JPH0835847A - 車両誘導装置 - Google Patents

車両誘導装置

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JPH0835847A
JPH0835847A JP17143594A JP17143594A JPH0835847A JP H0835847 A JPH0835847 A JP H0835847A JP 17143594 A JP17143594 A JP 17143594A JP 17143594 A JP17143594 A JP 17143594A JP H0835847 A JPH0835847 A JP H0835847A
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Yasuhiro Sawata
靖浩 澤多
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 目的地や次の進路変更地点までの案内要求に
対して、残り距離や推定所要時間等の数値表現ではな
く、例えば「まだまだ先です」とか「もう少しです」等
の感覚的な表現で音声案内することで、運転者等が直感
的に理解しやすい案内を行なう。 【構成】 目的地等が与えれれると誘導経路設定手段1
00は誘導経路を自動設定する。誘導制御手段110は
誘導経路に沿って車両の走行を誘導する。案内要求が入
力されると、案内情報生成手段130内の案内生成制御
手段131は、自車位置と次の進路変更地点等までの位
置関係に基づいて、案内対象地点までどのくらいかを示
す感覚的なメッセージを生成し、音声合成出力手段6を
介して、例えば「もうすぐ」等の音声メッセージを出力
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、目的地や次の進路変
更地点までの案内要求に対して、残り距離や推定所要時
間等の数値表現ではなく、例えば「まだまだ先です」と
か「もう少しです」等の感覚的な表現で情報案内を行な
うようにした車両誘導装置に関する。
【0002】
【従来の技術】運転者等が案内要求を発すると道案内情
報を直ちに音声出力するようにした車両用ナビゲーショ
ン装置が、特開平5−99678号公報で提案されてい
る。この装置はバッファ(メモリ)を備え、道案内に必
要な各種のフレーズを記憶しておくとともに、使用頻度
の低いフレーズを消去し、新たなフレーズを書き込むこ
とで、車両の現在位置に適したいくつかのフレーズを予
め準備している。そして、案内要求を受けると、案内要
求に応じて予め定められた順序で識別肢の付されたフレ
ーズを連続的に読み出して、例えば「およそ400メー
トルで××交差点を右折します」といった音声案内を行
なうようにしている。バッファに用意されたフレーズに
対してアクセスするため、案内要求に対して短時間で音
声案内を出すことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ナビゲーション装置は、次の進路変更地点や目的地まで
の距離情報を案内するものであるため、距離感覚に不慣
れな運転者等にとっては直感的に理解しにくい場合があ
る。
【0004】この発明はこのような課題を解決するため
なされたもので、例えば次の進路変更地点(目的地,経
由地等)までの距離に応じて、例えば1キロメートル未
満の場合は「もうすぐ」、1〜5キロメートルの場合は
「もう少し」、5キロメートル以上の場合は「まだま
だ」等の感覚的な表現による案内を行なうことで、運転
者等が直感的に理解しやすい案内を行なうようにした車
両誘導装置を提供することを第1の目的とする。
【0005】次の進路変更地点までの距離が例えば1キ
ロメートルの場合でも、渋滞等でのろのろ運転状態にあ
るときは、「まだまだ」とか「もう少し先」といった感
じであり、流れがよければ「もうすぐ」という感じとな
る場合もある。そこで、車両の走行状況に応じて、より
適切な感覚的表現による案内を行なう車両誘導装置を提
供することを第2の目的とする。
【0006】また、次の進路変更地点までの距離が例え
ば2キロメートルであるとしても、二つ前の進路変更地
点から直前の進路進行地点までの走行距離が例えば50
0メートルだったときと、5キロメートルだったときと
では、距離感覚が異なると考えられる。そこで、いまま
での走行状況を参照して次の進路変更地点等に対する感
覚的案内表現を異ならしめるようにした車両誘導装置を
提供することを第3の目的とする。
【0007】さらに、地理不案内の地域では頻繁に案内
要求を発することもあるが、このような場合は先の案内
要求と今回の案内要求との間の走行距離や経過時間を参
照して次なる進路変更地点が「まだまだ」であるか「も
うすぐ」であるか案内することで、走行状況に適したよ
り適切な感覚的表現による案内を行なえるようにした車
両誘導装置を提供することを第4の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
請求項1に係る車両誘導装置は、自車位置検出手段と、
経路誘導手段と、案内要求入力手段と、案内情報生成手
段と、音声合成出力手段とを備え、案内情報生成手段
は、案内要求が入力されると、案内要求の対象地点と前
記自車位置検出手段で検出した自車位置との位置関係か
ら案内要求の対象地点までどのくらいであるかを感覚的
に表現するメッセージを生成し、生成したメッセージを
前記音声合成出力手段へ供給して案内情報を音声出力す
るようにしたことを特徴とする。
【0009】請求項2に係る車両誘導装置は、経路誘導
手段が次の進路変更地点の誘導指示を行なった地点と次
の進路変更地点とを対応つけて記憶する誘導指示記憶手
段を備え、案内情報生成手段は、案内要求が入力される
と、その時点での自車位置が、誘導指示を行なった地点
と次の進路変更地点との間のどのあたりにあるかに応じ
て感覚的表現のメッセージを生成し、生成したメッセー
ジを前記音声合成出力手段へ供給して案内情報を音声出
力するようにしたことを特徴とする。
【0010】請求項3に係る車両誘導装置は、次の進路
変更地点まであとどのくらいかという案内要求が入力さ
れた場合、案内情報生成手段は、1つ前の進路進行地点
から次の進路変更地点までの区間距離に対して案内要求
が入力された時点での車両の位置がどの程度にあるかに
基づいて感覚的表現のメッセージを生成し、生成したメ
ッセージを音声合成出力手段へ供給して案内情報を音声
出力するようにしたことを特徴とする。
【0011】請求項4に係る車両誘導装置は、自車位置
検出手段の検出出力もしくは車速に基づいて車両の走行
状況を認識する走行状況認識手段を備え、案内情報生成
手段は、案内要求が入力されると、案内要求の対象地点
と自車位置検出手段で検出した自車位置との位置関係、
ならびに、走行状況認識手段で認識した車両の走行状況
とに基づいて案内要求の対象地点までどのくらいである
かを感覚的に表現するメッセージを生成し、生成したメ
ッセージを前記音声合成出力手段へ供給して案内情報を
音声出力するようにしたことを特徴とする。
【0012】請求項5に係る車両誘導装置は、走行状況
認識手段に、時計手段もしくは経過時間を計時する計時
手段と、所定の時刻もしくは経過時間毎に車両の走行位
置を時刻もしくは経過時間との対応を付けて記憶する走
行経過記憶手段とを備え、案内情報生成手段は、案内要
求が入力されると走行経過記憶手段に記憶されている走
行経過を参照して案内要求がなされた地点へ至るまであ
とどの程度であるか感覚的表現のメッセージを生成し、
生成したメッセージを前記音声合成出力手段へ供給して
案内情報を音声出力するようにしたことを特徴とする。
【0013】請求項6に係る車両誘導装置は、次の進路
変更地点まであとどのくらいかという案内要求が入力さ
れた場合、案内情報生成手段は、1つ前の進路進行地点
から次の進路変更地点までの区間距離に対して案内要求
が入力された時点での車両の位置がどの程度にあるかと
その区間における単位時間当たりの走行距離とに基づい
て、感覚的表現のメッセージを生成し、生成したメッセ
ージを前記音声合成出力手段へ供給して案内情報を音声
出力するようにしたことを特徴とする。
【0014】請求項7に係る車両誘導装置は、次の進路
変更地点まであとどのくらいかという案内要求が入力さ
れた場合、案内情報生成手段は、2つ前の進路変更地点
から1つ前の進路変更地点までの距離もしくは同区間を
走行するのに要した時間を参照して感覚的表現のメッセ
ージを生成し、生成したメッセージを前記音声合成出力
手段へ供給して音声出力するようにしたことを特徴とす
る。
【0015】請求項8に係る車両誘導装置は、案内要求
がなされた時刻もしくは経過時間または案内要求がなさ
れたときの走行地点を記憶する案内要求発生経過記憶手
段を備え、案内要求が入力された場合に記案内情報生成
手段は、直前の案内要求がなされたときから今回の案内
要求がなされた時点までの時間もしくは走行距離を参照
して感覚的表現のメッセージを生成し、生成したメッセ
ージを前記音声合成出力手段へ供給して音声出力するよ
うにしたことを特徴とする。
【0016】
【作用】請求項1に係る車両誘導装置は、案内要求を発
すると、対象地点と自車位置との位置関係に基づいて感
覚的表現の音声メッセージを出力する。例えば次の進路
変更地点までどのくらいかという案内要求を発すると、
例えば「もうすこし」とか「まだまだ」といった音声メ
ッセージで回答してくれる。対象地点までの距離や推定
所要時間等を数値で案内答された場合、走行距離や走行
時間に必要以上に気をつかい精神的な負担となることが
あるが、感覚的表現の案内が得られるので、直感的な理
解ができる。
【0017】次なる進路変更地点の手前所定距離に達し
た時点で、例えば「500メートル先の交差点を右折し
ます」等の誘導指示を与える構成の車両誘導装置では、
現在走行している道路をかなり長い距離走行する場合、
次なる進路変更地点はずっと先なので誘導指示が何ら出
されない状況が比較的長い時間続くことがある。このよ
うな場合でも、「あとどのくらい」等の案内要求を発す
ると、「まだまだずっと先」等の案内が得られので、運
転者等は画像表示装置に表示された地図と自車位置マー
ク等を視認しなくても、経路をはずれずに走行している
ことを確認できる。
【0018】請求項2に係る車両誘導装置は、例えば
「2キロメートル先の交差点を左折します」等の誘導指
示を与えた地点と左折すべき交差点の位置を誘導指示記
