JPH0837736A - 組電池の制御装置 - Google Patents

組電池の制御装置

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JPH0837736A
JPH0837736A JP17517594A JP17517594A JPH0837736A JP H0837736 A JPH0837736 A JP H0837736A JP 17517594 A JP17517594 A JP 17517594A JP 17517594 A JP17517594 A JP 17517594A JP H0837736 A JPH0837736 A JP H0837736A
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battery
temperature
voltage
assembled battery
batteries
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JP17517594A
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English (en)
Inventor
Susumu Komiyama
晋 小宮山
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電池寿命の劣化を低減し、かつ組電池としての
放電容量の低下も補うことの出来る組電池の制御装置を
提供する。 【構成】組電池3を構成する各電池の電圧と温度を検出
し、各電池の内部抵抗の温度依存性に応じて、充放電時
における各電池の電圧が等しくなるような各電池の温度
を設定するバッテリ・コントローラ1と、その設定され
た温度となるように、組電池3を構成する各電池の温度
を個別に制御する温度制御素子8と、を設け、充電時や
放電時に、各電池の温度を制御してその内部抵抗を変
え、組電池を構成する各電池の電圧が等しくなるように
制御する組電池の制御装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二次電池を直列もしく
は直並列に接続した組電池の充放電時の特性を制御する
技術に関する。
【0002】
【従来技術】電気自動車等の動力源として用いる二次電
池としては、一般に、複数個の電池を必要な容量に相当
する分だけ直列もしくは直並列に接続した組電池が用い
られる。なお、単位電池(セル)を複数個一つのパッケ
ージに収納したものをモジュールと呼び、一般にはこの
モジュールを必要数だけ接続して用いる。上記のごとき
組電池を充電する方法としては、例えば、図9の特性図
に示すような定電流・定電圧充電方式が用いられる。す
なわち、組電池全体としての電圧が予め設定した所定電
圧に達するまでは一定の電流で定電流充電し、上記所定
電圧に達した後は、その電圧を保って定電圧充電を行な
い、定電圧充電移行後に所定時間が経過した時点で充電
を終了する方式である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のごとき
充電方法では、組電池全体としての電圧を基準として制
御を行なっているので、次のごとき問題がある。すなわ
ち、上記の充電方法では、直列に接続された各モジュー
ルの特性が均一であると仮定し、組電池全体としての印
加電圧をモジュールの個数で割った電圧が各モジュール
に印加されるものとしているが、各モジュールに実際に
印加される電圧は、各モジュール毎の内部抵抗やDOD
(放電深度:全放電で100%、満充電で0%)のバラ
ツキによって異なっている。そのため、組電池全体とし
ての電圧を図9に示すように過電圧や電圧不足が生じな
いように制御しても、各モジュールに実際に印加される
電圧は、図10に示すように、過電圧や電圧不足が生じ
ることになる。鉛−酸電池等の二次電池は、過充電や過
放電を行なうと、転極が生じて寿命に著しい悪影響を及
ぼす。そのため、過電圧が印加されたモジュールは寿命
が低下し、また、充電不足を生じたモジュールがある
