JPH0841611A - 撥水性、抗菌性かつ耐食性のアモルファス合金並びに医療用器具 - Google Patents
撥水性、抗菌性かつ耐食性のアモルファス合金並びに医療用器具Info
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- JPH0841611A JPH0841611A JP6175440A JP17544094A JPH0841611A JP H0841611 A JPH0841611 A JP H0841611A JP 6175440 A JP6175440 A JP 6175440A JP 17544094 A JP17544094 A JP 17544094A JP H0841611 A JPH0841611 A JP H0841611A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 撥水性、抗菌性、耐食性アモルファス合金を
提供する。 【構成】 原子%で、Ta:15〜30,Cu:15〜
40,Fe:20〜51,Ni:2〜5,Cu:6〜1
4のアモルファス合金。Taの一部又は全部をTi,N
b,Zr又はWで代替しても良い。このアモルファス合
金コーティング膜を形成した医療用器具。 【効果】 15〜30%のTaにより合金はアモルファ
ス化され、また、Taによる均一な不動態化皮膜の形成
により、著しく高い耐食性が得られる。Taは撥水性の
改善効果にも優れる。15〜40%のCuにより著しく
良好な抗菌性が得られ、残部のオーステナイト系ステン
レス鋼組成により著しく高硬度のアモルファス合金が提
供される。オーステナイト系ステンレス鋼組成を採用す
ることにより、高価なTaの配合量を最少限に抑え、安
価なアモルファス合金とすることができる。
提供する。 【構成】 原子%で、Ta:15〜30,Cu:15〜
40,Fe:20〜51,Ni:2〜5,Cu:6〜1
4のアモルファス合金。Taの一部又は全部をTi,N
b,Zr又はWで代替しても良い。このアモルファス合
金コーティング膜を形成した医療用器具。 【効果】 15〜30%のTaにより合金はアモルファ
ス化され、また、Taによる均一な不動態化皮膜の形成
により、著しく高い耐食性が得られる。Taは撥水性の
改善効果にも優れる。15〜40%のCuにより著しく
良好な抗菌性が得られ、残部のオーステナイト系ステン
レス鋼組成により著しく高硬度のアモルファス合金が提
供される。オーステナイト系ステンレス鋼組成を採用す
ることにより、高価なTaの配合量を最少限に抑え、安
価なアモルファス合金とすることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は撥水性、抗菌性かつ耐食
性のアモルファス合金並びに医療用器具に係り、特に、
撥水性、抗菌性、耐食性、耐摩耗性等に優れ、しかも、
安価に提供され、医療用器具のコーティング材料として
有用なアモルファス合金、並びに、このアモルファス合
金のPVD膜を形成してなる医療用器具に関する。
性のアモルファス合金並びに医療用器具に係り、特に、
撥水性、抗菌性、耐食性、耐摩耗性等に優れ、しかも、
安価に提供され、医療用器具のコーティング材料として
有用なアモルファス合金、並びに、このアモルファス合
金のPVD膜を形成してなる医療用器具に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用器具、特に手術などを行うときに
用いる器具で、直接生体に触れる器具、例えばピンセッ
トや鉗子は、手術中血液が付着したり、長時間に亘って
使用される間に細菌や病源菌で汚染されるおそれがあ
る。
用いる器具で、直接生体に触れる器具、例えばピンセッ
トや鉗子は、手術中血液が付着したり、長時間に亘って
使用される間に細菌や病源菌で汚染されるおそれがあ
る。
【0003】従来、これらの医療用器具のうち、金属製
の医療用器具の材質としては、錆の発生がなく、硬質の
ステンレス鋼やチタン合金が用いられているが、これら
の器具を用いた場合、下記のような問題があった。
の医療用器具の材質としては、錆の発生がなく、硬質の
ステンレス鋼やチタン合金が用いられているが、これら
の器具を用いた場合、下記のような問題があった。
【0004】 器具に血液が付着し易く、また、付着
した血液を除去し難い。特に、ピンセットの先端の内側
などの挟持部にこびりついた血液の除去は特に困難であ
った。
した血液を除去し難い。特に、ピンセットの先端の内側
などの挟持部にこびりついた血液の除去は特に困難であ
った。
【0005】 付着した血液は時間と共に腐敗し、雑
菌の繁殖の原因となる。
菌の繁殖の原因となる。
【0006】 血液以外にも、病源菌や細菌が付着し
た場合の繁殖を防止することが難しい。
た場合の繁殖を防止することが難しい。
【0007】そこで、このような医療用器具について、
血液や液体が付着し難い特性即ち撥水性を有し、しかも
病源菌や細菌に対して抗菌性を有し、その上、錆が発生
