JPH08501211A - ウルトラスピラクル受容体とのマルチマー型ステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体メンバー - Google Patents

ウルトラスピラクル受容体とのマルチマー型ステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体メンバー

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JPH08501211A JP6503431A JP50343194A JPH08501211A JP H08501211 A JPH08501211 A JP H08501211A JP 6503431 A JP6503431 A JP 6503431A JP 50343194 A JP50343194 A JP 50343194A JP H08501211 A JPH08501211 A JP H08501211A
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エム. エバンス,ロナルド
ケオウン,マイクル ビー. マック
イー. オロ,アンソニー
エイ. セグレイブス,ウィリアム
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ザ ソールク インスチチュート フォア バイオロジカル スタディズ
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Abstract

(57)【要約】 本発明においては,ステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体の各種メンバーが昆虫由来のウルトラスピラクル受容体と相互作用してマルチマー種を形成できることを発見した.したがって,ステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体のメンバー少なくとも1種と,ウルトラスピラクル受容体の少なくともダイマー形成ドメインの相互作用は,そのステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体のメンバーがそのスーパーファミリーのメンバーの関連リガンドの存在下に,ホルモン発現制御により維持されている遺伝子の転写をトランスに活性化する能力を調節する.

Description

【発明の詳細な説明】ウルトラスピラクル受容体とのマルチマー型ステロイド/甲状腺スーパーファミ リー受容体メンバー 関連出願 本出願は1990年3月22日に出願され現在係属中の米国特許出願一連番号 07/497,935の部分継続出願である.発明の分野 本発明はステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体蛋白質のメンバー間の 相互作用,ステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体蛋白質の各種メンバー の新規な複合体,およびその複合体の使用方法に関する.発明の背景 ヒトおよび他の哺乳類,鳥類,魚類,昆虫類等を含めた複雑な真核生物におけ る発生と恒常性の転写性調節は,ステロイドおよび甲状腺ホルモンを含む広範囲 の多様な調節物質によって制御されている.これらのホルモンは,系統発生学的 に多様な生物の発生および分化に強力な影響を及ぼす.ホルモンの効果は,受容 体と呼ばれる特異的な高親和性結合蛋白質との相互作用によって仲介される. それぞれ,ステロイドホルモン[たとえば,エストロジェン(エストロジェン 受容体),プロゲステロン(プロゲステロン受容体),グルココルチコイド(グ ルココルチコイド受容体),アンドロゲン(アンドロゲン受容体),アルドステ ロン(鉱質コルチコイド受容体),ビタミンD(ビタミンD受容体)],レチノ イド(たとえば,レチノイン酸受容体)または甲状腺ホルモン(たとえば,甲状 腺ホルモン受容体)に特異的な多数の受容体蛋白質が知られている.受容体蛋白 質は複雑な真核生物の細胞集団を通じて組織特異的様式で分布していることが見 出されている. 分子クローニングの研究は,ステロイド,レチノイドおよび甲状腺ホルモンの 受容体はすべて構造的に類似し,調節蛋白質のスーパーファミリーを形成してい ることの証明を可能にした.これらの調節蛋白質は,シスに作用するエレメント に直接結合することによりホルモン剌激に応答し,特異的遺伝子の発現を修飾す ることができる. ステロイドまたは甲状腺ホルモン,その保護型,またはその代謝物は細胞内に 入り,相当する特異的受容体蛋白質に結合して,その蛋白質にアロステリックな 変化を起こさせる.この変化の結果として,受容体とホルモン(またはその代謝 物)の複合体はクロマチン上のある種の特定部位に高い親和性で結合できるよう になる.ステロイドおよび甲状腺ホルモンの一次的作用の一つは,特定の細胞タ イプにおける遺伝子亜集団の転写の促進である. ステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体メンバーに応答する多数の転写 制御単位がこれまでに同定されている.これらにはグルココルチコイド,アルド ステロンおよびアンドロゲンホルモンに応答するマウス乳癌ウイルス5'-長末端 リピート(MTV LTR);グルココルチコイド,エストロジェンおよび甲状 腺ホルモンに応答する哺乳類成長ホルモン遺伝子転写制御単位;エストロジェン に応答する哺乳類プロラクチン遺伝子およびプロゲステロン受容体遺伝子の転写 制御単位;プロゲステロンに応答するトリオバルブミン遺伝子の転写制御単位; グルココルチコイドに応答する哺乳類メタロチオネイン遺伝子転写制御単位;ア ンドロゲン,エストロジェン,甲状腺ホルモンおよびグルココルチコイドに応答 する哺乳類肝α2u-グロブリン遺伝子転写制御単位が包含される. ステロイド/甲状腺スーパーファミリーホルモン受容体の各種メンバーの更な る理解およびより広範な利用の主要な障害は,ステロイド/甲状腺スーパーファ ミリーホルモン受容体の各種メンバーの可能な相互作用についての意識およびス テロイド/甲状腺スーパーファミリーホルモン受容体のメンバーが多様な生理学 的過程の転写調節に影響する能力におけるこのような相互作用の意義の理解の欠 如にあった. グルココルチコイド受容体(GR)およびエストロジェン受容体(ER)に関 するDNA結合の研究から,これらの受容体が,それらのホルモンレスポンスエ レメント(HRS)にホモダイマー複合体として結合することが指示されていた [たとえば,Kumar & Chambon,Cell 55:145-156(1988)ならびにTsiら,Cell 55: 361-369(1988)].しかしながら,最近の生化学的分析では,一部の他の受容体 [レチノイン酸受容体(RAR),甲状腺ホルモン受容体(TR),およびビタ ミンD受容体(VDR)を含めて]は,ホモダイマーとしては関連レスポンスエ レメントに効率的には結合できず,高親和性のDNA結合を達成するためにはむ しろ,細胞核抽出物中に存在する付加的な因子を要求することが明らかにされた [たとえばMurray & Towle,Mol.Endocrinol.3:1434-1442(1989),Glassら,Cell 63:729-738(1990),Liaoら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:9751-9755(1990)お よびYangら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:3559-3563(1991)参照]. 最近のいくつかの報告によれば,レチノイドX受容体ファミリーのメンバーが [RXR;たとえば,Mangelsdorfら,Nature 345: 224-229(1990)およびGene D ev.5:329-344(1992),Leidら,Cell 68:377-395(1992)参照],RARと相互作用 し,新規なRAR/RXRヘテロダイマーを形成することによってDNA結合を 強化できる因子として同定された[たとえば,Yuら,Cell 67:1251-1266(1991), Kliewerら,Nature 355:446-449(1992),Leidら,前出,Zhangら,Nature 355:4 41-446(1992)参照].興味あることに,RXRが相互作用できる受容体は,RA Rだけではない.事実,RXRは,VDR,TR[Kliewerら,前出参照]およ びペルオキシソーム増殖因子活性化受容体[PPAR;たとえば Issemann & Gr een,Nature 347:645-650(1990)参照]を含めた核受容体スーパーファミリーの他 のいくつかのメンバーとヘテロダイマーを形成できることが見出されている. これらの相互作用の生理学的な意義は最終的には決定されていないが,核受容 体がヘテロダイマーを形成できることは,それによって異なる核ホルモン受容体 クラスが相互の活性を修飾できる精巧に構築されたネットワークの存在を示唆し ている.さらに,ステロイド/甲状腺スーパーファミリーのメンバーと相互作用 し,新規なヘテロマー種の形成によってDNA結合を強化する他の因子の存在の 可能性が検討されなければならない.発明の簡単な説明 本発明によれば,本発明者らは,ステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容 体の各種メンバーが昆虫由来のウルトラスピラクル受容体(または少なくともそ のダイマー形成ドメインからなる機能性フラグメント)と結合して,マルチマー 複合受容体を形成できることを発見した.したがって,第一の受容体種とウルト ラスピラクル受容体(または少なくともそのダイマー形成ドメインからなる切断 型)との結合は,第一の受容体に対する関連リガンドの存在下ステロイドホルモ ンまたはホルモン様の発現制御を受けている遺伝子の転写をトランスに活性化す る第一の受容体種の能力を修飾できる.図面の簡単な説明 図1には,本発明のウルトラスピラクル受容体(usp)の各種ドメインのア ミノ酸の同一性を,以前に同定されている受容体ヒトRXR-α(hRXRα) ,ヒトレチノイン酸受容体-α(hRARα)およびヒトグルココルチコイド受 容体(hGR)と比較して示す. 図2は哺乳類(CVI)細胞を,エクジソンレスポンスエレメント(EcRE )を含有するクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)レポ ーターベクターとともに,エクジソン受容体(EcR)をコードするベクターお よび/またはウルトラスピラクル受容体(usp)をコードするベクターでコト ランスフェクションした結果としての,CATによる基質の変換率%を示す.発明の詳細な説明 本発明によれば,ステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体に属し,ステ ロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体の少なくとも一つのメンバーとウルト ラスピラクル受容体からなるマルチマー受容体種が提供される. 本明細書で用いられるステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体メンバー の「ダイマー形成ドメイン」の語は,与えられたマルチマー複合受容体の形成に 関与する受容体の1個または2個以上の部分を意味する.