JPH084725B2 - 膜分離装置 - Google Patents

膜分離装置

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JPH084725B2
JPH084725B2 JP62161958A JP16195887A JPH084725B2 JP H084725 B2 JPH084725 B2 JP H084725B2 JP 62161958 A JP62161958 A JP 62161958A JP 16195887 A JP16195887 A JP 16195887A JP H084725 B2 JPH084725 B2 JP H084725B2
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繁樹 沢田
正明 宍戸
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Kurita Water Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この発明は、膜分離装置に関し、時に精密濾過に適し
た膜分離装置に関する。
《従来の技術》 従来、精密濾過装置としては、セラミックあるいは焼
結金属等からなる多孔質の管状の分離素子の一方から原
液を供給するとともに、他方から濃縮液を排出し、透過
液は流れ方向と直交する方向に管壁を透過させて得るよ
うにしたクロス・フロータイプのものが知られている。
また、精密濾過用の平膜も提案されており、この濾膜
を用いて精密濾過を行なうには、多孔質からなる膜支持
板に濾膜を支持し、膜支持板と反対側の濾膜面側から原
液を供給し、多孔質の膜支持板を介して透過液を得るよ
うになっている。
《発明が解決しようとする問題点》 しかしながら、上記従来の管状の膜分離素子を用いる
精密濾過装置においては、濾過および逆洗洗浄時に管内
外に一定の圧力がかかるために、この圧力に耐えるよう
に管の肉厚を厚くしなければならず、このため濾過抵抗
が大きくなる欠点を有していた。
さらに、管の肉厚を厚することは、材料をその分だけ
余分に必要とし、コスト高になるという問題点も有して
いた。
また、濾膜を用いる精密濾過においては、濾膜が目詰
りした際の逆洗洗浄を効果的に行なう手段がなく、特に
連続膜分離運転ができないという問題点があった。
《問題点を解決するための手段》 本発明は、上記問題点を解決するためになされたもの
であって、濾膜を張設した濾板を多数積層し、濾板と反
対側の濾膜面側に原液を供給して原液の流れを形成する
とともに、濾板側の濾膜面から得た透過液を各濾板の透
過液流出手段から流出するように形成した膜分離装置に
おいて、 前記透過液流出手段を複数の流出系路毎に分割して接
続するとともに、上記複数の流出系路に洗浄液供給手段
を接続したことを特徴とするものである。
《作用》 本発明は、上述のような構成により、一部の濾板で膜
分離を行なっているとき、他の一部の濾板は逆洗洗浄さ
れ、また、他の一部が膜分離を行なっているとき一部の
濾板が逆洗洗浄されるように作用する。
《実施例の説明》 以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明する。
第1図は本発明に係わる膜分離装置aの横断断面図で
あり、処理フローも合わせて図示されている。また、第
2図は膜分離装置aの縦断断面図であって、上記第1図
は第2図のI−I線断面として表わされている。
膜分離装置aは、原液供給口1,第1透過液排出口2お
よび第2透過液排出口3を有する一方の端板4と、濃縮
液排出口5を有する他方の端板6との間に、精密濾過用
の濾膜Mを板面の表,裏面側に張設した2種類の濾板7
a,7bを交互に積層して構成されている。この積層状態の
詳細は、第3図に示されている。
第4図には上記濾板7aの正面図が示されており、この
濾板7aは長方形の偏平な合成樹脂からなる基板8の上,
下端側に上部開口9,下部開口10が開口されているととも
に、その表,裏面側の内側に窪みの部分に凹凸状の溝加
工が施された集液部11が設けられている。
また、上記集液部11の中央には基板8を貫通して中央
透過液流出口12が設けられているとともに、その左右に
は第1および第2透過液流出口13,14が設けられてい
る。さらに、上記中央透過液流出口12と第1透過液流出
口13とは、基板8の板厚の中央部に設けられた透過液通