と、組電池全体としての放電容量(放電可能な電気量)
が低下することになる。特に組電池の場合には、各モジ
ュールの放電容量にバラツキがあると、放電時には、放
電容量の小さくなった電池は早く放電終了して過放電状
態となり、この過放電になっている電池が他の電池の負
荷となって、全ての電池がDOD100%にならないう
ちに電圧が低下し、組電池としては放電終了になってし
まう。一方、充電時には、放電時にDOD100%にな
らなかった電池が先にDOD0%に達して電圧が上昇
し、充電が終了してしまうが、放電時に過放電になった
電池はDOD0%にならないままで充電が終了するの
で、DODの差は広がり、各電池の放電容量の差も広が
る。したがって、充放電を繰り返すと、放電容量の小さ
かった電池は常に充電不足になるので、組電池全体とし
ての放電容量が減少すると共に、過放電、充電不足を繰
り返すので寿命的にも劣化して行く。上記のように、組
電池全体としての電圧に基づいて充放電を制御する方法
では、過放電や充電不足によって放電容量が低下すると
共に寿命も低下するという問題があった。
【0004】本発明は、上記のような従来技術の問題を
解決するためになされたものであり、電池寿命の劣化を
低減し、かつ組電池としての放電容量の低下も補うこと
の出来る組電池の制御装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明においては、特許請求の範囲に記載するよう
に構成している。すなわち、請求項1に記載の発明にお
いては、複数の二次電池を直列もしくは直並列に接続し
た組電池を充電する装置において、上記組電池を構成す
る各電池の電圧を検出する電圧検出手段と、上記組電池
を構成する各電池の温度を検出する温度検出手段と、上
記電圧検出手段と上記温度検出手段の検出結果に基づ
き、各電池の内部抵抗の温度依存性に応じて、充電時に
おける各電池の電圧が等しくなるような各電池の温度を
設定する演算手段と、上記演算手段で設定された温度と
なるように、上記組電池を構成する各電池の温度を個別
に制御する温度制御手段と、を備えるように構成してい
る。なお、上記の構成は、例えば図1および図3の実施
例に相当し、上記各手段は例えば図1における下記の部
分に相当する。すなわち、組電池は組電池3に、充電装
置は充電器2に、電圧検出手段は電圧センサ6に、温度
検出手段は温度センサ7に、演算手段はバッテリ・コン
トローラ1に、温度制御手段は温度制御素子8に、それ
ぞれ相当する。
【0006】次に、請求項2に記載の発明は、複数の二
次電池を直列もしくは直並列に接続した組電池から負荷
に放電する装置において、上記組電池を構成する各電池
の電圧を検出する電圧検出手段と、上記組電池を構成す
る各電池の温度を検出する温度検出手段と、上記電圧検
出手段と上記温度検出手段の検出結果に基づき、各電池
の内部抵抗の温度依存性に応じて、放電時における各電
池の電圧が等しくなるような各電池の温度を設定する演
算手段と、上記演算手段で設定された温度となるよう
に、上記組電池を構成する各電池の温度を個別に制御す
る温度制御手段と、を備えるように構成している。な
お、上記の構成は、例えば図1および図5の実施例に相
当し、上記各手段は例えば図1における下記の部分に相
当する。すなわち、組電池は組電池3に、負荷はパワー
ヘッド11とモータ12の部分に、電圧検出手段は電圧
センサ6に、温度検出手段は温度センサ7に、演算手段
はバッテリ・コントローラ1に、温度制御手段は温度制
御素子8に、それぞれ相当する。
【0007】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
に記載の発明において、上記組電池を構成する各電池か
らスイッチング手段を介して上記温度制御手段へ電力を
送る回路を備え、上記演算手段は、上記各電池中で電圧
の高い電池から順に上記スイッチング手段を制御して上
記温度制御装置に電力を送り、上記温度制御手段は、上
記電圧の高い電池の電力を用いて上記組電池を構成する
各電池の温度を個別に制御するものである。なお、上記
の構成は、例えば図4および図5の実施例に相当し、例
