JPH08502464A - 流体カップリング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 負圧分配システムの流体カップリング装置は、ドラム缶等の流体容器を密閉し且つ空気の流入を制御する弁（２２，９６）と流体の流出を防止する手段（２４，９２，１２２）とを有するキャップとして装着される分配器（１０，７０，１２０）と、分配器に結合され流体流出防止手段（２４，９２，１２２）を密閉するカップリングヘッド（１２，７０，１３７）とを備え、分配キャップとカップリングヘッドとの補完的構成（３４と４４，１００と１０４）が分配キャップに対するカップリングヘッドの相対的な回転の下に相互係合し、流体流出防止手段が、分配キャップと係合するカップリングヘッドの一部（５０，１１０，１３８）により係合され且つ開放されるように配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】 流体カップリング装置 本発明は、負圧分配システムの流体カップリング装置に関し、特に、限定され るものではないが、危険な化学薬品等のドラム缶との使用に適している流体カッ プリング装置に関する。 高価または危険な液体の化学薬品などの容器から液体の負圧分配を行う流体分 配システムがあり、この容器には、使用時にカップリングヘッドと結合して流体 を容器からポンプでくみ出すための分配弁が装着されている。このような負圧分 配システムのカップリング装置の一例が、国際出願明細書ＷＯ８８／０６６９３ （モーグル・コーポレーション：The Mogul Corporation）に開示されている。 このカップリング装置には、空気弁がなく、容器シール用のねじ付きキャップ６ ０に固定されている。 負圧分配システムのカップリング装置として明らかな、最も安価な用途は、デ ンマークのマイクロマティック（Micromatic）Ａ／Ｓにより市販されている“タ ーゲット２０００クローズド・リターナブル・システム”等の改良型正圧ビール 分配システムを使用することである。このマイクロマティックの装置は、空気入 口の上下に位置する滑り可能な導管部材とカップリングヘッド本体との間のシー ルと、カップリングヘッド本体と分配弁フランジとの間のシールとにより、カッ プリングヘッド内の空気入口を保持しており、これらにより、空気はカップリン グヘッド空気入口を通って容器へ確実に流れ込む。しかし、負圧分配の使用条件 を注意深く分析することにより、出願人は、最もコスト効果のある手段は目的に 合わせて設計されたカップリングを開発することであることを究明した。 本発明の目的は、分配器が既存のドラム缶のキャップに置き代えて配置される 、流体負圧分配のための流体カップリング装置を提供することである。 本発明に係る負圧分配システムの流体カップリング装置は、ドラム缶等の流体 容器を密閉するキャップとして装着され且つ空気の流入を制御する弁と流体の流 出を防止する手段とを有する分配器と、分配キャップと結合し且つ流体流出防止 手段と共に密閉するカップリングヘッドとを備えており、カップリングヘッドが 分配キャップに対し相対的に回転し、流体流出防止手段は分配キャップと結合す るカップリングヘッドの一部により係合され且つ開かれるように配置されている 。 出願書類ＧＢ１３４８６５４（パーリック・カンパニー：The Perlick Compan y，Inc.）は、従来のガス圧分配システムに関するもので、この装置では、カッ プリングヘッドが回転して、樽の弁または吸い出し桿へねじと係合し、カップリ ングヘッドが樽の弁へねじで取り付けられると、内部弁の部材が開いて二つの密 閉された通路を形成し、一方の通路は圧縮されたガスの流入に関し、他方の通路 はビールの流出に関する。カップリングヘッドは、空気の通路を形成していない 。 出願書類ＵＳ４３８８９９７（トーマス・イー・グライム：Thomas E．Grime ）は、手持ち吸引供給スプレーガン用の塗料カップに関するものである。その書 類は、流体流出防止の手段と、カップリングヘッドに対する分配キャップの相互 係合と相対的回転とに関する特徴とを開示していない。同様な特徴は、カップ本 体自体にか、または、分配キャップに分離している。分配キャップと結合するカ ップリングヘッドの一部により係合され且つ開かれるように配置された流体流出 防止手段の開示はない。 