JPH0842750A - 既設管内張り用管体およびそれを用いた既設管の内張り工法 - Google Patents

既設管内張り用管体およびそれを用いた既設管の内張り工法

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JPH0842750A
JPH0842750A JP6182068A JP18206894A JPH0842750A JP H0842750 A JPH0842750 A JP H0842750A JP 6182068 A JP6182068 A JP 6182068A JP 18206894 A JP18206894 A JP 18206894A JP H0842750 A JPH0842750 A JP H0842750A
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JP
Japan
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pipe
optical fiber
tube
lining
resin
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Application number
JP6182068A
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English (en)
Inventor
Jiro Sakado
二郎 坂戸
Kazuo Sadamitsu
和夫 貞光
Tsuneo Okamoto
恒雄 岡本
Yasuo Nakajima
康雄 中島
Kensuke Okamoto
謙介 岡本
Shintaro Ikeda
新太郎 池田
Toru Fukusato
亨 福里
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Furukawa Electric Co Ltd
Nippon Kokan Koji KK
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Nippon Kokan Koji KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 拡径時における樹脂管の温度を的確に把握す
ることができる既設管内張り用管体とそれを用いた内張
り工法を提供する。 【構成】 この管体Aは、熱可塑性樹脂から成る樹脂管
1と、樹脂管1の管軸方向に沿って配置されている光フ
ァイバ2とを有しており、既設管への内張り時には、こ
の管体Aを既設管に挿入したのち、光ファイバ2の一端
から前記光ファイバに光パルスを入力して戻り光の光強
度を測定することにより、管体Aの管軸方向と周面方向
における温度分布を検出し、その検出値に基づいて管体
Aの加熱状態を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は既設管内張り用管体とそ
れを用いた既設管の内張り工法に関する。
【0002】
【従来の技術】地中などに埋設されている既設管の管路
を樹脂管で内張りする工法としては、従来から、多くの
工法が提案されている。例えば、特開平1−29582
8号公報では、既設管の管路内に、既設管の口径よりも
小口径のポリエチレン管を更新管として挿入し、つい
で、そのポリエチレン管の両端を密封構造にして内部に
所定温度(所定圧力)のスチームを送入することによ
り、ポリエチレン管を加熱して軟化させると同時に拡径
して既設管の内面に密着させるという工法が提案されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した工
法において、更新管を既設管に挿入してスチームを圧入
して当該更新管を予備加熱したとき、既設管の管路の一
部に水などが残留していると、その部分の更新管の昇温
が遅れ、他の部分との間で温度差を生ずることがある。
【0004】したがって、更新管の一部が充分に昇温し
ていない状態でスチームの圧力(温度)を高めて更新管
を拡径すると、更新管の他の高温部分が選好的に拡径し
て薄肉化する。そのため、内張り終了後の更新管の肉厚
は全体として均一で必要な肉厚にならず、したがって、
必要とする強度も保障されないという問題が生ずる。ま
た、更新管としては、軟化点を有する樹脂から成る樹脂
管が使用されることもある。このような更新管の場合、
軟化点を境にして引張強度が急激に低下するので、選好
的に拡径して薄肉化した部分には亀裂が発生することも
