JPH083545A - 地盤掘削流体 - Google Patents

地盤掘削流体

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JPH083545A
JPH083545A JP13848194A JP13848194A JPH083545A JP H083545 A JPH083545 A JP H083545A JP 13848194 A JP13848194 A JP 13848194A JP 13848194 A JP13848194 A JP 13848194A JP H083545 A JPH083545 A JP H083545A
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water
liquid
weight
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liquid mixture
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JP13848194A
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Noboru Narisawa
暢 成沢
Makoto Kimura
誠 木村
Masahiro Miura
正広 三浦
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Telnite Co Ltd
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  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 目的とする所定の流体特性を短時間で発現
し、作業能率、設備コスト等の面で好ましい地盤掘削流
体を提供する。 【構成】 液状混合物、水または海水、および必要に応
じて添加されるその他の添加材からなり、上記液状混合
物が、次の1)〜4)に記載の液状混合物の群から選ば
れる少なくとも1つの液状混合物であることを特徴とす
る地盤掘削流体。 1)水溶性高分子を含有する固相部5〜60重量部と液
相部95〜40重量部からなる液状混合物。 2)水溶性高分子を含有する固相部5〜60重量部と、
疎水性液体100重量部に対して界面活性剤0.1〜5
0重量部及び水20重量部未満を配合してなる液相部9
5〜40重量部からなる液状混合物。 3)固相部が水溶性高分子と共に骨材を含有してなる液
状混合物。 4)水溶性高分子が天然高分子または半合成高分子であ
る液状混合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボーリング工事等の地
盤掘削に用いる泥水、安定液、泥漿、及び推進用滑材等
の地盤掘削流体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ボーリング工事等の地盤掘削に用
いる泥水、安定液、泥漿、及び推進用滑材等のいわゆる
地盤掘削流体は、清水や海水に適量のベントナイト、水
溶性高分子、無機質材料等を添加して使用されている。
この時に使用される水溶性高分子は、地盤掘削流体に必
要な性質、例えば、増粘作用、脱水減少作用、分散作
用、又は凝集作用などを付与する目的で使用されてい
る。それらの多くは細かく粉砕された粉体で市販され、
地盤掘削流体に使用されている。
【0003】従来技術をより詳細に述べると、次の通り
である。従来、地盤掘削流体は、一般的にベントナイト
の如き膨潤性の粘土と水溶性高分子を主材とし、その他
の添加材を、目的とする流体特性を得るために必要に応
じて、多種多様に用いている。この地盤掘削流体を作液
する時の、材料を溶解水に添加する順序は、次の通りで
ある。まず、ベントナイトの如き膨潤性粘土を添加し、
次に水溶性高分子を添加し、良く溶解して、主材となる
添加材の所定の性質を得てからその他の添加材を加え
る。それによって、地盤掘削流体の目的とする特性を得
ることができる。もし作液時に、主材となる添加材を良
く溶解しないで使用したり、または溶解前にその他の添
加材を加えたりすれば、地盤掘削流体の目的とする所定
の性質を得ることができず、掘削工事におけるトラブル
の原因になることがある。
【0004】具体的に2、3の例を挙げて説明する。温
泉、地熱、石油等のボーリング工事では、地層圧の高い
地層に遭遇することがしばしばある。そのような地層を
掘削するための泥水は、地層圧と圧力バランスを取るた
めに、泥水の適正比重が要求され、そのためにバライト
(重晶石粉末)が使用される。このバライトは真比重が
大きいために沈澱しやすく、泥水の所定の比重を維持す
るために、沈澱することのないように泥水中に均一に分