本発明の実施態様において、分配キャップとカップリングヘッドとは、相互係 合するねじ部を有する。 本発明の他の実施態様において、分配キャップとカップリングヘッドとは、相 互係合し、部分的に回転するバヨネット型取付け部を有する。 本発明のさらに他の実施態様において、流体流出防止手段が薄膜であり、カッ プリングヘッドの前端は、薄膜を突き通すような形状をしており、これにより、 カップリングヘッドが分配キャップへねじ込まれると、薄膜が突き破られ、分配 された流体の流路を形成する。 本発明のさらに別の実施態様において、流体流出防止手段は、軸方向に移動可 能な弁部材を有する流体弁であり、カップリングヘッドの前端は、弁部材を係合 するような形状をしており、これにより、カップリングヘッドが回転して分配キ ャップ内へ入ると、弁部材が軸方向へ変位して流体弁が開き、分配された流体の 流路を形成する。 本発明のさらに他の実施態様において、流体流出防止手段は、回転可能な弁部 材を有する流体弁であり、カップリングヘッドの前端は、弁部材を係合するよう な形状をしており、これにより、カップリングヘッドが回転して分配キャップ内 へ入ると、弁部材が回転して流体弁が開き、分配された流体の流路を形成する。 本発明のさらに他の実施態様において、空気流入弁は、流体流出防止手段とは 別個に分配キャップ内に形成された一方向弁である。 本発明のさらに他の実施態様において、空気流入弁は、流体流出防止手段と同 軸に分配キャップ内に形成された一方向弁である。 本発明の上記及び他の特徴は、図面により示される。 図１は、本発明の第１実施例による、結合されていないカップリングヘッド及 び分配キャップの断面図； 図２は、図１のカップリングヘッドと分配キャップとが結合されているときの 断面図； 図３は、本発明の第２実施例による、結合されていないカップリングヘッド及 び分配キャップの断面図； 図４は、図３のカップリングヘッドと分配キャップとが結合されているときの 断面図； 図５は、本発明の第３実施例による、結合されていないカップリングヘッド及 び分配キャップの断面図； 図６は、図５のカップリングヘッドと分配キャップとが結合されているときの 断面図である。 図１及び図２に示された流体カップリング装置は、分配キャップ１０とこれに 結合されるカップリングヘッド１２とを備えている。分配キャップ１０は、ほぼ 従来のキャップ形状の樹脂成型品であり、頂部１６から垂下し且つ内側にねじの あるスカート部１４と、ドラム缶（図示されていないが、例えば、タイプ２００ １の樹脂製ドラム缶）の首部の唇部を密閉する内部シールリング１８とを有して いる。キャップ頂部１６は、一方向空気弁２２と揚弁型の流体弁２４とが並置さ れている中央凹部２０を有している。空気弁２２は、その底部に弾性材のマッシ ュルール形弁の軸部３０が突出する入口２８が形成された素穴２６内に配置され ており、この弁の頭部３２は凹部２０の下側を密閉している。流体弁２４はねじ が形成された穴３４内に配置され、その穴３４の底部から円筒状の弁本体３６が 垂下し、弁本体３６はその上部周辺部の弁座４０に当たって密閉する、ばね付き の揚弁型弁部材３８を内蔵している。樹脂製管４２が、弁本体の底部の入口から ドラム缶の底へ垂れ下がっている。 カップリングヘッド１２は、放射状の翼部のある、円筒形状の樹脂成型品であ り、その前端４４には、分配キャップ１０の内ねじ付き穴３４と結合する外ねじ が形成されている。カップリングヘッドは、大きい直径の穴４６において終端す る貫通穴を有している。導管４８はこの貫通穴内に位置し、キャップ５０によっ てその前端が閉じられると共に前端に側部入口を有する。ばね付き逆止弁が穴４ ６内に収容されており、円筒状弁部材５２が導管の前端の回りに位置し、軸方向 へ滑動可能で、シールリング５６に対しばね５４により付勢されて側部入口を密 閉する。 使用時には、カップリングヘッド１２が分配キャップの穴３４にねじ込まれ、 導管の端部キャップ５０が流体弁部材３８と係合するまで、翼部６２によりカッ プリングヘッドが（図２の矢印Ｒの方向に）回転される。カップリングヘッドを さらに回転することにより、導管の前端が流体弁座４０を通り抜けるまで、弁部 材３８は軸方向下方へ押される。このとき、流体弁は開く。すなわち、カップリ ングヘッドの逆止弁として、その弁部材５２は導管の前端をせり上げ、シールリ ング５６が流体弁の弁座４０の回りでねじ付き穴３４の底部を密封し、側部入口 が開放される。