JPH0847971A - 超強力梱包バンドおよびその製法 - Google Patents

超強力梱包バンドおよびその製法

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JPH0847971A
JPH0847971A JP18432494A JP18432494A JPH0847971A JP H0847971 A JPH0847971 A JP H0847971A JP 18432494 A JP18432494 A JP 18432494A JP 18432494 A JP18432494 A JP 18432494A JP H0847971 A JPH0847971 A JP H0847971A
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orienting
ultra
packing band
molecular weight
tape
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Application number
JP18432494A
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English (en)
Inventor
Sadayuki Ishiyama
貞行 石山
Yasuo Noguchi
泰雄 野口
Hiroshi Yazawa
宏 矢沢
Kazuhiko Kurihara
和彦 栗原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Polymer Processing Research Institute Ltd
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
Polymer Processing Research Institute Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Petrochemicals Co Ltd, Polymer Processing Research Institute Ltd filed Critical Nippon Petrochemicals Co Ltd
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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 極限粘度(135℃デカリン溶液で測定)5
dl/g以上の超高分子量ポリオレフィレンからなる1
2g/デニール以上の引張強度を有し、かつ引張弾性率
が200g/デニール以上を有する配向テープおよび/
または網状ウエブの集積体を接着一体化してなる超強力
梱包バンド。 【効果】 使用材料による諸特性と共に、ヒートシート
接着が可能であり、バンド結束が容易で、表面のスリッ
プ性(表面が滑り過ぎないこと)が小さいので梱包がし
やすく、ハンドリングの容易性等の作業性に優れるもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄くて軽く、高弾性率、
耐クリープ性等に優れ、ヒートシール接着、耐スリップ
性等を有する超強力梱包バンドおよびその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、輸出用の羊毛や綿花等の重量物の
梱包、木材、鉄鋼等の梱包に使用されている梱包バンド
としては、スチールバンド(帯鋼)が使用されている。
しかし、このスチールバンドは、人体に対する切傷性等
の安全性、焼却性等に乏しく、重い等の問題点を有し、
かつスチールバンドの結合方法や、表面スリップ性等の
作業性についても改善が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するために鋭意検討した結果なされたものであっ
て、その目的は、薄くて、軽く、強度を有し、切傷性等
に対する安全性、焼却性、高弾性率、耐クリープ性等の
諸特性を有する超強力梱包バンドおよびその製造方法を
提供するものである。
【0004】他の目的はヒートシール接着が可能であ
り、バンド結束が容易で、表面のスリップ性(表面が滑
