JPH0839669A - 絵柄同調エンボス見当調整方法 - Google Patents

絵柄同調エンボス見当調整方法

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JPH0839669A
JPH0839669A JP19897894A JP19897894A JPH0839669A JP H0839669 A JPH0839669 A JP H0839669A JP 19897894 A JP19897894 A JP 19897894A JP 19897894 A JP19897894 A JP 19897894A JP H0839669 A JPH0839669 A JP H0839669A
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JP
Japan
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pattern
mark
embossing
register mark
register
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Application number
JP19897894A
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English (en)
Inventor
Akiyoshi Tsukimori
明美 月森
Hiroshi Matsubara
弘 松原
Osamu Senoo
修 妹尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロール状の転写シートと透明プラスチツクシ
ートを使用して印刷絵柄を転写すると同時に絵柄に同調
したエンボスを行う方法において、絵柄同調エンボスシ
ートの寸法が変化した場合においても印刷絵柄に同調し
たエンボスを行うことができる見当調整方法を提供する
ことである。 【構成】 絵柄同調エンボスシートの側端部に所定距離
をおいて転写ないしエンボスされるよに、絵柄見当マー
クとエンボス見当マークをそれぞれ設けると共に、流れ
方向に他のマーク等が存在しない側端部に同期用マーク
を設けることで、同期用マークを検知した信号に基づい
て、絵柄見当マークとエンボス見当マーク間の距離を検
知してそのズレを検出できるようにした絵柄同調エンボ
ス見当調整方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は絵柄同調エンボスにおけ
るエンボス見当の調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷絵柄とエンボスが同調した化粧シー
トとしては、平板プレス式のエンボス装置を使用して、
エンボス型の寸法と同一寸法で印刷絵柄が設けられた転
写シートを使用し、エンボス型と転写シートの印刷絵柄
との見当を合わせて、該転写シートの印刷絵柄が設けら
れた面に透明プラスチツクシートを重ね合わせて、透明
プラスチツクシート側からエンボス型を当接し加圧する
ことにより、透明プラスチツクシートの一方の面に印刷
絵柄を転写するのと同時に透明プラスチツクシートの他
面に、印刷絵柄と同調したエンボスを設ける絵柄同調エ
ンボスシートの製造方法は知られている。しかしなが
ら、上記の平板プレス式のエンボス装置による絵柄同調
エンボスシートの製造方法においては、エンボス型の寸
法と同一寸法の印刷絵柄が設けられた転写シートを製造
しなければならず、そのような転写シートを製造するに
は寸法安定性の優れた厚い転写シート基材を使用する必
要がありコスト高になる上に、エンボス型寸法と同一寸
法の印刷絵柄を印刷により設けることは技術的に極めて
難しいという問題がある。更に、手作業によりエンボス
型と上記転写シートの印刷絵柄の見当を合わせてエンボ
ス装置にセツトする必要がある。そのため、転写シート
