JPH08500744A - 医薬液用注入ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 このポンプは下記の構成を有して成る：− ピストン（２２，２３）を含む少なくとも一つの計量シリンダー（５）を有した第１の部分（４）：− 各シリンダ（５）が終端する第１の部分（４）の面に当接し、各シリンダーに対向して、液体のための供給容器と連通した凹所を備えた第２の部分（６）；− 液密でかつ弾性変形可能であり、前記２つの部分（４，６）に挟まれ、各シリンダー（５）に対向した孔（１９）を有するダイアフラム（１８）；− 第２の部分（６）の各凹所内に位置したディスク（１４）；− 前記ディスクを前記第１の部分に向けて付勢するバネ（１７）：− 各シリンダー（５）と関連して設けられ、第１の部分（４）のシリンダー（５）と同じ面で終端し、この部分に設けられた分配コネクション（１２）と連通した孔（１０）。

Description

【発明の詳細な説明】 医薬液用注入ポンプ 本発明の要旨は、医薬液のための注入ポンプである。 例えば癌などの重大な病気に対し、静脈注入は、今日では重要な医療技術とな っている。 処方の効果は処方された服用量と直接的に関連し、かつ活性成分の毒性のレベ ルによって制限される。従って、使用される器具を選ぶ上においては、注入の正 確さか重要な基準となる。加えて、患者の生化学的なリズムを尊重して、活性成 分の注射は、一日のある定まった時間帯に、しかも、生体に対する活性成分の早 急な効果を考慮して注入時間帯を通して注入率を可変として実施すべきであると いうことが分かっている。 また、複数の製造物(products)を組み台わせることが可能であり、また事実有 益でもあり、そのいくつかは同一のカテーテルを用いて同時に注入し、その他の ものは異なった通路より注入するといったことができるということも分かってい る。 近年では、患者を家で処置するための薬を開発する傾向が高まっており、この ことは、特に、患者の家での高い技術的な病院的設備の設置(hospital setting) および継続的管理を要求する癌およびエイズといった重大な疾患にとっては事実 である。 現在市販されている注入機器は、かかる家での看護といった傾向が考慮されて いない。現在提供されている携帯ポンプは通常重く邪魔であり、かつ自立性にも 限界があった。最も広く使用されているポンプは蠕動（ぜんどう）ポンプであり 、このポンプは、ポリマーまたはシリコンのチューブを圧搾して貯蔵容器と患者 に渡されたカテーテルとの間の物質を移動させるものである。 このタイプの装置は、技術的な問題の他、相当なサイズと重量とを有するとい った不利益かある。 チューブを圧搾するには相当の力が要求され、それは重くて邪魔となる複数の ローラーから成るシステムによって発生される。そのモーターは上述の押出力を 生むようなものでなければならず、相当な重量増加の原因となっている。該モー ターの消費電力量は相当なものであり、重くかさばる乾電池あるいは充電電池が 多量に必要であり、携帯用ポンプの理想とは矛盾したものである。 その他の解決手段はシリンジタイプの装置を用いることである。この装置では 、注入される物質を含んだシリンジのプランジャーかモーターにより段階的に駆 動される。上記した重量とサイズの問題を別にして、この種のシステムは一般に プログラム操作ができず、限定された量の液体を注入するのに用いられるのみで ある。 本発明の目的は、いくつかの経路(channels)を持った、医薬液のための注入ポ ンプ、換言すれば、複数の医薬液の同時注入を可能とし、該ポンプの中にこれら の液体を混合する設備を持ち、あるいは持たず、サイズと重量は極めて小さく、 その一方で、例えば１日あたり１ミリリットルから１時間あたり３００ミリリッ トルといった広い処理量の変化に対して高精度を示し、しかも患者に対して充分 安全な医薬液のための注入ポンプ、を提供することである。 本発明の他の目的は、該ポンプを制御しかつ駆動するためにハウジングに取外 し可能に取り付けられた、液体を移動させるための部分を備えた注入ポンプを提 供することである。 