回転カップリング部５８は、カップリングヘッドを出力パイプ６ ０へ接続し、これにより、出力パイプを捩じることなく、カップリングヘッドは 分配キャップにねじ込まれる。 吸引ポンプが出力パイプ６０に接続され、ドラム缶内の液体は矢印で図示され る流路に沿って引き出される。すなわち、液体はパイプ４２を上り、流体弁の本 体３６底部の入口を通り、揚弁型の流体弁部材３８の回りから側部入口を通って カップリングヘッドの導管４８内へ、そして出力パイプ６０へと流れる。ドラム 缶内の圧力は、液体が流出すると直ちに低下し、空気弁２２は自動的に開いて、 矢印で示されているように、空気はドラム缶内の上部空間へ流れ込む。 キャップのスカート部１４は既知のタイプの開封防止リング６４を備え、キャ ップのねじ付き穴３４はねじ込み栓６６を備えることが出来る。 図３及び図４に示される流体カップリング装置は、分配キャップ７０とカップ リングヘッド７２とを備えている。分配キャップは、ほぼ従来のキャップ形状の 樹脂成型品であるか、あるいは、改造されたキャップであり、伸長したねじ付き スカート部７４、頭部７６、及びキャップシール７８を有している。円錐台形状 のソケット８０が、同軸状に且つ密封状態でキャップの頭部に嵌め込まれている 。ソケットの頭部には、キャップの頭部に取り付けられる、放射状に且つ外方に 伸長したフランジ８２が形成されている。また、ソケットは、中央凹部８４と、 この凹部の底部からソケット本体の内端８８に通じる穴８６とを有している。穴 ８６の下部は、直径が上部より大きく、樹脂製の管９０が穴内に嵌め込まれてお り、ドラム缶の底へ垂れ下がっている。薄膜９２が、上部導管穴と下部導管穴と の間の放射状の肩部に突き当たって管４２により係止されている。この薄膜はソ ケットの導管を密閉している。 凹部の底にリング状に配列された空気孔９４が、穴８６の回りにあって、この 凹部から軸方向へ伸長し、ソケットフランジ８２の下へ抜けている。環状の弾性 空気弁ダイヤフラム９６が、ソケット本体の外側の円周に沿った溝９８に定置す ると共にソケットフランジの下側へ至り、これにより、空気孔９４を正常に密閉 している。ソケットの凹部８４には、円周方向に短く且つ半径方向には内方に伸 長している一対のフランジ１００も形成されている。 カップリングヘッド７２は、放射状の翼部のある、円筒状の樹脂成型品であり 、その前端１０２には、円周方向に短く且つ半径方向には内方に伸長するフラン ジ１０４があり、このフランジは、バヨネットタイプの留め具により分配キャッ プのソケットフランジ１００と係合するように設計されている。カップリングヘ ッドは、大きい直径の穴において終端する貫通穴１０６を有している。ばね付き 逆止ボール弁が大きい直径の穴部分に収容されており、ボール弁本体１１０はカ ップリングヘッドの前端の下に伸長し、先端が尖った、中空状の伸長部１１２に おいて終端している。シールリング１１４がボール弁本体の回りで且つカップリ ングヘッドの前端に配置されている。カップリングヘッドの上端１１６には、図 示しない出力パイプへの接続のために、ねじが形成されている。 使用時には、カップリングヘッド１０２の前端をキャップソケット８０へ導入 し、カップリングヘッド７２のバヨネットフランジ１０４が分配キャップソケッ トのバヨネットフランジ１００の下で係合するように、カップリングヘッドを分 配キャップに対し部分的に回すことにより、カップリングヘッド７２は分配キャ ップ７０に結合される。これらのフランジは軸に対し僅かに傾斜しており、これ により、カミング動作を行い、カップリングヘッドを分配キャップソケットへ押 し込む。カップリングヘッドが分配キャップに入ると、カップリングヘッドの弁 本体の伸長部１１２は穴８６へ入り、分配キャップの薄膜９２に突き当たり、次 に、これを貫通し、シールリング１１４は穴の底部に押圧され、穴内の弁本体伸 長部を密封する。この状態で、液体をドラム缶からポンプで汲み出すことができ る。すなわち、液体は、（図４に矢印で示されているように）管９０を上がり、 薄膜９２を通って弁本体の伸長部１１２へ上り、ボール弁を過ぎて、貫通穴１０ ６へ達する。ドラム缶内の圧力が低下すると、（同様に、図４に矢印で示されて いるように）空気が、カップリングヘッドのフランジ１００の間から、カップリ ングヘッドの前端１２０を通り、空気孔９４を通ってドラム缶内の上部空間へ流 れ込み、空気の差圧により、空気弁ダイヤフラム９６はソケットフランジの下側 から押し下げられる。