えば、スイッチング手段は図4のスイッチング手段20
に、電力を送る回路はスイッチング手段20とDC−D
Cコンバータ21からなる回路に、それぞれ相当する。
【0008】次に、請求項4に記載の発明は、請求項1
〜請求項3に記載の発明において、上記組電池は、各電
池を個別に収納する金属ケースと、上記各金属ケースを
熱的に隔離された状態で収納する断熱材ケースとからな
る収納手段に納められ、かつ、上記温度制御手段は、上
記各金属ケース毎に個別に熱的に結合され、各電池の温
度を個別に制御するように構成されたものである。な
お、上記の構成は、例えば図2の実施例に相当する。
【0009】
【作用】まず、請求項1の発明は、充電時における構成
を示すものであり、組電池を構成する各電池(セルまた
はモジュール)の電圧と温度とを検出し、各電池に実際
に印加される電圧が等しくなるように、各電池の温度を
制御するものである。後記図6で説明するごとく、電池
の内部抵抗は、温度に応じて変化する特性がある。した
がって、各電池の温度を制御してその内部抵抗を変えて
各電池の電圧が等しくなるように制御すれば、全ての電
池について前記図10に示した理想的な充電電圧波形に
制御することが出来る。
【0010】次に、請求項2の発明は、放電時における
構成を示すものであり、基本的には、請求項1と同様
に、各電池の電圧が等しくなるように各電池の温度を制
御するものである。このようにして各電池の電圧を均等
化することにより、放電末期に放電終止電圧以下になる
電池が発生するのを防止することが出来、各電池の電力
を有効に活用することが出来るので、組電池全体として
の放電容量を増加させることが出来ると共に電池の寿命
も延ばすことが出来る。
【0011】また、請求項3の発明は、請求項2におい
て、温度制御手段を駆動する電力を、各電池中で電圧の
高い電池から順に供給するように構成したものである。
このように構成すれば、放電容量の大きな電池の電力を
消費させることが出来るので、単に温度制御のみを行な
った場合よりも、短時間で各電池間のバラツキを解消
し、電圧を均等化することが出来る。なお、上記の電力
を供給する電池の数は、温度制御手段を駆動する電力の
大きさに応じて変わり、必要な電力に相当する分だけ電
圧の高い順に1個もしくは複数個の電池から供給され
る。
【0012】また、請求項4の発明は、組電池を収納す
るケースの具体的な構成を示すものであり、各電池毎に
金属ケースと温度制御手段を設け、それらを熱的に隔離
された状態で収納する断熱材ケースに納めるように構成
したものである。上記のように、熱伝導率のよい金属ケ
ースに温度制御手段を設けて電池を効率よく温度制御
し、かつ電池毎に断熱材ケースで隔離する構成としたこ
とにより、各電池毎にその温度を個別に、かつ効率よく
制御することが出来る。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。図1は本発明の一実施例のブロック図である。図
1において、1はバッテリ・コントローラ(詳細後述)
であり、例えばコンピュータとアナログ回路等から構成
される。2は定電流充電および定電圧充電が可能な充電
器であり、例えば交流の商用電源を所望の充電電圧に変
圧し、直流に変換して出力する装置である。3は複数の
モジュール(二次電池:例えば鉛−酸電池やリチウム電
池)を直列に接続した組電池、4は充電電圧(充電器2
の出力端子電圧)を検出する充電電圧センサ、5は組電
池に流れる充電電流を検出する充電電流センサ、6は組
電池3を構成する各モジュールの端子電圧を検出する電
圧センサである。なお、電圧センサ6は各モジュール毎
に設けられているが、図1においては、バッテリ・コン
トローラ1で電圧を判断するので、単に各モジュールの
端子電圧をバッテリ・コントローラ1に接続する結線と
して表示している。また、7は組電池3を構成する各モ
ジュールの温度を検出する温度センサ、8は各モジュー
ル毎に設けられた温度制御素子である。この温度制御素
子8は、例えばペルチェ効果を用いた素子であり、流す
電流の方向に応じて吸熱動作または発熱動作を行なって
各モジュールの温度を個別に制御する。また、9はバッ