このため、本発明に係るポンプは、液体を容器内に導き、かつその液体を患者 に接続されたコネクションに分配する少なくとも一つのシリンダー及びピストン 装置を有するタイプのもので、下記を備えることによって特徴付けられている： − 少なくとも一つの計量シリンダー (metering cylinder)を有し、該部分 の一方の面で終端し、前記面と直交する方向に往復動するピストンを含んだ第１ の部分； − 前記第１の部分の各シリンダーが終端する前記面に当接し、対向する各シ リンダーが対応するシリンダーよりも大きな直径を持った凹所を有し、かつ液体 の供給容器と連通した第２の部分； − 液密で弾性的に変形でき、前記２つの部分の間に挟まれ、各シリンダーに 対向した孔を有したダイアフラム； − 前記第２の部分の各キャビティー内に取り付けられたディスクであって、 該ディスクの前記第１の部分に対面した面には段差が設けられており、かつ、前 記第１の部分の前記対応するシリンダーが終端する面にある前記ダイアフラムを 介して、前記シリンダーの回りに正確に当接する外方部分と、前記シリンダーの 内部から突出した中央部分とを有し、その外周近傍に規則的に配された貫通孔を 有したディスク： − 前記ディスクを前記第１の部分に付勢するバネ； − 各シリンダーと関連した孔であって、前記シリンダーと同じ前記第１の部 分の面で終端し、この部分に設けられたバキュームコネクションと連通しており かつ前記シリンダーの近傍に位置しており、このシリンダーと同じキャビティー に対向し、前記２の部分に挟まれた前記ダイアフラムにカバーされている孔。 本発明に係る該ポンプは、各液体がピストン・シリンダーシステムによって計 量される。このシステム、前記液体を前記計量シリンダーに導き、それを該シリ ンダーから、注入カテーテルに至る供給ラインに分配する。 このポンプの独創性は、前記計量シリンダーの上流側および下流側にそれぞれ 位置した２つの逆止弁の機能が、前記第１の部分と前記第２の部分との間に位置 した前記ダイアフラムによって達成される、という事実にある。 ピストンが前記計量シリンダーの体積を増加させる方向に移動すると、該計量 シリンダー内の内部に生じた負圧が前記ダイアフラムを前記計量シリンダーの中 央に向けて変形させ、液体を、前記第２の部分に設けられた前記凹所から該凹所 内に設けられたディスクと前記ダイアフラムとの間に、さらに前記ダイアフラム の前記中央開口を介して前記計量シリンダーに導く。 一方、前記ピストンが、前記計量シリンダーの体積を減少させる方向に移動す ると、該シリンダー内に貯留された前記液体により前記ダイアフラムに付与され た圧力が、前記ダイアフラムを前記ディスクに対してきつく押し付け、それと同 時に、前記ダイアフラムの前記外方部分を変形させ、前記シリンダーを、前記液 体を分配するためのコネクションに接続された前記近接した孔と連通させる。 前記第１および第２の部分に複数例えば４個の計量ポンプを設けることも可能 であり、この実施例は、前記第１および第２の部分を例えばポリカーボネイトの 如き合成材料よりなる複数の平行六面体の板により構成することができ、非常に シンプルである。 単体のポンプの部分を形成する異なるシリンダー・ピストン組立体によって運 ばれる液体の利用に応じて、前記第１の部分の内部に、互いに連通する又は連通 しない配給ネットワークを設けることも可能であることに留意すべきである。こ の目的のためには、使用目的に合致するように第１の部分を型成形すればよい。 さらに、このサンドイッチ形式の構成により、前記分配経路内に、空気および 過剰圧力を検出する装置を含むあらゆる種類の安全装置を取り入れることも可能 である。前記分配コネクションは、前記第１の部分に、前記第２の部分が当接す る面でその全長が終端するように設けることもできるし、あるいは逆に、計量シ リンダーに近接した複数の孔で終端するように、前記第１の部分の厚みの中に設 けることもできる。 このポンプの一つの特徴によれば、前記第２の部分の前記凹所内に位置した大 きな径を有した円筒部を備えた前記ディスクは、大径なる円筒部を有し、その中 央部からは前記シリンダーの径よりも小さい径を有した円筒部が前記シリンダー 側に延出している。またこの大径部の外方部分には、対向した前記シリンダーで 終端する複数の貫通孔が形成されている。 この段差を有した構造によって、前記ディスクの前記ダイアフラムに対する接 触が複数の同心的な凸条によって得られるのでシール性が向上する。 都合のよいことに、このポンプは、前記第１の部分に接触して前記第２の部分 に対向する第３の部分を備えている。この第３の部分は、前記第１の部分の前記 シリンダーを延長する複数のボアを有しており、シール用ダイアフラムが前記第 １の部分とこの第３の部分との間に挟まれている。