この実施例においては、カップリングヘッドを部分的に回 して分配キャップに係合させるだけでよく、回転結合を必要としない。 図５及び図６に示される流体カップリングにおいて、分配キャップ１２０は、 薄膜９２が回転弁部材１２４を有する流体弁１２２により置き換えられているこ とを除いて、分配キャップ７０と同じであり、同様の部材には同じ参照符号が付 されている。弁部材１２４は側壁１２８に放射状に配置された入口１２６（図６ ）を有する倒立したカップ形状を呈し、弁支持部材１３０の上で垂直軸の回りに 回転自在になっている。ソケット本体８０の一部には、貫通穴８６と通じる、放 射状に配置された入口１３２（図５）を備えている。弁部材１２４の入口１２６ が、支持部材の入口１３２と正しく合わされるように、すなわち、流体弁が開か れるように（図６）、弁部材１２４は回転することが出来る。この弁は、この弁 のシールが入口の合わせ位置から外れて回転すると、閉じる（図５）。弁部材１ ２８は、その上面に十字形の凹部１３４を有している。 カップリングヘッド１３６は、先端の尖った逆止弁本体の伸長部１１０が、さ らに短い十字形の中央伸長部１３８により置き換えられていることを除いて、カ ップリングヘッド７２と同じであり、逆止ボール弁１０８と通じている、外周で 軸方向に形成された入口１４０を備えている。 使用時には、カップリングヘッド１０２の前端をキャップソケット８０内に導 入し、カップリングヘッドのバヨネットフランジ１０４が分配キャップソケット のバヨネットフランジ１００の下で係合するように、カップリングヘッドを分配 キャップに対して部分的に回すことにより、カップリングヘッド１３６は分配キ ャップ１２０に結合される。カップリングヘッドが分配キャップソケットに挿入 されると、カップリングヘッドの十字形伸長部１３８は、流体弁部材の十字形凹 部１３４へ入り、カップリングヘッド１３６が回転されると、弁部材１２４はそ の閉じた位置から開いた位置へ回転する。シールリング１１４は、ソケット穴１ ２２の底部へ押圧されて、カップリングヘッドの前端を分配キャップソケット内 に密封する。この状態で、液体をドラム缶からポンプで汲み出すことができる。 すなわち、液体は、（図６に矢印で示されているように）管９０を上って進み、 流体弁の入口１３０及び１２６を通り、軸方向の入口１４０を通ってカップリン グヘッドの前端１０２内へ流れ込み、ボール弁１０８を過ぎて、カップリングヘ ッドから出口へ進む。ドラム缶内の圧力が低下すると、（同様に、図６に矢印で 示されているように）空気が、カップリングヘッドフランジ１００の間から、カ ップリングヘッドの前端１２０を通り、空気孔９４を通ってドラム缶内の上部空 間へ流れ込み、空気の差圧により、空気弁ダイヤフラム９６はソケットフランジ の下側から押し下げられる。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９４年１１月９日 【補正内容】 明細書 流体カップリング装置 本発明は、負圧分配システムの流体カップリング装置に関し、特に、限定され るものではないが、危険な化学薬品等のドラム缶との使用に適している流体カッ プリング装置に関する。 高価または危険な液体の化学薬品などの容器から液体の負圧分配を行う流体分 配システムがあり、この容器には、使用時にカップリングヘッドと結合して流体 を容器からポンプでくみ出すための分配弁が装着されている。このような負圧分 配システムのカップリング装置の一例が、欧州特許出願明細書ＥＰ−Ａ−０４７ ７４７７に開示されている。この装置では、雄型部材またはカップリング部が、 カップリング部５１の本体２００の回りに滑動自在に受容され且つ四つの装着突 起部を有する装着カラー２７によって、弁部に装着され、使用時にはカップリン グ部が分配弁内に装置され、全ての弁を開き、その後カラーを回転して弁を所定 箇所に固定する。このような装置では、カップリング部がしっかりと装着されな いとそこから危険な化学薬品が漏れる虞れがある。 本発明の目的は、カップリングヘッドと分配器とを係合させないと流体弁が開 かない、流体負圧分配のための流体カップリング装置を提供することである。 