JPH0849949A - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JPH0849949A
JPH0849949A JP18441994A JP18441994A JPH0849949A JP H0849949 A JPH0849949 A JP H0849949A JP 18441994 A JP18441994 A JP 18441994A JP 18441994 A JP18441994 A JP 18441994A JP H0849949 A JPH0849949 A JP H0849949A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蒸発器出口側の連絡管を大径にすることなし
にガスヘッダから連絡管に導出される冷媒の圧力損失を
低減でき、且つ蒸発器内の各冷媒管での冷媒の過熱度に
差が生じている場合であっても、冷媒側熱伝達率が高く
維持でき蒸発器全体としての性能を十分に得る。 【構成】 側方吸込・上方吹出型のユニットケーシング
の空気吸込口に設けられた熱交換器7のガス側のガスヘ
ッダ23に接続される連絡管24,25を複数本設け
る。各連絡管24,25のうち、最も過熱度が高い冷媒
が流通する最上部に位置する連絡管24に対して、感温
式膨張弁15aの感温筒15fを取付け、感温式膨張弁
15aの開度調整を、この連絡管24内を流通する冷媒
の過熱度に基いて行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍装置に係り、特
に、蒸発器として機能する熱交換器の性能向上対策に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平2−17358
号公報に開示されているような空気調和装置等に備えら
れる冷凍装置は、圧縮機、凝縮器、開度調整可能な膨張
弁及び蒸発器を冷媒配管によって順次接続して成る冷媒
回路を備えている。そして、凝縮器及び蒸発器には冷媒
の流通が自在な複数本の冷媒管が備えられ、この各冷媒
管の下流端の夫々はガスヘッダに接続され、このガスヘ
ッダにおいて各冷媒管から導出された冷媒が合流される
ようになっている。また、このガスヘッダは1本の連絡
管によって冷媒配管に接続されている。また、上記蒸発
器下流側の連絡管には感温筒等の冷媒ガスの過熱度を検
出するための手段が取付けられている。
【0003】そして、この種の冷凍装置の運転時には、
蒸発器下流側の連絡管を流通する冷媒ガスの過熱度を感
温筒等によって検出し、この過熱度に基づいて膨張弁の
開度を制御している。つまり、過熱度が高い場合には膨
張弁の開度を大きくし、逆に、過熱度が低い場合には膨
張弁の開度を小さくして、冷凍装置の運転効率を高く維
持しながら蒸発器での空気と冷媒との熱交換効率を高く
するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うな構成では、以下に述べるような課題がある。つま
り、比較的大きな空間であるガスヘッダ内部から連絡管
に冷媒が導出される際に圧力損失が生じ、これによって
冷媒の循環量が減少して冷凍装置の性能が低下してしま
う。
【0005】この課題を解消するために、連絡管を大径
にすることが考えられるが、これでは、連絡管を曲げ加
工する必要がある際に、既存の加工機で連絡管を加工す
ることができなくなることがあり、この場合、大径の配
管を曲げ加工するための新たな加工機が必要になってし
まう。
【0006】また、もう1つの課題として、特に、熱源
側の熱交換器が蒸発器として機能している場合、蒸発器
を通過する空気の流速が該蒸発器の各部(例えば上部と
下部)で異なっていることがあり、このような状況で
は、この蒸発器内の各冷媒管での冷媒の蒸発状態も夫々
異なっている。即ち、冷媒管によって冷媒の過熱度に差
が生じている。そして、上述した従来の構成では、これ
ら過熱度に差が生じている各冷媒管内の冷媒をガスヘッ
