JPH0840257A - 索道装置 - Google Patents

索道装置

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Publication number
JPH0840257A
JPH0840257A JP13030495A JP13030495A JPH0840257A JP H0840257 A JPH0840257 A JP H0840257A JP 13030495 A JP13030495 A JP 13030495A JP 13030495 A JP13030495 A JP 13030495A JP H0840257 A JPH0840257 A JP H0840257A
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JP
Japan
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seat
rail
seat member
base
state
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Pending
Application number
JP13030495A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Maruyama
弥寿郎 丸山
Tadaaki Harada
忠昭 原田
Takeo Tanaka
武雄 田中
Tetsuhiro Michiura
鉄博 道浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MARUYAMA TEKKOSHO KK
SHINETSU SAKUDO MAINTENANCE KK
Original Assignee
MARUYAMA TEKKOSHO KK
SHINETSU SAKUDO MAINTENANCE KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 座席の座面に雪または雨水が付着することを
自動的に防止して、係員の労力を軽減すると共に、トラ
ブルの解消とサービスの向上を図ることのできる索道装
置を提供する。 【構成】 無限軌道のケーブル10に搭乗者が座ること
のできる座席12が吊設され、搭乗者を山麓側の基地1
6と山頂側の基地18との間で移送する索道装置におい
て、座席12の搭乗者が腰をおろす座部材22を着座状
態から折り畳み状態に折り畳み自在に設けた折り畳み機
構20と、山麓側の基地16に設けられて、座席の移動
に伴って座部材22を着座状態に回動させる座部材回動
部26と、山頂側の基地18に設けられ、座席12の移
動に伴って座部材22を折り畳み状態に反転させる座部
材反転部28とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は索道装置に関する。
【0002】
【従来の技術】索道装置の代表例としてスキーリフトが
ある。スキーリフトでは、無限軌道のケーブルに搭乗者
が座ることのできる座席(搬器)が吊設され、ケーブル
がモータによって駆動されることによって、搭乗者を山
麓側の基地と山頂側の基地の間で移送できる。一般的
に、ケーブルに吊設される座席は、野外に露出している
から、雪または雨水に晒される。このため、降雪および
降雨時には、搭乗者が搭乗している座席の座面には雪ま
たは雨水は付着しないものの、下り線座席或いは上り線
の搭乗者が搭乗していない座面には雪または雨水が付着
する。サービスの関係上、そのままの状態で搭乗者をそ
の座面に座らせることはできない。そこで、山麓の係員
が箒または床清掃用ワイパー等で、人手により座面に付
着した雪または雨水を除去している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年ス
キー場の輸送システムが大型、高速化する中で、スキー
リフトの運転中の雪または雨水の除去作業は非常に重労
働であり、近年の係員の高齢化の問題からも、人手によ
る作業はもはや限界に近づいている。さらに、スキーリ
フトの走行中の作業は係員に危険であるばかりか、時に
は乗客に対しても危険が及び、種々のトラブル並びにサ
ービス低下の原因となっている。
【0004】そこで、本発明の目的とするところは、座
席の座面に雪または雨水が付着することを自動的に防止
して、係員の労力を軽減すると共に、トラブルの解消と
サービスの向上を図ることのできる索道装置を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、本発明は、無限
軌道のケーブルに搭乗者が座ることのできる座席が吊設
され、搭乗者を山麓側の基地と山頂側の基地との間で移
送する索道装置において、前記座席の搭乗者が腰をおろ
す座部材を着座状態から折り畳み状態に折り畳み自在に
設けた折り畳み機構と、山麓側の基地に設けられて、座
席の移動に伴って前記座部材を着座状態に回動させる座
部材回動部と、山頂側の基地に設けられ、座席の移動に
伴って該座部材を折り畳み状態に反転させる座部材反転
部とを具備する。
【0006】前記索道装置において、前記山麓側の基地
の前記座部材回動部よりも座席の移動方向の前方側に設
けられ、搭乗者が搭乗しなかった際、座席の移動を利用
して座部材を折り畳み状態に反転させる座部材反転部を
具備することで、乗客が搭乗しなかった全区間について
雪または雨水が座部材の座面に付着することを防止する
ことができる。
【0007】前記折り畳み機構が、前記ケーブルに吊設
された吊り下げ部材に回動可能に装着された座部材と、
一端側が前記吊り下げ部材に回動可能に軸着され、他端
側に前記座部材を折り畳むための動力が伝達される動力
伝達部が設けられたリンク部材と、一端側が前記リンク
部材の他端側に少なくとも二方向に回動可能に軸着さ
れ、他端側が座部材の裏面に少なくとも二方向に回動可
能に軸着された座付ロッド棒とを具備することで、横方
向からの動力によって座部材を回動および反転させるこ
とが可能であり、座席の下面側となるスペースに折り畳
