JPH0849060A - 防眩性に優れたセラミックス被覆ステンレス鋼板及びその製造方法 - Google Patents

防眩性に優れたセラミックス被覆ステンレス鋼板及びその製造方法

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JPH0849060A
JPH0849060A JP20592994A JP20592994A JPH0849060A JP H0849060 A JPH0849060 A JP H0849060A JP 20592994 A JP20592994 A JP 20592994A JP 20592994 A JP20592994 A JP 20592994A JP H0849060 A JPH0849060 A JP H0849060A
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JP
Japan
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stainless steel
ceramics
steel sheet
electrolytic pickling
steel plate
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JP20592994A
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Yoshikazu Morita
芳和 守田
Suenori Mori
末徳 森
Minoru Saito
実 斎藤
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 防眩性,意匠性,耐食性に優れたセラミック
ス被覆ステンレス鋼板を得る。 【構成】 ステンレス鋼基材の表面に、Ti,Al,Z
r又はCrの窒化物,炭化物又は酸化物の1種又は2種
以上を含む膜厚0.1〜5.0μmのセラミックス層が
形成されている。セラミックス層は、中心線平均粗さが
150〜500Åで、鏡面反射率が22〜50に調整さ
れている。セラミックス層の形成に先立って、鏡面仕上
げしたステンレス鋼板を電解酸洗によって中心線平均粗
さが150〜500Åになるように粗面化する。 【効果】 電解酸洗による表面粗さの調整によって、用
途に応じた度合いの防眩性に調整される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、用途に応じた度合いの
防眩性に調整され、外装材,内装材等の建材として好適
なステンレス鋼板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】意匠性を高めた建材として、ステンレス
鋼板に種々の方法で着色又は発色処理を施したカラース
テンレス鋼板が使用されている。意匠性カラーステンレ
ス鋼板の原板には、鏡面,BA,ヘアーライン,エンボ
ス,サテン,ダル等の種々の仕上げを施した鋼板が使用
される。特にセラミックス被覆で着色処理した鏡面仕上
げ材は、高級感の富む彩度が得られ、商品価値の高い製
品となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、鏡面仕上げ材
のカラーステンレス鋼板を外装用に使用すると、鏡面で
あることから太陽光を反射し、周囲にいる人に眩しさを
与える。運転手に眩惑を催すとき、車両走行中の危険性
を高める虞れもある。ヘアーライン,サテン仕上げ等を
機械加工によって施したステンレス鋼では、加工時の研
磨粉が表面に押し込まれた状態になっている。そのた
め、仕上げ材を電解処理する際、健全な不動態化皮膜の
生成が阻害され、外装材として必要な耐食性が不足す
る。本発明は、このような問題を解消すべく案出された
ものであり、ステンレス鋼表面に形成されるセラミック
層の表面粗さを調整することにより、ステンレス鋼板の
防眩性を高めることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミックス被
覆ステンレス鋼板は、その目的を達成するため、ステン
レス鋼基材と、該基材の表面に形成され、Ti,Al,
Zr又はCrの窒化物,炭化物又は酸化物の1種又は2
種以上を含む膜厚0.1〜5.0μmのセラミックス層
とを備え、該セラミックス層の中心線平均粗さが150
〜500Å、鏡面反射率が22〜50であることを特徴
とする。このセラミックス被覆ステンレス鋼板は、鏡面
仕上げしたステンレス鋼板を電解酸洗で中心線平均粗さ
が150〜500Åになるように粗面化した後、Ti,
Al,Zr又はCrの窒化物,炭化物又は酸化物の1種
又は2種以上を含む膜厚0.1〜5.0μmのセラミッ
クス層を形成することにより製造される。本発明では、
フェライト系,オーステナイト系等、材質に拘らず何れ
の鋼種のステンレス鋼をも使用することができる。基材
として使用されるステンレス鋼板は、硝酸,フッ酸,硫
酸等の酸性水溶液中、又はNaSO4 等の中性塩溶液中
で電解酸洗される。
【0005】
【作用】ステンレス鋼を酸性水溶液に浸漬し陽極電解す
ると、表面層が酸性溶液中に溶出する。その結果、ステ
ンレス鋼の表面は粗面化され、光沢度が低下する。他
方、ステンレス鋼表面に形成されるセラミックス皮膜
は、通常0.1〜5μmと薄いことから、被覆後の表面
粗さは原板の表面粗さに影響される。したがって、電解
処理したステンレス鋼表面にセラミックス層を形成する
と、光沢度が低下した防眩性を呈するステンレス鋼板が
得られる。このとき、原板は、電解酸洗時の処理量、換
言すれば通電量に応じて光沢度が低下し、表面が粗くな