ダで合流させ、この合流した冷媒の過熱度を該ガスヘッ
ダ下流側の連絡管において検出するようにしているた
め、各冷媒管のうち、冷媒と空気との熱交換量が多くて
過熱度が高くなり易い冷媒管では、十分な能力を得るこ
とができなかった。
【0007】つまり、この熱交換量が多い冷媒管では冷
媒の過熱度が高くなっているのも拘らず、実際に検出さ
れる合流後の冷媒の過熱度はそれよりも低く、この低い
過熱度に基いて膨張弁の開度が調整されることになる。
このため、この冷媒管においては、本来、熱交換効率が
高い部分であるにも拘らず、それを十分に生かすことが
できなかったので、冷媒側熱伝達率が低くなって蒸発器
全体としての性能を十分に得ることができなかった。
【0008】また、このように冷媒ガスの過熱度に基づ
いて膨張弁の開度を制御するとき、過熱度の設定値を0
℃近くに設定すれば蒸発器の性能を十分に利用できるこ
とになる。ところが、このような制御では、蒸発器出口
側の冷媒は実際には湿り状態で存在することになるため
正確な冷媒温度が検出できず、過熱度制御が正確に行え
なくなる。そのため、この過熱度制御では、過熱度の設
定値を例えば5℃程度に設定しておく必要があり、この
ような比較的高い設定値とした場合、従来の構成では上
述した課題を解消することはできなかった。
【0009】本発明は、これらの点に鑑みてなされたも
のであって、蒸発器周辺部の構成を改良することによ
り、連絡管を大径にすることなしにガスヘッダから連絡
管に導出される冷媒の圧力損失を低減でき、且つ蒸発器
内の各冷媒管での冷媒の過熱度に差が生じている場合で
あっても、過熱度制御の設定値を比較的高く設定したま
まで、冷媒側熱伝達率が高く維持でき蒸発器全体として
の性能を十分に得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、ガスヘッダ下流側の連絡管を複数本設
けると共に、そのうち、最も過熱度が高い冷媒が流通す
るものにおいてのみ冷媒の過熱度を検出し、この検出さ
れた過熱度に基いて膨張弁の開度を調整するようにし
た。具体的に、請求項1記載の発明は、図1に示すよう
に、圧縮機(2) と、互いに独立した複数の冷媒管(7a),
(7a) …を有する熱源側熱交換器(7) と、冷媒管(7a),(7
a) …のガス側に接続されたガスヘッダ(23)と、開度調
整可能な膨張弁(15a) と、利用側熱交換器(4) とが接続
されてなる冷媒回路(1) を備え、冷媒ガスの過熱度を過
熱度検出手段(16)によって検出し、この過熱度に基き上
記膨張弁(15a) が開度調整される冷凍装置を前提として
いる。そして、上記ガスヘッダ(23)に、圧縮機(2) に向
って延びる複数本の連絡管(24),(25) を接続させ、上記
過熱度検出手段(16)に、熱源側熱交換器(7) のガス側に
設けられた過熱度検出器(15f) を備えさせる。また、過
熱度検出器(15f) を、上記各連絡管(24),(25) のうち、
最も過熱度が高い冷媒が流通するものに設けた構成とし
ている。
【0011】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の冷凍装置において、熱源側熱交換器(7) が、複数の冷
媒管(7a),(7a) …の内部を流通する冷媒と、この複数の
冷媒管(7a),(7a) …の外部を流れる空気との間で熱交換
を行うものであり、また、この各冷媒管(7a),(7a) …の
外部を流れる空気の流速分布が各冷媒管(7a),(7a) …の
夫々において異なっているものに対し、過熱度検出器(1
5f) が設けられる連絡管(24)を、上記空気の流速が高い
冷媒管(7a)に対応してガスヘッダ(23)に接続させた構成
としている。
【0012】請求項3記載の発明は、上記請求項2記載
の冷凍装置において、熱源側熱交換器(7) を、側面に空
気吸込口(21a) が形成され且つ上面に空気吹出口(21b)
が形成されたユニットケーシング(21)内に、水平方向に
