JPH0836741A - 磁気記録媒体および新規クラウンエーテル系化合物 - Google Patents

磁気記録媒体および新規クラウンエーテル系化合物

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JPH0836741A
JPH0836741A JP6172658A JP17265894A JPH0836741A JP H0836741 A JPH0836741 A JP H0836741A JP 6172658 A JP6172658 A JP 6172658A JP 17265894 A JP17265894 A JP 17265894A JP H0836741 A JPH0836741 A JP H0836741A
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JP
Japan
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crown ether
recording medium
group
crown
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JP6172658A
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English (en)
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Hideki Murayama
英樹 村山
Kazuhiko Sawada
和彦 澤田
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規なクラウンエーテル系化合物およびそれ
を使用した潤滑性・耐摩耗性に優れ、良好なトライボロ
ジー性能を有する磁気記録媒体を提供する。 【構成】 非磁性基板上に磁性層を有してなる磁気記録
媒体において、潤滑作用を担う分子骨格を有する有機基
を備えたクラウンエーテル系化合物を含有する潤滑層を
有することを特徴とする磁気記録媒体であって、吸着現
象(スティッキング)が抑制され、良好な耐久性を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なクラウンエーテ
ル系化合物、およびこれを潤滑剤として用いることによ
り得られる、耐久性に優れた磁気記録媒体に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】薄膜型磁気記録媒体は通常、磁性金属ま
たはその合金をメッキ法、蒸着法、スパッタ法等によっ
て非磁性基板上に被着して製造される。実際の使用時に
おいては、磁気ヘッドと磁気記録媒体との摺動によって
摩耗損傷を受ける。この結果、摩擦係数の上昇や磁気特
性上の劣化を起こしたりする。上記の欠点を解決する方
法として磁性層上に保護膜や潤滑膜を設けることが提案
され、実行されている。保護膜としては炭素膜、酸化物
膜、炭化物膜、窒化物膜およびほう化物膜などが利用さ
れる。また潤滑膜としては液体潤滑剤と固体潤滑剤があ
り、例えばパーフルオロポリエーテルや高級脂肪酸また
はその金属塩などが用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】磁気記録媒体の使用時
は、ディスク媒体は停止状態から急速に回転加速され、
これに伴い、浮上ヘッドスライダに浮力が与えられてヘ
ッドは浮上する。使用後に電源が切断されるとディスク
媒体を回転させているモータが停止し、ヘッドと媒体と
が物理的に接触を起こす。このような動作を繰り返しお
こさせて耐久性を調べる試験をコンタクト・スタート・
ストップ(以下CSSという)テストと呼ぶ。このCS
Sテストにおいて従来の磁気記録媒体では、CSSの回
数を重ねるにつれて摩擦係数が増加し、摩耗により表面
に損傷を与えたり、なんらかの原因でヘッドスライダー
に浮力が働かず高速回転中でも摺動し、ヘッドおよび媒
体が破壊するヘッドクラッシュという現象を生ずる問題
がある。
【0004】動摩擦係数を低減するために液体潤滑剤は
非常に有効であるが、液体潤滑剤膜を厚くしていくと、
ヘッドとディスクが静止時に吸着し、静摩擦係数が増加
する現象がみられる。この吸着現象は、ヘッドとディス
ク間に液体潤滑剤の表面張力によるメニスカスが形成さ
れるために起こると考えられ、その傾向は基板の平均粗
さが小さくなればなるほど顕著である。
【0005】この現象を回避するために固体潤滑剤を用
いることが提案されている。高級脂肪酸やその金属塩は
優れた潤滑性を示すが、基板に対する親和性が弱く、耐