み用のリンク機構を好適に配設することができ、搭乗者
の邪魔にならない。また、上記のリンク部材を利用する
ことで、変位の小さい伝達動力によっても、座部材の回
動および反転を好適に行うことができ、装置の簡略化、
軽量化を実現できる。
【0008】前記吊り下げ部材の上部に一端側で回動可
能に軸着されたレバー部材と、該レバー部材の他端側に
回動可能に装着され、山麓側或いは山頂側の基地に設け
られた斜面に沿い、前記レバー部材が回動できる範囲で
上下方向に変位可能に設けられたローラーと、一端が前
記レバー部材の前記ローラーが装着される他端側に連結
され、他端が前記リンク部材の動力伝達部に連結された
ワイヤとを具備することで、前記折り畳み機構に連結す
る動力の伝達部材がワイヤであり、レバー部材に装着さ
れたローラーを介してワイヤに動力を伝達できる。この
ように複雑な構成を有しない装置によって、座席の移動
を利用して座部材の回動および反転を好適に行うことが
でき、装置の軽量化および製作コストの低減を可能にす
る。
【0009】前記吊り下げ部材の座部材が回動可能に装
着された上方に座席の背もたれ部が固定され、前記座部
材が折り畳まれる際に鉛直方向より背もたれ部側に傾い
て該背もたれ部に接する位置まで回動することで、座部
材は背もたれ部に接して安定した状態となるので、座席
が折り畳まれて走行されるべき際に座部材が容易に回動
してしまうことを防止でき、雪または雨水の付着を確実
に防止できる。
【0010】また、前記索道装置において、一端側が前
記吊り下げ部材に固定され、他端側が前記座部材に固定
され、座部材が折り畳まれる方向へ付勢力を与える第1
スプリングを具備すれば、この第1スプリングによっ
て、座部材の重量とバランスをとり、座部材の重量を考
慮しなくてもよい中立状態に近い状態にすることが可能
であり、僅かな力を座部材に与えることで座部材の回動
および反転を好適に行うことができる。
【0011】さらに、前記索道装置において、一端側が
前記吊り下げ部材に固定され、他端側が前記レバー部材
に固定され、該レバー部材に装着されたローラーを持ち
上げる方向へレバー部材に付勢力を与える第2スプリン
グを具備すれば、この第2スプリングによって、レバー
部材およびローラーの重量とのバランスをとり、ローラ
ーが上下どちらへも自然には移動しない中立状態に近い
状態を具現することが可能であり、僅かな力を与えるこ
とで座部材の回動および反転を好適に行うことができ
る。
【0012】前記座部材反転部に設けられ、座部材を反
転させる場合は前記ローラーが上方に変位すべく座席の
進行方向に沿って上り勾配の斜面になり、座部材を反転
して折り畳み状態にする必要のない場合或いは所定以上
の重量が座席に乗せられている場合には水平状態になる
ように、斜面の勾配が変更可能に設けられた反転用レー
ル装置を具備することで、座席に乗客が搭乗しなかった
際は座部材を折り畳み、晴天時で常に着座状態でよい場
合、或いは座席に乗客が搭乗した場合には座部材を着座
状態を維持することを、斜面を調整する反転レール装置
のみで行うことが可能である。このため、全体として装
置の簡略化を図ることが可能である。
【0013】前記座部材回動部に設けられ、常時は前記
ローラーが下方に変位すべく座席の進行方向に沿って下
り勾配の斜面になり、座部材が着座状態にあって回動す
る必要のない場合には水平状態になるように、斜面の勾
配が変更可能に設けられた回動用レール装置を具備する
ことで、この回動用レール装置は前記反転用レール装置
と同様に構造が複雑でなく、この回動用レール装置にロ
ーラーを通過させれば座部材を確実に着座状態とするこ
とができる。また、前記回動用レール装置のローラーが
接触して案内されるレール部が、上側レール部材と下側
レール部材とによって構成され、それぞれが基地側に設
けられた上側レール回動軸と下側レール回動軸に回動自
在に固定され、前記上側レール部材は、ダンパー装置に
よって常時は所定の下り勾配の上底面斜面を形成すると
共に過負荷の加重が作用した際にはその勾配の変位を許
容可能に保持され、前記下側レール部材は、ダンパー装
置によって常時は所定の下り勾配の底面斜面を形成する
と共に過負荷が作用した際にはその勾配の変位を許容可
能に保持されたことで、安全性を向上できる。
【0014】また、前記反転用レール装置または回動用
レール装置は、ローラーが接触して案内されるレール部
と、基地側に設けられ、前記レール部の勾配を変更可能
に該レール部を回動可能に軸着するレール回動軸と、所
定の勾配位置に回動された前記レール部を、その勾配の
変位を許容可能に保持すべく、一端側が基地側に固定さ
れ、他端側がレール部に固定されたダンパー装置と、前
記レール部を前記レール回動軸を中心にダンパー装置の
保持力に抗して回動させるべく一端側が基地側に固定さ
れ、他端側がレール部に連繋されたシリンダ装置とを具
備すれば、乗客が搭乗している際には座部材が反転する
ことを好適に防止でき、安全性を確保することができ
る。
【0015】
【作用】本発明によれば、折り畳み機構によって、座席
の搭乗者が腰をおろす座部材を着座状態から折り畳み状
態に折り畳み自在に設られており、山麓側の基地の座部
材回動部によって座部材を着座状態に回動し、山頂側の
基地の座部材反転部によって、座部材を折り畳み状態に
反転する。このため、座部材を座席が山頂側の基地から
山麓側の基地まで走行する間において折り畳んだ状態に
することができ、雪および雨水が座部材の座面に付着す
ることを防止することができる。
【0016】また、山麓側の基地の前記座部材回動部よ
りも座席の移動方向の前方側に設けられた座部材反転部
を設けることによって、搭乗者が搭乗しなかった際に座
部材を折り畳み状態に反転できる。このため、各座席の
搭乗者が搭乗しない索道全区間について雪および雨水が
座部材の座面に付着することを防止することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。図1は本発明にかかる索道装置
の一例であるスキーリフトの実施例を示す側面図であ
る。10は無限軌道のケーブルであり、このケーブル1
0には搭乗者が座ることのできる多数の座席12が吊り