ダイマー形成ドメイン は通常,受容体のカルボキシ末端部分の少なくとも一部分(すなわち,DNA結 合ドメインに関して受容体のカルボキシ末端部分)および/またはDNA結合ド メイン自体の少なくとも一部分からなる.与えられた受容体の多重ドメインは, 共同してまた独立に働くことができる. 本発明によって意図される複合体は,広く「マルチマー種」と呼ぶことも可能 で,その中で,ステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体のメンバー(その ダイマー形成ドメインからなるフラグメントを含む)がウルトラスピラクル受容 体の少なくともダイマー形成ドメインと結合できる各種オリゴマー型のすべてを 包含することを意図するものである.すなわち,ウルトラスピラクル受容体の少 なくともダイマー形成ドメインとステロイド受容体の「複合体」またはステロイ ド受容体の「マルチマー型」の語句は,ステロイド/甲状腺スーパーファミリー 受容体のメンバー(そのダイマー形成ドメインからなるフラグメントを含む)の 1種とウルトラスピラクル受容体の少なくともダイマー形成ドメインとのヘテロ ダイマー複合体,ステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体のメンバー(そ のダィマー形成ドメインからなるフラグメントを含む)の1もしくは2種とウル トラスピラクル受容体の少なくともダイマー形成ドメインとのヘテロトリマー複 合体,ステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体のメンバー(そのダイマー 形成ドメインからなるフラグメントを含む)1,2もしくは3種とウルトラスピ ラクル受容体の少なくともダイマー形成ドメインとのヘテロテトラマー複合体等 が包含される. 本明細書で用いられる「ウルトラスピラクル受容体」の語は少なくとも9個の Cys残基をもつ約66アミノ酸のDNA結合ドメインを有する新規な無脊椎動物 ポリペプチドを意味し,hRXR-αのDNA結合ドメインと比較して約75% を越えるアミノ酸同一性(Mangelsdorfら,1990,前出参照),hGRのDNA結 合ドメインと比較して約60%未満のアミノ酸同一性,またhRARαのDNA 結合ドメインと比較して約60%未満のアミノ酸同一性を有する.本発明ポリペ プチドはさらにhRXR-αのリガンド結合ドメインと比較して50%未満(た だし通常は40%以上)のアミノ酸同一性を有するが,hGRまたはhRARα のリガンド結合ドメインと比較したアミノ酸同一性は25%未満である.本発明 受容体と数種の他の受容体の間のアミノ酸の同一性の配列比較を図1に示す. ウルトラスピラクル受容体の推測されるアミノ酸配列は配列番号:2として示 す[また,Oroら,Nature 347:298-301(1990)参照].配列番号:2に示すアミ ノ酸104-169の配列(すなわち,ウルトラスピラクル受容体のDNA結合 ドメイン)と実質的に同一のアミノ酸配列をもつDNA結合ドメインからなるペ プチドも,本発明の範囲に包含することが意図される.本明細書で用いられる「 実質的に同一のアミノ酸配列」の語句は,基準アミノ酸配列に関して少なくとも 約80%の同一性を有し,基準アミノ酸配列によってコードされる蛋白質に特徴 的なそれに匹敵する機能的および生物学的性質を維持しているアミノ酸配列を意 味する.「実質的に同一のアミノ酸配列」を有する蛋白質は,基準アミノ酸配列 に 対して少なくとも約90%のアミノ酸同一性を有することが好ましく,約95% を越えるアミノ酸配列の同一性を有することがとくに好ましい.配列番号:2に 示したアミノ酸1-513と実質的に同一の配列をもつポリペプチドも,本発明 の範囲に包含することが意図されている.現時点で好ましい本発明のポリペプチ ドはベクタ−pXR2C8[Oroら,前出参照]によってコードされるポリペプ チドである. 本明細書に用いられる「ステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体のメン バー」の語句は,特異的なリガンドがまだ同定されていないステロイドー甲状腺 スーパーファミリー受容体メンバー(以下「オーファン受容体」と呼ぶ)を含め ,リガンド依存性転写因子として機能するホルモン結合蛋白質の各種アイソフォ ームのすべてを意味する.このような蛋白質はそれぞれ,標的遺伝子に関連た特 異的なDNA配列(すなわち調節配列)に結合する固有の能力をもっている.遺 伝子の転写活性は,関連ホルモン(リガンド)の存否により,受容体の調節配列 との相互作用を可能にするリガンドの受容体への結合の結果として修飾される. このスーパーファミリー受容体のすべてのメンバーのDNA結合ドメインは類 似し,66〜68アミノ酸残基からなり,9個のシステインを含めて約20個の 不変のアミノ酸残基を有する.このスーパーファミリーのメンバーは,これらの 標徴的アミノ酸残基を含有する蛋白質,すなわち既知のステロイド受容体たとえ ばヒトグルココルチコイド受容体(アミノ酸421-486),エストロジェン 受容体(アミノ酸185-250),鉱質コルチコイド受容体(アミノ酸603- 668),ヒトレチノイン酸受容体(アミノ酸88−153)等のDNA結合ド メインの部分を含有する蛋白質として特徴づけることができる.スーパーファミ リーのメンバーのDNA結合ドメインの高度に保存されたアミノ酸は次の通りで ある. (配列番号:3) 式中,XはDNA結合ドメイン中の非保存アミノ酸を意味し,星印を付したア ミノ酸残基はほぼ普遍的に保存されているが一部の同定されたホルモン受容体中 に変動が見出されている残基を意味し,括弧内の残基は任意の残基である(した がって,DNA結合ドメインの長さは最低66アミノ酸であるが,数個の付加的 残基を含むこともできる). ステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体メンバーの例(それらの各種ア イソフォームを含む)には,ステロイド受容体たとえばグルココルチコイド受容 体,鉱質コルチコイド受容体,プロゲステロン受容体,アンドロゲン受容体,ビ タミンD3受容体等;さらにレチノイド受容体,たとえばRARの各種アイソフ ォーム(たとえばRARα,RARβ,またはRARγ),RXRの各種アイソ フォーム(たとえばRXRα,RXRβ,またはRXRγ)等;甲状腺受容体, たとえばTRα,TRβ等;昆虫由来の受容体たとえばエクジソン受容体等なら びにそれらの構造および性質により,上に定義したように,それらの各種アイソ フォームを含めて(それらのリガンドがまだ同定されていなくても,このような 受容体は「オーファン受容体」と呼ばれる)このスーパーファミリーのメンバー と考えられる他の遺伝子産物が包含される.オーファン受容体の例にはHNF4 [たとえばSladekら,Gene & Development 4:2353-2365(1990)参照],COUP ファミリー受容体[たとえばMiyajimaら,Nucl.Acids Res.16:11057-11074(1988 ),およびWangら,Nature 340:163-166(1989)参照],たとえばMlodzikら,Cell 60:211-224(1990)およびLadiasら,Science 251:561-565(1991)に記載のCOU P様受容体とCOUP同族体,ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPA R,たとえば,Issemann & Green,前出参照)の各種アイソフォーム,および昆 虫由来のナープス(knirps)およびナープス-類縁受容体等が包含される. マルチマー受容体の形成は,この受容体のリガンドの存在下に,ステロイド/ 甲状腺スーパーファミリー受容体のメンバーにより発現制御を受けている遺伝子 の転写をトランス活性化する能力を調節できる.転写の活性化に対する実際の効 果(すなわち,転写活性の増大または抑制)は,マルチマー受容体の部分である 受容体種ならびにマルチマー種が相互作用するレスポンスエレメントに依存して 変動する.すなわち,たとえば,エクジソン受容体とウルトラスピラクル受容体 のヘテロダイマーの形成は,エクジソンレスポンスエレメント(たとえば,配列 番号:26参照)の存在下においてエクジソン受容体がトランス活性化活性を誘 導する能力を促進する. 本発明は,他の実施態様によれば,遺伝子の発現がホルモンレスポンスェレメ ントの制御下に維持されている発現系において,ステロイド/甲状腺スーパーフ ァミリー受容体のメンバーにより,その受容体のリガンドの存在下に,遺伝子の 転写活性化を調節する方法であって,その系を上記ステロイド/甲状腺スーパー ファミリー受容体のメンバーとマルチマー複合受容体を形成するのに有効な量の ウルトラスピラクル受容体の少なくともダイマー形成ドメインに暴露することか らなる方法を提供する. 上記系の,ウルトラスピラクル受容体の少なくともダイマー形成ドメインへの 暴露は,上記系へ,ウルトラスピラクル受容体(またはヘテロダイマー受容体種 の形成によって受容体の修飾を可能にするそのフラグメント)を直接投与するこ とによって,および/またはまたは上記系を,ウルトラスピラクル受容体(また はそのダイマー形成ドメイン)の発現を誘導する化合物(単数または複数)およ び/または条件(単数または複数)に暴露することによって達成される.生成し たマルチマー受容体種は上記遺伝子の転写活性化の調節に有効である. 本明細書において用いられる「調節する」の語は,与えられたマルチマー複合 受容体が,与えられた受容体による標的遺伝子の転写の誘導をその受容体の非複 合状態における能力に比べて,増強または抑制する能力を意味する.マルチマー の形成が受容体の転写活性に及ぼす実際の効果は,マルチマー複合受容体の部分 である特異的受容体種ならびにマルチマー複合受容体が相互作用するレスポンス エレメントに依存して変動する.すなわち,たとえば,エクジソン受容体とウル トラスピラクル受容体のヘテロダイマーの形成は,エクジソン受容体単独のトラ ン活性化促進能に比べてトランス活性化活性の増強を提供する.これに反して, エクジソン受容体とウルトラスピラクル受容体のダイマー形成ドメインとのヘテ ロダィマーの形成は,生成したマルチマー複合受容体のDNA結合能がエクジソ ン-uspマルチマー複合体のDNA結合能より低下すると思われることから, エクジソンのトランス活性化活性を促進する能力は妨害される筈である. 「エクジソン」の語は本明細書では,その一般的な意味(本技術分野における 共通の用法による)で,エストロジェンまたはプロゲスチンの語の場合と同様に ,適当な生物学的活性を有する化合物を指して使用される[たとえば,Cherbas ら,in Biosynthesis,metabolism and mode of action of invertebrate hormo nes(J.Hoffmann & M.Porchet編),305-322頁,Springer-Verlag,Berlin参照].2 0-ヒドロキシエクジソンが主要な天然に存在するエクジソンである.天然に存在 するエクジソンの類縁体,たとえばポナステロンA,26-ヨードポナステロンA ,ムリステロン,イノコステロン,26-メシルイノコステロン等も本発明の範囲 に包含されるものである. 本明細書で用いられる「ホルモンレスポンスエレメント」の語句は,転写のホ ルモン(またはリガンド)活性化に必要な短い(すなわち約20bpを有する) シスに働く配列を意味する.これらのエレメントが,そうでなければホルモン非 応答性である遺伝子に結合すると,その遺伝子がホルモン応答性になる.