り過ぎない)が小さいので梱包がしやすく、ハンドリン
グの容易性等の作業性に優れる梱包バンドを提供するも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、極
限粘度(135℃デカリン溶液で測定)5dl/g以上
の超高分子量ポリオレフィンからなる12g/デニール
以上の引張強度を有し、かつ弾性率が200g/デニー
ル以上を有する配向テープおよび/または網状ウエブの
集積体を接着一体化してなる超強力梱包バンドであり、
第2の発明は、前記超強力梱包バンドの引張強度が10
0Kgf/mm2 以上である第1の発明に記載の超強力
梱包バンドであり、第3の発明は、A)極限粘度(13
5℃デカリン溶液で測定)5dl/g以上の超高分子量
ポリオレフィンの配向用材料の製造工程、B)配向用材
料を一軸配向する工程、C)配向用材料を一軸配向前ま
たは後にテープ化またはスリットを入れる工程、D)接
着剤をコーティングした後、ノズルを通して一体化する
工程、E)一体化した集積体を加熱処理により固定する
工程を含むことを特徴とする超強力梱包バンドの製造方
法であり、第4の発明は、A)極限粘度(135℃デカ
リン溶液で測定)5dl/g以上の超高分子量ポリオレ
フィンの配向用材料の製造工程、B)配向用材料を一軸
配向させる際、表面層に接着層を設けて、一軸配向させ
る工程、C)配向用材料を一軸配向前または後にテープ
化またはスリットを入れる工程、D)’一軸配向体の集
積体を製造する工程、E)’一体化した集積体を加熱処
理により固定する工程を含むことを特徴とする超強力梱
包バンドの製造方法である。
【0006】以下、本発明の超強力梱包バンドを図面に
基づいて詳述する。
【0007】図1は本発明の一実施例の斜視図、図2は
他の実施例の斜視図を示したものである。図1におい
て、超高分子量ポリオレフィンの配向物からなる網状ス
プリットウエブ2の集積体は接着剤3で接着一体化され
て超強力梱包バンド1を形成している。また、図2にお
いては網状ウエブの広幅ウエブ2’は複数層に折り畳ま
れ接着剤3’で積層一体化されて超強力梱包バンド1’
を形成している。
【0008】超強力梱包バンドにおいては、梱包バンド
の結束のための結合性、表面滑性の低下等の作業性を向
上させるために、バンドの表面にゴム状物、EVA等の
エマルジョン接着剤、フィルム等を積層あるいは塗布し
て、同時にヒートシール性および接着性等も改良した
り、また、コロナ放電、火炎処理、プラズマ処理、オゾ
ン処理、薬品処理等の表面処理、梨地、凹凸等のエンボ
ス加工処理等を施すことにより諸特性を付与したり、更
に樹脂粉体等の防滑材等を積層、塗布、噴霧したりして
梱包バンドの表面の耐スリップ性を改良することが好ま
しい。
【0009】本発明の超高分子量ポリオレフィンとは極
限粘度(135℃デカリン溶液で測定)5dl/g以
上、好ましくは5〜50dl/gの範囲、より好ましく
は8〜40dl/g、更に好ましくは10〜30dl/
gのものであり、粘度平均分子量が50万〜1200
万、好ましくは90万〜900万、更に好ましくは12
0万〜600万に相当するものである。極限粘度が、5
dl/g未満では配向物の機械的物性が低下し、50d
l/gを超える場合は加工成形性が悪くなり好ましくな
い。
【0010】上記超高分子量ポリオレフィンの形状は特
に限定されないが、後加工で均質なフィルムを得るため
には、通常、顆粒状、粉末状のものが好ましく用いられ
る。これらの粒径は、2000μm以下、好ましくは1
〜2000μm、更に好ましくは10〜1000μmが
望ましい。また、その粒径分布は狭い方が圧縮成形して
シート化する際に欠陥部が少ないので好ましい。
【0011】本発明の超高分子量ポリオレフィンは、チ
タン化合物、バナジウム化合物、クロム化合物、ジルコ
ニウム化合物、ハフニウム化合物等の周期律表IV〜VI族
の遷移金属を含む化合物のうち、少なくとも1種の化合
物を含有する触媒成分と、必要に応じて有機金属化合物
とを組み合わせてなる触媒の存在下に、α−オレフィン
を単独重合または共重合することにより製造される。
【0012】α−オレフィンとしては、炭素数2〜1
2、好ましくは2〜8のものが好適に使用される。具体
的にはエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル
−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デ
セン、1−ドデセン等が挙げられる。
【0013】これらの中、特にエチレン、プロピレン、
1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン
が好ましい。また、他のコモノマーとして、ブタジエ
ン、1,4−ヘキサジエン、ビニルノルボルネン、エチ
リデン−ノルボルネン等のジエン類等を更に併用しても
よい。
【0014】前記α−オレフィン共重合体のコモノマー
含有量は、0.001〜10モル%、好ましくは0.0
1〜5モル%、更に好ましくは0.1〜1モル%の範囲
で用いられる。
【0015】本発明の超高分子量ポリオレフィンの配向
テープおよび/または網状ウエブからなる集積体とは、
前記超高分子量ポリオレフィンの配向テープおよび/ま
たは網状ウエブを積層・集積したものであり、配向テー
プまたは網状ウエブを単独で積層・集積するか、あるい
は配向テープと網状ウエブを混合集積したものである。
【0016】本発明の接着剤とは、特に限定されない
が、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン、アク
リル変性エマルジョン等のエマルジョン型接着剤、ホッ
トメルト系接着剤、ポリエチレン等の樹脂粉末等が挙げ
られる。これらの中でも、バンド端末相互間を熱固着可
能にする場合においては、エチレン−酢酸ビニル共重合
体系接着剤を適用することが好ましい。また、耐候性、
耐熱性を向上させる目的の場合にはアクリル変性接着剤
を使用することが好ましい。
【0017】以下、本発明の超高分子量ポリオレフィン
の超強力梱包バンドの製造方法について詳述する。
【0018】本発明の強力梱包バンドの製造方法は、
A)極限粘度(135℃デカリン溶液で測定)5dl/
g以上の超高分子量ポリオレフィンの配向用材料の製造
工程、B)配向用材料を一軸配向する工程、C)配向用
材料を一軸配向前または後にテープ化またはスリットを
入れる工程、D)接着剤をコーティングした後、ノズル
を通して一体化する工程、E)一体化した集積体を加熱
処理により固定する工程を含む製造工程により製造され
る。
【0019】また、他の方法として、A)極限粘度(1
35℃デカリン溶液で測定)5dl/g以上の超高分子
量ポリオレフィンの配向用材料の製造工程、B)配向用
材料を一軸配向させる際、表面層に接着層を設けて、一
軸配向させる工程、C)配向用材料を一軸配向前または
後にテープ化またはスリットを入れる工程、D)一軸配
向体の集積体を製造する工程、E)一体化した集積体を
加熱処理により固定する工程を含む製造工程により製造
される。
【0020】本発明のA)の超高分子量ポリオレフィン
の配向テープまたは網状ウエブに供する配向用材料の製
造方法としては、溶融押出によるインフレーション法、
Tダイ製膜、スカイブ法等のフィルムを製造して配向す
る方法、溶剤に溶解後フィルムにする方法、超高分子量
ポリオレフィンの粉体を固相状態で圧縮成形し、ついで
圧延成形でシート化し、延伸する方法等が挙げれれる。
圧縮方法としてはバッチ式、連続式等のいずれでもよ
い。バッチ式としてはスライド式、回転式等が挙げら
れ、連続式圧縮方法としては、例えば上下に対向した一
対のエンドレスベルトの間に超高分子量ポリオレフィン
の粉体を挟みエンドレスベルトを移動させつつ圧縮成形
する方法等が挙げられる。
【0021】本発明のB)の配向用材料の一軸配向工程
においては、延伸方法および/または圧延方法等により
一軸配向され、特に限定はされないが、延伸方法の具体
的な方法としては、熱風延伸、シリンダー延伸、ロール
延伸、熱板延伸等が挙げられる。
【0022】超高分子量ポリオレフィン材料の延伸は滑
り易いためニップロール間、クローバーロール、多段ロ
ール間、ネルソンロール等で延伸張力をかけて延伸する
ことが望ましい。
【0023】配向温度は、配向物の融点未満の範囲内、
通常20〜160℃、好ましくは60〜150℃、更に
好ましくは90〜145℃である。配向工程は一段だけ
でなく多段で行うことが好ましい。この場合、順次温度
を高めて配向を行うことが望ましい。
【0024】延伸速度は、配向方法、ポリマーの分子