る。すなわち、通電量を制御することにより溶解量が変
わり、得られるセラミックス被覆ステンレス鋼板の光沢
度が調整される。通電量は、通電電流密度及び電界時間
によって決定される。
【0006】必要な防眩性を得る上から、原板である電
解酸洗後のステンレス鋼板は、中心線平均で150〜5
00Åの表面粗さをもつことが必要である。中心線平均
粗さは、JIS B0601に規定されているように、
鋼板表面の粗さ曲線において中心線からの偏位の平均を
表し、防眩性が要求される原板の表面状態を的確に表し
ている。表面粗さが150Å未満であると、鏡面仕上げ
材にセラミックスコーティングを直接施した場合と大差
のない防眩性を呈し、電解酸洗による効果が得られな
い。逆に500Åを超える表面粗さでは、酸洗ムラが生
じ易くなり、BA仕上げ材や2B仕上げ材と同等な性状
を呈する。防眩性は、反射光の散乱程度によって評価さ
れることから、鏡面反射率によっても規制される。鏡面
反射率が22未満になると、ダル仕上げ材にコーティン
グしたものと同様な性状となる。逆に50を超える鏡面
反射率では、ミラー仕上げ材にコーティングした場合と
同様に眩惑性の高い表面が形成される。
【0007】
【実施例】鏡面仕上げしたステンレス鋼板SUS304
を基材としてし、温度50℃の10%HNO3 溶液中で
電解酸洗した。電解条件としては、電流密度が両極性と
も5A/dm2 及び10A/dm2 で交番電解酸洗する
方式を採用した。通電パターンは、ステンレス鋼基材の
極性が最初と最後の電解時にそれぞれプラス極となるよ
うに、また電流方向の切替え時間を5秒に設定した。電
解酸洗したステンレス鋼基材をアルカリ洗浄した後、真
空槽に移し、Arイオンボンバードメントを行い、スパ
ッタリングで厚み0.1μmのTi層を形成し、最終的
に厚み0.3μmのTiN層を形成した。セラミックス
被覆鋼板に対して入射角45度で光線を照射し、反射角
45度における鏡面反射率を測定した。また、触針式の
精密粗さ計で中心線平均粗さを測定することにより、表
面粗さを調査した。被覆鋼板の表面外観については、色
調をa* ,b* ,L* 値で測定した。
【0008】
【表1】
【0009】調査結果を示す表1にみられるように、電
解酸洗時の通電量に応じて鏡面反射率が低下し、防眩性
が向上している。色調は、電解酸洗の通電量に起因した
変化がほとんどみられず、外観上は表面のツヤだけが変
わっていることが判る。その結果、比較例として掲げた
サテン仕上げやエッチング仕上げと異なった色調を呈
し、渋い感触のカラーステンレス鋼板が得られた。
【0010】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のステン
レス鋼板においては、硝酸等による電解酸洗によって表
面粗さが調整された基材表面にセラミックス層を形成し
ている。このセラミックス層は、基材の表面粗さを倣っ
ており、鏡面反射率が抑制され且つ防眩性に優れた表面
性状を呈する。このとき、電解酸洗量によって表面粗さ
が適宜制御されるため、種々の用途に応じた度合いの防
眩性を付与することが可能となる。しかも、原板の粗面
化を機械加工によっていないため、均一な電解酸洗に悪
影響を及ぼす研磨粉等の押込みがなく、健全な不動態皮
膜が形成され、耐食性が損なわれることもない。このよ
うにして、本発明によるセラミックス被覆鋼板は、防眩
性,意匠性及び耐食性が良好で、種々の分野で内装材や
外装材等の建材として使用される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステンレス鋼基材と、該基材の表面に形
    成され、Ti,Al,Zr又はCrの窒化物,炭化物又
    は酸化物の1種又は2種以上を含む膜厚0.1〜5.0
    μmのセラミックス層とを備え、該セラミックス層の中
    心線平均粗さが150〜500Å、鏡面反射率が22〜
    50である防眩性に優れたセラミックス被覆ステンレス
    鋼板。
  2. 【請求項2】 鏡面仕上げしたステンレス鋼板を電解酸
    洗によって中心線平均粗さが150〜500Åになるよ
    うに粗面化した後、請求項1記載のセラミックス層を形
    成する防眩性に優れたセラミックス被覆ステンレス鋼板
    の製造方法。
JP20592994A 1994-08-08 1994-08-08 防眩性に優れたセラミックス被覆ステンレス鋼板及びその製造方法 Withdrawn JPH0849060A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998017838A1 (fr) * 1996-10-23 1998-04-30 Kabushiki Kaisha Toyota Chuo Kenkyusho Materiau recouvert et son procede de fabrication
JP2007261266A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Comadur Sa サテン仕上げ表面を形成する方法

Cited By (3)

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US6214479B1 (en) 1996-10-23 2001-04-10 Kabushiki Kaisha Toyota Chuo Kenkyusho Covered member and method of producing the same
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