JPH0847846A - 研磨加工の制御方法及びその装置 - Google Patents

研磨加工の制御方法及びその装置

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JPH0847846A
JPH0847846A JP6181532A JP18153294A JPH0847846A JP H0847846 A JPH0847846 A JP H0847846A JP 6181532 A JP6181532 A JP 6181532A JP 18153294 A JP18153294 A JP 18153294A JP H0847846 A JPH0847846 A JP H0847846A
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JP
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machining
processing
grinding
accuracy
pressing force
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JP6181532A
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English (en)
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Yuzo Hotta
祐三 堀田
Makoto Onoda
誠 小野田
Hidekazu Hirano
秀和 平野
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NTN Corp
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NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 研削砥石の切れ味や加工能力に応じて適切な
加工条件を選定でき、加工精度と加工能率を共に向上で
きる制御方法と装置を提供する。 【構成】 研磨加工中の取代量と砥石加圧力を測定して
砥石切れ味(L値)と加工能率(M値)を求め、このL
値とM値のメンバシップ関数の平均値を算出し、加工状
態を推論する。この推論した結果に基づいて、ファジィ
ルールにより加工精度と加工能率を向上する加工条件を
設定し、それをフィードバックして研削加工の加工条件
を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、研磨加工中に加工条
件を変更し、高能率・高精度の研磨仕上加工を実現する
ための制御方法と装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】研削砥石を用いて行なわれる仕上加工に
おいては、完成品である工作物の表面性状や加工寸法を
高い精度で保持するために、加工中又は加工後の工作物
の表面粗さ、寸法、真円度等を測定し、その測定値が許
容精度を越えた場合に、工作物の加工精度が許容公差内
に入るように加工条件を変更し、最適化を図ることが行
なわれている。
【0003】このような最適化のための加工条件の設定
や取代量の制御は、作業者が自らの経験やマニュアル等
に従って行なう方法と、工作物の表面粗さや加工寸法等
を各種のセンサで検出し、データ処理・制御装置を用い
て機械的に行なう方法とがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、実際の研削
砥石は、結合度や集中度、結合材の種類の違い等により
研削性能に差異があり、同一種類の砥石においても、砥
粒の脱落摩耗の発生度合等に微妙な違いがある。
【0005】このため、同じ加工条件によって研磨加工
を行なった場合でも、砥石ごとに得られる表面粗さや加
工寸法に違いが生じ、精度がばらつく問題がある。
【0006】上記のような砥石の微妙な特性の違いは、
研磨面の表面粗さや形状精度によって定性的に捉えるこ
とが難しく、従来のように工作物の加工精度と許容精度
を単純に比較し、線形的に加工条件を制御する方法で
は、砥石ごとにその特性の違いに応じて最適な加工条件
を設定することが実際上不可能に近い。
【0007】一方、加工中の精度を測定することができ
れば、それに応じて加工条件を適切に変更することがで
きると考えられるが、現状では、加工精度は加工後に精
度測定器を用いて測定されており、加工中に精度測定器
を使って加工精度を測定することは困難であった。
【0008】そこで、加工中の加工精度を推定し、研磨
面の表面粗さや形状精度を基準として加工条件の変更を
行なう方法を開発する必要があるが、単純に加工精度を
優先的に向上させる制御を行なった場合、加工条件を低
くする制御となって加工能率が犠牲になり、逆に加工能
