JPH08500827A - 異化症状および全身性組織創傷の全身的治療方法 - Google Patents

異化症状および全身性組織創傷の全身的治療方法

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JPH08500827A JP6506611A JP50661194A JPH08500827A JP H08500827 A JPH08500827 A JP H08500827A JP 6506611 A JP6506611 A JP 6506611A JP 50661194 A JP50661194 A JP 50661194A JP H08500827 A JPH08500827 A JP H08500827A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、異化症状、火傷、外傷、および消化性潰瘍の患者ならびに手術を行う予定である、行っている、または行ったところである患者を処置する方法である。本方法は、インスリン様成長因子(IGF)とインスリン様成長因子結合タンパク質−3(IGFBP-3)との複合体を含有する組成物を投与する工程を包含する。好ましい形態は、IGF-I/IGFBP-3である。

Description

【発明の詳細な説明】 異化症状および全身性組織創傷の全身的治療方法技術分野 本発明は、代謝障害の処置および組織修復の補助に関する。本発明は、組織タ ンパク質を損失した個体における異化症状の医療処置である。本発明は、火傷、 消化性潰瘍、および外傷の組織修復を補助する。この方法は、インスリン様成長 因子(IGF)とインスリン様成長因子結合タンパク質−3(IGFBP-3)とを含有する複 合体を投与する工程を包含する。背景技術 成長因子は、一定の群の標的細胞において、多種類の生物学的応答(例えば、D NA合成、細胞分化、特定の遺伝子の発現など)を刺激するポリペプチドである。 トランスフォーミング増殖因子−β1(TGF-β1)、TGF-β2、TGF-β3、上皮増殖因 子(EGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、繊維芽細胞増殖因子(FGF)、インスリン様 成長因子−I(IGF-I)、およびIGF-11を包含する種々の成長因子が同定されている 。 IGF-IおよびIGF-IIはアミノ酸配列および構造において関連し、各ポリペプチ ドは約7500ダルトンの分子量を有する。IGF-Iは、成長ホルモンの主要な効果を 媒介し、従って誕生後の骨成長の一次伝達物質である。IGF-Iはまた、種々の他 の成長 因子の作用に関連している。なぜなら細胞をこのような成長因子で処置すると、 IGF-Iの産生の増加を引き起こすからである。それに比べて、IGF-IIは胎児の成 長に主要な役割を有すると考えられている。IGF-IおよびIGF-IIの両方ともイン スリン様活性を有し(よってこの名がある)、そして筋肉、骨組織、および多種類 の他の組織に対するマイトジェン(細胞の分化を刺激する)である。 ほとんどの成長因子とは違って、IGF類は循環血にかなりの量が存在するが、 このIGFの非常に少量の画分のみが循環血中または他の体液中で遊離している。 ほとんどの循環IGF-Iは、IGFBP-3と呼ばれるIGF結合タンパク質に結合している 。IGF-Iは血清中で測定され、異常な成長関連症状、例えば、下垂体性巨人症、 先端巨大症、小人症、種々の成長ホルモン不全などを診断し得る。IGF-Iは多く の組織において産生されるが、ほとんどの循環IGF-Iは肝臓で合成されると考え られている。 ほとんど全てのIGFは、IGF-IまたはIGF-II、IGFBP-3と呼ばれるIGF特異的結合 タンパク質、および酸不安定サブユニット(ALS)と呼はれる大きなタンパク質か ら構成される非共有結合で会合した三重複合体で循環している。この三重複合体 は、各々等モル量の3つの成分からなる。このALSは、直接IGF結合活性を有さず 、そして予め形成されたIGF/IGFBP-3複合体とのみ結合するようである。このIGF +IGFBP-3+ALSの三重複合体は、約150,000ダルトンの分子量を有する。この三 重複合体は、循環血中で「遊離のIGFの急速な変化を妨げるIGF-Iおよ びIGF-IIの貯蔵および緩衝剤として」機能すると言われている。Blum,W.F.ら、 「臨床指標としての血漿IGFBP-3レベル」Modern Concepts in Insulin-Like Gro wth Factors , E.M.Spencer編、Elsevier, New York、381-393頁、1991を参照の こと。 循環血中のIGF-I、IGF-II、およびIGFBP-3のほとんど全てが複合体中にあり、 非常に少量の遊離のIGFまたはIGFBP-3が検出可能である。さらに、血漿中での高 レベルの遊離IGFは望ましくない。IGFは、循環グルコースレベルにインスリン様 効果を有するので、重篤な低血糖症を引き起こす。IGF類およびIGFBP-3とは対照 的に、血漿中に遊離ALSの十分なプールがあり、循環血中に入ったIGF/IGFBP-3複 合体は、ただちに三重複合体を形成することが保証される。 IGFBP-3は循環血中における最も豊富なIGF結合タンパク質であるが、少なくと も5つの他と全く別のIGF結合タンパク質が、種々の組織および体液中で同定さ れている。これらのタンパク質はIGF類を結合するが、それぞれ別の遺伝子に由 来しており、別個のアミノ酸配列を有する。従って、この結合タンパク質は、単 なる共通の前駆体のアナログではない。IGFBP-3とは違って、他の循環血中のIGF BP類はIGF類で飽和していない。IGFBP-3以外の他のIGF結合タンパク質のいずれ も、150KDの循環三重複合体を形成し得ない。 IGF-IおよびIGFBP-3は、天然のソースから精製され得るかまたは組換え手法に より産生され得る。例えば、何年もの間 IGF-Iはヒト血清から精製されている。Rinderknecht,E.W.ら、Proc Natl Acad S ci (USA) 73、2365-2369、1976を参照のこと。組換えIGF-Iプロセスは、1984年1 2月に公開されたEPA 0,128,733号に示される。IGFBP-3は、天然ソースから、Bax terら、「ヒト血漿由来の成長ホルモン依存性インスリン様成長因子(IGF)結合タ ンパク質は、他のヒトIGF結合タンパク質と異なる」、Biochem Biophys Res Com m 139、1256-1261、1986に示されるようなプロセスを用いて、精製され得る。I GFBP-3は、Sommer,A.S.