延びる各冷媒管(7a),(7a) …が鉛直方向に並設されるよ
うに空気吸込口(21a) に対向して配設させ、ガスヘッダ
(23)を上記各冷媒管(7a),(7a) …に対向して鉛直方向に
延設させ、連絡管(24),(25) を、ガスヘッダ(23)の上下
方向に間隔を存して複数本並設させる。そして、過熱度
検出器(15f) を、ガスヘッダ(23)に対する接続位置が最
上部に位置する上記連絡管(24)に設けた構成としてい
る。
【0013】請求項4記載の発明は、上記請求項1、2
または3記載の冷凍装置において、膨張弁(15a) を感温
式のものとし、過熱度検出器(15f) を、冷媒温度に基い
て上記膨張弁(15a) を開度調整する感温筒とした構成と
している。
【0014】
【作用】上記の構成により、本発明では以下に述べるよ
うな作用が得られる。請求項1記載の発明では、例えば
冷凍装置の暖房運転時には、圧縮機(2) より吐出した高
圧の冷媒は、利用側熱交換器(4) で凝縮して液化し、こ
の液冷媒は、膨張弁(15a) で減圧された後、熱源側熱交
換器(7) で蒸発して圧縮機(2) に戻る。そして、この運
転サイクル時において、熱源側熱交換器(7) から導出さ
れた冷媒は、その内部に備えられた複数の冷媒管(7a),
(7a),…からガスヘッダ(23)に導入され、その後、複数
の連絡管(24),(25) を経て圧縮機(2) に戻される。この
ため、連絡管(24),(25) を大径にすることなしにガスヘ
ッダ(23)下流側の流路を大きく確保できるので、ガスヘ
ッダ(23)から連絡管(24),(25) に冷媒が導出される際の
圧力損失が低減され、冷媒の循環量が大きく確保され
る。また、冷媒管(7a),(7a),…によって冷媒の過熱度に
差が生じているような場合、膨張弁(15a) の開度を調整
するための冷媒の過熱度は、最も過熱度が高い冷媒が流
通する連絡管(24)において加熱度検出器(15f) によって
検出されることになるので、過熱度が高くなり易い冷媒
管(7a)に対して最適な膨張弁(15a) の開度調整が行われ
ることになる。つまり、この冷媒管(7a)における冷媒の
過熱度及び合流後の冷媒の過熱度を低く設定でき、これ
によって、冷媒側熱伝達率を高くでき蒸発器全体として
の性能が向上する。
【0015】請求項2記載の発明では、各冷媒管(7a),
(7a) …の外部を流れる空気の風速分布が各冷媒管(7a),
(7a) …の夫々において異なっていることに起因して各
冷媒管(7a),(7a),…での冷媒の過熱度に差が生じている
状況において、過熱度検出器(15f) が設けられる連絡管
(24)を、空気の流速が高い冷媒管(7a)に対応してガスヘ
ッダ(23)に接続させたことで、確実に、最も過熱度が高
い冷媒が流通する連絡管(24)において冷媒の過熱度を検
出することができる。
【0016】請求項3記載の発明では、熱源側熱交換器
(7) が側方吸込・上方吹出型のユニットケーシング(21)
の空気吸込口(21a) に対向した位置に配設されているこ
とにより、該熱源側熱交換器(7) の上部では冷媒管(7a)
の外部を流れる空気の風速が高く、下部では低くなって
いる。つまり、熱源側熱交換器(7) の上部に位置する冷
媒管(7a)は空気と冷媒との熱交換効率が特に高いもので
あり、この冷媒管(7a)に過熱度検出器(15f) を取付けた
ことにより、最も過熱度が高い冷媒が流通する連絡管(2
4)において冷媒の過熱度を検出することができる。
【0017】請求項4記載の発明では、膨張弁(15a) を
感温筒(15f) が検出する冷媒温度によって開度調整する
感温式のものにしたため、簡単な構成で膨張弁(15a) の
開度調整を行うことができる。
【0018】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。図1に示すように、冷凍装置は、冷温水を生成して
冷暖房を行う空気調和装置であって、冷媒が循環する冷
媒回路(1) を備えている。
