JPH0841685A - アルミニウム材の電解着色方法 - Google Patents

アルミニウム材の電解着色方法

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JPH0841685A
JPH0841685A JP17707294A JP17707294A JPH0841685A JP H0841685 A JPH0841685 A JP H0841685A JP 17707294 A JP17707294 A JP 17707294A JP 17707294 A JP17707294 A JP 17707294A JP H0841685 A JPH0841685 A JP H0841685A
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JP
Japan
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aluminum material
electrolytic
voltage
treatment
coloring
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Application number
JP17707294A
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English (en)
Inventor
Kazuo Teramura
和男 寺村
Kunio Sato
久仁夫 佐藤
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Showa Aluminum Can Corp
Original Assignee
Showa Aluminum Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】安定した色調を得られるのは勿論のこと、黒色
着色時間が短く、しかもアルミニウム材中に含まれる微
量不純物の影響を抑制し得て白筋不良を防止し得るアル
ミニウム材の電解着色方法を提供する。 【構成】陽極酸化処理を施したアルミニウム材に、金属
塩を含む電解浴中で電圧を印加し二次電解処理するアル
ミニウム材の電解着色方法において、通電と停止を繰り
返すことにより電解処理を複数段にわたって断続的に行
うとともに、次段の処理電圧を前段の処理電圧よりも順
次高く設定して電解処理する。望ましくは処理電圧を1
0〜50Vの範囲で順次高くするのが良く、また電解処
理の段数を6段以内に設定するが良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、着色アルミニウム材
を提供するためのアルミニウム材の電解着色方法、即ち
アルミニウム材を陽極酸化処理後、金属塩を含む電解浴
中で二次電解処理し、アルミニウム材の表面に黒色等の
特有の色調を生じさせる電解着色方法に関する。
【0002】なお、この明細書において、アルミニウム
の語はその合金を含む意味で用いられる。
【0003】
【従来の技術】かかるアルミニウム材の電解着色方法と
しては、従来より、金属塩、ほう酸、アンモニウム塩を
含む電解液中で交流電解を行う交流電解着色法(浅田
法)や、金属塩やほう酸を含む電解液中でアルミニウム
材を陰極として直流電解を行う直流電解着色法(住化
法)が知られている。あるいはまた、特公昭57−32
119号公報に開示されているように、金属塩を含む電
解浴中において、極性が交互に反転し、周波数が10〜
200Hzで、正電流の通電時間t1 と負電流の通電時
間t2 との比がt1 /t2 ≦1.0で、かつ正の電流密
度が0.3〜0.7A/dm2 で負の電流密度が0.5
〜0.8A/dm2 である矩形波若しくはこれに近い波
形のパルス電流が通電されるよう制御して電解する方法
(コニコール法)が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
交流電解着色法では、色調の安定性に欠けるという欠点
があった。また、従来の直流電解着色法やコニコール法
では、色調の安定性は良好であるものの、特に黒色を得
るまで着色しようとすると着色時間が非常に長くなると
か、アルミニウム材中に含まれる微量不純物の影響を受
けやすく白筋不良が発生するという欠点があった。
【0005】この発明は、上記のような欠点に鑑みてな
されたものであって、安定した色調を得られるのは勿論
のこと、黒色着色時間が短く、しかもアルミニウム材中
に含まれる微量不純物の影響を抑制し得て白筋不良を防