テリ・コントローラ1を駆動するための電源となるDC
−DCコンバータ、10はNFB(NO FUSE BRAKER:ヒ
ューズのないブレーカ)、11はモータ駆動用のパワー
ヘッド(例えばインバータ)、12は例えば電気自動車
駆動用のモータである。なお、上記10〜12は、組電
池3の放電時の負荷回路であり、充電中はNFB10に
よって切り離されている。また、図1中に黒太線で記載
した結線は、充電電流の経路を示し、充電器2の出力端
子から各モジュールを直列に通るようになっている。
【0014】次に、図2は、組電池3を収納するバッテ
リ・ケースの一実施例の斜視図である。この例は、16
個のモジュール(バッテリ)からなる組電池を収納する
ケースを示す。図2において、13はモジュール単体、
14は温度制御素子(図1の8に相当)、15は金属ケ
ース、16は断熱材ケース、17はモジュール13の端
子、18は温度センサ(図1の7に相当)である。各モ
ジュール13は、例えば6個のセルから構成され、それ
らが一つの金属ケース15に納められ、この金属ケース
15には温度制御素子14が熱的に結合して設けられて
いる。この金属ケース15は断熱材ケース16に納めら
れており、各金属ケースは熱的に隔離され、したがって
各モジュールは熱的に結合しない構造になっている。ま
た、各モジュール13毎に温度センサ14が設けられ、
各モジュールの温度を図1のバッテリ・コントローラ1
へ送るようになっている。そしてバッテリ・コントロー
ラ1からの信号によって、温度制御素子14が発熱もし
くは吸熱し、各モジュールの温度を個別に制御する。上
記のように、熱伝導率のよい金属ケース15に温度制御
素子14を設けてモジュールの温度を効率よく制御し、
かつ各モジュールを納めた金属ケース毎に断熱材ケース
で隔離する構成としたことにより、各モジュール毎にそ
の温度を個別に、かつ効率よく制御することが出来る。
【0015】次に、図3は、図1のバッテリ・コントロ
ーラ1における制御を示すフローチャートの一実施例図
である。以下、図3に基づいて図1に示した装置の作用
を説明する。図3において、ステップS1で、充電開始
と同時に制御フローが開始される。まず、ステップS2
では、充電器2から組電池3全体に供給される充電電圧
Vと充電電流I(図1の4および5の出力)を入力す
る。次に、ステップS3では、上記の充電電圧Vと充電
電流Iから、充電状態が定電流充電モード(CC)か定
電圧充電モード(CV)かを判断し、定電流充電モード
の場合はステップS4へ行き、定電圧充電モードの場合
にはステップS5へ行く。なお、上記の判断は、検出し
た電流値Iが予め設定した定電流充電時の値に一致すれ
ば定電流充電モード、それ以下の値であれば定電圧充電
モードである、と判断する。
【0016】ステップS4では、各モジュール当たりの
印加電圧V*として、充電器の電圧Vをモジュールの個
数nで割った値、すなわちV*=V/nに設定する。一
方、ステップS5では、各モジュール当たりの印加電圧
V*として、定電圧充電モードとして予め定められた値
1、すなわちV*=V1に設定する。次に、ステップS
6では、k=1(ただし1≦k≦n)として1番目のモ
ジュールを選択し、ステップS7で、選択されたモジュ
ールについて実際の充電電圧Vkと温度Tkを入力する。
この値としては、図1の電圧センサ6と温度センサ7の
信号を用いる。
【0017】次に、ステップS8では、選択されたモジ
ュール(この場合は1番目)の温度制御を行なうため、
温度制御素子に流す電流値(正負の方向を含む)I*を
算出する。この電流値I*は下記(数1)式に基づいて
算出する。 I*=a(Vk−V*) …(数1) ただし、a:比例定数 上記のように、温度制御素子に流す電流値I*は、当該
モジュールに印加されている充電電圧Vkと各モジュー
ルに印加すべき電圧V*との差に比例定数aを乗じた値
である。また、上記の印加すべき電圧V*は、上記ステ
ップS4またはS5で設定した値であり、定電流充電モ
ードと定電圧充電モードとで異なった値である。
【0018】バッテリの内部抵抗は、図6に示すように
温度が上昇すると低下する特性があり、また、温度制御