また、各ポンプのピストンは 前記シール用ダイアフラムの両側に位置して互いに組み立てられた２つの部分を 有しており、そのうち前記シリンダー内に位置した一方は、搬送される液体と適 台する材料（液体の影響を受けない材料）から成り、他方はピストン駆動手段が 取り付けられるよう構成されている。 一実施例によれば、前記第３の部分の側方に位置した前記ピストンの部分は、 駆動ロッドの磁化された端部に取り付けられるよう形成された強磁性材料から成 る。 各ピストンが２つの部分より形成されているため、該ピストンの機能を分離す ることか可能となる。すなわち、前記計量シリンダーの内部に位置した部分には 、前記液体をこのシリンダー内に引き込む機能と該液体に圧力を付加する機能を 持たせ、かつ、前記ダイアフラムの他方の側に位置した部分には、前記ピストン 駆動手段を保持するソール（底付け）機能を持たせることかできる。 従って、前記計量シリンダーの外部に位置したピストンの部分に対しては、搬 送される液体に適合する必要のない材料を用いることが可能であり、例えば該ピ ストンのこの部分を、前記ピストンを動かす駆動ロッドの前記磁性化された端部 へ早急かつ可逆的にロックする強磁性材料などとすることができる。 上記３つの部分およびそれらの中間ダイアフラムは互いに組み立てられ、前記 ピストンを駆動するコントロールハウジング内に取外し可能に装着されるように 構成された独立した機能的なカセットを形成する。 組立アッセンブリーはネジ止めされるか、あるいは前記３の部分が合成材料か らなる場合には、超音波溶接によって組み立てることができる。これら３つの部 分は独立した機能的カセットを形成する。該カセットは、特にガンマ放射線によ って滅菌されるべきものであり、かつ前記複数のピストンを駆動するコントロー ルハウジングに取り付けられることができる。該ハウジングは、各計量アッセン ブリーのために、モーターおよび該モーターの動きを前記ピストンに伝えるため の手段を含んでおり、さらに、プログラム用装置を含んでいてもよい。 このコントロールハウジングは、前記機能的カセットが処理の間のみ使用され るものとは言え、長期耐用年数を有する。処理を換える場合は、しかるべき医療 関係の人が、前記コントロールハウジング内の使用済みのカセットを取り除き、 新規な処置に適した新しいカセットと交換する。 前記ハウジングに単に取り付けられた前記カセットを用いてプログラムされた 処置がなされるように、前記カセットと前記ハウジングとの間に前記アッセンブ リー手段と連接されたキー手段を設けると好都合である。 本発明の別の特徴によれば、前記ピストンの前記２つの部分の各々が、その自 由端から、他方の部分に取り付けられた端部に向かうテーバーに形成された部位 を持っている。 前記ピストンに対向した前記２つの部分の間に設けられた環状の凹部が、前記 ピストンが前記計量チャンバ内部で移動した際に、前記ダイアフラムの変形動作 を調節する。 前記シール用ダイアフラムが優れた柔軟性を持ち合わせていない場合には、該 ダイアフラムは、装着される前に、各ピストンの高さにおいて、前記ピストンの 一部に、かつ前記ピストンの２つのアッセンブリー領域の傾斜した部分に適合す る窪んだ部分を持つように、予め変形を与えられる。 従って、該ダイアフラムは、前記計量シリンダーの内部において、前記ピスト ンの退去位置および前進位置にそれそれ対応した２つの均衡位置に傾く傾向を有 している。よって、前記ピストンの残余体積は極僅かである。 いずれにせよ、本発明は、該ポンプに係る限定されない複数の実施例を示した 添付の該略図を参照してなされる下記の説明からより良く理解されるものである 。 図１は、４つの独立した液体を搬送するよう構成されたポンプの斜視図である 。 図２は、液体の搬送を行なう機能的カセットの種々の部品を示す分解斜視図で ある。 図３ないし図６は、それぞれ、４つの作動状態にあるカセットの長手方向に沿 った断面図である。 図７および図８は、カセットの主部および中央部の２つの態様をそれぞれ示し た上面図である。 図１に示した注入ポンプは、独立した４つの液体を搬送できるように設計され ている。該注入ポンプは、前記４つの液体のそれぞれの流れ状態、および、計量 装置のピストンに対応した制御をプログラムするための手段を備えたハウジング ２を備えている。該ハウジングは、また、ピストンロッドを移動させるモーター を駆動する電池を有している。 該ハウジングにはカセット３が取外し可能に取り付けられている。