JPH0847460A - 加熱加工用の加熱装置 - Google Patents

加熱加工用の加熱装置

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JPH0847460A
JPH0847460A JP7079671A JP7967195A JPH0847460A JP H0847460 A JPH0847460 A JP H0847460A JP 7079671 A JP7079671 A JP 7079671A JP 7967195 A JP7967195 A JP 7967195A JP H0847460 A JPH0847460 A JP H0847460A
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JP
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heating
processing
hot air
heated
heating device
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JP7079671A
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Ichiro Kato
一郎 加藤
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SANREI KK
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SANREI KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工面を有する加工部材を熱風発生装置から
送給される熱風で間接加熱し、被加熱部材を良好に加熱
加工することができる加熱装置を提供する。 【構成】 被加熱部材Wの加工面3aを有する加工部材
3を介し密閉状に形成した加熱室4aと、熱風を発生さ
せる熱風発生装置7とを供給路U及び返送路Mで接続し
閉回路の循環糸に構成すると共に、該供給路Uを加工部
材3の裏側で対面又は交差方向に開口させて、該加工部
材3を供給路Uから送出する熱風を吹きつけて間接加熱
する熱加工用の加熱装置にしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焼卵,コロッケ,麺
類,肉及び粉類からなる練り製食品等食品の加熱加工、
及びアスァルト材等の塊粒体或いは液体等の加熱加工
を、熱風発生装置から送給される熱風で加工部材を間接
加熱することにより行う加熱加工用の加熱装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、大量の卵液を連続して加熱加工し
卵焼きをする加熱加工用の加熱装置は、回転しながら加
熱される大径のドラム(加熱ロール)上に卵液を均一な
薄膜状となるように供給し、該加熱ロールにより液卵を
加熱し薄焼卵の帯状生地を連続的に加工するようにした
大量生産型の加熱装置が公知である。上記加熱装置は、
前記径大な加熱ロールの中空部内に直火型のガスバーナ
を他数列内装し、加熱ロールの内壁に近接させてその火
炎で加熱ロールを直接加熱させると共に、該加熱ロール
の両側端には、ガスバーナの前後に形成させた空気の供
給口及び排気口を開設している。また上記加熱ロールの
上方には、液卵を予備加熱しながら加熱ロールに供給す
る小径な供給ロールが回動可能に設置され、該供給ロー
ル内にも上記のものと同様な同機構で構成した直火型の
バーナを内装させて供給ロールを直接加熱するようにし
ている。
【0003】また釜状の容器内に投入された魚肉のすり
み、食品粉等を加熱しながら混練する加熱釜を備えた加
熱装置は、該加熱装置とは別途に設置される蒸気発生装
置から送られる蒸気熱を該釜の外周部へ断熱機構を介し
て送り込み被加熱部材を加熱するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然し、上記従来の前者
の加熱装置は、ガスを直管型のガスバーナを介して加熱
ロール(加工部材)を火炎により直接的に熱して加熱す
るものであるため、その加熱温度の調節は火炎の大きさ
調節に限られ食品加工温域巾(例えば80℃〜250
℃)全域を微小にコントロールし難い欠点があり、高価
格なこの種加熱装置の食品加工使用範囲が限定される問
題がある。また直火型のガスバーナで加熱される上記加
熱装置は、加熱に要するガス及び空気中の酸素の消費量
が多く資源上の無駄とランニングコストを高くすると共
に、密閉構成にすることが困難な吸気口或いは排気口か
ら不完全燃焼ガスを含む大量の排気ガスを機外に放出す
るため、大気を汚染する環境上の問題を伴うと共に、ガ
ス熱を発散して加熱装置周囲の機外温度を高温にし作業
者の作業を行い難くする等作業及び衛生上の問題を生ず
る。
【0005】また後者の蒸気による加熱装置は、蒸気発
生装置及びその加熱部への加熱構成と設備が複雑で大型
になると共に、食品の最高加熱温度は一般蒸気で100
℃〜130℃程度に制約されるものであり、被加熱部材
が限定され装置の有効利用を図ることが困難である等の
欠点がある。そのため別途高温型の電熱或いはガスバー
ナ加熱による加熱装置を設置し、この種被加熱部材を大
量処理又は生産することが求められるので、作業が非能
率になると共に設備コスト及び燃料消費量が大きくな
り、生産コスト等を高くする欠点並びに環境上の問題を
有している。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題を解消するため
の本発明による加熱加工用の加熱装置は、熱風発生装置
7から送給する熱風を供給路Uにより、被加熱部材Wを
