【発明の詳細な説明】
ポリマーコンパウンド
本発明は、ビニル芳香族モノマー単位及びアクリロニトリルモノマー単位を含
有するポリマーAと、ビニル芳香族モノマー単位、無水ジカルボン酸モノマー単
位及び/又はイミドモノマー単位を含有するポリマーBとを含有するポリマーコ
ンパウンドに関する。
このようなポリマーコンパウンドは、ドイツ連邦共和国特許出願公開第333
2326号明細書から公知である。
公知のポリマーコンパウンドは、良好な加工性及び大きな靭性を有する。該ポ
リマーコンパウンドは比較的高いガラス転移温度を有するが、前記ガラス転移温
度はなお極めて多くの適用のためにはなお不十分な高さである。
本発明の目的は、前記の欠点を有しないポリマーコンパウンドを提供すること
である。このことは、本発明に基づくポリマーコンパウンド中のポリマーBがス
ピロジラクトンモノマー単位1重量%以上を含有することにより達成される。
生ずる高いガラス転移温度は、本発明に基づくポリマーコンパウンドを高温に
曝される物品で使用することを可能にする。例えば、本発明によるポリマーコン
パウンドは、公知のポリマーコンパウンドでは実際に不可能である、エンジンの
直ぐ近くにマウントされる自動車部品で使用することを可能にする。
本発明によるポリマーコンパウンドのもう1つの利点は、公知のポリマーコン
パウンドに比較して著しく改良された熱安定性である。このことに基づき、ポリ
マーコンパウンドを、高温でも、ひいては低い粘度でより複雑な形態を有する物
品に加工することができる。更に、本発明によるポリマーコンパウンドは、また
長期間にわたって高温に曝される物品に使用することができる。
ポリマーAは一般にアクリロニトリルモノマー単位2〜50重量%及びビニル
芳香族モノマー単位50〜98重量%を含有する。好適なビニル芳香族は、スチ
レン、アルファ−メチルスチレン、パラ−メチルスチレン又はそれの混合物であ
る。スチレンを使用するのが有利である。更に、ポリマーAは少量の1種以上の
別のモノマー単位、例えばメチルメタクリレートモノマー単位を含有することが
できる。有利には、ポリマーAは30,000〜150,000kg/kmol
の重量平均分子量を有する。
ポリマーBは、国際特許出願(WO)90/06956号明細書から自体公知
である。ポリマーBは、第1工程で公知方法の1つを使用して無水ジカルボン酸
モノマー単位及びビニル芳香族モノマー単位を含有す
るポリマーCを調製し、該ポリマーCを第2工程でポリマーBに転化することに
より製造することができる。適当なビニル芳香族モノマーは、スチレン、アルフ
ァーメチルスチレン、パラ−メチルスチレン及びそれらの混合物である。スチレ
ンを使用するのが有利である。好適な無水ジカルボン酸は、無水マレイン酸、無
水クロロマレイン酸、無水シトラコン酸、無水シクロヘキシルマレイン酸、無水
ベンジルマレイン酸、無水フェイルマレイン酸、無水アコニチン酸、無水プロピ
ルマレイン酸及びそれらの混合物である。無水マレイン酸(MA)を使用するの
が有利である。
ポリマーBのポリマーCへの転化は、有利には200〜300℃の温度に加熱
することにより行うことができる。
加熱中に、ポリマー鎖において、以下の反応式に基づき、無水ジカルボン酸−
ビニル芳香族モノマー−無水ジカルボン酸(I)が反応してスピロジラクトンを
形成する転化が起こる:
所望の転化を行うためには、前記ポリマーを十分な長さの時間加熱しねければ
ならない。しかしながら、このことは、所望の転化が実現される前に、一定時間
後に大部分において、ポリマー内に二次的熱分解が開始するかもしれないという
リスクを包含する。このことが、加熱を有利には塩基性触媒の存在下に実施する
という理由の1つである。該触媒を使用することにより、所望の転化を迅速にか
つ低温度で実現することができる。
適当な触媒の例は、第三アミンであり、トリエチルアミン(TEA)又は1,
4−ジアゾビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO)を使用するのが有利
である。
この反応はポリマー自体を加熱することに実施することができ、この場合には
ポリマーが溶融状態にある間に反応が起こる。また、ポリマーが溶液である状態
で反応を実施することも可能である。適当な溶剤は、ジメチルホルムアミド、テ
トラヒドロフラン、アセトン及びメチルエチルケトンもしくは別のケトンである
。
ポリマーコンパウンドのガラス転移温度は、ポリマーBのスピロジラクトンモ
ノマー単位含量が増大するに伴い上昇する。この理由から、ポリマーBはスピロ
ジラクトンモノマー単位2重量%以上を含有するのが有利である。もう1つの実
施態様においては、ポリマーBはスピロジラクトンモノマー単位4重量%以上を
含有する。もう1つの有利な実施態様では、ポリマーBはスピロジラクトンモノ
マー単位6重量%以上を含有する。
有利には、ポリマーBは30,000〜200,000kg/kmolの重量
平均分子量を有する。ポリマーBを前記のようにしてポリマーCから調製すると
、この場合にはこうしてスピロジラクトンへの転化後に得られたポリマーBは、
ポリマーCの連鎖にわたって無水ジカルボン酸及びビニル芳香族モノマー単位の
分布に基づき、一定量の無水ジカルボン酸モノマー単位を含有することになる。
また、スピロジラクトンへの転化をごく部分的に完了させることも可能であり、
このことはポリマーB内の無水ジカルボン酸モノマー単位の量を一層増大する結
果を生じる。
このような方法で、ポリマーAと一層混和可能であるポリマーBが得られ、こ
の結果として、本発明によるポリマーコンパウンドの特性、例えばガラス転移温
度は、なお一層改善される。
ポリマーBは有利にはスピロジラクトンモノマー単位3〜35重量%及び無水
ジカルボン酸単位5〜45重量%を含有する。
なお一層の混和性は、ポリマーA内のアクリロニトリルモノマー単位と、ポリ
マーB中の無水ジカルボン酸モノマー単位の量との比率が0.3〜2.2である
場合に得られる。有利には、ポリマーA内のアクリロニトリルモノマー単位と、
ポリマーB中の無水ジカルボン酸モノマー単位の量との比は、0.7〜1.6で
ある。この方法で、ポリマーAとポリマーBが任意の混合比で完全に分子的に混
和可能である、本発明によるポリマーコンパウンドが得られる。このことは、例
えば、ポリマーコンパウンドが単一の明確なガラス転移温度を有するという事実
から推断することができる。ポリマーA及びポリマーBの以外に、ポリマーコン
パウンドが充填剤のような別の添加物を含有していない場合には、該ポリマーコ
ンパウンドは更に透明である。
別の実施態様においては、本発明によるポリマーコンパウンドのポリマーBは
、イミドモノマー単位を含有していてもよい。
ポリマーBにおけるイミドとしては、N−フェニルマレインイミド、マレイン
イミド、シトラコンイミド、イタコンイミド、アコンイミド、N−メチルマレイ
ンイミド又はそれらの混合物を使用することができる
。
極めて良好な結果は、ポリマーBがモノマー単位として、
無水マレイン酸17〜22重量%、
イミド4〜7重量%、
スピロジラクトン2,5重量%以上、有利には5〜45重量%以上
を含有する場合に得られる。
良好な衝撃強さを有する本発明によるポリマーコンパウンドは、ポリマーコン