下げ部材14を介して吊設されている。ケーブル10が
モータ(図示せず)によって駆動されることによって、
搭乗者を山麓側の基地16と山頂側の基地18との間で
移送することができる。
【0018】20は折り畳み機構であり、座席12の搭
乗者が腰をおろす座部材22が、吊り下げ部材14の下
端部に回動可能に装着され、後述するリンク機構24に
よって着座状態から折り畳み状態に折り畳み自在に設け
られている。すなわち、座部材22が水平状態から起立
状態に起伏可能に設けられている。
【0019】26は座部材回動部であり、山麓側の基地
16に設けられている。この座部材回動部26におい
て、座席12の移動に伴って座部材22を着座状態に回
動させる。28は座部材反転部であり、山頂側の基地1
8に設けられている。この座部材反転部28において、
座席12の移動に伴って座部材22を折り畳み状態に反
転させる。この構成によれば、座部材22を座席12が
山頂側の基地18から山麓側の基地16まで走行する間
において折り畳んだ状態にしておくことができ、雪およ
び雨水が座部材22の座面に付着することを防止するこ
とができる。これは、座部材22を起立状態とすること
で、落下する雪および雨水は座部材22の座面にほとん
ど付かないこと、たとえ付着しても起立状態の座面の雨
水は流れ去ることによる。
【0020】次に折り畳み機構20について図2〜5に
基づいて詳細に説明する。図2はスキーリフトの座席の
一実施例を示す正面図である。この座席12は四人乗り
であり、ケーブル10にL字状部材54と枠状部材30
とを構成部材とする吊り下げ部材14が吊設されてい
る。L字状部材54に対して枠状部材30は、その揺動
が許容されるように取り付けられている。90は基地の
一部を構成する支持部材であり、この支持部材90に後
述する反転用レール装置70或いは回転用レール装置が
装着されている。枠状部材30の下枠部30aには座席
12が設けられている。図2では、座席12の座部材2
2は着座状態にある。なお、92は手すり部であり、背
受枠部48に回動自在に設けられており、搭乗者がずり
落ちることを防止するように作用する。
【0021】図3は図2の実施例の座部材22が折り畳
まれた状態の要部(座部材22の裏面側の構造)を示す
斜視図である。図に示すように前記座部材22は、吊り
下げ部材14の下側の構成部材である枠状部材30の下
枠部30aに固定されたブラケット32に設けられた軸
32aに、座部材22の構成部材である補強部材22a
の端部で回動可能に連結している。
【0022】34はリンク部材であり、肉厚の細長いプ
レート状に形成されており、一端側が枠状部材30の下
枠部30aに固定されたブラケット36に設けられた軸
36aに回動可能に軸着されている。そして、このリン
ク部材34の他端側には、座部材22を折り畳むための
動力が伝達される動力伝達部である軸34aが設けられ
ている。
【0023】38は座付ロッド棒であり、一端側38a
がリンク部材34の他端側(前記軸34aの近傍)に設
けられた軸34bに少なくとも二方向(本実施例では二
方向)に回動可能に軸着され、他端側38bが座部材2
2の裏面に固定されたブラケット40を設けられた軸4
0aに少なくとも二方向に回動可能に軸着されている。
38cは螺合接合部であり、二分割されている座付ロッ
ド棒38が回動可能に螺合されている。これにより、座
付ロッド棒38に作用する捩じれ力を逃がしている。こ
の螺合接合部38cを前記他端側38bと軸40aとの
軸着部の一部とと考えれば、本実施例においては、他端
側38bと軸40aとで三方向に回動可能に軸着されて
いるということができる。なお、リンク部材34と座付
ロッド棒38との連結、および座付ロッド棒38と座部
材22の裏面との連結には、ユニバーサルジョイントを
利用してもよいのは勿論である。
【0024】42は被覆されたワイヤであり、42aは
ワイヤの先端部である。このワイヤ先端部42aの先端
が前記リンク部材34の他端側に設けられた前記軸34
aに回動可能に固定されている。なお、ワイヤの先端部
42aは蛇腹状の被覆材によって覆われており、ワイヤ
42はその被覆材の中に保護されている。また、44は
ワイヤ固定用のブラッケットであり、一方側で枠状部材
30の下枠部30aに固定されており、他方側にワイヤ
の先端部42aが固定されている。
【0025】このようにリンク部材34および座付ロッ
ド棒38を構成要素とするリンク機構24はワイヤ42
による横方向からの動力によって座部材を回動および反
転させることが可能である。また、座席12の下面側と
なるスペースにリンク機構24を好適に配設することが
でき、搭乗者の邪魔にならない。また、リンク部材34
を利用することで、変位の小さい伝達動力によっても、
座部材22の回動および反転を好適に行うことができ、
装置の簡略化、軽量化を実現できる。
【0026】図4は、図2の実施例の座部材22が折り
畳まれた状態を側方から見た斜視図である。46は背も
たれ部であり、枠状部材30の下枠部30aから斜め上
方向やや後方に延設された背受枠部48に固定されてい
る。すまわち、この背もたれ部46は、下枠部30aの
座部材22が回動可能に装着された上方の後方側に固定
されている。このため、図から明らかなように、座部材
22が、折り畳まれる際に、背もたれ部46に接する位
置まで回動すれば、座部材22は鉛直方向より後方に傾
いた状態となる。従って、座部材22は背もたれ部46
に接して安定した状態となるので、座席12が折り畳ま
れて走行されるべき際に座部材22が容易に回動してし
まうことを防止でき、雪または雨水の付着を確実に防止
できる。
【0027】また、49は座受枠部であり、枠状部材3
0の下枠部30aから前方向へ先端に向かってやや上り
勾配に延設され、枠状に形成されている。この座受枠部
49は、座部材22が回動された際に、その座部材22
を受けて着座状態に支持する。なお、図3に示す弾性部
材23は、座部材22の下側に固定されており、座部材
22が着座状態に回動された際、座受枠部49の前端枠
部に当接して緩衝材として作用する。
【0028】図5は図2の実施例のローラー50の変位
状態を示す斜視図である。52はレバー部材であり、そ