本発明に係る負圧分配システムの流体カップリング装置は、ドラム缶等の流体 容器に装着される分配器とこの分配器に結合されるカップリングヘッドとを備え 、分配器はドラム缶への空気の流入を制御する空気流入弁とドラム缶からの流体 の流出を防止する流体弁とを有し、カップリングヘッドは流体弁を密封し且つ開 き、分配器とカップリングヘッドは互いの相対的な結合動作の下に相互係合する 手段を有し、カップリングヘッドは分配器の流体弁に接触してこれを開く部分を 有し、分配器とカップリングヘッド間の相互係合のための相対的な動作のみによ って流体弁が開くように相互係合の手段が配置され、これによりカップリングヘ ッドと分配器とが係合しない限り分配器の流体弁の開放が防止されるものである 。 本発明の一実施態様において、分配器の流体弁は、軸方向に移動可能な弁部材 を有し、カップリングヘッドの前端は弁部材に接触するような形状をしており、 分配器とカップリングヘッドは相互係合するねじ部を有し、これにより、カップ リングヘッドが回転して分配器内へ入ると、ねじ部が係合してカップリングヘッ ドの前端が弁部材に接触し且つこれを軸方向へ変位させて流体弁を開く。 本発明の他の実施態様において、分配器の流体弁は、回転可能な弁部材を有し 、カップリングヘッドの前端は、弁部材を係合するような形状をしており、分配 器とカップリングヘッドは相互の回転により相互係合し、これにより、カップリ ングヘッドが回転して分配器内へ入ると、相互に係合してカップリングヘッドの 前端が弁部材に係合し且つこれを回転して流体弁を開く。分配器とカップリング ヘッドは相互係合する、部分的に回転するバヨネット型取付け部とすることがで きる。 本発明のさらに他の実施態様において、空気流入弁は、流体流出防止手段とは 別個に分配キャップ内に形成された一方向弁である。 本発明のさらに他の実施態様において、空気流入弁は、流体流出防止手段と同 軸に分配キャップ内に形成された一方向弁である。 本発明の上記及び他の特徴は、図面により示される。 図１は、本発明の第１実施例による、結合されていないカップリングヘッド及 び分配キャップの断面図； 図２は、図１のカップリングヘッドと分配キャップとが結合されているときの 断面図； 図３は、本発明の第２実施例による、結合されていないカップリングヘッド及 び分配キャップの断面図； 図４は、図３のカップリングヘッドと分配キャップとが結合されているときの 断面図である。 図１及び図２に示された流体カップリング装置は、分配キャップ１０とこれに 結合されるカップリングヘッド１２とを備えている。分配キャップ１０は、ほぼ 従来のキャップ形状の樹脂成型品であり、頂部１６から垂下し且つ内側にねじの あるスカート部１４と、ドラム缶（図示されていないが、例えば、タイプ２００ １の樹脂製ドラム缶）の首部の唇部を密閉する内部シールリング１８とを有して いる。キャップ頂部１６は、一方向空気弁２２と揚弁型の流体弁２４とが並置さ れている中央凹部２０を有している。空気弁２２は、その底部に弾性材のマッシ ュルール形弁の軸部３０が突出する入口２８が形成された素穴２６内に配置され ており、この弁の頭部３２は凹部２０の下側を密閉している。流体弁２４はねじ が形成された穴３４内に配置され、その穴３４の底部から円筒状の弁本体３６が 垂下し、弁本体３６はその上部周辺部の弁座４０に当たって密閉する、ばね付き の揚弁型弁部材３８を内蔵している。樹脂製管４２が、弁本体の底部の入口から ドラム缶の底へ垂れ下がっている。 カップリングヘッド１２は、放射状の翼部のある、円筒形状の樹脂成型品であ り、その前端４４には、分配キャップ１０の内ねじ付き穴３４と結合する外ねじ が形成されている。カップリングヘッドは、大きい直径の穴４６において終端す る貫通穴を有している。導管４８はこの貫通穴内に位置し、キャップ５０によっ てその前端が閉じられると共に前端に側部入口を有する。ばね付き逆止弁が穴４ ６内に収容されており、円筒状弁部材５２が導管の前端の回りに位置し、軸方向 へ滑動可能で、シールリング５６に対しばね５４により付勢されて側部入口を密 閉する。 使用時には、カップリングヘッド１２が分配キャップの穴３４にねじ込まれ、 導管の端部キャップ５０が流体弁部材３８と係合するまで、翼部６２によりカッ プリングヘッドが（図２の矢印Ｒの方向に）回転される。カップリングヘッドを さらに回転することにより、導管の前端が流体弁座４０を通り抜けるまで、弁部 材３８は軸方向下方へ押される。