パウンドが耐衝撃性変性剤としてゴムを含有する場合に得られる。この目的のた
めには、一般に−10℃未満のガラス転移温度を有するゴムが使用される。適当
なゴムの例は、ポリブタジエン、EPDM、ヒドロキシル化EPDM、ポリブチ
ルアクリレート及びシリコンゴムである。
ゴムは、ポリマーコンパウンドと混和可能であるポリマーとグラフトされてい
るの有利である。例えば、ゴムをポリマーA又はポリマーBとグラフトさせるこ
とができる。スチレン−アクリロニトリルコポリマー(SAN)とグラフトされ
たポリブタジエンゴムを使用するのが有利である。
本発明によるポリマーコンパウンドは、常用の添加物、例えば安定剤、処理助
剤、充填剤及び繊維、例えばガラス繊維を含有することができる。
ポリマーA、ポリマーB、場合によりゴム及び場合
により通常の添加物を溶融物ニーダ内で混合しかつ該溶融物をグラニュレータを
通して押出すことにより、本発明によるポリマーコンパウンドからなるペレット
を製造することができる。
本発明によるポリマーコンパウンドからなるペレットは、ダッシュボード、バ
ルブキャップ、ディストリビュータキャップ、電子及び電気部品のハウジング、
スイッチ、コネクタ及び同種のものを製造する際に使用するために極めて好適で
ある。
更に、本発明を以下の実施例により詳細に説明する、但しこれらの実施例は本
発明を限定するものではない。
例I
無水マレイン酸モノマー単位(MA)含量28,32及び36重量%及び重量
平均分子量110,000kg/kmolを有するスチレン−無水マレイン酸コ
ポリマー(ポリマーC)を、ドイツ国のWerner andPfleiderer社製の同時回転式
W&P(R)ツインスクリュウー押出機を介して押出すことにより、異なったポリ
マーB試料を製造した。
押出量は6kg/hであった。溶融温度は250℃であった。TEAを連続的
に押出機に注入しかつ溶融したポリマーと混合した。
このようにしてポリマーへのTEAの量を変動させることにより、ポリマーB
の試料1〜15が得られ、
これらは種々の量のスピロジラクトンモノマー単位を含有していた。
試料及びポリマーCのMA含量は、パーキンエルマー(R)IR装置、タイプ
1760FT−IRを使用して決定した。この測定値を、副反応は行われなかっ
たとの仮定で、本願明細書の前記に示した方程式に用いて試料のスピロジラクト
ンモノマー単位含量を計算するために使用した。
ガラス転移温度(Tg)は、パーキンエルマー(R)DSC装置、タイプDSC
7を用いて決定した。加熱速度は、10℃/minであった。
第1表は、結果を示す。
50/50重量%混合比でスチレン−アクリロニトリル(SAN)コポリマー
のペレットを混合し、次いで該混合物を前記のツインスクリュウー押出機を介し
て押出すことにより、ポリマーB試料1〜15とSANコポリマーの混合物を製
造した。第2表は、使用したSANコポリマー、アクリロニトリルモノマー単位
含量(AN)、Tg及び分子量を示す。
実施例中、ポリマーAとポリマーBの混合物は、以下のように表されている:
SAN20/2は、SAN20(第2表)50重量%と試料2(第1表)50
重量%の混合物である。
第3,4及び5表は、SAN26とポリマーB試料1,2,5,7,10,1
1,12,14及び15の
混合物のガラス転移温度に対するポリマーのスピロジラクトンモノマー単位含量
の作用を示す。
第3,4及び5表中の混合物のポリマー試料BのMA含量は、ほぼ同等である
。
第3〜5表は、混合物のガラス転移温度は相当大きな程度までポリマーBのス
ピロジラクトンモノマー単位含量と共に上昇することを示す。
実施例II
ポリマーAとポリマーBの混和性を、DSCを用いて混合物のガラス転移温度
を測定することにより確認した。ポリマーAとBは、該混合物が1つのガラス転
移温度を有していれば、完全に混和可能である。ポリマーAとBは、該混合物が
使用したポリマーA及びBのガラス転移温度よりも高いか又は低い2つのガラス
転移温度を有していれば、部分的に混和可能である。
第6表は異なったSANコポリマーと試料2の一連の混合物で得られた結果を
示し、第7表は異なったSANコポリマーと試料10の一連の混合物で得られた
結果を示す。
ポリマーA及びBは混合物SAN13.8/2,SAN29/2,SAN33
/2及びSAN13.8/10中に部分的に混和可能であり、かつ別の混和可能
な中に完全に混和可能である。
ポリマーBとSANとの混和性は、ポリマーBのMA含量とともに上昇すると
見なされる(試料2、MA17.6重量%;試料10、MA21.7重量%)。
実施例III
ポリマーB試料1〜15を、実施例Iに示したような、DSM社からのABS
,タイプRonfalin(R)TZ 220と混合した。混合比は、いずれの場合もABS60
重量%及びポリマーB40重量%であった。これらの混合物を、Arburg(R)Allro
und 220-90-350射出成形機を使用して厚さ3mm、長さ及び幅65mmを有する
平板に加工した。射出成形機内の混合物の溶融温度は、310℃、この温度での
滞留時間は5分間であった。
前記平板の表面品質、即ち単位面積当たりの銀条の数は、前記混合物の熱安定
性(TS)尺度である。これらの平板を標準平板と比較し、以下のように0から
10まで評価した:その際、0=多数の表面欠陥、悪い熱安定性;10=表面欠
陥なし、極めて良好な熱安定性を表す。
第8表は、結果を示す:
ポリマーB内のスピロジラクトンへの転化度が上昇するほど、混合物の熱安定
性は増大する。
比較実験
実施例Iに示したと同様に、SAN50重量%及びスチレン−無水マレイン酸
コポリマー(SMA)50重量%の混合物を製造した。第9図は、SMAコポリ
マーのモノマー単位含量及びそれらの重量平均分子量を示す、
試料のガラス転移温度Tgは、実施例Iの示したように決定した。第9表は、
結果を示す。
第9表の逐次SMAコポリマーのMAモノマー単位含量は、第4及び5表のM
A含量と同等である。
第9表の混合物と第4表の混合物との比較は、ガラス転移温度はポリマーB内
のスピロジラクトンモノマー単位の存在に基づき著しく高いことを示す。DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION Polymer Compound The present invention relates to a polymer A containing a vinyl aromatic monomer unit and an acrylonitrile monomer unit, and a polymer containing a vinyl aromatic monomer unit, a dicarboxylic acid anhydride monomer unit and / or an imide monomer unit. B and a polymer compound containing B. Such polymer compounds are known from DE-A 333 2326. The known polymer compounds have good processability and great toughness. Although the polymer