加熱加工する加工部材3の裏側に導風し、該供給路Uを
加工部材3の裏側で対面又は交差方向に開口Kさせ、上
記加工部材3を供給路Uから送出する熱風を吹きつけて
加熱するようにしている。
【0007】また、食品Wの加工面3aを有する加工部
材3を介し密閉状に形成した加熱室4aと、熱風を発生
させる熱風発生装置7とを供給路U及び返送路Mで接続
し閉回路の循環系に構成すると共に、該供給路Uを加工
部材3の裏側で対面又は交差方向に開口させて、該加工
部材3を供給路Uから送出する熱風を吹きつけて加熱す
ることを特徴としている。
【0008】また、加工部材3を被加熱部材Wが収容可
能な筒形状の加工室4bに形成し、その内部に該被加熱
部材Wを攪拌又は一側から他側に搬送する作動部材40
を内装すると共に、筒状の加工部材3の外周及びその長
手方向に沿って、供給路Uと通ずる複数のノズル73を
対面又は交差方向に開口させて対設したことを特徴とし
ている。
【0009】また、加工部材3の加工面3aの裏側に、
供給路Uと通ずる複数のノズル73を対面又は交差方向
に開口させて対設したことを特徴としている。
【0010】そして、密閉状に形成された加熱室4aを
ドラム状に形成し、その外周面を加工面3aにすると共
に、加熱室4aの内部に供給路Uを形成する供給部材7
1と、返送路Mを形成する返送部材74とを設け、これ
らを固定した状態で前記加熱室4aを回転させることを
特徴としている。
【0011】また、加工部材3の加工面3aを湾曲又は
皿状に形成し、該加工面3aの裏側に間接加熱間隙Hを
設けて供給板73aを沿設し、該間接加熱間隙Hに供給
路Uを連通させたことを特徴としている。
【0012】さらに、加工面3aを有する複数個の加工
部材3を、加熱室4aの上に接合させた状態で列設する
ことにより密閉状の加熱室4aを形成したことを特徴と
している。
【0013】そして、加熱室4aを閉鎖するように列設
した複数個の加工部材3を、一側から他側へ移動させる
ことを特徴としている。
【0014】
【作用】熱風発生装置7から送給される熱風を、供給路
Uの開口Kから加工部材3の裏側に対面又は交差方向と
なるように吹きつけて、加工部材3を効率よく的確に加
熱し被加熱部材Wを良好に加熱加工することができる。
そして、加熱装置1内の風路は閉回路の循環系に構成す
ることにより、加熱済みの熱風を加熱室4aから機外に
直接排出することなく熱の放散を防止し、返送路Mを介
し熱風発生装置7に循環させて熱の有効利用を図り、加
工部材3の加熱温度のコントロールを容易に行うと共
に、ランニングコストを低減させることができる。また
加熱室4aを閉鎖するように設けた加工部材3は、速や
かに加熱され被加熱部材Wの加熱加工を能率よく行うこ
とができる。
【0015】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づき説明する。図
1,図2において本発明第1実施例に係わる加熱装置1
は、機体フレーム2に被加熱部材としての食品Wを、加
熱加工する加工部材3を円筒のドラム状に形成して密閉
させた加工部4と、該加工部4内に熱風を送り込むバー
ナ5及び送風ファン6等を有する熱風発生装置7を併設
し、上記加工部4は横軸心Pを中心に回転駆動させると
共に、加工部材3の加工面3a上に食品Wの素材を供給
する供給装置8を設けて構成している。
【0016】上記ドラム状の加工部4は、加工部材3の
両側面に断熱材3bを貼着した側板3c,3dで密閉状
に閉鎖し内部を加熱室4aにすると共に、加工面3aの
両側端の前後部を一対のローラ2aに支架させ、左側板
3cの軸芯部に取着したプーリー10とモータ11のプ
ーリー11aとにベルト12を張架してモータ11の駆
動により、横軸心Pを中心に加工部材3を矢印方向に回
転させるようにしている。また左側板3dの中心部に開
設した穴に、前記熱風発生装置7から横方向に延設した
断面円形の風筒(供給部材)71を耐熱性の密封シール
3eを介して嵌挿し、加工部4を風筒71回りで回動可
能にしている。
【0017】上記加工部4内に臨む風筒71の外周に
は、後述する供給路Uに通じこれを形成する複数本の供
給パイプ(ノズル)73を所定間隔を有し放射状に列設
すると共に、軸方向に側面視で位相をずらしながら多列
状に突設させ、径大な加工部材3が温度むらを生ずるこ
となく加熱されるようにしている。また供給パイプ73
先端部の開口(ノズル孔)Kを加工部材3の裏面に対面
又は交差方向に対面させ、その間に間接加熱間隙Hを設
け、バーナ5から噴射する火炎を直接吹きつけることな
く熱風発生装置7で生ずる熱風を送給し、上記供給パイ
プ(供給路U)73の開口を介し間接的に連続して吹き
つけることにより、加熱室4a内における圧力を抑制し
ながら単位時間当たりの熱供給量を多くすると共に、加
工部材3裏面の断熱空気層(空気境界層)を滞留させる
ことなく薄くさせて熱交換の効率を促進し良好に加熱す
るようにしている。
【0018】また熱風発生装置7に通ずる上記風筒(供
給部材)71内には内筒(返送部材)74を沿設し、両
者間で熱風の供給路Uを送風間隙(供給路間隙)Lを有
するように区画して設け、該内筒74に穿設した複数の
戻し穴M1を、その内部に形成される返送路Mと加熱室
4aに通ずるように連通させて、一連の閉回路となる循
環系を構成し、該加熱室4a内の加熱済の熱風を直接機
外に排出することなく循環させ、熱効率を向上させると
共にその一部を排気弁75b付きの排気口75から排気
調節するようにしている。上記風筒71及び内筒74の
基部は熱風発生装置7の外壁76と内壁76aとに夫々
連結させると共に、両者の先端部は前記側板3cに近接
する部位で閉鎖している。
【0019】既述熱風発生装置7は前記外壁76の内部
にバーナ室Bと送風室Aとを区画するように筒状の内壁
76aの基部を固着し、該バーナ室Bの基部側にバーナ