起こり得る。
【0005】このようなことから、前記した工法におい
ては、拡径時における更新管の温度を正確に把握してお
くことが必要になる。このため、樹脂管の外周面に複数
個の熱電対を添着し、この熱電対で樹脂管の表面温度を
測定しながら、加熱軟化と拡径操作を管理するという工
法が試みられる。
【0006】しかしながら、この工法に次のような問題
がある。すなわち、例えば地下水が既設管に侵入してそ
の侵入個所が低温になっている場合でも、その低温個所
に熱電対が配置されていなければ、結局は樹脂管の温度
低下を検知できないことになる。また、上記樹脂管を既
設管に挿入する際に、熱電対が樹脂管から脱落して既設
管と接触し、その結果、熱電対では既設管の温度を測定
することになるという事態も発生し得る。
【0007】このようなことから、熱電対が添着された
更新管を用いる内張り工法では、結果として、内張り後
の拡径更新管の強度不足を招き、また施工時間も長くな
ってしまうという問題がある。本発明は、既設管の内張
り工法で生じていた上記した問題を解決し、更新管の管
軸方向の温度分布を正確に把握することができる既設管
内張り用管体と、その管体を用いて行う既設管の内張り
工法の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、請求項1においては、熱可塑性樹脂から成る樹
脂管と、前記樹脂管の管軸方向に沿って配置されている
光ファイバとを有していることを特徴とする既設管内張
り用管体(以下、第1の管体という)が提供される。ま
た、請求項6においては、光ファイバの代わりにリード
ワイヤを配置していることを特徴とする既設管内張り用
管体(以下、第2の管体という)が提供される。
【0009】更に、本願においては、既設管の管路内に
第1の管体を挿入したのちこの管体を加熱軟化しながら
前記既設管の内面に前記管体を内張りする際に、光ファ
イバにより、前記管体の管軸方向における温度分布を検
出することを特徴とする既設管の内張り工法(以下、第
1工法という)が提供される。また、既設管の管路内に
第2の管体を挿入したのちこの管体を加熱軟化しながら
前記既設管の内面を前記管体で内張りする際に、リード
ワイヤに光ファイバを接続したのち前記リードワイヤを
チューブから引き抜くことにより前記光ファイバを前記
チューブに挿入する工程、およびこの光ファイバによ
り、前記管体の管軸方向における温度分布を検出する工
程を有することを特徴とする既設管の内張り工法(以
下、第2工法という)が提供される。
【0010】第1の管体では、樹脂管の少なくとも外周
面に複数本の光ファイバが樹脂管の全長に亘って縦添え
配置されていることが好ましい。なお、これら光ファイ
バは、樹脂管の外周面に加えて更に内周面に縦添え配置
されていてもよい。樹脂管としては、従来から内張り工
法用の更新管として用いられるものであれば何であって
もよく、例えばポリ塩化ビニル管やポリエチレン管をあ
げることができる。
【0011】樹脂管に縦添え配置される光ファイバは、
いわば感温センサとして機能し、これが樹脂管の全長に
亘って配置されているので、樹脂管の管軸方向における
高温部分や低温部分が検知される。この光ファイバは樹
脂管の管軸方向に沿って配置されていればよく、例え
ば、管軸方向と略平行に、または管軸方向にらせん状に
配置することができる。また、この光ファイバは、樹脂
管に対して、光ファイバの長手方向で移動自在に配置さ
れていることが好ましい。このような配置状態にするこ
とによって、例えば樹脂管の挿入時などに当該樹脂管が
伸長した場合であっても、光ファイバに加わる張力を低
減できるので、光ファイバの切断事故などが防止でき
る。
【0012】また、光ファイバが樹脂管の周面に複数本
配置されることにより、樹脂管の周面部における高温部
分と低温部分を検知できる。その場合、この管体を既設
管に挿入したときに、既設管と接触する管体の下部にも
光ファイバが確実に位置できるように、樹脂管の周方向
に等間隔で3〜8本程度配置されていることが好まし
い。
【0013】この光ファイバは、例えばポリエチレンの
ような熱可塑性樹脂の薄肉チューブに収納し、その薄肉
チューブを樹脂管の周面に縦添え配置することが好まし
い。管体を既設管に挿入する際に光ファイバの損傷を防
止できるとともに、光ファイバは直接既設管と接触する
ことがないので、既設管の温度影響を受けることなく樹
脂管の温度を正確に検知できるようになるからである。
【0014】光ファイバや、光ファイバが収納されてい
る薄肉チューブを樹脂管の外周面に縦添え配置する場合
