JP2006068010A - レチノイドx受容体相互作用性ポリペプチドならびに関連する分子および方法 - Google Patents

レチノイドx受容体相互作用性ポリペプチドならびに関連する分子および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被験タンパク質がレチノイドX受容体タンパク質と相互作用する能力を有するか否かを判定する方法を提供する。
【解決手段】(a)(i)あるタンパク質の結合部位に機能的に結合させたレポーター遺伝子と、(ii)タンパク質結合部位に特異的に結合することができる結合部分に共有結合したレチノイドX受容体タンパク質を含む第一の融合タンパク質を発現する第一の融合遺伝子と、(iii)遺伝子活性化部分に共有結合した被験タンパク質を含む第二の融合タンパク質を発現する第二の融合遺伝子とを含む、宿主細胞を提供すること、および(b)該被験タンパク質がレチノイドX受容体タンパク質と相互作用する能力を有する否かを示す指標として、被験タンパク質がレポーター遺伝子の発現を増強させるか否かを判定すること。また、レチノイドX受容体-相互作用性タンパク質をコードする精製されたDNA、およびこのようなDNAから発現するポリペプチドも提供する。
【選択図】図3

Description

発明の背景
本発明は受容体タンパク質に関する。
本発明の一部は政府基金によってなされたものであり、このため政府は本発明に関して特定の権利を有する。
レチノイドX受容体(RXR)は、細胞内ホルモン受容体の大きなスーパーファミリーに属する。これらのタンパク質は、特異的なDNA配列に結合し、特異的リガンドによる活性化に応じて、標的遺伝子の転写を直接的に調節する(「Leidら、Trends Biochem.Sci.17:427〜433,1992」;「Leidら、Cell 68:377〜395, 1992」;「Mangelsdorfら、Nature 345:224〜229,1990」および「Yuら、Cell 67:1251〜1266,1991」)。RXRは、DNA結合ドメイン内部に保存されている小領域によって定義されるスーパーファミリー中の大きなサブグループに属する。このグループには、レチノイン酸、甲状腺ホルモンおよびビタミンDに対する受容体のほか、特徴がまだ明らかでなく、リガンドも同定されていないオーファン受容体と呼ばれるその他の多数のタンパク質も含まれる。単量体として、このクラスに属するメンバーは、六量体共通配列AGGTCAに関連する配列と結合することができる。RXRホモ二量体は、この共通配列の、単一の塩基対で区切られた直列型反復配列と結合し(Manglesdorfら、Cell 66:555〜561, 1991)、β-RAREを含むその他の因子とも結合すると思われる(Zhangら、Nature 358:587〜591, 1992)。これらのホモ二量体の結合部位は、RXAのリガンドである9-cis-RAと特異的に反応する。さらにRXRは、このファミリーに属する、全transレチノイン酸、甲状腺ホルモン(T3)およびビタミンDの受容体を含むメンバーの多くとヘテロ二量体を形成する。このヘテロ二量体化により、これらの受容体の特異的応答配列に対する親和性は著しく高まり(「Yuら、Cell 67:1251〜1266, 1991」;「Zhangら、Nature 358:587〜591, 1992」;「Buggeら、EMBO J. 11:1409〜1418, 1992」)、最近の知見からも、少なくとも甲状腺ホルモン受容体‐RXR複合体が完全なホルモン依存的転写活性を発現するためには、ヘテロ二量体化が必要であることが立証されている。
哺乳類には、RXRのα、βおよびγアイソフォームをコードする3つの遺伝子が存在する(Mangelsdorfら、Genes & Dev. 6:329〜344, 1992)。マウスのRXR(Mangelsdorfら、Genes & Dev. 6:329〜344, 1992)ならびにアフリカツメガエル(Blumbergら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:2321〜2325, 1992)およびショウジョウバエ(Oroら、Nature 347:298〜301, 1990)で発見されたRXRの相同体の発現パターンから、RXRファミリーは成体における生理機能のほか、発生および中枢神経系分化のいくつかの局面で重要な役割を果たしていることが示唆される。RXRが9-cis-RA代謝物と特異的に反応し、RARとヘテロ二量体を形成するという2つの点に基づき、RXRがレチノイドの広範な調節作用において中心的な役割を果たしていることは明らかである。さらに、同じファミリーの他のメンバーとヘテロ二量体化による相互作用を示すことは、RXRが甲状腺ホルモン、ビタミンD、およびおそらく他の化合物に対する反応においても中心的な役割を果たしていることを示している。このような2つの機能を有する因子は、核内受容体スーパーファミリーの中ではほかにみられない。
発明の概要
第一の局面において、本発明は一般的に、被験タンパク質がレチノイドX受容体(RXR)タンパク質と相互作用することができるか否かを判定する方法を特徴とする。本方法には、(a)(i)あるタンパク質の結合部位と機能的に結合させたレポーター遺伝子と、(ii)タンパク質結合部位に特異的に結合することができる結合部分に共有結合したレチノイドX受容体タンパク質を含む第一の融合タンパク質を発現する第一の融合遺伝子と、(iii)遺伝子活性化部分に共有結合した被験タンパク質を含む第二の融合タンパク質を発現する第二の融合遺伝子とを含む宿主細胞の提供、および(b)被験タンパク質がレチノイドX受容体タンパク質と相互作用しうるか否かを示す指標としての、被験タンパク質がレポーター遺伝子の発現を増強させるか否かの判定、が含まれる。
好ましい態様において、本方法はさらに、レチノイドX受容体(好ましくは、9-cis-RA)と結合するリガンドで宿主細胞を処理すること、および細胞をリガンドで処理した後直ちにレポーター遺伝子の発現を増強させるか否かによってリガンド依存的相互作用性タンパク質を同定することを含む。もう一つの好ましい態様において、本方法はさらに、レチノイドX受容体と結合するリガンドで宿主細胞を処理すること、およびリガンド処理をしたか否かにかかわらず、レポーター遺伝子の発現を増強させる能力によりリガンド依存的相互作用性タンパク質を同定することを含む。また別の好ましい態様において、本方法はさらに、レチノイドX受容体と結合するリガンドで宿主細胞を処理すること、および非リガンド処理時にはレポーター遺伝子の発現を増強させるが、リガンド処理時には発現増強がみられないことによりリガンド感受性相互作用性タンパク質を同定することを含む。
その他の好ましい態様において、この遺伝子活性化部分は、B42の遺伝子活性化部分である。
第二の局面において、本発明は、レチノイドX受容体(RXR)-相互作用性タンパク質の実質的に純粋な調製物を特徴とする。好ましくは、このRXR-相互作用性タンパク質はRIP14、RIP15、RIP110、もしくはRIP13であり、または図4、5、10および11(配列番号:1〜5)のいずれかに示すアミノ酸配列と実質的に同一なアミノ酸配列を含み、例えばヒトなどの哺乳類由来であり、RXRの存在下でβ-RARE部位に結合し、またはRXRの存在下でEcRE部位に結合する。
本発明はまた、RXR-相互作用性タンパク質をコードし、好ましくはヒトRXR-相互作用性タンパク質(例えば、RXR-相互作用性タンパク質RIP14(配列番号:6、14)、RIP15(配列番号:7)、RIP110(配列番号:8)、またはRIP13(配列番号:9))をコードする配列を含む精製されたDNA(例えばcDNA)と、本発明の精製されたDNAを含むベクターおよび細胞と、RXR-相互作用性タンパク質をコードし、細胞内で発現するように配置されたDNAによって形質転換した細胞を提供することを含む、組換えRXR-相互作用性タンパク質を産生し、DNAの発現条件下で形質転換細胞を培養し、組換えRXR-相互作用性タンパク質を単離する方法とを特徴とする。本発明はさらに、本発明の精製されたDNAをこうして発現させることによって産生されるRXR-相互作用性組換えタンパク質を特徴とする。
本明細書に用いる「レポーター遺伝子」は、その発現の程度を定量化することができる遺伝子を意味する。このような遺伝子には、lacZ、例えば酵母LEU2遺伝子などのアミノ酸生合成遺伝子、ルシフェラーゼ、または哺乳類クロラムフェニコール・アセチルトランスフェラーゼ(CAT)遺伝子などが含まれるが、これに制限されるわけではない。レポーター遺伝子は染色体に組み込まれていてもよく、自律複製プラスミド(例えば、酵母2μプラスミド)内に含まれていてもよい。
「機能的に結合させた」とは、適切な分子(例えば、転写活性化タンパク質または転写活性化ドメインを含むタンパク質)が調節配列に結合した時にのみ遺伝子発現が起こるような様式で、ある遺伝子と調節配列とが結合していることを意味する。
「結合部分」とは、特異的なポリペプチドを特定のDNA配列(すなわち「タンパク質結合部位」)と結合するよう指向させることができる、一続きのアミノ酸を意味する。LexAは、本発明において好ましいDNA結合部分を示す。しかし、その他の多くの転写不活性または本質的に転写不活性のDNA結合ドメインを代わりに用いてもよい。GAL4 DNA結合ドメインは、本明細書にて説明する系には幾分好ましくないDNA結合部分である。
「遺伝子活性化部分」とは、ある遺伝子の制御領域に結合することによって、その遺伝子の発現を誘導することができる一続きのアミノ酸を意味する。本明細書に用いる「弱い遺伝子活性化部分」とは、GAL4活性化領域II(MaおよびPtashne, Cell 48:847, 1987)の作用によって起こる活性化レベルよりも低いレベルで、好ましくはMaおよびPtashne(Cell 51:113, 1987)が報告しているB42活性化ドメインの作用によって起こる活性化レベルと同じかそれよりも低いレベルで、遺伝子発現を誘導する一続きのアミノ酸を意味する。活性化レベルは、いかなる下流レポーター遺伝子系を用いても測定することができ、平行解析の場合は、GAL4-またはB42-ポリペプチドによって誘発される発現のレベルを、被験ポリペプチドによって誘発される発現のレベルと比較して測定することができる。
「RXR-相互作用性タンパク質」とは、本明細書にて説明するインビボタンパク質相互作用解析において、直接的または間接的に身体内でレチノイドX受容体と相互作用するポリペプチドを意味する。このような相互作用は、ホルモン(もしくはリガンド)依存的であっても、非依存的であっても、またはホルモン(もしくはリガンド)感受性であってもよい。相互作用によって本明細書にて説明する相互作用解析における陽性の結果が得られる限りにおいて、それは一過性に生じるものであってもよい。好ましくは、このようなポリペプチドは、本明細書にて説明する相互作用性タンパク質のアミノ酸配列(例えば、RIP14、RIP15、RIP110、またはRIP13)と、レチノイドX受容体との相互作用点において少なくとも85%、好ましくは90%、最も好ましくは95%、理想的には99%の同一性を有し、全体的には少なくとも80%、好ましくは90%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