共通し てホルモンレスポンスエレメント(またはHRE)と呼ばれるこれらの配列は, 位置および方向性とは独立した様式で機能する.他のエンハンサーとは異なり, HREの活性はリガンドの存在または不存在によって調節することが可能である .たとえば,Evans,Science 240:889-895(1988)およびそこに引用された参考文 献を参照されたい.本明細書および請求の範囲における「ホルモンレスポンスエ レメント」の語句は,これらの配列を説明するために本技術分野において用いら れるすべての語によって暗示される機能的特性を意味し具現する一般的な意味で 使用される. 本発明の実施に際しての使用が意図されるホルモンレスポンスエレメントには ,天然に存在するレスポンスエレメントおよびそれらの修飾型(たとえば,配列 番号:7,12,15,25,26,28および29参照),ならびに2個また はそれ以上の「半部位」から構成できる合成レスポンスエレメントを包含する. この場合,各半部位は配列 −RGBNNM− [式中,RはAまたはGから選ばれ, BはG,CまたはTから選ばれ, Nはそれぞれ独立にA,T,C,またはGから選ばれ, MはAまたはCから選ばれる. ただし,上記-RGBNNM-配列における少なくとも4個のヌクレオチドは, 配列-AGGTCA-の相当する位置におけるヌクレオチドと同一であるか,また はエクジソンレスポンスエレメント(EcRE)の半部位であり(たとえば,配 列番号:26,28および29参照), 各半部位の間のヌクレオチドスペーサーは0〜15までの範囲内のヌクレオチ ド,Nである]からなる. 上述の半部位の一つがダイレクトリピートモチーフで合成レスポンスエレメン ト内に導入され,この半部位が,好ましい-AGGTCA-配列から2個のヌクレ オチドで変動する場合には,レスポンスエレメントの他の半部位は好ましい配列 と同じか,または1個までのヌクレオチドで変動することが好ましい.半部位対 の3'-半部位(または下流半部位)が好ましい配列から多くて1個のヌクレオチ ドで変動することが現時点では好ましい. 上述の半部位がダイレクトリピート様式で(パラリンドーム構築体としてより も)結合される場合には,得られた合成レスポンスエレメントは「DR−X」と 呼ばれ,この場合「DR」は半部位間の結合の性質がダイレクトリピートである ことを意味し,「X」は各半部位間のスペーサーヌクレオチドの数を指示する. 本発明の実施に有用なレスポンスエレメントの例は,たとえば-AGGTCA- ,-GGTTCA-,-GGGTTA-,-GGGTGA-,-AGGTGA-,-GG GTCA-等より選ばれる配列を有する半部位の様々な組合わせから誘導される . 非ゼロスペーサーに用いられるヌクレオチドは独立に,C,T,GまたはAか ら選択される. 3ヌクレオチドスペーサーの例には-AGG-,-ATG-,-ACG-,-CGA- 等が包含される.4ヌクレオチドスペーサーの例には-CAGG-,-GGGG-, -TTTC-等が包含される.5ヌクレオチドスペーサーの例には,-CCAGG- ,-ACAGG-,-CCGAA-,-CTGAC-,-TTGAC-等がある. 本発明によって意図されるレスポンスエレメントの例には以下のDR-3エレ メント, 5'-AGGTCA-AGG-AGGTCA-3'(配列番号:4), 5'-GGGTGA-ATG-AGGACA-3'(配列番号:5), 5'-GGGTGA-ACG-GGGGCA-3'(配列番号:6),および 5'-GGTTCA-CGA-GGTTCA-3'(配列番号:7), 以下のDR-4エレメント, 5'-AGGTCA-CAGG-AGGTCA-3'(配列番号:8), 5'-AGGTGA-CAGG-AGGTCA-3'(配列番号:9), 5'-AGGTGA-CAGG-AGGACA-3'(配列番号:10), 5'-GGGTTA-GGGG-AGGACA-3'(配列番号:11),および 5'-GGGTCA-TTTC-AGGTCC-3'(配列番号:12), 以下のDR-5エレメント 5'-AGGTCA-CCAGG-AGGTCA-3'(配列番号:13), 5'-AGGTGA-ACAGG-AGGTCA-3'(配列番号:14), 5'-GGTTCA-CCGAA-AGTTCA-3'(配列番号:15), 5'-GGTTCA-CCGAA-AGTTCA-3'(配列番号:16), 5'-AGGTCA-CTGAC-AGGGCA-3'(配列番号:17), 5'-GGGTCA-TTCAG-AGTTCA-3'(配列番号:18), 5'-AAGCTTAAG-GGTTCA-CCGAA-AGTTCA-CTCAG CTT-3'(配列番号:19), 5'-AAGCTTAAG-GGTTCA-CCGAA-AGTTCA-CTCGC ATAGCTT-3'(配列番号:20),ならびに 5'-AAGCTTAAG-GGTTCA-CCGAA-AGTTCA-CTCGC ATATATTAGCTT-3'(配列番号:21), 配列番号:26,28および29等に掲げたエクジソンレスポンスエレメント が包含される. 本発明の実施における使用が意図される現時点で好ましいレスポンスエレメン トには, 5'-AGGTCA-AGG-AGGTCA-3'(配列番号:4), 5'-AGGTCA-CAGG-AGGTCA-3'(配列番号:8), 5'-AGGTGA-CAGG-AGGTCA-3'(配列番号:9), 5'-AGGTCA-CCAGG-AGGTCA-3'(配列番号:13), 5'-AGGTGA-ACAGG-AGGTCA-3'(配列番号:14), 配列番号:26,28および29等が包含される. これらは脊椎動物には認められていない合成および/または非脊椎動物配列であ り,したがって,広範囲の多様なレポーター系に適用可能であることから(すな わち,これらのレスポンスエレメントの使用は配列の起源に基づく種優先によっ て制限されることがない),とくに好ましい. 本発明は,さらに他の実施態様によれば,遺伝子の発現がホルモンレスポンス エレメントの制御下に維持されている発現系において,ステロイド/甲状腺スー パーファミリー受容体のメンバーにより,そのリガンドの存在下およびさらにウ ルトラスピラクル受容体の存在下,その遺伝子の転写活性化を調節する方法であ って,その系を,上記メンバーとウルトラスピラクル受容体またはそのフラグメ ントとの会合を防止する化合物および/または条件に,その会合防止有効量で暴 露することからなる方法を提供する. 上記メンバーとウルトラスピラクル受容体との会合を防止する化合物および/ または条件には,ウルトラスピラクル受容体に対してアゴニストまたはアンタゴ ニストとして作用するホルモン様化合物,ウルトラスピラクル受容体のダイマー 形成ドメインに対して励起された抗体,上記メンバーのダイマー形成ドメインに 対して励起された抗体,ウルトラスピラクル受容体の少なくともダイマー形成ド メインをコードする既知のRNAに対する相補性配列に基づくアンチセンス配列 等が包含される.このような会合を防止するのに有効な物質の量は用いられる特 定の物質に依存し,本技術分野の熟練者には容易に決定することが可能であって ,通常はナノモル以下からマイクロモルの範囲である. 本発明は,さらに他の実施態様によれば,対象における外因性遺伝子の発現を 調節する方法であり,その対象は (i)正常には対象の細胞中に存在しないステロイドまたはステロイド様ホル モンレスポンスエレメントの制御下に上記外因性遺伝子をコードするDNA構築 体, (ii)正常にはその対象の細胞中に存在しない受容体であって,その関連リガ ンドおよびウルトラスピラクル受容体の存在下に上記ステロイドまたはステロイ ド様ホルモンレスポンスエレメントに結合する受容体,および (iii)ウルトラスピラクル受容体 を含有する方法であって,上記対象に,正常にはその対象の細胞中に存在しない 上記関連リガンドの,対象に対して非毒性の有効量を投与することからなる方法 を提供する. 本明細書で用いられた「外因性」(または「外来性」)遺伝子の語は,天然ま たは合成いずれかのDNAまたはRNAの型で対象に導入される野生型遺伝子お よび治療遺伝子の両者を意味する.関心遺伝子は標的細胞中に導入することもで きるし(インビトロ適用),また関心遺伝子は対象に直接,もしくはトランスフ ォームした紬胞の移送により間接的に対象に導入することもできる. 「野生型」遺伝子は特定のタイプの細胞にネイティブであるが,これらの細胞 中で望ましくない過剰発現を示すかまたはこれらの細胞中で生物学的に有意なレ ベルでは発現しない遺伝子である.すなわち,たとえばヒトインスリンをコード する合成または天然遺伝子は酵母細胞には外因性遺伝子材料である(酵母細胞は 天然にはインスリン遺伝子を含有しないから)が,ヒト皮膚繊維芽細胞中に挿入 されたヒトインスリン遺伝子はヒト皮膚繊維芽細胞にはヒトインスリンをコード する遺伝子材料が含有されるもののヒト皮膚繊維芽細胞は生物学的に有意なレベ ルでインスリンを発現しないので,その紬胞に関しては野生型ということになる . 本発明の実施に際しての使用が意図される野生型遺伝子には,その実質的不存 在が上記対象に非正常状態の出現を招来する遺伝子産物,またはその実質的過剰 が上記対象に非正常状態の出現を招来する遺伝子産物等をコードする遺伝子が包 含される. 本明細書で用いられる「治療遺伝子」の語は,このような遺伝子が発現する宿 主細胞に有益な機能を付与する遺伝子を意味する.治療遺伝子は宿主細胞中に天 然には見出されない遺伝子である.たとえば,標準ヒトインスリンをコードする 合成または天然遺伝子が宿主であるヒトに発現するように皮膚繊維芽細胞に挿入 されたとして,そうでないとこのヒト宿主が機能的に活性なヒトインスリンを生 物学的に有意なレベルで発現できない場合には,この標準ヒトインスリンをコー ドする合成または天然遺伝子は治療遺伝子である. 本発明の実施に際してその使用が意図される治療遺伝子には,それが紬胞内で 発現されるとその細胞に毒性を示す遺伝子産物,あるいは上記対象に有益な性質 (たとえば,病気に対する抵抗性等)を付与する遺伝子産物等をコードする遺伝 子が包含される. 本発明のこの実施態様において有用な外因性遺伝子材料もしくは遺伝子には, 上記細胞から放出可能な分泌型の蛋白質,基質を毒性型から良性型または良性型 からある有用な型に代謝できる酵素,調節蛋白質,細胞表面受容体等をコードす る遺伝子が包含される.このような有用な遺伝子には,それらに限定されるもの ではないが,血液凝固因子たとえばヒト第VIII因子および第IX因子をコードする 遺伝子,ホルモンたとえばインスリン,副甲状腺ホルモン,黄体形成ホルモン放 出因子(LHRH),αおよびβ精液インヒビンおよびヒト成長ホルモンをコー ドする遺伝子,蛋白質たとえばその不存在によって上記対象に異常状態を起こす 酵素をコードする遺伝子,サイトカインあるいはリンフォカインたとえばインタ ーフェロン,顆粒球マクロファージコロニー剌激因子(GM-CSF),コロニ ー剌激因子-1(CSF-1),腫瘍壊死因子(TNF)およびエリスロポイエチ ン(EPO)をコードする遺伝子,インヒビター物質たとえばα1-アンチトリプ シンをコードする遺伝子,薬物として機能する物質をコードする遺伝子たとえば ジフテリアおよびコレラ毒素をコードする遺伝子等が包含される. 本発明のこの実施態様において,対象内での外因性遺伝子の発現の調節に関連 してその使用が意図されるホルモンレスポンスエレメントには上述のマルチマー 複合受容体に応答する任意の配列,たとえば昆虫レスポンスエレメント等が包含 される.たとえば,配列番号:26,28および29参照. 