久性の面で問題が解決できていない。本発明は上記の問
題点を解決するためになされたものであり、長年月の使
用に耐える磁気記録媒体を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、非磁性基板上
に磁性層を有してなる磁気記録媒体において、潤滑作用
を担う分子骨格を有する有機基を備えたクラウンエーテ
ル系化合物を含有する潤滑層を有することを特徴とする
磁気記録媒体および該潤滑層に使用される新規なクラウ
ンエーテル系化合物に関するものであり、薄膜磁気記録
媒体表面に上記化合物を塗布することにより、従来問題
とされた吸着現象(スティッキング)を抑制し良好な耐
久性を有する磁気記録媒体を提供することを目的とす
る。
【0007】上記クラウンエーテル系化合物としては、
クラウンエーテル骨格に、潤滑性を発現する長鎖炭素骨
格を有する有機基を置換基として有するものであればよ
いが、通常、下記一般式Iで示される化合物が使用され
る。
【0008】
【化6】
【0009】(式中、nは3〜10の整数であり、構成
単位Aは置換基を有していてもよいエチレン基またはフ
ェニレン基、好ましくは1,2−フェニレン基を表し、
かつAのうち少なくとも1つは長鎖炭素骨格を有する有
機基を置換基として有する)更に好ましくは、一般式I
で示されるクラウンエーテル系化合物の構成単位Aのう
ち少なくとも1つは下記式で示されるフェニレン基であ
るクラウンエーテル系化合物が挙げられる。
【0010】
【化7】
【0011】(式中、R1 は長鎖炭素骨格を有する有機
基を表し、R2 は長鎖炭素骨格を有する有機基または水
素を表し、mは1〜4の整数である) 一般式Iで示される化合物のクラウンエーテル系骨格の
具体例としては、ベンゾ−9−クラウン−3、ベンゾ−
12−クラウン−4、ベンゾ−15−クラウン−5、ベ
ンゾ−18−クラウン−6、ジベンゾ−12−クラウン
−4、ジベンゾ−15−クラウン−5、ジベンゾ−18
−クラウン−6、トリベンゾ−18−クラウン−6、ト
リベンゾ−21−クラウン−7、テトラベンゾ−24−
クラウン−8等が挙げられる。
【0012】構成単位Aのうち少なくとも1つが置換基
として有する長鎖炭素骨格を有する有機基は、分岐構
造、不飽和結合、あるいはヘテロ原子の有無によらず選
択することができるが、直鎖部分の炭素原子数が12〜
24であるものが好ましい。直鎖部分の炭素原子数が1
2未満の場合は耐久性が不十分であり、逆に炭素原子数
が24を超えると溶媒への溶解性が悪くなり、ディスク
に塗布することが困難になる。長鎖炭素骨格は、通常、
炭化水素により構成されるが、部分的にフッ素化されて
いてもよく、またパーフルオロポリエーテルから構成さ
れても良い。
【0013】長鎖炭素骨格の具体例としては、C1225
−、C1633−、C1735−、C1837−、C19
39−、C2041−、C2245−、C2449−等の直鎖ア
ルキル基、C1429O(CH2 n −、C1531O(C
2 n −、C1633O(CH2n −、C1735
(CH2 n −、C1837O(CH2 n −、C1939
O(CH2 n −、C2041O(CH2 n −等のCm
(2m+1)O(CH2 n −で示されるアルコキシアルキ
ル基、C1123COO(CH2 n −、C1225COO
(CH2 n −、C1327COO(CH2 n −、C14
29COO(CH2 n −、C1531COO(CH2
n −等のCm (2m+1)COO(CH2 n −で示される
アルキルカルボニルオキシアルキル基、C1633NHC
O(CH2 n−、C1735NHCO(CH2 n −、
1837NHCO(CH2 n −、C1939NHCO
(CH2 n −等のCm (2m+1)NHCO(CH2 n
−で示されるアルキルカルバモイルアルキル基、C16
33NHCONH(CH2 n −、C 1735NHCONH
(CH2 n −、C1837NHCONH(CH2
n −、C 1939NHCONH(CH2 n −等のCm
(2m+1)NHCONH(CH2 n−で示されるアルキル
ウレイドアルキル基、C1633NHCOO(CH2 n
−、C1735NHCOO(CH2 n −、C1837NH
COO(CH2 n −、C 1939NHCOO(CH2
n −等のCm (2m+1)NHCOO(CH2 n −で示さ
れるアルキルカルバモイルオキシアルキル基(mは12
以上、好ましくは12〜24の整数、nは1以上、好ま
しくは1〜11の整数である)、C1225(C1225
CH−、C1225(C1225)CHCH2 −、C1327
(C1123)CHCH2 −、C1633(C1633)CH