しない耐食性を兼ね備えた材料でコーティングを施すこ
とにより、上記問題を解決することが考えられる。
血液や液体が付着し難い特性即ち撥水性を有し、しかも
病源菌や細菌に対して抗菌性を有し、その上、錆が発生
しない耐食性を兼ね備えた材料でコーティングを施すこ
とにより、上記問題を解決することが考えられる。
【0008】ところで、本出願人は、耐食性に優れた材
料として、Taを30〜60原子%含む高耐食アモルフ
ァス合金を提案した(特許第1532961号)。ま
た、抗菌性アモルファス合金としてCu:15〜85原
子%、Ta:15〜85原子%のCu−Ta系アモルフ
ァス合金を提案した(特願平2−139347号,同3
−126050号)。
料として、Taを30〜60原子%含む高耐食アモルフ
ァス合金を提案した(特許第1532961号)。ま
た、抗菌性アモルファス合金としてCu:15〜85原
子%、Ta:15〜85原子%のCu−Ta系アモルフ
ァス合金を提案した(特願平2−139347号,同3
−126050号)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本出願人が提案した上
記高耐食アモルファス合金であれば著しく優れた耐食性
が得られ、また、上記抗菌性アモルファス合金であれば
良好な抗菌性が得られるが、前述の如く、医療用器具等
に要求される撥水性、抗菌性及び耐食性をすべて満足す
ることはできない。
記高耐食アモルファス合金であれば著しく優れた耐食性
が得られ、また、上記抗菌性アモルファス合金であれば
良好な抗菌性が得られるが、前述の如く、医療用器具等
に要求される撥水性、抗菌性及び耐食性をすべて満足す
ることはできない。
【0010】しかも、医療用器具のコーティング材料と
してアモルファス合金を用いる場合、製品のコストダウ
ンのためには、当然そのアモルファス合金についても安
価に提供されることが望まれるが、Taを多量に含有す
る従来のアモルファス合金は高価であることから、製品
のコストアップを招く。
してアモルファス合金を用いる場合、製品のコストダウ
ンのためには、当然そのアモルファス合金についても安
価に提供されることが望まれるが、Taを多量に含有す
る従来のアモルファス合金は高価であることから、製品
のコストアップを招く。
【0011】本発明は上記従来の問題点を解決し、撥水
性、抗菌性及び耐食性のすべての特性に優れ、しかも硬
度が高く耐摩耗性にも優れ、かつ安価なアモルファス合
金、及び、このアモルファス合金のコーティング膜を形
成した高特性医療用器具を提供することを目的とする。
性、抗菌性及び耐食性のすべての特性に優れ、しかも硬
度が高く耐摩耗性にも優れ、かつ安価なアモルファス合
金、及び、このアモルファス合金のコーティング膜を形
成した高特性医療用器具を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の撥水性、抗菌
性かつ耐食性のアモルファス合金は、Ta:15〜30
原子%、Cu:15〜40原子%、Fe:20〜51原
子%、Ni:2〜5原子%、及び、Cr:6〜14原子
%を含むことを特徴とする。
性かつ耐食性のアモルファス合金は、Ta:15〜30
原子%、Cu:15〜40原子%、Fe:20〜51原
子%、Ni:2〜5原子%、及び、Cr:6〜14原子
%を含むことを特徴とする。
【0013】請求項2の撥水性、抗菌性かつ耐食性のア
モルファス合金は、Ti,Nb,Zr及びWよりなる群
から選ばれる1種又は2種以上とTaとの合計:15〜
30原子%、Cu:15〜40原子%、Fe:20〜5
1原子%、Ni:2〜5原子%、及び、Cr:6〜14
原子%を含むことを特徴とする。
モルファス合金は、Ti,Nb,Zr及びWよりなる群
から選ばれる1種又は2種以上とTaとの合計:15〜
30原子%、Cu:15〜40原子%、Fe:20〜5
1原子%、Ni:2〜5原子%、及び、Cr:6〜14
原子%を含むことを特徴とする。
【0014】請求項3の撥水性、抗菌性かつ耐食性のア
モルファス合金は、Ti,Nb,Zr及びWよりなる群
から選ばれる1種又は2種以上:15〜30原子%、C
u:15〜40原子%、Fe:20〜51原子%、N
i:2〜5原子%、及び、Cr:6〜14原子%を含む
ことを特徴とする。
モルファス合金は、Ti,Nb,Zr及びWよりなる群
から選ばれる1種又は2種以上:15〜30原子%、C
u:15〜40原子%、Fe:20〜51原子%、N
i:2〜5原子%、及び、Cr:6〜14原子%を含む
ことを特徴とする。
【0015】請求項4の医療用器具は、作用部がPVD
法により析出させたアモルファス合金膜で被覆されてい
る医療用器具であって、該アモルファス合金が請求項1
ないし3のいずれか1項に記載の撥水性、抗菌性かつ耐
食性のアモルファス合金であることを特徴とする。
法により析出させたアモルファス合金膜で被覆されてい
る医療用器具であって、該アモルファス合金が請求項1
ないし3のいずれか1項に記載の撥水性、抗菌性かつ耐
食性のアモルファス合金であることを特徴とする。