憶手段に記憶しておく。そして、「あとどのくらい」と
か「まだかな」等の案内要求が与えられると、誘導指示
を与えた地点と対象となる交差点との間のどのあたりに
自車位置があるかに基づいて、「まだ半分」とか「すぐ
です」等の音声メッセージを出力する。誘導指示が与え
られた時点からどのくらい走行したか運転者等は注意を
はらったいるので、誘導指示地点と進路変更地点との距
離を基準に「まだ半分」とか「もうすぐ」といった案内
をだすことで、運転者等は進路変更地点まであとどのく
らいか直感的に理解することができる。
【0019】請求項3に係る車両誘導装置は、次の進路
変更地点に対する案内要求がだされた場合、1つ前の進
路変更地点から次の進路変更地点までの区間距離に対し
て残り距離がどの程度であるかを感覚的な表現で音声出
力する。進路変更地点間の区間距離を基準としているの
で、先の進路変更地点からだいぶ走行したけれどあとど
の程度かという運転者等の感覚に対応したメッセージを
出力することができる。次の進路変更地点がまだ先で次
の進路変更地点に対する誘導指示がまだだされないが、
あとどの程度か知りたい場合に、直感的に理解しやすい
表現での案内を与えることができる。
【0020】請求項4に係る車両誘導装置は、次なる進
路変更地点や経由地等までの距離と例えば平均車速等の
走行状況とに基づいて感覚的メッセージを生成する構成
としているので、対象地点までの距離が例えば3キロメ
ートルであっても、渋滞等で極めて流れが悪い場合は、
「流れが悪いのでまだまだ」等のメッセージを出力する
ことができる。また、対象地点までの距離が例えば5キ
ロメートルであっても、流れがよい場合は、「流れがよ
いのでもう少し」等のメッセージを出力することができ
る。残り距離が同じであっても車両の走行状況をふまえ
てより適切な表現ができるので、走行状況にあった案内
をすることができる。運転者等の運転感覚にマッチした
メッセージを出力することができるので、運転者等は対
象地点までどのくらいか直感的に理解しやすい。
【0021】請求項5に係る車両誘導装置は、各地点を
どの時点で通過したかを走行経過記憶手段に記憶する構
成としているので、次なる経由地や最終目的地等の遠方
の地点に対する案内要求がだされた場合、いままでの走
行経過を参照して次なる経由地や最終目的地へ至るまで
あとどのくらいであるかを感覚的に表現するメッセージ
を出力することができる。走行経過を参照するので、渋
滞の有無等それまでの走行状況に即してより適切な案内
を行なうことができる。また、次なる経由地に対する案
内要求がなされたときは、1つ前の経由地からの走行経
過を参照して案内を行ない、また、最終目的地に対する
案内要求がなされたときは出発点からの走行経過を参照
して案内を行なうようにすることで、案内が要求された
地点まであとどのくらいかの案内をより適切に行なうこ
とができる。
【0022】請求項6に係る車両誘導装置は、進路変更
地点間の区間距離とその区間に入ってからの平均車速と
に基づいて感覚的な表現の案内を行なうので、残り距離
比率が同一でも流れがよい場合と渋滞等で流れが悪い場
合とでは、案内内容を異ならしめることができる。よっ
て、運転者等の運転感覚にあった表現での案内が可能と
なる。
【0023】請求項7に係る車両誘導装置は、次の進路
変更地点に対する案内要求がだされるた場合、2つ前の
進路変更地点から1つ前の進路変更地点間(前の区間)
の距離もしくは同区間の走行所要時間を参照して、次の
進路変更地点までどのくらいか感覚的に表現するメッセ
ージを出力する。進路変更を頻繁に繰り返す市街地走行
等では、前の区間距離または前の区間の走行時間と対比
する表現のメッセージを音声出力することで、次の進路
変更地点までどのくらいかを運転者等に直感的に案内す
ることができる。また、1つ前の進路変更地点を通過し
てまもない時点で次の進路変更地点に対する案内要求が
なされた場合、その区間での進度に基づいて案内しよう
とすると走行距離がわずかであるから適切な表現での案
内がしにくいが、先の区間との対比をすることで、「前
と同じくらい」とか「ずっと先」とか「もうすぐ」とい
った案内を与えることができる。
【0024】請求項8に係る車両誘導装置は、先の案内
要求がだされた地点または時刻等を記憶しておき、新た
な案内要求がだされると、それらの案内要求間の走行距
離または経過時間を参照して、案内要求地点まで「まだ
まだ」とか「もうすぐ」といった感覚的な表現のメッセ
ージを出力する。よって、地理不案内な地域等では適宜
の間隔で案内要求を発することで、次なる進路変更地点
までどのくらいかを確認することができる。また、渋滞
が解消され流れがよくなってきた場合等も、新たな案内
要求を発することで、現在の走行状況に即した案内を得
ることができる。
【0025】
【実施例】以下この発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。図1はこの発明に係る車両誘導装置の全体機
能ブロック構成図である。車両誘導装置1は、入力部2
と、車両の現在位置を検出する自車位置検出手段3と、
地名読み−位置データベース4と、道路地図データベー
ス5と、音声合成出力手段6と、画像表示装置7と、ナ
ビゲーション制御部8とからなる。
【0026】入力部2は、目的地や経由地を入力するた
めの目的地設定手段2Aと、案内要求を入力するための
案内要求入力手段2Bとを備える。ナビゲーション制御
部8は、入力I/F(インタフェース)部80と、経路
誘導手段90と、案内情報生成手段130とを備える。
入力I/F(インタフェース)部80は、要求認識手段
81とリモコン受信器82を備える。経路誘導手段90
は、誘導経路設定手段100と、誘導制御手段110
と、画像生成手段120等を備える。案内情報生成手段
130は、案内生成制御手段131と、誘導指示記憶手
段132と、案内要求発生経過記憶手段133と、走行
状況認識手段140等を備える。走行状況認識手段14
0は、計時手段141と、認識制御手段142と、走行
経過記憶手段143等を備える。
【0027】図2は入力部の一具体例を示すブロック構
成図である。入力部2は、目的地や経由地の入力ならび
に案内要求の入力をスイッチ類の操作で行なう入力操作
装置10と、それらの入力を音声で行なうための音声認
識装置20とを備え、スイッチ類の操作でも音声の発声
でも各種の入力(目的地の設定や案内要求の入力)がで
きるようにしている。そして、入力操作装置10と音声
認識装置20とで、図1に示した目的地設定手段2Aな
らびに案内要求入力手段2Bを構成している。
【0028】入力操作装置10は、ワイヤレスリモコン
の形態としており、画像表示装置7の画面に表示された
カーソルを移動させるためのジョイスティックやトラッ
クボール等のポインティングデバイス11aと、各種の
機能キー等11bを備えた操作部11と、操作部11の
操作入力を検出し、入力操作に応じて予め設定したコー
ドを生成する入力検出・コード生成部12と、生成され
たコード情報で変調された電波、超音波、赤外線等を送
信する送信部13とを備える。
【0029】操作部11には案内要求キー11cを設け
ており、この案内要求キー11cが単独で操作された場
合は次の進路変更地点に対する案内要求入力がなされる
ようにしている。また、案内要求キー11cと目的地キ
ー11dとが同時にもしくは所定の時間内にその順序は
問わず順次操作された場合は、目的地に対する案内要求
入力がなされるようにしている。同様に、案内要求キー
11cと経由地キー11eとが同時にもしくは所定の時
間内にその順序は問わず順次操作された場合は、次なる
経由地に対する案内要求入力がなされるようにしてい
る。
【0030】音声認識装置20は、マイクロホン21の
出力信号を所定の信号レベルに調節するAGC機能を備
えたレベル調整回路22と、ノイズ成分を除去するとと
もに音声分析に適するように特定の周波数成分を強調し
たり不要な周波数成分を除去するノイズ除去回路23
と、分析用音声信号23aの特徴を分析して符号化する
音声分析回路24と、分析データ24aと分析データ記
憶回路25から読み出した基準データ25aとを比較照
合し、その一致度合もしくは類似度合から発声内容に係
る文字コード等26aを出力する照合回路26と、文字
コード等26aの照合出力と音声分析回路24から出力
される音声区切り検出信号24bとに基づいて認識結果
を出力する認識結果出力手段27と、特定話者の音声を
登録するための登録制御回路28ならびに登録スイッチ
29を備える。
【0031】音声分析回路24内には分析用音声信号2
4aの包絡線波形やパワースペクトラムの時間変動等に
基づいて一連の発声の区切りを判断する区切り判別回路
を備えており、その判別出力24bを照合回路26,認
識結果出力手段27,登録制御手段28等へ供給するこ
とで音声入力指令の区切りを識別させるようにしてい
る。
【0032】分析データ記憶回路25は、不特定話者の
発声を分析するためのデータと、特定話者の発声の分析
データとをそれぞれの格納領域を区分して記憶する構成
としている。登録スイッチ29が操作されると、登録制
御手段28は、図1に示したナビゲーション制御部8に
対して単語登録に関するメッセージ情報28aを供給
し、音声合成出力手段6もしくは画像表示装置7を利用
して、例えば「目的地入力命令を発声して下さい」等の
ガイダンスを可聴もしくは可視表示させ、これに対して
入力された例えば「目的地」という発声の分析データ2
4aを入力命令との対応を付けて分析データ記憶回路2
5内の特定話者用の格納領域に登録するようにしてい
る。
【0033】登録制御手段28は、音声区切り検出信号
24bに基づいて一連の発声の区切りを検出すると、経
由地入力指令、カーソル移動命令、カーソル位置の決定
指令、地図の拡大、縮小等入力命令に係る言葉を登録す
るためのガイダンスを順次行ない、運転者等の特定話者
が発声した例えば、「経由地」,「上」,「下」,
「右」,「左」,「決定」,「拡大」,「縮小」等の命
令語を登録する。なお、これらの命令語は使用者が好き
な言葉を登録することができる。
【0034】また、案内要求の命令語として例えば「あ
とどのくらい」とか「まだかな」等のことばが登録さ
れ、登録された「あとどのくらい」とか「まだかな」等
のことばが単独で発声された場合は、次の進路変更地点
に対する案内要求入力がなされと判断するようにしてい
る。また、案内要求の命令語と「目的地」という命令語
がその順序を問わず所定の時間内に順次発声された場合