5のガイド筒5aを内設すると共に、開口されたその先
端部に対向させて送風量自動調節可能な送風ファン6を
設けている。この送風ファン6はモータ77からベルト
77aを介して回転され、バーナ室Bから送られる熱風
を送風室Aを介し、風筒71及び内筒74並びに各供給
パイプ73で形成される供給路Uの先端から均等に送出
するようにしている。
【0020】前記供給装置8は加工部4の加工面3aの
上方に近接して回転可能に横設した供給ロール81、及
び該供給ロール81に食品Wの素材を自動的に供給する
公知の構成よりなる供給タンク82で形成すると共に、
本実施例においては該供給ロール81を密閉された円筒
を送り方向に回転可能に支架させ、その一側から熱風を
送給するように前記排気口75に排気筒75aを介して
連結している。従って、供給ロール81は加工部材3を
加熱済みの排気熱を利用して加熱するようにしたので、
この部に従前のもののように直火式のバーナ等特別な熱
発生装置を設けることなく、加熱装置1に設置される熱
風発生装置7を共用し簡潔廉価な構成で省エネルギーを
効果的に行うことができる利点を有している。
【0021】この実施例における上記バーナ5は、プロ
パン又はブタン或いは天然ガスを空気と混合させて完全
燃焼を行わせながら噴射するガス噴射方式のバーナであ
り、本発明構成の間接加熱を行う熱風循環方式の加熱室
4a構成の加熱装置1にしたことにより、従前の直火式
のガスバーナに対し燃料消費量が3分の1程度に低減で
きる上記ガス噴射式バーナ5の採用を可能とし、また該
バーナ5は1基だけ用いて複数箇所を同時に加熱するこ
とも容易にでき、高能率でランニングコストも少なく、
また温度コントロールの容易な食品Wの加熱加工を良好
に行うことを可能にしている。
【0022】上記バーナ5の排気は完全燃焼されるとき
少量の水分とCO2 等を排出するだけでなので、極めて
排気が少なくクリーンな熱発生装置にできる特徴があ
る。そして同じくクリーンで温度コントロールの容易な
熱発生装置とされる電気ヒータ式の特徴を有しながら、
その欠点である割高なランニングコストの問題を解消す
ることができるものである。尚、本発明構成によれば上
記バーナ5は必要により、灯油等の油を用いて燃焼させ
るガス噴射式のバーナにすることも容易であり、この場
合装置構成を簡単且つ廉価にすると共に環境問題を改善
できる利点がある。また上記の様なバーナに代えてター
ビン圧風或いはジェット圧風方式の熱発生装置を用いて
もよい。
【0023】Rは加工部材3で加熱加工された食品Wの
表面を加熱すると共に回収部(不図示)に向けて搬送す
る後処理装置であり、上記加工部材3の加工面3aから
連続的に繰り出される食品Wを、スクレーパR1で剥取
ると共にコンベアR2で搬送する途上において、多数の
ヒータを列設して構成される加熱装置R3により表面加
熱するものである。尚、該加熱装置R3の熱源は上記熱
風発生装置7の排気口75から分岐させて得るようにし
てもよい。
【0024】Cは制御盤であり、加熱装置1の温度,風
量,加熱室内圧力等を任意に設定可能とすると共に、前
記供給路U及び排気筒75a又は返送路M等の適所に夫
々設置した温度センサーS1及びS2並びに風速センサ
ーS3により、加熱室4aの内部温度及び風速等を検出
し、バーナ5或いは送風ファン6等を作動調節すること
により、設定された加熱状態にコントロールするように
している。また加工部4の回転速度及び供給装置8の供
給量並びに各作動機器の動作を自動的に行うことができ
る。
【0025】次に上記構成した加熱装置1で加熱加工さ
れる食品Wの一例として、薄膜状の卵焼を製作する場合
について説明する。供給装置8内に自動的に供給される
卵液は、加熱室4aから排出される排気熱で加熱された
供給ロール81により予め熱せられながら、回転する加
工部材3の加工面3a巾内に均一な巾と厚みになるよう
に供給され、後処理装置Rに至る加工面3a上で薄膜帯
状の焼卵として的確に加熱加工され、スクレーパR1に
より剥ぎ取られた後処理装置Rの終端部に送られ、回収
部においてスリッター等の適宜な裁断装置により裁断さ
れ、例えば錦糸卵製品として連続的に大量生産されるも
のである。
【0026】このとき加工部材3は、回転しながらその
裏面に加熱室4aの内部で放射状に対面される供給パイ
プ73の先端部開口から、熱風を間接加熱間隙Hを有し
て順次連続的に適切な風速(実施例では7〜8m/秒と
した)で吹きつけられるので、加熱室4a内の内圧(実
施例では75mmAQ程度)を過大に上げることなく単
位時間当たりに多量の熱を供給できると共に、加工部材
3裏面の断熱空気層を薄くして熱交換の効率が促進され
良好に加熱される。その結果、径大なドラム状の加工面
3aの全面を温度むらなく的確に加熱して、該加工面3
a上で卵液を仕上がり品質よく連続的に加熱加工できて
高能率な作業を行うことができる。そして上記加熱済み
の熱風は新たに送給される熱風圧により押圧されて、加
熱室4a内に臨む戻し穴M1から返送路Mを通り、バー
ナ室B内に還元循環されると共に、その一部を排気弁7
5bで調節しながら排気口75から排出する。
【0027】尚、実験の結果上記排気口75から排出さ
れる排気は、供給ロール81内の排気路を閉鎖した場合
でも、完全密閉が困難な機体の微小隙間から自ずと排出
されるので、装置全体の熱損失を極めて少なくした状態
でバーナ5の継続運転を良好に行うことができる特徴を
有する。また上記構成した加熱装置1のバーナ5はプロ
パンガス等を空気と混合させて完全燃焼を行うように噴
射するガス噴射方式のバーナ1基で済ませることができ
ること、及び加熱室4aから排出される加熱済みの熱風
は機外に直接排出することなく、供給路U及び返送路M
を介しバーナ室Bに循環させて再加熱し、再び加熱用の
熱風として熱の有効利用を図り、加熱装置1内の風路は
