JPH08501381A - 問題のある燃料を燃やすとき高蒸気温度を生じさせる方法および設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 問題のある燃料を燃やすとき、生成された熱煙道ガスが装置の過熱器（４）から物理的に分離した状態に保たれ、熱煙道ガスの一部分が熱交換器（３）へ流れるようにされ、該熱交換器内においてエネルギキャリヤが加熱されて熱を過熱器（４）に伝達する。このようにして、高温度腐食による問題が回避される。

Description

【発明の詳細な説明】問題のある燃料を燃やすとき高蒸気温度を生じさせる方法および設備 技術分野 本発明は問題のある燃料を燃やすとき高蒸気温度を生じさせる方法に関する。背景技術 例えば藁、木材および家庭ごみのような燃料を燃やすとき、燃焼過程は硫黄、 塩素およびアルカリ化合物のような腐食性物質の遊離を含む。もし、熱が蒸気を 生じさせるために使用される過程、および蒸気がその後例えば蒸気タービンで使 用するために過熱されるであろう過程と関連して燃焼が生起するならば、過熱器 の寿命は、部分的に煙道ガス中の腐食性物質の含量および濃度に依存し、部分的 に過熱器製作材料および材料温度に依存する。 蒸気生成設備において、過熱器は通常はその設備の全レイアウトの一体部分で ある。過熱さるべき蒸気は金属材料から作られた管内を圧力下で流れる。これら 管は燃焼過程からの熱煙道ガスによって外部から加熱され、もし蒸気が例えば電 力を発生させるための蒸気タービンにおいて使用されることになっているならば 、温度および圧力が可能なかぎり高いこと、すなわち使用された材料によって許 されるかぎり高いことは、前記タービンの性能にとって決定的に重要である。 塩素含有燃料からの煙道ガスを使用するため現在知られている方法によれば、 急速に過熱器製作材料の破損を生じさせる高温度腐食をその過程が生じさせるこ となしに、無塩素燃料によって達成される蒸気データと同等に良好な蒸気データ を達成することは不可能である。 この分野における文献は、高温度においてすら、例えば塩素およびアルカリ化 合物からの侵食的攻撃に抵抗し得る材料を記述している。しかし、これら材料は 極度に高価でありかつ過熱器において生じる高圧下ではほとんど使用され得ない 。 いくつかの燃料を総合的に使用することによって、問題のある単一燃料を使用 するとき可能である蒸気データに匹敵する改善された燃料データを達成すること が可能であることが知られている。これは、問題のある燃料を使用して低温度の 蒸気を生じさせ、一方、天然ガスのような無問題ガスを燃やすことによって高温 度が生じさせられる外部の過熱器内でより高い温度になるように過熱が行われる ことによって達成される。 さらに、文献は、例えば塩素およびアルカリ化合物のような腐食性物質が熱分 解装置内に保持されるように、低温度において前記問題のある燃料から生成され る熱分解ガスによって過熱を達成することが可能であることを記述している。し かし、このプロセスの過程は極度に複雑でありかつ高い費用を要し、したがって 商業的装置において広く使用される可能性はほとんど無い。発明の開示 本発明の目的は、問題のある燃料が過熱器の寿命に影響を及ぼすことなしに、 過熱のためのエネルギが前記問題のある燃料から取出される蒸気を過熱する方法 を提供することである。 本発明によれば、この目的は、初めに言及された種類の方法であって、問題の ある燃料の燃焼からの熱煙道ガスが過熱器から物理的に分離した状態に保たれ、 中間設備が熱を腐食性の煙道ガスから蒸気を充填された過熱器へ伝達するために 使用される前記方法によって達成され、前記設備は以下の説明において高温度熱 交換器と呼ばれる。 本発明は、蒸気の過熱と関連する複合問題を２つの別々の簡単な問題であって 、おのおのが既知の技術によって解決可能であるが複合されると材料の選択に極 度の高い要求を課するものに分割することを可能にする。 