散させておく必要がある。このような泥水を得るために
は、ベントナイトとCMCのような水溶性高分子を主材
として良く溶解することによって、バライトの沈澱しな
い所定の粘性を得て、その上でバライトを添加すること
が大切である。もしバライトが沈澱すれば、泥水比重
は、地層の圧力を抑える水柱圧を得ることができず、地
層水、蒸気、ガス等の噴出事故につながる。
【0005】また、地下連続壁、場所打ち杭等の安定液
工法では、透水性の大きい砂層や砂礫層を掘削する際、
掘削壁面を安定にするために、掘削面に泥水柱応力を伝
えるための不透水性をもつ泥壁ができるような所定の性
質を持った安定液が要求される。このような安定液の性
質を左右するのがベントナイトとCMCである。最近の
安定液は、ベントナイトをより少量で使用し、CMCの
機能にこのような性質を期待するところが大きい。その
ため、所定の性質を得るにはCMCを良く溶解する必要
がある。もし溶解が不十分であるために適正粘性、低脱
水性、泥壁形成性といった所定の性質が得られなかった
場合には、掘削壁面の安定が得られず、崩壊等の事故に
つながる。
【0006】また、シールド工事では、切羽の安定を図
る目的と掘削土砂をスムースに排出する目的で地盤掘削
流体が使用される。例えば、泥漿シールド工法では、地
盤掘削流体を泥漿というが、その泥漿材として、ベント
ナイト、高粘度のCMC、及び微粉末の硅砂質無機増量
材等が使用されている。この泥漿は、低剪断で極めて高
い粘性を持ち、それによって切羽の安定と掘削土砂の塑
性流動化を図り、スムースに土砂を排出する特性のある
ものである。その特性は、高粘度のCMCと少量のベン
トナイトの併用により達成される。そのためにその両者
を溶解水に良く解かして、所定の粘性の発現を確認して
から微粉末の硅砂質無機増量材を添加しなければならな
い。また、所定の粘性質を持った泥漿を地盤の条件に合
わせて、一定の混合割合で掘削地盤に注入して使用しな
ければならない。もし良く溶解しないで所定の粘性が得
られないままで使用すれば、地下水と混じりやすく、な
お一層の粘度低下が起こり、坑内噴発の事故が発生する
原因になる。また掘削地盤に対する注入が一定の混合割
合で行われないと、掘削土砂は適正な塑性流動状態を得
られず、排出が困難になったりする。
【0007】上記の如く、地盤掘削流体の主材となるベ
ントナイトの如き膨潤性の粘土やCMCの如き水溶性高
分子は、ボーリング工事、地下連続壁工事、杭工事、シ
ールド工事、あるいは推進工事等の掘削工事で用いられ
る地盤掘削流体の所定の特性を得るために重要である。
その所定の地盤掘削流体特性を求めるには、作液する時
に良く溶解して、主材の持つ特性を充分に得て使用する
ことが重要である。
【0008】従来、上記の如き地盤掘削流体を作液する
時に使用されている水溶性高分子の多くは、細かく粉砕
された粉体として市販されている。これらの粉体状の水
溶性高分子は、地盤掘削流体を作液する際、溶解が遅
く、更に、粉体を溶解水に分散させようとしても、水と
接触すると、塊として集まったままでいようとする傾向
がある。この塊は、外側だけが水に濡れて被膜を作り、
塊の中に水が入ってくるのを更に遅くするものである。
【0009】この塊は、内部に疎水性の空気を含み、そ
の表面が溶解した高粘度の高分子に覆われた粒径の大き
なものになる。いわゆる、まま粉になり空気を抱いた塊
は浮き易く、攪拌の効率を低下させるとともに、溶解速
度をさらに低下させる。この塊は、連続的に攪拌するこ
とによって実質上溶解する。しかし、完全に溶解するま
でに非常に長時間の攪拌を要する。もし、より早く溶解
しようとして攪拌効率を高くしたとしても、ある程度、
溶解時間を短縮できるに過ぎない。この事実は、掘削工
事の工法や掘削地盤の条件にあった所定の流体特性を持
つ地盤掘削流体を作液するために、多くの時間を必要と
することを示し、作業能率、設備コストに好ましくない
影響を与えるものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、水溶性高分子を含有し、かつ、所定の液体特性
を短時間で発現する地盤掘削流体を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、温泉、水
井戸、地熱、石油等のボーリング工事、地下連続壁工
事、杭工事、シールド工事、推進工事等の地盤掘削工事
に用いる泥水、安定液、泥漿及び推進用滑材等の、いわ
ゆる地盤掘削流体を作液するにあたり、上記の如き粉体
の水溶性高分子を予め液状化して用いれば、上記の如き
作業上の問題点を解決できることを見い出した。
【0012】すなわち本発明は、液状混合物、水または
海水、および必要に応じて添加されるその他の添加材か
らなり、上記液状混合物が、次の1)〜4)に記載の液
状混合物の群から選ばれる少なくとも1つの液状混合物