【0016】即ち、本発明者らはアモルファス合金の特
性の改善と低価格化を図るべく検討を重ねた結果、本出
願人が先に提案した高耐食アモルファス合金は、沸騰濃
硝酸溶液や高濃度塩酸にも耐える高耐食アモルファス合
金であり、使用環境がこれ程厳しくないときは、Taを
アモルファス形成に必要な15原子%まで低減しても耐
食性を発揮し得ることを見出した。一方、抗菌性を付与
するCuの含有量についても、15原子%以上であれば
十分な抗菌性を示すことを見出した。そして、TaとC
uの含有量を必要最少限として合金ベースを安価なステ
ンレス鋼組成とすることにより、撥水性、抗菌性及び耐
食性がともに優れ、しかも通常の硬質クロムメッキ並み
の硬度を備えるアモルファス合金が、安価に提供される
ことを見出し、本発明を完成させた。
性の改善と低価格化を図るべく検討を重ねた結果、本出
願人が先に提案した高耐食アモルファス合金は、沸騰濃
硝酸溶液や高濃度塩酸にも耐える高耐食アモルファス合
金であり、使用環境がこれ程厳しくないときは、Taを
アモルファス形成に必要な15原子%まで低減しても耐
食性を発揮し得ることを見出した。一方、抗菌性を付与
するCuの含有量についても、15原子%以上であれば
十分な抗菌性を示すことを見出した。そして、TaとC
uの含有量を必要最少限として合金ベースを安価なステ
ンレス鋼組成とすることにより、撥水性、抗菌性及び耐
食性がともに優れ、しかも通常の硬質クロムメッキ並み
の硬度を備えるアモルファス合金が、安価に提供される
ことを見出し、本発明を完成させた。
【0017】以下に本発明を詳細に説明する。
【0018】請求項1のアモルファス合金において、T
aはアモルファス合金に耐食性を付与すると共に、その
不動態皮膜により撥水性を付与し、更に、合金をアモル
ファス化して、腐食性の結晶粒界をなくすための元素で
あるが、Taの含有量が15原子%未満では十分な撥水
性、耐食性が得られない。Ta含有量が30原子%を超
えると、合金コストが高騰するため、本発明においてT
a含有量は15〜30原子%とする。
aはアモルファス合金に耐食性を付与すると共に、その
不動態皮膜により撥水性を付与し、更に、合金をアモル
ファス化して、腐食性の結晶粒界をなくすための元素で
あるが、Taの含有量が15原子%未満では十分な撥水
性、耐食性が得られない。Ta含有量が30原子%を超
えると、合金コストが高騰するため、本発明においてT
a含有量は15〜30原子%とする。
【0019】また、Cuはアモルファス合金に抗菌性を
付与するための元素であるが、Cuが15原子%未満で
は十分な抗菌性が得られないことから、Cuは15原子
%以上とする。また、Cuが多く、50原子%以上とな
ると得られるアモルファス合金のPVD膜がわずかに赤
味を帯び、このため、腐食試験で色の変化がみられるよ
うになる。また、Cu含有量が多いとアモルファス合金
の硬度が低下する傾向がある。このため、Cuは40原
子%以下とする。
付与するための元素であるが、Cuが15原子%未満で
は十分な抗菌性が得られないことから、Cuは15原子
%以上とする。また、Cuが多く、50原子%以上とな
ると得られるアモルファス合金のPVD膜がわずかに赤
味を帯び、このため、腐食試験で色の変化がみられるよ
うになる。また、Cu含有量が多いとアモルファス合金
の硬度が低下する傾向がある。このため、Cuは40原
子%以下とする。
【0020】請求項1のアモルファス合金は、基本的に
はTaとCuとオーステナイト系ステンレス鋼(例え
ば、JIS SUS304)とを上記Ta及びCu含有
量となるように組み合せた組成であって、従って、T
a,Cu以外の元素は、Fe:20〜51原子%、N
i:2〜5原子%、Cr:6〜14原子%の範囲とされ
る。Fe,Ni,Crを上記範囲で含むことにより、高
硬度アモルファス合金とすることができる。
はTaとCuとオーステナイト系ステンレス鋼(例え
ば、JIS SUS304)とを上記Ta及びCu含有
量となるように組み合せた組成であって、従って、T
a,Cu以外の元素は、Fe:20〜51原子%、N
i:2〜5原子%、Cr:6〜14原子%の範囲とされ
る。Fe,Ni,Crを上記範囲で含むことにより、高
硬度アモルファス合金とすることができる。
【0021】請求項2のアモルファス合金は、請求項1
のアモルファス合金において、Taの一部をTi,N
b,Zr及びWよりなる群から選ばれる1種又は2種以
上と代替したものである。Taの一部をこれらの元素で
代替した場合、Ta単独の場合よりは若干撥水性等の面
で性能が低下する場合もあるが、十分各種用途に耐える
特性を有する撥水性、抗菌性、耐食性アモルファス合金
が提供される。特に、Taの一部をTiで代替した場合
には、Ta単独の場合とほぼ同等の結果が得られる。
のアモルファス合金において、Taの一部をTi,N
b,Zr及びWよりなる群から選ばれる1種又は2種以
上と代替したものである。Taの一部をこれらの元素で
代替した場合、Ta単独の場合よりは若干撥水性等の面
で性能が低下する場合もあるが、十分各種用途に耐える