閉回路の循環系に構成して熱の放散を防止し温度を安定
させるので、温度コントロールを簡単且つ的確に行うこ
とができ、省力的で低燃費の廉価な加熱装置を提供する
ことができる。
【0028】即ち、熱風閉鎖室内における循環加熱方式
となし、加熱室4a内温度をバーナ5及びそのコントロ
ール能力に比例させて、単一の該バーナ5を用いながら
常温から最大略600℃まで加熱することが可能である
と共に、この温度域内において食品加熱加工使用温度の
常温より高い、例えば60℃程度から400℃程度まで
の間における各食品Wの加熱加工適正温度に、随時正確
且つ容易に微小調節を行うことを可能とする。
【0029】それ故、加熱装置1の各食品Wの加熱加工
作業におけるランニングコストを無駄なく最小に抑制す
ることができると共に、各種多様な食品Wの加熱加工作
業を一台の加熱装置1によって良好に行うことを可能と
し、イニシャルコストを低減することができる。尚、一
般に閉回路の循環系は風圧を高くすると、各接合部の隙
間及びシール部から熱風の漏出を生じ熱損失が多くなる
こと、及びそのシール構造が困難となるが、本発明によ
る加熱装置1は、供給パイプ73を加工部材3に近接対
面させて熱風を吹きつけることによりその内圧を抑制
し、循環系の各シール構造を簡単に製作できると共に良
好な加熱を行うようにしている。
【0030】さらに、熱効率が従前の直接加熱のものよ
り格段に向上させることができ、汚れた排気ガスを機外
に放出することなくクリーンな状態で排出し、また直接
排気によって機外温度を高めて建物内温度を上げること
を抑制し快適な作業環境を提供することができる。また
加熱装置1内の風路は気密な循環路に構成され熱の放散
が少なく温度が安定しているので、温度コントロールを
的確に行うことができ、低燃費の廉価で省力的な加熱装
置1に製作することができる利点がある。尚、図1の点
線に示すように加工部4の加熱加工作業部以外の露出面
は、断熱壁材4dで囲繞するように覆い放熱を防止する
ようにしている。
【0031】尚、参考迄に従来の直火式構成の加熱装置
と、本発明構成による加熱装置によって、同一生産量の
卵焼きをした場合の比較データを表1に示す。
【0032】表1
【0033】次に本発明の第2実施例を図3〜図7につ
いて説明する。この加熱装置1の熱風発生装置7は既述
第1実施例のものと同様な構成からなり、加工部4は以
下に詳述する構成により、横長の加熱室4a上に加工面
3aを皿状に形成した加工部材3を横並びに多数列設さ
せ、一側から他側へ向けてスライド移動させる間に食品
Wを加熱加工するようにしたものである。即ち、上記加
熱室4aはコンクリート材或いは断熱構成壁材等を用
い、上部を開口させた断面U字状の箱枠型の炉枠78内
に形成され、その両側上縁にガイドレール9を敷設し、
これに跨がる前記複数の加工部材3を該ガイドレール9
に挟持状に支持すると共に、各加工部材3の前後部を互
いに接合させながら並列させることにより、加熱室4a
の開口部を閉鎖状に蓋をするようにして密閉された熱風
室(返送路M)を簡潔に構成するようにしている。
【0034】79は加熱室4a内の略全長にわたって横
設した送風管(供給部材)であり、既述送風室Aとダン
パ付きの導風管79aを介して連設すると共に、その外
周上面部位に供給パイプ(ノズル)73を所定間隔を設
けて多数突設し熱風の供給路Uを形成し、該供給パイプ
73の先端部形状を加熱室4a巾に拡開したスリット状
に開口Kさせると共に、該開口先端部は前記列設される
加工部材3の裏面に対面又は交差させ、両者間に第1実
施例と同様な作用を行う間接加熱間隙Hを設け、熱風を
移動する加工部材3の裏面に間接的に吹きつけて、既述
実施例と同様に断熱空気層の発生を抑制し的確に加熱す
るようにしている。またこの送風管79内には円盤状の
ダンパ79bを所定間隔を有し、機外からハンドルによ
って操作可能に適数個設け、図7に示すように送風調節
を行い加工部材3の加熱温度を簡単に調節するようにて
いる。そして返送路Mは炉枠78の側壁に開設した戻し
穴M1から、戻し管(返送部材)78aを介してバーナ
室Bに連通させ一連の循環風路を形成している。
【0035】上記構成した加熱室4aは箱枠状の機壁2
c内に放熱を防止するように囲繞して支架され、炉枠7
8下方の空間部にはその前後端に設けた昇降機構91、
及び91a間に加工部材3を搬送可能に接続するコンベ
ア92を張架している。また該コンベア92の両側に
は、前記昇降機構91で下降された加工部材3を受け取
って上記コンベア92に送り込むコンベア92aと、昇
降機構91aの受台91bが下降した状態で、これにコ
ンベア92から加工部材3を受け取って送り込むコンベ
ア92bとを備え、また昇降機構91aの左方には該昇
降機構91aで上動された加工部材3を、その後端部を
押圧して1ストロークづつ押動させる送り装置93を設
置している。
【0036】この実施例における皿状の各加工部材3は
図5,図6に示すように、鉄或いはアルミ材等により加
工面3aを皿状に凹入形成した方形状となし、裏面に凹
凸面を形成して受熱面を拡張すると共に、両側面には前
記炉枠78上の両側に敷設するガイドレール9に刻設し
たガイド溝9a内に、スライド可能に嵌挿される凸条の
ガイド突起31を突設し、また前後面は切欠突起状の係
合突起32と係合凹部33とを夫々逆向きに形成してい
る。これにより複数の加工部材3を両側のガイドレール
9のガイド溝9aに嵌挿して挟持状に支持すると共に、
左端にある加工部材3が送り装置93で押動され、相隣
る加工部材3の係合突起32と係合凹部33とが互いに
噛合接合されることにより、炉枠78上の各加工部材3
を一連に隙間なく接合させ加熱室4aの上部を密閉状に
閉鎖し、放熱を防いで熱効率を向上させると共にこの閉
鎖構造を簡潔で廉価な構成にしている。