量、組成比等により適宜選択可能であるが、通常1mm
〜500m/分の範囲である。より具体的には、回分式
延伸の場合には、1〜500mm/分、好ましくは1〜
100mm/分、更に好ましくは5〜50mm/分の範
囲である。一方、連続延伸の場合には、通常、0.1〜
500m/分、好ましくは1〜200m/分、更に好ま
しくは10〜200m/分の範囲である。なお経済性を
考慮すれば、高速度の設定がより好ましい。
【0025】延伸倍率は、高倍率にするほど高強度の配
向物が得られるため、できるだけ配向倍率を高めること
が望ましい。高倍率に延伸するためには、固相状態で延
伸することが望ましく、これらの方法として圧延と引張
延伸を併用する方法、ゲル延伸法等が挙げられる。
【0026】本発明においては、圧延および延伸の合計
延伸倍率であるトータル延伸倍率が、20倍以上、好ま
しくは30倍以上、より好ましくは50倍以上、更に好
ましくは60〜200倍とすることが望ましい。
【0027】本発明においては、配向後の配向物が、1
2g/デニール以上の引張強度で、好ましくは50g/
デニール以上、更に好ましくは100g/デニール以上
であり、引張弾性率としては、200g/デニール以
上、好ましくは500g/デニール以上、より好ましく
は1000g/デニール以上、更には1500g/デニ
ール以上である。
【0028】本発明の配向物にスプリットによりクラッ
クを入れることまたはスリットすることにより得られる
網状ウエブを使用する場合、網状ウエブは、そのまま測
定したのでは充分な強度は発揮できないが、構成するフ
ィラメントそれ自身は充分強度がある。したがって、こ
の網状ウエブを構成するウエブの強度としては、撚を掛
けて測定した値が12g/デニール以上あることが必要
である。撚を掛けた後の強度は、撚数によって異なり、
表示する強度は最適撚数で示す。その最適撚数は、測定
する際のデニールによって異なり、一般に1000デニ
ールのフィラメントでの最適撚数は100回/m前後で
ある。
【0029】本発明のC)の配向用材料を一軸配向前ま
たは後にテープ化またはスリットを入れる工程における
配向テープを得る方法としては、前記フィルムまたはシ
ート(以下、総称してフィルムという)を予めテープ状
に裁断して、配向に供してもよいし、配向後にテープ状
に裁断してもよい。
【0030】また、スリット工程またはスプリット工程
において超高分子量ポリオレフィンを網状化する方法と
しては、前記配向物を叩打する方法、捻転する方法、摺
動擦過(摩擦)する方法、ブラッシュする方法等の機械
的方法、エアージェット法、超音波法、レザー法等の何
れか1種の方法で無数の微細な切れ目を形成することを
いい、特に回転式機械的方法の採用が好ましい。このよ
うな回転式機械的方法としては、タップネジ式スプリッ
ター、ヤスリ状粗面体スプリッター、針ロール状スプリ
ッター等の各種形状のスプリッター等が挙げられる。例
えば、図3に示したタップネジ式スプリッターとして
は、通常、5角や6角の角形であり、1インチ当たり、
10〜40、好ましくは15〜35のネジ山を有するも
のが望ましい。また、図4に示したヤスリ状粗面体スプ
リッターとしては、実公昭51−38980号公報にな
るものが好適である。ヤスリ状粗面体スプリッターは、
円形断面軸の表面を鉄工用丸ヤスリ目またはこれに類似
の粗面体であり、その面に2条の螺旋溝を等ピッチに削
ったものである。
【0031】本発明の網状化方法としては、特に限定さ
れないが、代表例として、図5に示すようにニップロー
ル5,5’とニップロール6,6’間にスプリッター7
を配置し、フィルム4をスプリッター7に沿わせて張力
をかけつつ移動し、高速で回転するスプリッターに摺動
接触させてスプリット(割繊)し網状化する方法が好ま
しく用いられる。
【0032】スプリッター7は、図4に示すように、ス
プリッター7の円形断面軸8の表面9をヤスリ目状に形
成された粗面体に、2条の螺旋溝10,10’を等ピッ
チに削ったもので、溝10,10’は表面の刃の高さ以
上の深さをもつ角溝で形成されている。図6および図7
は、図4のスプリッターフィルム4を摺曲して割繊され
るときのA−A’断面および軸方向断面の一部を示した
もので、フィルム4はその張力によってスプリッターの
螺旋溝10,10’に嵌り込んで、表面9のヤスリ目に
接するフィルム4は張力が集中されて大きな押圧力を受