「実質的に純粋」とは、該化合物すなわちRXR-相互作用性タンパク質が、重量(乾燥重量)にして少なくとも60%含まれている調製物を意味する。好ましくは、この調製物は該化合物を重量にして少なくとも75%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも99%を含む。純度は、例えばカラムクロマトグラフィー、ポリアクリルアミドゲル電気泳動、またはHPLC解析などのいかなる適当な方法によっても測定することができる。
「精製されたDNA」とは、そのDNAが由来する生物体の天然型ゲノムにおいて隣接している2つのコード配列(一方は5'側、もう一方は3'側に位置する)とは直接に接していないDNAを意味する。したがってこの用語には、例えば、ベクター、自律複製プラスミドもしくはウイルス、または原核生物もしくは真核生物のゲノムDNAに組み込まれた組換えDNA、または他の配列を含まない分離分子として存在しているもの(例えば、cDNA、またはPCR法もしくは制限酵素処理によって得たゲノムDNA断片)が含まれる。また、付加的なポリペプチド配列をコードするハイブリッド遺伝子の一部である組換えDNAも含まれる。
「実質的に同一な」とは、例えばアミノ酸の1つが同じクラスの別のアミノ酸(例えば、バリンとグリシン、アルギニンとリジンなど)に置換する場合のような保存的アミノ酸置換、またはタンパク質の機能(例えば、本明細書に説明する方法によって測定される)を損なわないアミノ酸配列上の位置に、1つまたは複数の非保存的な置換、欠失、もしくは挿入が存在する点によってのみ異なるアミノ酸配列を意味する。好ましくは、このような配列は、図4、5、10、または11の配列(配列番号:1〜5)の1つと、アミノ酸レベルで少なくとも85%、より好ましくは90%、最も好ましくは95%の同一性を有する。「実質的に同一な」核酸配列は、上記のように定義した実質的に同一なアミノ酸配列をコードしている。
「形質転換細胞」とは、その内部に(またはその母細胞の内部に)、組換えDNA技術により、(本明細書では)RXR-相互作用性タンパク質をコードするDNA分子が導入された細胞を意味する。
「発現する位置にある」とは、DNA分子が、その配列の転写および翻訳を指向させるDNA配列(すなわち、例えばRXR-相互作用性タンパク質の産生を促進する配列)と隣接した位置にあることを意味する。
「精製抗体」とは、天然型のものに含まれるタンパク質および天然有機分子を除いた重量が、全体の少なくとも60%を占める抗体を意味する。好ましくは、この調製物には、重量にして少なくとも75%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも99%の抗体、例えばRXR-相互作用性タンパク質特異的抗体が含まれる。精製RXR-相互作用性タンパク質抗体は、例えば、組換え技術を用いて作製したRXR-相互作用性タンパク質を用いるアフィニティークロマトグラフィー法および標準的な方法によって得ることができる。
「特異的に結合する」とは、抗体が、RXR-相互作用性タンパク質を認識してそれと結合するが、例えば生物学的試料などのように自然な状態でRXR-相互作用性タンパク質を含む試料中に含まれるその他の分子は実質的に認識せず、それらとは結合しないことを意味する。
本発明のその他の特徴および利点は、以下の詳細な説明、および請求の範囲から明らかになると思われる。
詳細な説明
本出願者らは、レチノイドX受容体および、特にヒトRXRαのリガンド結合ドメインと身体内で相互作用するタンパク質を同定し単離するためにインビボ相互作用トラップ系を用いた。これらのタンパク質をRXR-相互作用性タンパク質(またはRIP)と命名する。RIPの単離および特徴分析の具体例を以下に示す。
RXRと特異的に相互作用するタンパク質の単離
最近、タンパク質‐タンパク質相互作用の同定および特徴分析のために、いくつかの遺伝学的手法が用いられている(例えば、「Fieldsら、Nature 340:245〜246,1989」;「Gyurisら、Cell 75:791〜803,1993」)。これらの系の中心となる概念は、真核生物の転写アクチベーターにおいて、転写活性化およびDNA結合は極めて異なる機能であり、一般に2つの離れたドメインに局在することである。非相同的な活性化ドメインに付着した、あるタンパク質のDNA結合ドメインを含むキメラ型転写アクチベーターの機能例の特徴分析は数多く行われている(「Greenら、Nature 325:75〜78,1987」;「Maら、Cell 51:113〜119,1987」)。この付着が単一のタンパク質の離れたドメインの共有結合によるものではなく、タンパク質‐タンパク質相互作用により生じた間接的なものであることが選択の基盤となる。相互作用トラップと呼ばれる、この種類の系の一型を用いて、Max(Zervosら、Cell 72:223〜232, 1993)、Cdc2(Gyurisら、Cell 75:791〜803, 1993)、およびRAG-1(Coumoら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 印刷中、1994)を含む種々の異なる標的と相互作用する新たなタンパク質がいくつか単離されている。
本発明者らは、ヒトRXRαのリガンド結合ドメインと相互作用するタンパク質をコードするcDNAを同定するために、相互作用トラップを用いた(Gyurisら、Cell 75:791〜803, 1993)。図1に示したように、完全型の細菌LexAリプレッサータンパク質(LexA-RXR)と融合させたRXRαのヒンジ(D)ドメインおよびリガンド結合(E)ドメインを含むキメラ型タンパク質は、9-cis-RAの有無にかかわらず、酵母では強力な転写アクチベーターとしては作用しない。しかし、LexA-RXRは、RXRと特異的に相互作用する甲状腺ホルモン受容体などのその他のタンパク質と結合している転写活性化ドメインを含む融合タンパク質も発現している細胞内では、LexA結合部位からの発現を活性化する。
RXR-相互作用性タンパク質を単離するため、本発明者らは、B42転写活性化ドメインにcDNA配列を融合させた(Maら、Cell 51:113〜119, 1987)酵母ベクターpJG4-5の誘導体を用いて、マウス肝臓cDNAライブラリーを作製した(Gyurisら、Cell 75:791〜803, 1993, 下記参照)。肝臓を選択した理由は、核内ホルモン受容体スーパーファミリーに属する多くのメンバーが作用する主要な標的器官であるためである。本明細書に説明する通り、このライブラリーを、LexA-RXRを発現しており、β-ガラクトシダーゼ(β-gal)およびLEU2遺伝子の転写がいずれもLexA結合部位の制御下にある宿主細胞に導入した。
9-cis-RAの存在下または非存在下における2つの独立したスクリーニング系を用いて、3×10個の酵母一次形質転換体中のβ-gal発現コロニーの数を算定した。ガラクトース量の増加によってB42-cDNA融合タンパク質の発現は誘導されるため、各々の条件で得られた候補に関して、9-cis-RAの存在下または非存在下において、β-galおよびLEU2の双方がガラクトース依存的に発現するか否かを、適した指標プレートを用いて検討した(下記参照)。RXRとの相互作用の特異性を検討するために、一定のガラクトース依存性を示した多数の候補からcDNAプラスミドを再び取り出し、LexA単独またはその他LexA融合タンパク質(例えば、LexA-Cdc2)を発現している宿主細胞に再導入した。
LexA-RXRと特異的な相互作用を示した候補に関して、適したベクタープライマーを用いて、B42融合接合部の前後の塩基配列を分析し、付加的な配列を決定した。それから導出されたアミノ酸配列を、GCG(Devereuxら、Nucleic Acids Res. 12:387〜395)およびBLAST(Altschulら、J. Mol. Biol. 215:403〜410, 1990)プログラムを用いて、ジェンバンク社およびEMBLのデータベースの内容と比較した。この配列比較の結果、独立に単離された多くのクローンが、RXRのヘテロ二量体の相手として知られているPPAR(8クローン)またはRARα(6クローン)のいずれかをコードしていることが判明し、このスクリーニング系の特異性が強く裏づけられた。ヘテロ二量体の主要な機能はリガンド結合ドメインに由来するという事実から推測されたように、これらのクローンにはすべて完全なリガンド結合ドメインが含まれていた。PPAR(Issemannら、Nature 347:645〜650, 1990)は、3つのクローンではDNA結合(C)ドメインのN端に隣接する第84アミノ酸から開始しており、4つのクローンではCドメイン内部の第91位から、残る1つではCドメインのすぐ後に続く第170位から開始していた。RAR(Leroyら、EMBO J. 10:59〜69)については、6つのクローンのすべてが、Cドメイン内の第132アミノ酸から開始していた。以前の結果では、LexA-RXRが、B42と甲状腺ホルモン受容体とが融合したキメラ体と強い相互作用を生じることが示されているが、B42-TRクローンはまったく得られず、おそらく肝臓におけるTR mRNAの発現量が極めて少ないためと考えられた。
B42とビタミンD結合タンパク質(Yangら、Genomics 7:509〜516, 1990)との融合には独立した3種類がみられ、6つのクローンが単離された。この分泌タンパク質が、通常の細胞内で核内RXRタンパク質と相互作用するとは考えにくいため、これらのクローンが得られた理由を説明することは難しい。ビタミンD結合タンパク質が、RXRのヘテロ二量体の相手であるビタミンD受容体とある程度構造的に類似していて、この構造的保存性が相互作用の基盤となっていることは十分に考えられる。しかし、このタンパク質のRXRとの相互作用が酵母系の単なるアーチファクトである可能性もあるため、これらのクローンについてはこれ以上検討しなかった。
その他のいくつかのクローンは新規なタンパク質をコードしていた。RIP14およびRIP15の2つは、核内受容体スーパーファミリーに属する、これまで報告されていないオーファン受容体である。PPARおよびRARの単離体と同じく、いずれの場合も、B42融合接合部は、DNA(C)ドメインとリガンド結合(E)ドメインとの境界に位置するヒンジ(D)ドメインの起始部付近に存在した。その他の2つのクローンであるRIP13およびRIP110は、既知のタンパク質のいずれとも有意な類似性が認められず、転写コアクチベーターの候補である。
RXRと相互作用する因子のいくつかによって誘発されるβ-galの発現量をさらに定量的に評価した(本明細書に説明した通り)。一連の適した菌株の液体培養物に関するβ-ガラクトシダーゼ解析の結果を図1に示した。B42-TRに関する従来の結果および多数の生化学的研究(「Leidら、Cell 68:377〜395, 1992」;「Zhangら、Nature 358:587〜591, 1991」)から推定されるように、B42-RARのLexA-RXRとの相互作用は、9-cis-RAの有無とは無関係であった。LexA-RXRならびにRIP14およびRIP15のキメラ体を同時発現している細胞では、RXRリガンドである9-cis-RAの有無とは無関係に、B42-BARと匹敵しうる量のβ-galを発現することが示されており、これはRXRとの相互作用が比較的強く、リガンド非依存的であることを意味する。RIP13については、9-cis-RAの非存在下でも有意のβ-galの発現が認められたが、9-cis-RAの存在下では約3倍に増強した。RIP110については、9-cis-RAの非存在下でのβ-galの発現は基底レベルに過ぎなかったが、9-cis-RAの存在下では発現が強く誘導され、このタンパク質のRXRとの相互作用はリガンド依存的であることが示された。