該カセット は、各液体を例えば合成材料よりなる袋より構成された容器、空気孔を有したボ トル、又はシリンジに取り入れ、患者の身体につなかれたカテーテルによって接 続されたコネクションへこの液体を分配する部分に対応している。 該カセットは、例えばポリカーボネイトより成る３つの平行六面体を重ね合わ せて構成されている。すなわち、４つの計量シリンダー５を備えた第１の中央部 分４、４つのコネクターＡ，Ｂ，Ｃ，およびＤが設けられ、搬送する液体を貯留 する４つのコンテナーを接続するように設計された第２の部分６、およぴ、計量 シリンダー５に対応しかつ下記に説明するピストン駆動手段が通過できるように するボア８を有した第３の部分７の３つの部分である。なお、前記ピストン駆動 手段は、図中、ロッド９として概略で示してある。 第１の部分４には、さらに、前記各計量シリンダー５に近接して、前記第２の 部分に組み込まれる面で終端する孔１０が形成されている。各孔１０は、コネク ターＡおよびＢからの液体を受け入れる前記計量シリンダーが出口Ｓ１に位置し た孔１０を有するように、分配コネクション１２と連通している。一方、コネク ション１２は図２に示す実施例においてぺアとなっており、入口コネクションＣ およびＤは、コネクション１２か出口Ｓ２に配された計量シリンダーと孔とに対 応している。 また、該第１の部分４を非常に単純化するため、空気の通過あるいは過剰圧力 を検出する装置を設けることも可能である。 図７および図８は、第１の部分４における、前記出口コネクション１２の間の 接続が異なる場合の実施例を示している。 図７に示す実施例では、出口コネタションＳ１は入口Ａのみに対応しており、 その結果出口Ｓ２は、コネクターＢ，Ｃ，Ｄによって搬送される液体に対応する 出口コネクションのコネクションとなっている。 図８のものでは、各入口コネクションＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄか特定な液体を運び、か つ、出口コネクションＳ１，Ｓ２，Ｓ３，Ｓ４にそれぞれ接続されている。 前記第２の部分６は、各計量シリンダー５に対向した凹所１３有している。こ れら凹所は、対応したシリンダー５よりも大径であり、また、コネクターＡ，Ｂ ，Ｃ，Ｄの一つを介してそれそれ液体供給コンテナーと連通している。この凹所 がディスク１４を収納している。前記ディスクの、前記計量シリンダーに向いた 面には段差が形成されている。このディスクは、計量シリンダー５を超えて第１ の部分４に当接できる大径部を備えている。また、その中央部分は、前記シリン ダーよりも小径な円筒部分１５となっており前記計量シリンダーの側方に延出さ れている。複数（図２においては４つ）の貫通孔１６がディスク１４の延出部に 形成されており、対向した計量シリンダーで終端している。 ディスク１４は、バネ１７の作用により計量シリンダー５に向けて付勢されて いる。第１の部分４と第２の部分６とは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ ン、又は、ポリテトラフルオロエチレンから成る変形可能なダイアフラム１８が 介装されて組み立てられている。第１の部分４と第２の部分６との間にあるダイ アフラム１８に過剰に圧力がかかるのを防止するために、それらの間にはダイア フラム１８を横断する図示しない複数のピンが設けられており、間隔ブレースを 形成している。ダイアフラム１８は、各計量シリンダーの中央部に対向した部分 に孔１９を有している。 第１の部分４およぴ第３の部分７は、シール用ダイアフラム２０が両者の間に 介装されて組み立てられている。各計量シリンダー５および対応するボア８内に は前記ロッド９に接続されたピストンが対応している。このピストンは、例えば ネジ２４によって結合された２つの部分２２，２３から成り、一方の部分２２は 計量シリンダー５内に位置し、シール用ダイアフラム２０の反対側にある他方の 部分２３は前記ボア８内に位置している。 該ピストンの前記一方の部分２２は、前記ポンプを通過する前記液体に適合す る材料から成る。一方、ピストン部分２３は、前記駆動ロッド９に容易に接続で きる等の品質を有するものであれば、そのような液体に適合しない材料より成る ものでもよい。 従って、ピストン部分２３を強磁性材料から形成し、かつ駆動ロッド９に磁石 ２５を設け、カセット３とハウジング２をそれぞれ組み立てかつ分解する際に、 前記ロッドおよびピストンを即座に取り付け、かつ取り外せるようにすることが できる。 