【0037】尚、上記加熱室4aの閉鎖構成は熱風の風
圧を高くすると、隙間及びシール部からの熱風の漏出が
多くなってシール構造が困難となるので、供給パイプ7
3を加工部材3に近接対面させて適切な風速(実施例で
は7〜8m/秒)で熱風を吹きつけることにより、加熱
室4a内の内圧(実施例では100mmAQ程度)に抑
制しシール構造を簡単廉価に製作しながら良好な加熱を
行うことができた。また本実施例では、加工部材3を卵
焼き用の皿状加工面3aに形成したものを示したが、各
種食品の加工形状に応じ椀型にする等、他任意な形状に
構成し取り替えて使用することができる。
【0038】この実施例における上記バーナ5は、既述
第1実施例のものと同様なガス噴射方式のバーナであ
り、本発明構成の間接加熱を行う循環式加熱室4a構成
の加熱装置1にしたことにより、従前の直火式のガスバ
ーナに対し燃料消費量が3分の1程度に低減できる上記
ガス噴射式バーナ5の採用を可能とし、ランニングコス
トを低減させると共に、温度コントロールの容易な食品
Wの加熱加工を良好に行うことができる。
【0039】Cは制御盤であり、加熱装置1の温度,風
量,加熱室内圧力等を任意に設定可能とすると共に、前
記供給路U及び排気筒75a又は返送路M等の各適所に
夫々設置された、温度センサーS1及びS2並びに風速
センサーS3により各内部温度及び風速等を検出し、バ
ーナ5或いは送風ファン6等を作動調節して加熱室4a
を設定された状態にコントロールするようにしている。
また加工部材3の移動速度及び昇降機構91,91a、
各コンベア92,92a,92b他各作動機器の動作を
自動的に行う。供給装置8は加工部材3の搬送始端部側
上方に設置され、供給タンク82から定量に供給される
食品Wの素材を供給皿84で受けて、加工部材3の所定
部位に間歇的に供給するように作動する。85は加熱加
工完了後の食品Wを、加工終端部の加工部材3から自動
的に取り出す取出装置である。
【0040】次に上記構成した加熱装置1で加熱加工さ
れる食品Wの一例として、卵焼する場合について説明す
る。昇降機構91aの受台91bに支持された状態か
ら、送り装置93によってガイドレール9のガイド溝9
aに送り込まれた複数の加工部材3は、互いの係合突起
32と係合凹部33とを噛合して連設され、加熱室4a
を閉鎖した状態で熱風発生装置7から送出される熱風
を、供給路Uを介し該加熱室4aに供給して加工部材3
を加熱する。そして加工部材3を加熱した加熱済みの熱
風は返送路Mを経て前記第1実施例と同様に循環すると
共に、その一部を排気口75から機外に排出される。
【0041】加熱された各加工部材3は、その加工面3
a上に卵液が搬送移動にともない供給装置8から順次間
歇的に定量づつ供給され、加熱室4a上をスライド移動
する間に加熱加工されて搬送終端部の受台91b上に至
り、加工面3a形状に沿う板状の焼卵に仕上げられた食
品Wは取出装置85によって機外に取り出される。この
とき加工部材3の裏面は、加熱室4aの内部に立設され
た複数の供給パイプ73の先端部から間接加熱間隙Hを
介し、熱風が連続的に吹きつけられ単位時間当たりに多
量の熱が供給されると共に、熱交換の効率が促進されて
良好に加熱される。その結果、皿状に形成された多数の
加工部材3は加工面3aの温度むらを防止した状態で的
確に加熱され、卵液を各加工部材3により連続的に能率
よく加熱加工することができる。
【0042】そして上記加熱済みの熱風は、前述第1実
施例と同様に新たに送給される熱風に押圧され、加熱室
4a内に臨む戻し穴M1から返送路Mを通りバーナ室B
内に還元循環され、ここで再加熱され再び加熱用の熱風
として熱の有効利用を行ないながら、その一部が排気弁
75bで調節され排気口75から排出される。そのた
め、熱効率を向上させることができ大量の排気ガスを機
外に放出することなく、クリーンな状態で排出し快適な
作業環境を提供することができる。また加熱装置1内の
風路は閉鎖状の循環路に構成して熱の放散を防止し温度
を安定させることができるので、温度コントロールを簡
単且つ的確に行うことができ、省力的で低燃費の廉価な
加熱装置を提供できる利点がある。
【0043】即ち、第1実施例と同様に熱風閉鎖室内に
おける循環加熱方式となし、加熱室4a内温度をバーナ
5及びそのコントロール能力に比例させて、単一の該バ
ーナ5を用いながら常温から最大略600℃まで加熱す
ることが可能であると共に、この温度域内において食品
加熱加工使用温度の常温より高い、例えば60℃程度か
ら400℃程度までの間における各食品Wの加熱加工適
正温度に、随時正確且つ容易に微小調節することがで
き、品質のよい食品Wを良好に大量生産することができ
る。それ故、加熱装置1の各食品Wの加熱加工作業にお
けるランニングコストを無駄なく最小に抑制することが
できると共に、各種多様な食品Wの加熱加工作業を一台
の加熱装置1によって良好に行うことを可能とし、イニ
シャルコストを低減することができる。
【0044】また図7に示すように、加熱室4a内の温
度は送風管79に複数個設置したダンパ79bを夫々開
度調節することにより、様々な食品Wに適応する加熱加
工温度或いは加熱及び余熱時間を簡単に設定することが
できる。即ち、図7に示す表おいて、縦軸に熱エネルギ
ーEをとり、横軸に送風管79の長さNと左右のダンパ
79bの位置をとって示すように、該左右のダンパ79
bを夫々に開度調節をした場合の熱エネルギー曲線(加
熱室4a上に列設される加工部材3の加熱温度)はT
1,T2,T3,T4,T5のように自在に調節するこ
とができる。これにより目的とする食品W毎に加熱室4
a上の加工部材3を所望の部位で適切な温度に加熱する
ことを容易に行い、所期の食品Wを品質よく仕上げるこ
とを簡単に可能としている。尚、図中の曲線は各ダンパ
79bの開度を大きくすると熱エネルギーは該ダンパ7