これらのRIPポリペプチドのいずれかをコードするヒトcDNAは、ヒトcDNAライブラリー(例えば、ヒト肝臓cDNAライブラリー)およびハイブリダイゼーションの標準的手法を用いて単離することができると思われる。
RIPとその他の受容体との相互作用
RIPクローンと、RAR、TR、グルココルチコイド受容体(GR)、および本研究所において単離したオーファン受容体であるMB67(Baesら、Mol. Cell. Biol. 14:1544〜1552, 1994)を含む、スーパーファミリーのその他のメンバーとの相互作用も、一連の適したLexA融合体を用いて検討した。特に、表1に示した実験は以下のようにして実施した。LexA結合部位の制御を受けているlacZレポーター遺伝子を含む酵母形質転換体に、指定されたB42-およびLexA-融合タンパク質の発現ベクターを、X-galを含むガラクトース-UraHisTrpプレート上にてトランスフェクションし、2日間インキュベートした。β-ガラクトシダーゼ活性の相対値を算出し、以下に従って記述した。B=青(強い相互作用)、LB=薄い青(弱い相互作用)、W=無色(相互作用せず)、nt=未検。相互作用の検査では、各プレートについて少なくとも3つの別々のコロニーを対象とした。リガンドの作用を検討するために、細胞接種の直前に、適したリガンドの10−6M溶液100μlをプレート上に塗布した(RXRに対しては9-cis-RA、TRにはT3、RARには全trans-RA)。B42-PPARについては、スクリーニングによって単離したプラスミドを用いた。RARの全長型および切断型のそれぞれをLexAと融合して検討したところ、全長の融合体のみを用いて検討したB42-110を除き、B42融合体のすべてと結果は同一であった。
表1に示した通り、RIP13およびRIP110は、グルココルチコイド受容体(GR)を除くすべてのタンパク質と相互作用したが、RIP14およびRIP15が相互作用したのはRXRのみであった。
Figure 2006068010
RIP13の、通常のすべての受容体との相互作用は、リガンドの有無による影響を受けなかった。LexA-RXRと同じく、RIP110はリガンド依存的にLexA-TRと相互作用した。しかし、LexA-RARとの相互作用はレチノイン酸依存的ではなく、リガンドがまだ明らかになっていないMB67とも恒常的に相互作用を示した。このオーファン受容体は、外因性リガンドをまったく添加しない条件で増殖させた哺乳類細胞中で強い転写活性を示した。これらの相互作用についてRIP13およびRIP110が示した独特の性質は、これらのタンパク質が、核内ホルモン受容体スーパーファミリーの保存機能に関して非常に重要な役割を果たしていることを示唆する。特に、RIP13がスーパーファミリーの多様なメンバーと相互作用を生じたことは、多くの異なる受容体に共通する過程のいくつかにRIP13が関与している可能性があることを示している。これには直接的な転写調節のほか、例えば核内輸送が含まれる可能性がある。RIP110の相互作用にリガンド依存性があることは、RIP110がリガンド依存的転写またはその他の活動に直接的に関与している可能性を示している。
RIP14およびRIP15の全長cDNAの単離
本明細書に説明した通りのノーザンブロット解析により、マウスでは、RIP14が主に約1.8〜2.2kbの幅広いバンドとして肝臓および腎臓のみに発現することが示された(図2)。量ははるかに少ないが、これより分子量の高い分子種も3〜4種類認められた。これに対して、約2.3kbのRIP15 mRNAは多くの組織で普遍的に発現していた。これらのmRNAの全長クローンを得るために、マウス肝臓cDNAライブラリーを構築し、RIP14およびRIP15をプローブとして用いる通常のハイブリダイゼーション法によってスクリーニングを行った。RIP14については8種の異なるクローンが得られ、RIP15については4種が得られた。
RIP14の8種のクローンのすべてを、多数の制限酵素によって消化し、部分的または完全に塩基配列決定を行うことによって分析した。図3に図示した通り、これらのクローンは、それぞれRIP14-1およびRIP14-2と命名した異なるアイソフォームをコードする2つのサブグループに分けることができた。オープンリーディングフレームの第1メチオニンから開始することに基づくと、RIP14-1アイソフォームは484アミノ酸を含むタンパク質である。このメチオニンの上流にインフレーム終止コドンは存在しないため、このアイソフォームには付加的なN端配列を含むことが可能である。しかし、RIP14-1配列の5'端に特異的なオリゴヌクレオチドと、共通プローブによって認識される幅広いバンドのごく一部とがハイブリダイズすることによって示された通り、RIP14-1 mRNAの長さは約1.8〜2.0kbであり、ポリA尾部を200ヌクレオチド長と仮定すれば、クローニングされた配列は約2kbとなる。したがって、このようなN端延長部分が存在しても、それはごくわずかなものでしかありえない。受容体スーパーファミリーのメンバーの多くは、5'端に付加的な上流AUGコドンを含む数百ヌクレオチド長の非翻訳領域を有しているため、正しいRIP14-1配列は、図4に示した内容の下流にあるメチオニンから開始しているという可能性もある。単純化するために、本発明者らは、指定されたリーディングフレームは全長であると仮定した。以下に説明する通り、インビトロ翻訳の結果は、この仮定と一致した。
RIP14-2群は、RIP14-1と2つの点で異なっていた。まず第一に、クローン3およびクローン12は、RIP14-1コード領域と思われる領域の内部に、RIP14-1とは異なる同類の5'配列をいずれも保有していた。また、クローン12に特異的な5'端配列の大部分は、RIP14-2クラスに共通した領域に由来する63塩基対の付加的なコピーから成っていた(図3および4)。この差異を生じた理由は不明である。推測された通り、これらのより長いRIP14-2配列に特異的なプローブを用いたハイブリダイゼーションの結果、共通プローブで認識される幅広いバンドの上部が検出され、このためRIP14-2 mRNAの全長は約2.0〜2.2kbであることが示された。これは、得られた配列にポリA尾部の長さを加えた推定値である約2.2kbとよく一致する。配列が異なるため、451アミノ酸を含むRIP14-2アイソフォームのオープンリーディングフレームの第1メチオニンは、推測されるRIP14-1配列の第38残基と対応する。また、RIP14-2も、DNA結合ドメインのC端から4アミノ酸下流の位置に4つのアミノ酸が挿入されている点がRIP14-1とは異なる。この挿入はRIP14-2型の5'端を含むクローンのみに認められるが、RIP14-1型のmRNAのサブセットに存在していて、RIP14-2型のmRNAのサブセットには存在しないという可能性も考えられる。しかし、このような2つのアイソフォームが存在するという証拠は今のところない。
RIP14の複雑な構造を有するのとは対照的に、RIP15のクローンは、5'端が64塩基対長いものが1つあることを除けば、すべて同一の配列である。4つのクローンはすべて、推定446アミノ酸のRIP15タンパク質に関して、開始コドンの9塩基上流にインフレーム・ターミネーターが位置する同一のオープンリーディングフレームを含む(図5)。
2種のRIP14アイソフォームに関する転写物のインビトロ翻訳では、RIP14-1に対応するタンパク質の方が、RIP14-2のものよりもわずかに分子量が高く、それぞれ約57kdおよび55kdであった(図6)。これは推定サイズの55kdおよび52kdとよく対応し、開始コドンの割り当て量とも一致する。RIP15の分子量の算出値は約48kdである。しかし、インビトロ翻訳の主要産物は約60kdであった(図6)。この明らかな移動の違いの理由は不明である。
したがって以上を要約すると、RIP15遺伝子は明らかに単一の産物をコードしており、RIP14遺伝子は少なくとも2つの類似したアイソフォームを発現する。スーパーファミリーのその他のメンバーに交代性プロモーター利用の例がいくつかあることから類推すると、RIP14 cDNAの2つの主要なクラスの5'端が異なるのはこの機序による可能性が高いと考えられる。このcDNAは全長と思われるため、単一のプロモーターからの共通転写物の選択的スプライシングにそれらが由来するというもう一つの可能性は低いと考えられる。N端におけるこの比較的共通性の高い変異とは対照的に、RIP14アイソフォームのDドメイン内にみられる変異は受容体スーパーファミリーの中では明らかに独特なものである。RIP14遺伝子の構造に関する情報がないため、この変異が生じた理由を確かめることはできない。しかし、挿入配列の最初の6ヌクレオチドは、5'端共通配列またはスプライス供与部位(GU(A/G)AGU)(配列番号:10)と一致するため、それは選択的な供与部位利用の結果である可能性が非常に高いと考えられる。
図7において、2つのオーファン受容体のアミノ酸配列を、核内ホルモン受容体スーパーファミリーのその他のいくつかのメンバーと比較した。DNA結合(C)ドメインでは、RIP14は昆虫エクジソン受容体と最も類似性が高く、例えば、ショウジョウバエのそれとの配列同一性は82%であった(Koelleら、Cell 67:59〜77, 1991)。興味深いことに、RIP15はスーパーファミリーのメンバーの中で2番目にRIP14とこのドメインが類似しており、同一性は67%である。RIP15のDNA結合ドメインとエクジソン受容体との同一性は64%であり、これらの3つの配列は、スーパーファミリーの中ではかなり異なるサブグループである。RIP15のCドメインの配列にみられる明瞭な特徴は、2つのジンクモジュールの間にある短い領域に2アミノ酸が挿入されていることである。それらと、CドメインのいずれかにあるRIP14/RIP15/エクジソン受容体サブグループとの全体的な配列同一性は特別高くないが、甲状腺ホルモン受容体にも同様の挿入が認められる。
RIP14およびRIP15はいずれも、リガンド依存的転写活性化に関連したC端保存配列(Danielianら、EMBO J. 11:1025〜1033, 1992)を含むその他のオーファン受容体および通常の受容体(「Seagravesら、Gene & Dev. 4:204〜219, 1990」;「Ameroら、Mol. Endocrinol 6:3〜8, 1992」;「Laudetら、EMBO J 11:1003〜1013, 1992」)の、推定されるリガンド結合および二量体化(E)ドメインに存在する保存配列モチーフのすべてと一致する部分を含む。Cドメインの場合と同じく、リガンド/二量体化ドメインに基づく全体的な比較の結果、RIP14およびRIP15はエクジソン受容体も含まれる異なるサブグループに位置づけられた。この領域内において、RIP14とRIP15およびエクジソン受容体との同一性はそれぞれ42%および37%であり、RIP15とエクジソン受容体との同一性は42%であった。全体的には、これらの3つのタンパク質には、TRとRARとの関係と同様に、互いに密接な関連がみられた。