図３ないし図６に詳細に示すように、前記ピストン部２２およぴ２３は、それ ぞれの自由端から互いに取り付けられた端部に向かうテーバー部を各々有してお り、これにより環状の凹溝２６が形成されており、ピストンの移動中における前 記シール用ダイアフラム２０の変形が容易になっている。 この場合なお、前記シール用ダイアフラムは、ポリエチレン、ポリプロピレン 、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル、あるいはエラストマー強化構造 体から構成することができる。ダイアフラム２０が完全なる柔軟性を有していな い場合には、そのダイアフラムに、前記ピストンの傾斜した部分の一つの形状お よび前記２つのピストン部の間の接合部分の形状に適合する形状を与えて、予め 変形させておいた方がよい。 ダイアフラム１８および２０が介装された前記３つの部分４，６，７は、図示 の実施例ではネジ２７を用いてように例えばネジ止めによって組み立てられるが 、これらの部分４，６，７を合成材料より形成した場合には、例えば超音波によ る溶接も可能である。 図３ないし図６は、該ポンプの１つの計量シリンダーの作動状態を示している 。 図３に示す実施例において、前記ピストンは下方位置にあって、かつ計量シリ ンダー５には液体が充填されている。ピストン２２，２３が、該シリンダーの体 積を減少させる方向に移動すると、前記液体によって前記ダイアフラムに付与さ れた圧力がダイアフラムをディスク１４に対して緊密に押圧し、液体がチャンバ ーから供給側へ戻るのを防止し、かつ、ディスク１４をバネ１７の付勢力に抗し て僅かに押し上げ、前記ダイアフラムの充分な変形を許容して、液体を計量シリ ンダー５からマッチング孔１０に通す。前記液体は、コネクション１２を介して この孔１０から流出（排出）される。この現象は、図４に矢印によって示してあ る。 また、図４は前記ピストンが移動する間のシール用ダイアフラム２０の変形の 様子を示しており、かつ、該ダイアフラムが、図４の円形状の変形の後に該ピス トンの工程の終点において、図５に示す安定した位置すなわち図３に対応して逆 行する始点位置に回復する状態を明確に示している。 図５は、前記ピストンの工程の上死点を示しており、該ピストンが非常に小さ い空所に対応していることを知ることが重要である。ピストン２２，２３が反対 方向に駆動されると、計量シリンダー５内に負圧が生じ、前記ダイアフラムをこ の計量シリンダー内に向けて変形させ、該ダイアフラムを前記ディスク１４の中 央部１５から離間させ、液体を前記凹所１３から前記貫通孔１６を介してディス ク１４とダイアフラム１８との間に通し、さらに液体はダイアフラム１８の前記 孔１９を介して計量シリンダー５を満たす。図６に示す動きは、図３に示した始 点に再び戻る動きを示している。 ダイアフラム１８が計量シリンダー５のための流入弁および排出弁と同様に作 用することを知ることは興味深いことである。また、該装置は、ディスク１４の 存在により、入口に過剰圧力が生じた場合の安全が完全に保証されている。何故 なら、この過剰圧力が、患者にとって有害と成り得る処理量の増加には結び付く ことが決してないからである。 もちろん本発明は、かかる注入ポンプ──すなわち構成が非常にシンプルであ り、信頼性が高く、中央部分４を採用することにより、第２の部分６および第３ の部分７を、前記計量シリンダーの体積を変化させる厚み、および注入されるべ き液体のための出口を配合するあるいはしない排出ダクトの設置の双方に関して 、同じハウジングおよび同じ構造を維持しなから処置のタイプに適合するように 前記カセットの端部においてモディファイすることが可能である注入ポンプ── を提供することにより、従来の技術、特に外来患者の処置のための技術を大幅に 向上させることができる。 無論、本発明は上記例に示したポンプの実施例に限定されるものではなく、上 記実施例に係る全ての変形例を含むものである。 従って、例えば、本発明の精神を逸脱しない範囲で、第１の部分４および第３ の部分を再構成して、ピストンの単体とされた部分についてはシリンダーに対す る完全なシールを持たないようにすることもことも可能であろう。