の一端側で(前記吊り下げ部材14の上部の)L字状部
材54に固定されたブラケット56に設けられた軸58
に回動可能に軸着されている。このレバー部材52の他
端側に設けられた軸部60に、ローラー50が回動自在
に軸着されており、このローラー50は、山麓側或いは
山頂側の基地に設けられた斜面(後述するレール部材に
よって形成された斜面)に沿い、レバー部材52が回動
できる範囲で上下方向に変位できる。また、レバー部材
52の他端側には、軸部60の反対側に突起した突起部
62が設けられており、その突起部62にワイヤ42
が、その後端部42bの後端で連結されている。なお、
ワイヤの後端部42bは、その先端部42aと同様にワ
イヤ42が蛇腹状の被覆材で保護されている。
【0029】ローラー50を上方に変位した際には、ワ
イヤ42が引かれ、リンク機構24によって座部材22
が反転されて、折り畳まれた状態になる。逆にローラー
50を下方に変位した際には、ワイヤ42が突き出さ
れ、リンク機構24によって座部材22が回動されて、
着座状態になる。ローラー50は山麓側或いは山頂側の
基地に設けられた斜面を通過する際に上下動する。すな
わち、座席の移動に伴ってローラー50の上下動を行う
ことができる。また、前記折り畳み機構20に連結する
動力の伝達部材がワイヤ42であり、レバー部材52に
装着されたローラー50を介してワイヤ42に動力を伝
達できる。このように複雑な構成を有しない装置によっ
て、座席12の移動を利用して座部材22の回動および
反転を好適に行うことができ、装置の軽量化および製作
コストの低減を可能にする。
【0030】次に座部材22の回動或いは反転がスムー
スに行われるように、配設されたスプリングについて図
3および図5について説明する。64は第1スプリング
であり、図3に示すように一端側が枠状部材30の下枠
部30aに固定され、他端側が座部材22の裏面の補強
部材22aに固定されている。そして、この第1スプリ
ング64のつる巻き部に軸32aの延設部が嵌入されて
いる。このようにトーションバネである第1スプリング
64が装着され、この第1スプリング64によれば、常
時において、座部材22が折り畳まれる方向へ付勢力を
与えており、これによって、座部材22の重量とのバラ
ンスをとり、座部材22の重量を考慮しなくてもよい中
立状態に近い状態にすることが可能である。従って、僅
かな力を座部材22に与えることで座部材22の回動お
よび反転を容易に行うことができる。すなわち、この第
1スプリングの作用によって、座部材22を座着状態に
回動する動作を、ワイヤ42の突き出し動作で好適に行
うことができる。
【0031】66は第2スプリングであり、図5に示す
ように、一端側が前記吊り下げ部材14の上部を構成す
るL字状部材54にブラッケット56を介して固定さ
れ、他端側がレバー部材52に固定されている。また、
この第2スプリング66のつる巻き部が軸58に嵌合し
て装着されている。この第2スプリング66によれば、
このレバー部材52に装着されたローラー50を持ち上
げる方向へレバー部材52に付勢力を与えており、これ
によって、レバー部材52およびローラー50の重量と
のバランスをとり、ローラー50が上下どちらへも自然
には移動しない中立状態に近い状態を具現することがで
きる。従って、この第2スプリングの作用によっても、
僅かな力を与えることで座部材22の回動および反転を
容易に行うことができる。
【0032】次に図6に基づいて本発明にかかる索道装
置の他の実施例について説明する。図6は索道装置の全
体システムの概略を示す側面図である。この索道装置は
山麓側の基地16内に、座部材回動部26と、その座部
材回動部26よりも座席12の移動方向の前方側に座部
材反転部28を設け、山頂側の基地18内に座部材反転
部28を設けている。すなわち、図1の索道装置に座部
材反転部28を加えた構成となっている。山麓側の基地
16内の座部材回動部26と、山頂側の基地18内の座
部材反転部28にかかる作用は図1の索道装置と同様で
ある。そして、山麓側の基地16内に設けられた座部材
反転部28によれば、搭乗者が搭乗しなかった際、座席
の移動を利用して座部材22を折り畳み状態に反転させ
ることができる。このため、乗客が搭乗しなかった全区
間について雪または雨水が座部材の座面に付着すること
を防止することができる。
【0033】次に図7〜9に基づいて、索道装置のシス
テム中の座部材反転部28に設けられる反転用レール装
置70について説明する。図7は晴天時の反転用レール
装置の作動状況を説明する側面図である。72は第1レ
ール部材であり、ローラー50が接触して座席の12の
進行方向へ移動するのをガイドできる。この第1レール
部材72は、基地側に固定された取り付け部材74のレ
ール回動軸74aに回動可能に軸着されており、そのレ
ール回動軸74aを中心にして第1レール部材72の勾
配を変更できる。なお、第1レール部材72の両端部に
はローラー50を滑らかにガイド可能にラッパ状に開い
て形成された湾曲部(ローラー50の導入部)が設けら
れている。
【0034】76はシリンダ装置であり、第1レール部
材72をレール回動軸74aを中心に回動させるべく、
一端側であるシリンダの後端が基地側に固定され、他端
側であるロッドの先端が第1レール部材72に当接・連
繋されている。78はダンパー装置であり、一端側が基
地側に他端側が第1レール部材72に固定されている。
このダンパー装置78によれば、所定の勾配位置に回動
された第1レール部材72を、その勾配の変位を許容可
能に保持することができる。すなわち、前記シリンダ装
置76によって第1レール部材72の勾配を設定し、ダ
ンパー装置78は、第1レール部材72の勾配を保持す
るように第1レール部材72の動作を規制する。所定以
上の荷重が座席12にかかった際には、ダンパー装置7
8の規制力に抗して第1レール部材72が回動軸74a
を中心に下方へ回動(移動)し、ローラー50を好適に
通過させることができる。
【0035】図7に示すように、晴天時には、座部材2
2を折り畳む必要がないから、第1レール部材72を水
平状態に維持させておく。シリンダ装置76を伸長する