ら、Modern Concepts of Insulin-Like Growth Factors 、E.M.Spencer編、Elsevier,New York、715-728頁、1991に記載されたように、 組換え微生物により合成され得る。この組換えIGFBP-3は、1:1のモル比てIGF と結合する。このIGF-I/IGFBP-3複合体のラットおよびブタの創傷への局所投与 は、IGF-I単独より非常に有効であった。Sommerら、同上。この複合休の下垂体 切除ラットへの静脈内投与は、単独投与した「IGF-Iの低血糖効果を実質的に予 防する」。Sommerら、同上。 Hahnらに発行された米国特許第5,128,320号は、内因的または外因的に産生さ れるグルココルチコイド過剰て苦しんでいる哺乳類における、体重増加量および 脂肪のない体重量を回復する方法を開示している。 Clarkらに発行された米国特許第5,126,324号は、IGF-Iと成長ホルモン(GH)と の組合せを投与することにより、哺乳類の成長を増強する方法を開示している。 Clarkらは、この技術は、 GH単独にはもはや応答しない動物において特に有用であることを述べている。異化状態 多くの患者が、衰弱させる異化状態を引き起こす疾患および他の異常を有する 。詳細には、人々が慢性的に栄養失調であるおよび/または過剰量のカロリーを 消費する場合(慢性閉塞性肺疾患またはCOPDにおけるように)、彼らは体脂肪およ びタンパク質を燃焼する。このタンパク質は、必要な酵素および筋肉を犠牲にし ている。タンパク質がエネルギーに用いられる場合、体は窒素を排泄する。窒素 を排泄する患者が窒素を含む栄養をごく少量取り込む場合、このような患者は摂 取するより多い窒素を排泄し、従ってネガティブ窒素バランスを有する。これが 起こる異化症状は、慢性閉塞性肺疾患、胃腸管切除術または胃腸管障害、コルチ コステロイド療法を必要とする疾患、糖尿病、外傷、肺炎、心不全、発作、癌性 悪液質、およびAIDS性悪液質を含むが、それに限定されない。異化はこれらの疾 患に関連し、そしてネガティブ窒素バランスまたはタンパク質消費と特徴とする 。重篤な体タンパク質の損失は、致死および/または入院の長期化の機会、およ び主要な医療費支出を実質的に増加する。 ネガティブ窒素バランスの危険にある患者の他のグループは、人院患者または 急性疾患から回復している在宅ケアの患者である。毎年、数百万の高齢の患者が 肺炎から心不全、骨 折、発作、および腫瘍による悪液質までの範囲にわたる問題をかかえて入院して いる。これらの患者の多くは退院し得ない。何故なら、彼らは衰弱しすぎて病院 の環境外で自分自身を管理する筋肉量および強度を回復するに適切な栄養を摂取 できない。しばしば、完全非経口栄養法(TPN)のような荒療治が重篤な消耗患者 の予後を改善するために試みられる。しかし、多くの例において、TPNでさえも 有効ではない(ベテランズアフェア−TPN協同研究グループ(The Veterans Affair s TPN Cooperative Study Group)、N EngI J Med 325:525-32、1991)。 成長ホルモン(Jiang,Z.-M.ら、Ann Surg 210, 513-525, 1989)またはIGF-I(P ape,G.S.ら、Chest 99, 1495-1500, 1991)の循環レベルの増加が、種々のヒトお よび動物モデルの研究において、ポジティブ窒素バランスの回復または増加、お よび筋肉量の維持に有効であることが示されている。しかし、これらの処置を受 けている患者は、著しい副作用を避けるために注意深くモニターしなければなら ない。手術または外傷後の創傷治癒 多くの研究者が、障害された組織中の高レベルのIGFを報告してきた(Spencer ら、Growth Factors and Other Aspects of Wound Healing(1988)、103-16頁(手 術創傷および移植創傷キャニスター(canister));Jennischeら、Exp. Mol. Patho l. (1987) 47:193-201(凍結融解創傷);Gartnerら、J.Surg.Res. (1992)52:389-94(移植したスポンジおよび制御された長さの瘢痕モデル;1 日後の創傷におけるIGF-1およびIGF-2のmRNAの高レベルの発現)。Skottnerら(Acta Pediatr.Scand.[Su1.] (1988)347:110-12)は、ラットの坐骨神経の激 突損傷へのIGF-1の局所適用は、抗IGF-1抗体により阻害され得る神経の再生をか なり増加したことを報告した。 Dropら(W089/08667)は、IGFBP-1のアミノ酸配列およびその組換え産生の開 示後に、この結合タンパク質がIGF-1およびIGF-2を含む種々の成長因子とともに 、局所または全身のいずれかに投与され得ることを簡単に述べている。Dropらは さらに、このような処方は創傷の治癒および骨粗鬆症の処置に用い得ることを提 案した。火傷患者における創傷治癒 重篤な火傷患者ではIGF-Iレベルは低い(Coatesら、Burns(1981)7;425 ; Cu nninghamら、Proc. Amer. Burn Assoc.(1986)18:128)。Mollerら(Burns(19 91)17:279-81)は、低下したIGF-Iレベルを火傷の表面領域と関連付け、そして この低レベルは火傷した皮膚からのIGF浸出によるものであり得ることを提案し た。低下したIGFレベルは、大火傷後約3〜4週間持続した。Mollerらは、低下 した「IGF-I濃度は低下した創傷治癒に寄与し得る」と提案した(280頁)。 Strockら(Surgery(1990)108:161-64)は、体表領域の半分にわたって全厚 の火傷を受けたSprague-Dawleyラットにおける IGF投与の効果を研究した。火傷後、1000μg/日のIGFを投与する浸透ポンプが ラットに移植された。循環IGFレベルが、火傷後でポンプの移植前に顕著に低下 した。特にIGFを投与していない火傷ラットと比較すると、コントロールラット がIGF処置ラットと同量を与えられた場合でさえ、IGF処置した火傷ラットでは体 重が著しく増加した。体重の増加は、「障害後の状態におけるIGF-Iの直接同化 効果」と解釈された(163頁)。グルココルチコイド療法での創傷治癒 1990年12月13日に出願したEP 0 434 625 A2公報において、Goldbergは、内在 性コルチコステロイドの効果を中和するためにIGF-1単独で、またはIGF-1/グル ココルチコイドカクテルの投与のいずれかでのIGF-1の投与を開示した。ここでI GF-1は軟骨および創傷回復、特に変形性関節症におけるステロイドの有害な効果 を鈍らせる。 