RIP14およびRIP15とRXRとのヘテロ二量体はDNAに特異的に結合する
各々のオーファン受容体によって認識されるDNA配列を同定するために、インビトロ翻訳によって得たタンパク質を用いてゲルシフト分析を行った。これらはエクジソン受容体との配列類似性が高いため、研究が進んでいるショウジョウバエhsp27プロモーターのエクジソン反応要素(EcRE)(Riddioloughら、EMBO J. 6:3729〜3734, 1987)と、2つのオーファン受容体との結合を、RXRの存在下または非存在下において検討した。この要素は、受容体結合性の共通配列AGGTCAを、1つの塩基対を境にして逆方向反復させたもの(IR-1)と一致する2つの六量体から成る。図8のパネルAに示した通り、RIP14-1は、RXRの存在下においてのみEcREと結合した。ほぼ等しい量のRIP14タンパク質を用いた場合には、RIP14-2アイソフォームとこの要素との結合は、RIP14-1のそれよりも弱かった。RIP15は、RXRの有無にかかわらず、EcREと結合しなかった。ヒトRARβ2アイソフォーム(βRARE)のプロモーターから得られたレチノイン酸反応要素(de Theら、Nature 343:177〜180, 1990)を含むその他のいくつかのDNA要素も、ゲルシフト分析により検討した。RXRの存在下では、βRAREはRIP14アイソフォームおよびRIP15のいずれとも結合した(図8、パネルB)。さらに、ほぼ等しい量のRIP14タンパク質を用いた場合には、RIP14-2/RXRヘテロ二量体の結合性は、RIP14-1/RXRヘテロ二量体よりも弱かった(図8、パネルB、レーン10および14)。EcREについて得た結果とは対照的に、RIP14-1はRXRの非存在下においてもβRAREと一定の結合を示した。
RIP14-1とRIP14-2との間にみられた明らかな結合親和性の違いは、短いA/Bドメインにおける変異、またはRIP14-2のDドメインに付加された4アミノ酸によると考えられる。前者は、A/Bドメインの違いによってオーファンRORアイソフォームによるDNA結合に影響が生じるという最近の報告と一致すると思われる(Giguereら、Genes & Dev. 8:538〜553, 1994)。後者は、DNAの直列反復配列との結合に対する、スーパーファミリーのその他のメンバーのヘテロ二量体の作用と関連する、Tボックス(Wilsonら、Science 2546:107〜110, 1992)と呼ばれる領域内に挿入が起こっているという事実と一致すると思われる。RIP14-1のDドメインに対応する領域に4アミノ酸(MYTG)を付加されたP14-2を含むキメラ型受容体を作製し、RXRの存在下において、βRAREおよびEcREの双方との結合について検討した。図8のパネルB、レーン13に示した通り、このキメラ型タンパク質(RIP14C)のβRAREとの結合性は、アイソフォーム2よりもアイソフォーム1に類似していた。EcREについても同様の結果が得られた。RIP14-1への挿入による結合性への影響がみられなかったことから、A/Bドメインにおける差異により2つのアイソフォームの結合親和性の違いが生じることが示唆される。
以上の結果から、本発明者らは、RIP14およびRIP15はいずれも、RXRとのヘテロ二量体などの一部重複した特異的な要素と結合すると結論した。
RIP14およびRIP15のDNA結合特異性が少なくとも部分的には重複していることは、それらのDNA結合ドメインに類似性がみられることと一致しており、機能的な役割も重複していることが示唆される。いずれもβRAREと相互作用するため、これらの機能にレチノイドに対する複雑な反応が含まれる可能性もある。しかし、一過性トランスフェクションを行った際に、この2つのオーファン受容体の完全型およびキメラ型がいずれも不活性であったことは、両者とも、まだ同定されていないリガンドとの結合またはその他の過程による活性化を必要とすることを示している。
RIP14およびRIP15のインビボでの機能
RIP14-1、RIP14-2、およびRIP15の転写活性を調べるため、それぞれを発現するベクターを、TKプロモーターの上流にβRAREの3コピーを挿入したルシフェラーゼレポータープラスミド(Baesら、Mol. Cell. Biol. 14:1544〜1552, 1994、本明細書に記載)とともにHepG2細胞に同時トランスフェクションした。このレポーターの発現は、レチノイン酸の存在下ではRARにより100倍以上にトランス活性化され、構成的と思われるオーファン受容体MB67により20〜50倍にトランス活性化される(Baseら、Mol, Cell. Biol. 14:1544〜1552)。いずれの試験条件においても、RIP14の2つのアイソフォームおよびRIP15はいずれもβRAREレポーターをトランス活性化しなかった(図9)。これは、甲状腺ホルモン受容体(TR)のA/BおよびDNA結合(C)ドメインに、それぞれのオーファン受容体のヒンジ(D)およびリガンド結合(E)ドメインを融合させたキメラ体を用いて確認した。これらのキメラ体を、合成パリンドロームT3反応要素(TREpal)(Brentら、Mol. Endocrinol. 3:1996〜2004, 1989)の2コピーを含む類似のレポータープラスミドとともに同時トランスフェクションした際には、TR-RIP14キメラ体ではCDMベクター単独の場合と有意の差はみられなかった。TR-RIP15キメラ体では、種々の条件において2〜3倍の活性化が認められた。しかし、この効果は、T3の存在下においてTRによって50倍の活性化が認められたことに比べると極めてわずかである。
これらのトランスフェクションデータから、いずれのオーファン受容体も、転写活性化のためには特異的なリガンドを必要とすることが示唆される。オーファン受容体のリガンドである可能性のある、ヒドロキシコレステロールのいくつか、デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)、α-トコフェロール、甲状腺ホルモン(TR)、リバースT3、およびレチノイドのいくつかを含む多くの化合物について検討した。しかし、以上の化合物には何ら特異的活性は認められなかった。
オーファン受容体にRXRαを同時トランスフェクションした場合に、基底レベルの発現には影響がみられなかった(図9)。9-cis-RAの存在下において、RXR単独による同時トランスフェクションを行った結果、βRAREレポーター遺伝子が強く活性化された(図9)。これまでの結果(Zhangら、Nature 358:587〜591, 1992)からみて、この効果は主にRXRホモ二量体によって媒介されると考えられるが、RXRの内因性RARとのヘテロ二量体も寄与している可能性がある。RIP14-1による同時トランスフェクションでは、9-cis-RA誘導性の発現が約90%低下し、RIP15による同時トランスフェクションでは、これは完全に阻害された(図9)。βRAREとの結合親和性が幾分低いRIP14-2では、9-cis-RA誘導性の発現が60%低下した(図9)。これらの抑制効果は、不活性型RIP/RXRヘテロ二量体のβRAREとの直接的な結合、または複合体中でRXRが封鎖されることによる間接的な効果のいずれかによると考えられる。いずれの場合も、結果はRIPタンパク質がこのようなトランスフェクション体で発現していることを裏づけており、いすれのオーファン受容体も複雑なレチノイド反応に関与していることを示唆している。
RIP110およびRIP13
標準的手法によってRIP110およびRIP13のcDNAの塩基配列を決定し、同じく標準的手法により、それから導き出されるアミノ酸配列を決定した。これらの配列を図10および11に示した。
上記の実験に用いた材料および方法を以下に説明する。
菌株およびプラスミド
LexA融合タンパク質は、完全型のLexAタンパク質を発現するLexA融合ベクターの誘導物(LexA(1-202)+PL)(Gyurisら、Cell 75:791〜803, 1993)から発現させた。LexA-RXRおよびLexA-TR融合体は、DNA結合ドメインのC端部分からC末端までヒトRXRαおよびラットTRβの配列を含む。LexAのRAR、MB67、およびGRとの類似の融合体は、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)を用いて作製した。LexA-RARについては、さらに完全型のRARαを融合させたものも作製した。B42融合タンパク質は、以下に説明するcDNAライブラリーから単離するか、標準的手順を用いてベクターpJG4-5の誘導物(Gyurisら、Cell 75:791〜803, 1993)に挿入した。インビトロ翻訳のために、すでに報告されているバクテリオファージT7プロモーター発現ベクター(Carterら、Mol. Cell. Biol. 印刷中、1994)に適切な断片をクローニングし、バクテリオファージT7 RNAポリメラーゼを用いて発現させた。哺乳類発現ベクターにはCDMの誘導物(Seed, Nature 329:840〜842, 1987)を、レポータープラスミドには、ヘルペスウイルスTKプロモーターがルシフェラーゼの発現を引き起こすようにしたpTKlucの誘導物(Carterら、Mol. Cell. Biol. 印刷中)を用いた。
酵母菌株には、染色体LEU遺伝子の発現がLexAオペレーターによって制御される、EGY48の誘導物(MATα leu2 trp1 his3 LEU2::pLexop6-LEU2(ΔUAS LEU2))(Gyurisら、Cell 75:791〜803, 1993; Zervosら、Cell 72:223〜232, 1993)を用いた。EGY48には、LexAオペレーター(URA3の選別のため)およびLexA融合発現ベクターLexA(1-202)+PLの誘導物(Gyurisら、Cell 75:791〜803, 1993)(HIS3の選別のため)によって大腸菌lacZ(β-ガラクトシダーゼ)遺伝子の発現が制御されている8H18-34によって形質転換を施すことが可能である(Gyurisら、Cell 75:791〜803, 1993)。
RXR相互作用因子のcDNAライブラリー・スクリーニングおよび特徴分析