ことで、ダンパー装置78の保持力に抗して第1レール
部材72を水平状態に保つことができる。ローラー50
は下限位置にあり、第1レール部材72に沿ってそのま
まの状態ですり抜け、座部材22は着座状態を維持して
通過できる。
【0036】図8は座部材22を反転させて折り畳む場
合の反転用レール装置70の状態を示している。図に明
らかなようにローラー50が上方に変位すべく、第1レ
ール部材72を、シリンダ装置76を収縮してダンパー
装置78の保持力(収縮方向の力)によって上方へ回動
させ、座席12の進行方向に沿って上り勾配の斜面72
aが形成されている。このように第1レール部材72に
よって形成された斜面72aにローラー50が沿って
(点線の矢印の経路を通って)上動する。ローラー50
が上方に変位することによってワイヤ42が引かれ、前
記リンク機構24を介して座部材22が反転して折り畳
まれた状態となる。この反転用レール装置70を、図6
に示した山麓側の基地16内に設けられた座部材反転部
28に配設すれば、座席に乗客が搭乗しなかった際は座
部材を折り畳み、自動的に雪または雨水の付着を防止す
ることができる。
【0037】図9は座席12に搭乗者Mが着座した状態
で反転用レール装置70を通過する場合の作用状態を示
す。すなわち、ローラー50が反転用レール装置70を
通過する前に、図8のように第1レール部材72が傾斜
していても、搭乗者Mの重量によって座部材22は反転
することがなく、搭乗者Mが着座した状態に何ら不都合
を与えることなく、反転用レール装置70を好適に通過
できる。これは、ダンパー装置78によって第1レール
部材72が上下方向に回動変位可能に保持されており、
所定以上の重量が負荷された際には、その重量によって
第1レール部材72が下方に回動変位できるためであ
る。
【0038】なお、所定重量以下の物体が座部材22に
載置されて、ダンパー装置78による規制力(第1レー
ル部材72を押し上げる力)が、第1レール部材72を
押し下げようとする力に打ち勝つ場合は、第1レール部
材72による勾配は図8の状態を維持し、座部材22は
反転される。このように反転用装置70によれば、乗客
が搭乗している際には座部材が反転することを確実に防
止できると共に、安全性を好適に確保することができ、
乗客が搭乗していないときには確実に座部材22を反転
できる。この反転用装置70は山頂側の基地18の座部
材反転部28にも同様に配設して、同様の効果を得るこ
とができる。
【0039】次に図10および11に基づいて、索道装
置のシステム中の座部材回動部26に設けられる回動用
レール装置80について説明する。図10は晴天時の回
動用レール装置80の作動状況を説明する側面図であ
る。82は第2レール部材であり、ローラー50が接触
して座席の12の進行方向へ移動するのをガイドでき
る。この第2レール部材82は、基地側に固定された取
り付け部材74のレール回動軸74aに回動可能に軸着
されており、そのレール回動軸74aを中心にして第2
レール部材82の勾配を変更できる。
【0040】また、シリンダ装置76およびダンパー装
置78が、前記反転用レール装置70と同様に備えつけ
られている。なお、レール回動軸74aが、ローラー5
0の出口側(図面上右側)の取り付け部材74にあるた
め、前記反転用レール装置70の場合とは反対にローラ
ー50の入口側にダンパー装置78が設けられ、出口側
にシリンダ装置76が設けられている。このシリンダ装
置76によって第2レール部材82の勾配を設定し、ダ
ンパー装置78によって第2レール部材82の勾配を保
持するように第2レール部材82の動作を規制する。
【0041】図10に示すように、晴天時には、座部材
22は常に着座状態でよいから、第2レール部材82を
水平状態に維持させておく。座部材22が着座状態であ
るように下限位置にあるローラー50は、第2レール部
材82に沿ってそのままの状態ですり抜け、座部材22
は着座状態を維持して通過できる。
【0042】図11は降雪または降雨時に折り畳まれて
移送された座席12の座部材22を回動させて座部材2
2を着座状態とする場合、および既に着座状態にある座
部材22のその状態を維持する場合の回動用レール装置
80の作用を説明する側面図である。図に明らかなよう
にローラー50が下方位置に変位可能に、第2レール部
材82をシリンダ装置76によって回動させて座席の進
行方向に沿って下り勾配の斜面82aが形成されてい
る。このように第2レール部材82によって形成された
斜面82aにローラー50が沿って(点線の矢印の経路
を通って)下動する。ローラー50が下方に変位するこ
とによってワイヤ42が押し出され、前記リンク機構2
4を介して座部材22が回動して着座状態となる。ま
た、座部材22が既に着座状態のあるときも、図に明ら
かなようにその状態を維持できる。
【0043】この回動用レール装置80を、図6に示し
た山麓側の基地16内に設けられた座部材回動部26に
配設すれば、常に座席12を着座状態とすることができ
る。また、この回動用レール装置80は、前記反転用レ
ール装置70と同様に構造が複雑ではなく、前記基地内
16に容易に装着することができる。
【0044】次に図12に基づいて、索道装置のシステ
ム中の座部材回動部26に設けられる回動用レール装置
(到着側のレール)の他の実施例について説明する。本
実施例の回動用レール装置90の基本的な機能は、図1
0および図11に示した実施例(回動用レール装置8
0)と同様であり、座席12の移動に伴って座席12を
折り畳み状態から着座状態に回動させることにある。回
動用レール装置90は、安全性を向上させるために回動
用レール装置80を改善したものであり、回動用レール
装置80のレール部(第2レール部材82)は断面コの
字状に一体に形成されているのに対して、回動用レール
装置90のレール部は上側レール部材91と下側レール
部材92とによって構成され、それぞれに過負荷の加重
が作用された際にはその加重を逃がすように設けられて
いる点で相違し、その相違点を中心に説明する。
【0045】上側レール部材91は、断面L字状の長尺
部材であり、基地側に固定された取り付け部材93に設
けられた上側レール回動軸93aに回動可能に軸着され