本発明により,対象内での外因性遺伝子の発現調節への使用が意図される昆虫 レスポンスエレメントには,たとえば,エクジソンレスポンスエレメント等が包 含される. このようなレスポンスエレメントは,標的遺伝子産物の発現に適当なプロモー ターに機能的に連結される.ここで用いられる「プロモーター」の語は, RN A 合成を開始させる酵素,RNAポリメラーゼによって認識される特異的ヌクレオ チド配列を意味する.この配列は,転写を適当な条件下に特異的に開始させるこ とができる部位である.適当なプロモーターに機能的に連結された外因性遺伝子 が適当な宿主の細胞中に導入されると,その外因性遺伝子は,正常には宿主細胞 には存在しないホルモンまたはホルモン様化合物の存在下に発現制御を受けるよ うになる.プロモーターの例には,ΔMTV,ΔSV,△ADHプロモーター等 が包含される. 本明細書で用いられる「上記対象の細胞中に正常には存在しない受容体」の語 句は,本発明の方法が実施される宿主に対して内因性ではない受容体を意味する .宿主に内因性ではない受容体には,本発明が実施される宿主に対して内因性で あるリガンドに非応答性になるように修飾された内因性受容体が包含される. 対象の細胞中に正常には存在しない受容体(単数または複数)とウルトラスピ ラクル受容体(またはそのフラグメント)は,それらの蛋白質自体の直接導入, 上記受容体をコードするRNAまたはDNA構築体(単数または複数)の導入, 上記受容体および/またはレスポンスエレメントをコードする遺伝子が繋留され た細胞の導入等によって上記対象に提供することができる.これは様々な方法, たとえばマイクロインジェクション,レトロウイルス感染,エレクトロポレーシ ョン,リポフェクション等によって達成できる. 本明細書で用いられる「関連リガンド」の語句は,細胞の内側において,受容 体蛋白質に結合してリガンド/受容体複合体を創成し,ついで適当なホルモンレ スポンスエレメントに結合できる物質または化合物を意味する.したがって,結 合リガンドはホルモンレスポンスエレメントの制御下に維持された遺伝子の遺伝 子転写を調節するように働く化合物であり,ホルモン,成長物質,成長を調整す る非ホルモン物質等を包含する.リガンドにはステロイドもしくはステロイド様 ホルモン,レチノイド,甲状腺ホルモン,医薬的に活性な化合物等が包含される .個々のリガンドは多重受容体への結合能をもつ場合がある. 本発明は,さらに他の実施態様によれば,対象中で外因性遺伝子の発現を誘導 する方法であり,その対象は (i)正常にはその対象の細胞中には存在しないホルモンレスポンスエレメン トの制御下に外因性遺伝子産物をコードするDNA構築体, (ii)誘導可能なプロモーターの制御下に,正常にはその対象の細胞中には存 在しない受容体であってその受容体はその関連リガンドおよびウルトラスピラク ル受容体の存在下に上記ホルモンレスポンスエレメントに結合する受容体をコー ドするDNA, (iii)ウルトラスピラクル受容体,および (iv)上記受容体に対する関連リガンド を含有する方法であって,対象を上記受容体の発現を誘導するのに適当な条件に 付す方法を提供する. 本発明は,さらに他の実施態様によれば,正常には対象の細胞中に存在しない ホルモンレスポンスエレメントの制御下に外因性遺伝子産物をコードするDNA 構築体を含有する対象において外因性遺伝子産物の発現を誘導する方法であって ,その対象に,正常にはその対象の細胞中には存在しない受容体であり,その関 連リガンドおよびウルトラスピラクル受容体と複合してホルモンレスポンスエレ メントに結合してそれからの転写を活性化する受容体,ウルトラスピラクル受容 体,および正常にはその対象の細胞中には存在しない上記受容体に対する関連リ ガンドを導入することからなる方法を提供する. 本発明のこの実施態様においては,受容体は,蛋白質として対象に直接,また は上記受容体をコードする第二のDNA構築体を対象に投与することによりもし くはこのような構築体が繋留された細胞を対象に投与することにより間接的に, 提供することができる.第二のDNA構築体の部分として導入される場合には, 上記外因性遺伝子産物および受容体の発現は組織特異的プロモーターの制御下に 維持されることが好ましい. 本発明のさらに別の実施態様によれば,本発明は,宿主生物体に有害な組換え 産物を発現させる方法において,適当な宿主細胞を, (i)その宿主細胞に正常には存在しないホルモンレスポンスエレメントの制 御下に上記組換え産物をコードする配列からなる構築体,および (ii)その宿主細胞に正常には存在しない受容体をコードするDNAによって トランスフォームし, 上記宿主細胞を,その宿主細胞に正常には存在しない上記受容体およびウルト ラスピラクル受容体と複合して上記ホルモンレスポンスエレメントに結合できる ホルモンの実質的不存在下に所望のレベルまで増殖させ,ついで,上記宿主細胞 中に,ウルトラスピラクル受容体および上記宿主細胞に正常には存在しない上記 受容体と複合して上記レスポンスエレメントに結合するホルモンを導入すること によって上記組換え産物の発現を誘導することからなる方法を提供する. 宿主に毒性を示す組換え産物を産生させるための発現系として宿主が用いられ る本発明のこの態様の一局面においては,組換え産物は,細胞増殖で所望の密度 の細胞塊が生成したのちにのみ誘導される(蛋白質発現条件とは異なり).した がって,本実施態様による所望の増殖レベルは,高細胞密度が生成するレベルで あり,ついで産物の発現が誘導される.細胞の増殖のために(所望の場合,蛋白 質発現のためにも)適当な条件は,本技術分野の熟練者には容易に決定できる. 上述のように宿主にDNA構築体が繋留されている本発明のこの実施態様の他 の局面においては,有害な産物を産生する構築体の発現は,上記構築体を繋留す る細胞のアブレーションを生じる.この場合,所望の増殖レベルは誘導可能な構 築体を繋留する細胞の所望の分布が保証される適当なレベルである.すなわち, このような細胞のアブレーションを所望の場合に,発現が誘導されることになる . 本明細書で用いられる「アブレーション」の語は,培養細胞集団中,またはト ランスジェニック動物宿主中の特定の細胞種を,その存在自体は細胞毒性を示さ ないが,細胞に対して毒性を示すか毒性を呈するようになる物質の発現の制御能 によって細胞に潜在的毒性を付与できる蛋白質をコードするDNA構築体によっ て除去もしくは排除することを意味する. 本発明のこの態様における特定の細胞種または特定の細胞系の排除は,野生型 細胞集団中には正常には存在しない細胞を実質的に含まない細胞集団を産生させ る.本発明の他の態様における特定の細胞種または特定の細胞系の排除では,処 置対象に特定の変化した状態が生じさせる. 本発明による排除が意図される細胞または細胞系は,外因性遺伝子産物として 細胞集団に所望の成分を提供できる細胞または細胞系とすることができる.上記 細胞集団から上記細胞または細胞系を除去する能力は,たとえば,上記細胞集団 が内因性遺伝子産物としてこのような成分の十分量の産生能を果たし終えたとき ,または排除される細胞系が罹患した細胞系である場合もしくは疾患の素質を与 える細胞系である場合に望ましい. 本発明による排除が意図される正常な細胞または細胞系は,それらの排除が細 胞集団に特定の変化した状態をもたらす細胞または細胞系である. 本発明は,さらに別の実施態様として,宿主中の第一のホルモン受容体の生理 学的作用を,同一のリガンドに応答する上記宿主中の他のホルモン受容体の作用 と識別する方法において, 上記第一の受容体のリガンド結合ドメインを外因性受容体からのリガンド結合 ドメインによって置換して組織特異的プロモーターの制御下に維持されたキメラ 受容体を生成させ,この場合,外因性受容体およびその受容体が応答するリガン ドはその宿主に正常には存在せず,またこの外因性受容体はその関連リガンドの 存在下にホルモンレスポンスエレメントに結合して上記レスポンスエレメントを 活性化する外因性受容体およびリガンドであり,ついで, 上記宿主をウルトラスピラクル受容体および上記外因性受容体が応答するリガ ンドに暴露して,発現が上記第一のホルモン受容体によって制御されている産物 の産生をモニタリングする方法を提供する. 本発明は,さらに他の実施態様として,正常状態で見出される哺乳類ホルモン 受容体を宿主に内因性ではないリガンドに唯一応答性とする方法において,上記 受容体のリガンド結合ドメインを,第二の受容体,すなわちその宿主に正常には 存在せずまたその第二の受容体に応答するリガンドもその宿主には存在しない第 二の受容体のリガンド結合ドメインによって置換する方法を提供する. 本発明は,さらに別の実施態様として,オーファン受容体が応答するリガンド を決定する方法において,レポーター構築体およびハイブリッド受容体を含有す る宿主細胞についてその細胞を上記オーファン受容体のリガンド候補およびウル トラスピラクル受容体に接触させた場合の上記レポーター構築体の産物の発現を モニタリングする方法であって,上記レポーター構築体は,宿主の細胞に正常に は存在しないステロイドまたはステロイド様ホルモンレスポンスエレメントに転 写のために機能的に連結するレポーター分子をコードする遺伝子からなり,上記 ハイブリッド受容体は宿主細胞に正常には存在せずその関連リガンドの存在下に 上記レスポンスエレメントに結合しそれからの転写を活性化するステロイド/甲 状腺スーパーファミリー受容体のメンバーのN-末端ドメインおよびDNA結合 ドメイン,ならびに上記オーファン受容体のリガンド結合ドメインからなる方法 を提供する. 本発明は,さらに他の実施態様として,上述のウルトラスピラクル受容体なら びにその機能性フラグメントをコードする単離DNAを提供する.ウルトラスピ ラクル受容体の完全ヌクレオチド配列は配列番号:1[Oroら,Nature 347:298- 301(1990)も参照]に提示する.配列番号:2に示すアミノ酸104-169の配 列(すなわちウルトラスピラクル受容体のDNA結合ドメイン)と実質的に同一 の配列を有するDNA結合ドメインからなるポリペプチドをコードする配列も本 発明の範囲内に包含されるものである.配列番号:2に示すアミノ酸1-513 の配列と実質的に同一の配列を有するポリペプチドをコードする配列も本発明の 範囲内に包含することが意図されるものである.配列番号:1に示すヌクレオチ ド163-1704と実質的に同一のヌクレオチド配列を有する配列も本発明の 範囲内に包含されるものである.ここで用いられる「実質的に同一」の語は,問 題のDNAが比較されるDNAフラグメントのヌクレオチド配列に対して少なく とも約70%のホモロジーを有するDNAを意味する.比較されるDNAと「実 質的に同一」なDNAは好ましくは,比較されるヌクレオチド配列と少なくとも 約80%のホモロジーを有し,約90%を越えるホモロジーをもつことがとくに 好ましい.上述の配列にハイブリダイズ可能なDNAおよびそれと実質的に同一 の機能的性質を有するDNAも同じく本発明に包含することが意図されるもので ある.現時点で好ましい本発明のDNAはベクターpXR2C8のEcoRIフラ グメントである[Oroら,前出参照]. 本発明のDNAは,所望により,培養細胞中において上記細胞中の上記DNA の発現によってウルトラスピラクル受容体(またはその機能性フラグメント)の 作成に使用できる発現ベクター中に導入することができる.たとえば,DNAの 転写は,キイロシヨウジヨウバエ(Drosophia melanogaster)アクチン5Cプロ モーターによって制御できる.上記DNAの発現に使用できる宿主細胞には,キ イロショウジョウバエのシュナイダー系2細胞,Kc細胞等が包含される. 次に,本発明を以下の非限定実施例によってさらに詳細に説明する.