が高価なものになる上に、手作業による製造のため非常
に作業性が悪く大量生産に向かないという欠点があつ
た。
【0003】上記の平板プレス式による絵柄同調エンボ
スシートの製造に代る方法として、ロール状の透明プラ
スチツクシートとロール状の転写シートを使用して透明
プラスチツクシートの片面に絵柄印刷層を転写すると同
時に、該透明プラスチツクシートの他面に前記絵柄印刷
層に同調したエンボスを施す絵柄同調エンボス方法につ
いて、本出願人が先に特願平5−115253号にて提
案した。上記の方法は、エンボスピツチより小さい絵柄
印刷ピツチで絵柄印刷層が設けられた転写シートを使用
し、該転写シートの該絵柄印刷層の設けられている面に
透明プラスチツクシートを重ね合わせ、エンボスロール
と加圧ロール間で加圧することにより、連続的に前記透
明プラスチツクシートの一方の面に前記絵柄印刷層を転
写すると同時に他方の面に前記絵柄印刷層に同調したエ
ンボスを施すに際して、前記転写シートにかかるテンシ
ヨンを調節することにより転写シートの寸法を変化させ
て前記絵柄印刷層とエンボスを同調させることを特徴と
する化粧シートの製造方法である。
【0004】上記の絵柄転写同調エンボス方法おいて、
絵柄とエンボスの見当制御装置として、グラビア輪転印
刷における印刷見当の調整に使用する自動見当制御装
置、例えば、太洋電器産業株式会社製のDH−860形
カラーコントローラを使用し、エンボス版に取付けたエ
ンコーダからの信号により見当マーク検知器のゲートを
開いて、絵柄見当マークとエンボス見当マークとの位置
ズレを検知してそのデータを転写シートのテンション制
御装置にフイードバツクして絵柄とエンボスの見当を合
わせる方法をとつている。しかしながら、熱可塑性のプ
ラスチツクシートに転写シートを使用して高温で加圧し
て絵柄印刷層の転写およびエンボスを行うために、絵柄
同調エンボスシートが完全に冷却されるまでの間で寸法
変化が生じ、絵柄同調エンボスシートの寸法にバラツキ
が生じるために、エンボス版に取付けたエンコーダから
の信号に同期させて見当マーク検知器のゲートを開いて
見当マークを検知しようとしても、見当マーク検知器の
ゲートが開いた時点で、絵柄見当マーク及びエンボス見
当マークが見当マーク検知器の視野内に納まらないこと
があつて絵柄見当マークとエンボス見当マークを確実に
検知することができず、正確に絵柄とエンボスを同調さ
せることができないという問題が発生する欠点があつ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ロー
ル状の転写シートおよび透明プラスチツクシートを使用
して印刷絵柄を転写すると同時に絵柄に同調したエンボ
スを行う方法において、絵柄同調エンボスシートの寸法
が変化してバラツキが発生した場合においても、見当マ
ーク検知器にて絵柄見当マークとエンボス見当マークを
正確に検知できるようにして、印刷絵柄に正確に同調し
たエンボスを行うことができる絵柄同調エンボスの見当
調整方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】転写シートを使用して透
明プラスチツクシートの片面に絵柄印刷層を転写すると
同時に、該透明プラスチツクシートの他面に前記絵柄印
刷層に同調したエンボスを施す絵柄同調エンボス方法に
おいて、絵柄同調エンボスシートにおける側端部の一定
位置に所定距離をおいて転写ないしエンボスされるよ
に、前記転写シートに絵柄見当マークを又エンボスロー
ルにエンボス見当マークをそれぞれ設けると共に、流れ
方向に他のマーク等が存在しない前記絵柄同調エンボス
シートの側端部に同期用マークを設け、該同期用マーク
を同期用マーク検知器により検知した信号に基づいて、
前記絵柄見当マークと前記エンボス見当マークとの間隔
を見当マーク検知器により検知し、前記絵柄見当マーク
と前記エンボス見当マークとの距離を基準値と比較して
ズレ値を算出し、該ズレ値に応じて転写シートのテンシ
ヨンを調整し前記絵柄印刷層にエンボスを同調させるこ