先行技術は、IGFおよびIGFBPの組合せの全身投与が、火傷治癒、手術創傷から の回復、またはステロイド投与により損傷した創傷治癒を補助し得ることを示唆 していない。発明の開示 本発明の他の実施態様によれば、異化症状について個体を処置する方法を提供 する。この方法は、インスリン様成長因子(IGF)およびインスリン様成長因子 結合タンパク質−3(IGFBP-3)を含有する複合体を、異化症状を緩和するに十 分な量 で個体に投与する工程を包含する。 本発明の他の実施態様によれば、この複合体に用いられるIGFはIGF-Iとして提 供される。さらなる実施態様では、IGFとIGFBPとは等モル量で存在する。さらに 他の実施態様ては、IGFおよびIGFBP-3の両方とも組換えソースから得られたヒト タンパク質である。 本発明の他の実施態様によれば、IGFとIGFBP-3との複合休は、皮下注射により 投与される。 さらに他の実施態様では、本発明の方法はIGFとIGFBP-3との複合体でのタンパ ク質消耗性疾患の治療を提供する。 他の実施態様では、この複合体が投与される個体は哺乳類または鳥類の個体で ある。 さらに他の実施態様では、この方法は、結果としてポジティブ窒素バランスを 生じるに十分な量でのIGF/IGFBP-3複合体の投与を提供する。さらなる実施態様 では、投与するIGF/IGFBP-3複合体の量は少なくとも約0.0 5mg〜10mgのIGF/kg/ 日である。 本発明の他の実施態様によれば、手術を行う予定である、行っている、または 行ったところである個体での組織修復の増強方法を提供する。この方法は、イン スリン様成長因子(IGF)およびインスリン様成長因子結合タンパク質(IGFBP) を含む治療用組成物の、組織修復を増強するおよび治癒を促進するに十分な量で の個休への全身投与を提供する。 本発明の他の実施態様によれば、火傷の治癒を増強するた めの火傷の個体の治療方法を提供する。この方法は、インスリン様成長因子(IG F)およびインスリン様成長因子結合タンパク質(IGFBP)を含む治療用組成物の 、個体の火傷の治癒を増強するに十分な量での個体への全身投与を提供する。 本発明のさらに他の実施態様によれば、軟組織および硬組織修復を増強するた めの外傷を経験した個体の治療方法を提供する。この方法は、インスリン様成長 因子(IGF)およびインスリン様成長因子結合タンパク質(IGFBP)を含む治療用 組成物の、個体の外傷の治癒を増強するに十分な量での個体への全身投与を提供 する。 本発明のさらに他の実施態様によれば、潰瘍の治癒を増強するための消化性潰 瘍の個体の治療方法を提供する。この方法は、インスリン様成長因子(IGF)お よびインスリン様成長因子結合タンパク質(IGFBP)を含む複合体の、個体の消 化性潰瘍の治癒を増強するに十分な量での個体への全身投与を提供する。 本発明の他の実施態様によれば、手術を受けている個体は、腫瘍を切除されて いる、臓器または身体部分を摘出または移植されている、グルココルチコイド療 法を受けている、または糖尿病である。 本発明のさらなる実施態様によれば、全身投与の態様は非経口投与または胃腸 管内投与であり得る。非経口投与の形態には、皮下注射、静脈内注射、腹腔内注 射、および筋肉内注射が含まれる。 さらに他の実施態様では、本発明の方法はIGFをIGF-Iとして提供する。さらな る実施態様では、IGF-Iは組換えヒトIGF-Iである。 さらに他の実施態様では、本発明の方法はIGFBPをIGFBP-3として提供する。さ らなる実施態様では、IGFBP-3は組換えヒトIGFBP-3である。 他の実施態様では、治療用組成物を投与する個体は、哺乳類である。 さらに他の実施態様では、この方法は、ほぼ等モル量のIGFBP-3と結合したIGF /IGFBP組成物の、約0.01〜5mgのIGF/kg/日の量での投与を提供する。 いかなる特定の理論に縛られることも好まないが、発明者らは、投与したIGF とIGFBP-3との複合体は、いくらか上昇したレベルで遊離IGFを緩やかに放出する ことにより、異化状態を処置することを意図する。追加したIGFは、細胞同化を 促進すると考えられ、従って異化症状における筋肉重量および強度の持続する損 失を緩和し、そして筋肉重量および強度の回復を促進する。さらに発明者らは、 全身投与したIGFとIGFBPとの組成物が、IGF/IGFBPの血中レベルを初めに上昇さ せることにより全身治癒を導くことを目的とする。次いで、IGFは循環血を介し て再生組織へ運ばれる。図面の簡単な説明 図1は、ブロイラー種のニワトリにおける種々の処置(本発 明の処置を含む)の結果を示す棒グラフである。発明を実施するための態様 定義: 本明細書に用いられるように、「窒素バランス」は、窒素取り込みと窒素排泄 との比較と定義する。ポジティブ窒素バランスは、患者が排泄するより多くの窒 素を取り込む場合に達成される。ネガティブ窒素バランスは、組織破壊があり、 そして個体が取り込むより多い窒素を排泄する場合に生じる。 「異化症状」は、個体が組織の正味の崩壊を有する状態である。これは、筋肉 重量増加のような体組織における正味の増加を有する同化状態で構築される。 「個体」は、ヒトおよび哺乳類、ならびに鳥類、農場用動物、スポーツ用動物 、およびぺットと定義する。農場用動物には、ウシ、ブタ、ヒツジ、ニワトリ、 七面鳥、アヒル、およびガチョウが含まれるがそれに限定されない。スポーツ用 動物には、イヌおよびウマが含まれるがそれに限定されない。ぺットのカテゴリ ーには、ネコ、イヌ、およびトリが含まれるがそれに限定されない。 「インスリン様成長因子(IGF)」には、IGF-IおよびIGF-IIが含まれるがそれ に限定されない因子のファミリーが包含される。IGFは約7500ダルトンの分子量 を有するポリペプチドである。IGFは、天然ソースから得られ得るかまたは組換 え手法により調製され得る。 「インスリン様成長因子結合タンパク質(IGFBP)」には、IGFBP-1、IGFBP-2 、IGFBP-3、IGFBP-4、IGFBP-5、およびIGFBP-6が含まれるがそれに限定されない 結合タンパク質のファミリーが包含される。IGFBPは、天然ソースから得られ得 るかまたは組換え手法により調製され得る。少なくとも1形態のIGFBP(例えばI GFBP-3)は、IGFおよびALSとして知られている第3の分子と複合化する。 本明細書に用いられている「治療用組成物」は、結合タンパク質IGFBP-3と複 合化したIGFを含むとして定義される。治療用組成物はまた、水、無機質のよう な賦形剤、およびタンパク質のようなキャリアを含有し得る。 「全身投与」は、動物に全体として投与する任意の方法である。創傷上へ直接 のこの複合体の局所投与を含まない。全身投与には、非経口経路、胃腸管内経路 、および鼻腔内経路が含まれる。非経口経路には、広範囲の投与方法が包含され 、静脈内経路、皮下経路、腹腔内経路、および筋肉内経路が含まれる。