標準的手順を用いて、B42発現ベクターpJG4-5の誘導物であるプラスミドcgatrp2(TRP1の選別のため)内に、オリゴ(dT)をプライマーとしたマウス肝臓cDNAライブラリーを構築した(Ausubelら、Current Protocols in Molecular Biology, Greene Pub. Assoc. New York, 1994)。このプラスミドは、P3プラスミドを含む大腸菌の菌株に形質転換を施した後に、cgatrp2のみ(宿主酵母に存在するその他の2つのプラスミドではなく)を再び取り出すために用いることができるtRNAサプレッサー遺伝子supFも含む。ライブラリーを増幅し、これを用いて、LexA-RXRを発現しているEGY48誘導物に形質転換を施した。3×10個の酵母一次形質転換体をグルコース-UraHisTrpプレートから採取し、これまでに記載された方法に従って回収した(Gyurisら、Cell 75:791〜803, 1993)。この細胞の2×10個を、9-cis-RAの存在下または非存在下のそれぞれの条件で、ガラクトース-UraHisTrpLeuプレートに平板培養した。LEU2を発現している約100コロニーを選別し、ガラクトース-UraHisTrpプレート上にてX-gal試験を行った。さらに分析を進めるために、Leuプレート上での増殖およびβ-ガラクトシダーゼの発現の両方に関して安定したガラクトース依存性を示すか否かに基づいて40コロニーを選別した(「Gyurisら、Cell 75:791〜803, 1993」;「Zervosら、Cell 72:223〜232, 1993」)。cDNAプラスミドを大腸菌MC1063/P3の形質転換によって回収し、相互作用の特異性を検討するために、LexA-RXR、LexA単独、またはLexA-Cdc2などのその他のキメラ体を発現している宿主菌株に再導入した(Gyurisら、Cell 75:791〜803, 1993)。LexA-RXRと特異的に相互作用する候補を選び出し、標準的なジデオキシヌクレオチド法により、プライマーを用いてB42転写ドメインの融合部位からの塩基配列を決定した。塩基配列情報および制限酵素分解パターンに基づき、候補となるクローンをいくつかのクラスに分類した。いくつかの場合では、さらに広範囲の塩基配列情報を入手した。こうして得た塩基配列を用いて、配列データベースを検索した。RIP14およびRIP15の全長のcDNAを含むクローンを単離するために、ランダムプライミング法によって[32P]標識化したRIP14およびRIP15の断片を用いる通常のハイブリダイゼーション法により、標準的手順を用いてCDM8プラスミド内に構築されたマウス肝臓DNAライブラリーのスクリーニングを行った。
RXR相互作用性クローンのβ-ガラクトシダーゼ解析
8H18-34 lacZレポータープラスミドを含むEGY48誘導物に対して、LexAおよびB42-融合タンパク質発現ベクターによる形質転換を施すことにより、それぞれのLexA融合体およびB42融合体を同時発現する一連の菌株を作製することができる。それぞれの同時発現菌株に対して、グルコース-UraHisTrpプレートから得た少なくとも2つの別個のコロニーを無作為に選択し、B42融合タンパク質の発現を誘導するためにガラクトース-UraHisTrp液体培地に接種した(Gyurisら、Cell 75:791〜803, 1993)。記載された方法(Ausubelら、Current Protocols in Molecular Biology, Greene Pub. Assoc., New York, 1994)に従って、培養物中のβ-ガラクトシダーゼの量を測定した。
RNA分析
指定の組織(Clontech, Inc. Palo Alto, CA)から採取した2μgのポリAmRNAを含むノーザンブロットを、標準的手順によるランダムプライミング法(Ausubelら、Current Protocols in Molecular Biology, Greene Pub. Assoc. New York, 1994)を用いて標識したプローブとハイブリダイズさせた。
細胞培養およびトランスフェクション
10%牛胎児血清を含むダルベッコ改変イーグル培地にて、HepG2細胞を増殖させた。トランスフェクションは、記載された方法により(Baesら、Mol. Cell. Biol. 14:1544〜1552, 1994)、同じ培地中または活性炭吸着血清を添加した培地中において、リン酸カルシウム沈殿を用いて実施した。HepG2細胞を6穴培養プレート上に平板培養し、完全型のRIPを発現するプラスミド1μg、RXRαベクター0.25μg(添加または非添加のいずれか)、およびβRAREを3コピー含むレポータープラスミド1.5μg(Baesら、Mol. Cell. Biol. 14:1544〜1552, 1994)による同時トランスフェクションを行い、内部標準として2μgのpTKGHを加えた。pTKGHから発現した成長ホルモンの量により、ルシフェラーゼ活性を標準化した。トランスフェクションはそれぞれ2回ずつ行った。
タンパク質分析およびゲルシフト分析
T7プロモーターの後に続いてRIP遺伝子を含む発現ベクターを用いて、インビトロ翻訳(Promega TNT, Madison, WT)により、RIP14およびRIP15を産生させた。全長のRIP14-2構築物を作製するために、Eドメインの中央部から3'端までの領域を含む、RIP14-1のクローン15から得た断片によって、RIP14-2のクローン3または12のそれぞれの対応領域を置換した。DNA塩基配列決定法によって塩基配列を決定した。バクテリオファージT7プロモーターをベースとする細菌発現ベクターを用いて、大腸菌内でヒトRXRαタンパク質を発現させた(Carterら、Mol. Cell. Biol. 印刷中、1994)。ゲルシフト分析に用いたオリゴヌクレオチドは以下の通りである。β-RARE、5' gatccgggtagGGTTCAccgaaAGTTCActcga 3'(配列番号:11)、5' ctagacaagGGTTCAaTGCACTtgtccatcg 3'(配列番号:12)。AGGTCA(配列番号:13)共通配列の1本鎖またはその相補鎖と適合する六量体を利用した。[32P]ATPおよびキナーゼを用いて2本鎖オリゴヌクレオチドを末端標識化し、ゲル濾過法によって遊離ヌクレオチドを除去した。タンパク質は、20μlのゲルシフト分析用緩衝液(10mM トリス(pH8.0)、40mM KCl、0.05% NP-40、10%グリセリン、1mM DTT、2.5mM MgClおよびポリdI-dC 5ng)中にて、氷上で10分間プレインキュベートした。この混合物に指定の標識プローブを添加し、室温で20分間インキュベートした。プローブとともに特異的または非特異的な競合性オリゴマーも添加した。この混合物を、4℃の0.5X トリス-ホウ酸-EDTA緩衝液(TBE)を用いる6%非変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動によって分析した。
RXR-相互作用性タンパク質と結合するリガンドの同定
RXR-相互作用性タンパク質をコードするcDNAを単離することにより、それらのリガンドの同定および単離が可能になる。
したがって、本発明の一つの局面は、本明細書に記載したRXR-相互作用性タンパク質と特異的に結合する化合物を同定するためのスクリーニング解析を特徴とする。このような解析は、組換えRXR-相互作用性タンパク質を用いることによって実施することができる。
一つの例において、RXR-相互作用性タンパク質要素を、本来は実質的にこのタンパク質を産生しない細胞または機能的に欠損のあるタンパク質を産生する細胞によって産生することができる。これに適した細胞は、例えば、組換え受容体の産生に関してすでに考察したもの、最適にはHepG2細胞などの哺乳類細胞である。宿主細胞へのトランスフェクションは、(1)RXR-相互作用性タンパク質をコードする核酸を発現するベクター(すなわち「プロデューサーベクター」)および(2)解析が可能な標的遺伝子(例えば、CAT遺伝子、ルシフェラーゼ遺伝子、またはβ-ガラクトシダーゼ遺伝子)の上流の位置に、RXR-相互作用性タンパク質結合部位(例えば、RIP14およびRIP15については、本明細書に記載したβRARE配列)を含むベクター(すなわち「レポーターベクター」)によって行う。標準的なトランス活性化解析の手順(例えば、本明細書に記載した解析方法)を用いて、結合部位依存的な標的遺伝子の発現を測定することにより、RXR-相互作用性タンパク質の活性を圧制することができる。有用なリガンドは、それを宿主細胞培養液に添加した際に、RXR-相互作用性タンパク質特異的な遺伝子発現(レポーターベクターのいずれかを用いて検出される)の変化を引き起こす化合物として同定される。本発明に従えば、有用なリガンドは、RXR-相互作用性タンパク質の活性を上昇させても低下させてもよい。
トランス活性化法、プロデューサーベクター、および結合部位を含むレポーターベクターは、好適ないかなるものを用いてもよい。その他の核内ホルモン受容体と結合するリガンドを同定するためのトランス活性化解析および一般的に利用可能なベクターに関する説明は、例えば、エバンス(Evans)ら(米国特許第4,981,784, 1991)、エバンス(Evans)ら(国際公開公報第90/07517号)、エバンス(Evans)ら(国際公開公報第90/01428号)、および国際公開公報第88/03168号に記載されている。これらはすべて参照として本明細書に組み入れられる。リガンドに関するスクリーニングのために用いることができるRXR-相互作用性タンパク質には、野生型分子のほか、例えば本明細書に記載したキメラ型タンパク質などの適したキメラ型タンパク質も含まれる。
候補となるリガンドは、精製された(または実質的に精製された)分子であってもよく、またはそのリガンドはリガンドの混合物(例えば、細胞から得た抽出物または上清。Ausubelら、前記)の一つの成分であってもよい。混合リガンド解析では、単一のリガンドがタンパク質の活性を調節することが最終的に示されるまで、比較的小さなサブセットから成るリガンドプール(例えば、標準的精製法、例えばHPLCまたはFPLCによって作製する)を連続的に検討することによって、RXR-相互作用性タンパク質のリガンドが同定される。候補となるリガンドにはペプチドのほか非ペプチド分子も含まれる。
また、リガンドがRXR-相互作用性タンパク質と結合する能力を有することから、アフィニティクロマトグラフィーを用いてそれを同定することもできる。組換えタンパク質は、このタンパク質(例えば、上記のもの)を発現するように操作した細胞から、標準的手法を用いて精製する。組換えタンパク質をカラム上に固定し(例えば、Ausubelら、前記のイムノアフィニティ法に従い、セファロースカラムまたはストレプトアビジン‐アガロースカラムを用いる)、1つまたは複数の候補リガンドを含む溶液をこのカラムに通す。このような溶液(すなわち、このような候補リガンドの供給源)は、例えば、細胞抽出物、哺乳類血清、または哺乳類細胞を培養し、培養中に細胞がその中に種々の因子(例えば増殖因子)を分泌した増殖培地であってもよい。さらに候補リガンドにはペプチドのほか非ペプチド分子も含まれる。組換えRXR-相互作用性タンパク質に特異的なリガンドを、カラム上に固定する(このタンパク質と相互作用するため)。リガンドを単離するには、コラムをまず洗浄して非特異的結合分子を除去し、それから目的のリガンドをカラムから遊離させ、採取する。
上記の方法(または適したその他の方法)によって単離したリガンドを、必要に応じて、さらに精製してもよい(例えば、高速液体クロマトグラフィーなど。上記参照)。十分に精製された形に単離されたら、新規ペプチドリガンドの配列を部分的に決定する(標準的なアミノ酸配列決定法による)。この部分的アミノ酸配列から、部分的核酸配列を導き出し、リガンド遺伝子のPCRクローニングを行うためのプライマーを調製することができる(例えば、Ausubelら、前記の方法による)。
RXR-相互作用性タンパク質のDNA結合部位の同定