ており、その上側レール回動軸93aを中心にして勾配
を変更できる。取り付け部材93はローラー50を導入
する側に柱状に形成されている。下側レール部材92
は、断面L字状の長尺部材であり、基地側に固定された
取り付け部材94の下側レール回動軸94aに回動可能
に軸着されており、その下側レール回動軸94aを中心
にして勾配を変更できる。取り付け部材94はローラー
50が排出される側に柱状に形成されている。この下側
レール部材92は、常時は上側レール部材91の底面に
当接しており、両者によって、ローラー50の移動をガ
イドする断面コの字状のレール部が構成されている。
【0046】95は上側梁部材であり、両端部が取り付
け部材93と取り付け部材94の上端に固定され、上側
レール部材91と下側レール部材92を支持する支持部
の一部を構成している。96は下側梁部材であり、両端
部が取り付け部材93と取り付け部材94の下端に固定
され、上側レール部材91と下側レール部材92を支持
する支持部の一部を構成している。
【0047】97a、97b、97c、97dはダンパ
ー装置であり、各後端側が上側梁部材95に回動可能に
軸着されており、各先端側がそれぞれブラケット98
a、98b、98c、98dの一端側に回動可能に軸着
されている。各ブラケット98a、98b、98c、9
8dの他端側は、上側レール部材91に固定されてい
る。従って、上側レール部材91は、ダンパー装置97
a、97b、97c、97dによって、上側レール回動
軸93aを中心に下方へ回動した状態(座席の進行方向
(矢印)に沿って下り勾配の上底面斜面91aが形成さ
れた状態)に保持される。上側レール部材91を上方に
回動させるには、ダンパー装置97a、97b、97
c、97dの付勢力を上回る作用力を要する。なお、こ
のダンパー装置としてはガスダンパーを利用できる。ま
た、ダンパー装置に代えて、付勢部材であるバネ(例え
ばコイルスプリング)を上側レール部材91と下側梁部
材96の間に張設しても、上側レール部材91を下方に
付勢して保持することができる。さらに、ダンパー装置
とコイルスプリングとを同時に利用することも可能であ
り、この際にはダンパ装置で主な保持力を得て、コイル
スプリングによって保持力の微調整をするように使い分
けることもできる。
【0048】99aはダンパー装置であり、後端側が下
側梁部材96に回動可能に軸着されており、先端側がそ
れぞれブラケット99bの一端側に回動可能に軸着され
ている。ブラケット99bの他端側は、下側レール部材
92に固定されている。従って、下側レール部材92
は、ダンパー装置99aによって、上側レール部材91
の底面に当接するまでレール回動軸94aを中心に上方
へ回動した状態(座席の進行方向に沿って下り勾配の底
面斜面92aが形成された状態)に保持される。下側レ
ール部材92を下方に回動させるには、ダンパー装置9
9aの付勢力を上回る作用力を要する。なお、このダン
パー装置としては上側レール部材91を保持するものと
同様にガスダンパーを利用できる。また、ダンパー装置
に代えて、バネ(例えばコイルスプリング)を下側レー
ル部材92と上側梁部材95の間に張設しても、下側レ
ール部材92を上方に付勢して保持することができる。
さらに、ダンパー装置とコイルスプリングとを同時に利
用することも可能であり、この際にはダンパ装置で主な
保持力を得て、コイルスプリングによって保持力の微調
整をするように使い分けることもできる。
【0049】100はシリンダ装置であり、シリンダ後
端が上側梁部材95の下面に固定され、ロッド先端部に
は回転車101が回転可能に軸着されている。102は
受板部であり、下側レール部材92の裏面に固定されて
おり、前記回転車101が当接されるように設けられて
いる。この受板部102でシリンダ装置100が伸長し
た際の押圧力を受ける。回転車101で当接するのは、
下側レール部材92が回動することでシリンダ装置10
0の先端と受板部102の当接位置がずれるため、その
際の滑りを許容させるためである。
【0050】このようにシリンダ装置100を備えるこ
とによって、晴天時のように常時座席12を着座状態に
保持しておく際には、シンダ装置100を伸長させ、下
側レール部材92を、ダンパー装置99aの付勢力に抗
して下方に付勢して水平状態にする。これにより、座席
12が着座状態にあるために既に下方位置にあるローラ
ー50が抵抗を受けずに通過できる。また、座席12を
折り畳み状態から着座状態にする際にはシリンダ装置1
00を収縮させておき、下側レール部材92がダンパー
装置99aの付勢力で上方に回動した状態にする。これ
により、下り勾配の上底面斜面91aと底面斜面92a
の間隔を狭めることができ、ローラー50が下り勾配の
斜面91aに接して下動する際に、その動作が急激にな
らないように底面斜面92aで受けさせることができ
る。従って、座席12の安定的な回動を得ることができ
る。
【0051】なお、104はストッパであり、上側レー
ル部材91および下側レール部材92の勾配角度が所定
角度を越えないように規制するための規制部(詳細は図
示せず)として設けられている。また、下側レール部材
92のローラー50を導入する側には、ローラー50の
軌道を修正してレール部内へ案内するため、下方に湾曲
された軌道ガイド部92bが形成されている。また、上
側レール部材91の裏面の取り付け部材94に対応する
位置には、取り付け部材94の表面に当接して回転可能
な回転車(図示せず)が取り付けられており、上側レー
ル部材91の上下動がスムースになされる。同様に、下
側レール部材92の裏面の取り付け部材93に対応する
位置には、取り付け部材93の表面に当接して回転可能
な回転車(図示せず)が取り付けられており、下側レー
ル部材92の上下動がスムースになされる。
【0052】以下に上記実施例の作用を説明する。先
ず、座席12が折り畳まれた状態から着座状態に回動さ
れる場合、ローラー50が取り付け部材93側の導入部
から回動用レール装置90内を矢印方向へ移動する際
に、ローラー50は下方へ移動させられるように当接さ
れる下り勾配の上底面斜面91aによって下方へ押圧さ