路15により連通されていて、これら中央透過液流出口1
2,第1透過液流出口13および透過液通路15により透過液
流出手段が構成されている。
図中16は、集液部11の回りに設けられたリング状溝で
あり、この溝16に濾膜Mを乗せて、押えパッキング17で
濾膜7を張設するようになっている。
また、18は一方に凸状部19,他方にこの凸状部19が挿
入可能な凹状部20を有する鍔付リング部材であって、第
1および第2透過液流出口13,14に挿入され、鍔の部分
で濾膜Mを保持できるようになっている。
なお、第1透過液流出口13に挿入される鍔付リング部
材18の胴部には、上記透過液通路15に対応して孔21が設
けられている。
図中22は、基板8の表面側周縁近くに設けられたリン
グ状溝であって、ガスケット23を保持できるようになっ
ている。
第5図には、もう一方の種類の濾板7bが示されてお
り、この濾板7bは第4図に示した濾板7aとは透過液通路
15の位置が相違している他は同一形状となっている。
すなわち、濾板7aでは透過液通路15は中央透過液流出
口12と第1透過液流出口13間に設けられているのに対
し、濾板7bでは、中央透過液流出口12と透過液流出口14
間に設けられており、これらにより濾板7bの透過液流出
手段が形成されている。
従って、濾板7bは濾板7aをちょうど上下逆にした関
係、すなわち点対称の関係にあるため、膜分離装置aを
組立てる際に、同一形状の濾板を交互に上下逆にするだ
けで2種類の濾板を構成させることができる。
なお、基板8は一体成形により製作することができ
る。
さて、膜分離装置aを組立てるには、濾膜Mを張設し
た濾板7a,…,7b…を多数用意し(図示の実施例では4枚
だが、実装置においては数十枚となる)、これを端板4
および6間に交互に積層するとともに、図示しないがフ
ィルタプレスと同様な押圧手段で両端板4,6間を押圧す
る。
また、各濾板7a,7bが積層されて各濾板7a,7bに設けら
れている上部開口9により濃縮液通路9′,下部開口10
により原液通路10′が形成され(第2図参照)、第1透
過液流出口13により第1透過液通路13′および第2透過
液流出口14により第2透過液通路14′の2つの透過液の
流出系路が形成される(第1図参照)。さらに、濾板7a
の透過液通路15は第1透過液通路13′に、また濾板7bの
透過液通路15は第2透過液通路14′に連絡するように形
成される。
このようにして組立てた膜分離装置aで膜分離(濾
過)処理を行なうには、第1,2図に示すように、原液供
給口1から原液を供給すると、原液通路10′から濃縮液
通路9′に向かって原液が流れ、この流れの途中におい
て原液の一部は濾膜Mを通過して透過液(濾過液)とな
る。この透過液は各濾板7a,7bの集液部11に集められた
後、中央透過液流出口12,透過液通路15,第1透過液通路
13′,第1透過液排出口2および三方弁V1を介して処理
液槽24に受け入れられる(矢印イ)。
一方、濾板7bの集液部11に集められた透過液は、中央
透過液流出口12,透過液通路15,第2透過液通路14′,第
2透過液排出口3および三方弁V2を介して処理液槽24に
受入れられる(矢印ロ)。
膜分離処理を長時間継続すると、濾膜Mは目詰りある
いは圧密化により、差圧が上昇するとともに、透過液量
の減少を来たすようになる。
そこで、濾膜Mを逆洗により性能回復を図る必要があ
るが、ここでは濾板7aと濾板7bとを分けて行なうように
なっている。
最初に濾板7aを逆洗洗浄するには、まず、三方弁V1
操作して透過液の流出を止め(矢印イの流れを止め)、
洗浄液供給手段側に開口させる(矢印ハ)。洗浄液供給
手段は洗浄液槽25に透過液が加圧空気により加圧されて
いるので、濾板7aには今までの透過液の流れと逆方向に
流れるようになる。すなわち、洗浄液(透過液)は、三
方弁V1,第1透過液排出口2,第1透過液通路13′,透過
液通路15,中央透過液流出口12および集液部11に供給さ
れ、濾膜Mを逆洗洗浄し、洗浄廃液は原液の流れと合流
し、濃縮液通路9′へ排出される。
上述のような逆洗洗浄を所定時間行なった後、三方弁
V1を透過液側(矢印イ)に回転するとともに、三方弁V2
を回転して透過液の流出を止め(矢印ロの流れを止
め)、洗浄液供給手段側に開口させる(矢印ニ)。これ
により、上述した濾板7aと同様に濾板7bの逆洗洗浄が行
なわれる。
なお、洗浄液の圧力は、原液供給圧より高くしないと