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． コンテナー中の液体を患者につなかれたコネクシヨンに分配するための 少なくとも一つのシリンダー・ピストン入口装置を有するタイプの、医薬液のた めの注入ポンプであつて、 − 少なくとも一つの計量シリンダー（５）を含み、前記シリンダーが、該部 分の面の一つで終端し該面と直交して往復駆動されるピストン（２２，２３）を 含む第１の部分（４）と、 − 第１の部分（４）のシリンダー（５）か終端する前記面に当接し、かつ、 各シリンダーと対向し、対応するシリンダーよりも大径であり前記液体を供給す るためにコンテナーと連通した凹所（１３）を有する第２の部分（６）と、 − 液密かつ弾性変形可能とされ、前記第１および第２の部分（４，６）の間 に挟持され、かつ、前記各シリンダー（５）に対向した孔（１９）を有したダイ アフラム（１８）と、 − 第２の部分（６）の各凹所（１３）内に設けられ、第１の部分（４）に対 面した面に段差が形成され、前記ダイアフラムを介して前記第１の部分の前記対 応するシリンダーか終端する前記面に当接して該シリンダーを正確に囲む外方部 分と、前記シリンダーの内面から突出した中央部分（１５）とを有し、外周近傍 に等間隔で配置された貫通孔（１６）を有したディスク（１４）と、 − 前記ディスクを前記第１の部分に向けて付勢するバネ（１７）と、 − 各シリンダー（５）に対して設けられ、第１の部分（４）の前記シリンダ ー（５）と同じ面で終端し、該第１の部分に設けられた配給のためのコネクショ ン（１２）と連通しており、前記コネクションはシリンダー（５）の近傍にこの シリンダーと同じ凹所（１３）に対向しかつ該凹所を含むディスク（１４）の外 方に位置しており、かつ前記２つの部分に挟まれたダイアフラム（１８）によっ て覆われている孔（１０）と、 を有していることを特徴とする医薬液のための注入ポンプ。 ２． 請求項１記載の注入ポンプにおいて、第２の部分（６）の凹所（１３） 内に位置したディスク（１４）が大径である円筒部分を有し、該大径の円筒部分 の中央部からはシリンダー（５）よりも小径となる円筒部分（１５）か計量シリ ンダーの側方に延出しており、前記外方部分に設けられ対向したシリンダー（５ ）で終端する複数の貫通孔（１６）を有していることを特徴とする注入ポンプ。 ３． 請求項１または２記載の注入ポンプにおいて、第２の部分（６）と対向 して第１の部分（４）に接触した第３の部分（７）を備え、かつ、前記第１の部 分のシリンダー（５）を延長するボア（８）と、第１およぴ第２の部分（４，７ ）の問に挟持されたシール用ダイアフラム（２０）とを備え、各ポンプの前記ピ ストンは、シール用ダイアフラム（２０）の両側に配されて互いに組み合わされ た２の部分（２２，２３）から成り、前記シリンダー内に位置した部分（２２） は搬送される液体と適合する材料より成り、かつ他方の部分（２３）はピストン 駆動手段（９）に取り付けられるよう構成されていることを特徴とする注入ポン プ。 ４． 請求項３記載の注入ポンプにおいて、第３の部分の側に位置した前記ピ ストンの部分（２３）は強磁性材より成り、駆動ロッド（９）の磁化された端部 に取り付けられるよう構成されていることを特徴とする注入ポンプ。 ５． 請求項３または４記載の注入ポンプにおいて、前記２つのピストンの部 分（２２，２３）にはそれそれ、各々の自由端から他方の部分に取り付けられた 端部に向かうテーパ部が形成されていることを特徴とする注入ポンプ。 ６． 請求項５記載の注入ポンプにおいて、シール用ダイアフラム（２０）は 、各ピストンにおいて、該シール用ダイアフラムを組み込む前に、前記ピストン の傾斜部の形状および前記ピストンの前記２つの部分の組み込み部の形状に対応 した形状の窪み部を持つよう、予め変形されていることを特徴とする注入ポンプ 。 ７． 請求項１ないし６の何れかに記載の注入ポンプにおいて、前記第１の部 分と第２の部分との間に位置した前記ダイアフラムの圧縮を制御するため、前記 第１の部分と第２の部分との間のスペーサーを形成する複数のピンまたはその他 のブレース材を有していることを特徴とする注入ポンプ。 ８． 請求項３ないし７の何れかに記載の注入ポンプにおいて、前記ピストン の制御および駆動を実施するハウジング（２）に取外し可能に装着されるよう構 成された独立した機能的カセット（３）を形成するために一体に組み立てられた ３つの部分（４，６，７）およびこれら３の部分の間に介装された複数のダイア フラムを備えて成る、注入ポンプ。 ９． 請求項８記載の注入ポンプにおいて、前記ハウジング、および前記複数 のシリンダーを含んだ前記カセットを組み立てるための手段と関連した複数のキ ー部材を有していることを特徴とする注入ポンプ。