【0019】該冷媒回路(1) は、圧縮機(2) と四路切換
弁(3) と利用側熱交換器としての水側熱交換器(4) と受
液器(5) と膨張機構(6) と2台の熱源側熱交換器として
の空気側熱交換器(7),(7) とが順に冷媒配管(8) によっ
て接続されて成り、四路切換弁(3) は、冷房運転時に実
線のように、暖房運転時に破線のように切換わって冷媒
の循環方向を切換えるように構成されている。
【0020】上記水側熱交換器(4) は、冷房運転時に蒸
発器として、暖房運転時に凝縮器として機能し、空調用
水が流出入して冷媒と空調用水とを熱交換するように構
成されている。
【0021】上記2台の空気側熱交換器(7),(7) は並列
に接続されており、各空気側熱交換器(7),(7) は、冷房
運転時に凝縮器として、暖房運転時に蒸発器として機能
し、冷媒と室外空気とを熱交換するように構成されてい
る。
【0022】また、上記受液器(5) は、常時高圧液配管
(9) に介設されており、該常時高圧液配管(9) の入口側
は、空気側熱交換器(7) に連通する空気側液配管(10)
と、水側熱交換器(4) に連通する水側液配管(11)とがそ
れぞれ逆止弁(12),(12),…を介して接続される一方、常
時高圧液配管(9) の出口側は、膨張機構(6) に接続され
ている。尚、上記受液器(5) より下流側の常時高圧液配
管(9) にはドライヤ(13)が設けられている。
【0023】上記膨張機構(6) は、冷却用減圧部(14)と
2つの並列な加熱用減圧部(15),(15) とより構成され、
該冷却用減圧部(14)と加熱用減圧部(15),(15) との冷媒
流入側は、上記常時高圧液配管(9) の出口側に接続され
る一方、冷却用減圧部(14)の冷媒流出側は水側液配管(1
1)に、加熱用減圧部(15)の冷媒流出側は空気側液配管(1
0)にそれぞれ接続されている。
【0024】上記冷却用減圧部(14)及び加熱用減圧部(1
5)は、それぞれ感温式膨張弁(14a),(15a) を有するメイ
ン減圧通路(14b),(15b) と、該メイン減圧通路(14b),(1
5b)に並列な補助膨張通路(14c),(15c) とを備えてい
る。そして、該補助膨張通路(14c),(15c) は、開閉部で
ある電磁弁(14d),(15d) と絞り部であるキャピラリチュ
ーブ(14e),(15e) とが直列に接続されてなり、該電磁弁
(14d),(15d) は、フルロード運転時(100%容量運転
時)に開口して液冷媒がメイン減圧通路(14b),(15b) の
他、補助減圧通路(14c),(15c) を流れるように構成され
ている。
【0025】また、上記冷却用減圧部(14)における感温
式膨張弁(14a) の感温筒(14f) は、圧縮機(2) の吸込側
冷媒配管(8a)であって四路切換弁(3) より下流側に取付
けられている。そして、この感温式膨張弁(14a) は、冷
房運転時に冷媒の過熱度に対応して開度が調整され、暖
房運転時に全閉になるように構成されている。
【0026】また、上記圧縮機(2) は、スクリュー式圧
縮機で構成されており、アンローダ機構(2a)が設けられ
ている。
【0027】該アンローダ機構(2a)は、圧縮機(2) の低
圧側と高圧側とに連通するアンロード通路(2b)に第1ア
ンロード弁〜第4アンロード弁(2c)〜(2f)が設けられて
構成されている。そして、上記アンローダ機構(2a)は、
第1アンロード弁(2c)を開放して圧縮機(2) の容量を1
2%に、第2アンロード弁(2d)を開放して圧縮機(2)の
容量を25%に、第3アンロード弁(2e)を開放して圧縮
機(2) の容量を40%に、第4アンロード弁(2f)を開放
して圧縮機(2) の容量を70%に切換えるように構成さ
れている。
【0028】また、上記圧縮機(2) の低圧側と高圧側と
には、圧力取出し管(2g)が接続され、該圧力取出し管(2
g)には、冷媒回路(1) の高圧圧力を検出する高圧圧力セ
ンサ(SENH)と、冷媒回路(1) の低圧圧力を検出する低圧