れる。この際に例えば座席12と前記座受枠部49との
間に荷物が挟まった状態或いは凍結等によって、座席1
2が回動できない場合には過負荷の加重がかかるが、こ
の加重がダンパー装置97a、97b、97c、97d
の付勢力を越えた際には、上側レール部材91が上方に
押し退けられるように回動する。すなわち、過負荷の加
重を逃がすことができ、装置を破壊させるような加重が
作用することを防止でき、装置の安全性を向上できる。
【0053】また、同様にローラー50によって下側レ
ール部材92に、過負荷の加重がかかった際には、この
加重がダンパー装置99aの付勢力を越えた際には、下
側レール部材92が下方に押し退けられるように回動す
る。これにより、過負荷の加重を逃がすことができ、装
置を破壊するような加重が作用することを防止できる。
なお、上側レール部材91が4個のダンパー装置97
a、97b、97c、97dによって保持されており、
下側レール部材92が1個のダンパー装置99aで保持
されているのは、上側レール部材91はローラー50を
下動させるだけの押圧力を付与できるように保持される
ことを要するためである。
【0054】また、ワイヤ42の取り付け部を図13の
ように設定すれば、ローラー50が軸着されたレバー部
材52との連結部、またはリンク部材34との連結部に
おいて発生する振れ(矢印)を好適に吸収することがで
き、取り付け部が繰り返し応力によって破損することを
防止できる。具体的な構成を図13および図14に基づ
いて説明する。110はワイヤの取り付け部であり、ワ
イヤ42の先端近傍に設けられ、パイプ状材で形成され
て外周に雄ねじ110aが設けられている。112は半
割リング部材であり、リング状の部材を半分に分割して
形成されている。図14は半割リング部材112をリン
グ状に二つ並べた平面図である。この二つの半割リング
部材112を雄ねじ110aの中途部に位置させ、雄ね
じ110aに螺合された上下のナット114でワッシャ
116を介して挟み込んで固定する。半割リング部材1
12は、外周面が球面に形成されており、内球面を有す
る下側受け部材118と上側受け部材120によって、
揺動可能に内包されている。下側受け部材118は、L
字状部材54または下枠部30aに固定される。これに
より、ワイヤ42の先端部の微小な振れを好適に許容す
ることができ、その取り付け部の損傷を防止できる。以
上、上記の実施例はスキーリフトについて説明してきた
が、本発明によれば他の索道装置にも好適に適用でき
る。以上、本発明の好適な実施例について種々述べてき
たが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、
発明の精神を逸脱しない範囲内でさらに多くの改変を施
し得るのはもちろんのことである。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、折り畳み機構によっ
て、座席の搭乗者が腰をおろす座部材を着座状態から折
り畳み状態に折り畳み自在に設られており、山麓側の基
地の座部材回動部によって座部材を着座状態に回動し、
山頂側の基地の座部材反転部によって、座部材を折り畳
み状態に反転でき、座部材を座席が山頂側の基地から山
麓側の基地まで走行する間について折り畳んだ状態にし
ておくことができる。また、山麓側の前記座部材回動部
よりも座席の移動方向の前方側に座部材反転部が設けら
れることによって、搭乗者が搭乗しなかった際に座部材
を折り畳み状態に反転させ、搭乗者が搭乗しない各座席
の全区間について座部材を折り畳んだ状態にしておくこ
とができる。このように、本発明の折り畳み機構によれ
ば、索道の所定の区間において座部材を反転させて折り
畳んだ状態にして、座席の座面に雪または雨水が付着す
ることを自動的に防止でき、係員の労力を軽減すると共
に、トラブルの解消とサービスの向上を図ることができ
るという著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる索道装置の一実施例を示す側面
図である。
【図2】本発明にかかる索道装置の座席の一実施例を示
す正面図である。
【図3】図2の実施例の要部を示す斜視図である。
【図4】図2の実施例の座部材の折り畳み状態を示す斜
視図である。
【図5】図2の実施例のローラーの変位状態を示す斜視
図である。
【図6】本発明にかかる索道装置の他の実施例を示す側
面図である。
【図7】反転用レール装置の晴天時における作動状態を
示す側面図である。
【図8】反転用レール装置の降雨時における作動状態を
示す側面図である。
【図9】反転用レール装置の搭乗者が座席に搭乗した際
の状態を示す側面図である。
【図10】回動用レール装置の晴天時における作動状態
を示す側面図である。
【図11】回動用レール装置の座部材を着座状態にする
作動状態を示す側面図である。
【図12】回動用レール装置の他の実施例を示す側面図
である。
【図13】ワイヤの取り付け部の実施例を説明する説明
図である。
【図14】半割リング部材を示す平面図である。
【符号の説明】
10 ケーブル 12 座席 14 吊り下げ部材 16 山麓側の基地 18 山頂側の基地 20 折り畳機構 22 座部材 24 リンク機構 26 座部材回動部 28 座部材反転部 30 枠状部材 30a 下枠部 32 ブラケット 32a 軸 34 リンク部材 34a 軸 38 座付ロッド棒 38a 一端側 38b 他端側 42 ワイヤ 42a ワイヤの先端部 42b ワイヤの後端部 44 ワイヤ固定用ブラケット 46 背もたれ部 48 背受枠部 49 座受枠部 50 ローラー 52 レバー部材 54 L字状部材 58 軸 64 第1スプリング 66 第2スプリング 70 反転用レール装置 72 第1レール部材 74a レール回動軸 76 シリンダ装置 78 ダイバー装置 80 回動用レール装置 82 第2レール部材 90 回動用レール装置
フロントページの続き (72)発明者 田中 武雄 長野県松本市大字今井松本道7155番地24 株式会社丸山鐵工所内 (72)発明者 道浦 鉄博 長野県松本市大字今井松本道7155番地24 株式会社丸山鐵工所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無限軌道のケーブルに搭乗者が座ること