とを特徴とする絵柄同調エンボス見当調整方法である。
【0007】前記同期用マークを、流れ方向に線状に形
成された横方向見当マーク上に設けることを特徴とする
上記の絵柄同調エンボス見当調整方法である。
【0008】前記同期用マークを、前記絵柄見当マーク
ないしは前記エンボス見当マークと流れ方向の略同位置
に設けることを特徴とする上記の絵柄同調エンボス見当
調整方法である。
【0009】
【作用】エンボス版にエンコーダを設置して1回転に1
回信号を発し、その信号に同期させて見当マーク検知器
を作動させる方式ではなく、絵柄同調エンボスシートの
側端部における流れ方向に他の絵柄ないしマーク等が存
在しない領域に同期用マークを設け、その同期用マーク
を同期用マーク検知器にて検知した信号に基づいて、絵
柄見当マークとエンボス見当マークとの距離を確実に見
当マーク検知器にて検知することができるので、絵柄同
調エンボスシートにおける印刷とエンボスの見当のズレ
値を正確に検知し、見当のズレ値に基づいて転写シート
のテンシヨンを調整することにより、絵柄同調エンボス
シートにおける絵柄とエンボスの見当を正確に同調させ
ることができる。
【0010】
【実施例】以下、図面を引用して本発明を説明する。図
1は本発明の絵柄同調エンボス見当調整方法にて使用す
る装置の概略図、図2は転写シートの積層構成を示す
図、図3は絵柄同調エンボスシートの積層構成を示す
図、図4は本発明の第1実施例における側端領域のマー
ク配置を示す平面図、図5は本発明の第2実施例におけ
る側端領域のマーク配置を示す平面図、図6は本発明の
第3実施例における側端領域のマーク配置を示す平面図
であつて、1は転写シート、2は転写シート基材、3は
絵柄印刷層、4は着色樹脂層、5は絵柄同調エンボスシ
ート、6は透明プラスチツクシート、10a, 10b, 10c は
側端領域、11は同期用マーク、12は絵柄見当マーク、13
はエンボス見当マーク、14は印刷用見当マーク、15は印
刷見当トンボ、16はエンボス見当トンボ、17は横方向見
当マーク、21はエンボスロール、22は加圧ロール、23は
同期用マーク検知器、24は見当マーク検知器、25はテン
シヨン制御装置をそれぞれ表す。
【0011】本発明の絵柄同調エンボスに使用する装置
の概略は図1に示す通りであり、転写シート1は転写シ
ート給紙部26から出てテンシヨン制御装置25を通つてエ
ンボス部に送られる。一方、透明プラスチツクシート6
は透明プラスチツクシート給紙部27から出て予熱ドラム
28を通りエンボス部に送られる。転写シート1の絵柄印
刷層3及び着色樹脂層4のある面に透明プラスチツクシ
ート6を重ね合わせた状態で、透明プラスチツクシート
6面にエンボスロール21が当たるようにして、エンボス
ロール21と加圧ロール22間を通して加圧することによ
り、透明プラスチツクシート6の片面に絵柄印刷層3お
よび着色樹脂層4が転写されると同時に、透明プラスチ
ツクシート6の他面にエンボスが施される。その後、絵
柄同調エンボスシート5は転写シート基材2が積層され
たままの状態で、冷却ロール29にて冷却されて、同期用
マーク検知器23および見当マーク検知器24を通過し、そ
の際に同期用マーク検知器23にて同期用マーク11を検出
した信号に基づいて、見当マーク検知器24を作動させて
絵柄見当マーク12とエンボス見当マーク13のズレ値を検
知し、そのデータをテンシヨン制御装置25にフイードバ
ツクすることにより転写シート1のテンシヨンを調整し
て絵柄とエンボスを同調させ、巻取部30に巻取られて、
絵柄同調エンボスシートが製造される。上記装置におい
ては、駆動ロールからなるテンシヨン制御装置25を通す
ことにより、駆動されている加圧ロール22との周速の差
により転写シート1のテンシヨンを調整する方法を採用
しているが、テンシヨン制御装置25を使用せずに、転写
シート給紙装置26のブレーキを調整して転写シート1の
テンシヨンを制御するようにしてもよい。
【0012】本発明の絵柄同調エンボスで使用する転写