RXR-相互作用性タンパク質を同定することにより、そのDNA結合部位の同定も容易になる。一つの手法としては、ゲルシフト分析、例えば、RIP14およびRIP15の結合部位の同定のために用いた上記の方法などによってDNA結合部位を同定してもよい。また、トランス活性化解析を用いることもできる。簡単にいえば、候補となるDNA結合部位を、その発現を測定することができる標的遺伝子の上流に挿入し、下流の遺伝子の発現を活性化する能力として、RXR-相互作用性タンパク質がDNA部位に結合する能力を解析する。
また、タンパク質と結合したDNA断片を、ニトロセルロースフィルター上に選択的に保持させることによってDNA結合部位を同定することもできる。この手法は、ニトロセルロースがタンパク質とは結合するが、2本鎖DNAとは結合しないことに基づく。精製されたRXR-相互作用性タンパク質(例えば、このタンパク質を発現するように操作された細胞、例えば上記の細胞から、標準的手法を用いて精製された)を、相互作用の起こる条件下で、標識化した2本鎖DNA(例えば、DNAの任意断片プール)と混合する。インキュベーション後、ニトロセルロースフィルターを通してこの混合物を吸引濾過し、非結合型のDNAはフィルターを通過するが、タンパク質およびそれと特異的に結合したDNAは保持されるようにした。それから、結合したDNA断片をフィルターから溶出させ、ゲル電気泳動または増幅およびクローニングによって分析した。この手法は、アウスユーベル(Ausubel)ら(前記)に詳しく説明されている。
いずれの手法についても、候補となるDNA断片は、例えば、無作為な切断または超音波処理を受けたゲノムDNAライブラリー、無作為に作製されたオリゴヌクレオチドの集合、および/または既知の核内ホルモン反応要素(例えば、Evansら、国際公開公報第90/11273号を参照)に由来するものでよい。
RXR-相互作用性タンパク質のDNA結合部位を同定することにより、既知の遺伝子またはまだ同定されていない遺伝子の上流に位置するこのような部位の探索も容易になる(例えば、既知の遺伝子の上流にある配列の検討、または結合部位プローブを用いての、ゲノムライブラリーに対する標準的ハイブリダイゼーション・スクリーニングによる)。それに続いて、結合部位の上流に位置する遺伝子に対する、RXR-相互作用性タンパク質を介する転写制御について調査する(例えば、上記のトランス活性化実験などによる)ことにより、RXR-相互作用性タンパク質の新規機能の解明につながる可能性がある。
キメラ型受容体
新規な特性を有する受容体を産生するために、RXR-相互作用性タンパク質の機能ドメインを、核内ホルモン受容体ファミリーのその他のメンバーのドメインと交換することができる(例えば、Evansら、国際公開公報第90/11273号;Evans, Science 240:889, 1988を参照)。例えば、あるRXR-相互作用性タンパク質のDNA結合ドメインと、グルココルチコイド受容体のリガンド結合ドメインおよび遺伝子活性化ドメインとを融合することにより、RIP結合部位の下流にある遺伝子のホルモン性調節が可能になると考えられる。また、RXR-相互作用性タンパク質のDNA結合ドメインと、トランス抑制性ドメイン(例えば、Evansら、国際公開公報第90/14356号)とを融合することにより、RIP結合部位の上流にある遺伝子の発現の基底レベルが抑制される。キメラ型RIP受容体に含めることができる受容体ドメインの例は、Evansら(国際公開公報第90/15815号)およびEvansら(Science 240:889, 1988)に記載されている。受容体融合遺伝子の構築は、分子生物学の標準的手法を用いて行った。
ドミナントネガティブ変異体
RIPの正常な活性を妨げるRXR-相互作用性タンパク質の変異体を作製することができる。このような変異体は「ドミナントネガティブ」と呼ばれ、少なくとも2つのクラスに分類される。(a)DNA結合部位に結合する(それにより、野生型のRXR-相互作用性タンパク質が同一部位に結合することを妨げる)が、リガンド依存的な遺伝子発現を活性化しないもの、および(b)その他の受容体(例えば、RXR)とヘテロ二量体を形成するが、野生型のヘテロ二量体に伴ってみられる生体反応を促進しないもの。
RIPドミナントネガティブ変異体の第1のクラスには、野生型のDNA結合ドメインおよび変異型の遺伝子活性化ドメインを含む受容体ポリペプチドが含まれる。このような変異体は、リガンドの存在下においても、レポーター遺伝子をトランス活性化することができない(例えば、上記の標準的方法に従い、上流にβRAREが位置するCATレポーター遺伝子を用いて測定される)が、RIP DNA結合部位との結合性は保持している(例えば、βRAREのDNA配列を用いるDNAフットプリント分析によって判明する。Ausubelら、前記)。
RIPドミナントネガティブ変異体の第2のクラスには、野生型のヘテロ二量体化ドメインを含む受容体ポリペプチドが含まれる。このような変異体はそのヘテロ二量体の相手と相互作用して、その相手の機能を損なわせる。特殊な一例として、ドミナントネガティブ・RIP-相互作用性タンパク質を過剰産生させてもよい(例えば、極めて強力なプロモーターによって発現が誘発される場合など)。豊富に生じたこのタンパク質は細胞のRXRタンパク質とヘテロ二量体を形成し、利用可能なRXRをすべて吸収することにより、RXRのホモ二量体形成を抑制するほか、RXRのその他のパートナータンパク質(例えば、RAR、VDR、およびT3R)とのヘテロ二量体形成も抑制する。野生型のRXR-相互作用性タンパク質は、このようにして過剰産生させることにより、ドミナントネガティブ変異体として機能させることができる。しかし、遺伝子活性化機能および/またはDNA結合ドメインに欠損のある変異型のRXR-相互作用性タンパク質の方が好ましい。
上記の変異体はいずれも、ランダムまたは部位特異的DNA突然変異誘発法(例えば、Ausubelら、前記を参照)のいかなる方法を用いて作製してもよい。
RXR-相互作用性タンパク質受容体の発現を調節する分子の同定
RXR-相互作用性タンパク質をコードする遺伝子を単離することにより、RIPの発現を増強または低下させる分子の同定も容易になる。一つの方法として、候補となる分子(例えば、細胞抽出物、哺乳類血清、または哺乳類細胞を培養していた増殖培地などから見いだされた、ペプチドまたは非ペプチド分子など)を種々の濃度で、RIP mRNAを発現する細胞を含む培地に添加する。それから、ハイブリダイゼーション用プローブとしてRIP cDNAを用いる、標準的なノーザンブロット解析(Ausubelら、前記)によってRIPの発現を測定する。候補分子の存在下におけるRIPの発現レベルを、候補分子の非存在下における同一培地中の同じ細胞の発現レベルと比較する。RIPの発現の増強または低下を促進した分は、本発明において利用可能であると考えられる。
RXR-相互作用性タンパク質の発現
一般的に、本発明に関するRXR-相互作用性タンパク質は、適した宿主細胞に対して、RXR-相互作用性タンパク質をコードするcDNA断片(例えば、上記のcDNA)の全体または一部を適した発現用媒体に収めたものによって形質転換を施すことにより、産生することができる。
当業者であれば、この組換えタンパク質を作製するために、多種多様な発現系のいずれを用いてもよいことが理解できると思われる。用いる宿主細胞の種類は、本発明の本質的な部分ではない。RXR-相互作用性タンパク質の産生には、原核生物宿主(例えば、大腸菌)を用いてもよく、真核細胞宿主(例えば、ビール酵母菌(Saccharomyces cerevisiae)、または例えばCOS1、NIH 3T3、またはHela細胞などの哺乳類細胞)を用いてもよい。このような細胞は種々の供給源(例えば、「American Type Culture Collection, Rockland, MD」;また、例えば、「Ausubelら、Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, New York, 1994」)から入手することができる。形質転換またはトランスフェクションの方法および発現用媒体の選択は、選んだ宿主細胞によって異なる。形質転換およびトランスフェクションの方法は、例えば、Ausubelら(Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, New York, 1994)に記載されている。発現用媒体は、例えば、クローニングベクター:実験マニュアル(Cloning Vector: A Laboratory Manual)(P. H. Pouwelsら、1985, Supp. 1987)に取り上げられているものから選択してもよい。
好ましい発現系の一つは、pMAMneo発現ベクター(Clontech, Palo Alto, CA)によってトランスフェクションを行ったマウス3T3線維芽細胞宿主細胞である。pMAMneoは以下のものを供給する:デキサメタゾン誘導性MMTV-LTRプロモーターと結合したRSV-LTRエンハンサー、哺乳類系における複製を可能とするためのSV40の複製開始部、選別用のネオマイシン遺伝子、ならびにSV40のスプライシング部位およびポリアデニル化部位。RXR-相互作用性タンパク質をコードするDNAを、発現が可能な方向にした状態でpMAMneoベクターに挿入する。この組換えRXR-相互作用性タンパク質は、以下に説明する方法によって単離することができる。pMAMneo発現用媒体とともに使用することができるその他の好ましい宿主細胞には、COS細胞およびCHO細胞が含まれる(ATCCの寄託番号はそれぞれCRL1650およびCCL61)。
また、安定的にトランスフェクションされた哺乳類細胞系を用いてRXR-相互作用性タンパク質を産生させることもできる。安定的トランスフェクションに適した多くのベクターを一般的な方法で入手することができる。例えば、パウエル(Pouwel)ら(前記)を参照のこと。このような細胞系の構築も、例えば、アウスーベル(Ausubel)ら(前記)に記載されている方法により、一般的に行うことが可能である。一つの例においては、RXR-相互作用性タンパク質をコードするcDNAを、ジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)遺伝子を含む発現ベクター内にクローニングする。このプラスミドが、すなわちRXR-相互作用性タンパク質をコードする遺伝子が染色体に組み込まれた宿主細胞を、細胞培養液に0.01〜300μMメソトレキセートを添加することによって選別する(Ausubelら、前記に記載された方法による)。ほとんどのタイプの細胞で、この優性選択法は可能である。組換えタンパク質の発現は、DHFRを介する移入遺伝子の増幅によって増強させることができる。遺伝子増幅を伴う細胞系の選別の方法は、アウスーベルら(前記)に記載されている。このような方法には、一般的に、培地中のメソトレキセートの量を徐々に増加させていく持続培養が含まれる。この目的に主に使用される、DHFRを含む発現ベクターには、pCVSEII-DHFRおよびpAdD26SV(A)(Ausubelら、前記に記載)が含まれる。上記のあらゆる宿主細胞、好ましくは、DHFR欠損CHO細胞系(例えば、CHO DHFR細胞、ATCC寄託番号CRL9096、など)は、安定的にトランスフェクションされた細胞系またはDHFR介在性遺伝子増幅に関するDHFR選別法を行うために好ましい宿主細胞である。