は、目的地に対する案内要求入力がなされた判断するよ
うにしている。同様に、案内要求の命令語と「経由地」
という命令語がその順序を問わず所定の時間内に順次発
声された場合は、次なる経由地に対する案内要求入力が
なされるようにしている。さらに、地名と案内要求の命
令語とがその順序を問わず所定の時間内に順次発声され
た場合は、その地名の地点に対する案内要求入力がなさ
れるようにしている。
【0035】登録された命令語の発声がなされた場合、
認識結果出力手段27は該当する指令(例えば目的地入
力指令27a,経由地入力指令27b,カーソル移動指
令27c,地図の拡大/縮小指令27d,何に対する案
内要求かの情報を含めた案内要求入力指令27e等)を
出力する。また、地名等が音声入力された場合は、その
認識結果を文字コード等27fを用いて出力するよう構
成している。さらに、音声入力の認識ができない場合
は、認識不可信号27gを出力し、ナビゲーション制御
部8を介して再入力を促すメッセージを可聴もしくは可
視表示させるようにしている。
【0036】図3は自車位置検出手段の一具体例を示す
ブロック構成図である。図3に示した自車位置検出手段
3は、ジャイロや地磁気センサ等の方位センサ31から
の方位信号31aと、車輪回転センサ等の走行距離セン
サ32から例えば所定の単位走行距離毎に出力されるパ
ルス信号等の距離信号32aとに基づいて車両の位置を
順次演算する推測航法装置33と、GPS受信用アンテ
ナ34で受信した複数のGPS衛星からの信号に基づい
て位置を検出するGPS位置測定装置35と併用する構
成とし、GPS衛星からの電波が受信不可能な場合でも
現在位置を推測できる構成としている。
【0037】また、この自車位置検出手段3は、主要交
差点等に設置されたビーコン送信器から発射されるビー
コン電波もしくはビーコン光信号の受信装置36と、受
信したビーコン信号から位置情報を抽出・解析してビー
コン位置情報37aを出力する位置情報解析装置37を
備える。
【0038】さらに、この自車位置検出手段3は、推測
航法装置33から順次出力される車両位置データ33a
に基づいて走行軌跡を求める走行軌跡演算手段38と、
この走行軌跡演算手段38から出力される走行軌跡デー
タ38aと道路地図データベース5から読み出された道
路データ5aとを比較し、交差点や屈折点等の走行軌跡
の特徴部分に着目して車両の現在位置を道路上に修正す
るマップマッチング手段39を備える。
【0039】そして、この自車位置検出手段3内の車両
位置検出制御手段30は、車両の現在位置(初期位置)
の設定操作がなされていない場合は、GPS測定装置3
5から出力された位置データ35aを初期位置もしくは
暫定位置データ30aとして推測航法装置33へ供給す
るとともに、それを自車位置データ3aとして出力する
よう構成している。また、この車両位置検出制御手段3
0は、マップマッチング手段39から出力される位置修
正データ39aを推測航法装置33へ供給して車両の現
在位置データを修正させ、ビーコン信号の受信によって
正確な位置情報37aが得られた場合、車両位置検出制
御手段30は、その位置情報37aを推測航法装置33
へ供給して車両の現在位置データを修正させるようにし
ている。そして、推測航法装置33から順次出力される
最新の車両位置データ33aを自車位置データ3aとし
てナビゲーション制御部8へ供給する構成としている。
【0040】図1に示した地名読み−位置データベース
4は、音声入力された目的地,経由地等の地名からその
位置情報を検索するためのもので、地名の読みと地図上
での位置情報とが対応付けて予め記録されている。
【0041】ここで、地名に関する読みデータは1つの
地名に対して1つだけでなく、複数の読み方を登録でき
るデータベース構造としている。したがって、漢字表記
で読みにくい地名や読み間違えやすい地名については複
数の読み方を予め登録しておくことで、登録されている
いずれの読み方でも該当する地名を特定できるようにし
ている。例えば、「所沢」という地名に対して「ところ
ざわ」,「ところさわ」,「しょざわ」,「しょさわ」
等の読み方が登録される。複数の読みの登録は正式な読
み方と他の読み方とが区別できるよう管理している。し
たがって、音声入力された地名の認識結果を、音声合成
出力手段を利用して可聴表示し、入力地名の確認を行な
う場合でも、地名の正式な読みで報知させることができ
る。
【0042】この地名読み−位置データベース4は、例
えばROM等の不揮発性記憶手段Mに地名読み−位置デ
ータを予め格納しておく構成としてもよい。また、例え
ばICメモリカード等の形態で車両誘導装置1に装着・
脱着できる構造にし、地域別や用途別のものを準備する
ことで、地名以外に主要建物名や施設名に基づいてその
位置を特定できるようにしてもよい。また、道路地図デ
ータベース5内に、地名読み−位置データを予め格納し
ておく構成としてもよい。
【0043】道路地図データベース5は、道路地図情報
が記録されたCD−ROM(コンパクトディスクRO
M)51とその再生装置52とからなる。この道路地図
データベース5には、広域,中域,詳細等の各種の縮尺
の地図を生成するための地図データと、画像表示装置8
に表示する道路地図上に表示する各種の表示、例えば高
速道路,国道,地方道等の名称、主要建物,鉄道,河
川,湖等の属性とその表示データ(漢字等を含む文字デ
ータ)、必要に応じて地名の読みデータ(ひらかなまた
はカタカナの文字データ)が、所定のデータベース構造
に基づいて予め格納されている。なお、道路地図データ
ベース5はCD−ROM以外の例えば磁気記録媒体,光
磁気記録媒体,半導体メモリ等の記録媒体とその読み出
し装置で構成してもよい。
【0044】図4は音声合成出力手段の一具体例を示す
ブロック構成図である。音声合成出力手段6は、ナビゲ
ーション制御部8から供給される各種の音声メッセージ
指令8aに基づいて車両の進路等の誘導案内や案内要求
に対する回答を可聴表示するものである。
【0045】案内メッセージ生成手段61は、予め設定
した規則に基づいて出力される音声メッセージ指令8a
を解析し、メッセージ記憶部62内に予め格納してある
複数のメッセージの中から好適なものを選択し、さらに
必要に応じてナビゲーション制御部8側から供給された
地名等を挿入して、案内メッセージデータ61aを生成
し出力する。
【0046】音声編集部63は、案内メッセージデータ
61aに基づいて音声情報記憶部64から必要な音声情
報データを順次取り出し、それらを音声合成装置65へ
順次供給する。音声合成装置65から出力される音声信
号65aは増幅器66で増幅され、スピーカ等の電気−
音響変換器67を駆動する。これにより、例えば「20
0メートル先の交差点を右折して下さい」とか「次の交
差点、直進」等の誘導メッセージが出力される。また、
案内要求に対して「もうすぐ」とか「流れがわるいので
まだまだ」等の回答メッセージが出力される。さらに、
音声入力した命令や地名を図2に示した音声認識装置2
0が認識できず、ナビゲーション制御部8を介して認識
不可情報が供給された場合、音声合成出力手段7は音声
認識ができない旨のメッセージを可聴表示するよう構成
している。
【0047】図5は経路誘導手段の一具体例を示す機能
ブロック構成図である。入力I/F部80内の要求認識
手段81は、リモコン受信器82を介して供給される各
種の入力要求82a、ならびに、音声認識装置20を介
して入力された各種の要求等27a〜27g,28aに
基づいて、ユーザの各種要求を受け付けて、必要な処理
を行なう。
【0048】例えば、操作入力装置10からリモコン受
信器82を介してカーソルの移動指令を受けると、要求
認識手段81はカーソルの移動に係る情報81aを画像
生成手段120内の入力画像生成手段122へ供給して
画像表示装置7の画面上に表示されるカーソルを移動さ
せる。目的地登録状態でカーソル位置決定の入力が与え
られると、要求認識手段81は、現在のカーソル位置に
対応する道路地図の位置データMDを求め、それをRA
M等を用いて構成した目的地等記憶手段101に目的地
との対応を付けて記憶させる。
【0049】音声認識装置20を介して例えば「目的
地」、「箱根」という目的地登録要求がなされた場合、
要求認識手段81は、「箱根」の読みの文字列データ8
1bに基づいて地名読み−位置データベース4を検索
し、その位置データ4aを得ると、それを目的地位置デ
ータMDとして目的地等記憶手段101に目的地との対
応を付けて記憶させる。
【0050】経由地の登録も目的地の登録と同様になさ
れる。経由地1,経由地2というように数字を付けて経
由順序を含む登録要求がなされた場合、要求認識手段8
1は、経由順序との対応を付けて経由地位置データKn
Dを記憶させる。なお、経由順序を付けないで複数の経
由地を登録することも可能である。この場合、経路自動
設定手段102は、効率的な経由順序をも含めて誘導経
路を設定する構成としている。
【0051】また、音声認識装置20を介して単に地名
のみが入力された場合、もしくは「地図表示」、「箱
根」等のように地図表示要求とその地名が入力された場
合、要求認識手段81はその地名の読みに係る文字列デ
ータ81bを地名読み−位置データベース4へ供給し、
その地名の位置データ4aを取り出す。そして、その地
名の位置データ4aを地図アクセス要求81cとして道
路地図データベースアクセス手段91へ供給する。
【0052】道路地図データベースアクセス制御手段9
1は、地図アクセス要求81cとして供給された位置デ
ータ4aに基づいて、その位置を含む地図を検索し、該
当する地図データの読み出し要求91aを道路地図デー
タベース5へ与える。そして、道路地図データベースア
クセス手段91は、道路地図データベース5内の再生装
置52を介して読み出された道路地図データ5aを画像
生成手段120内の地図画像生成手段121へ供給す
る。
【0053】地図画像生成手段121は、道路地図デー
タベースアクセス手段91を介して供給された道路地図
データ91bに基づいて地図画像データ121aを生成
し出力する。これにより、地図画像生成手段121で生
成された地図画像データ121aと、入力画像生成手段
122で生成した入力操作等を案内したり補助するため
の入力画像データ122aとが画像合成手段124で合
成され、合成データ124aは表示装置I/F部125
で映像信号125aへ変換され、例えばCRT等を用い
た画像表示装置7へ供給されて、画像表示がなされる。