シート1の1例は、図2に示すように、転写シート基材
2に着色樹脂層4および絵柄印刷層3が形成された構成
からなり、完成した絵柄同調エンボスシート5の構成
は、図3に示すように、透明プラスチツクシート6の一
方の面には絵柄印刷層3および着色樹脂層4が転写印刷
方式により設けられると共に、透明プラスチツクシート
6の他方の面には絵柄印刷層3に同調した位置にエンボ
スが形成された構成がある。
【0013】本発明の絵柄同調エンボス見当調整方法の
第1実施例における絵柄同調エンボスシート5のマーク
の配置は図4に示す通りであり、中央が絵柄同調エンボ
ス部でありその両側にはそれぞれ側端領域10a 及び側端
領域10b が設定されている。側端領域10a には印刷用見
当マーク14と、印刷見当トンボ15とそれに重なるエンボ
ス見当トンボ16と、絵柄見当マーク12及びエンボス見当
マーク13が設けられ、上記絵柄見当マーク12とエンボス
見当マーク13は所定の距離を隔てた位置にくるように位
置決めされている。更に側端領域10a の外側には流れ方
向に線状をなす横見当マーク17が設けられており、横見
当マーク17が絵柄見当マーク12と並ぶ位置において一定
の長さで除去されて同期用マーク11を形成している。側
端領域10b にも側端領域10a におけると同様に、印刷見
当トンボ15とそれに重なるエンボス見当トンボ16が設け
られている。上記絵柄見当マーク12及びエンボス見当マ
ーク13の流れ方向の前後には一定の余白をとつておく必
要がある。印刷用見当マーク14と印刷見当トンボ15と絵
柄見当マーク12と同期用マーク11は共に転写シート1に
印刷時に設けられ、エンボス見当マーク13とエンボス見
当トンボ16は共にエンボス版に設けられ、転写・エンボ
スの時点で透明プラスチツクシート6に転写ないしエン
ボスされて形成されるものである。絵柄とエンボスが同
調した状態では印刷見当トンボ15とエンボス見当トンボ
16は完全に重なり、絵柄見当マーク12とエンボス見当マ
ーク13が所定の距離をおいて形成された状態となる。
【0014】上記の印刷用見当マーク14は転写シート1
を印刷により製造する際の流れ方向の印刷見当調整用の
ものであり刷り色の数だけマークが設けられている。ま
た印刷見当トンボ15は転写シート1を印刷する際の横方
向の見当を確認するためのものであると同時に、エンボ
ス見当トンボ16との重なりによりエンボス時の絵柄とエ
ンボスの同調の状態、特に幅方向の同調の状態を目視に
より確認するためのものである。横方向見当マーク17は
絵柄とエンボスの横方向の見当を合わせるためのもので
あり、エンボスロール21に対して転写シート1が幅方向
の所定位置にくるように調整される。絵柄見当マーク12
およびエンボス見当マーク13の形状は両者同一形状で、
見当マーク検知器24が検知し易い形状であれば任意であ
るが、例えば、見当マーク検知器24としてグラビア輪転
印刷にて用いられる前記の太洋電器産業株式会社製のD
H−860形カラーコントローラを使用する場合には、
1mm×10mmの大きさに設定される。また、同期用
マーク11の形状は、絵柄を印刷するインキの中の濃色イ
ンキで印刷された幅5mmの線状の横方向見当マーク17
を1mmの長さでカツトして濃色インキの非印刷部とし
て形成された長さが1mmで幅が5mmの形状である。
横方向見当マーク17を形成する濃色インキ部と濃色イン
キの非印刷部の境界を同期用マーク検知器23が検知して
信号を発生させることができる。横方向見当マーク17上
に濃色インキの非印刷部を形成する方法としては、横方
向見当マーク17を濃色インキ単色で印刷している場合に
は非印刷部は透明となるし、横方向見当マーク17を濃色
インキと白ベタインキ等の刷り重ねにて形成する場合に
は非印刷部を白色となり、いずれの場合においても、濃
色インキと透明部の境界ないしは濃色インキと白インキ
の境界を同期用マーク検知器23が容易に検知することが
できる。
【0015】エンボス見当マーク13およびエンボス見当