胃腸管内 経路には、経口投与、腸内投与、および直腸投与が含まれる。 本発明の1つの方法では、IGFとIGFBP-3との複合体を投与することにより、種 々の疾患と関連のある異化状態を治療すること、および緩和することが期待され る。本発明の他の方法は、種々の症状(手術を行う予定である、行っている、ま たは行ったところである個体、火傷を受けた個体;外傷を受けた個体;および消 化性潰瘍の個体が含まれるがそれに限定さ れない)における、全身の組織修復、窒素バランス、および免疫機能を、IGF/IG FBPの治療用組成物を投与することにより増強することが期待される。 手術を行っている個体は、しばしばポジティブ窒素バランスを維持することが 困難である。これは、体の治癒プロセスを妨害し得る。十分な栄養が得られない かまたは効果的に配列(marshal)されない場合、治癒効果がなく、そして入院 が長引き得る。 いくつかの個体、特に腫瘍の個体、グルココルチコイドを投与された個体、お よび糖尿病の個体は、手術後治癒がより困難である。 癌の個体は手術前に消耗し得、ネガティブ窒素バランスになり得る。高度サポ ート医療ケアなしでは、腫瘍切除後の治癒はゆっくりであり、または不完全でさ え有り得る。IGF/IGFBP複合体の投与は治癒を補助する。 手術を行う糖尿病患者は、しばしばゆっくり治癒するかまたは治癒が不十分で ある。手術の間、ストレスが高血漿レベルのコルチゾールを引き起こす。これは インスリンの効果に拮抗する。従って、インスリン要求性糖尿病は、手術時によ り多くのインスリンを必要とする。典型的には、医者は手術前に通常の1日イン スリン用量の1/3〜1/2をこのような糖尿病患者に与える。糖尿病患者が手術から 回復するにつれて、このインスリン用量が繰り返される。その間、5%グルコー ス溶液をゆっくりと注入し、血糖レベルを維持するように調 節する。IGF/IGFBPの手術前に開始する投与は、IGFの血中レベルを増加し、そし てコルチゾールの効果を弱らせるのを補助すべきである。IGF/IGFBPは、手術後 の糖尿病患者の治癒を、その治癒プロセスにおける直接効果、およびそのグルコ ース利用におけるインスリン様効果の両方により増強し得る。 手術前にグルココルチコイド療法を受けていた個体には、IGF/IGFBP組成物の 投与が有用であり得る。グルココルチコイドには、コルチゾール、プレドニゾロ ン、トリアンシノロン、デキサメタゾン、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、およ びブデソニドが含まれるが、これらに限定されない。コルチゾールおよびそのア ナログは炎症応答を抑制し、また線維芽細胞増殖およびコラーゲン沈着を抑制す る。これらの作用は創傷治癒を損なう。これらの作用のため、消化性潰瘍および 毛細血管脆弱性はステロイド投与で時々起こる副作用である。IGF/IGFBP組成物 の投与はこれらのグルココルチコイドの有害な効果を克服し得る。 長引いた投与後、ステロイドを急に止めると生命を脅かす症状を引き起こし得 る。なぜなら、通常の副腎機能が抑制され、不十分であるからである。IGF/IGFB P複合体の投与は、手術を行っている個体におけるステロイドのネガティブな効 果を妨害するのを補助し、そして医者が段階的にステロイド療法を終了させるこ とを可能にする。このような場合には、IGF/IGFBP組成物もまた創傷治癒を増強 し得る。 火傷にはIGF/IGFBP複合体の投与が有用であり得る。火傷の 患者は治癒すべき創傷を有する。この複合体は、段階的にIGFを送達して、低血 糖を引き起こさずに治癒を補助する。 消化性潰瘍は、いくつかの抗炎症薬を投与した個体および多くの他の個体でお こる。消化性潰瘍は酸分泌に一部関連する;しかし、ほとんどの個体は胃酸を分 泌するが、ほとんど潰瘍を有さない。消化性潰瘍は、おそらく胃腸管粘膜の内層 が十分早く置き変わらない場合に起こる。次いで酸浸出が、粘膜を通して粘膜下 層および筋肉層にさえ進む。消化性潰瘍は腹部(胃)または上部腸管(十二指腸 )で起こり得る。IGF/IGFBPが他の領域で創傷治癒を促進するのと同様に、IGF/I GFBPは消化性潰瘍の治癒を補助し得る。 ほとんど全てのIGF-IまたはIGF-IIのIGFBP-3との複合体およびIGF/IGFBP-3は 、通常、ヒト、他の噛乳類、および鳥類において複合体の形態で循環している。 この複合体は、IGFおよびIGFBP-3の濃度を超える過剰量で存在する第3のタンパ ク質(ALS)と会合している。従ってALSは、IGF/IGFBP-3複合体と会合しておよ び遊離形の両方で見いだされる。得られた三重複合体は約150kDのサイズを有す る。天然または組換えソースのいずれか由来のIGFとIGFBP-3との複合体の、予め 形成された複合体としての投与の結果、通常過剰なALSとの三重複合体が形成す る。このタイプの処置は、循環IGFレベルを長期間増加させるようであり、これ は三重複合体から段階的に放出される。この態様の投与は、遊離のIGF-Iの投与 と関連する有害な副作用(例えば、低血糖、成長ホルモンおよびALS産生の抑制 、 ならびに投与した外来性の遊離IGF-Iが、通常の循環IGF-II/IGFBP-3複合体中の 内在性IGF-IIを置換するためによる内在性IGF-IIの放出)を回避する。 処方、投与方法、および投与量は、処置する疾患および患者の医療歴に依存す る。これらの要因は、治療中に容易に決定され得る。異化疾患、消耗性疾患、火 傷、外傷、潰瘍を有する、または手術の必要な、適切な患者は、医療歴、身体所 見、および検査室での試験により特定され得る。医療歴は、最近の体重減少、生 活上の通常の機能を行う能力の低下、および疾患または手術のような事実を明ら かにし得る。患者は、患者の年齢および身長の割に体重が軽い、腹部のまたは三 頭の皮膚のひだの厚さが薄い、弱い握力、腕の筋肉周囲が細い、および呼吸の筋 肉が弱っていることによる低い肺機能のような身体所見を有し得る。指標となる 検査結果には、低レベルの血清プレアルブミンおよびアルブミン、ならびに異常 に高レベルの尿中窒素消費物が含まれる。排泄窒素量が窒素取り込みを超える場 合、患者はネガティブ窒素バランスになる。 本発明の方法によれは、この処方は、IGFとIGFBP-3との複合体を含有する。IG F-IIは有用であり得るが、好ましくはIGFはIGF-Iである。他の実施態様では、IG FはIGF-IとIGF-IIとの混合物であり得る。このような混合物では、IGF-IIに対す るIGF-Iの割合は0.01〜99の範囲である。 IGFBPは、IGFBP-1、IGFBP-2、IGFBP-3、IGFBP-4、IGFBP-5、またはIGFBP-6の いずれでもあり得る。