【0054】このような構成であるから目的地や経由地
の正確な位置を知らない場合でも、目的地や経由地の地
名を音声入力するだけで、それらの設定登録を行なうこ
とができる。また、目的地や経由地等の地名もしくはそ
れらの近傍の地名を音声入力して該当する地図を画像表
示装置7の画面上に表示させ、表示された地図を視認し
ながら、目的地や経由地の順序を設定登録することがで
きる。
【0055】入力部2から誘導地図への復帰要求、例え
ば、「誘導地図」とか「地図切り替え」等の予め登録し
た命令語が入力されると、要求認識手段81は、誘導地
図画像表示に係る指令81dを誘導制御手段110へ供
給する。誘導地図画像表示に係る指令81dを受けると
誘導制御手段110は、自車位置検出手段3から供給さ
れる自車位置データ3aに基づいて自車位置を含む地図
アクセス要求110aを道路地図データベースアクセス
制御手段91へ供給する。道路地図データベースアクセ
ス制御手段91は、要求された自車位置を含む道路地図
データ91bを誘導制御手段110へ供給する。誘導制
御手段110は、受け取った道路地図データ91bを道
路地図表示データ110bとして地図画像生成手段12
1へ供給する。
【0056】自車位置を含む地図表示状態から他の地図
表示への切り替え要求がなされた時点からの経過時間を
計時するタイマ手段(図示しない)を要求認識手段81
内に設け、他の地図表示状態が予め設定した時間経過し
た場合は、タイマ手段の出力に基づいて誘導地図画像表
示に係る指令81dを誘導制御手段110へ供給して、
自車位置を含む地図表示状態へ自動切り替えする構成と
してもよい。さらに、車両走行中のみタイマ手段の計時
を許可する構成とすることで、車両停止中はタイマ手段
による自動切り替え機能を不動作にするようにしてもよ
い。
【0057】音声認識装置20から音声入力が認識でき
なかった旨の認識不可信号27gが供給されると、要求
認識手段81は、再入力等を促すメッセージ等の出力指
令81eを音声合成出力手段6へ供給して、例えば「も
う一度音声入力して下さい」等の音声メッセージを出力
させるようにしている。また、特定話者の命令語等の登
録作業を補助するためのメッセージ情報28aが音声認
識装置20から供給されると、メッセージ情報28aに
基づく登録ガイダンスメッセージ出力指令81fを音声
合成出力手段6へ供給して、登録作業を補助するための
音声メッセージを出力させるようにしている。
【0058】さらに、要求認識手段81は、目的地や経
由地の登録のための一連の入力操作が終了し、目的地等
記憶手段101に必要なデータMD,KnDの書き込み
が完了すると、目的地等設定完了指令81gを経路自動
設定手段102ならびに誘導制御手段110へ供給し
て、経路の自動設定を起動させたり、新たな経路に基づ
く誘導がなされるようにしている。
【0059】次に誘導経路設定手段100の構成につい
て説明する。要求認識手段81から目的地等設定完了指
令81fを受けると、経路自動設定手段102は読み出
し指令102aを発生して目的地記憶手段101内に格
納された目的地、経由地等のデータMD,KnDを取り
込む。
【0060】目的地Mのみが設定されている場合、経路
自動設定手段102は、自車位置データ3aと目的地位
置データMDとを含む地図アクセス要求102bを道路
地図データベースアクセス制御手段91へ供給する。道
路地図データベースアクセス制御手段91は、道路地図
データベース5内に備えられている地図索引(分割され
た各地図の領域範囲を示すデータを備える)を参照等し
て、自車位置と目的地とが含まれる縮尺の地図を検索
し、検索した地図の縮尺ならびに道路地図データ91d
を経路自動設定手段102へ供給するよう構成してい
る。なお、目的地が遠方で自車位置と目的地とを含む地
図がない場合、道路地図データベースアクセス手段91
は、同時表示可能な地図が存在しない旨の信号91eを
経路自動設定手段102へ供給する。
【0061】経路設定手段101は、供給された道路地
図データ91dに基づいて誘導経路の設定を行なう。供
給された道路地図データ91dが広域地図もしくは中域
地図等の縮尺率の大きい地図の場合は、自車位置周辺の
道路情報まで供給されない場合があるので、経路自動設
定手段102は自車位置近傍にある主要道路の交差点等
を仮の始点とし、目的地近傍にある主要道路の交差点等
を仮の終点として、仮の始点から仮の終点へ至る経路を
設定する。
【0062】図6は自車位置近傍から目的地近傍へ至る
経路の設定手法の一具体例を示す説明図である。経路自
動設定手段102は、自車位置近傍の仮の始点KJから
仮の終点KMに至る仮想線KJ−KM、もしくは、自車
位置Jから目的地Mへ至る仮想線J−Mを引き、仮想線
KJ−KM,J−Mの両側の位置する道路の情報(KJ
−S2−S4,S1−S3−KM)、ならびに、仮想線
KJ−KM,J−Mと交叉する道路情報(KJ−S1,
S2−S3,S4−KM)を抽出する。なお、図6で丸
印で示した点S1〜Snは、各道路の接続点である。
【0063】誘導経路の自動設定に際して、高速道路等
を優先使用する旨の条件が設定されている場合、経路自
動設定手段102は、仮想線KJ−KM,J−Mの近傍
に一般道路がありそれよりもさらに離れた位置に高速道
路等があればその高速道路等の情報を抽出する。なお、
一般道路を優先使用する旨の条件が設定されている場
合、経路自動設定手段102は、仮想線KJ−KM,J
−Mの近傍に高速道路等があればその情報も抽出する
が、高速道路よりも離れた位置にある一般道路の情報を
抽出する。
【0064】道路情報の抽出を行なうと、経路自動設定
手段102は、仮の始点KJから仮の終点KMに至る全
ての経路(KJ−S1−S3−KM,KJ−S2−S3
−KM,KJ−S2−S4−KM,KJ−S1−S5−
S6−KM)について、各道路接続点間の距離を積算す
る。ここで、高速道路や有料道路等の車両専用道路の区
間はその実際の距離を所定の割合(例えば1/2)で低
減して距離の積算を行なう。そして、仮の始点KJから
仮の終点KMに至る距離が最短の経路(例えばKJ−S
1−S5−S6−KM)を暫定経路する。
【0065】目的地等が遠方で自車位置と目的地等とを
含む地図が道路地図データベース5になく同時表示可能
な地図が存在しない旨の信号91eが供給された場合、
経路設定手段102は、道路情報データベース104に
格納してある道路情報を利用して暫定経路を設定する。
【0066】この道路情報データベース104は、主要
高速道路,主要有料道路,主要国道,主要地方道路等の
道路名称と、基点,終点ならびに主要経由地点の位置デ
ータ、各地点間の距離データ、他の道路との接続データ
を予め設定したデータベース形式で格納している。
【0067】経路自動設定手段102は、道路情報デー
タベース104へアクセスして自車位置に近い道路位置
データ(基点,終点,経由地点)と道路名称データを得
て、それを仮の始点とするとともに、目的地位置に近い
道路位置データ(基点,終点,経由地点)と道路名称デ
ータを得て、それを仮の終点とする。自車位置側の道路
名称と目的地側の道路名称とが一致していない場合、他
の道路との接続データに基づいて経由する道路名称とそ
の経由地データを得る。また、経由地が登録されている
場合、経由地に近い道路位置データ(基点,終点,経由
地点)と道路名称データを得る。このようにして、自車
位置近傍から目的地近傍もしくは経由地近傍に至る暫定
経路を設定する。
【0068】暫定経路を設定すると、経路自動設定手段
102は、自車位置データ3aを含む詳細地図のアクセ
ス要求102bを道路地図データベースアクセス手段9
1へ供給する。道路地図データベースアクセス手段91
から供給された詳細地図内に仮の始点KJが存在しない
場合、経路自動設定手段102は、隣接する詳細地図の
アクセス要求102bを道路地図データベースアクセス
手段91へ供給し、自車位置を含む地図と隣接する地図
とを合成して両者の位置が含まれる詳細地図を合成す
る。
【0069】図7は詳細地図を利用した経路設定の一具
体例を示す説明図である。自車位置Jならびに仮の始点
KJを含む地図を得ると、経路自動設定手段102は、
自車位置Jから仮の始点KJならびに仮の始点から図6
に示した道路接続点S1へ至る道路KJ−S1への経路
を検索する。そして、走行距離の最短の経路を設定す
る。なお、ここでの経路設定に際しては、車両の現在の
進行方向を参照して、その地点でUターンすることなく
仮の始点KJもしくは道路KJ−S1へ至る経路を設定
するようにしている。
【0070】図7示す例では、経路自動設定手段101
は、自車位置マークJMと進行方向を示すマークHMか
らまずノードN1を経由し、小学校前の道路が一方通行
で進入できないため、ノードN2を経由して仮の始点K
Jから道路接続点S1へ至る道路への複数の経路につい
てその距離を算出し、距離が最短となるノードN3,N
4を経由して、仮の始点KJから道路接続点S1へ至る
道路の途中点N5に至る経路を設定する。
【0071】始点側の経路を設定すると、経路自動設定
手段102は、仮の終点KMの位置データを含む詳細地
図のアクセス要求102bを道路地図データベースアク
セス手段91へ供給する。供給された詳細地図内に目的
地Mが含まれていれば、その地図のデータに基づいて仮
の終点KMから目的地Mへ至る複数の経路を検索し、距
離の最短の経路を設定経路として選択する。供給された
詳細地図内に目的地Mが含まれていない場合、経路自動
設定手段102は隣接する詳細地図のアクセス要求を発
生し、仮の終点KMと目的地Mとが含まれる地図を合成
し、合成した地図に基づいて目的地側の経路設定を行な
う。
【0072】なお、目的地側の経路設定に際して、経路
自動設定手段102は、仮の終点KMと目的地Mの位置
データを含む地図アクセス要求102bを発生し、両者
が含まれる地図を得るようにしてもよい。仮の終点KM
と目的地Mとの間で詳細地図が分割されているため中域
地図が提供された場合、経路自動設定手段102は、そ
の中域地図を用いて目的地近傍に至る経路を設定した後
に、目的地周辺の詳細地図をアクセスして目的地へ至る
経路を設定するようにしてもよい。
【0073】さらに、高速道路等を利用する経路設定の
場合は、高速道路等との接続点S6と目的地Mを含む地
図アクセス要求を発生し、得られた地図データに基づい
て高速道路等との接続点S6から目的値Mへ至る最短経
路を求めるようにしてもよい。このような処理を行なう