一旦組換えRXR-相互作用性タンパク質が発現されたなら、例えばアフィニティクロマトグラフィーなどを用いて、それを単離する。一つの例において、抗RXR-相互作用性タンパク質抗体(例えば、本明細書に説明した方法によって産生されたもの)をカラムに結合させ、RXR-相互作用性タンパク質を単離するために用いる。アフィニティクロマトグラフィーの前に行う、RXR-相互作用性タンパク質を含有する細胞の溶解および分画は、標準的方法に従って実施する(例えば、Ausubelら、前記を参照)。また、RXR-相互作用性タンパク質融合タンパク質、例えば、RXR-相互作用性タンパク質-マルトース結合蛋白、RXR-相互作用性タンパク質-β-ガラクトシダーゼ、またはRXR-相互作用性タンパク質-trpE融合タンパク質などを作製して、RXR-相互作用性タンパク質の単離に用いることもできる(例えば、Ausubelら、前記を参照。New England Biolabs, Beverly, MA)。
一旦単離されたら、必要に応じて、この組換えタンパク質を、例えば高速液体クロマトグラフィーなどによってさらに精製することができる(例えば、Fisher, Laboratory Techniques In Biochemistry And Molecular Biology, WorkおよびBurdon編、Elsevier, 1980を参照)。
本発明のポリペプチド、特にRXR-相互作用性タンパク質の短い断片は、化学合成によっても作製することができる(例えば、Solid Phase Peptide Synthesis,第2版,1984に記載された方法による。 The Pierce Chemical Co., Rockford, IL)。
ポリペプチドの発現および精製に関するこれらの一般的な手法は、利用可能なRXR-相互作用性タンパク質断片またはその類似体(本明細書に記載)の産生および単離に用いることもできる。
抗RXR-相互作用性タンパク質抗体
ヒトRXR-相互作用性タンパク質(または免疫原性の断片もしくは類似体)を、本発明に有用な抗体を作製するために用いることができる。このようなポリペプチドは、組換えまたはペプチド合成技術によって産生することができる(例えば、Solid Phase Peptide Synthesis, 前記およびAusubelら、前記を参照)。このペプチドは、Ausubelら(前記)に記載されているKLHなどの輸送タンパク質と結合したものでもよい。KLH-ポリペプチドは、フロイントアジュバントと混合し、モルモット、ラット、または好ましくはウサギに注入する。ペプチド抗原アフィニティクロマトグラフィーによって、抗体を精製することもできる。
上記のRXR-相互作用性タンパク質および標準的なハイブリドーマ作製技術を用いて、モノクローナル抗体を作製することもできる(例えば、「Kohlerら、Nature 256:495, 1975」;「Kohlerら、Eur. J. Immunol. 6:511, 1976」;「Hammerlingら、Monoclonal Antibodies and T Cell Hybridomas, Elsevier, NY, 1981」;「Ausubelら、前記」を参照)。
一旦産生されれば、ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体が、特異的にRXR-相互作用性タンパク質を認識するか否かを、ウエスタンブロットまたは免疫沈降分析(Ausubelら、前記に記載された方法による)によって検討する。RXR-相互作用性タンパク質を特異的に認識する抗体を、本発明において利用可能であると考える。このような抗体は、例えば、哺乳類が産生するRXR-相互作用性タンパク質の量をモニターするため(例えば、これらのレチノイドX受容体-相互作用性タンパク質のいずれかの細胞内分布を決定するため、など)のイムノアッセイなどに用いることができる。
好ましくは、本発明の抗体は、高度に保存された領域の外部に存在しており、荷電残基の頻度の高さなどの基準からみて抗原性を有すると考えられるRXR-相互作用性タンパク質の断片を用いて産生される。特殊な一つの例において、このような断片は、標準的なPCR法によって作製され、pGEX発現ベクター内にクローニングされる(Ausubelら、前記)。融合タンパク質を大腸菌内で発現させ、アウスーベルら(前記、Current Protocols in Molecular Biology(Greene Pub. Assoc., New York, 1994))の記載した方法に従い、グルタチオンアガロース・アフィニティマトリックスを用いて精製する。抗血清の親和性または特異性の低さなどの問題を最小限にするため、それぞれのタンパク質についてこのような融合体を2または3種類作製しておき、それぞれの融合体を少なくとも2匹のウサギに注入する。この一連の対象への注入投与によって抗血清を産生させるが、好ましくは、少なくとも3回のブースター注入を行う。
グルタチオンカラム上に固定したGSTを用いて抗血清から抗GST抗体を除去し、GST融合タンパク質を対照として用いるELISA法により、抗血清の抗体価および特異性を検討した。また、インビトロ翻訳によって得たRXR-相互作用性タンパク質またはグルココルチコイド受容体、CAT、またはルシフェラーゼなどの対照タンパク質と免疫沈降を起こす能力を抗血清が有するか否かも調べた。特異性の評価および細胞内局在に関する特徴分析のために、Hela細胞タンパク質の全体、または核分画と細胞質分画とに分別したものに対して、抗血清をプローブとして用いるウエスタンブロット分析を行った。これらの、およびその他のイムノアッセイでは、GST融合タンパク質との特異的競合によって特異性を確認する。
一旦抗血清の特異性が確認されれば、特定の細胞型におけるRXR-相互作用性タンパク質の細胞内分布を明らかにするために、いかなる標準的な間接的免疫蛍光法を用いてもよい。
用途
本明細書に記載したタンパク質は、レチノイドX受容体と相互作用し、これにより、RXRの機能を媒介または調節すると考えられる。特殊な例において、RIP14およびRIP15はRXR依存的なβRARE結合遺伝子の活性化を阻害し、そのようなタンパク質(またはこれらのタンパク質に由来するペプチド、特にRXRと相互作用することができる短いペプチド)により、RXR機能の薬理学的調節因子の産生が容易になると考えられる。本発明のこのような治療用ポリペプチドは、RXRの機能を調節するために有効な用量で、例えば静脈内投与などのいかなる適した経路によっても投与することができる。
また、本発明のポリペプチドは、レチノイドX受容体の機能にとって重要なタンパク質を含む哺乳類細胞の区画を同定するためにも有用である。特定のRXR-相互作用性タンパク質に特異的な抗体を、上記の方法により産生することができる。それから、このタンパク質の細胞内での正常な位置を、標準的な免疫学的または免疫組織化学的手法のいずれかによって(例えば、Ausubelら、前記ならびにBancroftおよびStevens, 「組織学的技術の理論および実践(Theory and Practice of Histological Techniques)」, Churchill Livingstone, 1982を参照)、インサイチューまたは細胞分画物を用いて決定する。
また、RXR-相互作用性タンパク質に特異的な抗体には、RXR関連疾患の検出またはモニタリングにおける診断的用途もある。試料中のRXR-相互作用性タンパク質の量は、いかなる標準的手法によって測定することもできる。例えば、標準的なノーザンブロット分析によってその発現をモニターしてもよく、PCRによる補助も可能である(例えば、Ausubelら、前記および「PCR技術:DNA増幅の原理と応用(PCR Technology:Principles and Applications for DNA Amplification)」, H.A. Ehrlich編, Stcokton Press, NY)。これらの手法は、本明細書に記載したRXR-相互作用性タンパク質の配列が提示されていることによって可能となる。また、RXR-相互作用性タンパク質を検出するために、本明細書に記載した抗体とともに、標準的な免疫学的または免疫組織化学的手法(例えば、上記の方法など)を用いることもできる。
その他の態様
その他の態様において、本発明は、ヒトRXR-相互作用性タンパク質(図4、5、10、および11;配列番号:1〜5)と実質的に同一な、いかなるタンパク質をも含む。このような相同体は、その他の実質的に純粋な天然の哺乳類RXR-相互作用性タンパク質(例えば、ヒトRXR-相互作用性タンパク質)のほか、対立遺伝子変異体、天然変異体、誘導変異体、極めて厳しい条件または厳しさの低い条件(例えば、少なくとも40ヌクレオチド長のプローブとともに40℃で2X SSCにより洗浄)において、図4、5、10、11に示したRXR-相互作用性タンパク質のDNA配列(配列番号:6〜9、14)のいずれかとハイブリダイズするDNAがコードするタンパク質、およびRXR-相互作用性タンパク質に対する抗血清、特にRXR-相互作用性タンパク質のRXR結合ドメインに対する抗血清に特異的に結合するポリペプチドまたはタンパク質を含む。また、この用語(相同体)は、RXR-相互作用性タンパク質の断片を含むキメラ型タンパク質を含む。
本発明にはさらに、天然のいかなるRXR-相互作用性タンパク質の類似体も含まれる。類似体は、天然のRXR-相互作用性タンパク質とは、アミノ酸配列の違い、翻訳後修飾のいずれかまたはその両者において異なる。一般的に、本発明の類似体は、天然のRXR-相互作用性タンパク質の配列の全体または一部と少なくとも85%、より好ましくは90%、最も好ましくは95%、理想的には99%の同一性を示す。比較する配列の長さは、少なくとも15アミノ酸残基であり、好ましくは25アミノ酸残基、さらに好ましくは35アミノ酸残基以上である。修飾には、インビボおよびインビトロでのポリペプチドの化学的誘導体化、例えばアセチル化、カルボキシル化、リン酸化、またはグリコシル化などが含まれる。このような修飾は、ポリペプチドの合成もしくはプロセシングの間または単離された修飾酵素の投与後にも起こる。また類似体は、天然のRXR-相互作用性タンパク質とは、一次配列に変化を生じている点も異なる。これらには、天然型および誘導型の双方(例えば、Sambrook, FritschおよびManiatis, 「分子クローニング:実験手引き(Molecular Cloning: A Laboratory Manual)」(2nd ed.), CSH Press, 1989またはAusubelら、前記に記載された方法による、放射線照射もしくはエタンメチルスルホネート露呈によるランダム変異誘発または部位特異的変異誘発によって生じたもの)による遺伝的変異体が含まれる。また、環状化ペプチド分子、および例えばD-アミノ酸またはβもしくはγアミノ酸などの非天然型もしくは合成アミノ酸などの、L-アミノ酸以外の残基を含む類似体も含まれる。