IGFBPはまた、6つの IGFBPの任意の組合せの混合物であり得る。このような混合物は、IGF-IおよびIG F-IIに対する異なる結合親和性、いくつかのIGFBPの細胞表面への結合能、およ び異なる半減期の点で有利である。 IGFBP-1の分子構造は、Brewerら、Biochem.Biophys. Res.Comm.(1988) 152(3) :1289-1297により、およびDropら、1989年9月21日に公開されたPCT公報第WO 89/ 98667号により開示された。ヒトIGFBP-1は、234個のアミノ酸および約28kdの分 子量を有する。IGF-Iとの組合せにおいて、IGFBP-1は細胞のDNAへのチミジンの 取り込みを刺激するようである(Busbyら、J.Biol.Chem.(1988)263:14203-10:El ginら、Proc. NatI.Acad.Scl.USA(1987)84:3254-58)。Dropら(同上)は、IGFBP -1が、結合組織および筋肉細胞の増殖の相乗作用のため組織修復に有用であるこ とを示唆した。 IGFBP-2は289個のアミノ酸(ヒト)を含有し、非還元条件下で36kdの分子量を 有する。ヒトIGFBP-2のアミノ酸配列は、Binkertら、EMBO J.(1989)8:2493-2502 により、ヒト胎児肝臓ライブラリーから単離されたcDNAクローンから決定された 。IGFBP-2はまた、細胞表面に結合し得る。IGFBP-2には、IGF-IIが好ましく、従 ってIGF-IIを含有する処方が好ましい。 好ましくは、IGF/IGFBP複合体中のIGFBPは、IGFBP-3である。天然および組換 えIGFBP-3、ならびにいくつかのN−末端およびC−末端フラグメントが、IGF-I およびIGF-IIを結合する。ヒトIGFBP-3は、264個のアミノ酸を含有し、3つの可 能なN −結合グリコシル化部位を有する。IGFBP-3は血中の主なIGFBPである。 ほとんど全ての血中IGF-IまたはIGF-IIはIGFBP-3に結合し、そしてIGF/IGFBP -3は通常、ヒトまたは他の噛乳類において複合体の形態で循環している。この複 合体は、IGFおよびIGFBP-3の通常の濃度を過剰に上回って存在する第3のタンパ ク質(ALS)と会合する。従って、ALSはIGF/IGFBP-3複合体と会合しておよび遊 離形での両方で見出される。得られた三重複合体は約150kDのサイズを有する。 天然または組換えソースのいずれかから得られたIGFとIGFBP-3との複合体の投与 の結果、通常過剰にあるALSとの三重複合体を形成する。このタイプの処置は、 循環IGFレベルを長期間増加するようであり、三重複合体または二重複合体から 段階的に放出される。この投与の態様は、遊離のIGF-Iの投与に関連する有害な 副作用(例えば、低血糖、成長ホルモンおよびALS産生の抑制、ならびに投与し た遊離IGF-Iか、通常の循環IGF-II/IGFBP-3複合体中の内在性IGF-IIを置換する ためによる内在性IGF-IIの内在性IGFBP-3からの放出)を回避する。 IGFBP-4およびIGFBP-6は、体に広く分布しているグリコシル化タンパク質であ る。IGFBP-4の一次構造は、Shimasakiら、Mol.Endocrinol. (1990) 4:1451-1458 により報告された。IGFBP-6は、そのcDNAがShimasakiら(Mol. Endocrlnol.(199 1)4:938-48)により単離されているが、IGF-IよりIGF-IIに対して、より強い親 和性を有する。 IGFBP-5は、グリコシル化されていない252個のアミノ酸の結合タンパク質であ る。Shimasakiら(J.Biol.Chem.(1991)266:10646-53)は、ヒトIGFBP-5 cDNA をヒト胎盤ライブラリーからクローン化した。 IGF/IGFBP複合体の処方に要求される、結合特性、代謝特性、および薬動力学 的特性に依存して、これらの結合タンパク質を種々の割合で複合体の処方に添加 し得る。これらのIGFBPは、IGF-Iおよび/またはIGF-IIと種々の広範囲の割合て 結合し得る。 IGFおよびIGFBP-3は天然では1:1のモル比で複合体化するため、等モル量のIGF とIGFBP-3との組成物が好ましい。この産物は、0.5〜1.5の範囲にわたるIGF:IGF BP-3のモル比で処方し得る。さらに好ましくは、モル比は0.9〜1.3であり;最も 好ましくは、この産物は約1:1のモル比で処方される。 本発明の方法によれば、IGFおよびIGFBP-3は天然または組換えソースから得ら れたヒトタンパク質である。最も好ましくは、IGFおよびIGFBP-3は、組換え手法 により作製されたヒトIGF-IおよびIGFBP-3であり、それぞれrhIGF-IおよびrhIGF BP-3と呼ぶ。rhIGFBP-3は、グリコシル化または非グリコシル化の形態であり得る 。E.coliが、非グリコシル化IGFBP-3のソースである。グリコシル化IGFBP-3はCH O細胞から得られ得る。 本発明の方法は、当業者に容易に理解される態様で複合体を処方する工程を提 供する。好ましくは、IGFおよびIGFBP-3は処置する個体に投与する前に複合化さ れる。好ましくは、 この複合体は、生理学的に適合し得るキャリア(例えば通常の生理食塩溶液また はリン酸緩衝生理食塩溶液)に溶解した、ほぼ等モル量のIGF-IおよびIGFBP-3を 混合することにより形成される。最も好ましくは、rhIGF-Iの濃縮液とIGFBP-3の 濃縮液とを、等モルの複合体を形成するに十分な時間をかけて共に混合した。 投与の態様に依存して、複合体の組成物は、固体、半固体、または液体の投与 調製物の形態であり得る。例えば、錠剤、丸剤、粉末、カプセル、液体、懸濁液 などである。生理学的に適合し得るキャリアには、通常の生理食塩水、血清アル ブミン、5%デキストロース、血漿調製物、他のタンパク質を含む溶液、および TPN溶液のような静脈内用溶液が含まれる。複合体の非経口投与のための好まし いキャリアは、通常の生理食塩水または5%デキストロースのような、無菌の、 等張の水溶液である。あるいは複合体溶液は、長期間にわたって複合体をゆっく り放出するために、浸透ポンプのような移植片中に配置され得る。あるいはこの 複合体は、坐剤またはマイクロカプセルの形態で、半浸透性ポリマーキャリアの ような徐放性キャリア処方中で提供され得る。例えば、ポリラクチドを含むマイ クロカプセルの徐放性マトリックスについての、米国特許第3,773,919号:L-グ ルタミン酸およびγ-エチル-L-グルタメートのコポリマーについての、Sidmon ら、Biopolvmers 22 (1),547-556(1983);ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレ ート)についての、Langerら、J Biomed Res 15, 167-277(1981)などを参照のこと。 