であることを特徴とする地盤掘削流体、 1)水溶性高分子を含有する固相部5〜60重量部と液
相部95〜40重量部からなる液状混合物。 2)水溶性高分子を含有する固相部5〜60重量部と、
疎水性液体100重量部に対して界面活性剤0.1〜5
0重量部及び水20重量部未満を配合してなる液相部9
5〜40重量部からなる液状混合物。 3)固相部が水溶性高分子と共に骨材を含有してなる液
状混合物。 4)水溶性高分子が天然高分子または半合成高分子であ
る液状混合物。にかかるものである。
【0013】なお、上記掘削流体には、ボーリング業界
で泥水と称されているものと、土木業界で安定液と称さ
れている掘削流体の双方が含まれる。すなわち、本発明
の液状混合物は、掘削流体に含有される増粘剤、脱水調
整剤泥壁形成剤などの水溶性高分子を含有するものであ
る。
【0014】上記液相部としては、例えば、疎水性液体
に界面活性剤を加えて、水に乳化および/または分散す
るように調整した溶媒を用いることができ、疎水性液体
100重量部に対して界面活性剤0.1〜50重量部お
よび水20重量部未満を配合したものが好ましい。上記
液相部に疎水性液体を含有させることにより、本発明の
液状混合物に対して水溶性高分子を難溶性あるいは不溶
性にすることができる。すなわち、疎水性液体を用いる
ことにより難溶性あるいは不溶性にされた水溶性高分子
は、本発明の液状混合物中に溶解せず粉体のまま存在
し、時間の経過と共に沈降分離する。
【0015】このとき、水溶性高分子の沈降分離を抑え
るために、液相部および/または本発明の液状混合物の
粘性を高めることが有効であり、粘性は界面活性剤の種
類と量および/または固相部の濃度により調整すること
ができる。すなわち、上記液相部に界面活性剤を添加す
ることにより、液相部および/または本発明の液状混合
物の粘性を高めることが好ましい。本発明の液状混合物
の粘性は、液体混合物の流動性や安定性、またはハンド
リング性に大きな関係を有するため重要である。近年、
移送ポンプなどの開発が進み、粘稠物の移送も容易とな
った。このため本発明の液状混合物の粘性が比較的大き
くても、機械的移送・添加が可能であり長期安定性の観
点からは高粘性のものが好ましい。しかし、計量容器で
計り取り、溶解作液するような一般的な添加方法の場合
のハンドリング性を考慮すれば、本発明の液状混合物は
ある程度の流動性を有することが必要である。本発明の
液状混合物の粘度は、好ましくは200〜3000(C
P)である。
【0016】上記疎水性液体としては、トルエン、キシ
レン、灯油、鉱油その他の加工油、植物油などを使用す
ることができる。特に、無臭で生分解性に優れ、含有す
る芳香族系炭化水素を精製除外した鉱油が好ましい。上
記界面活性剤としては、陰イオン性活性剤、陽イオン性
活性剤、両性イオン性活性剤および非イオン性活性剤を
使用することができる。上記陰イオン性活性剤として
は、石けん、アルキルエーテルカルボン酸塩、アルキル
スルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキ
ル硫酸塩、アルキルアリルエーテル硫酸塩、アルキルエ
ーテルリン酸塩、スルホコハク酸塩などがある。上記陽
イオン性活性剤としては、脂肪族アミン塩およびその四
級アンモニウム塩、芳香族四級アンモニウム塩などがあ
る。上記両性イオン性活性剤としては、ラウリルベタイ
ン、ステアリルベタイン、ラウリルカルボキシエチルイ
ミダゾリニウムベタインなどがある。上記非イオン性活
性剤としては、アルキルアリルポリオキシエチレンエー
テルポリオキシエチレンポリオキシプロピルアルキルエ
ーテル、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエー
テル、ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテ
ル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテ
ル、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ショ糖
エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキ
シエチレンアルキルアミンなどがある。これらの界面活
性剤のなかでは、特に非イオン性活性剤が好ましい。上
記界面活性剤は、上記疎水性液体を良好に乳化および/
または分散できるものであれば、いずれの組み合わせで
用いても差し支えない。例えば、上記界面活性剤を本発
明の液状混合物の流動性を調節するために分散剤や粘弾
性調整剤として使用することができるが、この場合、添
加試験を行ってより好ましい界面活性剤およびその組み
合わせを決定すればよい。
【0017】上記界面活性剤は、上記疎水性液体に対し
て単独でまたは2種以上組み合わせて用いることがで