には、これら光ファイバや前記薄肉チューブの所定本数
を樹脂管の外周面に配置したのち、その外側から例えば
粘着テープを管軸方向に螺旋巻きして固定したり、ま
た、複数個のゴムリングで押圧して固定してもよい。ま
た、樹脂管の外周面に、その全面を被包するようにし
て、例えば発泡ポリウレタンや発泡ポリスチレンのよう
な弾力性に富む樹脂発泡体から成る断熱層を外層として
形成すると、既設管からの温度影響を確実に遮断し、も
って樹脂管の温度を一層正確に検知できるので好適であ
る。その場合、上記断熱層の内周面に長手方向に延びる
凹溝を形成しておくと、管体全体を被包したときに、樹
脂管の外周面に縦添え配置されている光ファイバまたは
光ファイバが収納される薄肉チューブを前記凹溝の中に
収容することができるので、前記した粘着テープやゴム
リングを用いなくても光ファイバや薄肉チューブを固定
することができる。
【0015】この第1の管体を用いた内張り工法におい
ては、まず、既設管に管体を挿入する。ついで、光ファ
イバの一端を、光パルス発生光源に接続された分光器に
接続し、管体の両端を密封状態にして内部に所定温度
(圧力)のスチームを圧入する。そのとき同時に、光源
から所定光パルスを光ファイバに入力する。入力された
光パルスは光ファイバを伝搬する過程で連続的に散乱
し、その散乱光の一部が入射端に帰還し、その光強度を
測定することにより、光散乱が発生した個所の温度が測
定される。また、光パルスの入射時と帰還した散乱光の
測定時との時間差から光散乱が発生した個所の位置が測
定される。
【0016】このようにして、管体の管軸方向と周面方
向における高温部分と低温部分の温度・位置が検知され
る。そして、得られた情報に基づき、樹脂管の温度を均
一にする処置が施される。例えば、加熱装置を低温部分
にまで移動させてその部分の昇温を促進するなどの処置
を施すことにより均一な拡径作業が進められる。次に、
第2の管体は光ファイバに代わり、リードワイヤが収納
されているものである。
【0017】この管体の場合、薄肉チューブの配置状
態,断熱層の形成などは第1の管体の場合と同様である
が、その使用方法、すなわち第2の工法には次のような
ところに特徴がある。すなわち、既設管に管体を挿入し
たのち、リードワイヤの一端を光ファイバと接続し、つ
いで、リードワイヤの他端を引っ張ってリードワイヤを
引き抜くことである。
【0018】その結果、光ファイバは薄肉チューブの中
に引き込まれ、リードワイヤの引き抜き完了時点におい
ては、薄肉チューブの中は光ファイバで置換される。そ
の後は、第1工法と同じようにして、樹脂管の温度を測
定しながらその拡径を行う。なお、管体として形状回復
だけで既設管に内張りするものを用いた場合でも、本願
の各発明によれば、既設管への挿入時における温度を適
正に管理することにより、温度が高すぎたときには、管
体が挿入途中で形状回復して、それ以上の挿入が不可能
になるという事態も防止することができる。
【0019】
【作用】請求項1の管体に配置されている光ファイバに
光パルスを入力すると、その光パルスは光ファイバの長
手方向における屈折率が異なる個所で散乱する。一般
に、光ファイバが全体として等質な屈折率の材料で構成
されている場合でも、温度が周囲と異なる個所ではその
屈折率は変化する。
【0020】具体的には、低温個所ではその屈折率も小
さくなる。したがって、光ファイバの長手方向で低温個
所が存在すると、そこが散乱発生点となる。そのため、
光ファイバに入力された光パルスはその光ファイバ内を
伝搬する過程で、光ファイバの長手方向における温度分
布に対応して連続的に散乱する。散乱光の一部は戻り光
として入射端に帰還するので、その散乱光の光強度を測
定することにより、光散乱が発生している個所の温度を
検知することができる。また、入射光パルスと帰還した
散乱光との時間差から散乱が発生している個所を知るこ
とができる。
【0021】このようにして、拡径すべき樹脂管の管軸
方向における低温個所とその温度が検知される。したが
って、得られた情報に基づき、低温個所を昇温する処置
を施して樹脂管の温度を均一化できるので、均一な拡径
が可能になる。請求項2の管体によれば、樹脂管1に対
して光ファイバが長手方向に移動自在に設けられている
ので、樹脂管が伸張したときにも光ファイバに大きな張
力が加わるのを防止できる。
【0022】請求項3の管体では、光ファイバがチュー
ブに収納された状態で配置されているので、既設管の挿
入時に光ファイバを損傷することがないとともに、光フ
ァイバと既設管が直接接触しないので、光ファイバが既