特性を有する撥水性、抗菌性、耐食性アモルファス合金
が提供される。特に、Taの一部をTiで代替した場合
には、Ta単独の場合とほぼ同等の結果が得られる。
【0022】請求項3のアモルファス合金は、請求項1
のアモルファス合金において、Taの全量をTi,N
b,Zr及びWよりなる群から選ばれる1種又は2種以
上で代替したものであり、これらの高融点金属でTaを
代替しても、耐食性等の面で若干性能が低下する場合も
あるが、十分各種用途に耐える特性を有する撥水性、抗
菌性、耐食性アモルファス合金が提供される。
のアモルファス合金において、Taの全量をTi,N
b,Zr及びWよりなる群から選ばれる1種又は2種以
上で代替したものであり、これらの高融点金属でTaを
代替しても、耐食性等の面で若干性能が低下する場合も
あるが、十分各種用途に耐える特性を有する撥水性、抗
菌性、耐食性アモルファス合金が提供される。
【0023】このような本発明の撥水性、抗菌性かつ耐
食性のアモルファス合金の用途としては、次のようなも
のが挙げられる。
食性のアモルファス合金の用途としては、次のようなも
のが挙げられる。
【0024】 医療用器具一般;ハサミ、ピンセッ
ト、その他手術用器具 料理用、食事用器具類;料理ハサミ、シャモジ、器
等 理・美容用部品、器具;理・美容用ハサミ、整髪用
器具、ヒゲソリ用部品等 バイオ分野の機械器具;バイオリアクター、容器、
測定器具 食料品製造機械器具;菓子、その他食料品を製造す
る機械部品 薬剤製造機械器具 酒、ジュースなど飲料製造機械器具 浴場、温泉等での使用器具類 本発明の医療用器具は、上記請求項1〜3のアモルファ
ス合金を、作用部、例えば、ピンセットの先端の挟持部
(被処理物の把持部)や鉗子の先端等にPVD(物理的
気相成長)法、例えばスパッタリング法により析出させ
てコーティング膜を形成したものである。
ト、その他手術用器具 料理用、食事用器具類;料理ハサミ、シャモジ、器
等 理・美容用部品、器具;理・美容用ハサミ、整髪用
器具、ヒゲソリ用部品等 バイオ分野の機械器具;バイオリアクター、容器、
測定器具 食料品製造機械器具;菓子、その他食料品を製造す
る機械部品 薬剤製造機械器具 酒、ジュースなど飲料製造機械器具 浴場、温泉等での使用器具類 本発明の医療用器具は、上記請求項1〜3のアモルファ
ス合金を、作用部、例えば、ピンセットの先端の挟持部
(被処理物の把持部)や鉗子の先端等にPVD(物理的
気相成長)法、例えばスパッタリング法により析出させ
てコーティング膜を形成したものである。
【0025】このコーティング膜の厚さは薄過ぎるとコ
ーティング膜を形成したことによる十分な改善効果が得
られず、厚過ぎるとコーティングコストが高くつく上
に、膜剥離等の問題がある。このため、コーティング膜
厚は0.5〜10μm程度とするのが好ましく、当該医
療用器具の本来の機能を損わない範囲でコーティング膜
を形成することが重要である。
ーティング膜を形成したことによる十分な改善効果が得
られず、厚過ぎるとコーティングコストが高くつく上
に、膜剥離等の問題がある。このため、コーティング膜
厚は0.5〜10μm程度とするのが好ましく、当該医
療用器具の本来の機能を損わない範囲でコーティング膜
を形成することが重要である。
【0026】前述の如く、本発明のアモルファス合金
は、基本的にTa(或いは、その一部又は全部をTi,
Nb,Zr及びWよりなる群から選ばれる1種又は2種
以上で代替したもの)−Cu−SUS304等のオース
テナイト系ステンレス鋼からなる組成であるため、例え
ば、Ta粉末、Cu粉末及びSUS304粉末を所定割
合で混合し、これを焼結することにより、容易かつ安価
にスパッタターゲットを製造することができ、このター
ゲットを用いて常法に従って、容易にコーティング膜を
形成することができる。また、適当な面積のTa製円板
とCu製円板をSUS304製円板の上に置いたターゲ
ットとしてスパッタリングを行うことによっても容易か
つ安価にコーティング膜を形成することができる。
は、基本的にTa(或いは、その一部又は全部をTi,
Nb,Zr及びWよりなる群から選ばれる1種又は2種
以上で代替したもの)−Cu−SUS304等のオース
テナイト系ステンレス鋼からなる組成であるため、例え
ば、Ta粉末、Cu粉末及びSUS304粉末を所定割
合で混合し、これを焼結することにより、容易かつ安価
にスパッタターゲットを製造することができ、このター
ゲットを用いて常法に従って、容易にコーティング膜を
形成することができる。また、適当な面積のTa製円板
とCu製円板をSUS304製円板の上に置いたターゲ
ットとしてスパッタリングを行うことによっても容易か
つ安価にコーティング膜を形成することができる。
【0027】
【作用】請求項1の撥水性、抗菌性かつ耐食性のアモル
ファス合金によれば、15〜30原子%のTaにより合
金はアモルファス化され、また、Taによる均一な不動
態化皮膜の形成により、著しく高い耐食性が得られる。
また、15〜30原子%のTaは撥水性の改善効果にも