このようにして、熱交換器が好ましくは極めて低い圧力下で使用されるから、 材料の物理的強さに高い要求を課すことなしに、高温度および侵食性煙道ガス混 合物に耐えることができる材料から作られた高温度熱交換器を使用することが可 能である。図面の簡単な説明 本説明の以下の詳細な部分において、本発明はどのように本発明による方法が 実施されるかを純粋に概略的に示している図面を参照してより詳細に説明される であろう。好的実施例の説明 燃料は水冷形または煉瓦内張形である燃焼空間または火室１内で燃やされる。 熱煙道ガスは部分的にボイラ２に、部分的に高温度熱交換器３に流れさせられる 。ボイラ２内において、火室１からの熱煙道ガスは高圧の蒸気を生成するのに用 いられ、温度は高温腐食を防ぐため低レベルに保たれる。 例えば、セラミックのごとき耐食材料から作られている高温度熱交換器３内に おいて、高熱煙道ガスは問題の無いエネルギキャリヤ、例えば空気、を加熱する のに用いられる。このようにして加熱されるエネルギキャリヤはボイラ２から蒸 気を受ける過熱器４へ流れるようにされている。 過熱器４内において、蒸気は、エネルギキャリヤによって加熱されて、過熱器 ４に使用された材料を侵食しないように選ばれて高温度にされる。典型的には、 過熱器４は、高圧に耐え得る金属材料から作られている。 エネルギキャリヤは、高温度および第１図に示された直接熱交換を生じさせる ため閉回路内を循環するようにされ得、または開放システムにおいては、第２図 に示されたように過給機またはガスタービンにおそらく接続され得る。 高温度熱交換器３は、図面に示されたように、分離ユニットを構成することが でき、あるいはそれは火室とまたは火室内に一体化されることが可能である。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９４年１１月２１日 【補正内容】 明細書問題のある燃料を燃やすとき高蒸気温度を生じさせる方法および設備 技術分野 本発明は燃料を燃やすとき高蒸気温度を生じさせる方法であって請求項１の前 文に記載される種類である方法に関する。背景技術 例えば藁、木材および家庭ごみのような燃料を燃やすとき、燃焼過程は硫黄、 塩素およびアルカリ化合物のような腐食性物質の遊離を含む。もし、熱が蒸気を 生じさせるために使用される過程、および蒸気がその後例えば蒸気タービンで使 用するために過熱されるであろう過程と関連して燃焼が生起するならば、過熱器 の寿命は、部分的に煙道ガス中の腐食性物質の含量および濃度に依存し、部分的 に過熱器製作材料および材料温度に依存する。 蒸気生成設備において、過熱器は通常はその設備の全レイアウトの一体部分で ある。過熱さるべき蒸気は金属材料から作られた管内を圧力下で流れる。これら 管は燃焼過程からの熱煙道ガスによって外部から加熱され、もし蒸気が例えば電 力を発生させるための蒸気タービンにおいて使用されることになっているならば 、温度および圧力が可能なかぎり高いこと、すなわち使用された材料によって許 されるかぎり高いことは、前記タービンの性能にとって決定的に重要である。 塩素含有燃料からの煙道ガスを使用するため現在知られている方法によれば、 急速に過熱器製作材料の破損を生じさせる高温度腐食をその過程が生じさせるこ となしに、無塩素燃料によって達成される蒸気データと同等に良好な蒸気データ を達成することは不可能である。この分野における文献は、高温度においてすら 、例えば塩素およびアルカリ化合物からの侵食的攻撃に抵抗し得る材料を記述し ている。しかし、これら材料は極度に高価でありかつ過熱器において生じる高圧 下ではほとんど使用され得ない。 いくつかの燃料を総合的に使用することによって、問題のある単一燃料を使用 するとき可能である蒸気データに匹敵する改善された燃料データを達成すること が可能であることが知られている。これは、問題のある燃料を使用して低温度の 蒸気を生じさせ、一方、天然ガスのような無問題ガスを燃やすことによって高温 度が生じさせられる外部の過熱器内でより高い温度になるように過熱が行われる ことによって達成される。 