率向上を重視した制御を行なうと、表面粗さ等が劣化し
やすく、加工精度の安定性が得られなくなる問題があ
る。すなわち、表面粗さ等を基準とする従来の制御方法
では、加工精度と加工能率を同時に向上させることが難
しい不具合がある。
【0009】さらに、上記に加えて、従来のデータ処理
装置を用いた制御方法においては、工作物の表面粗さ等
を比較するしきい値(許容精度)が一定の値であり、取
代量の大きさに応じてしきい値を変化させることがない
ため、残り取代量がばらついた場合、得られる加工精度
にもばらつきが生じ、取代量の変化に応じた最適な加工
制御が行なえない欠点もある。
【0010】この発明は、上記の問題を解決するために
なされたもので、加工状態の変化に応じて加工条件を最
適に変更し、加工精度と加工能力をバランスよく向上さ
せることができる研磨加工の制御方法と装置を提供する
ことを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明の制御方法は、研磨加工中の取代量及び砥
石加圧力の変化から、単位時間当りの研削量とその研削
量の単位加圧力当りの大きさとを求め、この求めた値か
らファジィ理論を用いて加工精度を推定し、その推定し
た加工精度より、加工精度と加工能率をバランスよく向
上させる加工条件をファジィルールに基づいて算出し、
加工制御により上記算出した加工条件に沿って現在の加
工条件を変化させる方法としたのである。
【0012】上記の方法において、ファジィルールは、
残り取代量に基づいて加工精度と加工能率の一方の向上
を優先させるようにメンバシップ関数を変更させるルー
ルと、その変更したメンバシップ関数に基づいて加工条
件を設定するためのルールとから成るものとすることが
できる。
【0013】一方、この発明の制御装置は、研磨加工中
の取代量及び砥石加圧力の変化を検出する検出手段と;
その検出値から単位時間当りの研削量とその研削量の単
位加圧力当りの大きさとを求め、この求めた値から設定
されたメンバシップ関数を用いて加工精度を推定する第
1のデータ処理手段と;その推定した加工精度から、加
工精度と加工能率をバランスよく向上させる加工条件を
ファジィルールに基づいて算出する第2のデータ処理手
段と;その算出した加工条件に沿って現在の加工条件を
変化させる加工制御手段と;を具備した構造としたので
ある。
【0014】なお、上記の制御装置において、加工の制
御だけが目的であれば、加工精度の推定結果は必要がな
く、第1のデータ処理手段を不要にすることができる。
【0015】
【作用】各種の研削砥石がもつ加工能力の特性の違い
は、砥石の切れ味の違いとして捉えることができる。こ
の砥石の切れ味は、砥石から工作物に加える力(加圧
力)の利用効率で表現でき、単位加圧力について単位時
間当りに工作物を除去できる体積(単位時間当りの研削
量)で表すことができる。
【0016】すなわち、砥石の加圧力によって工作物が
効率よく加工されていれば、砥粒の脱落が少なく、砥石
の表面状態がそのまま工作物の表面に転写されることに
なり、表面粗さ等の加工精度が向上すると考えられる。
【0017】一方、加工能率は、砥石が単位時間当りに
工作物を除去できる体積量(単位時間当りの研磨量)で
表すことができ、取代量と加工幅に工作物の円周を掛け
合せた値を、加工時間で割り算して得られる。
【0018】いま、砥石の切れ味(法線力利用効率)を
L、加工能率(単位時間当りの研削量)をM、砥石加圧
力をPとした場合、L値とM値は、 L=M/P M=(取代量)×(溝円周)×(加工幅)/(加工時
間) という式から算出することができる。
【0019】また、M値は、次のM’値で代用すること
もできる。
【0020】 M’=(取代両)×(工作物円周)/(加工時間) このように、L値は取代量と砥石加圧力から、M値又は
M’値は取代量から計算することができる。
【0021】これらのパラメータL、Mについて、実際
に多数の加工実験を行ない、加工精度と各パラメータと
の関係を調べると、図4(a)(b)に示すような結果
が得られる。
【0022】この実験結果から、砥石切れ味(L値)が
大きければ加工精度がよい、または加工能率(M値)が
小さければ加工精度がよい、というルールを導き出すこ
とができる。
【0023】また、上記のL値とM値についてメンバシ
ップ関数を設定し、研磨加工中におけるL値とM値の検
出値に基づき各メンバシップ関数の適合度を算出するこ
とにより、研削砥石がもつ特有の切れ味や研削能力に対
応した加工状態を推論することができる。すなわち、各
砥石がもつ固有の特性を基準とした制御用の入力値を得
ることができる。
【0024】ついで、上記で求めた入力値を基準とし、
上述したルールに基づいて、加工精度が良ければ加工能
率を上げて精度が並になるように、また、加工精度が悪
ければ加工能率を下げて精度が並になるように加工条件
を変更することにより、加工精度と加工能率を共にバラ