優れる。
ファス合金によれば、15〜30原子%のTaにより合
金はアモルファス化され、また、Taによる均一な不動
態化皮膜の形成により、著しく高い耐食性が得られる。
また、15〜30原子%のTaは撥水性の改善効果にも
優れる。
【0028】そして、15〜40原子%のCuにより著
しく良好な抗菌性が得られ、残部のオーステナイト系ス
テンレス鋼組成により硬質クロムメッキと同等の著しく
高硬度のアモルファス合金が提供される。また、オース
テナイト系ステンレス鋼組成を採用することにより、高
価なTaの配合量を最少限に抑え、安価なアモルファス
合金とすることができる。
しく良好な抗菌性が得られ、残部のオーステナイト系ス
テンレス鋼組成により硬質クロムメッキと同等の著しく
高硬度のアモルファス合金が提供される。また、オース
テナイト系ステンレス鋼組成を採用することにより、高
価なTaの配合量を最少限に抑え、安価なアモルファス
合金とすることができる。
【0029】Taはその一部又は全部をTi,Nb,Z
r及びWよりなる群から選ばれる1種又は2種以上と代
替しても十分に実用的な撥水性、抗菌性、耐食性アモル
ファス合金を得ることができる。
r及びWよりなる群から選ばれる1種又は2種以上と代
替しても十分に実用的な撥水性、抗菌性、耐食性アモル
ファス合金を得ることができる。
【0030】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明する。
説明する。
【0031】なお、以下において、アモルファス合金中
のFe−Ni−Cr組成はSUS304組成(Fe:7
3原子%、Ni:9原子%、Cr:18原子%)とし
た。
のFe−Ni−Cr組成はSUS304組成(Fe:7
3原子%、Ni:9原子%、Cr:18原子%)とし
た。
【0032】実施例1 表1に示す組成のアモルファス合金と、比較としてSU
S304ステンレス鋼及びチタン合金について、水滴の
接触角を測定することにより撥水性を調べた。水滴の接
触角は、図1に示す如く、0.5ccの水滴1を、表面
に各合金のスパッタコーティング膜(厚さ1.0μm)
を形成したテスト板2上に滴下し、テスト板面と水滴の
接触点1Aの接線lとの角度θで求めた。
S304ステンレス鋼及びチタン合金について、水滴の
接触角を測定することにより撥水性を調べた。水滴の接
触角は、図1に示す如く、0.5ccの水滴1を、表面
に各合金のスパッタコーティング膜(厚さ1.0μm)
を形成したテスト板2上に滴下し、テスト板面と水滴の
接触点1Aの接線lとの角度θで求めた。
【0033】
【表1】
【0034】表1より、Taを15〜30原子%含む本
発明のアモルファス合金は、撥水性が良好であり、SU
S304よりも著しく撥水性が改善されることが明らか
である。
発明のアモルファス合金は、撥水性が良好であり、SU
S304よりも著しく撥水性が改善されることが明らか
である。
【0035】なお、上記No.2,3の合金組成におい
て、Taの一部又は全部をTi,Nb,Zr又はWに代
替したところ、Tiで代替したものはほぼ同等の撥水性
が得られ、Nbで代替したものは接触角θ=85〜95
°であり、Zrで代替したものは接触角θ=85〜95
°であり、Wで代替したものは接触角θ=85〜95°
程度であり、いずれもSUS304よりも良好な撥水性
を示した。
て、Taの一部又は全部をTi,Nb,Zr又はWに代
替したところ、Tiで代替したものはほぼ同等の撥水性
が得られ、Nbで代替したものは接触角θ=85〜95
°であり、Zrで代替したものは接触角θ=85〜95
°であり、Wで代替したものは接触角θ=85〜95°
程度であり、いずれもSUS304よりも良好な撥水性
を示した。
【0036】また、No.2のアモルファス合金につい
て、コーティング膜厚を変えて接触角を測定し、結果を
図2に示した。図2より、撥水性は0.5μm以上のコ
ーティング膜厚で形成することにより改善されることが
わかる。
て、コーティング膜厚を変えて接触角を測定し、結果を
図2に示した。図2より、撥水性は0.5μm以上のコ
ーティング膜厚で形成することにより改善されることが
わかる。
【0037】実施例2 表2に示す組成のアモルファス合金を6規定の塩酸水溶
液に室温にて5日間浸漬した場合の腐食速度を調べ、結
果を図3に示した。
液に室温にて5日間浸漬した場合の腐食速度を調べ、結
果を図3に示した。
【0038】図3より、Ta15原子%以上であれば、
良好な耐食性が得られることが明らかである。また、6
規定の塩酸水溶液という厳しい腐食環境においても、十
分な耐食性を示すことから、このTaの一部又は全部を
Ti,Nb,Zr又はWで代替しても、比較的おだやか
な腐食環境であれば十分に実用的な耐食性が得られるこ
とがわかる。
良好な耐食性が得られることが明らかである。また、6
規定の塩酸水溶液という厳しい腐食環境においても、十
分な耐食性を示すことから、このTaの一部又は全部を
Ti,Nb,Zr又はWで代替しても、比較的おだやか