さらに、文献は、例えば塩素およびアルカリ化合物のような腐食性物質が熱分 解装置内に保持されるように、低温度において前記問題のある燃料から生成され る熱分解ガスによって過熱を達成することが可能であることを記述している。し かし、このプロセスの過程は極度に複雑でありかつ高い費用を要し、したがって 商業的装置において広く使用される可能性はほとんど無い。 文献ＵＳ４，０９９，３８２は、部分酸化過程からの熱を利用して過熱蒸気を 生成する方法および設備を開示している。関係している前記方法は請求項１の前 文に記載される過程と同じ過程を特徴としており、妥当な費用で腐食を防止する ことに関して上に言及された他の方法の欠点を回避しつつ、上に言及された種類 の燃料、すなわち藁、木材および家庭ごみ、を燃やすのに役立つと考えられ得る 。 上記ＵＳ４，０９９，３８２の方法において、燃焼場所、この特定の場合にお いては部分酸化によって熱を生じるガス発生器、から流れる高熱煙道ガスは最初 に熱交換器へ流れて過熱器に熱を伝達し、熱交換器を去るとともに蒸気発生ガス 冷却器（すなわちボイラ）へ流れてその熱の残りを前記冷却器へ放出する。 この構成は、熱交換器と蒸気発生器が燃焼場所からの熱煙道ガスの流れに関し て事実上“直列接続”されているから、燃焼場所から蒸気発生器および過熱器へ の熱の伝達を互いから独立して制御することを難しくする。多様の材料の著しく 変化する割合をもって焼却装置へ送られる初めに言及された種類の燃料を燃やす とき、燃焼過程を常に最適にするために２つの熱の流れを互いから独立して制御 できることが極めて重要である。発明の開示 本発明の目的は、初めに言及された種類の方法であって、前記２つの熱の流れ が互いから独立して制御され得る方法を提供することであり、本発明によれば、 この目的はまた請求項１の特徴記述部分に記載されている特徴を有する方法によ って達成される。 このように行われることによって、常に最適運転状態を達成するために、とり わけ、上に言及された燃料によって、熱交換器が極めて低い圧力下で使用される から、材料の物理的強さに高い要求を課することなしに、高温度および侵食性煙 道ガス混合物に耐えることができる材料から作られた高温度熱交換器を使用する ことを可能にするために、蒸気発生器、すなわちボイラ、の運転および熱交換器 の運転を別々に制御することが可能である。図面の簡単な説明 本発明の以下の詳細な部分において、本発明は図面を参照してより詳細に説明 されるであろう。図面において、 第１図および第２図はどのように本発明による方法が実施されるかを純粋に概 略的に示しており、 第３図は本発明の原理を実施しているごみ焼却設備の簡単化された概略図であ る。好的実施例の説明 燃料は水冷形または煉瓦内張形である燃焼空間または火室１内で燃やされる。 熱煙道ガスは部分的にボイラ２に、部分的に高温度熱交換器３に流れさせられる 。ボイラ２内において、火室１からの熱煙道ガスは高圧の蒸気を生成するのに用 いられ、温度は高温腐食を防ぐため低レベルに保たれる。 例えば、セラミックのごとき耐食材料から作られている高温度熱交換器３内に おいて、高熱煙道ガスは問題の無いエネルギキャリヤ、例えば空気、を加熱する のに用いられる。このようにして加熱されるエネルギキャリヤはボイラ２から蒸 気を受ける過熱器４へ流れるようにされている。 過熱器４内において、蒸気は、エネルギキャリヤによって加熱されて、過熱器 ４に使用された材料を侵食しないように選ばれて高温度にされる。典型的には、 過熱器４は、高圧に耐え得る金属材料から作られている。 エネルギキャリヤは、高温度および第１図および第３図に示された直接熱交換 を生じさせるため閉回路内を循環するようにされ得、または開放システムにおい ては、第２図に示されたように過給機またはガスタービン５におそらく接続され 得る。 