ことで、図6に示した広域地図等では供給されない道路
データに基づいて目的地側の好適な経路設定を行なうこ
とができる。
【0074】始点側の経路設定に際しても、経路自動設
定手段102は、自車位置Jと仮の始点KJならびに道
路接続点S2の位置データ、または、高速道路等を経由
する場合は、自車位置Jと高速道路等との接続点S5の
位置データを含む地図アクセス要求102bを発生し、
供給された地図データに基づいて、自車位置から高速道
路等との接続点S5へ至る最短経路を探索・設定するよ
うにしてもよい。このような処理を行なうことで、仮の
始点KJの設定が妥当でない場合でも好適な経路を設定
することができる。
【0075】暫定経路の修正を含めて自車位置Jから目
的地Mへ至る全ての経路が設定されると、経路自動設定
手段102は、設定した経路に係るデータを誘導経路記
憶手段103へ格納する。
【0076】経由順序を含めて複数の経由地が登録され
ている場合、経路自動設定手段102は自車位置Jから
第1の経由地K1に至る経路を設定し、ついで第2の経
由地から次なる経由地へ至るの経路を設定し、これを繰
り返して最終経由地から目的地Mへ至る経路を設定す
る。
【0077】経由順序の指定なしに複数の経由地が設定
された場合、経路自動設定手段102は、自車位置デー
タならびに各経由地の位置データKnDを含む地図アク
セス要求102bを発生し、それらの位置を含む道路地
図データの供給を受け、その道路地図データに自車位置
に最も近い経由地を第1経由地とし、目的地の位置デー
タに最も近い経由地を最終経由地とし、残る経由地をど
のような順序で経由するば走行距離が短いかを検討し
て、走行距離が最短となるよう経由順序を設定する。
【0078】経由順序を設定すると経路自動設定手段1
02は、自車位置と第1経由地の位置データを含む地図
アクセス要求を発生し、得られた道路地図データに基づ
いて第1経由地へ至る経路を設定し、次いで第1経由地
と第2経由地の位置データを含む地図アクセス要求を発
生し、得られた地図データに基づいて第1経由地から第
2経由地へ至る経路を設定する。このような処理を順次
繰り返すことで目的地へ至るまでの全ての経路を設定
し、設定した経路データを設定経路記憶手段107に格
納する。なお、各経由地毎の経路を設定する度に、その
経路を誘導経路記憶手段103に格納するようにしても
よい。
【0079】次に誘導制御手段の構成を説明する。誘導
制御手段110は、誘導経路読出指令110cを誘導経
路記憶手段103へ供給して、経路自動設定手段102
によって設定された誘導経路データ103aを読み出
す。そして、誘導制御手段110は、自車位置を含む道
路地図データ91cと誘導経路データ103aとの比較
を行ない、誘導経路ならびに自車位置とその進行方向を
示すマーク等を画像表示された道路地図に合成表示させ
るための誘導表示データ110dを誘導画像生成手段1
23へ供給する。誘導画像生成手段123は、誘導経路
や自車位置マーク等の画像データを生成し、これを画像
合成手段124へ供給する。これにより、画像表示装置
7の画面には、誘導経路や自車位置を含めた道路地図が
表示される。
【0080】また、この誘導制御手段110は、現在画
像表示している道路地図データ91cと自車位置データ
3aとに基づいて画像表示している地図内のどの地点に
自車位置があるのかを監視しており、自車の進行方向側
の地図表示領域が狭くなってきた場合は、進行方向へ隣
接する地図のアクセス要求110aを発生し、先に受け
取った地図データと隣接する領域の地図データとから、
次に画像表示する領域の地図データを合成し、合成した
地図作成データ110bを地図画像生成手段121へ供
給するようにしている。
【0081】さらに、この誘導制御手段110は、目的
地等読出指令110eを適宜の時間間隔で発生し、目的
地等記憶手段101内に記憶されている目的地,経由地
の位置データMD,KnDを取り込む。なお、要求認識
手段81から出力される目的地等設定完了指令81gに
基づいて、各位置データMD,KnDの登録がなされる
度にデータの取り込みを行なう構成としてもよい。
【0082】そして、取り込んだ位置データMD,Kn
Dに基づいてそれらの目的地、経由地が現在画像表示し
ている地図領域内にある場合、誘導制御手段110は該
当する位置に目的地や経由地を示すマーク等を表示させ
るための誘導表示データ110dを誘導画像生成手段1
23へ供給する。
【0083】これによって、画像表示装置7の画面に道
路地図を表示するとともに、目的地、経由地、自車位置
ならびに進行方向を合成表示するようにしている。な
お、誘導制御手段110は、誘導経路データ103aに
基づいて特定される誘導経路を地図上に表示させるよう
にしてもよい。
【0084】誘導制御手段110は、誘導経路データ1
03aと道路地図データとの比較照合を行なうととも
に、自車位置データ3aとその走行軌跡、もしくは、図
3に示した方位センサ31からの方位信号31a(図示
しない)に基づいて、自車が地図上のどの道路のどの位
置をどちら向きに走行しているかを常時監視している。
【0085】そして、誘導制御手段110は、自車位置
データ3aと誘導経路データ103aで特定される次の
進路変更地点までの距離を求め、その距離が予め設定し
た距離に達した時に、次の進路変更地点に関する情報
(例えば交差点,分岐路等)と、進行方向に係る情報、
進路変更地点までの距離情報とを含んだ誘導メッセージ
指令110fを音声合成出力手段6へ供給して、例えば
「200メートル先に交差点を左折して下さい」,「1
00メートル先、右折」等の誘導メッセージを可聴表示
させる。
【0086】なお、誘導制御部110は、各進路変更地
点とそれらの地点での進路(右折,左折,直進等)を表
示する指令110dを誘導画像生成手段123へ供給し
て、進路変更交差点と進行方向を示す矢印等の記号を道
路地図上に合成表示させるようにしてもよい。
【0087】また、誘導制御部110は、次の進路変更
地点での進路変更方向とそこまでの距離情報を含む進路
変更案内画像表示指令110dを誘導画像生成手段91
へ供給して、画面の隅部や車両の進行方向とは異なる位
置に、例えば「200メートル先、右折」等の画像メッ
セージを表示させるようにしてもよい。
【0088】道路地図データベースアクセス制御手段9
1は、各種の地図アクセス要求を受けると、道路地図デ
ータベース5へアクセスして要求された道路地図データ
5aを取り出し、要求元に対して道路地図データを供給
する。なお、複数の地図アクセス要求が競合した場合、
道路地図データベースアクセス制御手段91は、誘導制
御手段110からの地図アクセス要求110aを優先的
に処理する構成としている。これにより、車両誘導を優
先的に行なえるようにしている。
【0089】図8は請求項1に対応する案内情報生成手
段の機能ブロック構成である。請求項1に対応する案内
情報生成手段130Aは、案内生成制御手段131と、
各種記憶手段134〜137、ならびに、2種類の感覚
表現テーブル138,139を備える。目的地等設定完
了指令81gが供給されると、案内生成制御手段131
は、その時点の自車位置データ3aを出発地点記憶手段
134へ記憶させる。次に目的地等読出指令130aを
出力して目的地等記憶手段101から目的地、経由地等
の位置データMD,KnDを得る。誘導経路読出指令1
30bを出力して誘導経路記憶手段103から誘導経路
データ103aを得る。誘導経路データ103aに基づ
いて出発点から第1経由地,各経由地間,最終経由地か
ら目的地までの距離、ならびに、出発点から目的地まで
の走行距離を算出し、それらを目的地等距離記憶手段1
35へ記憶させる。
【0090】案内生成制御手段131Aは、自車位置デ
ータ3aを含む地図アクセス要求130cを発生して道
路地図データ90aを得るとともに、自車位置データ3
aが供給される度に誘導経路に沿った走行距離を積算
し、経路走行距離記憶手段136内の値を更新する。走
行距離の積算は各経由地区間毎に行なうようにしてい
る。経路走行距離記憶手段136内には、各経由地区間
毎の積算値を格納する領域と出発点からの積算値を格納
する領域を設けている。
【0091】誘導経路データ103aと自車位置データ
3aとに基づいて次の進路変更地点を認識し、次の進路
変更地点までの距離を自車位置データ3aが供給される
度に算出し、進路変更地点距離記憶手段137内の値を
更新する。
【0092】次の進路変更地点に対する案内要求80a
を受けると、案内生成制御手段131は、図9(a)に
示す進路変更地点案内用の感覚表現テーブルを参照し
て、既に算出した次の進路変更地点までの距離に対応す
る感覚表現を選定し、選定した感覚表現による音声メッ
セージ指令130Mを音声合成出力手段6へ供給して案
内情報を音声出力させる。
【0093】次の経由地に対する案内要求80bを受け
ると、案内生成制御手段131は、現在走行している経
由地区間の距離に対してすでに走行した距離の比率を算
出し、図9(b)に示す目的地等案内用の感覚表現テー
ブルを参照して、残り距離に対応した感覚表現を選定
し、選定した感覚表現による音声メッセージを出力させ
る。最終目的地に対する案内要求80cを受けると、案
内生成制御手段131は、誘導経路の全体距離に対して
すでに走行した距離の比率を算出し、図9(b)に示す
目的地等案内用の感覚表現テーブルを参照して、感覚表
現による音声メッセージを出力させる。
【0094】運転者等が特定の地名を発声してそこまで
あとどのくらいかという案内要求を発した場合、要求認
識手段81は入力された地名に位置データを含めた案内
要求80dを出力する。この場合、案内生成制御手段1
31は、案内が要求された地点を含む道路地図データを
取り出して、車両の現在位置と案内要求地点との距離を
算出し、図9(a)に示した感覚表現テーブル(距離対
応)を参照して、感覚表現の音声メッセージを出力させ
る。
【0095】図9は感覚表現の一具体例を示す説明図で
ある。図9(a)は案内対象地点までの距離に対応させ
て感覚表現を設定したもの、図9(b)は対象区間距離
に対する走行比率に対応させて感覚表現を設定したもの
である。なお、この実施例では距離対応の感覚表現は例
えば女性の声で、走行比率対応の感覚表現は例えば男性
の声で出力させるようにして、例えば「すぐです」とい
う案内メッセージでもその意味合いが異なることが運転
者等に判別できるようにしている。なお、図9(a),
(b)では、感覚表現を4種類に分けた例を示した、何