な腐食環境であれば十分に実用的な耐食性が得られるこ
とがわかる。
【0039】
【表2】
【0040】実施例3 表3に示す組成のアモルファス合金及び比較としてSU
S304ステンレス鋼及びチタン合金について、黄色ぶ
どう球菌に対する抗菌性試験を行い、結果を表3に示し
た。試験は、菌数を調整した1.2×104 個/mlの
黄色ぶどう球菌を含む菌液を各合金又はコート膜全面に
塗布し、生菌数の経時変化を調べることにより行った。
S304ステンレス鋼及びチタン合金について、黄色ぶ
どう球菌に対する抗菌性試験を行い、結果を表3に示し
た。試験は、菌数を調整した1.2×104 個/mlの
黄色ぶどう球菌を含む菌液を各合金又はコート膜全面に
塗布し、生菌数の経時変化を調べることにより行った。
【0041】
【表3】
【0042】表3より、Cuを15〜30原子%含む本
発明のアモルファス合金によれば良好な抗菌性が得られ
ることが明らかである。
発明のアモルファス合金によれば良好な抗菌性が得られ
ることが明らかである。
【0043】実施例4 表4に示す組成のスパッタリング膜について、各々、表
4に示す腐食試験を行い、試験前後の膜表面の色を観察
し、結果を表4に示した。
4に示す腐食試験を行い、試験前後の膜表面の色を観察
し、結果を表4に示した。
【0044】
【表4】
【0045】表4より、Cuの含有量が40原子%以下
であれば、Cuの含有量が少ないことから、腐食を受け
ることなく銀白色の金属光沢を保ち、良好な耐食性が得
られることがわかる。
であれば、Cuの含有量が少ないことから、腐食を受け
ることなく銀白色の金属光沢を保ち、良好な耐食性が得
られることがわかる。
【0046】実施例5 表5に示す組成のアモルファス合金及び比較のためSU
S304ステンレス鋼及びチタン合金について、ビッカ
ース硬度Hvを測定し、結果を表5に示した。
S304ステンレス鋼及びチタン合金について、ビッカ
ース硬度Hvを測定し、結果を表5に示した。
【0047】
【表5】
【0048】表5より、Cuが40原子%以下であり、
残部がTaとSUS304組成であれば、ビッカース硬
度は700以上であり、硬質クロムメッキと同等ないし
それ以上の高硬度が得られることがわかる。
残部がTaとSUS304組成であれば、ビッカース硬
度は700以上であり、硬質クロムメッキと同等ないし
それ以上の高硬度が得られることがわかる。
【0049】実施例6 図4,5(図5は図4の部の拡大図である。)に示す
ピンセット10の先端部10Aに本発明のアモルファス
合金のコーティング膜を形成した。
ピンセット10の先端部10Aに本発明のアモルファス
合金のコーティング膜を形成した。
【0050】まず、スパッタコーティング用ターゲット
として、直径4インチ、7mm厚のSUS304板のエ
ロージョン領域に、直径10mm、深さ4mmの小孔を
適当数あけ、その孔の中に孔と同じ大きさの所定のTa
円板とCu円板を埋め込み、スパッタ膜の組成が原子%
でTa:15、Cu:15残りFe−Ni−Cr(実質
SUS304組成)になる膜が得られることを確認し
た。
として、直径4インチ、7mm厚のSUS304板のエ
ロージョン領域に、直径10mm、深さ4mmの小孔を
適当数あけ、その孔の中に孔と同じ大きさの所定のTa
円板とCu円板を埋め込み、スパッタ膜の組成が原子%
でTa:15、Cu:15残りFe−Ni−Cr(実質
SUS304組成)になる膜が得られることを確認し
た。
【0051】次いで、このターゲットをスパッタリング
装置に垂直に取り付け、その前方に図4,5に示す如
く、先端約15mmの部分10Aの内側10a,10b
に横溝11を有するステンレス製の長さ18cmのピン
セット10を、60mm離して平行に取り付けた。
装置に垂直に取り付け、その前方に図4,5に示す如
く、先端約15mmの部分10Aの内側10a,10b
に横溝11を有するステンレス製の長さ18cmのピン
セット10を、60mm離して平行に取り付けた。
【0052】ターゲットのエロージョン領域に相対する
位置にピンセット10の先端10Aが位置するように自
転治具に取り付け、以下の条件で常法に従ってスパッタ
リングを行い、ピンセット10の先端部10Aの長さ約
40mmの範囲に約1μm厚さのアモルファス合金コー
ティング膜を形成した。
位置にピンセット10の先端10Aが位置するように自
転治具に取り付け、以下の条件で常法に従ってスパッタ
リングを行い、ピンセット10の先端部10Aの長さ約
40mmの範囲に約1μm厚さのアモルファス合金コー
ティング膜を形成した。
【0053】プリスパッタ:直流1.2KW,5分 ボンバード:RF200W,10分 スパッタコート:1.4KW,30分 このコーティング膜を形成したピンセットと、コーティ
ング膜を形成していないピンセットについて、先端部分
を蒸留水又は血液に5分間浸漬した後、引き上げて、先
端への液体の付着状況を観察した。その結果を表6に示
す。
ング膜を形成していないピンセットについて、先端部分
を蒸留水又は血液に5分間浸漬した後、引き上げて、先