compounds have a relatively high glass transition temperature, the glass transition temperature is still insufficiently high for many applications. The object of the present invention is to provide a polymer compound which does not have the abovementioned disadvantages. This is achieved in that the polymer B in the polymer compound according to the invention contains 1% by weight or more of spirodilactone monomer units. The resulting high glass transition temperature allows the polymer compounds according to the invention to be used in articles which are exposed to high temperatures. For example, the polymer compounds according to the invention enable their use in automotive components mounted in the immediate vicinity of the engine, which is practically impossible with known polymer compounds. Another advantage of the polymer compounds according to the invention is the significantly improved thermal stability compared to known polymer compounds. On this basis, polymer compounds can be processed at high temperatures, and thus low viscosity, into articles with more complex morphology. Moreover, the polymer compounds according to the invention can also be used in articles that are exposed to high temperatures for extended periods of time. Polymer A generally contains 2 to 50 wt% acrylonitrile monomer units and 50 to 98 wt% vinyl aromatic monomer units. Suitable vinyl aromatics are styrene, alpha-methylstyrene, para-methylstyrene or mixtures thereof. Preference is given to using styrene. In addition, polymer A may contain minor amounts of one or more further monomer units, such as methylmethacrylate monomer units. Advantageously, polymer A has a weight average molecular weight of 30,000 to 150,000 kg / kmol. Polymer B is known per se from international patent application (WO) 90/06956. Polymer B is prepared in the first step using one of the known methods to prepare a polymer C containing dicarboxylic anhydride monomer units and vinyl aromatic monomer units, which polymer C is converted into the polymer B in the second step. It can be manufactured. Suitable vinyl aromatic monomers are styrene, alpha-methylstyrene, para-methylstyrene and mixtures thereof. Preference is given to using styrene. Suitable dicarboxylic anhydrides are maleic anhydride, chloromaleic anhydride, citraconic anhydride, cyclohexylmaleic anhydride, benzylmaleic anhydride, failmaleic anhydride, aconitic anhydride, propylmaleic anhydride and mixtures thereof. It is advantageous to use maleic anhydride (MA). The conversion of polymer B to polymer C can advantageously be carried out by heating to a temperature of 200 to 300 ° C. During heating, conversion occurs in the polymer chain in which the dicarboxylic anhydride-vinyl aromatic monomer-dicarboxylic anhydride (I) reacts to form spirodilactone, according to the following reaction scheme: The polymer must be heated for a sufficient length of time to achieve the desired conversion. However, this involves the risk that secondary pyrolysis within the polymer may begin, for the most part, after a period of time, before the desired conversion is achieved. This is one reason why the heating is preferably carried out in the