本発明には、全長のポリペプチドのほか、RXR-相互作用性タンパク質の断片も含まれる。本明細書において用いる「断片」という語は、少なくとも20個の隣接アミノ酸、好ましくは30個の隣接アミノ酸、より好ましくは50個の隣接アミノ酸、最も好ましくは60から80またはそれ以上の隣接アミノ酸を意味する。RXR-相互作用性タンパク質の断片は当業者に周知の方法によって作製することができるが、通常のタンパク質プロセッシング(例えば、新生ポリペプチドからの生物活性に必要でないアミノ酸の除去、または選択的mRNAスプライシングもしくは選択的タンパク質プロセッシング過程によるアミノ酸の除去)によって得られることもある。
本発明にしたがう好ましい断片または類似体は、ペプチドとレチノイドX受容体との相互作用を促進するものである。
本明細書において言及したすべての出版物および特許出願書は、それぞれの独立した出版物または特許出願書が明確にかつ個別に参照として組み入れられるよう示されているのと同様に、参照として本明細書に組み入れられる。
まず図に関して説明する。
図1は、LexA-RXRに対してB42-RIPクローンを与えた場合のβ-ガラクトシダーゼの発現を示すグラフである。LexA結合部位およびLexA-RXRによって制御されるlacZレポーター遺伝子を含む酵母菌株に、指示されたB42融合タンパク質発現ベクターを用いて形質転換を施した。播種時に10−6Mの9-cis-RAを添加した条件または非添加条件のそれぞれについて、LexA-RXRおよび指示されたB42融合タンパク質を同時発現している菌株を液体中で一晩増殖させた後、β-ガラクトシダーゼ活性を測定した。 図2は、RIP14(パネルA)およびRIP15(パネルB)のノーザン解析の結果である。指示された組織(Clontech, Palo Alto, CA)から採取したmRNAを含むノーザンブロットと、RIP14およびRIP15のプローブとをハイブリダイズさせた。RIP14への露呈時間を長くすると、肝臓および腎臓において、以前の露呈条件では明白でなかったいくつかのバンドがより明確に観察されるようになった。 図3は、RIP14 cDNAおよびタンパク質アイソフォームの構造の概略図である。相互作用トラップによって単離した本来の酵母クローンの図を一番上に図示した。推定される開始コドンおよび終止コドンの位置も図示し、RIP14-2のDドメインに付加した12塩基対(bp)は の記号で示した。各々のアイソフォームに特異的な種々の配列および63bp反復配列がクローン12には存在するが、クローン3にはみられなかった。 図4は、RIP14クローンのヌクレオチド配列(配列番号:6、14)およびそれから導き出されるアミノ酸配列(配列番号:1、2)を図示したものである。各々の配列のヌクレオチドおよびアミノ酸の数を左側に示す。RIP14-1(配列番号:1)については、クローン6の配列を示す。RIP14-2(配列番号:2)にのみ存在する4アミノ酸も示す。DNA結合ドメイン(Cドメイン)およびポリAシグナル領域には下線を施している。アイソフォーム1にのみ存在するN端領域はイタリック体で示し、推定される開始コドンは太字で示している。RIP14-2クローンの5'端は一様ではないため、クローン3およびクローン12の両方を示す(配列番号:15〜17)。クローン12の5'端に存在する63塩基対直接反復領域は、下線を施した上でイタリック体で示している。ジェンバンク(GenBank)社によるRIP14-1の提出番号はUO9416である。RIP14-2のクローン3およびクローン12の提出番号はそれぞれUO9417およびUO9418である。 図5は、RIP15のヌクレオチド配列(配列番号:7)およびそれから導出したアミノ酸配列(配列番号:3)を図示したものである。開始コドンの前に位置するインフレーム終止コドン、DNA結合ドメイン(Cドメイン)およびポリAシグナル領域に下線を施した。ジェンバンク社によるこの配列の提出番号はUO9419である。 図6は、インビトロで翻訳されたRIPタンパク質のSDSポリアクリルアミドゲル解析の結果を示す写真である。レーン1:RIP14-1、2:RIP14-2(クローン3)、3:RIP14-2(クローン12)、4:RIP15、5:陽性対照(ルシフェラーゼ、分子量約69kD)。RIP14-1の発現にはクローン15を用い、RIP14-2については(本明細書に説明した通り)クローン3およびクローン12の両方の全長誘導物を用いた。分子量マーカーも示す。 図7は、RIP14およびRIP15の配列の、他の受容体に対する比較を示す概略図である。RIP14(パネルA)およびRIP15(パネルB)と、指定された受容体スーパーファミリーに属するメンバーのDNAおよびリガンド結合ドメインとの配列同一性の率を示す。比較のために、各々の受容体メンバーのアイソフォームには、ジェンバンク社のデータベース検索において最高スコアを示したものを用いた。TR:マウス甲状腺ホルモン受容体α-1(寄託番号:P16416)、RAR:ゼブラフィッシュ・レチノイン酸受容体γ(寄託番号:LO3400)、RXR:マウス・レチノイン酸X受容体α(寄託番号:P28700)、EcR:ショウジョウバエ・エクジソン受容体(寄託番号:P34021)。受容体の種々のドメインの長さは異なる尺度で示している。 図8は、RXR-相互作用性タンパク質とDNAとの結合を一連の写真で示したものである。パネルAでは、RIP14-1を、RXRの非存在下(レーン2)または存在下(レーン3〜5)において[32P]ATP末端標識を施したhsp27プロモーター(EcRE)と共にインキュベートした。パネルBでは、RIP15(レーン2〜5)およびRIP14-1(レーン9〜12)を、RXRの非存在下(レーン2および9)または存在下(レーン3〜5および10〜12)において、[32P]ATP末端標識を施したβRAREと共にインキュベートした。いずれの場合も、標識を施していない50倍モル過剰量の特異的(sp;EcRE、レーンA4およびβRARE、レーンB4およびB11)または非特異的(ns;AP1、レーンA5、B5、およびB12)なオリゴマーを、標識化プローブとともに添加した。プローブのみを加えてインキュベートした結果をレーンA1、B1、およびB8に示す。インビトロ翻訳に用いた細胞可溶化物も、RXRの非存在下(レーンA6およびB6)または存在下(レーンA7およびB7)において、プローブとともにインキュベートした。RIP14-2、およびDドメイン内に4アミノ酸挿入部分を含むRIP14-1キメラ体(RIP14C)を、βRAREおよびRXRとともにインキュベートし、結果をそれぞれレーンB13およびB14に示す。特異的バンドを矢印で示す。 図9は、哺乳類細胞におけるRIP14-1、RIP14-2、およびRIP-15の活性を示すグラフである。完全型のRIP、RXR、またはCDMベクターを発現するベクターを、本明細書に示す方法により、内部標準としてβ-RAREおよびpTKGHのコピーを3つずつ含むルシフェラーゼレポータープラスミドとともにHepG2細胞に同時トランスフェクションした。トランスフェクションから約18時間後に、10−6Mとなるように9-cis-RAを添加した。結果は、hGH内部標準に従って標準化したルシフェラーゼ発現とする。独立に行った3回の実験で一致した結果が得られた。 図10は、RIP110のヌクレオチド配列(配列番号:8)およびそれから導き出されるアミノ酸配列(配列番号:4)である。 図11は、RIP13のヌクレオチド配列(配列番号:9)およびそれから導き出されるアミノ酸配列(配列番号:5)である。

Claims (18)

  1. 実質的に純粋なRXR-相互作用性タンパク質。
  2. (a)図4に示すRIP14-1のアミノ酸配列(配列番号:1)、
    (b)図4に示すRIP14-2のアミノ酸配列(配列番号:2)、
    (c)図5に示すRIP15のアミノ酸配列(配列番号:3)、
    (d)図10に示すRIP110のアミノ酸配列(配列番号:4)、または
    (e)図11に示すRIP13のアミノ酸配列(配列番号:5)
    と実質的に同一なアミノ酸配列を含む、請求項1記載のタンパク質。
  3. ポリペプチドが哺乳類由来のものである、請求項1記載のタンパク質。
  4. 哺乳類がヒトである、請求項3記載のタンパク質。
  5. ポリペプチドが、RXRの存在下においてβ-RAREと結合する、またはRXRの存在下においてEcRE部位と結合する、請求項1記載のタンパク質。
  6. 請求項1記載のタンパク質をコードする配列を含む精製されたDNA。
  7. DNAがヒトRXR-相互作用性タンパク質をコードする、請求項6記載の精製されたDNA。
  8. (a)図4に示すRIP14-1のDNA配列(配列番号:6)、
    (b)図4に示すRIP14-2のDNA配列(配列番号:14)、
    (c)図5に示すRIP15のDNA配列(配列番号:7)、
    (d)図10に示すRIP110のDNA配列(配列番号:8)、または
    (e)図11に示すRIP13のDNA配列(配列番号:9)
    と実質的に同一なDNA配列を含む、請求項6記載のDNA。
  9. 請求項6記載の精製されたDNAを含むベクター。
  10. 請求項6記載の精製されたDNAを含む細胞。
  11. 細胞内において発現する位置にあるRXR-相互作用性タンパク質をコードするDNAによって形質転換された細胞を提供すること、DNA発現条件下において該形質転換細胞を培養すること、および該組換えRXR-相互作用性タンパク質を単離することを含む組換えRXR-相互作用性タンパク質の作製方法。
  12. 請求項6記載の精製されたDNAの発現によって産生されるRXR-相互作用性タンパク質。
  13. (a)(i)タンパク質結合部位に機能的に結合させたレポーター遺伝子と、
    (ii)該タンパク質結合部位に特異的に結合することができる結合部分に共有結合したレチノイドX受容体タンパク質を含む第一の融合タンパク質を発現する第一の融合遺伝子と、
    (iii)遺伝子活性化部分に共有結合した該被験タンパク質を含む第二の融合タンパク質を発現する第二の融合遺伝子とを含む宿主細胞を提供すること、
    (b)該被験タンパク質が該レチノイドX受容体タンパク質と相互作用しうるか否かを示す指標として、該被験タンパク質が該レポーター遺伝子の発現を増強するか否かを判定することを含む、被験タンパク質にレチノイドX受容体(RXR)タンパク質と相互作用する能力があるか否かを判定する方法。
  14. レチノイドX受容体と結合するリガンドで宿主細胞を処理すること、および該細胞の該リガンドによる処理後にレポーター遺伝子の発現を増強する能力によってリガンド依存的相互作用性タンパク質を同定することをさらに含む、請求項13記載の方法。
  15. レチノイドX受容体と結合するリガンドで宿主細胞を処理すること、および該リガンドの処理下および非処理下の両方においてレポーター遺伝子の発現を増強する能力によってリガンド非依存的相互作用性タンパク質を同定することをさらに含む、請求項13記載の方法。
  16. レチノイドX受容体と結合するリガンドで宿主細胞を処理すること、および該リガンドの処理下ではなく、非処理下において、レポーター遺伝子の発現を増強する能力によってリガンド感受性相互作用性タンパク質を同定することをさらに含む、請求項13記載の方法。
  17. 遺伝子活性化部分がB42の遺伝子活性化部分である、請求項13記載の方法。
  18. リガンドが9-cis-RAである、請求項14記載の方法。
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