設管からの温度影響を受けることが少なく、樹脂管の低
温個所とその温度を正確に検知することができる。請求
項4の管体では、上記した断熱層の内周面に長手方向に
沿う凹溝が形成されているので、光ファイバへの断熱効
果と並び、そこに光ファイバを収容することにより、光
ファイバを樹脂管の外周面に確実に固定することができ
る。
【0023】請求項5の管体は、樹脂管を被包する外層
が断熱層なので、一層、既設管から光ファイバへの温度
影響を遮断することができる。請求項6の管体(第2の
管体)の樹脂管に配置されたチューブ内にはリードワイ
ヤが収納されていて、管体を既設管に挿入したのちリー
ドワイヤを光ファイバで置換することができるので、管
体を既設管へ挿入するときには、感温センサとしての光
ファイバを全く損傷することがない。したがって、この
管体は、非常に長い既設管や配管経路に曲がりが多い既
設管の内張り工法に用いて有効である。
【0024】
【実施例】
(実施例1)図1は請求項3の管体例を示す部分斜視図
であり、図2は図1のII−II線に沿う断面図である。こ
の管体Aは、軟化点が78℃のポリ塩化ビニルから成る
樹脂管1の外周面に、光ファイバ2が収納されたポリエ
チレンの薄肉チューブが周方向に90°間隔で4本縦添
え配置されている。ポリ塩化ビニル管1は、外径150
mm,肉厚5.5mmであり、ポリエチレンチューブ3は、外
径7mm,肉厚1mmになっている。
【0025】ポリエチレンチューブ3は、その外側から
幅100mmの粘着テープ4をポリ塩化ビニル管1の長手
方向に螺旋状に巻回することによりポリ塩化ビニル管1
の外周面に固定されている。この管体Aは、図3で示し
たような製造ラインで製造することができる。まず、押
出機5,成形機6,引取機7が直列に配置されたライン
で、ポリ塩化ビニルを押出成形して上記した形状のポリ
塩化ビニル管1を成形し、ただちに、その成形管の外周
面に、光ファイバが収納されているポリエチレンチュー
ブ3をドラム8から供給して図2で示したような位置に
連続的に縦添え配置したのちテープ巻き機9に通して、
ポリエチレンチューブ3を粘着テープ4でポリ塩化ビニ
ル管1の外周面に固定する。
【0026】このようにして製造された管体Aは、つい
で、偏平ローラ10で偏平にしたのちドラム11に巻取
る。この管体Aを用いた内張り工法は次のようにて行わ
れる。図4で示したように、管体Aが巻取られているド
ラム11を施工現場に搬入し、管体Aの先端を引き込み
ロープ12に固定し、この引き込みロープ12を巻取ウ
インチ13で巻取ることにより、管体Aを既設管14の
管路に挿入する。なお、この挿入時には、管体Aを図示
しない密閉構造のスチーム発生装置に通して80℃程度
の温度に加熱してある程度軟化させることが好ましい。
【0027】管体Aを既設管14の管路の全長に亘って
挿入したのち、図5で示したように、管体Aの長さの方
が既設管14の長さより長くなるように管体Aの両端を
切断し、一端を密封治具15で密封し他端をスチーム発
生装置16に接続する。ついで、管体Aの外周面に縦添
え配置されているポリエチレンチューブ3の中の光ファ
イバ2の一端を、光パルス光源17に接続されている分
光器18に接続する。
【0028】この状態で、スチーム発生装置16から所
定圧力(温度)のスチームを管体Aの中に挿入して管体
Aの加熱軟化と拡径を開始する。同時に、光パルス光源
17,分光器18を作動して光ファイバ2に光パルスを
入射して管体Aの表面温度を測定し、得られた情報に基
づいて管体Aの温度を均一化して拡径する処置が行われ
る。
【0029】例えば、管体Aの下部が低温であると検知
された場合には、圧入するスチーム圧力(温度)を低く
するか、またはスチーム圧力は維持したまま管体下部に
貯留しているスチームドレンを排出するかして、管体A
の上部と下部の温度が均一化するような処置を施したの
ち拡径させればよい。また、管体Aの外周面と内周面と
の温度差が大きいと検知された場合は、管体Aと既設管
14の間に例えば所定温度の熱風を挿入することによ
り、その温度差を小さくするような処置を施したのち拡
径させればよい。
【0030】更には、管体Aの外周面の温度が軟化点よ
りも低くなっていると検知された場合は、管体Aに挿入
するスチーム圧力を低くしたり、スチーム圧力はそのま
ましばらく維持して管体Aの温度を上昇させたり、また
は管体Aと既設管14の間に所定温度の熱風を送入して
管体Aの温度を軟化点以上に昇温し、その後、スチーム
圧力を高くして拡径させればよい。
【0031】また、管体Aの長手方向に低温部分が検出
された場合には、管体Aの中に予め配置しておいた加熱