    のできる座席が吊設され、搭乗者を山麓側の基地と山頂
    側の基地との間で移送する索道装置において、 前記座席の搭乗者が腰をおろす座部材を着座状態から折
    り畳み状態に折り畳み自在に設けた折り畳み機構と、 山麓側の基地に設けられて、座席の移動に伴って前記座
    部材を着座状態に回動させる座部材回動部と、 山頂側の基地に設けられ、座席の移動に伴って前記座部
    材を折り畳み状態に反転させる座部材反転部とを具備す
    ることを特徴とする索道装置。
  2. 【請求項2】 前記山麓側の基地の前記座部材回動部よ
    りも座席の移動方向の前方側に設けられ、搭乗者が搭乗
    しなかった際、座席の移動を利用して座部材を折り畳み
    状態に反転させる座部材反転部を具備することを特徴と
    する請求項1記載の索道装置。
  3. 【請求項3】 前記折り畳み機構が、前記ケーブルに吊
    設された吊り下げ部材に回動可能に装着された座部材
    と、 一端側が前記吊り下げ部材に回動可能に軸着され、他端
    側に前記座部材を折り畳むための動力が伝達される動力
    伝達部が設けられたリンク部材と、 一端側が前記リンク部材の他端側に少なくとも二方向に
    回動可能に軸着され、他端側が座部材の裏面に少なくと
    も二方向に回動可能に軸着された座付ロッド棒とを具備
    することを特徴とする請求項1または2記載の索道装
    置。
  4. 【請求項4】 前記吊り下げ部材の上部に一端側で回動
    可能に軸着されたレバー部材と、 該レバー部材の他端側に回動可能に装着され、山麓側或
    いは山頂側の基地に設けられた斜面に沿い、前記レバー
    部材が回動できる範囲で上下方向に変位可能に設けられ
    たローラーと、 一端が前記レバー部材の前記ローラーが装着される他端
    側に連結され、他端が前記リンク部材の動力伝達部に連
    結されたワイヤとを具備することを特徴とする請求項3
    記載の索道装置。
  5. 【請求項5】 前記吊り下げ部材の座部材が回動可能に
    装着された上方に座席の背もたれ部が固定され、前記座
    部材が折り畳まれる際に鉛直方向より背もたれ部側に傾
    いて該背もたれ部に接する位置まで回動することを特徴
    とする請求項3または4記載の索道装置。
  6. 【請求項6】 一端側が前記吊り下げ部材に固定され、
    他端側が前記座部材に固定され、座部材が折り畳まれる
    方向へ付勢力を与える第1スプリングを具備することを
    特徴とする請求項3、4または5記載の索道装置。
  7. 【請求項7】 一端側が前記吊り下げ部材に固定され、
    他端側が前記レバー部材に固定され、該レバー部材に装
    着されたローラーを持ち上げる方向へレバー部材に付勢
    力を与える第2スプリングを具備することを特徴とする
    請求項4、5または6記載の索道装置。
  8. 【請求項8】 前記座部材反転部に設けられ、座部材を
    反転させる場合は前記ローラーが上方に変位すべく座席
    の進行方向に沿って上り勾配の斜面になり、座部材を反
    転して折り畳み状態にする必要のない場合或いは所定以
    上の重量が座席に乗せられている場合には水平状態にな
    るように、斜面の勾配が変更可能に設けられた反転用レ
    ール装置を具備することを特徴とする請求項4、5、6
    または7記載の索道装置。
  9. 【請求項9】 前記座部材回動部に設けられ、常時は前
    記ローラーが下方に変位すべく座席の進行方向に沿って
    下り勾配の斜面になり、座部材が着座状態にあって回動
    する必要のない場合には水平状態になるように、斜面の
    勾配が変更可能に設けられた回動用レール装置を具備す
    ることを特徴とする請求項4、5、6、7または8記載
    の索道装置。
  10. 【請求項10】 前記反転用レール装置または回動用レ
    ール装置は、 ローラーが接触して案内されるレール部と、 基地側に設けられ、前記レール部の勾配を変更可能に該
    レール部を回動可能に軸着するレール回動軸と、 所定の勾配位置に回動された前記レール部を、その勾配
    の変位を許容可能に保持すべく、一端側が基地側に固定
    され、他端側がレール部に固定されたダンパー装置と、 前記レール部を前記レール回動軸を中心にダンパー装置
    の保持力に抗して回動させるべく一端側が基地側に固定
    され、他端側がレール部に連繋されたシリンダ装置とを
    具備することを特徴とする請求項8または9記載の索道
    装置。
  11. 【請求項11】 前記回動用レール装置のローラーが接
    触して案内されるレール部が、上側レール部材と下側レ
    ール部材とによって構成され、それぞれが基地側に設け
    られた上側レール回動軸と下側レール回動軸に回動自在
    に固定され、前記上側レール部材は、ダンパー装置によ
    って常時は所定の下り勾配の上底面斜面を形成すると共
    に過負荷の加重が作用した際にはその勾配の変位を許容
    可能に保持され、前記下側レール部材は、ダンパー装置
    によって常時は所定の下り勾配の底面斜面を形成すると
    共に過負荷が作用した際にはその勾配の変位を許容可能
    に保持されたことを特徴とする請求項9記載の索道装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007118941A (ja) * 2005-10-28 2007-05-17 Innova Patent Gmbh 索道

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007118941A (ja) * 2005-10-28 2007-05-17 Innova Patent Gmbh 索道

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