ンスよく向上できる条件を決定することができる。
【0025】一方、実際の研削仕上加工では、残り取代
量が多い場合、加工精度よりも加工能率の向上を重視し
た加工条件を採ることにより、効率のよい加工を行なえ
る場合がある。すなわち、取代量の大小に応じて加工中
又は加工条件設定前に加工効率と加工精度のどちらを重
視した加工の選択をすることが、加工効率を向上させる
上で必要になる場合がある。
【0026】これに対処するには、残り取代量を検出
し、その検出した残り取代量に基づいて、加工能率又は
加工精度の向上を図る方向に上記L値とM値のメンバシ
ップ関数を変更し、その変更したメンバシップ関数を用
いて新たな加工条件を設定するようにする。これによ
り、残り取代量の大きさに応じて加工条件を加工能率か
ら加工精度重視へ、或いは逆方向へ切換えることがで
き、工作物の状態に対応して加工能率と加工精度をバラ
ンスさせた条件変更を行なうことが可能になる。
【0027】
【実施例】図1は、この発明に係る実施例の研磨加工機
と制御装置の構造を模式的に示している。図1におい
て、1は研削砥石、2は工作物、3は、工作物2に連結
する工作物回転機構である。また、砥石1には、砥石を
振動させる砥石振動機構4と、砥石1を工作物2に任意
の圧力をもって接触させる砥石加圧機構5とが連結して
いる。
【0028】工作物回転機構3には、工作物の回転数設
定器6が連結し、砥石振動機構4には、砥石の振動数設
定器7が連結している。また、砥石加圧機構5には、砥
石の加圧力設定器8が連結している。
【0029】さらに、砥石加圧機構5には、加工中の実
際の砥石加圧力を測定する砥石加圧力測定器9が連結
し、この加圧力測定器9がデータ処理装置11に連結し
ている。
【0030】加工条件変更のための各設定器6、7、8
は、加工制御装置12に連結しており、その加工制御装
置12の命令により加工条件を変更することができる。
【0031】また、工作物2には、加工中の工作物の寸
法を測定する寸法測定器10が設けられ、その測定器1
0がデータ処理装置11と連結している。
【0032】このデータ処理装置11は、演算部とメモ
リ部から成り、その演算部は、入力された加圧力測定値
と寸法測定値から砥石切れ味(L値)と加工能率(M
値)及び残り取代量を求めるパラメータ演算用プログラ
ムと、その求めたL値とM値とからメンバシップ関係を
用いて加工精度を推論するための加工精度推定用プログ
ラムと、加工精度の推定結果からファジィルールに基づ
き加工条件を設定する加工条件設定用プログラムとを備
えている。このデータ処理装置10は、変更された加工
条件を制御信号に変換して、加工制御装置12に出力す
る。
【0033】図2は、上述した制御装置による制御の流
れを示したブロック図である。
【0034】次に、上記実施例の装置を用いた加工条件
設定の制御方法を説明する。前述の図4(a)(b)に
おいては、砥石切れ味(L値)及び加工能率(M値)と
加工精度との関係について示したが、これ以外に工作物
回転数、砥石振動数、砥石加圧力と加工精度との関係に
ついて図5(a)(b)(c)に示す。
【0035】この図5と図4の結果から、 砥石切れ味(L値)が大きければ加工精度がよい。
【0036】 加工能率(M値)が小さければ加工精
度がよい。
【0037】 工作物回転数が高ければ加工精度がよ
い。
【0038】 砥石振動数が小さければ加工精度がよ
い。
【0039】 砥石加圧力が小さければ加工精度がよ
い。
【0040】という規則を導き出すことができる。ただ
し、上記を含まない場合もある。
【0041】上記の規則から、各センシングパラメータ
と加圧条件を組合せて、加工条件変更のためのファジィ
ルールAを作成した。
【0042】図6は、作成したファジィルールAを表に
して示したものである。この表において、「回転」は工
作物回転数を、「振動」は砥石振動数を、「加圧」は砥
石加圧力をそれぞれ示し、「FIX」は加圧条件を一定
に維持することを示している。上記ファジィルールAに
おいては、加工条件の変更は、 加工精度が良ければ、加工精度を並にするように加
工条件を変更する 加工精度が悪ければ、加工精度を並にするように加
工条件を変更する という規則に基づいて行なっている。
【0043】次に、上記ルールを用いて実際に加工条件
を求める作業について説明する。その作業は、先ず、寸
法測定値と加圧力測定値からL値とM値を求め、このL
値とM値のメンバシップ関数の適合値を算出する。これ
により、加工精度の推定が行なわれる。
【0044】図7及び図8は、L値とM値について作成
したメンバシップ関数を示したものであり、この場合、
現状の研削仕上加工で通常実施されているL値(砥石切
れ味)とM値(加工能率)を、それぞれ「並位」(M
D)の適合度の1(100%)とし、その「並位」に対
して対称形に「大」(BG)と「小」(SM)のメンバ
シップ関数を設定している。
【0045】上記のメンバシップ関数では、実際に検出