端への液体の付着状況を観察した。その結果を表6に示
す。
【0054】表6より、本発明のアモルファス合金コー
トピンセットには、肉眼で判別できる付着は見られず、
撥水性に優れていることがわかる。
トピンセットには、肉眼で判別できる付着は見られず、
撥水性に優れていることがわかる。
【0055】
【表6】
【0056】また、未コートピンセットの先端は使用に
応じ、溝がすり減るなどして摩耗するが、本発明のアモ
ルファス合金コートピンセットは、基体のステンレスの
数倍の硬さがあるため、溝の摩耗は低減され、製品寿命
は従来品の数倍も長くなった。
応じ、溝がすり減るなどして摩耗するが、本発明のアモ
ルファス合金コートピンセットは、基体のステンレスの
数倍の硬さがあるため、溝の摩耗は低減され、製品寿命
は従来品の数倍も長くなった。
【0057】更に、本発明のアモルファス合金コートピ
ンセットでは、そのコーティング膜が抗菌性に優れるこ
とから、手術が長時間に亘る場合にも、雑菌や病源菌の
繁殖を抑える効果がある。その上、耐食性に優れるた
め、腐食の問題もない。
ンセットでは、そのコーティング膜が抗菌性に優れるこ
とから、手術が長時間に亘る場合にも、雑菌や病源菌の
繁殖を抑える効果がある。その上、耐食性に優れるた
め、腐食の問題もない。
【0058】実施例7 実施例6と同様の方法により、図6に示すステンレス製
止血鉗子20の長さ60mmの先端部20Aの部分に、
Ta:20原子%,Cu:30原子%,残部SUS30
4よりなるアモルファス合金のコーティング膜を3μm
厚さに形成したところ、実施例6と同様良好な撥水性、
耐食性、耐摩耗性、抗菌性が得られた。
止血鉗子20の長さ60mmの先端部20Aの部分に、
Ta:20原子%,Cu:30原子%,残部SUS30
4よりなるアモルファス合金のコーティング膜を3μm
厚さに形成したところ、実施例6と同様良好な撥水性、
耐食性、耐摩耗性、抗菌性が得られた。
【0059】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1〜3のアモ
ルファス合金によれば、撥水性、抗菌性、耐食性に優
れ、しかも高硬度で耐摩耗性に優れた撥水性、抗菌性、
耐食性アモルファス合金が、安価に提供される。
ルファス合金によれば、撥水性、抗菌性、耐食性に優
れ、しかも高硬度で耐摩耗性に優れた撥水性、抗菌性、
耐食性アモルファス合金が、安価に提供される。
【0060】請求項4の医療用器具によれば、このよう
なアモルファス合金のコーティング膜により、血液等の
付着や雑菌の付着、繁殖による汚染の問題がなく、しか
も、耐食性、耐摩耗性に優れることから、長期にわたり
使用可能な医療用器具が提供される。
なアモルファス合金のコーティング膜により、血液等の
付着や雑菌の付着、繁殖による汚染の問題がなく、しか
も、耐食性、耐摩耗性に優れることから、長期にわたり
使用可能な医療用器具が提供される。
【図1】実施例1における接触角の測定方法を示す模式
図である。
図である。
【図2】コーティング膜厚と接触角との関係を示すグラ
フである。
フである。
【図3】Ta含有量と耐食性との関係を示すグラフであ
る。
る。
【図4】実施例6で処理したピンセットの斜視図であ
る。
る。
【図5】図4の部の拡大図である。
【図6】実施例7で処理した止血鉗子の斜視図である。
1 水滴 2 テスト板 10 ピンセット 20 止血鉗子
Claims (4)
- 【請求項1】 Ta:15〜30原子%、Cu:15〜
40原子%、Fe:20〜51原子%、Ni:2〜5原
子%、及び、Cr:6〜14原子%を含むことを特徴と
する撥水性、抗菌性かつ耐食性のアモルファス合金。 - 【請求項2】 Ti,Nb,Zr及びWよりなる群から
選ばれる1種又は2種以上とTaとの合計:15〜30
原子%、Cu:15〜40原子%、Fe:20〜51原
子%、Ni:2〜5原子%、及び、Cr:6〜14原子
%を含むことを特徴とする撥水性、抗菌性かつ耐食性の
アモルファス合金。 - 【請求項3】 Ti,Nb,Zr及びWよりなる群から
選ばれる1種又は2種以上:15〜30原子%、Cu:
15〜40原子%、Fe:20〜51原子%、Ni:2
〜5原子%、及び、Cr:6〜14原子%を含むことを
特徴とする撥水性、抗菌性かつ耐食性のアモルファス合
金。 - 【請求項4】 作用部がPVD法により析出させたアモ
ルファス合金膜で被覆されている医療用器具であって、
該アモルファス合金が請求項1ないし3のいずれか1項
に記載の撥水性、抗菌性かつ耐食性のアモルファス合金
であることを特徴とする医療用器具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6175440A JPH0841611A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | 撥水性、抗菌性かつ耐食性のアモルファス合金並びに医療用器具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6175440A JPH0841611A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | 撥水性、抗菌性かつ耐食性のアモルファス合金並びに医療用器具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0841611A true JPH0841611A (ja) | 1996-02-13 |