このとき、流体弁は開く。すなわち、カップリ ングヘッドの逆止弁として、その弁部材５２は導管の前端をせり上げ、シールリ ング５６が流体弁の弁座４０の回りでねじ付き穴３４の底部を密封し、側部入口 が開放される。回転カップリング部５８は、カップリングヘッドを出力パイプ６ ０へ接続し、これにより、出力パイプを捩じることなく、カップリングヘッドは 分配キャップにねじ込まれる。 吸引ポンプが出力パイプ６０に接続され、ドラム缶内の液体は矢印で図示され る流路に沿って引き出される。すなわち、液体はパイプ４２を上り、流体弁の本 体３６底部の入口を通り、揚弁型の流体弁部材３８の回りから側部入口を通って カップリングヘッドの導管４８内へ、そして出力パイプ６０へと流れる。ドラム 缶内の圧力は、液体が流出すると直ちに低下し、空気弁２２は自動的に開いて、 矢印で示されているように、空気はドラム缶内の上部空間へ流れ込む。 キャップのスカート部１４は既知のタイプの開封防止リング６４を備え、キャ ップのねじ付き穴３４はねじ込み栓６６を備えることが出来る。 図３及び図４に示される流体カップリング装置は、分配キャップ７０とカップ リングヘッド７２とを備えている。分配キャップは、ほぼ従来のキャップ形状の 樹脂成型品であるか、あるいは、改造されたキャップであり、伸長したねじ付き スカート部７４、頭部７６、及びキャップシール７８を有している。円錐台形状 のソケット８０が、同軸状に且つ密封状態でキャップの頭部に嵌め込まれている 。ソケットの頭部には、キャップの頭部に取り付けられる、放射状に且つ外方に 伸長したフランジ８２が形成されている。また、ソケットは、中央凹部８４と、 この凹部の底部からソケット本体の内端８８に通じる穴８６とを有している。穴 ８６の下部は、直径が上部より大きく、樹脂製の管９０が穴内に嵌め込まれてお り、ドラム缶の底へ垂れ下がっている。ソケットの導管路は、回転弁部材９４を 有する流体弁９２によって密封されている。この弁部材は側壁９８に放射状に配 置された入口９６（図４）を有する倒立したカップ形状を呈し、弁支持部材１０ ０の上で垂直軸の回りに回転自在になっている。ソケット本体８０の一部には、 貫通穴８６と通じる、放射状に配置された入口１０２（図３）を備えている。弁 部材９４の入口９６が、支持部材の入口１０２と正しく合わされるように、すな わち、流体弁が開かれるように（図４）、弁部材９４は回転することが出来る。 この弁は、この弁のシールが入口の合わせ位置から外れて回転すると、閉じる（ 図３）。弁部材９８は、その上面に十字形の凹部１０４を有している。 この凹部８４の底部にリング状に配列された空気孔１０６が、穴８６の回りに あって、この凹部から軸方向へ伸長し、ソケットフランジ８２の下へ抜けている 。環状の弾性空気弁ダイヤフラム１０８が、ソケット本体の外側の円周に沿った 溝１１０に定置すると共にソケットフランジの下側へ偏っており、これにより、 空気孔１０６を正常に密閉している。ソケットの凹部８４には、円周方向に短く 且つ半径方向には内方に伸長している一対のフランジ１０８も形成されている。 カップリングヘッド１１２は、放射状の翼部のある、円筒状の樹脂成型品であ り、その前端１１４には、円周方向に短く且つ半径方向には内方に伸長するフラ ンジ１１６があり、このフランジは、バヨネットタイプの留め具により分配キャ ップのソケットフランジ１０８と係合するように設計されている。カップリング ヘッドは、大きい直径の穴において終端する貫通穴１１８を有している。ばね付 き逆止ボール弁１２０が大きい直径の穴部分及びボール弁本体内に収容されてい る。カップリングヘッドは、中央の十字形の伸長部１２２において終端しており 、逆止ボール弁１２０に接続される軸方向の入口１２４を囲っている。シールリ ング１２６がボール弁本体の回りで且つカップリングヘッドの前端に配置されて いる。カップリングヘッドの上端１２８には、図示しない出力パイプへの接続の ために、ねじが形成されている。 使用時には、カップリングヘッド１１４の前端をキャップソケット８０内に導 入し、カップリングヘッド１１４のバヨネットフランジ１１６が分配キャップソ ケットのバヨネットフランジ１０８の下で係合するように、カップリングヘッド を分配キャップに対して部分的に回すことにより、カップリングヘッド１１２は 分配キャップ７４に結合される。