9bの設置部位程高くなるように分布する。
【0045】尚、参考迄に従来の直火式構成の加熱装置
と、本発明構成による加熱装置によって、同一生産量の
卵焼きをした場合の比較データを表2に示す。
【0046】表2
【0047】次に本発明の第3実施例を図8について説
明する。この加熱装置1は様々な食品Wの素材を攪拌し
ながら加熱加工できるようにしたものであり、加工部4
を加工部材3の上部に開口部3fを設けた容器状の加工
面3aとなるように形成し、該加工部4の容器部内に攪
拌羽根41を回転可能に押接すると共に、機体フレーム
2に横軸42を中心として同図(C)の点線に示すよう
に、加工済みの素材を排出可能に回動するように支架し
ている。上記加工部材3の裏面には多数の伝熱フィンを
突設形成し、また供給板73aが間接加熱間隙Hを有し
て供給路Uを形成するように沿設されると共に、該供給
板73aの裏側には、その上端部で上記供給路Uに通じ
返送路Mを形成する外壁43を張設して、一連の閉回路
となる循環系を形成するようにしている。尚、外壁43
は断熱構成にしてある。
【0048】そして上記供給板73aの央部には供給路
Uの開口を設けて既述第1実施例と同様な熱風発生装置
7に通ずる送風管71を設けると共に、返送路Mの適所
に上記熱風発生装置7及び排気口75に通ずる戻し管7
4を設けている。上記送風管71及び戻し管74は共に
耐熱性の可撓部材でパイプ状に形成し、加工部4の回動
作動を支障なく行うようにしている。尚、上記供給路U
に通じてこれを形成する送風管71の開口部内には仕切
部材71aを適宜に介装し、熱風を整流し又は方向性を
もたせて加工部材3に吹きつけるようにしてもよく、ま
た供給板73aを耐熱性の中空板で構成し、その一側面
に多数の熱風噴出用の開口を形成するものであってもよ
い。
【0049】この実施例においても既述実施例と同様な
作用効果を奏するものであり、特にこの種多様な食品W
を加熱加工できる加熱加工釜を有する本加熱装置1にお
いては、加熱加工温度域を広い範囲で所望に且つ簡単に
設定できるから、加熱加工温度の異なる食品の加熱加工
作業を、1台の加熱装置1のみによって巾広く行うこと
ができて、作業能率を向上させると共に経済的に行うこ
とができる。上記加熱加工温度は、比較的低温(80℃
〜120℃)で加熱加工される食品Wとしてはグラタ
ン,乳製品,煮豆等の煮蒸食品があり、また高温(15
0℃〜400℃)で加熱加工される食品Wとしては、焼
きそば,肉類等の炒めもの食品等がある。尚、本実施例
形態の容器状加工部材を有する加熱装置は、フライヤー
型加熱装置にも適応することができ、この場合には加工
部材3の容器内に食用油を収容して良好に加熱すること
ができる。
【0050】次に本発明の第4実施例を図9について説
明する。この加熱装置1はスープ,ソース等の液体状飲
料食品の加熱加工、或いはビール,牛乳,ジュース等の
飲料の加熱殺菌に使用することができるように構成した
ものであり、加工部材3を上記液体又は流動状の食品W
が流通可能なパイプとなし、該加工部材3の両側端を加
工部4を構成する炉枠78の側壁に気密に取着し、加熱
室4aを密閉状に構成すると共に、加工部材3を加熱室
4a内で多重に屈曲させて内部の加工面を増大させるよ
うにし、食品Wを供給タンク82側から供給し加工部材
3内を通して排出側3gに至る間に、加熱室4a内に臨
む多数の供給口(ノズル)U1から送出される熱風によ
り、上記加工部材3を加熱し食品Wを所望に加熱加工で
きるようにしている。
【0051】上記加工部材3の下側には前記多数の供給
口U1と戻り穴M2とを穿設した、供給板73aが間接
加熱間隙Hを有して敷設されており、該供給板73aと
炉枠78の底板との間には、供給路Uと返送路Mとを拡
縮可能に区画して伝熱調整する左右にスライド自在な隔
壁78bを設けると共に、上記供給路Uは既述第1実施
例と同様な熱風発生装置7に通ずる送風管71を設け、
また返送路Mには該熱風発生装置7及び排気口75に通
ずる戻し管74を設けている。尚、加熱室4aの側壁に
は上記供給路Uに通ずる風路からノズル状に突設した多
数の供給口U1が、加工部材3に対面するように設けら
れている。この実施例においても既述実施例と同様な作
用効果を奏するものであり、特に加熱加工温度域を広い
範囲で所望且つ簡単に設定できるから、加熱加工温度の
異なる液状食品の加熱加工作業或いは殺菌作業を、低温
域並びに高温域と随時的確に設定操作して加熱すること
ができて良好な品質の食品Wを得ることができると共
に、他の液体の加熱処理にも好適に使用することができ
る。また上記加熱作業は1台の加熱装置1で簡単に行う
ことができ、作業能率を向上させると共に経済的に行う
ことができる。
【0052】次に本発明の第5実施例を図10〜図12
について説明する。この加熱装置1の熱風発生装置7は
既述第1実施例のものと同様なバーナ5を有し、供給路
Uに通ずる風筒71aに向けてモータ77で駆動される
加圧送風型のタービン(送風ファン)6により、熱風を
圧送するように内装している。また加工部4は以下に詳
述する構成により、加工部材3は被加熱部材Wを収容可
能な筒形状の加工室4bに形成され、その内部に被加熱
部材Wを攪拌又は一側から他側に搬送する作動部材(搬
送体)40を内装すると共に、その外周及びその長手方
向に沿って、供給路Uと通ずる複数のノズル73を対面
又は交差方向に開口Kさせて対設している。
【0053】即ち、加工室4bは、その内部の両側に螺
旋体からなる搬送体40を回転可能に軸支した状態で、
搬送始端部側を下方とし搬送終端部側が上方となるよう
に斜設し、上記搬送体40を軸始端から伝動機構12を
介しモータ11で回転駆動するようにしている。また搬
送始端部側上部の開口に被加熱部材Wを収容供給可能な
漏斗状のホッパ8を設けると共に、搬送終端部側上部に