装置、例えば遠赤外線ヒータを低温部分にまで移動させ
て作動させることにより、その低温部分を局所的に加熱
して管体Aの温度を均一化したのち、拡径させればよ
い。 (実施例2)図6は、別の管体Bの断面構造を示す断面
図である。
【0032】この管体Bは、呼び径100のポリエチレ
ン管1の外周面に光ファイバ2が収納された薄肉チュー
ブ3が等間隔に8本縦添え配置され、全体の外表面が厚
み10mmの発泡ポリエチレンから成る断熱層19で被包
されている。断熱層19の内周面には、縦添え配置され
ている薄肉チューブ3に対応する個所に、長手方向に延
びる凹溝19aが8個形成されていて、これらの凹溝1
9aの中に、光ファイバ2が収納されている薄肉チュー
ブ3が収容されている。
【0033】この発泡ポリエチレン層19は、軟質で弾
性に富むため、管体Bの拡径時に円滑に周面方向に伸張
し、管体Bの拡径を阻害することはない。また、管径方
向にも容易に圧縮して薄肉化するので、外径減少に伴う
流量低下を招くこともない。 (実施例3)図7は更に別の管体C(第2の管体)の断
面構造を示す断面図である。
【0034】この管体Cは、光ファイバに代えてリード
ワイヤ20が収納されている薄肉チューブ3をポリ塩化
ビニル管1の外周面に縦添え配置したことを除いては、
図2で示した管体Aと同じ断面構造になっている。この
管体Cは、図3で示した管体Aの製造ラインにおいて、
成形管1の外周に、光ファイバが収納されている薄肉チ
ューブ3に代えてリードワイヤ20が収納されている薄
肉チューブ3を供給することによって製造することがで
きる。
【0035】また、この管体Cを用いた内張り工法は、
前記実施例1の管体Aを用いたときと同じように、まず
管体Cを既設管の管路に挿入し、ついで、図8で示した
ように、薄肉チューブ3内に収納されているリードワイ
ヤ20の一端20aを光ファイバ2と接続したのちリー
ドワイヤ20の他端20bを巻取りドラム21で巻取
る。リードワイヤ20が巻取られるにつれて光ファイバ
2は薄肉チューブ3の中に引き込まれ、最終的には、リ
ードワイヤ20が光ファイバ2で置換される。
【0036】その後は、管体Aの場合(図5)と同じよ
うにして、温度測定と拡径作業が行われる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
の既設管内張り用管体は、拡径させるべき樹脂管の管軸
方向に光ファイバを配置しているので、この光ファイバ
により、樹脂管の管軸方向における温度を測定すること
ができる。そのため、充分に昇温していない個所を容易
に検知することができ、それに基づいて拡径時における
樹脂管への加熱条件を適正に選択し、もって拡径時にお
ける亀裂発生や部分的な薄肉化などを防止することがで
きる。
【0038】また、本発明の管体を用いれば、既設管の
埋設状態,埋設場所,施工時の気象条件などが内張り施
工にとって悪条件である場合であっても、拡径すべき樹
脂管の温度を的確かつ迅速に検出できるので、施工を確
実にまた短時間で行うことができる。請求項2の管体
は、光ファイバが樹脂管に対しその長手方向に移動自在
に配置されているので、樹脂管が伸長した場合でも、光
ファイバが切断されるような事故を起こさない。
【0039】請求項3の管体では、光ファイバが薄肉チ
ューブに収納された状態で配置されているので、既設管
の挿入時に光ファイバを損傷することがなく、また、光
ファイバと既設管が直接接触しないので、光ファイバが
既設管からの温度影響を受けることが少なく、樹脂管の
低温個所とその温度を正確に検知することができる。請
求項4の管体には、樹脂管を被包する外層が形成されて
いるので、既設管からの温度影響を遮断することができ
る。また、この外層の内周面には、長手方向に沿う凹溝
が形成されているので、光ファイバへの断熱効果と並
び、そこに光ファイバを収容することにより、光ファイ
バを樹脂管の外周面に確実に固定することができる。
【0040】請求項5の管体では、上記した外層が断熱
層であるため、一層確実に既設管からの温度影響を遮断
することができる。請求項6の管体では、光ファイバに
代えてリードワイヤが配置されていて、管体を既設管に
挿入したのちリードワイヤを光ファイバで置換すること
ができるので、管体の既設管への挿入時には感温センサ
としての光ファイバを全く損傷することがない。したが
って、この管体は、非常に長い既設管や配管経路に曲が
りが多い既設管の内張り工法に用いて有効である。
【0041】また、請求項1の管体の場合、それを既設
管に挿入するときにも管体の温度を測定することができ