けると共に、巾方向に引っ張られる力も受けて割繊され
て図8aまたは図8bのように網状化される。
【0033】フィルムの移動速度は、通常、1〜100
0m/分、好ましくは10〜500m/分である。ま
た、スプリッターの回転速度(周速度)は、フィルムの
物性、移動速度、目的とする網状化フィルムの性状によ
り適宜選択され得るものであるが、通常、10〜300
0m/分、好ましくは50〜1000m/分である。ま
た、フィルムとスプリッターの接触角は、30〜180
度、好ましくは40〜160度である。なお、フィルム
は、滑り易いため、スプリッターの前後に設置されてい
るニップロールにおいて、フィルムを所定の速度に保持
することが難しい場合があるので、ニップロールとクロ
ーバーロールを併用したり、あるいはネルソンロールを
用いたり、更にこれらを組み合わせる等、滑り防止を講
じることが望ましい。
【0034】ブラッシュする方法や回転式スプリッター
を用いる方法においては、その操作は延伸物に張力をか
けて行うことが好ましい。張力はフィルムが、伸びとし
て0.1〜3%、好ましくは0.5〜2%変形する程度
の張力をかけて行うことが望ましい。また、スプリット
時にフィルムの張力を一定に保つためにダンサロール等
のコントローラを設置してもよい。
【0035】スプリット時の温度は、通常、−20〜+
100℃、好ましくは−5〜+50℃、更に好ましくは
0〜20℃の範囲が望ましく、スプリット処理は1段階
で行うだけでなく、多段階で行ってもよいし、また厚み
が大きな材料に対しては表裏からスプリット処理しても
よい。
【0036】また、フィルムを樹脂の融点以上に加熱し
た回転焼刃で押圧して、千鳥掛け状等にスリットを入れ
て網状化することも可能である。
【0037】本発明のD)の集積体に接着剤をコーティ
ングしてノズルを通して一体化する工程とは、前記集積
体に接着剤を塗布、積層、粉体等を付着させる等のコー
ティングを行い、しかる後に引き抜きダイス等で引き抜
き成形して一体化するものである。
【0038】図9は、本発明の一実施例の超強力梱包バ
ンドの製造方法の概略図を示したものである。図9にお
いて、上記超高分子量ポリオレフィンの配向テープまた
は網状ウエブを複数のボビンに巻いて超高分子量ポリオ
レフィン網状ウエブまたは配向テープを繰り出し、必要
によりカード機で引き揃えながら供給し、接着剤として
エマルジョン接着剤を満たした温浴バス中にテープまた
はウエブを浸漬させながら通過させて、接着剤を充分に
付着させた後、接着剤付きテープまたは網状ウエブを複
数本重ね合わせ、加熱された引き抜きダイスで集束さ
せ、(E)加熱処理により固定化する工程として図示さ
れていない熱風チャンバー内に誘導してホットロール上
で加熱接着して一体化し、乾燥させながら、引取ピンチ
ロールを経て巻取工程で巻取り、超強力梱包バンドとし
て製品化するものである。特にウエブを接着一体化した
後、必要により、エンボス加工等の表面処理加工を施し
てもよい。
【0039】本発明の超強力梱包バンドの製造方法は上
記の方法に限定されるものではなく、例えば、接着剤と
してホットメルト等を使用した場合においては、高周波
加熱や超音波加熱等の方法で接着一体化してもよい。
【0040】
【作用】本発明の超強力梱包バンドは、超高分子量ポリ
オレフィンの超配向テープおよび/または網状ウエブの
集積体を使用しているので、高強度、高弾性率、耐クリ
ープ性等の諸特性を有し、薄くて、軽く、安全性(切傷
性)、焼却性等の諸特性を有する。また、ヒートシート
接着が可能であり、バンド結束が容易で、表面のスリッ
プ性(表面が滑り過ぎないこと)が小さいので梱包がし
やすく、ハンドリングの容易性等の作業性に優れるもの
である。
【0041】
【実施例】以下本発明を実施例で詳述する。
【0042】フィルムの製造: (圧縮圧延成形装置) 1.ロール : 径 500mmφ 面長 300mm 2.スチールベルト: 肉厚 0.6mm 巾 200mm 3.小口径ローラー: 径 12mmφ 面長 250mm 4.加圧プレート : 長さ 1000mm 巾 200mm 5.油圧シリンダー: 径 125mmφ 上記の装置を用いて、極限粘度14dl/g(粘度平均
分子量約200万)の超高分子量ポリオレフィン粉末を
130℃に加熱し、材料への平均圧力およそ6Kg/c