ガス抜き孔8Gを設けその下方の開口に、加熱済の被加
熱部材Wを排出コンベアRに向けて誘導排出する誘導板
8Sを設けている。そして、上記加工室4bを形成する
加工部材3の外周には、前記風筒71aに連設された風
胴71bから、供給路Uを形成するパイプ状の導風管7
9を適数本適宜間隔を有し長手方向に沿設すると共に、
該導風管79は基部側から先端部側に向けて徐々に収束
形成させて、後述する複数の開口Kから熱風を均一に噴
出するようにしている。
【0054】また加工部材3の裏側でこれに対面する供
給路Uの壁面79cには適当間隔毎に多数の供給パイプ
(ノズル)73を突設し、該供給パイプ73の端部にス
リット状に開設した開口Kを、加工部材3の外周面と一
定の間接加熱間隙Hを有するように湾曲形成し加熱室4
aを構成するようにしている。そして、加熱済の熱風を
排出或いは還元させる返送路Mは、前記加工室4b及び
導風管79を囲繞する円筒状の断熱壁3bによって形成
され、該返送路Mの下方は気密に閉成すると共に上部に
は排気弁75bを有する排気口75を設け、且つその下
側に調節弁M2を有する還元路M3を熱風発生装置7内
に連通し熱風の還元調節を行うようにしている。
【0055】以上の構成により、筒状に形成された加工
部材3は、ホッパ8から送給される被加熱部材Wを搬送
体40の回転により混練しながら上方一側に向けて移送
し、この間加工室4b内で所期の加熱加工を行うと共
に、その終端部で排出シュート8Sから速やかに排出処
理することができる。このとき、加工部材3はその裏面
の湾曲形状に沿って間接加熱間隙Hを有するように対設
した広巾ノズル状の開口Kから噴出される熱風で、既述
実施例と同様に連続的に吹きつけられて加熱されので、
径大且つ長大な円筒状の加工部材3の全面を温度むらな
く的確に加熱することができて、被加熱部材Wの加熱を
良好に行い一連の加熱加工作業を能率よく遂行すること
ができる。
【0056】さらに、この実施例による連続加熱処理型
の熱風加熱装置は、特にアスファルト材のように大量の
塊粉材の混練加熱を要するような被加熱部材Wの処理に
好適であり、この場合加工室4bを斜設させることによ
り、被加熱部材Wの供給及び排出を容易に行うことがで
きる利点がある。また加熱温度の調節等は既述実施例と
同様に容易に行うことができる。
【0057】以上のように構成した熱風加熱装置は、加
熱温度が上がり過ぎた場合或いは被加熱部材の反応が進
み過ぎた場合等に、熱風発生装置を停止させファン回転
によりフレッシュ空気を採り入れて加工部材に吹きつけ
ることにより、該加工部材を冷却し速やかに降温させて
上記反応作用を良好に抑制することができる利点があ
り、既述実施例の他例えば薬品,染料等化学反応を行わ
せる反応釜等にも好適に実施することができるものであ
る。尚、各実施例に示す熱発生装置は、加熱装置に対し
必要に応じ適数設置し各熱風発生装置を連繋制御するよ
うにしてもよく、この場合は加熱装置のプラント化を所
望に図ることができる。また熱風発生装置はターボバー
ナ或いはジェットエンジン方式にすることにより、より
大量な熱風を加圧送給することでき加熱作業を効果的に
行うと共に、機体の小型化を図ることができる。
【0058】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成してい
るので、以下に記載するような効果を奏することができ
る。請求項1により、熱風発生装置から熱風を供給路で
加工部材の裏側に導風し、該供給路に形成した開口から
熱風を加工部材に対面又は交差方向に連続的に吹きつけ
るようにしたので、加工部材の熱交換の効率を促進させ
て良好に加熱することができ、被加熱部材の加熱加工を
品質よく高能率に行うことができる。また加熱装置の構
成を簡単にすることができると共に、加熱温度のコント
ロールを容易に行うことができる。
【0059】請求項2により、供給路から送出される熱
風は閉回路で加工部材を加熱したのち返送路から熱風発
生装置に循環すると共に、加工部材を供給路の開口から
対面又は交差方向に連続的に吹きつけて加熱するので、
加工部材を速やかに効率よく加熱することができ品質の
よい食品の加熱加工を能率よく行うことができる。また
加熱温度のコントロールを熱損失を抑制しながら、各食
品加熱加工温度域において精度よく簡単に行うことがで
きる。さらに、本発明による加熱装置は、循環系の内圧
を過大に上げることなく大量の熱エネルギーを供給でき
るので、装置のシール構造を簡単に行うことができ閉回
路の循環系を容易に製作することができる。そして、排
気及び高熱を機外に多量に放出することを防止してクリ
ーンな環境を提供し得、快適で能率のよい食品加工作業
を遂行することができる。またランニングコスト及びイ
ニシャルコストを低減できると共に、ガス噴射式のバー
ナの採用を可能にし廉価な加熱装置にすることもでき
る。
【0060】請求項3により、加工部材を被加熱部材が
収容可能な筒形状の加工室に形成し、その外周に沿って
供給路と通ずる複数のノズルから、熱風を対面又は交差
方向に吹きつけると共に、加工室の内部に設けた作動部
材によって、被加熱部材を攪拌又は一側から他側に搬送
させながら加熱加工するようにしたので、大量処理を要
する塊粉体等の加熱加工を能率よく行うことができて、
アスァルト材の加熱装置として最適化することができ
る。
【0061】請求項4により、熱風をノズルから間接加
熱間隙を有して勢いよく吹きつけることにより、断熱空
気層の滞留を防止し熱交換の効率を促進させて加工部材
を速やかに効率よく加熱することができる。
【0062】請求項5により、固定した供給路から回転
する加工部材に熱風を良好に吹きつけることにより、加
工部材を効率よく均一に加熱することができ、品質のよ
い食品を能率よく加熱加工することができると共に、加
