JPH08502102A - 高い硫化度および低い硫化度をそれぞれ有するホワイトリカーを製造するためにグリーンリカーの硫化物含有量を分ける方法 - Google Patents

高い硫化度および低い硫化度をそれぞれ有するホワイトリカーを製造するためにグリーンリカーの硫化物含有量を分ける方法

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JPH08502102A
JPH08502102A JP6509892A JP50989294A JPH08502102A JP H08502102 A JPH08502102 A JP H08502102A JP 6509892 A JP6509892 A JP 6509892A JP 50989294 A JP50989294 A JP 50989294A JP H08502102 A JPH08502102 A JP H08502102A
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ピターソン,ベルティル
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クヴァルナー パルピング テクノロジーズ エイビー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は炭酸ナトリウム(Na2CO3)を晶出すイことによりグリーンリカーの硫化物含有量を硫化物に富む部分と硫化物の少ない部分とに分ける方法に関する。炭酸ナトリウムの結晶化は蒸発および固体層の分離後に得られたリカーが高い硫化度を有しかっ炭酸塩イオン〔CO3 2-〕の許容可能に低い含有量を有するようにある比率の水酸化物イオン〔OH-〕と硫化物イオン〔HS-〕とを含むグリーンリカーを蒸発させることにより行われる。蒸発前には、リカー中の水酸化物イオン含有量は生石灰(CaO)を添加することにより増大される。固体炭酸塩結晶は溶液中に入り、そして同時に溶液はその後なされる苛性化に好い影響を与える陽イオン含有量を与えられる。苛性化は慣用の苛性化プラント内で行われる。苛性化工程の間に形成された石灰スラッジ(CaCO3)の分離後に、低い硫化度および低い炭酸塩含有量のホワイトリカーが蒸煮工程に使用するために、及び酸化後にパルプの最終の漂白前に酸素ガスにより脱リグニンに使用するために得られる。