止し得るアルミニウム材の電解着色方法の提供を目的と
する。
【0006】
【課題を解決するため手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、陽極酸化処理を施したアルミニウム材
に、金属塩を含む電解浴中で電圧を引加し二次電解処理
するアルミニウム材の電解着色方法において、通電と停
止を繰り返すことにより電解処理を断続的に行うととも
に、次段の処理電圧を前段の処理電圧よりも順次高く設
定して電解処理することを特徴とするアルミニウム材の
電解着色方法を要旨とする。
【0007】電解着色処理前にアルミニウム材に施す陽
極酸化処理の処理液、電解条件等は特に限定されない
が、一般的には硫酸法による処理が行われる。
【0008】この発明の適用対象となる電解着色法は特
に限定されることはなく、交流電解着色法でも良いし、
直流電解着色法でも良いし、コニコール法でも良い。い
ずれの場合も、色調安定性、黒色着色までの処理時間の
短縮、白筋不良の発生防止の各効果が認められる。しか
し、特に、金属塩を含む電解浴中で正負を交互に繰り返
す矩形波電圧を印加し二次電解処理を行う方法に適用す
るのが、上記効果がより有効に発揮されうる点で好まし
い。
【0009】二次電解着色処理に用いる電解液は、所期
する関係で選択したNi、Cu、Se、Sn等の金属塩
を含む溶液であり、一般的にはさらにほう酸を含む。黒
色の色調を得るためには、金属塩として一般にはNi塩
が用いられる。
【0010】この発明において、電解処理を通電と停止
を繰り返すことにより複数段にわたって断続的に行うと
ともに、次段の処理電圧を前段の処理電圧よりも順次高
く設定して電解処理するのは次の理由による。すなわ
ち、電解液に通電した場合、電流値は図2に示すように
徐々に減衰する。これは、バリヤー層の電気抵抗が徐
々に大きくなること、アルマイト孔中への電解析出物
のための電気抵抗が大きくなること、により、結果的に
陽極酸化皮膜の電気抵抗が大きくなることに起因する。
このため、通電を継続して1段のみの処理を行った場
合、電流は限りなく減少していくが、一旦通電を停止し
たのち再開すると、電流値は再び大きく立ち上がり(ピ
ーク電流)、その後徐々に減衰していく。
【0011】一方、着色の進行およびアルミニウム材中
の微量不純物による白筋不良の発生は電流量に依存し、
総電流量ないしは平均電流量が多ければ着色は早く進行
し、かつ白筋不良の発生がより効果的に防止される。
【0012】そこで、通電と停止を繰り返すことにより
複数段にわたって断続的に電解処理を行うことによっ
て、処理の度にピーク電流を生じさせるものとする。こ
の場合、電圧値が常に一定ではピーク電流の値も徐々に
低下して大きな電流量を確保できない。このため、次段
の処理電圧を前段の処理電圧よりも順次高く設定するこ
とにより、その都度生じるピーク電流値の低下を抑制
し、結果として短時間で大きな電流量を確保するもので
ある。
【0013】上記において、処理電圧は10〜50Vの
範囲で順次高く設定するのが好ましい。処理電圧が10
V未満では、得られるピーク電流値が小さい値となり、
短時間で大きな電流量を得ることができない恐れがあ
る。一方、50Vを越えても効果が飽和し、得られる電
流量はさほど変わらず、むしろエネルギーの無駄とな
る。特に好ましくは、12〜20Vの範囲で順次高くす
るのが良い。
【0014】また、電解処理の段数は断続的に行う以上
少なくとも2段は必要であるが、上限は6段以内とする
のが望ましい。7段以上の処理では、電圧を高くしても
もはや大きなピーク電流を得ることができない場合があ
り、やはりエネルギーの無駄となる。
【0015】また、1段あたりの通電時間(処理時間)
は5〜30秒に設定するのが良い。5秒未満では1回の
処理により得られる電流量が少なくなる。30秒を越え
る処理を施しても、電流量が減少するため無駄となる。
前段の処理から次段の処理までの時間(通電停止時間)
は30秒以内に設定するのが良い。30秒を越えると、
全体の着色処理時間が長くなる。
【0016】
【作用】電解処理を複数段にわたって断続的に行うとと
もに、次段の処理電圧を前段の処理電圧よりも順次高く
設定して電解処理するから、各段の処理において高いピ
ーク電流が発生する。その結果、通電時の総電流量ない
しは平均電流量が大きくなり、着色の進行が速まるとと
もに、アルミニウム材中の微量不純物による白筋不良の
発生が抑制される。
【0017】
【実施例】
(実施例1及び2)A1100合金からなるアルミニウ
ム材を複数枚用意した。そして、これらのアルミニウム
材に、硫酸と硫酸アルミニウムの混合液を用いて、常法