圧力センサ(SENL)とが設けられると共に、高圧圧力の過
上昇時と低圧圧力の過低下時とに作動する圧力スイッチ
(HLPS)が設けられている。
【0029】次に、本例の特徴である空気側熱交換器
(7) 及びその周辺の構造について説明する。先ず、図2
に基き、空気側熱交換器(7) が備えられる室外ユニット
(20)について説明する。この室外ユニット(20)は、所謂
側方吸込・上方吹出型のものであって、ユニットケーシ
ング(21)の側面が開放されて空気吸込口(21a) が形成さ
れており、該ユニットケーシング(21)の上面には空気吹
出口(21b) が形成されている。また、この空気吹出口(2
1b) にはファンモータ(22a) によって回転可能とされた
ファン(22)が設けられている。そして、ユニットケーシ
ング(21)内における空気吸込口(21a) に臨む部分に空気
側熱交換器(7),(7) が配設されている。このような構成
であるため、本室外ユニット(20)では、ファン(22)の回
転に伴って空気吸込口(21a) から空気が吸込まれ、この
空気が空気側熱交換器(7) を通過して冷媒との間で熱交
換を行った後、空気吹出口(21b) から吹出されるように
なっている。尚、このように室外ユニット(20)が構成さ
れている場合、図2に示す風速分布の如く、空気側熱交
換器(7) の上側部分はファン(22)が近接しているために
空気の流速が高く、下側部分に向うに従ってファン(22)
との距離が大きくなるために空気の流速が低くなる。つ
まり、空気側熱交換器(7) の上側部分は空気と冷媒との
熱交換効率が特に高い部分であって、下側部分はその熱
交換効率が特に低い部分となっている。
【0030】そして、本例の特徴は、上記空気側熱交換
器(7) における暖房運転時の出口部分の構成にある。図
1の如く、空気側熱交換器(7) は、冷媒の流通が自在な
複数本の冷媒管(7a),(7a),…が上下に並設され、この各
冷媒管(7a),(7a),…の出口側端部(図1における左側
部)の夫々は各冷媒管(7a),(7a),…を流通した冷媒を合
流させる上下方向に延びるガスヘッダ(23)に接続されて
いる。
【0031】そして、本例の特徴の1つとして、ガスヘ
ッダ(23)と冷媒配管(8) との間は上下一対の2本の連絡
管(24),(25) によって接続されている。この連絡管(2
4),(25) のうち、上側に位置する第1連絡管(24)はガス
ヘッダ(23)の側面における上端部近傍位置に接続されて
いる一方、下側に位置する第2連絡管(25)はガスヘッダ
(23)の側面における上下方向略中央部位置に接続されて
いる。また、この各連絡管(24),(25) のガスヘッダ(23)
に対する接続位置は、該ガスヘッダ(23)から導出される
冷媒の各連絡管(24),(25) における流通量が略均等にな
るような位置に設定されている。
【0032】このガスヘッダ(23)及び各連絡管(24),(2
5) の配設構成を図3〜図5によって具体的に説明す
る。尚、図3は室外ユニット(20)の内部を示す平面図、
図4はその側面図、図5は連絡管(24),(25) の形状を示
す図3及び図4におけるV矢視図である。これら図のよ
うに、第1連絡管(24)は、ガスヘッダ(23)の内側面にお
ける上端部近傍位置から水平方向中央側に延びた後、下
方に向うに従って図4における右方向へ傾斜され、その
後、水平方向中央側に延びて冷媒配管(8) に接続されて
いる。一方、第2連絡管(25)は、ガスヘッダ(23)の側面
における上下方向略中央部位置から水平方向中央側に延
びた後、上方に向うに従って図4における右方向へ傾斜
されて第1連絡管(24)の上側まで延び、その後、水平方
向中央側に延びて冷媒配管(8) に接続されている。そし
て、各連絡管(24),(25) が接続された冷媒配管(8) は、
鉛直下方に延びた後、図3における右側へ水平方向に延
び、その後、図5における右側へ水平方向に延び、更
に、下方へ延びて四路切換弁(3)を経て圧縮機(2) の吸