この投与の態様は、安全で、生理学的に有効なように、個体に複合体を送達す る。複合体は、鼻腔内投与、皮下投与、静脈内投与、腹腔内投与、または他の従 来の投与経路により与えられ得る。好ましくは、この複合体は、皮下、静脈内、 または筋肉内に注射される。最も好ましくは、この複合体は、皮下注射により投 与される。皮下注射によると、この複合体は注入部位で毒性またはマイトジェン とならないようである。他の好ましい投与の態様では、複合体をTPN溶液と組み 合わせて持続性静脈内輸液により投与する。 投与する複合体の用量は、上記の通常の患者の症状に基づいて当業者に容易に 決定され得る。好ましくは、この複合体をヒトに毎日投与する場合に、複合体の 投与量は少なくとも約0.05mg IGF/kg体重/日であり、等モル量のIGFBP-3に複合 化している。さらに好ましくは、ヒトへの複合体の1日投与量は少なくとも0.1m g IGF/kg/日であり、等モル量のIGFBP-3に複合化している。約0.5mg IGF/kgの 過剰の1日投与量が与えられなければならない場合、この投与量を分けて、2ま たはそれ以上の部位で皮下注射し得る。 IGF/IGFBP-3複合休をヒトに週に2回投与する場合、複合体の各用量は好まし くは少なくとも約0.Img IGF/kg体重であり、等モル量のIGFBP-3に複合化してい る。さらに好ましくは、毎週2回の投与について、複合体の用量は少なくとも0. 5mg IGF/kgであり、等モル量のIGFBP-3に複合化している。投与量の 上限は知られていないか、IGFが等モル量のIGFBP-3に複合化している場合、1回 用量が10mg IGF/kg体重を超えないのが好ましい。これらのIGF/IGFBP-3複合体 用量ては、IGFBP-3がIGFの細胞のインスリンレセプターへの結合を遅延させるた め、重篤な低血糖を引き起こすことは予期されない。 好ましくは、栄養失調の患者または手術を行う予定である患者は、等モル量の IGFBP-3/kg体重/日と複合化している0.05mgのIGF-Iのような、比較的低い複合体 用量で開始される。上記の種々の要因は、改善されたかどうかを決定するために モニターされるべきである。好ましくは、患者の窒素バランスがポジティブにな る。これらには、全身IGF-Iレベル、体重、握力、腕の筋肉の周囲の長さ、血清 プレアルブミン、血清グルコース、血清アルブミン、および創傷、火傷または潰 瘍の出現が含まれるがそれに限定されない。患者が低用量で改善される場合、上 記の身体所見および検査結果により示されるように、患者の消費が改善するか、 または栄養状態が十分に改善されるまで、この低用量は好ましくは継続されるべ きである。例えば、握力および/または肺機能が改善されるべきであり;手術の 創傷または火傷が十分に治癒されるべきである。このような改善は、2〜3週間 で現れ得る。 患者の窒素バランスが、低用量の複合体投与後、ポジティブにならない場合、 この用量は好ましくは窒素バランスがポジティブになるまで段階的に増加するべ きである。 病院では、IGF-I/IGFBP複合体の静脈内注入または皮下注射 が好ましい。診療所または個人病院では、頻繁な皮下注射が好ましい。 キログラムあたりで多少高い用量が、IGF-I/IGFBP-3複合体を投与される小動 物では必要である。例えは、トリは、約0.05mg〜1.OmgのIGF/kg体重で週に2回 の用量であり得る。 本発明は、直接の記載により開示されている。以下は、筋肉重量、脂肪のない 体重量の増加、および全身性組織修復の方法の効果を示す実施例である。実施例 は単に例であり、本方法の範囲をいかなるようにも限定していると解釈されるベ きではない。実施例 実施例1 この実験は、脂肪産生に反して脂肪のない体重量産生におけるIGF-IとIGFBP-3 との複合体の効果を示す。この実験においてヒト組換えIGF-IおよびIGFBP-3を用 いた。rhIGF-I(Ciba-Geigy)を、酵母中で合成し、滅菌水中で得、そして-70℃ で保存した。rhIGFBP-3(Celtrix Laboratories, Inc., SantaClara, CA)を、E .coliにより合成し、そしてグリコシル化しなかった;IGFBP-3をリン酸緩衝生理 食塩水中に溶解し、そして使用するまで-70℃で保存した。投与前にこのタンパ ク質を融解し、そして十分量のIGF-IおよびIGFBP-3を混合し、この等モル量の2 つのタンパク質を提供した。成長しているブロイラー種のニワトリのグループを 、種々の用量の遊離IGF-I、またはIGF-I/IGFBP-3複合体て処置した。ニワトリの コントロ ールグループはプラセボまたは賦形剤のみて処置した。全ての処置を1日に3回 の皮下注射により投与した。この用量をその生涯の25日目と39日目との間の2週 間投与し、これはニワトリがまだ成長している時であった。 この動物の全体的な成長速度は、いかなる用量レベルの遊離IGF-IまたはIGF-I /IGFBP-3複合体での処置によっても影響されなかった。しかし、腹部脂肪パッド 中の脂肪の蓄積における効果は、図1に図示したように、非常に顕著であった。 1日用量62.5μg/kg、125μg/kg、または250μg/kg(それぞれ第10グループ、 第12グループ、および第14グループ)の遊離IGF-Iでの処置の結果、腹部脂肪パ ッド重量は、賦形剤で処置したコントロール動物(第9グループ)と比較した全 体重の割合として、減少し続ける。驚くべきことに、IGF-IをIGF-I/IGFBP-3複合 体中でIGFBP-3と共に投与した場合、さらに大きな効果が得られた。IGF-I/IGFBP -3複合体の最低の1日用量(62.5μgIGF-I/kg+250μgIGFBP-3/kg、第11グルー プ)は、腹部脂肪パッド重量を最大限減少させた。この脂肪の減少は、コントロ ール動物に比較して処置動物の脂肪パッド重量の40%の減少であった。この脂肪 パッド重量の減少は、遊離IGF-Iの4倍高用量にさえ等しくなり得なかった。こ れは、得られ得る最大の脂肪パッド減少であり得、IGF-I/IGFBP-3複合体のより 高用量でさらなる減少は引き起こされなかった。 IGFが他の体脂肪より腹部脂肪パッドに優先的に効果があることは知られてい ないため、本発明者らは、腹部脂肪パッド における脂肪蓄積の減少が、体の他の部分における脂肪減少を反映すると予測し た。全体重の増加量はこれらの処置により影響を受けず、そして明らかな浮腫が 観察されなかったため、本発明者らは、体脂肪の減少が処置動物における脂肪の 少ない体重量の増加により平衡化されたと予測する。