CH2 −、C1837(C1225)CHCH2 −、C18
37(C1837)CHCH2 −等のCx (2x+1)(Cy
(2y+1))CH(CH2 (z-1) −で示される分岐鎖状ア
ルキル基、C1225(C1225)CHO(CH2
z −、C1225(C1225)CHCH2 O(CH2 z
−、C1327(C1123)CHCH2 O(CH2
z −、C1633(C1633)CHCH2 O(CH2 z
−、C1837(C1225)CHCH2 O(CH2
z −、C1837(C1837)CHCH2 O(CH2 z
−等のCx (2x+1)(Cy (2 y+1))CH(CH2 n
O(CH2 z −で示される分岐鎖状アルキルオキシア
ルキル基、(C1633OCH2 2 CHOCH2 CH2
−、(C1837OCH22 CHOCH2 CH2−、(C
1837OCH2 2 CHO(CH2 6 −、(C1837
OCH2 2 CHO(CH2 11−等の(Cx (2x+1)
OCH2 2 CHO(CH2 z −で示される(分岐鎖
状アルキルオキシアルキル)オキシアルキル基、(C16
332 NCO(CH23 −、(C18372 NCO
(CH23 −等のCx (2x+1)(Cy (2y+1))NC
O(CH2 z −で示されるジアルキルカルバモイルア
ルキル基(xは12以上の整数、好ましくは12〜24
の整数、yは1以上の整数、zは1以上の整数、好まし
くは1〜11の整数、nは0以上の整数、好ましくは0
〜11の整数である)、(C12253 C−、(C 16
333 CCH2 −、(C1837OCH2 3 CCH2
等の3級炭素を有する分岐鎖状アルキル基、あるいは、
(CF3 CH2 OCH2 2 CHO(CH211−、
(CF3 (CF2 5 CH2 CH2 OCH2 2 CHO
(CH2 11−、F(CF(CF3 )CF2 O)n CF
(CF3 )CF2 CH2 −、F(CF2CF2 CF
2 O)n CF2 CF2 CH2 −、F(CF2 CF2 O)
p (CF2 O)q CF2 CH2 −(n、pおよびqは1
以上、好ましくは5〜50の整数である)等の含フッ素
ポリエーテル置換基が挙げられる。
【0014】具体的には、例えば下記の化合物が挙げら
れる。
【0015】
【化8】
【0016】
【化9】
【0017】
【化10】
【0018】上記のクラウンエーテル系化合物は基板表
面と強い親和性を示すので、クラウンエーテル部が基板
に固着し、分子内の疎水性の部分である長鎖炭素骨格部
が大気側に配列しやすくなる特徴を持つ。例えば、カー
ボン表面上に4、4’−ジ(オクタデシルアミノ)ジベ
ンゾ−18−クラウン−6をコーティングした場合、水
に対する接触角を測定すると90度以上を示し溌水性が
高くなるとともに、分子内に有する長鎖炭素骨格によ
り、潤滑性に優れた膜を提供する。
【0019】本発明のクラウンエーテル系化合物の具体
的な合成法の例として、N−アルキルアミノベンゾクラ
ウンエーテルについて以下に説明する。N−アルキルア
ミノベンゾクラウンエーテルの出発物質となるアミノベ
ンゾクラウンエーテルは、ベンゾクラウンエーテルをニ
トロ化し、次いで還元することにより合成される。これ
らは、W.M.Freigenbaum 等の方法(J.Polym.Sci.,PartA
-1,9,817(1971).)とE.Shchori 等の方法(J.Am.Chem.S
oc.,95,3842(1973). )を参考にして合成することがで
きる。
【0020】N−アルキルアミノベンゾクラウンエーテ
ルはアミノベンゾクラウンエーテルにステアリルブロミ
ド等のハロゲン化物あるいはスルホネート化合物、フォ
スフェート化合物等をアルキル化試薬として作用させる
ことにより合成するか、または、アルデヒド、ケトン等
を用い還元アミノ化反応によって合成することができ
る。アミノベンゾクラウンエーテルの1つのアミノ基に
対し、長鎖炭素骨格を1本だけ導入したい場合にはアル
カノイルアミノベンゾクラウンエーテルを中間化合物と
して合成する方法が優れている。具体的には、アミノベ
ンゾクラウンエーテルにステアロイルクロライド等の酸
塩化物あるいは無水ステアリン酸等の酸無水物などを作
用させてアルカノイルアミノベンゾクラウンエーテルを
得、次いで水素化物等で還元することにより目的のN−
アルキルアミノベンゾクラウンエーテルを合成すること
ができる。
【0021】磁気記録媒体を製造する際に用いられる非
磁性基板としては、通常、無電解めっき法、スパッタ法
などにより形成したニッケル−リン層を設けたアルミニ
ウム合金板が用いられるが、その他、銅、チタン等の金