カップリングヘッドが分配キャップソケットに 挿入されると、カップリングヘッドの十字形伸長部１２２は、流体弁部材の十字 形凹部１０４へ入り、カップリングヘッド１１２が回転されると、弁部材９４は その閉じた位置から開いた位置へ回転する。シールリング１２６は、ソケットの 凹部８４の底部へ押圧されて、カップリングヘッドの前端を分配キャップソケッ ト内に密封する。この状態で、液体をドラム缶からポンプで汲み出すことができ る。すなわち、液体Ｌは、（図４に矢印で示されているように）管９０を上って 進み、流体弁の入口１０２及び９６を通り、軸方向の入口１２４を通ってカップ リングヘッドの前端１１４内へ流れ込み、ボール弁１２０を過ぎて、カップリン グヘッドから出口へ進む。ドラム缶内の圧力が低下すると、（同様に、図４に矢 印で示されているように）空気が、カップリングヘッドフランジ１１６の間から 、カップリングヘッドの前端１１４を通り、空気孔１０６を通ってドラム缶内の 上部空間へ流れ込み、空気の差圧により、空気弁ダイヤフラム１０８はソケット フランジの下側から押し下げられる。 請求の範囲 １．ドラム缶等の流体容器に装着される分配器（１０，１２０）とこの分配器に 結合されるカップリングヘッド（１２，１３６）とを備え、分配器はドラム缶へ の空気の流入を制御する空気流入弁（２２，９６）とドラム缶からの流体の流出 を防止する流体弁（２４，１２２）とを有し、カップリングヘッドは流体弁を密 封し且つ開き、分配器とカップリングヘッドは互いの相対的な結合動作の下に相 互係合する手段（３４，４４または１００，１０４）を有する負圧分配システム であって、 カップリングヘッドは分配器の流体弁（２４，１２２）に接触してこれを開く 部分（５０，１３８）を有し、分配器とカップリングヘッド間の相互係合のため の相対的な動作のみによって流体弁が開くように相互係合の手段（３４，４４ま たは１００，１０４）が配置され、これによりカップリングヘッドと分配器とが 係合しない限り分配器の流体弁の開放が防止されることを特徴とする負圧分配シ ステム。 ２．前記分配器の流体弁（３４）は軸方向に移動可能な弁部材（３８）を有し、 前記カップリングヘッド（１２）の前端（５０）は前記弁部材に接触するような 形状を有し、前記分配器（１０）と前記カップリングヘッド（１２）は相互係合 ねじ（３４，４４）を有し、これにより前記カップリングヘッドが回転して前記 分配器内に入ると、前記ねじが係合して前記カップリングヘッドの前端が前記弁 部材に接触しこれを軸方向に移動させて前記流体弁を開くことを特徴とする請求 項１に記載のシステム。 ３．前記分配器の流体弁（１２２）は回転可能な弁部材（１２４）を有し、前記 カップリングヘッド（１３６）の前端（１３８）は前記弁部材に係合するような 形状を有し、前記分配器とカップリングヘッドの相互係合の手段（１２２，１２ ４）は前記分配器（１２０）と前記カップリングヘッド（１３６）との相対的な 回転の下に相互係合し、これにより前記カップリングヘッドが回転して前記分配 器内に入ると、前記相互係合の手段が係合して前記カップリングヘッドの前端が 弁部材に係合しこれを回転させて前記流体弁を開くことを特徴とする請求項１に 記載のシステム。 ４．前記分配器（１２０）と前記カップリングヘッド（１３６）は相互係合しか つ部分的に回転するバヨネット型の留め具（１００，１０４）を有することを特 徴とする請求項３に記載のシステム。 ５．前記空気流入弁は、前記流体弁（２４）から分離して前記分配器（１０）内 に設けられた一方向弁（２２）であることを特徴とする請求項１ないし４のいず れか一項に記載のシステム。 ６．前記空気流入弁は、前記流体弁（１２２）と同軸上で且つ前記分配器（１２ ０）内に設けられた一方向弁（９６）であることを特徴とする請求項１ないし４ のいずれか一項に記載のシステム。 ７．前記一方向弁が、前記流体弁（１２２）の回りに配置され且つ前記分配器（ １２０）内の空気流入口（９４）を密閉するように偏っている環状空気弁ダイヤ フラム（９６）であることを特徴とする請求項６に記載のシステム。 ８．前記カップリングヘッド（１３６）は、逆止流体弁（５６，１０８）を備え ていることを特徴とする請求項１ないし７のいずれか一項に記載のシステム。 ９．請求項１ないし８のいずれか一項に記載の負圧分配システムのための分配器 。 