そしてこれは、実施例2の 実験により確認された。実施例2 この実施例は、遊離IGF-IおよびIGF-I/IGFBP-3複合体の、卵巣摘出で誘発され た骨粗髭症の雌ラットへの使用を示す。rhIGF-IおよびrhIGFBP-3の両方を上記の ように得た。この実験は、IGF-I/IGFBP-3複合体が筋肉重量を増加し、脂肪重量 を低下させる能力を示す。 この実験において、体重90〜100gの若い雌ラットを背部経路から卵巣摘出し、 各8動物の6つのグループに分けた。追加のグループは、未処置の、年齢のそろ った、擬手術した8匹のコントロールラットからなる。卵巣摘出の6週後、この 動物の処置を以下のように開始した: 第1グループ:擬手術したコントロール:賦形剤 第2グループ:卵巣摘出したコントロール;賦形剤 第3グループ:卵巣摘出; 9.5mg/kg IGFBP-3に複合化した 2.5mg/kgIGF-I 第4グループ:卵巣摘出; 0.95mg/kg IGFBP-3に複合化した 0.25mg/kg IGF-I 第5グループ:卵巣摘出; 0.095mg/kg IGFBP-3に複合化し た0.025mg/kg IGF-I 第6グループ:卵巣摘出; 2.5mg/kg IGF-I 第7グループ:卵巣摘出; 0.25mg/kg IGF-I この複合体を、等モル量のIGFBP-3(リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、pH6.0に 溶解した)およびIGF-I(10mM酢酸ナトリウム、pH5.5に溶解した)をできるだけ 最小容量で混合し、そして4℃で一晩この混合物をインキュベートすることによ り形成した。次いで、この複合体をPBS(pH6.0、0.1%ラット血清アルブミン含 有)で希釈した。この溶液を1日の必要量の物質を含むアリコートに分け、そし て必要な時まで-70℃で保存した。コントロールには希釈用緩衝液を投与した。 この動物を22日間処置した。この試験物質を、1日1回の皮下注射により週に 6回投与した。治療の1日前に開始し、そして治療の17日目に20mg/kgのカルセ イン(calcein)を腹腔内注射により投与した。カルセインは成長している骨に 蓄積するテトラサイクリンであり、その投与の間の骨成長量を評価するのに用い られる。同様に、10日目に20mg/kgのデメクロサイクリンを投与した。23日目の 最後の注射の24時間後、この動物を二酸化炭素での麻酔により屠殺した。 実験の間を通して体重を記録した。剖検で、血中グルコース測定のために0.1m lの血液を採取した。この血液の残りから血清を調製し、そして総血清IGF-Iレベ ルをRIAにより測定した。腓腹筋、子宮周囲の脂肪、および子宮を摘出し、遊離 の結合組織を切開し、そして秤量した。 この実験結果を表1および表2に詳述し、以下にまとめる。 卵巣摘出した(表中の「0vx」)コントロール動物を擬手術したコントロール 動物と比較した場合に、血清IGF-Iレベルまたは1日体重増加量(表1および表 2)に著しい相違は観察されなかった。卵巣摘出したコントロール(表2)にお いて、腓腹筋重量は22%増加し、そして子宮周囲の脂肪重量は48%増加したが、 小柱の骨重量、カルシウム、およびヒドロキシプロリンは、実質的に減少した( データは示さない)。 IGF-I/IGFBP-3複合体で処置した卵巣摘出した動物において、血漿IGF-Iの濃度 は、複合体の3つの用量、すなわちそれぞれ14%、32%、および47%により用量 依存的に増加した(表1)。しかし、測定値に大きな変動があるため、これらの 増加はいずれも統計学的に有意にまで到達しなかった。これは、おそらくこのサ ンプルを最後の処置の24時間後(循環IGF-Iにおける予期される早期の増加が明 らかに消える時)に採取したという事実に帰因した。 IGF-I/IGFBP-3複合体で処置したラットでは、体重の増加量は二相的に影響さ れた(表2)。最低用量のIGF-I/IGFBP-3複合体を与えられたグループでは、重 量の増加量が46%減少した:しかし、中用量および最高用量を与えられたグルー プでは、体重の増加量に統計学的に有意な変化はなかった。 IGF-I/IGFBP-3複合体の増加に伴う、腓腹筋重量の用量依存的な増加、および 子宮周囲の脂肪重量の用量依存的な減少の傾向は明らかであった(表2)。最高 複合体用量で、筋肉重量は、卵巣摘出のみの結果で見られた筋肉重量の増加を超 えて12%増加した。逆に最高複合体用量で、子宮周囲の脂肪重量は23%減少し、 卵巣摘出の結果の脂肪重量の増加を実質的に逆転した。 2.5mg/kgの用量の遊離IGF-Iもまた、筋肉重量を増加したが、この増加は統計 学的に有意ではなかった;そして本質的に0.25mg/kgの用量では効果が認められ なかった。さらに、いずれの用量の遊離IGF-Iも子宮周囲の脂肪重量に効果を示 さなかった。 この筋肉の増加、脂肪の減少、および全身体重の維持を組合せると、筋肉増加 および脂肪の少ない体重量の発達の促進におけるIGF-I/IGFBP-3複合休の有力な 効果を示し、この複合体の有効性を示す。実施例3 全身投与したIGFとIGFBPとの複合体の効果を、グルココル チコイドメチルプレドニゾロンを与えた動物の手術後治癒について試験した。 少なくとも350グラムの体重のSprague-Dawleyラットを選んだ。それぞれの背 中に、4つのHunt-Schillingワイヤーメッシュ創傷シリンダーを皮下に移植した 。各動物に、8mgのメチルプレドニゾロンを手術時に皮下注射した。さらに数匹 のラットに、PBSおよび0.1%ラット血清アルブミン(pH6.0)中のIGF-IまたはIG F-1とIGFBP-3との複合体(両方ともCeltrlx Pharmaceuticals,. Santa CIara、C Aより供給された)の移植した創傷シリンダーから離れた部位で、毎日皮下注射 した。この処置グループは、 賦形剤 (ネガティブコントロール) IGF-I 1.25mg IGF-I/kg/日 複合体 1.25mg IGF-I/kg/日 等モル量のIGFBP-3と複合体化 手術後17日目に、創傷シリンダー中の組織を採取し、そして37℃で乾燥した。 乾燥重量、DNA、総タンパク質、およびヒドロキシプロリン(コラーゲン)含量 を公開された手法に従って得た。Burton,Biochem.J. (1956) 17:428-430:Grant ,J.Clin.Pathol.(1964) 17:685-686;ならびにMooreおよびStein,J.Biol.Chem.( 1954) 211:907-9I3。 IGF-Iで処置したラットの値をネガティブコントロールの値と比較した時、創 傷シリンダーの乾燥重量は250%増加し、DNAは340%増加し、総タンパク質は200 %増加し、そしてヒドロキシプロリンは205%増加した。