属基板、ガラス基板、セラミック基板、または樹脂基板
を用いることもできる。磁気記録層は、上記基板上に直
接形成することもできるが、Crなどの中間層を設けた
のち形成してもよく、無電解めっき法、電気めっき法、
スパッタ法、蒸着法等の方法によって形成される。磁性
層としては、Co−P系、Co−Ni−P系、Co−N
i−Cr系、Co−Cr−Ta系、Co−Ni−Pt
系、Co−Cr−Pt系、Co−Cr−Pt−B系、C
o−Cr−Ta−Pt系合金等が使用され、膜厚は通常
10〜70nmである。この磁気記録層の上に、保護層
として蒸着法、スパッタ法、プラズマCVD法、イオン
プレーティング法、湿式法等により、無定形カーボン、
水素化カーボン等の炭素質膜、SiO2 、Al2 3
ZrO2 等の酸化物膜、TiC、SiC等の炭化物膜、
Si3 4 、TiN等の窒化物膜等が形成される。この
保護層上に、先に説明したクラウンエーテル系化合物が
単独で、または、従来公知の固体潤滑剤または液体潤滑
剤とともに含有される潤滑剤を、アルコール、ケトン、
エステル、芳香族炭化水素あるいはハロゲン化炭化水素
等の有機溶媒に溶解させ、一般的に用いられるディップ
法、スピンコート法、スプレー法、LB法等で塗布する
ことにより、磁気記録媒体が得られる。
【0022】潤滑層の膜厚は8nm程度までが望ましい
が、膜厚が小さいと潤滑性能が劣り、膜厚が大きいと摺
動中に汚れが発生することがあるので、1〜5nmの範
囲内とすることが好ましい。
【0023】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに具体的にに
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。実施例1 市販のジベンゾ−18−クラウン−6をW.M.Freigenbau
m 等の方法 (J.Polym.Sci., Part A-1, 9, 817(1971).)
を参考にして、ニトロ化することにより、81%の単
離収率で4,4’−ジニトロジベンゾ−18−クラウン
−6を得た。得られた4,4’−ジニトロジベンゾ−1
8−クラウン−6を、E.Shchori 等の方法 (J.Am.Chem.
Soc., 95, 3842 (1973)) を参考に、ヒドラジンを用い
て還元することにより、90%の単離収率で4,4’−
ジアミノジベンゾ−18−クラウン−6(以下DABC
という)を得た。なお、何れの物質もトランス体とシス
体の混合物であった。
【0024】メカニカルスターラーを備えたフラスコを
使用し、クロロホルム溶媒中でDABC0.0026モ
ル(1.0g)とトリエチルアミン0.01モルに、ス
テアロイルクロリド0.0057モル(1.7g)を室
温で3時間作用させた。ついで内容物を水で洗浄後、減
圧濃縮にし粗生成物を得たのち、クロロホルムとテトラ
ヒドロフラン(以下THFという)により再結晶を行
い、0.0024モル(2.3g、収率94%)の下記
式で示される4,4’−ジ(オクタデカノイルアミノ)
ジベンゾ−18−クラウン−6を得た。
【0025】
【化11】
【0026】生成物の各種分析値は下記のとおりであっ
た。 H−NMR(CDCl3 ):δ(ppm) 0.88,t(J=6.6HZ),6H;1.26,m,56H;1.58,m,4H;2.33,t(J=
7.5),4H;3.99,m,8H;4.15,m,8H;6.8〜7.4,m,6H IR(KBr):ν(cm-1) 3300,2900,2850,1640,1600,1510,1250,1220,1120,820 Mass:923(M+1) 元素分析:C56942 8 計算値(%)C,72.89:H,10.20:N,3.04 分析値(%)C,72.19:H,10.36:N,2.78 上記クラウン化合物0.0014モル(1.3g)を、
還流冷却器を備えたフラスコ内で、乾燥THF中、リチ
ウムアルミニウムハイドライド(以下LAHという)
0.011モル(0.4g)と加熱還流下で4時間作用
させた。系内を冷却し、水30mlを滴下し過剰のLA
Hを分解させた後、沈澱物をろ別し、ろ液を減圧乾固さ
せた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフにより分
離し、0.0006モル(0.54g、収率43%)の
下記式で示される4,4’−ジ(オクタデシルアミノ)
ジベンゾ−18−クラウン−6を得た。
【0027】
【化12】
【0028】生成物の各種分析値は下記のとおりであっ
た。 H−NMR(CDCl3 ):δ(ppm) 0.88,t(J=6.6Hz),6H;1.26,m,60H;1.6,m,4H;3.03,t(J=7.