Description

【発明の詳細な説明】 高い硫化度および低い硫化度をそれぞれ有するホワイトリカー を製造するためにグリーンリカー硫化物含有量を分ける方法 硫酸塩パルプ方法によりパルプを製造するときに、木材が主として水酸化ナト リム(Sodium hydroxide)および硫化水素ナトリウム(Sod ium hydrosulphide)からなるアルカリ性溶液中で切れはしの 形態で蒸解される。水酸化物イオン〔OH-〕および硫化物イオン〔HS-〕の相 対的な割合はプラント毎に変化するが、通常、硫化物イオンおよび水酸化物イオ ンの含有量の合計に基づいて計算された25−40%の硫化物〔2HS-〕の範 囲以内にある。 蒸煮液体中の水酸化物イオンに対する硫化物イオンの含有量の増大はパルプの 収率を高め、そして通常最終製品の重要な特性を改良する。 蒸煮工程の最初の段階では、いわゆる含浸相、すなわち硫化物イオンの割合の 増大により、蒸煮工程自体の間にリグニンのより効果的な溶解を達成することが 可能になる。蒸煮工程のこの部分における水酸化物の含有量が低いために、セル ロースの分解の低下をもたらし、それにより最終製品の収率を高めかつその性質 を改良する。 最近、蒸煮工程はパルプの収率を高めかつパルプの特性を改良するために修正 された。これは蒸煮液体(ホワイトリカー)の一部分を慣用の方法で木材と一緒 に添加し、その後残りの量を蒸煮工程に添加することにより必要なアルカリ装入 物を分けることによりなされた。しかしながら、硫化物イオンと水酸化物イオン との比率は添加されるホワイトリカー中では同じ値に保たれる。ある場合には、 蒸煮のこの段階における硫化物イオンの高い含有量を得るために、蒸煮工程の初 期段階に廃液(ブラックリカー)の再循環量の増大がなされてきた。 本発明はリカーを二つまたはそれ以上の成分流れに燃焼させた後に利用可能な アルカリを分けることにより硫化物イオンおよび水酸化物イオンを広い限度以内 に配分することを可能にする。 蒸煮薬品の主要部分は通常慣用の回収ボイラ(1)であるが、リカーガス化プ ラントとすることができる液体燃焼工程(15)において可燃性の乾燥物質に蒸 発した後に運ばれる廃液(ブラックリカー)中に木材から放出された有機物質と 一緒に存在する。蒸煮薬品の大部分は燃焼工程において回収され、そして通常溶 解された形態で工程から離れる。回収された薬品は主として炭酸ナトリウム(N a2CO3)および硫化ナトリウム(Na2S)として存在し、そして苛性化工程 において分離する通常石灰スラッジと呼ばれる単産カルシウム(CaCO3)を洗 浄することにより得られた弱アルカリ洗浄液(17)中に溶解している。ソーダ 溶解装置(2)内で溶解した後、強アルカリ液はグリーンリカーと呼ばれる。 溶解にあたり、硫化ナトリウムは以下の式に従って反応する。 Na2S+H2O=NaOH+NaHs 従って、この反応によりNa2S1モルあたり1モルの〔OH〕-をもたらす。 もしもナトリウム以外の金属がリカー燃焼工程内に存在すれば、いわゆる自動 苛性化を生ずる目的のために、これはまたグリーンリカー中に付加的な水酸化物 イオンをもたらす。 アルカリ溶融物が溶解したウィークリカーはグリーンリカースラッジ(18) および石灰スラッジ(19)を分離し、そして洗浄するシステムに応じて種々の 量の水酸化物イオンを含有する。 アルカリ溶融物を溶解した後のグリーンリカー中の水酸化物イオンの含有量は 通常0.8−1.2kmolの範囲内にあり、1m3あたり4.0−4.5km olの陽イオン含有量を含む。工程(EFP)にとって異物である元素からなる グリーンリカー中の固体粒子は通常沈降(6)または濾過により分離される。そ の後、精製されたグリーンリカー(20)は石灰消和装置(8)に送られ、石灰 消和装置(8)において石灰貯蔵庫(14)からの生石灰が苛性化(9)後にホ ワイトリカーフィルタ(10)内で分離したホワイトリカー(22)が1m3あ たり通常2.8−3.0kmolの所望の水酸化物含有量を含むような程度(2 1)に計量される。 本発明においては、精製されたグリーンリカー(20)の一部分または全部が 高い硫化度のホワイトリカーの要件に応じて混合タンク(7)(石灰消和装置と 苛性化容器との組合わせ)に送られ、混合タンク(7)において、総石灰必要量 の一部分が硫化物イオン(HS-)と水酸化物イオン(OH-)との所望の比率が 高い硫化度(24)のホワイトリカー中に得られるような量で添加(23)され る。 本発明を最適の範囲に高めるためには、1m3あたり1.3−1.8kmol の範囲内の水酸化物イオン濃度を有するグリーンリカーを蒸発させると好都合で ある。このレベルは蒸発前にグリーンリカーに生石灰の総必要量の10−40% を添加することによって得られる。 主要な代替案においては、生石灰が石灰消和装置と苛性化容器(7)との組合 わせ内の精製されたグリーンリカーに添加され、そして導管(25)を経て蒸発 プラント(3)に供給される。この蒸発は慣用の多工程蒸発として行うことがで きる。苛性化の間に形成された石灰スラッジは蒸発前に全部または部分的に分離 することができる。後者の代替案は図示していないが、導管(25)中に配置さ れたフィルタ(4)により実施することができる。