素子の特性は、図7に示すように、或る範囲内では電流
に比例した特性となる。したがって、上記(数1)式に
示すように、電流値I*を設定し、各モジュールの温度
を制御してその内部抵抗を変えて各モジュールのバラツ
キを解消するように制御する。すなわち、過電圧が印加
されているモジュールについては、その温度を上げて内
部抵抗を低下させ、それによって印加される電圧を低下
させる。逆に、電圧不足のモジュールについては、その
温度を下げて内部抵抗を上昇させ、それによって印加さ
れる電圧を上昇させる。このように制御することによ
り、全てのモジュールについて図10に示した理想的な
充電電圧波形に制御することが出来る。なお、モジュー
ルの温度をあまり高温や低温にすると、二次電池の機能
が低下するおそれがあるので、上記(数1)式の電流値
I*には所定の制限を設けることが望ましい。例えば、
モジュールの温度範囲として10〜50℃程度の範囲内
で変化させるように電流値I*の制限値を設定する。ま
た、前記図6の特性は、鉛−酸電池の特性を示したが、
リチウム電池のような他の形式の二次電池でも、内部抵
抗が温度に応じて変化する特性を有するものであれば、
本発明を適用することが出来る。
【0019】次に、ステップS9では、kがnに達した
か否かを判別し、“NO”の場合にはステップS11
で、kを1だけ歩進させてステップS7以下を繰り返
す。そしてkがnに達した場合、すなわち全てのモジュ
ールについて温度制御が終了した場合には、ステップS
10で充電終了か否かを判別し、“NO”の場合にはス
テップS1へ戻って全フローを繰り返す。なお、充電終
了の判断は、例えば、下記〜のいずれかの条件が満
足された場合に充電終了と判断する。 定電流充電モードから定電圧充電モードに切り換わっ
てから所定時間(例えば4時間)が経過した場合。 定電圧充電モードににおける充電電流が所定値(例え
ば1A)以下に低下した場合。 充電量が放電量の120%となった場合。 なお、各モジュール間における電圧のバラツキは、定電
圧充電モード(CV)の方が大きくなるので、その場合
についてのみ上記の温度制御を行なうようにしても有効
である。しかし、定電流充電モード(CC)の場合にお
いても、その終期、すなわち定電圧充電モードに移行す
る直前では、かなりの電圧のバラツキが生じるので、定
電流充電モードでも上記のごとき温度制御を行なった方
が効果が大きい。
【0020】次に、放電時の制御について説明する。な
お、装置の構成は前記図1と同様である。図8は、放電
中の各モジュールの電圧特性を示す特性図である。図8
に示すように、各モジュールの電圧にバラツキがあるた
め、モジュール1の特性のように、放電終止電圧以下に
なってしまうものや、モジュール2の特性のように、放
電終止電圧に至らず、容量が残ってしまうものが生じ
る。そのため、全モジュールの平均電圧よりも電圧の高
いモジュールは、温度制御素子を用いて温度を低下さ
せ、内部抵抗値を上げることによって出力電圧値を低下
させる。逆に、電圧の低いモジュールについては、温度
制御素子を用いて温度を上昇させ、内部抵抗値を低下さ
せることによって出力電圧を上昇させる。このようにし
て各モジュールの電圧を均等にすることにより、放電末
期に放電終止電圧以下になるモジュールが発生するのを
防止することが出来、各モジュールの電力を有効に活用
することが出来るので、組電池全体としての放電容量を
増加させることが出来ると共に電池の寿命も延ばすこと
が出来る。
【0021】上記のように温度制御素子を駆動する場合
の電力については、他のバッテリ等から供給してもよい
が、組電池内の各電池の電圧に応じて、電圧の高い電池
から供給するとよい。以下、説明する。図4は、放電時
における温度制御素子の電力供給回路を示す結線図であ
る。図4において、モジュール1〜モジュール4は、図
1の組電池3を構成する各電池である。なお、この各モ
ジュールには、それぞれ温度制御素子が設けられている
が、図示を省略している。また、20はそれぞれのモジ
ュールの端子に接続されたスイッチング素子(例えばト
ランジスタ)、21はそれぞれのモジュール毎に設けら