5Hz),4H;3.36,br,2H;3.99,m,8H;4.12,m,8H;6.13,m,2H;
6.22,m,2H;6.78,d(J=8.4Hz),2H IR(KBr):ν(cm-1) 3400,2900,2850,1610,1520,1240,1140,780,720 Mass:894(M+) 元素分析:C56982 6 計算値(%)C,75.17:H,10.96:N,3.13 分析値(%)C,75.13:H,11.13:N,3.02
【0029】実施例2 実施例1で合成したDABC0.0026モル(1.0
g)を、還流冷却器を備えたフラスコ内で、ジヘキサデ
シルフォスフェート0.0057モル(3.1g)と1
50℃で3時間反応させた。ついで2N水酸化ナトリウ
ム40mlを加え、1時間加熱還流した。冷却後クロロ
ホルムを加えよく撹拌した後に沈澱物をろ別し、ろ液を
分液後有機層を減圧乾固させた。これをシリカゲルカラ
ムクロマトグラフにより分離し、0.0004モル
(0.24g、収率15%)の下記式で示される4−ヘ
キサデシルアミノ−4’−アミノジベンゾ−18−クラ
ウン−6を得た。
【0030】
【化13】
【0031】生成物の各種分析値は下記のとおりであっ
た。 H−NMR(CDCl3 ):δ(ppm) 0.88,t(J=6.6Hz),3H;1.26,m,26H;1.58,m,2H;3.03,t(J=
6.0Hz),2H;3.42,br,3H;3.99,m,8H;4.11,m,8H;6.1-6.3,
m,4H;6.7〜6.8,m,2H IR(KBr):ν(cm-1) 3450,3370,2900,2850,1610,1510,1220,1130 Mass:614(M+)
【0032】実施例3 窒素雰囲気のフラスコ内で2−ウンデシルペンタデカン
酸0.01モル(4.0g)を乾燥塩化メチレンに溶解
させ、塩化チオニル0.05モルを室温下滴下した後、
3時間加熱還流した。ついで溶媒を留去した後にクロロ
ホルムを加え反応液を作成した。
【0033】次に、メカニカルスターラーを備えたフラ
スコ内で、実施例1で合成したDABC0.005モル
(2.0g)とトリエチルアミン0.01モルをクロロ
ホルム溶媒に溶解させ、室温下上記反応液を滴下した
後、3時間加熱還流した。ついで、内容物を減圧濃縮に
付し、水−メタノール中で懸濁洗浄を行い、0.004
6モル(5.3g、収率92%)の下記式で示される
4,4’−ジ(2−ウンデシルペンタデカノイルアミ
ノ)ジベンゾ−18−クラウン−6を得た。
【0034】
【化14】
【0035】生成物の各種分析値は下記のとおりであっ
た。 H−NMR(CDCl3 ):δ(ppm) 0.87,t(J=6.5Hz),12H;1.24,m,80H;1.58,m,4H;2.27,m,2
H;4.00,m,8H;4.16,m,8H;6.8〜7.2,m,6H IR(KBr):ν(cm-1) 3400,3250,2900,2850,1640,1600,1520,1130,800,720 上記クラウン化合物0.0033モル(3.8g)を、
還流冷却器を備えたフラスコ内で、乾燥THF中、LA
H0.032モル(1.2g)と加熱還流下で17時間