段階に区分するか、どのような文章表現にするかは、適
宜変更可能である。また、何段階にするか、どの範囲で
表現を異ならせるか、どんな文章にするか等を、運転者
等が自由に設定できるようにしてもよい。
【0096】要求認識手段81は、「距離は」等の発声
がなされた場合は、案内対象地点までの距離案内要求が
なされたものと認識し、距離案内要求を案内情報生成手
段130へ供給するようにし、案内情報生成手段130
は対象地点までの距離データを含めた距離メッセージ指
令を音声合成出力手段6へ供給して、例えば「あと3キ
ロメートルていどです」等のメッセージを出力するよう
にしてもよい。
【0097】以上の構成であるから請求項1に係る車両
誘導装置は、例えば「あとどのくらい」等の案内要求が
入力されると、次なる進路変更地点まで例えば「もうす
こしです」等の案内回答を出力することができる。な
お、この実施例では残り距離を予め算出しておく構成で
あるから、案内要求に対して直ちに回答が出力される。
また、「経由地はまだかな」とか「目的地までどのくら
い」等の案内要求が入力されると、「すぐです」とか
「まだまだ」等の音声回答を出力することができる。
【0098】なお、この実施例では誘導制御手段110
と案内情報生成手段130とを独立に設ける構成を示し
たが、自車位置の認識、残り距離の算出等の制御内容は
共通な項目が多いので、例えば誘導制御手段110内に
案内情報生成手段の機能を取入れる構成としてもよい。
【0099】図10は請求項2に対応する案内情報生成
手段の機能ブロック構成図である。この案内情報生成手
段130Bは、案内生成制御手段131Bと、誘導指示
記憶手段132と、感覚表現テーブル150を備える。
誘導制御手段110は、例えば「××交差点を左折しま
す」等の誘導案内を出力した際に、次の進路変更地点の
位置データ含む誘導指示データSDを案内生成制御手段
131Bへ供給するよう構成している。
【0100】誘導指示データSDを受けると案内生成制
御手段131Bは、その時点の自車位置データ3aなら
びに誘導指示データSDによって供給された次の進路変
更地点の位置データを誘導指示記憶手段132へ記憶さ
せる。そして、必要に応じて現在の自車位置と次の進路
変更地点とを含む道路地図データ90aを取り込むとと
もに、誘導経路に沿って誘導指示がなされた地点から次
の進路変更地点までの距離を算出する。
【0101】また、案内生成制御手段131Bは、誘導
指示データSDを受け取った時点からの走行距離を積算
する。なお、車両の進行に応じて次の進路変更地点まで
の距離を算出するようにしてもよい。そして、次の進路
変更地点までどのくらいかという案内要求80aを受け
ると、誘導指示がなされた地点から次の進路変更地点ま
での距離に対して走行した距離の比率を算出し、その算
出結果に基づいて感覚表現テーブル150をひき、選択
された感覚表現の音声メッセージ指令130Mを音声合
成出力手段6へ供給する。
【0102】図11は請求項2に対応する案内情報生成
手段の動作を示す説明図である。図11(a)に示すよ
うに、誘導指示がなされた地点Pから次の進路変更地点
Hまでの距離L(P−H)と、誘導指示がなされた地点
Pから案内要求がだされた地点Gまでの距離L(P−
G)との比率L(P−H)/L(P−G)を求め、図1
1(b)に示す感覚表現テーブル150を参照して「も
うすぐ」とか「まだまだ」等の音声メッセージを出力さ
せるようにしている。
【0103】運転者等は誘導指示がなされた時点からど
の程度走行したか意識しているので、「まだずっとさ
き」とか「あとはんぶん」とか「もうすぐ」といった表
現による回答を得ることで、次の交差点までどの程度が
感覚的に理解しやすい。
【0104】図12は請求項3に対応する案内情報生成
手段の動作を示す説明図である。請求項3に対応する案
内情報生成手段130C内の案内生成手段131Cは、
自車位置データ3aならびに誘導経路データ130aに
基づいて、出発点もしくは先の経由地から次の進路変更
地点までの距離、または、先の進路変更地点から次の進
路変更地点までの距離を算出し、算出した距離を進路変
更地点間距離記憶手段151へ記憶するとともに、先の
進路変更地点等(出発点もしくは先の経由地を含む)か
らの走行距離を積算し、その区間での走行距離を区間走
行距離記憶手段152に記憶・更新している。そして、
次の進路変更地点に対する案内要求80aを受けると、
案内生成制御手段131Cは、進路変更地点間距離記憶
手段151に記憶されている区間距離と、区間距離走行
距離記憶手段152に記憶されている区間走行距離との
比率を算出し、算出した比率に基づいて間隔表現テーブ
ル153を参照し、区間走行比率に応じた感覚表現の音
声メッセージ指令130Mを出力するよう構成してい
る。
【0105】図13は請求項3に係る車両誘導装置の案
内動作を示す説明図である。図13(a)に示すよう
に、直前の進路変更地点H1から次の進路変更地点H2
までの区間距離L(H1−H2)と、直前の進路変更地
点H1から案内要求が発せられて地点Gまでの走行距離
L(H1−G)との比率L(H1−G)/L(H1−H
2)に基づいて、図13(b)に示す感覚表現テーブル
が参照され、「もうすぐ」とか「もうすこしです」とか
「まださきです」等の音声メッセージを出力させるよう
にしている。
【0106】誘導指示は次の進路変更地点の所定距離手
前に達した時点で与えられる場合が多い。誘導指示がだ
されるまえに次の進路変更地点に対する案内要求がださ
れた場合、請求項3に係る車両誘導装置は、その区間の
距離に対して先の進路変更地点からどの程度走行してい
るかに応じて感覚的表現のメッセージを出力するので、
運転者等は先の進路変更地点からのどのくらい走行した
かを参照して後どのくらい走行すれば次の進路変更地点
に達するか直感的に理解することができる。なお、次の
進路変更地点までの距離がどのくらい等の誘導指示を与
えていないため、また、進路変更地点間の距離は短いと
き長いときもあるので、この実施例では感覚表現を3段
階程度の分類とし、大まかな目安を与えるようにしてい
る。
【0107】図14は請求項4〜7に対応する案内情報
生成手段の機能ブロック構成図である。この案内情報生
成手段130Dは、案内生成手段131Dと、走行状況
認識手段140と、感覚表現選択手段154とを備え
る。走行状況認識手段140は、例えば電子時計等の計
時手段141と、認識制御手段142と、RAM等を用
いて構成した走行経過記憶手段143を備える。
【0108】認識制御手段142は、計時手段141の
計時出力141aに基づいて所定の時間間隔毎(例えば
1分毎)にその時点での自車位置データ3aを走行経過
記憶手段143へ書き込む。そして、案内生成制御手段
131Dから区間を指定して走行状況問合せ要求RVが
だされると、指定された区間の走行経過を読み出して、
その区間の平均走行速度HVを算出し、算出した平均走
行速度HVを案内生成制御手段131へ供給する構成と
している。また、2〜5分程度の短時間の間の走行距離
から車両の現在の走行速度Vを求め、求めた走行速度V
を案内生成制御手段131Dへ供給する構成としてい
る。
【0109】案内生成制御手段131Dは、自車位置デ
ータ3aに基づいて誘導経路上のどの地点を車両が走行
しているか認識している。次の進路変更地点に対する案
内要求80aが入力されると案内生成制御手段131D
は、道路地図データ90aと誘導経路データ130aと
自車位置データ3aとに基づいて次の進路変更地点まで
の距離を算出するとともに、現時点の車速Vであと何分
程度かかるか推定所要時間を算出する。そして、算出し
た推定所要時間を感覚表現選択手段160へ供給して所
要時間に対応した感覚的な表現を得て、その感覚的な表
現に基づく音声メッセージ指令130Mを出力するよう
構成している。なお、案内要求が入力されなくても、次
の進路変更地点までの距離や所要時間を算出する構成と
し、案内要求に速やかに応答できるようにしてもよい。
【0110】図15は請求項4に対応する案内情報生成
手段の感覚表現選択動作を示す説明図である。図15
(a)は推定所要時間と感覚的表現とを単純に対応させ
たもので、感覚表現選択手段160は変換テーブル等を
用いて構成することができる。図15(b)に示したも
のは、自車位置から次の進路変更地点までの距離と、走
行速度Vとに基づいて感覚表現を選定するようにしたも
のである。この場合、案内生成制御手段131Dは、所
要時間を推定せずに、次の進路変更地点までの距離と、
走行速度Vとを感覚表現選択手段160へ供給する構成
となる。
【0111】このように請求項4に係る車両誘導装置
は、車両の走行状況をふまえて案内対象地点まであとど
の程度であるか感覚的な表現で案内するようにしたの
で、例えば渋滞の有無等に応じたより適切な表現の案内
が可能となる。
【0112】図16は請求項5に対応した案内情報生成
手段の動作を示す説明図である。短かい時間間隔に基づ
いて算出した走行速度Vは、信号待ちの影響等を含めて
算出地が変動することが多い。現在走行している道路で
の平均走行速度HVを用いることで、より確度の高い案
内が可能となる。そこで、図16(a)に示すように、
市街地道路から例えば国道等の幹線道路へ入り、その幹
線道路を走行中に次なる進路変更地点に対する案内要求
80aが入力された場合、案内生成制御手段131D
は、幹線道路に入った地点P1の位置データと現在地P
Jの位置データとによって対象区間を指定した走行状況
問合せ要求RVを走行状況認識手段140へ供給し、現
在走行している道路の平均走行速度HVに基づいて所要
時間を推定したり、図15(b)に示すテーブル等を参
照して、案内に用いる感覚表現を選定するようにしても
よい。
【0113】また、図16(b)に示すように、次の経
由地または特定の地名入力等によって比較的遠方の地点
に対する案内要求がなされた場合、案内情報生成手段1
30Dは、前の経由地(経由地が設定されていない場合
は出発点)から現在位置に至るまでの走行経過に基づい
て、次の経由地等の案内対象地点までの所要時間を推定
し、すでに走行した時間と推定所要時間との比に基づい
て、「あとちょっと」とか「もうしばらく」とか「まだ
はんぶん」等のメッセージを例えば男性の声で案内する
ようにしている。
【0114】このように請求項5に係る車両誘導装置
は、車両の走行経過をふまえて案内対象地点まであとど
の程度であるか感覚的な表現で案内するようにしたの