れたDC−DCコンバータである。各モジュールの端子
は、各スイッチング素子20を介して各DC−DCコン
バータ21に接続され、DC−DCコンバータ21の出
力が図1のバッテリ・コントローラ1を介して温度制御
素子の電力源として接続されている。また、各スイッチ
ング素子20は、バッテリ・コントローラ1からの信号
によってオン−オフが制御される。その他の部分の構成
は、前記図1と同様である。
【0022】なお、図4において、各DC−DCコンバ
ータ21のそれぞれの入力端子には、組電池として直列
に接続されている各モジュールがそれぞれ接続されてい
るため、各入力端子の電位は異なっている。しかし、各
DC−DCコンバータの出力端子は、全てのDC−DC
コンバータが並列に接続されているため、電位は等しく
なる。そのため、DC−DCコンバータの入出力間で電
位差が発生することになるので、使用するDC−DCコ
ンバータとしては入出力間が絶縁された絶縁型DC−D
Cコンバータを用いる必要がある。また、上記のよう
に、各モジュールの電位とバッテリコントローラ1の電
位との間に差が存在するため、各スイッチング素子20
とバッテリコントローラ1、および図1の電圧センサ6
とバッテリコントローラ1間もフォト・カプラやアイソ
レーション・アンプ等を用いて電気的に絶縁しておく必
要がある。
【0023】次に、図5は、放電時におけるバッテリ・
コントローラ1の制御内容を示すフローチャートの一実
施例図である。図5において、ステップS20で、放電
開始と同時に制御フローが開始される。まず、ステップ
S21では、組電池全体の電圧Vを検出する。次に、ス
テップS22では、上記の電圧Vをモジュールの数nで
割ることにより、各モジュール当たりの平均電圧V'を
算出する。すなわち、V'=V/nである。ステップS
23では、k=1(ただし1≦k≦n)として1番目の
モジュールを選択し、ステップS24で、選択されたモ
ジュールの電圧Vkと温度Tkを入力する。この値は、図
1の電圧センサ6と温度センサ7の信号を用いる。次
に、ステップS25では、選択されたモジュール(この
場合は1番目)の温度制御を行なうため、温度制御素子
に流す電流値(正負の方向を含む)Ik'を算出する。こ
の電流値Ik'は下記(数2)式に基づいて算出する。 Ik'=b(Vk−V') …(数2) ただし、b:比例定数 上記のように、温度制御素子に流す電流値Ik'は、当該
モジュールの電圧Vkと平均電圧V'との差に比例定数b
を乗じた値である。この場合には、前記のように、全モ
ジュールの平均電圧V'よりも電圧の高いモジュール
は、温度制御素子を用いて温度を低下させ、内部抵抗値
を上げることによって電圧値を低下させ、逆に、電圧の
低いモジュールについては、温度制御素子を用いて温度
を上昇させ、内部抵抗値を低下させることによって電圧
を上昇させる。このようにして各モジュールの電圧を均
等にするように電流値Ik'を設定する。ただし、モジュ
ールの温度をあまり高温や低温にすると、二次電池の機
能が低下するおそれがあるので、上記(数2)式の電流
値Ik'には所定の制限を設けることが望ましい。例え
ば、モジュールの温度範囲として10〜50℃程度の範
囲内で変化させるように電流値Ik'の制限値を設定す
る。
【0024】次に、ステップS26では、kがnに達し
たか否かを判別し、“NO”の場合にはステップS27
で、kを1だけ歩進させてステップS23以下を繰り返
す。そしてkがnに達した場合、すなわち全てのモジュ
ールについて温度制御のための電流設定が終了した場合
には、ステップS28へ移行する。ステップS28で
は、各モジュールの電圧Vkについて高い方から順番付
けを行なう。そしてステップS29では、上記ステップ
S25で求めた各電流値Ik'を流すための全電力Pthを
下記(数3)式に基づいて演算する。 Pth=ΣPk(Ik') …(数3) ただし、Pk(Ik'):k番目のモジュールの温度制御素
子に電流Ik'を流した場合に必要な電力 次に、ステップS30では、上記の電力Pthを供給する
ために必要なDC−DCコンバータの数n'を下記(数