したL値又はM値についてSM、MD、BGに対する適
合度を求める。なお、ここでの演算方法については、従
来一般的に行なわれているため、詳しい説明を省略す
る。
【0046】上記のように求めたSM、MD、BGそれ
ぞれのメンバシップ関数での適合度は、砥石固有の砥石
切れ味や研削能力を基準として加工状態を定量的に数値
化したものとなり、加工精度の推定因子となる。
【0047】ついで、上記で求めたL値とM値の適合度
から、図6で示したファジィルールAに基づき工作物回
転数や砥石振動数、砥石加圧力の増減の度合を選択し、
加工精度と加工能率を向上させる加工条件を算出する。
【0048】この場合、工作物回転数や砥石振動数、砥
石加圧力の設定については、図2及び図9に示すよう
に、現状の条件値を「中位」(MD)の適合度の100
%として、「高」(HI)と「低」(LO)のメンバシ
ップ関数を設定し、その各メンバシップ関数を合成した
メンバシップ関数の面積重心を演算することにより、加
工条件変更のための条件値を計算する。なお、この計算
方法も、従来一般的であるため、説明を省略する。
【0049】ところで、上記のファジィルールAでは、
単にL値とM値から加工条件を求めるため、各研削砥石
の切れ味や加工能力に応じた加工条件の変更は行なえる
が、残り取代量に応じて加工中に高能率加工から高精度
加工へ切換えていくことができない。
【0050】このような事態に対処するため、この実施
例では、加工状態を推論する基礎となるL値とM値のメ
ンバシップ関数を、残り取代量の大きさに応じて変更す
るファジィルールBを作成した。
【0051】図10は、この作成したファジィルールB
を表にして示したものである。この表において、「U
P」は高能率加工、「〜」は中間的な加工、「DOW
N」は高精度加工を示している。
【0052】上記のファジィルールBでは、 残り取代量が大ならば加工能率が高くなるように 残り取代量が小ならば加工精度が良くなるように L値とM値のメンバシップ関数の変更を行なう。
【0053】図11は、加工能力をアップ又はダウンさ
せる場合の変更方法を示したものであり、加工能力をア
ップさせる場合は、図11(a)に示すようにL値のメ
ンバシップ関数を全体的に低くなる方に、M値のメンバ
シップ関数を全体に高くなる方向に移行させる。これに
より、各メンバシップ関数から求められるL値は、図6
のファジィルールAにおいて相対的に「大」の方向に偏
位し、M値は相対的に「小」の方向に偏位するようにな
り、全体として工作物回転数や砥石振動数、砥石加圧力
がアップする傾向になって加工能力が大きくなる。
【0054】逆に、加工能力をダウンさせる場合は、上
記とは逆に、図11(c)に示す如くL値のメンバシッ
プ関数を高くなる方向に、M値のメンバシップ関数が低
くなる方向に移行させる。これにより、メンバシップ関
数から得られるL値が「小」の方向に、M値が「大」の
方向に偏位する傾向となり、各加工条件がダウンする傾
向になる。
【0055】図3は、上記ファジィルールAとファジィ
ルールBを組合せて加工条件を設定するようにした加工
プログラムの例を示したものである。
【0056】このプログラムでは、先ず、ステップ1
(S1)で初期加工条件を設定し、ステップ2(S2)
でその条件に基づいて加工を開始する。そして、加工
中、ステップ3(S3)において寸法測定と加圧力測定
を行ない、ステップ4(S4)においてL値とM値を算
出する。
【0057】ついで、残り取代量とL値、M値から、フ
ァジィ推論によりメンバシップ関数を再設定し(ステッ
プ5)、加工条件変更のためのファジィ推論を行なう
(ステップ6)。
【0058】このように設定された加工条件は、加工制
御装置に出力され、加工条件を変更する。上記のステッ
プ3からステップ6までは、加工完了(ステップ7)が
確認されるまで繰り返される。
【0059】ここで、上述したファジィ制御の効果をみ
るために、同一の工作物に対して、従来からの通常加工
とファジィ制御加工とを行ない、加工精度と加工能率を
比較した。
【0060】テスト結果を図12に示す。この結果か
ら、ファジィ制御加工は、通常加工に比較して、加工精
度で約20%向上した。また、加工精度安定性も60%
ほど向上している。また、加工能率を見ると、30%ほ
どの向上が得られた。
【0061】このように加工精度の推定によるファジィ
加工制御方法を用いることにより、加工精度の安定性を
増しながら、加工精度と加工能率をバランスよく両立さ
せることが可能であった。
【0062】図13は、ファジィ加工を実施したときの
制御パターンを示したものである。上記の結果から、同
様の加工時間であっても、砥石切れ味や加工能率の違い
により制御パターンが異なっており、ファジィ制御によ
り、加工状態を検知し、それに適した加工条件を選択し
て加工を行なっていることが明らかである。
【0063】また、狙い取代量を予め設定し、残り取代