作用させた。系内を冷却し、水を滴下し過剰のLAHを
分解させた後、沈澱物をろ別し、ろ液を減圧乾固させ
た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフにより分離
し、0.0018モル(1.99g、収率54%)の下
記式で示される4,4’−ジ(2−ウンデシルペンタデ
シルアミノ)ジベンゾ−18−クラウン−6を得た。
【0036】
【化15】
【0037】生成物の各種分析値は下記のとおりであっ
た。 H−NMR(CDCl3 ):δ(ppm) 0.87,t(J=6.5Hz),12H;1.24,m,80H;1.58,m,4H;2.27,m,2
H;4.00,m,8H;4.16,m,8H;6.8〜7.2,m,6H IR(neat):ν(cm-1) 3400,2900,2850,1610,1510,1230,1130,800,780,720
【0038】実施例4 窒素雰囲気のフラスコ内で11−(1,3−ジオクタデ
シルグリセロキシ)ウンデカン酸0.0026モル
(2.0g)を乾燥塩化メチレンに溶解させ、塩化チオ
ニル0.013モルを室温下滴下した後、2.5時間加
熱還流した。ついで溶媒を留去した後に乾燥ジメチルホ
ルムアミド(以下DMFという)と塩化メチレンを加え
反応液を作成した。
【0039】メカニカルスターラーを備えたフラスコ内
で、実施例1で合成したDABC0.013モル(0.
51g)とトリエチルアミン0.004モルを乾燥DM
F溶媒に溶解させ、室温下上記反応液を滴下した後、2
時間80℃で作用させた。冷却後、析出した内容物をろ
別洗浄し、0.0008モル(1.48g、収率59
%)の下記式で示される4,4’−ジ(11−(1,3
−ジオクタデシルグリセロキシ)ウンデカノイルアミ
ノ)ジベンゾ−18−クラウン−6を得た。
【0040】
【化16】
【0041】生成物のNMR分析値は下記のとおりであ
った。 H−NMR(CDCl3 ):δ(ppm) 0.88,t(J=6.5Hz),12H;1.26,m,144H;1.56,m,16H;2.32,t
(J=6.0Hz),4H;3.4 〜3.6,m,22H;4.0,m,8H;4.2,m,8H;6.8
〜7.2,m,6H 上記クラウン化合物0.0008モル(1.48g)
を、還流冷却器を備えたフラスコ内で、乾燥THF中、
LAH0.008モル(0.3g)と加熱還流下で6時
間作用させた。系内を冷却し、水を滴下し過剰のLAH
を分解させた後、沈澱物をろ別し、ろ液を減圧乾固させ
た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフにより分離
し、0.0002モル(0.43g、収率29モル%)
の下記式で示される4,4’−ジ(11−(1,3−ジ
オクタデシルグリセロキシ)ウンデシルアミノ)ジベン
ゾ−18−クラウン−6を得た。
【0042】
【化17】
【0043】生成物の各種分析値は下記のとおりであっ
た。 H−NMR(CDCl3 ):δ(ppm) 0.88,t(J=6.6Hz),12H;1.25,m,148H;1.6,m,16H;3.03,t(J
=6.0Hz),4H;3.4〜3.6,m,22H;3.9 〜4.2,m,16H;6.11〜6.