Family
ID=15996130
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6175440A Withdrawn JPH0841611A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | 撥水性、抗菌性かつ耐食性のアモルファス合金並びに医療用器具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0841611A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6267590B1 (en) * | 1999-11-24 | 2001-07-31 | Agion Technologies, Llc | Antimicrobial dental products |
JP2004244726A (ja) * | 2003-02-10 | 2004-09-02 | Wc Heraeus Gmbh | 医療用装置またはインプラントのための改善された金属合金 |
WO2011030538A1 (ja) | 2009-09-08 | 2011-03-17 | 三井化学株式会社 | 抗微生物性材料とその製造方法、および抗微生物性資材 |
CN103484798A (zh) * | 2013-09-29 | 2014-01-01 | 中国科学院金属研究所 | 非晶态合金作为抗菌功能材料的应用 |
CN104745971A (zh) * | 2013-12-26 | 2015-07-01 | 比亚迪股份有限公司 | 一种非晶合金及其制备方法 |
CN115572948A (zh) * | 2022-09-16 | 2023-01-06 | 九牧厨卫股份有限公司 | 一种高综合性能pvd合金靶材及其制备和应用 |
-
1994
- 1994-07-27 JP JP6175440A patent/JPH0841611A/ja not_active Withdrawn
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6267590B1 (en) * | 1999-11-24 | 2001-07-31 | Agion Technologies, Llc | Antimicrobial dental products |
JP2004244726A (ja) * | 2003-02-10 | 2004-09-02 | Wc Heraeus Gmbh | 医療用装置またはインプラントのための改善された金属合金 |
US8349249B2 (en) | 2003-02-10 | 2013-01-08 | Heraeus Precious Metals Gmbh & Co. Kg | Metal alloy for medical devices and implants |
WO2011030538A1 (ja) | 2009-09-08 | 2011-03-17 | 三井化学株式会社 | 抗微生物性材料とその製造方法、および抗微生物性資材 |
CN102575318A (zh) * | 2009-09-08 | 2012-07-11 | 三井化学株式会社 | 抗微生物性材料及其制造方法、以及抗微生物性资材 |
US9050386B2 (en) | 2009-09-08 | 2015-06-09 | Mitsui Chemicals, Inc. | Antimicrobial raw material and method for manufacturing the same, and antimicrobial material |
CN103484798A (zh) * | 2013-09-29 | 2014-01-01 | 中国科学院金属研究所 | 非晶态合金作为抗菌功能材料的应用 |
CN104745971A (zh) * | 2013-12-26 | 2015-07-01 | 比亚迪股份有限公司 | 一种非晶合金及其制备方法 |
CN104745971B (zh) * | 2013-12-26 | 2017-01-25 | 比亚迪股份有限公司 | 一种非晶合金及其制备方法 |
CN115572948A (zh) * | 2022-09-16 | 2023-01-06 | 九牧厨卫股份有限公司 | 一种高综合性能pvd合金靶材及其制备和应用 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20011002 |