高温度熱交換器３は、第１図および第２図に示されたように、分離ユニットを 構成することができ、あるいはそれは、第２図に示されたように、火室とまたは 火室内に一体化されることが可能である。 図面から明らかであるように、火室１からボイラ２への熱の流れは火室１から 熱交換器３への熱の流れから分離していて、周知の装置（示されない）を使用す ることによって、２つの流れを互いから独立して制御することを可能にしている 。特に第３図を参照すると、熱交換器３は、火室１内の火格子上で起きる燃焼か ら相当量の熱を対流および輻射によって受取るが、そのような熱が適当量をもっ てボイラ２に達することを妨げないことが注目さるべきである。請求の範囲 １．燃料を燃やすとき高蒸気温度を生じさせる方法であって、燃料の燃焼（１ ）からの熱煙道ガスが蒸気装置の過熱器（４）から物理的に分離した状態に保た れ、熱煙道ガス中の熱の一部分が熱交換器（３）によって利用され、該熱交換器 内においてエネルギキャリヤが加熱されて熱を蒸気設備の過熱器（４）へ伝達す る方法において、熱が２つの進路に沿って伝達され、その１つは燃焼場所（１） から直接に主蒸気発生場所（２）に達し、他の１つは燃焼場所（１）から直接に 熱交換器（３）に達していることを特徴とする高蒸気温度を生じさせる方法。 ２．請求項１に記載の方法を実施するための設備であって、 ａ） 燃焼空間または火室（１）、 ｂ） 燃焼空間または火室（１）からの高熱煙道ガスによって加熱されかつそ のようにして生成された蒸気を送るようにされたボイラ（２）、 ｃ） 過熱器（４）、および ｄ） 熱交換器（３）であって、その熱受け側が輻射によってかつ燃焼空間ま たは火室（１）からの熱煙道ガスによって加熱されるようにされており、かつそ の熱送り側が分離した熱交換媒質を通じて過熱器（４）へ熱を供給するようにさ れた熱交換器を有する種類の設備において、 ｅ） 燃焼空間または火室（１）からボイラ（２）へかつ直接に燃焼空間また は火室（１）から熱交換器（３）へそれぞれ熱を伝達するための２つの通路 を有することを特徴とする設備。 ３．請求項２に記載の設備において、熱交換器（３）が火室（１）と一体化さ れているまたは火室（１）に内蔵されていることを特徴とする設備（第３図）。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，Ｈ Ｕ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＧ ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＬ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ， ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＫ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．問題のある燃料を燃やすとき高蒸気温度を生じさせる方法において、問題 のある燃料の燃焼からの熱煙道ガスが蒸気装置の過熱器から物理的に分離した状 態に保たれ、熱煙道ガスの一部分が熱交換器へ流れるようにされ、該熱交換器内 においてエネルギキャリヤが加熱されて熱を蒸気設備の過熱器へ伝達することを 特徴とする高蒸気温度を生じさせる方法。 ２．請求項１記載の方法を実施するための設備であって、 ａ） 燃焼空間または火室（１）、 ｂ） 燃焼空間または火室（１）からの高熱煙道ガスによって加熱されかつそ のようにして生成された蒸気を送るようにしたボイラ（２）、 ｃ） 過熱器（４） を有する種類の設備において、 ｄ） 熱交換器（３）であって、該熱交換器の熱受け側が燃焼空間または火室 （１）からの熱煙道ガスによって加熱されるようにされており、かつ該熱交換器 の熱送り側が分離した熱交換媒質を通じて過熱器（４）へ熱を供給するようにさ れている熱交換器（３）、 を有することを特徴とする設備。