で、次の進路変更地点の案内要求に対しては現在走行し
ている道路の走行状況に応じて、また、次の経由地の案
内要求に対しては先の経由地からの走行経過に応じて、
それぞれより適切な表現の音声メッセージ案内が可能と
なる。
【0115】なお、図14に示した走行状況認識手段1
40は、所定の走行距離毎に、時刻または経過時間とそ
の時点の位置を対応付けて記憶するようにしてもよい。
また、交差点等の進路変更可能地点毎に車両の走行位置
と時刻もしくは経過時間との対応をつけて記憶擦る構成
としてもよい。交差点毎に走行経過を記憶しておくこと
で各道路毎の流れ具合を正確に把握することができ、各
道路毎により適切な表現の案内が可能となる。
【0116】渋滞等の場合は、「流れが悪いのでまだま
だです」等のメッセージを出力した後に、「あと○○分
位かかりそうです」等のメッセージを出力するようにし
てもよい。このようなメッセージを出力した後に、渋滞
等が解消され流れがよくなり対象地点に近づいた場合
は、「ながれがよくなったのでもうすぐです」等のメッ
セージを出力して、運転者等へ注意を促すようにしても
よい。
【0117】さらに、ファジー推論装置を利用して感覚
表現選択手段160を構成し、残り距離はわずかだが流
れがだんだん悪くなっているとか、残り距離はかなりあ
るが流れがどんどんよくなっている等の条件に応じて、
より適切な表現を選択させ、音声出力させるようにして
もよい。
【0118】図17は請求項6に係る車両誘導装置の案
内動作を示す説明図である。請求項6に係る案内情報生
成手段130Dは、図17(a)に示すように、地点G
で次の進路変更地点H2まであとどのくらいかという案
内要求80aが入力されると、走行経過記憶手段143
に記憶されている走行経過に基づいて、直前の進路変更
地点H1から案内要求地点Gまでの平均走行速度HVを
得るとともに、進路変更地点間距離(区間距離)に対す
る区間走行比率とに基づいて、図17(b)に示すよう
に、走行状況を含めたメッセージを選択して出力する。
【0119】直前の進路変更地点H1からかなりの距離
もしくは時間走行している場合、その区間における平均
走行速度HVに基づいて感覚的な表現の案内を的確に行
なうことができる。
【0120】図18は請求項7に係る車両誘導装置の案
内動作を示す説明図である。請求項6に係る案内情報生
成手段130Dは、図18に示すように、直前の進路変
更地点H1を通過してまもない地点Gで、次の進路変更
地点に対する案内要求80aが入力された場合、2つ前
の進路変更地点H0から直前の進路変更地点H1までの
距離(前の区間距離)L(H0−H1)と、現在の区間
距離L(H1−H2)とを比較し、その距離比率に基づ
いて例えば「前と同じぐらい」とか「ずっと先」とか
「もうすぐ」といった音声メッセージを出力するように
したものである。なお、前の区間を走行するのに要した
時間と、現在の区間の推定所要時間との比に基づいて、
音声メッセージを出力するようにしてもよい。
【0121】請求項7に係る車両誘導装置は、前の区間
距離または前の区間の走行時間と対比する表現のメッセ
ージを音声出力する構成であるから、進路変更を頻繁に
繰り返す市街地走行等の場合に特に有効で、次の進路変
更地点までどのくらいかを運転者等に直感的に案内する
ことができる。また、1つ前の進路変更地点を通過して
まもない時点で次の進路変更地点に対する案内要求がな
された場合も、その区間での進度に基づいて案内しよう
とすると走行距離がわずかであるから適切な表現での案
内がしにくいが、先の区間との対比をすることで、「前
と同じくらい」とか「ずっと先」とか「もうすぐ」とい
った案内を与えることができる。
【0122】図19は請求項8に対応する案内情報生成
手段の機能ブロック構成図である。この案内情報生成手
段130Eは、案内生成手段131Eと、案内要求発生
経過記憶手段133と、計時手段141と、感覚表現選
択手段170とを備える。案内生成手段131Eは、各
種案内要求80a〜80dが入力されると、案内種別毎
にその時点の自車位置3aと入力時刻とを対応つけて、
案内要求経過記憶手段133へ記憶するよう構成してい
る。
【0123】図20は請求項8に係る車両誘導装置の案
内動作を一具体例を示す説明図である。次の進路変更地
点に対する案内要求80aが入力されると、案内生成制
御手段131Eは、案内要求経過記憶手段133から今
回の案内要求の直前になされた案内要求80aのデータ
を読み出し、前回の案内要求入力地点G0から今回の案
内要求入力地点G1間の走行距離L(G0−G1)を算
出するとともに、今回の案内要求入力地点G1から次の
進路変更地点H2までの距離L(G1−H2)を求め
る。そして、走行距離L(G0−G1)と次の進路変更
地点H2までの距離L(G1−H2)との比に基づい
て、感覚表現選択手段170へアクセスし、例えば「も
うすぐ」とか「あと同じくらい」とか「まだまだ」とい
った感覚表現の音声メッセージを出力させる。
【0124】なお、案内生成制御手段131Eは、前回
と今回の案内要求間の経過時間T(G01−G1)を算
出するとともに、その区間での平均走行速度HVに基づ
いて次の進路変更地点H2までの所要時間T(G1−H
2)を推定し、推定した所要時間と経過時間T(G01
−G1)と比較に基づいて、感覚的表現のメッセージを
出力する構成としてもよい。さらに、距離と所要時間と
の組み合わせに基づいて、より詳細なメッセージを出力
するようにしてもよい。
【0125】図20では次の進路変更地点に対する案内
要求について示したが、次の経由地に対する案内要求8
0bが入力された場合、案内生成制御手段131Eは先
の案内要求80bと今回の案内要求80bと間の走行距
離または経過時間と、次の経由地までの距離または推定
所要時間とに基づいて、感覚的表現のメッセージを出力
するよう構成している。最終目的地に対する案内要求8
0cならびに地名指定による案内要求80dに対しても
同様に、それぞれの要求が入力された間の走行距離や経
過時間に基づいて要求された地点に対する案内を行なう
ようにしている。
【0126】このように請求項8に対応する案内情報生
成手段130Eは、先の案内要求がだされた地点または
時刻等を記憶しておき、新たな案内要求がだされると、
それらの案内要求間の走行距離または経過時間を参照し
て、案内要求地点まで「まだまだ」とか「もうすぐ」と
いった感覚的な表現のメッセージを出力するので、地理
不案内な地域等では適宜の間隔で案内要求を発すること
で、次なる進路変更地点までどのくらいかを確認するこ
とができる。また、渋滞が解消され流れがよくなってき
た場合等も、新たな案内要求を発することで、現在の走
行状況に即した案内を得ることができる。
【0127】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に係る車両
誘導装置は、案内要求を発すると、対象地点と自車位置
との位置関係に基づいて感覚的表現の音声メッセージを
出力する。例えば次の進路変更地点までどのくらいかと
いう案内要求を発すると、例えば「もうすこし」とか
「まだまだ」といった音声メッセージで案内する構成で
あるから、直感的な理解が可能である。対象地点までの
距離や推定所要時間等を数値で回答する場合、走行距離
や走行時間に必要以上に気をつかい精神的な負担となる
ことがあるが、感覚的表現の案内が得られるので、理解
が容易である。
【0128】次なる進路変更地点の手前所定距離に達し
た時点で、例えば「500メートル先の交差点を右折し
ます」等の誘導指示を与える構成の車両誘導装置では、
現在走行している道路をかなり長い距離走行する場合、
次なる進路変更地点はずっと先なので誘導指示が何ら出
されない状況が比較的長い時間続くことがある。このよ
うな場合でも、「あとどのくらい」等の案内要求を発す
ると、「まだまだずっと先」等の案内が得られので、運
転者等は画像表示装置に表示された地図と自車位置マー
ク等を視認しなくても、経路をはずれずに走行している
ことを確認できる。
【0129】請求項2に係る車両誘導装置は、例えば
「2キロメートル先の交差点を左折します」等の誘導指
示を与えた地点と左折すべき交差点の位置を誘導指示記
憶手段に記憶しておき、「あとどのくらい」とか「まだ
かな」等の案内要求が与えられると、誘導指示を与えた
地点と対象となる交差点との間のどのあたりに自車位置
があるかに基づいて、「まだ半分」とか「すぐです」等
の音声メッセージを出力する。誘導指示が与えられた時
点からどのくらい走行したか運転者等は注意をはらった
いるので、誘導指示地点と進路変更地点との距離を基準
に「まだ半分」とか「もうすぐ」といった案内をだすこ
とで、運転者等は進路変更地点まであとどのくらいか直
感的に理解することができる。
【0130】請求項3に係る車両誘導装置は、次の進路
変更地点に対する案内要求がだされた場合、1つ前の進
路変更地点から次の進路変更地点までの区間距離に対し
て残り距離がどの程度であるかを感覚的な表現で音声出
力する。進路変更地点間の区間距離を基準としているの
で、先の進路変更地点からだいぶ走行したけれどあとど
の程度かという運転者等の感覚に対応したメッセージを
出力することができる。次の進路変更地点がまだ先で次
の進路変更地点に対する誘導指示がまだだされないが、
あとどの程度か知りたい場合に、直感的に理解しやすい
表現での案内を与えることができる。
【0131】請求項4に係る車両誘導装置は、次なる進
路変更地点や経由地等までの距離と例えば平均車速等の
走行状況とに基づいて感覚的メッセージを生成する構成
としているので、対象地点までの距離が例えば3キロメ
ートルであっても、渋滞等で極めて流れが悪い場合は、
「流れが悪いのでまだまだ」等のメッセージを出力する
ことができる。また、対象地点までの距離が例えば5キ
ロメートルであっても、流れがよい場合は、「流れがよ
いのでもう少し」等のメッセージを出力することができ
る。残り距離が同じであっても車両の走行状況をふまえ
てより適切な表現ができるので、走行状況にあった案内
をすることができる。運転者等の運転感覚にマッチした
メッセージを出力することができるので、運転者等は対
象地点までどのくらいか直感的に理解しやすい。
【0132】請求項5に係る車両誘導装置は、各地点を
どの時点で通過したかを走行経過記憶手段に記憶する構
成としているので、次なる経由地や最終目的地等の遠方
の地点に対する案内要求がだされた場合、いままでの走
行経過を参照して次なる経由地や最終目的地へ至るまで