る。そのため、引き込みロープで既設管に挿入するとき
の温度を適正に管理することにより、温度が高すぎると
きには、管体が管軸方向に伸びて引き込みロープの牽引
力による引きちぎれるという問題や、また温度が低すぎ
るときには、管体が堅すぎて既設管の曲がり部などで管
体が詰まり、同じく引きちぎれるという問題などが起こ
らなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の既設管内張り用管体の例を示す部分斜
視図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図1の管体の製造ラインを示す概略図である。
【図4】図1の管体を既設管に挿入する状態を示す概略
図である。
【図5】図1の管体を拡径する状態を示す概略図であ
る。
【図6】本発明の別の管体を示す断面図である。
【図7】本発明の更に別の管体を示す断面図である。
【図8】図7の管体のリードワイヤを光ファイバで置換
する状態を示す概略図である。
【符号の説明】
1 樹脂管 2 光ファイバ 3 薄肉チューブ 4 粘着テープ 5 押出機 6 成形機 7 引取機 8 光ファイバが収納された薄肉チューブ 9 テープ巻き機 10 偏平ローラ 11 巻取りドラム 12 引き込みロープ 13 巻取りウインチ 14 既設管 15 密封治具 16 スチーム発生装置 17 光パルス光源 18 分光器 19 断熱層 19a 凹溝 20 リードワイヤ 20a,20b リードワイヤの他端 21 巻取りドラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 恒雄 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 中島 康雄 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 岡本 謙介 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 池田 新太郎 神奈川県相模原市鵜野森347−44 (72)発明者 福里 亨 神奈川県大和市深見東3−3−7 ボヌー ル深見A

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂から成る樹脂管(1)と、
    前記樹脂管(1)の管軸方向に沿って配置されている光
    ファイバ(2)とを有していることを特徴とする既設管
    内張り用管体。
  2. 【請求項2】 前記光ファイバ(2)が、前記樹脂管
    (1)に対し、その長手方向に移動自在に配置されてい
    る請求項1の既設管内張り用管体。
  3. 【請求項3】 前記光ファイバ(2)が、熱可塑性樹脂
    から成るチューブ(3)に収納された状態で前記樹脂管
    (1)に縦添え配置されている請求項2の既設管内張り
    用管体。
  4. 【請求項4】 前記樹脂管(1)の外周面を被包して外
    層(19)が形成され、前記外層(19)の内周面は、
    光ファイバ(2)または光ファイバ(2)を収納するチ
    ューブ(3)を収容するための凹溝(19a)が形成さ
    れている請求項2の既設管内張り用管体。
  5. 【請求項5】 前記外層(19)が断熱層である請求項
    4の既設管内張り用管体。
  6. 【請求項6】 請求項2の既設管内張り用管体におい
    て、光ファイバに代えてリードワイヤ(20)を用いた
    ことを特徴とする既設管内張り用管体。
  7. 【請求項7】 既設管(14)の管路内に請求項1の管
    体(A)を挿入したのちこの管体(A)を加熱軟化しな
    がら前記既設管(14)の内面に前記管体を内張りする
    際に、光ファイバ(2)により、前記管体(A)の管軸
    方向における温度分布を検出することを特徴とする既設
    管の内張り工法。
  8. 【請求項8】 既設管の管路内に請求項5の管体を挿入
    したのちこの管体を加熱軟化しながら前記既設管の内面
    に前記管体を内張りする既設管の内張り工法において、
    リードワイヤに光ファイバを接続したのち前記リードワ
    イヤをチューブから引き抜くことにより前記光ファイバ
    を前記チューブに挿入する工程と、この光ファイバを用
    いて、前記管体の管軸方向における温度分布を検出する
    工程を有することを特徴とする既設管の内張り工法。
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