3 で加圧し、肉厚1.1mm、巾100mmのシート
を1mm/分の速度で連続的に圧縮成形した。次にこの
シートを表面温度が140℃に調整された1m/分の上
下同一速度で反対方向に回転する直径150mmφ、面
長300mm、ロール間距離30μmの一対のロール間
に供給し、圧延を行い、延伸倍率7倍のフィルムを得
た。
【0043】延伸フィルムの製造: (延伸装置) 1.加熱体:予熱用金属ロール 3本 径250mmφ 面長200mm 延伸用金属ロール 1本 径125mmφ 面長200mm ロール内部に熱媒体用オイルを循環。
【0044】 2.冷却用金属ロール:3本 径250mmφ 面長200mm ロール内部に水を循環。
【0045】3.ニップロール 入口側:200mmφシリコンゴムロールが予熱用金属
ロール2本に対してニップ。
【0046】出口側:200mmφシリコンゴムロール
が冷却用金属ロール2本に対してニップ。
【0047】上記圧延シートをスリッターで巾20mm
にカットしてテープ状とし、これを上記延伸装置を使用
して引張延伸を行った。引張延伸は下記条件で3回繰り
返した。得られたテープは巾6.5mm、厚みは60μ
mであり、圧延と延伸の合計延伸倍率は105倍であっ
た。
【0048】 延伸回数 金属ロール温度(℃) ニップロール周速度 延伸倍率 予熱用 延伸用 入口側 出口側 (倍) 1 135 140 1 4 4 2 140 145 4 10 2.5 3 140 150 10 15 1.5 計15倍 網状ウエブの製造:上記延伸テープを図5に示したスプ
リット方法によりニップロール間で1.2%の速度差を
つけ、張力下でスプリッターでスプリットし、網状ウエ
ブを作成した。条件は以下の通りである。
【0049】 フィルム速度: 入口側ロール 20m/分 出口側ロール 20.24m/分 スプリッター: 6角棒のエッジに32山/インチのタップネジ状の突起 を設けたもの(最大径25mmφ) 接触角度: 90度 回転数: 800rpm(表面速度62.8m/分) 摺動比: 3.14(スプリッター回転速度/フィルム速度) 上記網状ウエブを作成し原反巻にした。またこの網状ウ
エブの物性を以下に示す。
【0050】 引張強度(g/d) 引張弾性率(g/d) 23 1150 本発明の別な製法として、本発明者らは先の発明である
特開平3−130116に示した表面に接着層を設けた
配向テープおよび網状ウエブを集積することにより超強
力梱包バンドを製造することができる。この場合、エマ
ルジョン等の接着剤層を通す必要はないので、後半の工
程が大幅に簡素化できる。実施例1上記で製造した網状
ウエブを使用して、図9に示した装置で以下の条件で本
発明の超強力梱包バンドを製造した。
【0051】超高分子量ポリオレフィンの網状ウエブ
の供給工程 (1)スプリットウエブの厚み 30μm (2)スプリットウエブの巾 19mm (3)スプリットウエブの繰出本数 8 (4)ウエブの繰出速度 15m/分 塗布工程・集積工程 (1)接着剤: エチレン−酢ビ共重合エマルジョン
(商品名:三井石油化学、ケミパールA100) (2)ダイス: 種類 矩形ダイス 厚み:0.25mm 巾:19mm (3)熱風チャンバー温度: 130℃ 製品物性: 巾: 19mm 厚み: 0.26mm 引張強度: 1000Kgf/1本 必要に応じてエンボス加工する。 実施例2 実施例1の方法に準じ、以下の条件で実施した。
【0052】(1)超延伸3層テープ 3層の中心を超高分子量ポリエチレン: 80μm 表面を通常の線状低密度ポリエチレン: 10μm (2)超延伸3層テープの巾: 19mm (3)テープの繰出本数: 4 (4)テープの繰出速度 50m/分 塗布工程・集積工程 (1)熱風チャンバー温度: 130℃で各テープを加
熱 (2)ダイス: ローラダイス 厚み: 0.4mm 巾:19mm (3)ダイスを出たところで、固形成形される。
【0053】製品物性: 巾: 19mm 厚み: 0.36mm 引張強度: 1000Kgf 必要に応じて、エンボス加工する。 参考例 市販の超強力PPバンドとの対比: 製品物性: 巾: 19mm 厚み: 1.2mm 引張強度: 1000Kgf 製品が厚く、上記実施例の製品より硬く、取扱い難いも
のであった。
【0054】また、エンボス加工を施してあるが、表面
が滑り易い。また、ヒートシール接着すると、強度が半