あとどのくらいであるかを感覚的に表現するメッセージ
を出力することができる。走行経過を参照するので、渋
滞の有無等それまでの走行状況に即してより適切な案内
を行なうことができる。また、次なる経由地に対する案
内要求がなされたときは、1つ前の経由地からの走行経
過を参照して案内を行ない、また、最終目的地に対する
案内要求がなされたときは出発点からの走行経過を参照
して案内を行なうようにすることで、案内が要求された
地点まであとどのくらいかの案内をより適切に行なうこ
とができる。
【0133】請求項6に係る車両誘導装置は、進路変更
地点間の区間距離とその区間に入ってからの平均車速と
に基づいて感覚的な表現の案内を行なうので、残り距離
比率が同一でも流れがよい場合と渋滞等で流れが悪い場
合とでは、案内内容を異ならしめることができる。よっ
て、運転者等の運転感覚にあった表現での案内が可能と
なる。
【0134】請求項7に係る車両誘導装置は、次の進路
変更地点に対する案内要求がだされるた場合、2つ前の
進路変更地点から1つ前の進路変更地点間(前の区間)
の距離もしくは同区間の走行所要時間を参照して、次の
進路変更地点までどのくらいか感覚的に表現するメッセ
ージを出力する。進路変更を頻繁に繰り返す市街地走行
等では、前の区間距離または前の区間の走行時間と対比
する表現のメッセージを音声出力することで、次の進路
変更地点までどのくらいかを運転者等に直感的に案内す
ることができる。また、1つ前の進路変更地点を通過し
てまもない時点で次の進路変更地点に対する案内要求が
なされた場合、その区間での進度に基づいて案内しよう
とすると走行距離がわずかであるから適切な表現での案
内がしにくいが、先の区間との対比をすることで、「前
と同じくらい」とか「ずっと先」とか「もうすぐ」とい
った案内を与えることができる。
【0135】請求項8に係る車両誘導装置は、先の案内
要求がだされた地点または時刻等を記憶しておき、新た
な案内要求がだされると、それらの案内要求間の走行距
離または経過時間を参照して、案内要求地点まで「まだ
まだ」とか「もうすぐ」といった感覚的な表現のメッセ
ージを出力する。よって、地理不案内な地域等では適宜
の間隔で案内要求を発することで、次なる進路変更地点
までどのくらいかを確認することができる。また、渋滞
が解消され流れがよくなってきた場合等も、新たな案内
要求を発することで、現在の走行状況に即した案内を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る車両誘導装置の全体機能ブロッ
ク構成図
【図2】入力部の一具体例を示すブロック構成図
【図3】自車位置検出手段の一具体例を示すブロック構
成図
【図4】音声合成出力手段の一具体例を示すブロック構
成図
【図5】経路誘導手段の一具体例を示すブロック構成図
【図6】自車位置近傍から目的地近傍へ至る経路の設定
手法の一具体例を示す説明図
【図7】詳細地図を利用した経路設定の一具体例を示す
説明図
【図8】請求項1に係る案内情報生成手段の機能ブロッ
ク構成
【図9】感覚表現の一具体例を示す説明図
【図10】請求項2に対応する案内情報生成手段の機能
ブロック構成図
【図11】請求項2に対応する案内情報生成手段の動作
を示す説明図
【図12】請求項3に対応する案内情報生成手段の動作
を示す説明図
【図13】請求項3に係る車両誘導装置の案内動作を示
す説明図
【図14】請求項4〜7に対応する案内情報生成手段の
機能ブロック構成図
【図15】請求項4に対応した案内情報生成手段の動作
を示す説明図
【図16】請求項5に対応した案内情報生成手段の動作
を示す説明図
【図17】請求項6に係る車両誘導装置の案内動作を示
す説明図
【図18】請求項7に係る車両誘導装置の案内動作を示
す説明図
【図19】請求項8に対応する案内情報生成手段の機能
ブロック構成図
【図20】請求項8に係る車両誘導装置の案内動作を一
具体例を示す説明図
【符号の説明】
1 車両誘導装置 2 入力部 2A 目的地設定手段 2B 案内要求入力手段 3 自車位置検出手段 4 地名読み−位置データベース 5 道路地図データベース 6 音声合成出力手段 7 画像表示装置 8 ナビゲーション制御部 80a 次の進路変更地点に対する案内要求 80b 次の経由地に対する案内要求 80c 最終目的地に対する案内要求 80d 地名指定等による特定の地点に対する案内要求 90 経路誘導手段 130,130A〜130E 案内情報生成手段 131A〜131E 案内生成制御手段 132 誘導指示記憶手段 133 案内発生経過記憶手段 138,139,150 感覚表現テーブル 140 走行状況認識手段 160,170 感覚表現選択手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の現在位置を検出する自車位置検出
    手段と、設定された経路に基づいて車両を誘導する経路
    誘導手段と、案内要求を入力する案内要求入力手段と、
    案内情報生成手段と、音声合成出力手段とを備え、 前記案内情報生成手段は、前記案内要求が入力される
    と、案内要求の対象地点と前記自車位置検出手段で検出
    した自車位置との位置関係から案内要求の対象地点まで
    どのくらいであるかを感覚的に表現するメッセージを生
    成し、生成したメッセージを前記音声合成出力手段へ供
    給して案内情報を音声出力するようにしたことを特徴と
    する車両誘導装置。
  2. 【請求項2】 前記案内情報生成手段は、前記経路誘導
    手段が次の進路変更地点の誘導指示を行なった地点と次
    の進路変更地点とを対応付けて記憶する誘導指示記憶手
    段を備えるとともに、 前記案内情報生成手段は、前記案内要求が入力される
    と、その時点での自車位置が、誘導指示を行なった地点
    と次の進路変更地点との間のどのあたりにあるかに応じ
    て感覚的表現のメッセージを生成し、生成したメッセー
    ジを前記音声合成出力手段へ供給して案内情報を音声出
    力するようにしたことを特徴とする請求項1記載の車両
    誘導装置。
  3. 【請求項3】 次の進路変更地点まであとどのくらいか
    という案内要求が入力された場合、前記案内情報生成手
    段は、1つ前の進路進行地点から次の進路変更地点まで
    の区間距離に対して案内要求が入力された時点での車両
    の位置がどの程度にあるかに基づいて感覚的表現のメッ
    セージを生成し、生成したメッセージを前記音声合成出
    力手段へ供給して案内情報を音声出力するようにしたこ
    とを特徴とする請求項1記載の車両誘導装置。
  4. 【請求項4】 車両の現在位置を検出する自車位置検出
    手段と、設定された経路に基づいて車両を誘導する経路
    誘導手段と、案内要求を入力する案内要求入力手段と、
    案内情報生成手段と、音声合成出力手段とを備え、 前記案内情報生成手段は、前記自車位置検出手段の検出
    出力もしくは車速に基づいて車両の走行状況を認識する
    走行状況認識手段を備えるとともに、 前記案内情報生成手段は、前記案内要求が入力される
    と、案内要求の対象地点と前記自車位置検出手段で検出
    した自車位置との位置関係、ならびに、前記走行状況認
    識手段で認識した車両の走行状況とに基づいて案内要求
    の対象地点までどのくらいであるかを感覚的に表現する
    メッセージを生成し、生成したメッセージを前記音声合
    成出力手段へ供給して案内情報を音声出力するようにし
    たことを特徴とする車両誘導装置。
  5. 【請求項5】 前記走行状況認識手段は、時計手段もし
    くは経過時間を計時する計時手段と、所定の時刻もしく
    は経過時間毎または所定の走行距離毎もしくは交差点等
    の進路変更可能地点毎に車両の走行位置を時刻もしくは
    経過時間との対応を付けて記憶する走行経過記憶手段を
    備え、 前記案内情報生成手段は、前記案内要求が入力されると
    前記走行経過記憶手段に記憶されている走行経過を参照
    して案内要求がなされた地点へ至るまであとどのくらい
    であるかを感覚的に表現するメッセージを生成し、生成
    したメッセージを前記音声合成出力手段へ供給して案内
    情報を音声出力するようにしたことを特徴とする請求項
    4記載の車両誘導装置。
  6. 【請求項6】 次の進路変更地点まであとどのくらいか
    という案内要求が入力された場合、前記案内情報生成手
    段は、1つ前の進路進行地点から次の進路変更地点まで
    の区間距離に対して案内要求が入力された時点での車両
    の位置がどの程度にあるかとその区間における単位時間
    当たりの走行距離とに基づいて、感覚的表現のメッセー
    ジを生成し、生成したメッセージを前記音声合成出力手
    段へ供給して案内情報を音声出力するようにしたことを
    特徴とする請求項4記載の車両誘導装置。
  7. 【請求項7】 次の進路変更地点まであとどのくらいか
    という案内要求が入力された場合、前記案内情報生成手
    段は、2つ前の進路変更地点から1つ前の進路変更地点
    までの距離もしくは同区間を走行するのに要した時間を
    参照して感覚的表現のメッセージを生成し、生成したメ
    ッセージを前記音声合成出力手段へ供給して音声出力す
    るようにしたことを特徴とする請求項4記載の車両誘導
    装置。
  8. 【請求項8】 車両の現在位置を検出する自車位置検出
    手段と、設定された経路に基づいて車両を誘導する経路
    誘導手段と、案内要求を入力する案内要求入力手段と、
    案内情報生成手段と、音声合成出力手段とを備え、 前記案内情報生成手段は、案内要求がなされた時刻もし
    くは経過時間または案内要求がなされたときの走行地点
    を記憶する案内要求発生経過記憶手段を備え、案内要求
    が入力された場合前記案内情報生成手段は、直前の案内
    要求がなされたときから今回の案内要求がなされた時点
    までの時間もしくは走行距離を参照して感覚的表現のメ
    ッセージを生成し、生成したメッセージを前記音声合成
    出力手段へ供給して音声出力するようにしたことを特徴
    とする車両誘導装置。
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