実施例 例I プラスミド CMX-EcRは,pActEcRプラスミド[Koelleら,Cell Vol.67:59-77 (1991)]をHindIIIで消化して構築した.EcRコード領域を含有する得られたH indIIIフラグメントをついで,CMX発現ベクターの誘導体,CMXPL1,[ Umesonoら,Cell Vol.65:1255-1266(1991)]に挿入した.全uspコード領域を CMXPL1ベクター中に含むcDNAクローンからのEcoRIフラグメント[ Oroら,Nature Vol.347:298-301(1990)]を挿入して,発現プラスミドCMX-u spを作成した.ΔMTV-EcRE5-CATは,EcRE含有オリゴヌクレオ チド(配列番号:22): を,HindIIIで切断したΔMTV-CAT[Hollenberg & Evans,Cell Vol.55:899 -906(1988)]中にリゲートして構築した.構築体の制限分析および配列決定によ り,それはこのオリゴヌクレオチドの5コピーを含有することが指示された. GEcRは,同様に修飾されているグルココルチコイド受容体の発現構築体, pRShGRnx[Giguereら,Nature Vol.330:624-629(1987)]のDNAおよ びホルモン結合ドメインの代わりに,修飾EcR cDNA,EcRnxのDN Aおよびホルモン結合ドメインを含有するNotI/BamHIフラグメントのリ ゲーションによって構築した.修飾受容体cDNAは,Kunkel,T.A.,Proc.Natl. Acad.Sci.USA,Vol.88:448-492(1985)の部位特異的突然変異誘発を用いて,DN A結合ドメインに直接隣接したNotI(オリゴヌクレオチド鋳型として配列番 号:23を使用)およびXhoI(オリゴヌクレオチド鋳型として配列番号:24 を使用)部位に挿入し構築した.配列番号23は, 配列番号24は, である.この突然変異操作によって,アミノ酸258-260のValGlnGluか らArgProProへ,アミノ酸331のProからLeuへの変換を生じる.例II 受容体蛋白質,細胞抽出物の調製および移動度シフトアッセイ インビトロで蛋白質を生成させるために,ヒト(h)RARα,hTRB,h VDR,ラットPPAR,ショウジョウバエ(d)uspおよびdEcRの適当 なプラスミドを制限酵素により終末コドンの3’で線状化した.線状化鋳型をイ ンビトロ転写に,ついで製造業者(Promega)の指示書に従いウサギ網状赤血球 溶解物を用いる翻訳に使用した.ショウジョウバエ胚抽出物はJ.Kadonaga博士か ら恵与され,Zoellerら,Genes Dev.2:68-81(1988)の記載に従って調製した.シ ュナイダー細胞の抽出物はDammら,Nature Vol.339:593-597(1989)およびUmeson oら(1991)前出の操作に従い調製した.抽出緩衝液は20mM-HEPES,pH 7.5中0.4M KCl,20%グリセロール,2mM DTT,および1m MPMSFを含有した. ゲル移動度シフトアッセイには,蛋白質を,100mM KCl,7.5%グ リセロール,20mM HEPES,pH7.5,2mM DTTおよび0.1 %NP-40を含有する結合緩衝液とともに氷上で20分間,2μgの非特異的 コンペティターポリdI-dCおよび他のオリゴコンペティターの存在下にイン キュベートした.次にクレノウフラグメントとの充填反応により比活性約1〜5 ×108cpm/μgに標識した32P-dCTPプローブ約1ngを反応に加えて ,室温で20分間インキュベートした.プローブ添加の10分後に抗血清または 免疫前血清を加えた.ついで反応を0.5×TBE泳動緩衝液(1×TBEは, 0.089MTrisホウ酸塩,0.089Mホウ酸および0.002MEDT Aから構成される)中5%非変性ポリアクリルアミドゲルに負荷した.電気泳動 後,ゲルを乾燥してオートラジオグラフィーに付した.例III usp抗血清の調製 全N-末端およびDNA結合ドメイン(アミノ酸1-210,GST-uspN ) または完全コード領域(GSP-usp)のいずれかをカバーするuspコード 領域を,ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって増幅するために,プライマー を設計した.増幅フラグメントを細菌での発現のために,PGEX2Tベクター (Pharmacia)中にサブクローニングした.GST融合蛋白質の発現は製造業者 の指示書(Pharmacia)に従って実施した. 融合蛋白質GST-uspNを調製し,SDSポリアクリルアミドゲル上で分 画し,融合蛋白質に相当するバンドを切り取った.ゲルスライスをフラグメント 化して,ウサギを3週間隔で免疫するために使用した.ウサギ血清を集め,ウエ スタンブロットでusp蛋白質の認識能を試験した.陽性の血清は,Vaughanら ,Met.in Enzymol.,Academic Press,Vol.168:588-617(1989)の記載をわずかに改 変した操作で精製した.簡略に述べれば,完全長GST-usp融合蛋白質およ びGST蛋白質をグルタチオンセファロース4B(Pharmacia)を用いて精製し た.精製された蛋白質は個々に,製造業者(Biorad)のプロトコールに従いアフ ィーゲル10にカップリングさせた. 抗体をアフィニティー精製するために,粗抗血清をまずGSTがカップリング したアフィーゲルと4℃で2.5時間,穏やかに振盪しながらインキュベートし た.非結合分画を遠心分離によりビーズから分離した.ついで上清を完全長GS Tがカップリングしたアフィーゲルと,4℃で一夜,穏やかに振盪しながらイン キュベートした.内容物をついでカラムに充填し,0.5MNaCl補充50m MHEPES,pH7.5で洗浄した.結合した抗体を100mMグリシンによ って溶出した.溶出した分固を1MTris,pH8で中和し,プールし,つい で0.02%ナトリウムアジドを含むPBS緩衝液に対して透析した.精製され た抗血清をセントリコン30(Amicon)で濃縮したのち保存した.この精製抗体 は極めて特異的でRXRと交叉反応しない.それは他のきわめて類似した,セブ ンアップ(svp)I型,II型を含むハエ核受容体とも反応しない[Mlodzikら .Cell 60:211-224(1990)].例IV コトランスフェクションアッセイ トランスフェクションは,以前に報告された[Umesonoら,Nature 336:262-26 4 (1989)]リン酸カルシウム沈降法によって実施した.CVIサル腎臓細胞を10 %ウシ胎児血清を補充したダルベッコ改良イーグル培地(DMEM)中に維持し た.細胞は,8〜9時間トランスフェクトし,ついでDNAの沈殿を洗い流し, 10%活性炭-樹脂ダブルストリップ胎児ウシ血清を含有する新鮮培地で置換し た.ついで,20-ヒドロキシーエクジソン(Sigma,エタノール中10mg/ml )またはエタノール単独を細胞に与えた.24〜28時間後に細胞を収穫した. β-ガラクトシダーゼ(βGal)活性を測定し,抽出物の標準化量をCATア ッセイ[Umesonoら(1989)前出]に用いた.以下の量のプラスミドDNAを10 cmプレートトランスフェクション中に包含させた.すなわち各250ngのC MX-EcRおよびRSV-GEcR,500ngのCMX-usp,5μgのΔ MTV-EcRE5-CTA,βGal内部対照プラスミドCH111(CH11 0の誘導体,Promega)5μgである.CMX-プラスミドの量はCMX-ルシフ ェラーゼの添加により各トランスフェクションで一定に保持した.プラスミドD NAの総量がプレートあたり15μgになるようにPGEM4を添加した.例V uspはRARのDNA結合活性を増強できるショウジョウバエ核因子である 細菌で発現させたRARのDNA結合活性は結合反応に細胞抽出物を添加する ことによって増強できることが,以前に明らかにされている[Yangら,Proc.Nat l.Acad.Sci.USA 88:3559-3563(1991)].哺乳類細胞およびショウジョウバエシ ュナイダー細胞系2(S2)いずれから調製した抽出物も同様の効果を有してい た[Yangら,前出].ショウジョウバエ細胞中にこの増強活性が存在することは ,一般的に保存された機構が,RARのような受容体のDNA結合活性の調節に 哺乳類およびショウジョウバエの両者で使用されている可能性を指示している. この問題を処理するため,S2細胞抽出物中および胚抽出物中のショウジョウバ エの核のこの活性の特性を明らかにする実験を計画した. プローブとして32P-標識天然RARレスポンスエレメント−βRARE[配 列番号:15参照,また,de Theら,Nature Vol.343:177-180(1990)およびSuco vら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA Vol.87:5392-5398(1990)参照]を用いたゲル移動 度 シフトアッセイにおいて,インビトロ翻訳RARαを結合条件下にプローブと単 独で,または2μg(7)S2抽出物もしくは胚抽出物とともにインキュベート した.インビトロ翻訳RARαそれ自体は見るべき親和性では結合しなかった. 哺乳類抽出物[Glassら,Cell Vol.63:729-738(1990)]では,RARαをS2ま たはショウジョウバエ胚抽出物のいずれかとインキュベートすると,DNA結合 活性は劇的に増大し,一方,細胞抽出物単独では同様の結合活性は示さなかった . 2つの手がかりによって,観察された活性の上昇はウルトラスピラクル受容体 (usp)による可能性が示唆された.第一に,uspの脊椎動物における類縁 体候補であるRXRはRAR DNA結合を増大させることが示されている[Yu ら,Cell Vol.67:1251-1266(1991),Kliewarら,Nature Vol.355:446-449(1992) ,Leidら,Cell Vol.68:377-395(1992)].第二に,usp蛋白質はS2および胚 抽出物のいずれにも比較的豊富に存在することが見出された.これらの所見に基 づき,uspがRARと相互作用できるショウジョウバエ核活性であるか否かを 検討した.例IIIの記載のようにして調製したuspに対するアフィニティー精 製抗体を移動度シフト反応に添加した.アフィニティー精製抗体は蛋白質DNA 複合体の大部分をスーパーシフトさせたが,一方,免疫前血清は移動度のパター ンに影響しなかった.高濃度のusp抗体とインキュベートすると,ほぼすべて の結合複合体がスーパーシフトした.これらの結果は両タイプのハエ抽出物に存 在する活性がusp蛋白質に寄与し,uspはRARと相互作用する抽出物中の 主要な因子と考えられることを指示している. uspが実際にRARの相互作用に関与するショウジョウバエ成分であること をさらに明確にするために,usp蛋白質をウサギ網状赤血球溶解物中でインビ トロ翻訳させ(用いた操作は例II参照),インビトロ翻訳uspがSRARαと 相互作用するハエ抽出物の活性を模倣できるか否かを試験した.インビトロ翻訳 されたusp単独もRARα単独もβRAREプローブに結合しなかった.しか しながら,この2種の蛋白質を一緒にインキュベートすると,著しく遅い複合体 が出現した.この複合体は,RARと細胞抽出物の混合実験で検出された複合体 と共移動した.この蛋白質/DNA複合体中におけるuspおよびRAR両蛋白 質の存在は,uspおよびRARαに対して励起された抗体によって証明された . アフィニティー精製usp抗体またはRARαはいずれもこの蛋白質/DNA複 合体に特異的に影響したが,免疫前血清は作用を示さなかった.