込側に向って延びている。
【0033】そして、本例のもう1つの特徴として、上
記第1連絡管(24)には、加熱用減圧部(15)の感温式膨張
弁(15a) の過熱度検出器としての感温筒(15f) が取付け
られている。つまり、この感温式膨張弁(15a) の開度調
整は、第1連絡管(24)を通過して圧縮機(2) に戻る冷媒
の過熱度のみに基いて設定されるような構成となってい
る。また、この感温式膨張弁(15a) は冷房運転時に全閉
になるように構成されている。このようにして、この感
温筒(15f) と上述した感温筒(14f) とによって本発明で
いう過熱度検出手段(16)が構成されている。
【0034】次に、上述した空気調和装置の冷暖房運転
動作について説明する。先ず、冷房運転サイクル時に
は、圧縮機(2) より吐出した高圧の冷媒は、空気側熱交
換器(7),(7) で凝縮して液化し、この液冷媒は、空気側
液配管(7),(7) を経て受液器(5) 及びドライヤ(13)を通
過して冷却用減圧部(14)に導かれて減圧された後、水側
熱交換器(4) に流入し、この水側熱交換器(4) で蒸発し
て圧縮機(2) に戻る循環となる。
【0035】一方、暖房運転サイクル時には、圧縮機
(2) より吐出した高圧の冷媒は、水側熱交換器(4) で凝
縮して液化し、この液冷媒は、水側液配管(11),(11) を
経て受液器(5) 及びドライヤ(13)を通過して加熱用減圧
部(15),(15) に導かれて減圧された後、空気側熱交換器
(7) に流入し、この空気側熱交換器(7) で蒸発して圧縮
機(2) に戻る循環となる。
【0036】また、この各運転サイクル時において、要
求される冷凍能力に応じてアンローダ機構(2a)の各アン
ロード弁(2c)〜(2f)が切換えられて圧縮機(2) の容量が
制御される。また、この圧縮機(2) の容量が100%の
フルロード状態の場合、冷房時には冷却用減圧部(14)の
電磁弁(14d) が、暖房時には加熱用減圧部(15)の電磁弁
(15d) が夫々開放され、感温式膨張弁(14a),(15a) と共
にキャピラリチューブ(14e),(15e) においても冷媒の減
圧が行われて冷媒の循環量が大きく確保される。また、
圧縮機(2) がアンロード状態の場合には、各電磁弁(14
d),(15d) は共に閉鎖されて感温式膨張弁(14a),(15a)
のみにおいて冷媒の減圧が行われる。
【0037】また、上記運転サイクル時の過渡時などに
おいて、高圧冷媒圧力が過上昇したり過低下した場合に
は、圧力スイッチ(HLPS)の作動により、圧縮機(2) が強
制停止される。
【0038】そして、本例の特徴とする動作は、暖房運
転時における感温式膨張弁(15a) の開度調整動作にあ
る。この動作は、上述したように、暖房運転用の感温式
膨張弁(15a) の感温筒(15f) において検出される冷媒の
過熱度は、第1連絡管(24)を通過して圧縮機(2) に戻る
冷媒のみであって、感温式膨張弁(15a) の開度調整は、
この第1連絡管(24)を通過して圧縮機(2) に戻る冷媒の
過熱度のみによって行われる。また、この第1連絡管(2
4)はガスヘッダ(23)の側面における上端部近傍位置に接
続されており、このガスヘッダ(23)の側面における上端
部近傍位置は、空気側熱交換器(7) を通過する空気の流
速が高くて特に空気と冷媒との熱交換効率が特に高い部
分であることから、冷媒の過熱度が大きくなり易い冷媒
管(7a)の接続部分に対応した位置となっている。このた
め、感温式膨張弁(15a) の開度調整は、各冷媒管(7a),
(7a),…を流通してガスヘッダ(23)において合流された
冷媒のうち最も過熱度が高い部分に基いて行われている
ことになる。
【0039】このように、本例の構成によれば、連絡管
(24),(25) を2本設けたことにより、該連絡管(24),(2
5) を大径にすることなしにガスヘッダ(23)下流側の冷
媒流路を大きく確保できるので、連絡管を曲げ加工する
ための新たな加工機を必要とすることなく、ガスヘッダ