洗浄液が濾膜Mを逆洗することができないので、洗浄液
槽25に供給する加圧空気を調節して洗浄液の圧力を調整
するようにする。
また、図示の実施例では、洗浄液は透過液を用いるよ
うになっているが、これを別途用意した純水等からなる
洗浄液を用いることもできる。
さらに、上述の実施例においては、濾膜Mの差圧上昇
により逆洗洗浄を開始するようにしたが、これを三方弁
V1とV2を所定時間毎に交互に切替えて濾板7aが膜分離処
理工程中は、濾板7bを洗浄処理工程中に、あるいは濾板
7aが洗浄処理工程中は濾板7bを膜分離処理工程中になる
ように運転しても良い。
また、濾板7aと7bを交互に積層したが、これを濾板7a
を数枚、例えば5枚連続して積層したら、次は濾板7bを
数枚連続して積層するようにしても良い。
さらに、濾膜Mをを濾板の表,裏面側に張設してある
が、これをどちらか一方の面側に張設するようにしても
良い。この場合、濾膜の張設されていない面側には中央
部透過液流出口12は開口しないようにする。
また、透過液排出手段として第1または第2透過液流
出口13,14を設けたが、これを省略して中央透過液流出
口12に連通する透過液通路15を各基板8の側端壁に開口
させるようにし、これら開口を複数の系路毎に分割して
接続するようにしても良い。
さらに、濾膜として精密濾過膜を用いたが、これをUF
膜あるいはRO膜等のその他の半透膜を用いることもでき
る。
上述の実施例によれば、濾膜を張設した2種類の濾板
を用い、それぞれの濾板からの透過液の流出系路を別系
路としたので、一方の濾板で膜分離処理を行なっている
ときに他方の濾板の逆洗洗浄ができ、また、他方の濾板
で膜分離処理しているとき、一方の濾板の逆洗洗浄がで
きるので、連続して膜分離処理が可能である。
また、2種類の濾板も同一形状の濾板を上下逆にする
だけで良いので、製造コストが低減でき、また基板は一
体成形により製作することができるので、安価に濾板を
製造することができる。
さらに、濾過素子として濾膜を用いるので、管状タイ
プの濾過素子より濾過抵抗が小さいという利益がある。
《効果》 本発明は、濾膜を張設した濾板を多数積層し、各濾板
に設けられている透過液流出手段を複数の流出系路毎に
分割して接続し、これら流出系路に洗浄液供給手段を接
続してあるので、一方の流出系路に接続された濾板で透
過処理しているときに、他方の流出系路の濾板の洗浄が
でき、これとは逆に、他方の流出系路の濾板で透過処理
しているときに、一方の流出系路の路板の洗浄ができる
ので、連続運転の可能な膜分離装置とすることができ
る。
また、濾過素子として濾膜を用いているので、管状タ
イプの濾過素子より濾過抵抗が小さく、しかも安価に製
造できるという効果も有している。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係わる膜分離装置の一実施例を示すもの
であって、第1図は横断面図、第2図は縦断面図、第3
図は濾板の積層状態の詳細を示す横断面図、第4図は一
方の種類の濾板の正面図および第5図は他方の種類の濾
板の正面図である。 4,6……端板 7a,7b……濾板 9……上部開口 9′……濃縮液通路 10……下部開口 10′……原液通路 11……集液部 12……中央透過液流出口 13……第1透過液流出口 13′……第1透過液通路 14……第2透過液流出口 14′……第2透過液通路 15……透過液通路 a……膜分離装置 M……濾膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 63/08 9538−4D

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】濾膜を張設した濾板を多数積層し、濾板と
    反対側の濾膜面側に原液を供給して原液の流れを形成す
    るとともに、濾板側の濾膜面から得た透過液を各濾板の
    透過液流出手段から流出するように形成した膜分離装置
    において、 前記透過液流出手段を複数の流出系路毎に分割して接続
    するとともに、上記複数の流出系路に洗浄液供給手段を
    接続したことを特徴とする膜分離装置。
JP62161958A 1987-06-29 1987-06-29 膜分離装置 Expired - Fee Related JPH084725B2 (ja)

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