IGF-IとIGFBP-3との複 合体 で処置した動物における結果をネガティブコントロールの結果と比較した場合、 創傷シリンダーの乾燥重量は360%増加し、DNA450%増加し、総タンパク質は320 %増加し、そしてヒドロキシプロリンは250%増加した。全ての値は、IGF-I処置 動物についてよりもIGF-IとIGFBP-3との複合体を投与した動物についてのほうが 、より有意に高かった。 この実験は、グルココルチコイド投与により誘発された創傷治癒の欠点が、IG F-IとIGFBP- 3との複合体の全身投与により反転したことを示す。実施例4 全身投与したIGFとIGFBPとの複合体の効果を、皮膚創傷を与えた動物の手術後 治癒について試験する。 約10〜15kgの体重の若いブタを少なくとも手術前6時間絶食させる。賦形剤、 IGF-Iのみ、またはIGF-IとIGFBP-3との複合体の用量とともに麻酔を静脈内投与 する。無菌条件下で、ブタの背中および腹をクリップでとめて、毛を剃り、そし て洗浄する。次いで、傷つける領域を70%アルコールで消毒する。次に、1cm×1 .5cm×0.7cm深度であると測定したブタ皮膚のブロックを切除した。この深度は 上皮全体および真皮の一部を含み、II度の火傷と同じ深度である。次いでこの創 傷に滅菌包帯を巻き、毎日取り替える。この動物に、1日皮下用量の賦形剤、IG F-Iのみ、またはIGF-IとIGFBP-3との複合体を5日間投与した。7日目に、この 治癒した創傷を生検した。 組織学的標本を標準のパラフィン含浸および包埋技術を用いて調製する。4ミ クロン区画を作り、そしてへマトキシリンおよびエオシンを用いて染色する。ス ライドに番号をふり、それは別の記録で試験およびコントロール動物に関連付け られる。スライドの調製または番号付けをしなかった別の研究者が、顕微鏡下で 上皮および結合組織層の幅を測定する。 IGF-IとIGFBP-3との複合体で処置した動物の創傷は最もよい改善を示し、次が IGF-Iで処置した動物の創傷である。賦形剤を与えられた動物は通常の速度で治 癒する。 本発明は、例示および直接の記載により詳述した。当業者は、次のような、し かし上記の趣旨内である請求の範囲に記載された発明と同等物を推測し得ること が理解されるべきである。これらの同等物は本発明の範囲内に包含されるべきで ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C07K 14/65 8318−4H // C12P 21/02 E 9282−4B A61K 37/36 ACL (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),CA,JP

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.異化症状について個体を処置する方法であって、該方法が、該個体 にインスリン様成長因子(IGF)およびインスリン様成長因子結合タンパク質−3( IGFBP-3)を含有する複合体を非経口投与する工程を包含し、該複合体が該症状を 緩和するに十分な量で投与される、方法。 2.前記複合体が等モル量のIGFおよびIGFBP-3を含有する、請求項1に 記載の方法。 3.前記IGFがIGF-Iである、請求項1に記載の方法。 4.前記IGFが組換えヒトIGF-Iである、請求項1に記載の方法。 5.前記IGFがIGF-IIである、請求項1に記載の方法。 6.前記IGF-IIが組換えヒトIGF-IIである、請求項5に記載の方法。 7.前記IGFBP-3が組換えヒトIGFBP-3である、請求項1および5に記載 の方法。 8.前記異化症状がタンパク質消耗性疾患である、請求項1に記載の方 法。 9.前記投与が皮下注射により行われる、請求項1に記載の方法。 10.治療上の有効量が、前記個体においてポジティブ窒素バランスを 生じる複合体の量である、請求項1に記載の方法。 11.前記複合体投与量が、少なくとも約0.05mg IGF/kg体重/日である 、請求項1に記載の方法。 12.前記個体が哺乳類または鳥類の個体である、請求項1に記載の方 法。 13.前記個体が、ウシ、ブタ、ヒツジ、ニワトリ、七面鳥、アヒル、 ガチョウ、イヌ、ウマ、ネコ、およびぺット用の鳥からなる群より選択される、 請求項12に記載の方法。 14.手術を行う予定である、行っている、または行ったところである 個体における軟組織および硬組織の修復を増強する方法であって、該方法が、該 個体にIGFおよびIGF BPを含有する治療用組成物を全身投与する工程を包含し、該IGFおよびIGFBPが、 該個体における軟組織および硬組織の修復を増強するに十分な量で投与される、 方法。 15.火傷を受けた個体を処置する方法であって、該方法が、IGFおよ びIGFBPを含有する治療用組成物を該個体の該火傷の治癒を増強するに十分な量 で該個体に全身投与する工程を包含する、方法。 16.外傷による損傷を受けた個体を処置する方法であって、該方法が 、IGFおよびIGFBPを含有する治療用組成物を該外傷の治癒を増強するに十分な量 で該個体に全身投与する工程を包含する、方法。 17.消化性潰瘍を有する個体を処置する方法であって、該方法が、IG FおよびIGFBPを含有する治療用組成物を該潰瘍の治癒を増強するに十分な量で該 個体に全身投与する工程を包含する、方法。 18.手術を受けている前記個体が、腫瘍を切除されている、臓器摘出 または移植をされている、グルココルチコイド処置を受けている、または糖尿病 である、請求項14〜17に記載の方法。 19.前記複合体の全身投与が、非経口投与、胃腸管内投与、および鼻 腔内投与を包含する、請求項14〜17に記載の方法。 20.前記非経口投与が、皮下注射、静脈内注射、腹腔内注射、および 筋肉内注射を包含する、請求項14〜17および19に記載の方法。 21.前記IGFがIGF-Iである、請求項14〜17に記載の方法。 22.前記IGF-Iが組換えヒトIGF-Iである、請求項14〜17および2 1に記載の方法。 23.前記IGFBPがIGFBP-3である、請求項14〜17に記載の方法。 24.前記IGFBP-3が組換えヒトIGFBP-3である、請求項14〜17およ び23に記載の方法。 25.組換えヒトIGFBP-3がグリコシル化されていない、請求項14〜 17および24に記載の方法。 26.前記IGFの投与量が少なくとも約0.1〜5mg I GF/kg体重/日である、請求項14〜17に記載の方法。 27.IGFがほぽ等モル量のIGFBPに複合休化する、請求項14〜17お よび26に記載の方法。 28.前記個体が哺乳類または鳥類である、請求項14〜17に記載の 方法。
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