4)式に基づいて算出する。 n'≧Pth/Pkdc …(数4) ただし、Pkdc:DC−DCコンバータ1個当たりの最
大供給電力 次に、ステップS31では、上記ステップS28で求め
たモジュール電圧Vkの順番の応じて、高い方から上記
n'個だけのDC−DCコンバータを作動させる信号を
出力する。具体的には、該当するDC−DCコンバータ
についてスイッチング素子20をオンにする信号を送
る。次に、ステップS32では、組電池の電圧Vが放電
終止電圧に達したか否かを判断し、“NO”の場合には
ステップS20へ戻って全フローを繰り返し、“YE
S”の場合には制御を終了する。
【0025】上記のように、温度制御素子を駆動する電
力を、各モジュール中の電圧の高いモジュールから順に
供給するように構成すれば、放電容量の大きなモジュー
ルの電力を消費させることが出来るので、単に温度制御
を行なった場合よりも、短時間で各モジュール間のバラ
ツキを解消し、電圧を均等化することが出来る。なお、
組電池全体の電力を用いて温度制御素子を駆動する場合
には、放電容量の小さなモジュールの電力も温度制御用
に消費されてしまうので、バラツキの解消が遅れると共
に、本来の負荷、例えば電気自動車駆動用の電力が減少
してしまうが、本実施例の場合には、放電容量の小さな
モジュールの電力は電気自動車駆動用にのみ使用される
ので、航続距離を延ばすことが出来る。さらに、電気自
動車の補機類(空調機や各種表示器等)への電力供給源
となるバッテリにも上記と同様の制御を行なえば、各モ
ジュール間のバラツキの解消と航続距離延長効果をさら
に向上させることが出来る。
【0026】なお、これまでの説明においては、組電池
として複数の電池を直列に接続した場合について例示し
たが、複数の電池を直並列に接続した場合は、次のよう
に適用すればよい。すなわち、複数の電池を直列に接続
したものを複数個並列に接続した直並列接続の場合は、
それぞれの直列接続電池毎に、前記図3または図5の制
御を行なう。また、複数の電池を並列に接続したものを
複数個直列に接続した直並列接続の場合は、各並列接続
部分を一つの電池として上記の制御を行なえばよい。
【0027】
【発明の効果】以上説明したごとく、請求項1の発明に
おいては、充電時に、組電池を構成する各電池に実際に
印加される電圧が等しくなるように、各電池の温度を制
御するように構成したことにより、全ての電池について
理想的な充電電圧波形に制御することが出来る。そのた
め過充電や充電不足になる電池がなくなるので、組電池
全体としての放電容量を向上させることが出来ると共
に、電池の寿命も延長することが出来るという効果が得
られる。また、請求項2の発明においては、放電時に、
各電池の出力電圧が等しくなるように各電池の温度を制
御するように構成したことにより、放電末期に放電終止
電圧以下になる電池が発生するのを防止することが出
来、各電池の電力を有効に活用することが出来るので、
組電池全体としての放電容量を増加させることが出来る
と共に電池の寿命も延ばすことが出来る、という効果が
得られる。また、請求項3の発明においては、放電時
に、温度制御手段を駆動する電力を、各電池中で電圧の
高い電池から順に供給するように構成したことにより、
放電容量の大きな電池の電力を消費させることが出来る
ので、単に温度制御を行なった場合よりも、短時間で各
電池間のバラツキを解消し、電圧を均等化することが出
来る、という効果が得られる。また、請求項4の発明に
おいては、熱伝導率のよい金属ケースに温度制御手段を
設けて電池を効率よく温度制御し、かつ電池毎に断熱材
ケースで隔離する構成としたことにより、各電池毎にそ
の温度を個別に、かつ効率よく制御することが出来る、
という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のブロック図。
【図2】本発明における電池収納構造の一実施例を示す
斜視図。
【図3】本発明の第1の実施例における演算処理内容を
示すフローチャート。
【図4】本発明の第2の実施例の結線図。
【図5】本発明の第2の実施例における演算処理内容を
示すフローチャート。
【図6】電池の内部抵抗値と温度との関係を示す特性