presence of a basic catalyst. By using the catalyst, the desired conversion can be achieved rapidly and at low temperature. An example of a suitable catalyst is a tertiary amine, advantageously using triethylamine (TEA) or 1,4-diazobicyclo [2.2.2] octane (DABCO). This reaction can be carried out by heating the polymer itself, in which case the reaction takes place while the polymer is in the molten state. It is also possible to carry out the reaction with the polymer in solution. Suitable solvents are dimethylformamide, tetrahydrofuran, acetone and methyl ethyl ketone or another ketone. The glass transition temperature of the polymer compound rises as the content of spirodilactone monomer units in polymer B increases. For this reason, polymer B advantageously contains more than 2% by weight of spirodilactone monomer units. In another embodiment, polymer B contains 4 wt% or more of spiro dilactone monomer units. In another advantageous embodiment, polymer B contains 6% by weight or more of spirodilactone monomer units. Advantageously, polymer B has a weight average molecular weight of 30,000 to 200,000 kg / kmol. Polymer B was prepared from polymer C as described above, in this case the polymer B thus obtained after conversion to spirodilactone is: a distribution of dicarboxylic anhydride and vinyl aromatic monomer units over the chain of polymer C On the basis, it will contain a certain amount of dicarboxylic acid anhydride monomer units. It is also possible for the conversion to spirodilactone to be only partially completed, which results in a further increase in the amount of dicarboxylic anhydride monomer units in polymer B. In this way, a polymer B which is more miscible with polymer A is obtained, as a result of which the properties of the polymer compounds according to the invention, such as the glass transition temperature, are even further improved. Polymer B preferably contains 3-35% by weight of spirodilactone monomer units and 5-45% by weight of dicarboxylic anhydride units. Still more miscibility is obtained when the ratio of acrylonitrile monomer units in polymer A to the amount of dicarboxylic acid anhydride monomer units in polymer B is 0.3 to 2.2. Advantageously, the ratio of acrylonitrile monomer units in polymer A to the amount of dicarboxylic anhydride monomer units in polymer B is 0.7 to 1.6. In this way, a polymer compound according to the invention is obtained in which the polymers A and B are completely molecularly miscible in any mixing ratio. This can be inferred, for example, from the fact that the polymer compound has a single well-defined glass transition temperature. If, in addition to polymer A and polymer B, the polymer compound does not contain further additives such as fillers, the polymer compound is more transparent. In another embodiment, polymer B of the polymer compound according to the invention may contain imide monomer units. As the imide in the polymer B, N-phenylmaleinimide, maleinimide, citracone imide, itacone imide, aconimide, N-methylmaleinimide or a mixture thereof can be used. Very good results are that polymer B contains, as monomer units, 17 to 22% by weight of maleic anhydride, 