トンボ16は絵柄同調エンボスを行う際にエンボスにより
設けられるものであり、見当マーク検知器24により検知
し易くするために、エンボス見当マーク13およびエンボ
ス見当トンボ16はその周辺部と反射率の差が大きい程好
ましい。したがつて、エンボスされた部分がフラツトで
はなく1インチ当たり100線程度の細かい斜線状ない
しは碁盤目状のエンボスにより形成するのが好ましい。
実施例1においては、同期用マーク11を濃色の印刷イン
キで印刷された幅5mmの線状の横見当マーク17を1m
mの長さでカツトした濃色インキの非印刷部として形成
しているが、上記とは別の、横見当マーク17上の所定位
置に所定長さで別色のインキで刷り重ねて設けた同期用
マーク11としてもよい。その場合には、同期用マーク検
出器23による同期用マーク11の検知を容易にするため
に、横見当マーク17の上に刷り重ねる色は横見当マーク
17の色とのコントラストが大きく反射率の差の大きい色
を使用するのが好ましい。
【0016】絵柄見当マーク12及びエンボス見当マーク
13の設ける位置は、それらのマークの前後に所定の余白
部を取ると共に、絵柄見当マーク12とエンボス見当マー
ク13間の距離は、絵柄とエンボスが完全に同調した状態
で、一定の基準値になるように配置する必要があり、見
当マーク検知器24として上記の自動見当制御装置を使用
する場合には、絵柄見当マーク12とエンボス見当マーク
13間の距離は20mmに設定される。したがつて、絵柄
見当マーク12とエンボス見当マーク13間の距離が20m
mから前後すると、その前後した距離だけ絵柄とエンボ
スの見当がズレていることになる。また、絵柄見当マー
ク12及びエンボス見当マーク13と同期用マーク11の相対
的な位置に関しては、特に制限はないが、同期用マーク
検知器23と見当マーク検知器24の設置位置を、同期用マ
ーク11と絵柄見当マーク12及びエンボス見当マーク13と
の相対的な位置に合わせる必要があるため、図4に示す
ように絵柄見当マーク12と同期用マーク11が横に並ぶ位
置に設けて、同期用マーク検知器23と見当マーク検知器
24の位置を隣接させて、絵柄同調エンボスシートの端縁
部の位置に設置するのが好ましい。
【0017】図4に示す絵柄同調エンボスシート5にお
けるマークの配置の場合には、絵柄同調エンボスシート
5が下方に流れるとして、図1に示すように、同期用マ
ーク11と絵柄見当マーク12及びエンボス見当マーク13の
相対位置に対応させて、同期用マーク検知器23と見当マ
ーク検知器24とを隣接させて側端領域10a 側に設置され
ているので、絵柄同調エンボスシート5の流れ方向の寸
法が変化しても、同期用マーク検知器23からの信号に基
づいて見当マーク検知器24を作動させた時に、絵柄見当
マーク12及びエンボス見当マーク13が見当マーク検知器
24の視野内から外れることはないので、絵柄とエンボス
のズレを正確に且つ確実に検知できる。したがつて、そ
のデータをテンシヨン制御装置25にフイードバツクして
転写シート1のテンションを調整することにより、絵柄
印刷層3とエンボスを完全に同調させることができる。
【0018】本発明の絵柄同調エンボス見当調整方法の
第2実施例における絵柄同調エンボスシート5のマーク
の配置は図5に示す通りであり、中央に絵柄同調エンボ
ス部があつてその一方の側には側端領域10a が他方の側
には側端領域10b がそれぞれ設定されている。側端領域
10a には印刷用見当マーク14と、印刷見当トンボ15とそ
れに重なるエンボス見当トンボ16と、絵柄見当マーク12
及びエンボス見当マーク13とが、実施例1と同様の位置
に設けられている。側端領域10a の端縁側には流れ方向
に線状をなす横方向見当マーク17が設けられている。ま
た、側端領域10b には他のマーク等は一切設けずに同期
用マーク11のみが設けられている。絵柄見当マーク12と
同期用マーク11とは流れ方向の略同位置に設けられてい
る。絵柄見当マーク12およびエンボス見当マーク13の形