き、好ましくは疎水性液体100重量部に対して0.1
〜50重量部、より好ましくは2.5〜20重量部添加
する。界面活性剤の添加量が0.1重量部より少ない場
合は、疎水性液体が水中に拡散し、油滴が溶解水表面に
浮き出るため好ましくない。界面活性剤が50重量部よ
り多い場合は、本発明の液状混合物の粘性が増加し水に
添加したときの溶解速度が低下し好ましくない。また、
経済性の面からも好ましくない。本発明においては、液
相部に界面活性剤を添加することにより、本発明の液状
混合物を溶解水に加えたとき、疎水性液体の一部または
全量がO/W型にエマルジョン化し、容易に水に乳化お
よび/または分散するようになる。したがって、本発明
によれば、上記液相部に包まれた水溶性高分子による塊
の集団形成が抑制され、速やかに溶解する。なお、溶解
水側へ界面活性剤を添加することにより油滴を乳化させ
ることはできるが、利便性に欠け好ましくない。
【0018】上記液相部には、疎水性液体や界面活性剤
と共に、水を含有させることができる。水の含有量が多
い場合は、本発明の液状混合物の粘性が高くなり好まし
い流動性が得られない。本発明の液状混合物の流動性
は、本発明の液状混合物中に含有される(ポリ)エチレ
ングリコールやグリセリンのような親水性の脂肪族炭化
水素や油脂類にも影響されるため、水の含有量を厳格に
限定することはできないが、多量に加えると水溶性高分
子の粒子が互いにくっつき合うことによる固着現象が起
こり、流動性を失い不安定になる。したがって、水の好
ましい含有量は、固相部に含有される水も含めて合計量
が疎水性液体100重量部に対して20重量部未満であ
る。
【0019】本発明においては、上記の如く水に乳化・
分散できるように調整した疎水性液体および所望により
界面活性剤および水を含有する溶媒に対して、水溶性高
分子を添加する。このとき、得られる液状混合物の固相
部と液相部の割合が5〜60重量部/95〜40重量部
になるように、液相部に配合される疎水性液体、界面活
性剤および水の配合量をコントロールする。液相部の割
合が40重量部未満では、得られる液状混合物は、流動
性を失い、粘ちょう状物となる。一方、液相部の割合が
95重量部を越えると、有効成分が少なくなり、溶解水
に溶解しても目的とする粘性を持つ掘削流体が得られな
い。また、経済性についても不利である。
【0020】上記水溶性高分子としては、天然高分子お
よび半合成高分子が好ましい。上記天然高分子として
は、デンプン、アラビヤガム、キサンタンガムなどが用
いられる。上記半合成高分子としては、メチルセルロー
ス(MC)、エチルセルロース(EC)、カルボキシメ
チルセルロース(CMC)、カルボキシメチルエチルセ
ルロース(CMEC)、ヒドロキシエチルセルロース
(HEC)、カチオン化ガムなどが用いられる。さら
に、水溶性高分子はこれらに限定されるものではなく、
用途に応じて必要であれば、ビニル系合成物などの他の
水溶性高分子を用いることもできる。上記水溶性高分子
の粉体の粒度は、特に限定されるものではなく、通常市
販されている程度のものでも差し支えないが、好ましく
は150〜200メッシュ以下である。上記水溶性高分
子は、単独でまたは2種以上組み合わせて、固相部10
0重量部中に好ましくは5〜60重量部、より好ましく
は25〜45重量部含有される。水溶性高分子の含有量
が5重量部より少ない場合は有効成分量が少なく、本発
明の液状混合物の使用時にその添加量が多くなるため経
済的でない。一方、水溶性高分子の含有量が60重量部
より多い場合は、本発明の液状混合物の流動性が悪くハ
ンドリング性に欠ける。
【0021】本発明においては、水溶性高分子の粒子同
志がくっつき合うことによる固着現象を解消するため
に、水溶性高分子と共に骨材を添加することが好まし
い。上記骨材としては、炭酸カルシウム、粘土、シル
ト、各種珪酸塩、アタパルジャイトなどの無機化合物
や、プラスチックなどの極性の少ない粉体物質が用いら
れる。これらの骨材は単独でまたは2種以上組み合わせ
て添加するが、その添加量は水溶性高分子100重量部
に対して、好ましくは5〜100重量部であり、より好
ましくは10〜50重量部である。骨材の添加量が5重
量部未満の場合は添加効果が発揮されず、100重量部
よりも多い場合、水溶性高分子の濃度低下により、得ら
れる液状混合物の粘性の発現性の減少につながる。
【0022】本発明の液状混合物は、水溶性高分子とし
て増粘剤、脱水調整剤、泥壁形成剤などを含有するもの
であり、土木建設工事における基礎工事、シールド工
事、杭工事、または石油、地熱・温泉ボーリングなどの
地盤掘削に用いられる泥水や安定液などに含有して好ま
しく用いることができる。
【0023】本発明の地盤掘削流体は、上記の液状混合
物の他に、掘削工事の工法や掘削地盤の条件に応じて必
要な流体性質を付与するために、その他の添加材を用い