減した。
【0055】
【発明の効果】本発明の超強力梱包バンドは、超高分子
量ポリオレフィンの配向テープもしくは網状ウエブの集
積体からなるため、薄くて、軽く、強度や高弾性率、耐
クリープ性を有し、安全性(切傷)、焼却性等を有する
ものである。
【0056】また、本発明の超強力梱包バンドは、ヒー
トシール接着が可能であるため、梱包時のバンド端末相
互間を熱で結束可能となる。更に表面のスリップ性(表
面が滑り過ぎないこと)が小さいので梱包がしやすく、
作業性に優れる等の特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超強力梱包バンドの一実施例の斜視図
である。
【図2】他の実施例の超強力梱包バンドの斜視図であ
る。
【図3】タップネジ式スプリッターの概略図である。
【図4】ヤスリ状粗面体スプリッターの概略図である。
【図5】網状化工程の主要概略図である。
【図6】図3のヤスリ状粗面体スプリッターのA−A’
切線断面図である。
【図7】図3のヤスリ状粗面体スプリッターの横断面図
である。
【図8】(a)網状ウエブの斜視図である。 (b)網状ウエブの斜視図である。
【図9】本発明の一実施例の製造方法の概略図である。
【符号の説明】
1,1’ 超強力梱包バンド 2,2’ 網状ウエブ 3,3’ 接着剤 4 フィルム 5,5’ 入口側ニップロール 6,6’ 出口側ニップロール 7 スプリッター 8 軸 9 表面 10,10’ 溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 29:00 (72)発明者 栗原 和彦 東京都板橋区高島平3−11−5−1002

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 極限粘度(135℃デカリン溶液で測
    定)5dl/g以上の超高分子量ポリオレフィンからな
    る12g/デニール以上の引張強度を有し、かつ引張弾
    性率が200g/デニール以上を有する配向テープおよ
    び/または網状ウエブの集積体を接着一体化してなる超
    強力梱包バンド。
  2. 【請求項2】 前記超強力梱包バンドの引張強度が10
    0Kgf/mm2 以上である請求項1に記載の超強力梱
    包バンド。
  3. 【請求項3】A)極限粘度(135℃デカリン溶液で測
    定)5dl/g以上の超高分子量ポリオレフィンの配向
    用材料の製造工程、 B)該配向用材料を一軸配向する工程、 C)該配向用材料を一軸配向前または後にスリットまた
    はクラックを入れる工程、 D)接着剤をコーティングした後、ノズルを通して一体
    化する工程、 E)一体化した集積体を加熱処理により固定する工程、
    を含むことを特徴とする超強力梱包バンドの製造方法。
  4. 【請求項4】A)極限粘度(135℃デカリン溶液で測
    定)5dl/g以上の超高分子量ポリオレフィンの配向
    用材料の製造工程、 B)該配向用材料を一軸配向させる際、表面層に接着層
    を設けて、一軸配向させる工程、 C)該配向用材料を一軸配向前または後にスリットまた
    はクラックを入れる工程、 D)該一軸配向体の集積体を製造する工程、 E)一体化した集積体を加熱処理により固定化する工
    程、を含むことを特徴とする超強力梱包バンドの製造方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009541607A (ja) * 2006-06-23 2009-11-26 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. カーゴネット
US8268111B2 (en) 2006-10-27 2012-09-18 Canon Kabushiki Kaisha Method and apparatus for forming a continuous oriented structure of a polymer
JP2018040092A (ja) * 2016-09-08 2018-03-15 幸衛 大竹 ストランおよび安定セットストラン

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