15,m,4H;6.77,d(J=9.0Hz),2H IR(KBr):ν(cm-1) 3400,2900,2850,1600,1520,1460,1230,1120,720
【0044】実施例5 平均粗さが5〜6nmの直径3.5インチのアルミニウ
ム合金の基板上にスパッター法によりクロムを200n
m、コバルト合金の磁性薄膜を50nmおよび炭素保護
膜25nmを順次形成した磁気ディスク上に、4,4’
−ジ(オクタデシルアミノ)ジベンゾ−18−クラウン
−6をクロロホルム溶媒に溶解し、ディップ塗布によっ
てディスクの表面に2.8nmの厚みの潤滑層を形成し
た。
【0045】得られたディスクを用いて、CSS試験を
行なった。CSS試験は周速8.7m/secで75n
m浮上する70%の薄膜ヘッドスライダ(材質:Al2
3 −TiC、押付力6gf)を用いて行なった。スピ
ンドルへ3秒間通電した後、9秒間電源をオフする計1
2秒をCSS1サイクルとし、各サイクル毎にスピンド
ル回転開始時のトルクと摺動時のトルクを測定した。摺
動時のトルクはスピンドルへの通電後0.3秒から1秒
の間にヘッドに働く力の最大値から求めた。CSSサイ
クルを2万回行ない、回転開始時のトルクと摺動時のト
ルクそれぞれの値を高い方から10点選び、その平均を
求めた。上記のCSS試験の結果、ディスク、ヘッドと
も汚れはなく、回転開始時トルクが20gf・cm、摺
動時トルクは10gf・cmであった。
【0046】比較例1 モンテジソン社製のパーフルオロポリエーテル、Fombli
n Z DOL (−(CF2CF2 O)m (CF2 O)n −骨
格、m,nは1以上の整数、両末端OH、平均分子量2
000)を住友3M社製のPF5080(代替フロン溶
剤)に溶解し、ディッピング法により実施例5で使用し
たものと同様のディスクの表面に1.7nmの厚みの潤
滑層を形成した。実施例5と同様にCSS試験を行なっ
た結果、ディスク、ヘッドとも汚れはなかったが、回転
開始時トルクが74gf・cm、摺動時トルクは22g
f・cmであった。
【0047】比較例2 実施例5と同様に、ダイキン工業社製のパーフルオロポ
リエーテル、デムナムSH(−(CF2 CF2 CF
2 O)p −骨格、pは1以上の整数、片末端COOH変
性品;平均分子量2400)をPF5080に溶解し、
ディッピング法により実施例5で使用したものと同様の
ディスクの表面に2.7nmの厚みの潤滑層を形成し
た。実施例5と同様にCSS試験を行なった結果、ディ
スク、ヘッドとも汚れはなかったが、回転開始時トルク
が50gf・cm、摺動時トルクは8gf・cmであっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁気記録媒体の一例を示す概念断面
図である。
【符号の説明】
1 非磁性基板 2 磁性層 3 保護膜 4 潤滑層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性基板上に磁性層を有してなる磁気
    記録媒体において、潤滑作用を担う分子骨格を有する有
    機基を備えたクラウンエーテル系化合物を含有する潤滑
    層を有することを特徴とする磁気記録媒体
  2. 【請求項2】 クラウンエーテル系化合物が下記一般式
    で示される化合物である請求項1記載の磁気記録媒体 【化1】 (式中、nは3〜10の整数であり、構成単位Aは置換
    基を有していてもよいエチレン基またはフェニレン基を
    表し、かつAのうち少なくとも1つは長鎖炭素骨格を有
    する有機基を置換基として有する)
  3. 【請求項3】 クラウンエーテル系化合物がアミノ基を
    有する請求項1または2記載の磁気記録媒体
  4. 【請求項4】 クラウンエーテル系化合物の構成単位A
    のうち少なくとも1つは下記式で示されるフェニレン基
    である請求項2記載の磁気記録媒体 【化2】 (式中、R1 は長鎖炭素骨格を有する有機基を表し、R
    2 は長鎖炭素骨格を有する有機基または水素を表し、m
    は1〜4の整数である)
  5. 【請求項5】 クラウンエーテル系化合物が下記一般式
    で示される化合物である請求項1記載の磁気記録媒体 【化3】 (式中、Rは長鎖炭素骨格を有する有機基を表し、mは
    1〜3の整数、nは1〜9の整数であり、かつ、m=1
    の場合は、n=2〜9であり、m=2の場合は、n=1
    〜4であり、m=3の場合は、n=1〜2である)
  6. 【請求項6】 下記一般式で示されるクラウンエーテル
    系化合物 【化4】 (式中、nは3〜10の整数であり、構成単位Aは置換
    基を有していてもよいエチレン基またはフェニレン基を
    表し、かつAのうち少なくとも2つは下記式で示される
    フェニレン基である) 【化5】 (式中、R1 は少なくとも直鎖部分の炭素原子数が12
    である長鎖炭素骨格を有する有機基を表し、R2 は炭素
    骨格を有する有機基または水素を表し、mは1〜4の整
    数である)
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6323163B1 (en) 1996-10-17 2001-11-27 Hitachi, Ltd. Fluorocompound, lubricant, surface modifier, lubricating film, magnetic recording medium, and magnetic recording device

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