(23)から連絡管(24),(25) に冷媒が導出される際の圧力
損失を低減することができ、冷媒の循環量が大きく確保
できて、冷凍装置の性能が向上できる。
【0040】また、感温式膨張弁(15a) の開度を調整す
るための冷媒の過熱度を、最も過熱度が高い冷媒が流通
する第1連絡管(24)において検出しているので、図6に
示すように、実線で示す従来のもの(冷媒過熱度は各冷
媒管から導出された冷媒の過熱度の平均である)に比べ
て破線で示す本例の場合の冷媒の過熱度を低く設定する
ことができ、特に、過熱度が高くなり易い上部に位置す
る冷媒管(7a)に対して過熱度が高くなり過ぎないように
最適な感温式膨張弁(15a) の開度調整を行うことができ
る。つまり、この図6では、縦軸が図2に示す熱交換器
(7) の高さ位置、横軸が冷媒の過熱度を夫々示してお
り、一点鎖線で示す過熱度の設定値(例えば5℃)とな
るように過熱度制御した場合、熱交換器の高さ位置の高
い部分で過熱度(5℃)設定が行え、過熱度制御の設定
値を比較的高く設定して正確な冷媒温度の検出を可能に
しながら、従来のものに比べて合流後の冷媒の過熱度が
低く設定できて蒸発器の性能を十分に利用できる。これ
によって図7に示すように、実線で示す従来のものに比
べて破線で示す本引例の場合の冷媒側熱伝達率を高くす
ることができ冷凍装置全体としての性能の向上を図るこ
とができる。この図7では、縦軸が熱交換器(7) の高さ
位置、横軸が冷媒側熱伝達率を夫々示している。
【0041】尚、本実施例では、感温筒(15f) が検出す
る冷媒温度によって開度調整される感温式の膨張弁(15
a) を採用した場合について説明したが、本発明は、こ
れに限らず、空気側熱交換器(7) の出入口両側に温度セ
ンサを夫々設け、この温度センサにより検出される冷媒
の温度差により冷媒の過熱度を検出するようにしたもの
等を採用してもよい。
【0042】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば以下に述べるような効果が発揮される。請求項1記載
の発明によれば、ガスヘッダに、複数本の連絡管を接続
させ、過熱度検出器を、各連絡管のうち、最も過熱度が
高い冷媒が流通するものに設けたために、連絡管を大径
にすることなしにガスヘッダ下流側の流路を大きく確保
できるので、連絡管を曲げ加工するための新たな加工機
を必要とすることなく、ガスヘッダから連絡管に冷媒が
導出される際の圧力損失を低減することができ、冷媒の
循環量が大きく確保できて、冷凍装置の性能が向上でき
る。
【0043】また、膨張弁の開度を調整するための冷媒
の過熱度を、最も過熱度が高い冷媒が流通する連絡管に
おいて検出することになるので、従来のものに比べて冷
媒の過熱度を低く設定することができ、特に、冷媒の過
熱度が高くなり易い冷媒管に対して過熱度が高くなり過
ぎないように最適な膨張弁の開度調整を行うことができ
る。これによって、過熱度制御の設定値を比較的高く設
定して正確な冷媒温度の検出を可能にしながら、従来の
ものに比べて冷媒側熱伝達率を高くすることができ冷凍
装置全体としての性能の向上を図ることができる。
【0044】請求項2記載の発明によれば、各冷媒管の
外部を流れる空気の流速分布が各冷媒管の夫々において
異なっていることを考慮して過熱度検出器の配設位置を
設定したために、確実に、最も過熱度が高い冷媒が流通
する連絡管において冷媒の過熱度を検出することができ
る。
【0045】請求項3記載の発明によれば、熱源側熱交
換器の上部に位置する冷媒管での空気と冷媒との熱交換
効率が高い側方吸込・上方吹出型のユニットに対して、
この上部に位置する連絡管に過熱度検出器を取付けたた
めに、これによっても最も過熱度が高い冷媒が流通する
連絡管において冷媒の過熱度を検出することができる。
【0046】請求項4記載の発明によれば、膨張弁を感
温筒が検出する冷媒温度によって開度調整する感温式の