状は実施例1と同様であり1mm×10mmの大きさに
設定されており、同期用マーク11の形状は同期用マーク
検知器23にて検知可能な上記と同様の短冊状である。同
期用マーク11は周辺部との反射率の差が大きい方が好ま
しいので濃色インキを使用して印刷により形成されるの
が普通である。しかしながら、エンボスにより同期用マ
ーク11を形成するようにしてもよいことは勿論である。
【0019】図5に示す絵柄同調エンボスシート5にお
けるマークの配置の場合に、絵柄同調エンボスシート5
が下方に流れるとして、同期用マーク検知器23にて同期
用マーク11を検出して信号を発生させるために、絵柄見
当マーク12及びエンボス見当マーク13と同期用マーク11
の相対的な位置に対応させるべく、図1とは異なり、同
期用マーク検知器23と見当マーク検知器24が流れ方向同
位置の絵柄同調エンボスシート5の両端に設置すること
が必要である。同期用マーク検知器23と見当マーク検知
器24が流れ方向同位置にくるように設置することによ
り、絵柄同調エンボスシート5に寸法変化があつても、
その影響を受けず見当マーク検知器24にて同期用マーク
11を検知して信号を発し、その信号と同期させて見当マ
ーク検知器24を作動させることにより、絵柄見当マーク
12及びエンボス見当マーク13が見当マーク検知器24の視
野内から外れることはなく、確実に絵柄見当マーク12と
エンボス見当マーク13の相対位置のズレを検知すること
ができる。
【0020】本発明の絵柄同調エンボス見当調整方法の
第3実施例における絵柄同調エンボスシート5のマーク
の配置は図6に示す通りであり、中央に絵柄同調エンボ
ス部があり、その一方の側には側端領域10a 及び側端領
域10c が、また他方の側には側端領域10b がそれぞれ設
定されている。側端領域10a における印刷用見当マーク
14と印刷見当トンボ15とそれに重なるエンボス見当トン
ボ16と絵柄見当マーク12及びエンボス見当マーク13の位
置は実施例1ないし実施例2と同様である。側端領域10
a の外側には、流れ方向に線状をなす横方向見当マーク
17を介して側端領域10c が形成されており、側端領域10
c の絵柄見当マーク12と流れ方向の略同位置に同期用マ
ーク11が設けられている。側端領域10b には印刷見当ト
ンボ15とそれに重なるエンボス見当トンボ16が設けられ
ている。マークの形状は実施例1ないし実施例2と同様
である。第2実施例においては側端領域10b に他のマー
クは設けずに同期用マーク11のみが設けられているが、
横方向の絵柄とエンボスが同調しているかどうかを目視
にて確認するためには、側端領域10b に印刷見当トンボ
15と、絵柄とエンボスが同調した時にその上に重なるエ
ンボス見当トンボ16を設ける必要があり、同期用マーク
11を設けることができないので、側端領域10a の外側に
新たに側端領域10c を設定し、その側端領域10c 内に同
期用マーク11を設けた実施例3のマーク配置となる。
【0021】本発明の絵柄同調エンボス見当調整方法に
おいては、転写シート1にテンシヨンをかけて引き伸ば
し絵柄とエンボスの見当を合わせる方法をとつている。
したがつて、使用する転写シート1の絵柄印刷層3にお
ける絵柄印刷ピツチをエンボスピツチより小さくしてお
き、転写時に転写シート1にテンシヨンを掛けて引き伸
ばし絵柄印刷ピツチをエンボスピツチに合わした状態で
絵柄印刷層3の転写及びエンボスを行うことにより、絵
柄印刷層3と同調したエンボスが可能になる。絵柄印刷
層3における絵柄印刷ピツチはエンボスピツチより0〜
1.0%の範囲内で小さい絵柄印刷ピツチに設定するの
がよい。絵柄印刷幅とエンボス幅の関係についても、転
写シート1にテンシヨンを掛けて引き伸ばした場合、当
然絵柄印刷幅は縮むことになるので、絵柄印刷層3の幅
はエンボス幅より大きく設定しておく必要がある。絵柄
印刷層3の幅はエンボス幅より0〜0.5%大きく設定
するのがよい。転写シート1に設ける絵柄印刷層3の絵