【図１】 【図２】 【図３】 【図４】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，Ｈ Ｕ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＧ ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＬ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ， ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＫ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ドラム缶に装着される分配器と前記分配器に結合されるカップリングヘッド とを備えた負圧分配システムの流体カップリング装置において、前記分配器が、 ドラム缶等の流体容器を密閉し、空気の流入を制御する空気流入弁（２２，９６ ）と流体の流出を防止する手段（２４，９２，１２２）とを有するキャップ（１ ０，７０，１２０）であり、前記カップリングヘッド（１２，７０，１３７）が 流体流出防止手段（２４，９２，１２２）を密閉し、分配キャップとカップリン グヘッドとの補完的構成（３４と４４，１００と１０４）が、カップリングヘッ ドが分配キャップに対し相対的に回転すると、相互係合するように形成されてお り、前記流体流出防止手段が、分配キャップと係合するとカップリングヘッドの 一部（５０，１１０，１３８）により係合されかつ開放されるように配置されて いることを特徴とする前記流体カップリング装置。 ２．分配キャップ（１０）とカップリングヘッド（１２）とが相互係合ねじ（３ ４，４４）を有することを特徴とする請求項１に記載の流体カップリング装置。 ３．分配キャップ（７０，１２０）とカップリングヘッド（７２，１３６）とが 相互係合しかつ部分的に回転するバヨネット型の留め具（１００，１０４）を有 することを特徴とする請求項１に記載の流体カップリング装置。 ４．前記流体流出防止手段が薄膜（９２）であり、カップリングヘッド（１０６ ）の前端（１１０）が前記薄膜を貫通するように形づくられており、これにより 、カップリングヘッドが分配キャップ内へ回転されると、前記薄膜が突き破られ 、分配される流体の流路を形成することを特徴とする請求項１ないし３のいずれ か一項に記載の流体カップリング装置。 ５．前記流体流出防止手段が軸方向に移動可能な弁部材（３８）を有する流体弁 （３４）であり、カップリングヘッド（６０）の前端（５０）が前記弁部材に係 合するように形づくられており、これにより、前記カップリングヘッドが分配キ ャップ内へ回転されると、前記弁部材が軸方向に移動し、前記流体弁が開放され 、分配される流体の流路を形成することを特徴とする請求項１ないし３のいずれ か一項に記載の流体カップリング装置。 ６．前記流体流出防止手段が回転可能な弁部材（１２４）を有する流体弁（１２ ２）であり、カップリングヘッド（１３６）の前端（１３８）が前記弁部材を係 合するように形づくられており、これにより、前記カップリングヘッドが分配キ ャップ内へ回転されると、前記弁部材が回転し、前記流体弁が開放され、分配さ れる流体の流路を形成することを特徴とする請求項１ないし３のいずれか一項に 記載の流体カップリング装置。 ７．前記空気流入弁が前記流体流出防止手段（２４）から分離して分配キャップ （１０）内に形成されている一方向弁（２２）であることを特徴とする請求項１ ないし６のいずれか一項に記載の流体カップリング装置。 ８．前記空気流入弁が前記流体流出防止手段（９２，１２２）と共軸上にあって キャップ（７０，１２０）内に形成されている一方向弁（９６）であることを特 徴とする請求項１ないし６のいずれか一項に記載の流体カップリング装置。 ９．前記一方向弁が、前記流体流出防止手段（９２，１２２）の回りに配置され 、かつ、前記キャップ（７０，１２０）内の空気流出接続口（９４）を密閉する ように偏っている環状空気弁ダイヤフラム（９６）であることを特徴とする請求 項８に記載の流体カップリング装置。 １０．前記カップリングヘッド（１０６，１３６）が逆止流体弁（１０８）を備 えていることを特徴とする請求項１ないし９のいずれか一項に記載の流体カップ リング装置。 １１．請求項１ないし１０のいずれか一項に記載の流体カップリング装置用の分 配キャップ。