速度を捕捉し、かつ、その速度を表わす電気信号を出力し、 第2測定装置(30,31,32)を用いて、焼鈍区間にかかる瞬間電圧を捕捉 し、その電圧を表わす電気信号を出力し、 捕捉した瞬間電圧値を実効値(Ue)に変換し、かつ、制御装置(50)を用い て、確認された電圧実効値を制御信号に作り変え、その制御信号によって、焼鈍 区間に供給される電圧を変化させ、測定された通過速度に相関する、あらかじめ 設定された焼鈍出力値を達成する制御方法は、 少なくとも1個所の焼鈍区間に流れる電流を、第3の測定装置(40,41,4 2)によって捕捉し、 1つまたは複数の焼鈍電圧瞬間値を、あらかじめ決められた短時間についてそれ ぞれ電圧実効値を算出するためデジタル化して積分し、 測定した焼鈍電流値を、焼鈍電圧の場合と等しくあらかじめ決められた短時間に ついてそれぞれ対応する電流実効値を算出するためデジタル化して積分し、かつ 、制御装置をプロセッサーとして構成し、そのプロセッサーで、それぞれの焼鈍 区間に実際に供給された焼鈍出力を計算した上、あらかじめ決められた焼鈍出力 と比較するため、算出された焼鈍電圧と焼鈍電流の実効値を掛け合わせることを 特徴とする金属線材用連続ライン焼鈍装置の少なくとも1焼鈍区間における焼鈍 出力を制御する方法。 2.請求項1の方法であって、少なくとも1個所の焼鈍区間に流れる電流を、そ の焼鈍区間に存在する線材とは非接触で測定することを特徴とする金属線材用連 続ライン焼鈍装置の少なくとも1焼鈍区間における焼鈍出力を制御する方法。 3.請求項1または2の方法であって、プロセッサーが、焼鈍電圧の測定実効値 および焼鈍電流の測定実効値から電気抵抗を算出し、その抵抗があらかじめ決め られた値を越えているときはアラーム信号を発することを特徴とする金属線材 用連続ライン焼鈍装置の少なくとも1焼鈍区間における焼鈍出力を制御する方法 。 4.金属線材用連続ライン焼鈍装置の少なくとも1焼鈍区間における焼鈍出力を 制御する装置で、 連続ライン焼鈍装置を通過する線材(D)の通過速度を捕捉し、かつ、その速度 を表わす電気信号を出力する第1測定装置(7)、 焼鈍区間にかかる瞬間電圧を表わす信号を出力する第2測定装置(30,31, 32)、焼鈍区間で捕捉された瞬間電圧値から実効値(Ue)を算出する装置、 および、 測定された線材通過速度と相関する、あらかじめ決められた焼鈍出力値を達成す るために、算出された電圧実効値から制御信号を構成し、その信号によって焼鈍 区間に供給される電圧を変化させる制御盤(50)を備えた装置は、 第3測定値(40,41,42)を装備していて、少なくとも1個所の焼鈍区 間を流れる電流を表わす信号を出力すること、 測定された焼鈍電流の瞬間値を実効値に変換する第2装置を備えていること、 この第1lおよび第2装置がそれぞれ第1(35,36,37)および第2(4 5,46,47)のデジタル化ステップつき変換器を備えていて、測定された電 圧および電流の瞬間値をデジタル化し、かつ、それぞれの変換器の出力側には積 分器が接続されていて、そのデジタル化された値から、あらかじめ決められた短 時間についてそれぞれ対応する実効値を算出すること、および、 制御装置がプロセッサーとして構成されており、かつ、乗法計算機を備えていて 、計算された実効値からそれぞれの焼鈍区間に実際に供給される焼鈍出力を算出 するようになっていることを特徴とする金属線材用連続ラインの焼鈍装置。 5.請求項4の装置であって、その第3測定装置(40,41,42)が、焼鈍 区間に流れる電流を非接触で捕捉する誘導型測定装置であることを特徴とする金 属線材用連続ラインの焼鈍装置。 6.請求項5の装置であって、第3測定装置(40,41,42)が、スリッ ト(71)によって1個所を遮断された鉄製リング(70)で構成され、そのス リットに、鉄製リング内に誘導される磁束を測定するためのサウンド・ゾンデ( 73)が取り付けられていることを特徴とする金属線材用連続ラインの焼鈍装置 。 7.請求項6の装置であって、鉄製リングを2分割して、線材を挿入できるよう になっていることを特徴とする金属線材用連続ラインの焼鈍装置。 8.請求項4から7までの中の少なくとも1つの装置であって、各変換器(35 ,36,37;45,46,47)が低域フィルターを備えており、その出力側 にA/D変換器が接続されていることを特徴とする金属線材用連続ラインの焼鈍 装置。 9.請求項4から8までの少なくとも1つの装置であって、個々の測定値を受け 入れてデジタル化する時間間隔が5ms未満であり、特に優先的には1ms未満であ ることを特徴とする金属線材用ラインの連続焼鈍装置。
JP6505906A 1992-08-21 1993-08-19 金属線材用連続ラインの焼鈍装置における焼鈍出力を制御する方法および装置 Pending JPH08503258A (ja)

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