この複合体は, ヘテロダイマー種であることが提示されてきたRXR/RAR複合体[Yuら,前 出,Kliewerら,前出,Leidら,前出]と移動度が類似することから,RAR/u spヘテロダイマーであると考えられる.したがってuspは,推定されるヘテ ロダイマーの形成を介して特異的RAREに結合してRARと相互作用できるシ ョウジョウバエ核活性であると結論される.例VI uspは哺乳類核受容体ファミリーの数種のメンバーとヘテロダイマーを形成で きる uspがRARとヘテロダイマーを形成できるという所見は,この相互作用が ステロイド/甲状腺スーパーファミリーの他のメンバーとヘテロダイマーを形成 するuspの一般的能力を反映するものであるか否かを検討する必要性を示唆す るものであった.インビトロ翻訳usp蛋白質を用い,uspと3種の哺乳類核 受容体(TRβ,VDRおよびPPAR)の相互作用を,3種の各受容体毎に適 当なレスポンスエレメントをピローブとしてゲル移動度シフトアッセイを行い試 験した.使用したレスポンスエレメントは以下の通りであった. これらのレスポンスエレメントに関してさらに詳細な考察はUmesonoら(1991, 前出)の総説が参考になる.受容体単独(cDNAクローンからインビトロ翻訳 で調製)はいずれも,試験プローブへの結合は殆どまたは全く認められなかった .しかしながら,それらをuspとインキュベートした場合はDNA結合活性の 劇的な上昇が検出された.usp依存性の様式で,TRβは天然のTRレスポン スエレメント(MTV-TRE)に結合し,VDR/uspは天然のVDRレスポ ンスエレメント,SSPI-VDREに結合した.uspとPPARの相互作用 はアシルCoAオキシダーゼプロモーター(AOX,Kliewerら,前出投稿中, およびその引用文献参照)から誘導されたPPAREについて試験した.PPA R/usp複合体はAOX-PPAREに高親和性で結合した.この場合も,us p抗体はすべての3つの組合わせで遅いバンドにシフトさせ,これらの複合体中 におけるuspの存在を示したが,免疫前血清は結合パターンに影響しなかった .オリゴヌクレオチド競合アッセイでは,usp依存性ヘテロダイマーはすべて ,正しいレスポンスエレメント特異性を示すことが明らかにされた.したがって ,uspと相互作用してヘテロダイマーを形成することにより,試験した4種の すべての哺乳類受容体でそれらの関連レスポンスエレメントへの高親和性DNA 結合が達成された.したがって,他の受容体と相互作用してヘテロダイマーを形 成するuspの能力はuspの特徴的な性質であり,RXRとuspによって例 示される受容体ヘテロダイマーの形成は脊椎動物と無脊椎動物の間で保存されて いると結論できる.例VII エクジソン受容体とuspはヘテロダイマーを形成して高親和性DNA結合複合 体を生成できる RARおよび他の哺乳類受容体とのヘテロダイマーの形成において,RXRの uspによる置換が哺乳類およびショウジョウバエ受容体の保存的特徴を示すも のであるとすれば,uspと相互作用できる1種または2種以上のショウジョウ バエ活性の存在する可能性が推測できる.リガンド結合ドメインが一部の核受容 体に対するダイマー形成ドメインを含有することが示されていて[Formanら,Mo l.Endocrinol.vol.3:1610-1626(1989),FawellらCell 60:953-962(1990)],ま た それはRARと,RXRを含めた核因子の間の相互作用に必須である[Glassら ,前出,Kliewerら,前出].配列比較からリガンド結合ドメインに関して,R XRヘテロダイマーのパートナーはすべて,RAR,TRおよびVDRを含めて 他の受容体とくにRXRよりも,はるかに相互に類似していることが明らかにな った.ショウジョウバエ受容体メンバー中,エクジソン受容体(EcR)はこの 領域内でRAR,VDRおよびTRと強いホモロジーを示す受容体の一つである .このホモロジーは,EcRは,RAR,VDRおよびTRのように,EcRが uspと相互作用することを可能にする進化的に保存されたドメインをもつ可能 性を示唆するものである. uspとEcRの相互作用の可能性を試験するために,uspが,エクジソン 応答性シュナイダー2細胞中に存在する特定のEcRDNA結合活性[Koelleら ,Cell 67:59-77(1991)]の部分であるか否かを決定する実験を行った.Koelle らによって示されたように,hsp27プロモーター[32P-標識hsp-EcR E,Riddihough & Pelham,EMBO J.Vol.6:3729-3734(1987)]に由来する天然のエ クジソンレスポンスエレメントをプローブとして用いたゲル移動度シフトアッセ イで,S2抽出物中に一つの特異的主要複合体を検出することができた.この複 合体は特異的なコールドのオリゴヌクレオチドによって競合排除できるが,非関 連オリゴヌクレオチドコンペティター,GREpal,グルココルチコイドレス ポンスエレメントによっては競合されなかった.このEcRE複合体中にusp が存在するかどうかを決定するために,この反応にアフィニティー精製usp抗 体を添加した.usp抗体は,S2抽出物からの特異的EcRE結合複合体をス ーパーシフトすることはできるが,特異的なコールドのオリゴヌクレオチドとの 競合ではるかに感受性が低かった下方の微量複合体はスーパーシフトしなかった .免疫前血清は上方の主要複合体には影響しなかったが,下方の微量複合体を崩 壊させた.RXRαおよびRARγに対する抗体は特異的複合体に影響しなかっ た.したがって,これらのデータは,uspがS2細胞中に存在するEcRE DNA結合複合体の部分であることを示し,EcRとuspの間の相互作用を強 く示唆するものである. EcRとuspの相互作用はまた,さらに特定の条件下でも試験した.インビ トロ翻訳EcRならびにuspを調製し,それらの相互作用をゲル移動度シフト アッセイによって検定した.同じhsp-EcREをプローブとして用いたが, uspはそれ自体ではこのエレメントに結合しなかった.S2細胞中のEcRE 結合活性にもかかわらず,EcRもhsp27-EcREには結合しなかった. uspが,哺乳類受容体の場合のように,EcR DNA結合を相補できるか否 かを試験するため,uspとEcRの両者をこの反応中でコインキュベートした .両受容体の存在下に,新たな高親和性DNA結合複合体が出現した.usp抗 体ではこの複合体のスーパーシフトが可能で,免疫前血清はそれができなかった ことは,uspがこの複合体の部分であることを証明している.この複合体の性 質は,他のuspヘテロダイマーでの観察と一致し,これがヘテロダイマー種で あることを提示するものである.これらのデータは,エクジソンレスポンスエレ メント(hsp27-EcRE)へのEcRの結合がuspに依存し,機能的に 有意なEcR/usp複合体の存在と一致することを示している.例VIII EcR/uspヘテロダイマーのDNA結合活性はインビボにおけるエクジソン 応答性と相関する EcR/uspヘテロダイマーが生理学的に有意味であることを確立するため に,EcR/uspヘテロダイマーのDNA結合性がインビボにおけるエクジソ ン応答性と相関できるか否かを決定することを計画した.これは,培養細胞中で エクジソン応答性を仲介する様々な能力によって特徴づけられる数種の野性型お よび変異型EcREへのEcR/uspヘテロダイマーの結合を試験することに よって行った[総説については,Cherbasら,Genes Dev.Vol.5:120-131(1991)参 照].この研究に用いたレスポンスエレメントは以下に掲げる.ERE-様半部 位(AGGTCA-様)は矢印でマークしてある.たとえばhsp27-EcRE 中のパリンドロームモチーフは,→←のように配列した矢印によって指示する. 11Nならびに15N-EcRE中の変異ヌクレオチドは小文字で示す.11N- EcRE中の矢印は,残ったパリンドロームモチーフが及ぶ部分をカバーする. Cherbasら,前出にdis*-Eip28/29と命名されているEip28/29ー EcRE中,著しく退行したパリンドロームを構成できる半部位は,破断波線で マークする.2つのERE半部位がEip28/29-EcRE中に3個のヌクレ オチドをはさんだダイレクトリピートのコンフィギュレーションで存在すること が注目される.個々のレスポンスエレメントが培養細胞中でエクジソン応答を仲 介する能力(Cherbasら,前出から要約)およびEcR/usp複合体の高親和性 結合部位として働く能力を配列の右側に要約する. ショウジョウバエEip28/29遺伝子由来のEcREは,培養細胞中でエ クジソン応答を仲介することが明らかにされている(Cherbasら,前出).hs p27-EcREパリンドロームとは異なり,Eip28/29-EcREはダイ レクトリピートと高度に退化したパリンドロームモチーフを含有する重複エレメ ントである.EcR/usp複合体がこのEcREを認識する能力を調べた.こ のエレメントはhsp27-EcREへのEcR/uspの結合と効率的に競合す ることができる.この競合はhsp27-EcRE自体の競合と同様に効率的で ,Eip28/29-EcREもEcR/usp複合体の高親和性結合部位である ことを示している.これに対し,無関係なコンペティター(GREpal)はこ のDNA結合に影響を与えなかった.EcR/usp複合体による高親相性結合 は,培養細胞中でエクジソン応答を仲介するEip28/29-EcREの能力と 平行する. 上述の高親和性結合とは異なり,変異hsp27-EcRE(Cherbasら,前出 により11-N-hspと呼ばれた.パリンドロームおよび隣接配列の末端におけ る2個のヌクレオチドが変化した)は,EcR/usp複合体の高親和性結合部 位としては働かなかった.このオリゴヌクレオチドはhsp27-EcREへの EcR/uspの特異的結合に競合せず,これはこの変異EcREがトランスフ ェクションアッセイにおいて異種プロモーターに対するエクジソン応答性を付与 できなかったこと(Cherbasら,前出)と一致した.しかしながら,パリンドロ ームモチーフ(15-N-hsp)が再生される逆変異により,エクジソン応答性 および野生型hsp27-EcREへのEcR/uspの結合に対する効率的競合 の回復が起こった.したがって,特異的EcREモチーフがインビボにおいてエ クジソン応答を仲介する能力は,EcR/usp複合体の高親和性結合部位とし ては働くその能力とよく相関した.これらのデータは,EcR/usp複合体が インビボでエクジソン応答を仲介できることを示唆している.例IX uspは胚EcRE結合活性中に存在する uspの表現型アッセイにより,uspは,既知のまたは可能性が考えられる エクジソン-調節過程に相関する多くの発生現象に必要であることが明らかであ る.たとえば,uspは,胚形成の完結に必須の成分であることがわかっている [Oroら,"The Drosophila retinoid X receptor homolog ultraspiracle funcー tions in both female reproduction and eye morphogenesis",Development,印 刷中(1992)].胚形成時において,エクジソンパルスの存在[Richards,G,,Mol. Cell.Endocrinol.Vol.21:181-197(1981)]ならびにEcR蛋白質の存在[Koelle ら,前出]は,胚の発生にもEcRが必要であることを示している. 