図。
【図7】温度制御素子の特性図。
【図8】組電池の放電特性図。
【図9】組電池の充電電圧・電流波形を示す特性図。
【図10】従来の充電時における電圧のバラツキを示す
特性図。
【符号の説明】
1…バッテリ・コントローラ 11…パワーヘッ
ド(インバータ) 2…充電器 12…負荷となる
モータ 3…組電池 13…モジュール
単体 4…充電電圧センサ 14…温度制御素
子 5…充電電流センサ 15…金属ケース 6…電圧センサ 16…断熱材ケー
ス 7…温度センサ 17…モジュール
13の端子 8…温度制御素子 18…温度センサ 9…DC−DCコンバータ 20…スイッチン
グ素子 10…NFB(NO FUSE BRAKER) 21…DC−D
Cコンバータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の二次電池を直列もしくは直並列に接
    続した組電池を充電する装置において、 上記組電池を構成する各電池の電圧を検出する電圧検出
    手段と、 上記組電池を構成する各電池の温度を検出する温度検出
    手段と、 上記電圧検出手段と上記温度検出手段の検出結果に基づ
    き、各電池の内部抵抗の温度依存性に応じて、充電時に
    おける各電池の電圧が等しくなるような各電池の温度を
    設定する演算手段と、 上記演算手段で設定された温度となるように、上記組電
    池を構成する各電池の温度を個別に制御する温度制御手
    段と、 を備えたことを特徴とする組電池の制御装置。
  2. 【請求項2】複数の二次電池を直列もしくは直並列に接
    続した組電池から負荷に放電する装置において、 上記組電池を構成する各電池の電圧を検出する電圧検出
    手段と、 上記組電池を構成する各電池の温度を検出する温度検出
    手段と、 上記電圧検出手段と上記温度検出手段の検出結果に基づ
    き、各電池の内部抵抗の温度依存性に応じて、放電時に
    おける各電池の電圧が等しくなるような各電池の温度を
    設定する演算手段と、 上記演算手段で設定された温度となるように、上記組電
    池を構成する各電池の温度を個別に制御する温度制御手
    段と、 を備えたことを特徴とする組電池の制御装置。
  3. 【請求項3】上記組電池を構成する各電池からスイッチ
    ング手段を介して上記温度制御手段へ電力を送る回路を
    備え、 上記演算手段は、上記各電池中で電圧の高い電池から順
    に上記スイッチング手段を制御して上記温度制御装置に
    電力を送り、上記温度制御手段は、上記電圧の高い電池
    の電力を用いて上記組電池を構成する各電池の温度を個
    別に制御するものである、ことを特徴とする請求項2に
    記載の組電池の制御装置。
  4. 【請求項4】上記組電池は、各電池を個別に収納する金
    属ケースと、上記各金属ケースを熱的に隔離された状態
    で収納する断熱材ケースとからなる収納手段に納めら
    れ、かつ、上記温度制御手段は、上記各金属ケース毎に
    個別に熱的に結合され、各電池の温度を個別に制御する
    ように構成されたものである、ことを特徴とする請求項
    1乃至請求項3の何れかに記載の組電池の制御装置。
JP17517594A 1994-07-27 1994-07-27 組電池の制御装置 Pending JPH0837736A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100373240B1 (ko) * 1997-04-16 2003-04-21 기아자동차주식회사 전기자동차의 배터리 충전장치
JPWO2011102241A1 (ja) * 2010-02-16 2013-06-17 三菱電機株式会社 セル容量調整装置
JP2019068576A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 株式会社第一興商 充電制御装置

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