量に応じて加工条件を高能率から高精度へ変化させるこ
とにより、通常加工のように粗加工と仕上加工の2段で
切換えることをせずに、スムーズに加工条件を切換える
ことができる。そして、最終的には、加工条件を高工作
物回転数、高砥石振動数、低砥石加圧力へと移行させて
いくことが示された。
【0064】
【効果】以上のように、この発明は、砥石切れ味や加工
能率を基準として加工状態を推論し、それに適した加工
条件を選定して加工を行なうため、研削砥石の特性の違
いに応じて最適な加工条件を設定することができ、高能
率で精度の安定した研磨加工を行なうことができる。
【0065】また、残り取代量に応じて加工条件を高能
率と高精度の間で切換えることにより、加工精度と加工
能率のバランスのとれた加工条件を設定でき、高精度と
高能率を同時に満たす加工を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の制御装置の構造を示す模式図
【図2】同上の制御構造を示すブロック図
【図3】同上の制御プログラムのフローチャートを示す
ブロック図
【図4】(a)は加工精度とL値の関係を示す図、
(b)は加工精度とM値の関係を示す図
【図5】(a)(b)(c)はそれぞれ加工精度に対す
る工作物回転数、砥石振動数、砥石加圧力の関係を示す
【図6】加工条件変更のためのファジィルールAを示す
図表
【図7】L値のメンバシップ関数を示す図
【図8】M値のメンバシップ関数を示す図
【図9】加工条件パラメータのメンバシップ関数を示す
【図10】メンバシップ関数変更のためのファジィルー
ルBを示す図表
【図11】(a)(b)(c)はメンバシップ関数の変
更方法を示す図
【図12】加工テストの結果を示した図表
【図13】(a)(b)(c)はファジィ加工の制御パ
ターンを示す図
【符号の説明】
1 研削砥石 2 工作物 3 主軸 4 砥石振動機構 5 砥石加圧機構 6 工作物回転数設定器 7 砥石振動数設定器 8 砥石加圧力設定器 9 砥石加圧力測定器 10 寸法測定器 11 データ処理装置 12 加工制御装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研磨加工中の取代量及び砥石加圧力の変
    化から、単位時間当りの研削量とその研削量の単位加圧
    力当りの大きさとを求め、この求めた値からファジィ理
    論を用いて加工精度を推定し、その推定した加工精度よ
    り、加工精度と加工能率をバランスよく向上させる加工
    条件をファジィルールに基づいて算出し、加工制御によ
    り上記算出した加工条件に沿って現在の加工条件を変化
    させることを特徴とする研磨加工の制御方法。
  2. 【請求項2】 上記ファジィルールが、残り取代量に基
    づいて加工精度と加工能率の一方の向上を優先させるよ
    うにメンバシップ関数を変更させるルールと、その変更
    したメンバシップ関数に基づいて加工条件を設定するた
    めのルールとから成ることを特徴とする請求項1に記載
    の研磨加工の制御方法。
  3. 【請求項3】 研磨加工中の取代量及び砥石加圧力の変
    化を検出する検出手段と;その検出値から単位時間当り
    の研削量とその研削量の単位加圧力当りの大きさとを求
    め、この求めた値から設定されたメンバシップ関数を用
    いて加工精度を推定する第1のデータ処理手段と;その
    推定した加工精度から、加工精度と加工能率をバランス
    よく向上させる加工条件をファジィルールに基づいて算
    出する第2のデータ処理手段と;その算出した加工条件
    に沿って現在の加工条件を変化させる加工制御手段と;
    を具備したことを特徴とする研磨加工の制御装置。
  4. 【請求項4】 研磨加工中の取代量及び砥石加圧力の変
    化を検出する検出手段と;その検出値から単位時間当り
    の研削量とその研削量の単位加圧力当りの大きさとを求
    め、この求めた値から、設定されたメンバシップ関数を
    用いて加工精度と加工能率をバランスよく向上させる加
    工条件をファジィルールに基づいて算出するデータ処理
    手段と;その算出した加工条件に沿って現在の加工条件
    を変化させる加工制御手段と;を具備したことを特徴と
    する研磨加工の制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112571166A (zh) * 2020-12-03 2021-03-30 广东韶钢松山股份有限公司 一种辊环的磨削系统及磨削方法
WO2023153446A1 (ja) * 2022-02-14 2023-08-17 三菱電機株式会社 提案装置、提案システム、提案方法、及び、プログラム

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