両活性の共発現および機能的要求に基づき,次にEcRとuspがこの発生段 階にも相互作用できるか否かを試験した.この目的で,胚抽出物中のEcRE結 合活性を,胚抽出物5〜10μgおよび32P-標識hsp27-EcREをプロー ブとして用いて,移動度シフトアッセイにより測定した.特異的オリゴヌクレオ チドと非関連オリゴヌクレオチドの競合によって証明される特異的EcRE結合 複合体が検出できる.usp抗体がこれらの複合体をスーパーシフトできたよう に,実際,uspがこれらの複合体中に存在する.全体的なDNA結合のわずか な上昇は認められたが,免疫前血清は移動度パターンを変化させなかった.多重 EcRE結合複合体の検出は,以前に報告されたEcRE蛋白質の多重型の存在 [Koellaら,前出]と一致する.これらの複合体とEcR複合体の同一性は,上 方の複合体がS2中に存在するEcR複合体と共移動した事実およびオリゴヌク レオチド競合によって検定したこれらの複合体のDNA結合特異性がインビトロ で調製したEcR/usp複合体と識別不能であったという事実によって支持さ れた. これらのデータに基づき,胚のEcRE結合複合体はuspを含有すると結論 できる.これらのデータは,ショウジョウバエ胚中の内因性uspとEcRの間 の相互作用を示唆するものであり,この場合,胚の発生には両活性が必須である ことを示している.例X uspは異種培養紬胞中のエクジソン応答性に必要である インビトロDNA結合データは,uspがEcR高親和性DNA結合に必要で あることを示唆している.胚からのEcR/uspヘテロダイマーDNA結合複 合体の検出は,それらがインビボで相互作用していることを暗示している.イン ビボでuspとEcRが機能的に相互作用するか否かを決定するために,usp が培養細胞中デエクジソン応答を発揮するためにEcRを必要とするかどうかの 検定を計画した.異種系としては,内因性のEcRおよびuspバックグランド を含まないことから,哺乳類細胞を選択した. CVI細胞中でのエクジソン応答を,前に記載したDNA結合アッセイで試験 したのと同じコアhsp27-EcREモチーフを含有するエクジソン-応答性レ ポーター遺伝子(ΔMTV-EcRE5-CAT)を用いて測定した.エクジソン によって誘導されるクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT )活性を,トランスフェクトされたEcRおよびusp発現ベクターの様々な組 合わせの存在下に測定した.図2では,CAT活性を,エクジソンの存在下にお けるEcR単独でのレベルにを1としこれに対して標準化した%変換率として表 す(カラム1,長方形).20-ヒドロキシ-エクジソン(Sigma)の最終濃度は4 0μMである.カラム1ならびに2は,EcR単独(カラム1)またはusp単 独(カラム2)によるトランスフェクションは20-OH-エクジソン処置に応答し ないことを示している.EcRとuspの両者をコトランスフェクションした場 合をカラム3に示す.約3倍までのCAT活性の誘導が観察された.誘導のため にEcRが必要なことは,レポーターとして母体のΔMTV-CATを用いて証 明された.この構築体はエクジソンに応答しない(カラム4). 図2Aに示すように,EcR単独のトランスフェクションでは20-ヒドロキシ- エクジソンへの応答性は付与されず,EcRそれ自体はエクジソンへの応答を仲 介できないとの考え方に一致した.DNA結合アッセイの場合と同様に,usp がEcR活性を補填できるかどうかを試験するため,usp発現ベクターをCV 1細胞中にEcRとともにコトランスフェクトした.uspとEcRのコトラン スフェクションでは実際,有意な20-OH-エクジソンへの応答を付与することが できた(3倍以上,図2A).この誘導はEcRおよびEcREの両者に厳密に 依存し,usp発現プラスミド単独またはEcREを含まないレポーター構築体 (ΔMTV-CAT)でのトランスフェクションではエクジソン応答性は生じな かった(図2A).CVI細胞内でのEcRおよびuspによる誘導のレベルは 有意ではあったが,DNA結合アッセイにおける相互作用に比較して期待された よりもやや低いものである. EcRが哺乳類細胞中では適切に機能しない可能性を検討するために,グルコ コルチコイド受容体(GR)のN-末端ドメインをEcRDNA結合ドメインお よびリガンド結合ドメインに融合して構築体GEcRを創製した(例1参照). トランスに働くドメインを含有するGR N-末端ドメインの存在は[Hollenber g & Evans,前出]は転写効率を上昇させ,ショウジョウバエEcR蛋白質に哺乳 類細胞内で適切に機能する至適翻訳シグナルを提供する筈である.この構築体は ,DNA結合アッセイにおいてuspと相互作用する能力を維持していた.us pはDNA結合アッセイでもトランスフェクションアッセイでも,GRとは相互 作用しなかったことから,GRのN-末端融合がEcRのuspと相互作用する という基本的な性質に影響しないことは明瞭である.TRとGRの類似の融合蛋 白質が,より強力なトランスアクティベーターであることを除いて野生型TRの ように挙動することが示されている[Thompson & evans,Proc.Natl.Acad.Sci.US AVol.86:3494-3498(1989)].したがって,この系も,uspとEcRの間の機 能的相互作用の感受性を上昇させるが,EcRの基本的な性質は忠実に保持する ものと考えられる. 図2Bに示すように,GEcRの発現プラスミドをCV1細胞に,単独でまた はusp発現プラスミドとともにトランスフェクトした.CATの変換はパネル Aに記載したように標準化した.図2におけるCAT変換のスケールは,パネル AとBで違うことに留意されたい.野生型EcRによって得られた結果と同様に ,GEcR単独のトランスフェクションではエクジソン応答を付与できなかった .しかしながら,usp発現プラスミドとコトランスフェクションした場合には ,20-OH-エクジソン処置は8〜9倍までのCAT活性を誘導した(図2B). この誘導も,レポーター構築体中におけるEcREの存在に依存した.すなわち ,GEcR仲介エクジソン応答は,シグナルレベルがより高いことを除いてEc Rに類似している(図2Aと2Bを比較されたい).結論として,uspの存在 はEcRおよびGEcRがCV1細胞中でエクジソン応答を発揮するのに必須で あると考えられる.これらのデータは,EcRとuspがインビボで相互作用し ,異種細胞系内で機能的なエクジソン応答を構築することを示している. 以上,本発明をその好ましい実施態様を参照しながら詳細に説明したが,以上 の説明および請求の範囲に示した本発明の精神および範囲内には修飾および改変 が含まれることを理解すべきである. 【配列表】 配列番号:1 配列の長さ:2304 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA(ゲノム) 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:163..1701 配列: 配列番号:2 配列の長さ:513 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列: 配列番号:3 配列の長さ:71 配列の型:アミノ酸 鎖の数:不明 トポロジー:不明 配列の種類:ペプチド 配列: 配列番号:4 配列の長さ:15 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:5 配列の長さ:15 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:6 配列の長さ:15 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:7 配列の長さ:15 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:8 配列の長さ:16 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 卜ポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:9 配列の長さ:16 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:10 配列の長さ:16 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:11 配列の長さ:16 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:12 配列の長さ:16 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:13 配列の長さ:17 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:14 配列の長さ:17 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:15 配列の長さ:17 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:16 配列の長さ:17 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:17 配列の長さ:17 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:18 配列の長さ:17 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:19 配列の長さ:34 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:20 配列の長さ:38 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:21 配列の長さ:43 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:22 配列の長さ:62 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:不明 配列: 配列番号:23 配列の長さ:33 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:不明 配列: 配列番号:24 配列の長さ:29 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:不明 配列: 配列番号:25 配列の長さ:13 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:不明 配列: 配列番号:26 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:不明 配列: 配列番号:27 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:不明 配列: 配列番号:28 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:不明 配列: 配列番号:29 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:不明 配列:
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI //(C12P 21/02 C12R 1:91) (72)発明者 マック ケオウン,マイクル ビー. アメリカ合衆国 92122 カリフォルニア 州サン ディエゴ,フライド アベニュー 3083 (72)発明者 オロ,アンソニー イー. アメリカ合衆国 92124 カリフォルニア 州サン ディエゴ,エスコバー ドライブ 10710 (72)発明者 セグレイブス,ウィリアム エイ. アメリカ合衆国 19002 ペンシルバニア 州アムブラー,ミーティングハウス ロー ド 416 【要約の続き】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体の少なくとも1種類のメン バーとウルトラスピラクル受容体からなるマルチマー受容体 2.受容体はヘテロダイマーである「請求項1」の受容体 3.受容体はヘテロトリマーである「請求項1」の受容体 4.受容体はヘテロテトラマーである「請求項1」の受容体 5.ステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体のメンバーは昆虫由来の受 容体である「請求項1」の受容体 6.昆虫由来の受容体はエクジソン受容体である「請求項5」の受容体 7.ステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体のメンバーは,PPAR, VDR,TRα,TRβ,RARα,RARβまたはRARγである「請求項1 」の受容体 8.遺伝子の発現がホルモンレスポンスエレメントの制御下に維持されている 発現系において,ステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体のメンバーによ りその受容体のリガンドの存在下に,遺伝子の転写活性化を調節する方法であり ,その系を上記ステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体のメンバーとマル チマー複合受容体を形成するのに有効な量のウルトラスピラクル受容体の少なく ともダイマー形成ドメインに暴露することからなる方法 9.ウルトラスピラクル受容体のダイマー形成ドメインは,上記系を上記ダイ マー形成ドメインをコードする遺伝子の発現を誘導する化合物(単数または複数 )および/または条件(単数または複数)に暴露することによって提供される「 請求項8」の方法 10.ステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体のメンバーは,EcR, PPAR,VDR,TR,またはRARである「請求項8」の方法 11.遺伝子の発現がホルモンレスポンスエレメントの制御下に維持されてい る発現系において,ステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体のメンバーに より,そのリガンドの存在下およびさらにウルトラスピラクル受容体の存在下に ,遺伝子の転写活性化を調節する方法であって,その系を,上記メンバーとウル ト ラスピラクル受容体またはそのフラグメントとの会合を防止する化合物(単数ま たは複数)および/または条件(単数または複数)に,その会合の防止有効量で 暴露することからなる方法 12.ステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体のメンバーは,EcR, PPAR,RAR,TR,またはVDRから選ばれる「請求項11」の方法 13.ウルトラスピラクル受容体とともに上記メンバーの会合を防止する化合 物は抗-ウルトラスピラクル抗体である「請求項11」の方法 14.対象における外因性遺伝子の発現を調節する方法であり,その対象は (i)正常にはその対象の細胞中には存在しないステロイドまたはステロイド 様ホルモンレスポンスエレメントの制御下にある上記外因性遺伝子をコードする DNA構築体, (ii)正常にはその対象の細胞中には存在しない受容体であって,その関連リ ガンドおよびウルトラスピラクル受容体の存在下に上記ステロイドまたはステロ イド様ホルモンレスポンスエレメントに結合する受容体,および (iii)ウルトラスピラクル受容体 を含有する方法であって, 上記対象に,正常にはその対象の細胞中には存在しない,対象に対して非毒性 の上記関連リガンドの有効量を投与することからなる方法 15.正常にはその対象の細胞中には存在しない受容体およびウルトラスピラ クル受容体はそれらの受容体をコードするDNA構築体によってその対象に提供 される「請求項14」の方法 16.それらの受容体は組織特異的プロモーターの制御下に発現される「請求 項15」の方法 17.外因性遺伝子は,野生型遺伝子および治療遺伝子から選択される「請求 項14」の方法 18.野生型遺伝子は,その実質的不存在により対象に非正常状態の出現を招 来するか,またはその実質的過剰により対象に非正常状態の出現を招来する遺伝 子産物をコードする遺伝子から選択される「請求項17」の方法 19.治療遺伝子は,それが細胞内で発現されるとその細胞に対して毒性を示 すか,または対象に有益な性質を付与する遺伝子産物をコードする遺伝子から選 択される「請求項17」の方法 20.対象において外因性遺伝子の発現を誘導する方法であり,その対象は (i)正常にはその対象の細胞中には存在しないホルモンレスポンスエレメン トの制御下に,外因性遺伝子産物をコードするDNA構築体, (ii)誘導可能なプロモーターの制御下に,正常にはその対象の細胞中には存 在しない受容体であってその受容体はその関連リガンドおよびウルトラスピラク ル受容体の存在下に上記ホルモンレスポンスエレメントに結合する受容体をコー ドするDNA, (iii)ウルトラスピラクル受容体,および (iv)正常にはその対象の細胞中には存在しない上記受容体の関連リガンドを 含有する方法であって,対象を正常にはその対象の細胞中には存在しない上記受 容体の発現を誘導するのに適当な条件に付す方法 21.正常にはその対象の細胞中に存在しないホルモンレスポンスエレメント の制御下に外因性遺伝子産物をコードするDNA構築体を含有する対象にその外 因性遺伝子産物の発現を誘導する方法であって,その対象に,正常にはその対象 の細胞中には存在しない受容体であって,その関連リガンドおよびウルトラスピ ラクル受容体と複合してホルモンレスポンスエレメントに結合してそれからの転 写を活性化する受容体,ウルトラスピラクル受容体,および上記受容体の関連リ ガンドを導入することからなる方法 22.宿主生物体に有害な組換え産物を発現させる方法において, 適当な宿主細胞を, (i)その宿主細胞に正常には存在しないホルモンレスポンスエレメントの制 御下に上記組換え産物をコードする配列からなる構築体,および (ii)その宿主細胞に正常には存在しない受容体をコードするDNAによって トランスフォームし,上記宿主細胞を,上記受容体と複合して上記ホルモンレス ポンスエレメントに結合できるホルモンの実質的不存在下に所望のレベルまで増 殖させ,ついで,上記宿主細胞中に,ウルトラスピラクル受容体および上記宿主 細胞に正常には存在しない上記受容体と複合して上記レスポンスエレメ ントに結合するホルモンを導入することによって上記組換え産物の発現を誘導す ることからなる方法 23.宿主中の第一のホルモン受容体の生理学的作用を上記宿主中で同一のリ ガンドに応答する他のホルモン受容体の作用と識別する方法において,上記第一 の受容体のリガンド結合ドメインを外因性受容体からのリガンド結合ドメインに よって置換して組織特異的プロモーターの制御下に維持されたキメラ受容体を生 成させ,この場合,外因性受容体および外因性受容体が応答するリガンドはその 宿主中に正常には存在せず,またこの外因性受容体はその関連リガンドの存在下 にホルモンレスポンスエレメントに結合して上記レスポンスエレメントを活性化 する外因性受容体およびリガンドであり,ついで,上記宿主をウルトラスピラク ル受容体および上記外因性受容体に応答するリガンドに暴露して,その発現が上 記第一のホルモン受容体によって制御されている産物の産生をモニタリングする ことからなる方法 24.正常時に見出される啼乳類ホルモン受容体を宿主に内因性ではないリガ ンドに唯一応答性とする方法において,上記受容体のリガンド結合ドメインを, 第二の受容体,すなわちその宿主に正常には存在せずまたその第二の受容体に応 答するリガンドもその宿主には存在しない第二の受容体のリガンド結合ドメイン によって置換することからなる方法 25.オーファン受容体が応答するリガンドを決定する方法において,レポー ター構築体およびハイブリッド受容体を含む宿主細胞を,その細胞を,上記オー ファン受容体の可能性が考えられるリガンドおよびウルトラスピラクル受容体に 接触させた場合の上記レポーター構築体の産物の発現についてモニタリングする 方法であって,上記レポーター構築体は,宿主の細胞に正常には存在しないステ ロイドまたはステロイド様ホルモンレスポンスエレメントに転写のために機能的 に連結するレポーター分子をコードする遺伝子からなり,上記ハイブリッド受容 体は,ステロイド/甲状腺スーパーファミリー受容体のメンバーのN-末端ドメイ ンおよびDNA結合ドメイン,ならびに上記オーファン受容体のリガンド結合ド メインからなり,そのメンバーは宿主の細胞に正常には存在せず,その関連リガ ンドの存在下に上記レスポンスエレメントに結合してそれからの転写を活性化す るハイブリッド受容体である方法 26.少なくとも9個のCys残基をもつ約66アミノ酸のDNA結合ドメイン を有することを特徴とするポリペプチドをコードする単離DNAであって,この DNA結合ドメインは (a)hRXR-αのDNA結合ドメインと比較して約75%を越えるアミノ 酸同一性, (b)hGRのDNA結合ドメインと比較して約60%未満のアミノ酸同一性 , (c)hRARαのDNA結合ドメインと比較して約60%未満のアミノ酸同 一性, を有するDNA結合ドメインならびにその機能性フラグメントである単離DNA 27.DNAによってコードされるポリペプチドは配列番号:2に示すアミノ 酸104-169の配列と実質的に同一のDNA結合ドメインからなる「請求項 26」のDNA 28.DNAによってコードされるポリペプチドは配列番号:2に示すアミノ 酸1-513の配列と実質的に同一の配列を有する「請求項27」のDNA 29.DNAは配列番号:1に示すヌクレオチド163-1704と実質的に 同一のヌクレオチド配列を有するセグメントからなる「請求項28」のDNA 30.pXR2C8である「請求項29」のDNA 31.少なくとも9個のCys残基をもつ約66アミノ酸のDNA結合ドメイン を有することを特徴とする単離ポリペプチドであり,このDNA結合ドメインは (a)hRXR-αのDNA結合ドメインと比較して約75%を越えるアミノ 酸同一性, (b)hGRのDNA結合ドメインと比較して約60%未満のアミノ酸同一性 , (c)hRARαのDNA結合ドメインと比較して約60%未満のアミノ酸同 一性, を有するDNA結合ドメインならびにその機能性フラグメントである単離ポリペ プチド 32.ポリペプチドは配列番号:2に示すアミノ酸104-169の配列と実 質的に同一の配列をもつDNA結合ドメインからなる「請求項31」のポリペプ チド 33.ポリペプチドは配列番号:2に示すアミノ酸1-513の配列と実質的 に同一の配列を有する「請求項32」のポリペプチド 34.ポリペプチドはpXR2C8によってコードされる「請求項33」のポ リペプチド
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