ものにしたため、簡単な構成で膨張弁の開度調整を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷凍装置の冷媒配管系統図である。
【図2】室外ユニットにおける空気側熱交換器の配設状
態を示す断面図である。
【図3】室外ユニットの内部を示す平面図である。
【図4】室外ユニットの内部を示す側面図である。
【図5】図3及び図4におけるV矢視図である。
【図6】熱交換器の高さ位置と冷却管出口側の冷媒過熱
度との関係を示す図である。
【図7】熱交換器の高さ位置と冷媒側熱伝達率との関係
を示す図である。
【符号の説明】
(1) 冷媒回路 (2) 圧縮機 (4) 水側熱交換器(利用側熱交換器) (7) 空気側熱交換器(熱源側熱交換器) (7a) 冷媒管 (15a) 感温式膨張弁 (15f) 感温筒(過熱度検出器) (16) 過熱度検出手段 (21) ユニットケーシング (21a) 空気吸込口 (21b) 空気吹出口 (23) ガスヘッダ (24) 第1連絡管 (25) 第2連絡管

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(2) と、互いに独立した複数の冷
    媒管(7a),(7a) …を有する熱源側熱交換器(7) と、冷媒
    管(7a),(7a) …のガス側に接続されたガスヘッダ(23)
    と、開度調整可能な膨張弁(15a) と、利用側熱交換器
    (4) とが接続されてなる冷媒回路(1) を備え、冷媒ガス
    の過熱度を過熱度検出手段(16)によって検出し、この過
    熱度に基き上記膨張弁(15a) が開度調整される冷凍装置
    において、 上記ガスヘッダ(23)には、圧縮機(2) に向って延びる複
    数本の連絡管(24),(25) が接続されており、 上記過熱度検出手段(16)には、熱源側熱交換器(7) のガ
    ス側に設けられた過熱度検出器(15f) が備えられてお
    り、 該過熱度検出器(15f) は、上記各連絡管(24),(25) のう
    ち、最も過熱度が高い冷媒が流通するものに設けられて
    いることを特徴とする冷凍装置。
  2. 【請求項2】 熱源側熱交換器(7) は、複数の冷媒管(7
    a),(7a) …の内部を流通する冷媒と、この複数の冷媒管
    (7a),(7a) …の外部を流れる空気との間で熱交換を行う
    ようになっており、この各冷媒管(7a),(7a) …の外部を
    流れる空気の流速分布が各冷媒管(7a),(7a) …の夫々に
    おいて異なっており、 過熱度検出器(15f) が設けられる連絡管(24)は、上記空
    気の流速が高い冷媒管(7a)に対応してガスヘッダ(23)に
    接続されていることを特徴とする請求項1記載の冷凍装
    置。
  3. 【請求項3】 熱源側熱交換器(7) は、側面に空気吸込
    口(21a) が形成され且つ上面に空気吹出口(21b) が形成
    されたユニットケーシング(21)内に、水平方向に延びる
    各冷媒管(7a),(7a) …が鉛直方向に並設されるように空
    気吸込口(21a) に対向して配設されており、 ガスヘッダ(23)は上記各冷媒管(7a),(7a) …に対向して
    鉛直方向に延設され、 連絡管(24),(25) は、ガスヘッダ(23)の上下方向に間隔
    を存して複数本が並設されており、 過熱度検出器(15f) は、ガスヘッダ(23)に対する接続位
    置が最上部に位置する上記連絡管(24)に設けられている
    ことを特徴とする請求項2記載の冷凍装置。
  4. 【請求項4】 膨張弁(15a) は感温式のものであって、 過熱度検出器(15f) は、冷媒温度に基いて上記膨張弁(1
    5a) を開度調整する感温筒であることを特徴とする請求
    項1、2または3記載の冷凍装置。
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