に従う陽極酸化処理を行った。アルミニウム材の表面に
生成された陽極酸化皮膜の厚さは9〜12μmであっ
た。
【0018】次に、図1に示す電解着色処理装置を用い
て、電解着色処理を行った。図1において、(1)は上
記のアルミニウム材、(2)は該アルミニウム材が浸漬
された電解液であり、電解液として、硫酸ニッケル(N
iSO4 ・7H2 0、50g/リットル)とほう酸(H
3 BO3 、30g/リットル)との混合液(合計10リ
ットル、PH4.5、液温30±1℃)を用いた。
(3)はカーボン陽極板、(4)は整流器(35V−1
5A)、(5)は任意関数発生器であり、任意関数発生
器(5)により発生した所定波形の電圧を整流器(4)
を介してアルミニウム材(1)およびカーボン陽極板
(3)に印加している。
【0019】上記の電解着色処理装置において、任意関
数発生器(5)により正負電圧値の等しい周波数1Hz
の矩形波電圧を発生させ、電解着色処理を行った。処理
は、通電と停止を繰り返すことにより、複数段にわたっ
て断続的に行った。各段における電圧値(正負電圧値の
絶対値)、通電時間、前段から次段までの停止時間は表
1のとおりに設定した。電解着色処理の合計時間は表1
のとおりであった。また、実施例1の電圧波形と概略の
電流波形を図2に示す。
【0020】こうして得られたアルミニウム材につき、
色差計による色調測定を行った。その結果を表1に示
す。なお、色差計は株式会社ミノルタ製のCR300を
用いた。また、表中、Lは明度を示し、aは青味を示
し、aが+値では赤系統、−値では青緑色系統であり、
bは黄味を示し、bが+値では黄、−値では青である。
【0021】(比較例1)上記実施例と同じアルミニウ
ム材及び電解着色処理装置を用い、正負電圧値が±18
Vで周波数1Hzの矩形波電圧を継続して10分印加す
ることにより、第1段のみからなる電解着色処理を行っ
た。得られたアルミニウム材につき、実施例と同一の色
差計による色調測定を行った。その結果を表1に示す。
【0022】
【表1】 上記表1の結果からわかるように、本発明によれば短い
処理時間で黒色化が可能であることを確認し得た。また
アルミニウム材の表面を目視観察したところ、本発明実
施品は白筋不良が認められなかったのに対し、比較品で
は白筋不良が観察された。従って本発明によれば白筋不
良をも抑制しうることを確認し得た。
【0023】
【発明の効果】この発明は、上述の次第で、陽極酸化処
理を施したアルミニウム材に、金属塩を含む電解浴中で
電圧を印加し二次電解処理するアルミニウム材の電解着
色方法において、通電と停止を繰り返すことにより電解
処理を複数段にわたって断続的に行うとともに、次段の
処理電圧を前段の処理電圧よりも順次高く設定して電解
処理することを特徴とするものであるから、着色の進行
を速めることができ、処理時間短縮ひいては生産性の増
大を図ることができる。かつまた、アルミニウム材中の
微量不純物による白筋不良の発生を防止でき、短時間で
濃厚な黒色色調を得ることができる。
【0024】また、処理電圧を10〜50Vの範囲で順
次高くした場合や、電解処理の段数を6段以内に設定し
た場合には、エネルギの無駄を生じることなく、効率的
かつ確実に処理時間の短縮、白筋不良の発生防止を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例で用いた電解着色処理装置の
概略構成図である。
【図2】この発明の実施例において、試料No1に対し
て印加した電圧波形と概略電流波形を時間との関係で示
す図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極酸化処理を施したアルミニウム材
    に、金属塩を含む電解浴中で電圧を印加し二次電解処理
    するアルミニウム材の電解着色方法において、 通電と停止を繰り返すことにより電解処理を複数段にわ
    たって断続的に行うとともに、次段の処理電圧を前段の
    処理電圧よりも順次高く設定して電解処理することを特
    徴とするアルミニウム材の電解着色方法。
  2. 【請求項2】 処理電圧を10〜50Vの範囲で順次高
    くする請求項1に記載のアルミニウム材の電解着色方
    法。
  3. 【請求項3】 電解処理の段数を6段以内に設定する請
    求項1または2に記載のアルミニウム材の電解着色方
    法。
JP17707294A 1994-07-28 1994-07-28 アルミニウム材の電解着色方法 Pending JPH0841685A (ja)

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