もしも石灰スラッジまたはそ の一部分が蒸発工程の間にリカー中に残れば有利である。その理由は石灰スラッ ジ粒子が蒸発する間に沈降し、そして皮殻を形成しがちであり、さもなければ加 熱面に粘着して蒸発能力を損なう「ピルソナイト」型の化合物または同様な化合 物のための優れた沈降面を構成するからである。 蒸発工程の間に沈降した炭酸ナトリウム(Na2CO3)はフィルタプラント( 4)内で石灰スラッジと一緒に分離され、蒸煮工程の準備が整った高い硫化度の ホワイトリカーと共に導管(24)からプラントを離れる。炭酸ナトリウム(N a2CO3)および石灰スラッジ(CaCO3)は溶解装置(5)に送られる。溶 解した物質の陽イオン濃度が1m3あたり4.0−4.5kmolの範囲内に保 たれるように水が供給(26)される。溶解装置(5)からの溶液がグリーンリ カーの全部または一部分が蒸発プラント(3)を通過するか否かに応じて石灰消 和装置(8)または(11)に輸送(27)される。 後者の場合には、溶解装置(5)からの溶液をプラント(11)および(12 )装置(5)からの溶液をプラント(11)および(12)内で消和しかつ苛性 化することにより、フィルタ(13)からの硫化物の少ないホワイトリカーが導 管 (28)から得られると共に、同時に石灰消和装置(8)に送られ、その後苛性 化容器(9)を経てホワイトリカーフィルタ(10)に送られるグリーンリカー の成分流れ(29)からの通常の硫化度のホワイトリカーが得られるので、三つ の異なる硫化度レベルが得られる。この場合には、苛性化工程のための全石灰必 要量が成分流れ(23),(30)および(21)に配分される。 水酸化物イオン〔OH-〕と硫化物イオン〔HS-〕との間の所望の比率が得ら れるように水酸化物イオンの含有量を調節するために、慣用のグリーリカーに生 石灰(CaO)が添加される。リカーは蒸発され、そして晶出した炭酸ナトリウ ムおよび苛性化からの石灰スラッジ(CaCO3)が濾過により分離された。 グリーンリカーの組成 〔OH-〕=0.980mol/l 〔HS-〕=0.815mol/l 〔CO3 2-〕=1.210mol/l 蒸発前のリカーの組成 (全石灰必要量の約15%) 〔OH-〕=1.300mol/l 〔HS-〕=0.815mol/l 〔CO3 2-〕=1.050mol/l 全滴定可能なアルカリTTA 310g/l 活性アルカリ AA 288g/l 有効アルカリ EA 177g/l 硫化度 77c/o 苛性化の度合 75
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,H U,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,MG,MN ,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU, SD,SE,SK,UA,US,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.硫酸塩パルプ工場の薬品を回収するプラントにおいて高い硫化度のホワイト リカーおよび硫化物の少ないホワイトリカーを製造する方法において、硫化物に 富むホワイトリカー(24)を得て、そして炭酸ナトリウムの結晶(5)を溶解 させた後に硫化物含有量の少ないアルカリ溶液を得るために溶解した蒸煮薬品( 25)からの炭酸ナトリウム(Na2CO3)を晶出し、そしてフィルタプラント (4)内で結晶を分離するためにリカーを燃焼させ、その後溶解させた後に得ら れた蒸煮薬品(25)を蒸発(3)させることを特徴とする方法。 2.請求の範囲第1項に記載の方法において、溶液の蒸発(3)前に消和装置お よび苛性化容器(7)の組合わせに生石灰(CaO)(23)または水和石灰( Ca(OH)2)を添加することにより溶解した蒸煮薬品の水酸化物イオン(O H-)の含有量が1m3あたり4.0−4.5kmolの通常の陽イオン含有量に おいて1m3あたり1.3−1.8kmo1の範囲内に調節されることを特徴と する方法。 3.請求の範囲第2項に記載の方法において、苛性化の間に形成された石灰スラ ッジ(CaO3)が溶解した蒸煮薬品と一緒に蒸発プラントに全部または一部分 が供給されることを特徴とする方法。 4.請求の範囲第1項に記載の方法において、蒸発(3)の間に得られかつフィ ルタプラント(4)内で分離される炭酸ナトリウムの結晶が生石灰(21,30 )を添加することにより慣用のプラント(8,9)または(11,12)内で溶 解装置(5)内の陽イオン濃度の溶解および調節後に苛性化され、そしてフィル タプラント(10)または(13)内に形成された石灰スラッジを分離した後に 低い硫化物の含有量(22)または(28)のホワイトリカーが得られることを 特徴とする方法。
JP6509892A 1992-10-12 1993-09-29 高い硫化度および低い硫化度をそれぞれ有するホワイトリカーを製造するためにグリーンリカーの硫化物含有量を分ける方法 Pending JPH08502102A (ja)

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