柄印刷ピツチ及び絵柄印刷幅は転写シート基材の種類及
び厚さ、転写・エンボス条件によりその数値を適当に設
定することが必要である。
【0022】転写シート基材2としては、耐熱性、寸法
安定性に優れたプラスチツクフイルムが適当であり、ポ
リエチレンテレフタレートフイルム、2軸延伸ポリプロ
ピレンフイルム等が使用できるが、25〜50ミクロン
のポリエチレンテレフタレートフイルムが最適である。
絵柄印刷層3乃至着色樹脂層4に使用する樹脂は透明プ
ラスチツクシート5に接着性のよい樹脂であればよく、
透明プラスチツクシート5として透明ポリ塩化ビニルシ
ートを使用する場合は塩化ビニル系樹脂が適している。
【0023】実施例1 厚さ25ミクロンのポリエチレンテレフタレートフイル
ムにロールコート方式にて厚さ20ミクロンのポリ塩化
ビニル系樹脂からなる着色樹脂層を設け、該着色樹脂層
面にグラビア印刷にて木目の絵柄印刷層を設けると同時
に、上記フイルムの中央の木目絵柄部の一方の側端領域
には印刷用見当マークと、印刷見当トンボと、流れ方向
の前後に70mmの余白をおいて1mm×10mmの大
きさの短冊状の絵柄見当マークを設けると共に、上記の
各種マークよりもフイルムの端縁側に、木目柄を印刷す
るセピア色インキにて幅5mmの流れ方向に線状をなす
横見当マークを設け、その横見当マークの絵柄見当マー
クに隣接する位置にて横見当マークを1mmの長さでカ
ツトしてセピア色インキの非印刷部からなる同期用マー
ク11を設け、更に、転写シートの絵柄印刷ピツチをエン
ボスピツチより0.5%小さく、絵柄印刷幅をエンボス
巾より0.3%大きく印刷して転写シートを作製した。
一方エンボス版には中央部には木目絵柄に同調させる木
目調のエンボス凹凸が設けられ、一方の側端領域にはエ
ンボス見当トンボと1mm×10mmの大きさの短冊状
のエンボス見当マークを設け、他方の側端領域にはエン
ボス見当トンボを設けたエンボス版を作製した。上記の
転写シートとエンボス版を使用して絵柄転写同調エンボ
スを行い絵柄とエンボスが同調した時に、転写シートの
印刷用見当マークとエンボス版のエンボス見当マークが
20mmの距離を隔てる位置にくるように設定した。ま
た、絵柄とエンボスが同調した状態で、転写シートの印
刷用見当トンボとエンボス版のエンボス見当トンボがそ
れぞれ重なり合う位置に設けた。上記の転写シート及び
エンボス版を使用して、0.17mm厚さの透明ポリ塩
化ビニルシートに、予熱ドラム温度165℃、加圧ロー
ル温度170℃、エンボスロール温度60℃、ニツプ圧
25kg/cm2、速度10m/min の条件で、絵柄印刷層を透明
ポリ塩化ビニルシートの一方の面に転写すると同時に、
透明ポリ塩化ビニルシートの他方の面に絵柄印刷層に同
調した木目柄エンボスを施して絵柄同調エンボスシート
を作製した。絵柄転写エンボスの工程において、同期用
マーク検知器により、透明ポリ塩化ビニルシートに転写
された横方向見当マーク上に形成されている同期用マー
クを検出して信号を発生させ、その信号に同期させて見
当マーク検知器を作動させ透明ポリ塩化ビニルシートに
転写ないしエンボスされた印刷用見当マークとエンボス
見当マーク間の距離を検知して、正規の距離、即ち20
mmとの対比でズレが生じた場合には、そのデータをテ
ンシヨン制御装置にフイードバツクして転写シートのテ
ンシヨンを調節することにより、安定して木目絵柄印刷
層に同調した木目エンボスを施こすことができた。上記
の方法で作製した絵柄同調エンボスシートのエンボス面
にワイピングを行い、艶調整層を設けて、木目絵柄印刷
層と同調した木目調エンボスが施された天然木目に近い
意匠性の優れた化粧シートを連続で安定して製造するこ
とができた。
【0024】
【発明の効果】絵柄印刷ピツチをエンボスピツチより小
さく印刷した転写シートを使用して、透明プラスチツク
シートの一方の面に絵柄印刷層を転写すると同時に、他
方の面にエンボスを行うに際して、転写シートにテンシ
ヨンを掛けて引き伸ばし、絵柄印刷層とエンボスを同調