熱室の閉鎖構成を簡単に行いランニングコストを下げる
ことができ、また廉価な加熱装置を提供することができ
る。
【0063】請求項6により、加工部材の裏面に間接加
熱間隙を介して熱風により効率よく加熱できるので、食
品に熱風を吹きつけることなく品質よく加熱加工するこ
とができると共に、加工部を簡潔な構成でコンパクトに
製作することができる。
【0064】請求項7により、加熱室を食品を加熱加工
する加工部材そのもので閉鎖状に形成したので、熱効率
のよい加熱装置を簡単な構成で廉価に製作することがで
きると共に、加工部材の取替えが容易で様々な食品に適
応する加工部材の設置を簡単に行い、良好な食品の加熱
加工作業を能率よく行うことができる。
【0065】請求項8により、加熱室を閉鎖状態に維持
したまま加工部材を加熱室に沿って移動させることがで
き、熱の放散を防止してランニングコストを低減できる
と共に、簡潔且つ廉価な構成で加熱加工作業を能率よく
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係わる加熱装置を一部破
断して示す側面図。
【図2】図1の要部を示す平断面図。
【図3】本発明の第2実施例に係わる加熱装置を一部破
断して示す正面図。
【図4】図3の要部を一部破断して示す平断面図。
【図5】図4のA−A線による側断面図。
【図6】加工部材とガイドレールとの構成を示す斜視
図。
【図7】加熱室におけるダンパの作用を示すグラフ。
【図8】本発明の第3実施例に係わる加熱装置を示し、
(A)は加熱装置の斜視図、(B)は加工部の正断面
図、(C)は同図(B)の側断面図。
【図9】本発明の第4実施例に係わる加熱装置を示す正
断面図。
【図10】本発明の第5実施例に係わる加熱装置を示す
正断面図。
【図11】図10の加熱室の要部を示す斜視図。
【図12】図10のAーA線断面図。
【符号の説明】
1 加熱装置 3 加工部材 3a 加工面 4 加工部 4a 加熱室 4b 加工室 5 バーナ 7 熱風発生装置 40 作動部材(螺旋体) 71 供給部材(風筒,送風管) 73 ノズル(供給パイプ) 73a 供給板 74 返送部材(内筒,戻し管) H 間接加熱間隙 K 開口 M 返送路 U 供給路 W 被加熱部材(食品,液体,アスファルト等)
【表1】
【表2】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱風発生装置(7)から送給する熱風を
    供給路(U)により、被加熱部材(W)を加熱加工する
    加工部材(3)の裏側に導風し、該供給路(U)を加工
    部材(3)の裏側で対面又は交差方向に開口(K)さ
    せ、上記加工部材(3)を供給路(U)から送出する熱
    風を吹きつけて加熱することを特徴とする加熱加工用の
    加熱装置。
  2. 【請求項2】 食品(W)の加工面(3a)を有する加
    工部材(3)を介し密閉状に形成した加熱室(4a)
    と、熱風を発生させる熱風発生装置(7)とを供給路
    (U)及び返送路(M)で接続し閉回路の循環系に構成
    すると共に、該供給路(U)を加工部材(3)の裏側で
    対面又は交差方向に開口させて、該加工部材(3)を供
    給路(U)から送出する熱風を吹きつけて加熱すること
    を特徴とする加熱加工用の加熱装置。
  3. 【請求項3】 加工部材(3)を被加熱部材(W)が収
    容可能な筒形状の加工室(4b)に形成し、その内部に
    該被加熱部材(W)を攪拌又は一側から他側に搬送する
    作動部材(40)を内装すると共に、筒状の加工部材
    (3)の外周及びその長手方向に沿って、供給路(U)
    と通ずる複数のノズル(73)を対面又は交差方向に開
    口させて対設した請求項1記載の加熱加工用の加熱装
    置。
  4. 【請求項4】 加工部材(3)の加工面(3a)の裏側
    に、供給路(U)と通ずる複数のノズル(73)を対面
    又は交差方向に開口させて対設した請求項1又は2記載
    の加熱加工用の加熱装置。
  5. 【請求項5】 密閉状に形成された加熱室(4a)をド
    ラム状に形成し、その外周面を加工面(3a)にすると
    共に、加熱室(4a)の内部に供給路(U)を形成する
    供給部材(71)と、返送路(M)を形成する返送部材
    (74)とを設け、これらを固定した状態で前記加熱室
    (4a)を回転させる請求項2記載の加熱加工用の加熱
    装置。
  6. 【請求項6】 加工部材(3)の加工面(3a)を湾曲
    又は皿状に形成し、該加工面(3a)の裏側に間接加熱
    間隙(H)を設けて供給板(73a)を沿設し、該間接
    加熱間隙(H)に供給路(U)を連通させた請求項2記
    載の加熱加工用の加熱装置。
  7. 【請求項7】 加工面(3a)を有する複数個の加工部
    材(3)を、加熱室(4a)の上に接合させた状態で列
    設することにより密閉状の加熱室(4a)を形成した請
    求項2記載の加熱加工用の加熱装置。
  8. 【請求項8】 加熱室(4a)を閉鎖するように列設し
    た複数個の加工部材(3)を、一側から他側へ移動させ
    る請求項2又は7記載の加熱加工用の加熱装置。
JP7079671A 1994-05-31 1995-03-09 加熱加工用の加熱装置 Pending JPH0847460A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110901203A (zh) * 2019-11-30 2020-03-24 江苏远华轻化装备有限公司 一种可分段控制的电热辊机构

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