4 to 7% by weight of imide, 2.5% by weight or more of spirodilactone, preferably 5 to 45% by weight or more. If you get it. Polymer compounds according to the invention with good impact strength are obtained when the polymer compound contains rubber as impact modifier. Rubbers having a glass transition temperature of less than -10 ° C are generally used for this purpose. Examples of suitable rubbers are polybutadiene, EPDM, hydroxylated EPDM, polybutyl acrylate and silicone rubber. The rubber is advantageously grafted with a polymer which is miscible with the polymer compound. For example, rubber can be grafted with polymer A or polymer B. It is advantageous to use polybutadiene rubber grafted with styrene-acrylonitrile copolymer (SAN). The polymer compounds according to the invention can contain customary additives, such as stabilizers, processing aids, fillers and fibers, for example glass fibers. It is possible to produce pellets consisting of the polymer compound according to the invention by mixing polymer A, polymer B, optionally rubber and optionally customary additives in a melt kneader and extruding the melt through a granulator. it can. The pellets of the polymer compound according to the invention are very suitable for use in manufacturing dashboards, valve caps, distributor caps, housings for electronic and electrical components, switches, connectors and the like. Further, the present invention will be described in detail by the following examples, which are not intended to limit the present invention. Example I A styrene-maleic anhydride copolymer (Polymer C) having a maleic anhydride monomer unit (MA) content of 28, 32 and 36% by weight and a weight average molecular weight of 110,000 kg / kmol was prepared simultaneously from the company Werner and Pfleiderer of Germany. by extrusion through a rotating W & P (R) twin screw Wu extruder to produce a different polymer B sample. The extrusion rate was 6 kg / h. The melting temperature was 250 ° C. TEA was continuously injected into the extruder and mixed with the molten polymer. By varying the amount of TEA to the polymer in this manner, samples 1-15 of polymer B were obtained, which contained varying amounts of spiro dilactone monomer units. The MA content of the sample and Polymer C was determined using a Perkin Elmer® IR instrument, type 1760FT-IR. This measurement was used to calculate the spirodilactone monomer unit content of the sample, using the equation given earlier herein, assuming no side reactions were performed. The glass transition temperature (T g ) was determined using a Perkin Elmer® DSC instrument, type DSC 7. The heating rate was 10 ° C / min. Table 1 shows the results. Mixtures of Polymer B Samples 1-15 with SAN copolymers by mixing styrene-acrylonitrile (SAN) copolymer pellets in a 50/50 wt% mix ratio and then extruding the mixture through the twin screw extruder described above. Was manufactured. Table 2 shows the SAN copolymers used, the acrylonitrile monomer unit content (AN), the Tg and the molecular weight. In the examples, the mixture of polymer A and polymer B is represented as follows: SAN20 / 2 is a mixture of 50% by weight of SAN 20 (Table 2) and 50% by weight of sample 2 (Table 1). is there. Tables 3, 4 and 5 show the effect of the polymer's spirodilactone monomer unit content on the glass transition temperature of a mixture of SAN26 and Polymer B Samples 1, 2, 5, 7, 10, 11, 11, 14 and 15. Show. The MA content of polymer sample B of the mixtures in Tables 3, 4 and 5 are about the same. Tables 3-5 show that the glass transition temperature of the mixture increases with the content of spirodilactone monomer units of polymer B to a considerable extent. Example II The miscibility of Polymer A and Polymer B was confirmed by measuring the glass transition temperature of the mixture using DSC. Polymers A and B are completely miscible if the mixture has one glass transition temperature. Polymers A and B are partially miscible provided that the mixture has two glass transition temperatures above or below the glass transition temperatures of polymers A and B used. Table 6 shows the results obtained with different SAN copolymers and the series of mixtures of sample 2, and Table 7 shows the results obtained with the different mixtures of SAN copolymer and the series of samples 10. Polymers A and B are partially miscible in the mixtures SAN13.8 / 2, SAN29 / 2, SAN33 / 2 and SAN13.8 / 10 and completely miscible in another miscible. The miscibility of Polymer B with SAN is considered to increase with the MA content of Polymer B (Sample 2, MA 17.6 wt%; Sample 10, MA 21.7 wt%). Example III Polymer B sample 15, as shown in Example I, was mixed ABS, the type Ronfalin (R) TZ 220 from DSM Corporation. The mixing ratio was in each case 60% by weight ABS and 40% by weight polymer B. These mixtures, Arburg (R) Allro und 220-90-350 3mm thick using an injection molding machine and processed into a flat plate having a length and width 65 mm. The melting temperature of the mixture in the injection molding machine was 310 ° C., and the residence time at this temperature was 5 minutes. The surface quality of the slab, ie the number of silver strips per unit area, is a measure of the thermal stability (TS) of the mixture. These slabs were compared to a standard slab and rated from 0 to 10 as follows: 0 = many surface defects, poor thermal stability; 10 = no surface defects, very good thermal stability. . Table 8 shows the results: The higher the degree of conversion to spirodilactone in polymer B, the higher the thermal stability of the mixture. Comparative Experiment A mixture of 50% by weight SAN and 50% by weight styrene-maleic anhydride copolymer (SMA) was prepared as described in Example I. Figure 9 illustrates a monomeric unit content and weight average molecular weight of those SMA copolymers, the glass transition temperature T g of the sample was determined as indicated in Example I. Table 9 shows the results. The MA monomer unit content of the sequential SMA copolymers in Table 9 is comparable to the MA content in Tables 4 and 5. A comparison of the mixtures in Table 9 with those in Table 4 shows that the glass transition temperature is significantly higher due to the presence of spiro dilactone monomer units within polymer B.
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