させる絵柄同調エンボス方法において、転写シートには
絵柄見当マークと、流れ方向に他のマーク等が存在しな
い側端領域に同期用マークとを設け、一方エンボス版に
はエンボス見当マークを設け、絵柄とエンボスが同調し
たときに、絵柄見当マークとエンボス見当マークとが所
定の距離を隔てた位置にくるように設定しておくことに
より、絵柄転写エンボス時に、同期用マークを同期用マ
ーク検知器にて検知して信号を発生させて、その信号と
同期をとつて見当マーク検知器を作動させて、絵柄見当
マークとエンボス見当マークとの距離を検知する絵柄同
調エンボス見当調整方法をとることにより、絵柄同調エ
ンボスシートに伸縮が発生して寸法が変化した場合にお
いても、絵柄見当マークとエンボス見当マークを確実に
検知することができるので、絵柄見当マークとエンボス
見当マーク間の間隔にズレがある場合には、転写シート
のテンシヨンを調整することにより、絵柄印刷層とエン
ボスとが完全に同調した絵柄同調エンボスシートを連続
的に製造することができる。上記の方法によれば、木目
絵柄と木目調エンボスが同調した、天然木目に近い意匠
性の優れた、化粧シートを低価格で製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の絵柄同調エンボス見当調整方法にて使
用する装置の概略図。
【図2】転写シートの積層構成を示す図。
【図3】絵柄同調エンボスシートの積層構成を示す図。
【図4】本発明の第1実施例における側端領域のマーク
配置を示す平面図。
【図5】本発明の第2実施例における側端領域のマーク
配置を示す平面図。
【図6】本発明の第3実施例における側端領域のマーク
配置を示す平面図。
【符号の説明】
1 転写シート 2 転写シート基材 3 絵柄印刷層 4 着色樹脂層 5 絵柄同調エンボスシート 6 透明プラスチツクシート 10a, 10b, 10c 側端領域 11 同期用マーク 12 絵柄見当マーク 13 エンボス見当マーク 14 印刷用見当マーク 15 印刷見当トンボ 16 エンボス見当トンボ 17 横方向見当マーク 21 エンボスロール 22 加圧ロール 23 同期用マーク検知器 24 見当マーク検知器 25 テンシヨン制御装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写シートを使用して透明プラスチツク
    シートの片面に絵柄印刷層を転写すると同時に、該透明
    プラスチツクシートの他面に前記絵柄印刷層に同調した
    エンボスを施す絵柄同調エンボス方法において、絵柄同
    調エンボスシートにおける側端部の一定位置に所定距離
    をおいて転写ないしエンボスされるよに、前記転写シー
    トに絵柄見当マークを又エンボスロールにエンボス見当
    マークをそれぞれ設けると共に、流れ方向に他のマーク
    等が存在しない前記絵柄同調エンボスシートの側端部に
    同期用マークを設け、該同期用マークを同期用マーク検
    知器により検知した信号に基づいて、前記絵柄見当マー
    クと前記エンボス見当マークとの間隔を見当マーク検知
    器により検知し、前記絵柄見当マークと前記エンボス見
    当マークとの距離を基準値と比較してズレ値を算出し、
    該ズレ値に応じて転写シートのテンシヨンを調整し前記
    絵柄印刷層にエンボスを同調させることを特徴とする絵
    柄同調エンボス見当調整方法。
  2. 【請求項2】前記同期用マークを、流れ方向に線状に形
    成された横方向見当マーク上に設けることを特徴とする
    請求項1記載の絵柄同調エンボス見当調整方法。
  3. 【請求項3】前記同期用マークを、前記絵柄見当マーク
    ないしは前記エンボス見当マークと流れ方向の略同位置
    に設けることを特徴とする請求項1記載の絵柄同調エン
    ボス見当調整方法。
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