ることができる。その他の添加材としては、例えば、無
機コロイド材としてベントナイト、加重材としてバライ
ト微粉末、塑性流動化材として硅砂質微粉末、潤滑剤ま
たは消泡剤として各種界面活性剤、各種逸泥防止剤、分
散剤としてフミン酸、リグニンスルフォン酸、またはそ
れらの変性物やアクリル酸ソーダ、選択凝集剤としてア
クリルアマイド−アクリル酸共重合体などがある。
【0024】
【実施例】
実施例1 清水1000mlをガラスビーカーに取り、山形産ベン
トナイト100grを加えて10分間、直径6cmの4
枚羽根ラボスターラーで回転数1000rpmで攪拌し
た後、イソパラフィン系オイル45重量部、非イオン系
界面活性剤のソルビタンアルキルエステル3.5重量
部、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル
2.0重量部、及び水1.5重量部からなる液相部と、
変性酸性白土5.5重量部、高粘度CMC15.5重量
部、及び中粘度CMC27重量部からなる固相部との液
状混合物1.5grを、ラボスターラーの回転数500
rpmで添加して作液し、その時の粘性発現性をファン
ネル粘度計を用いて観察した。
【0025】比較例1 実施例1で用いた液状混合物の液相部を除いた粉体混合
物、即ち、変性酸性白土7.9重量部、高粘度CMC2
2.3重量部、及び中粘度CMC66.8重量部の粉体
混合物0.72grを実施例1で用いた液状混合物に置
き換え、その他の条件は実施例1と全く同様にして、地
盤掘削流体を作液し、その時の粘性発現性をファンネル
粘度計を用いて観察した。
【0026】
【表1】 実施例1は、比較例1に比べ攪拌力が小さいにもかかわ
らず、速やかに所定の粘性が発現している。
【0027】実施例2 奈良県で行われたN社小口径推進工事において使用され
た地盤掘削用流体は、水100重量部に対し2重量部の
T社の粉体材料を添加して使用された。その粘性はC型
粘度で15000cpsであった。作液には鉱研式縦形
ミキサー300リットル×2基を使用したが、粘性が高
いためミキサーの攪拌効率が悪く、1バッチの作液量を
250リットルとして、所定の粘性になるまでには45
分間の攪拌が必要であった。そのために推進スピードに
見合う送液量の補給が間に合わず、たびたび掘進を止め
て作液しなければならず、掘進能率が悪かった。
【0028】そこで、上記工事現場において本発明地盤
掘削流体の試用実験を行った。即ち、イソパラフィン系
オイル48.5重量部、非イオン系界面活性剤のソルビ
タンモノオレート(HLB4.3)3.7重量部、ポリ
オキシエチレンノニルフェノールエーテル(HLB1
4.1)2.3重量部、及び水道水1重量部からなる液
相部と、Na型ベントナイト6重量部と高粘度CMC3
8.5重量部からなる固相部との液状混合物を水100
重量部に対し2.5重量部を添加して、本発明の地盤掘
削流体を作液した。その所定の粘性は、C型粘度計で1
6500cpsであった。上述のミキサーで1バッチ2
50リットルで5分間攪拌した。その時のC型粘度計で
の粘性は16000cpsであった。同様に10分間攪
拌した時の粘性は16500cpsであった。これよ
り、所定の粘性は5分間の攪拌でほとんど発現している
ことが確認された。その後、5分間で作液し、送液を行
った。そのために掘進スピードに対する送液の補給が余
裕を持って行えるようになり、T社粉体材料を使用して
地盤掘削流体を作液していた時に比べ、2倍の掘進能率
を得ることができた。
【0029】
【発明の効果】本発明は、従来の地盤掘削流体と比べ
て、目的とする所定の流体特性を短時間で発現し、作業
能率、設備コスト等の面で極めて好ましいものである。
【0030】すなわち、本発明の地盤掘削流体は、水や
海水の如き溶解水に添加する際に、粉体状の水溶性高分
子を用いる地盤掘削流体のように塊になることがなく、
ごく弱く攪拌しても溶解水に粒子が細かく分散すると同
時に速やかに溶解する。それゆえ、掘削工事の工法や掘
削地盤の条件にあった所定の特性をごく短時間で得るこ
とができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状混合物、水または海水、および必要
    に応じて添加されるその他の添加材からなり、上記液状
    混合物が、次の1)〜4)に記載の液状混合物の群から
    選ばれる少なくとも1つの液状混合物であることを特徴
    とする地盤掘削流体。 1)水溶性高分子を含有する固相部5〜60重量部と液
    相部95〜40重量部からなる液状混合物。 2)水溶性高分子を含有する固相部5〜60重量部と、
    疎水性液体100重量部に対して界面活性剤0.1〜5
    0重量部及び水20重量部未満を配合してなる液相部9
    5〜40重量部からなる液状混合物。 3)固相部が水溶性高分子と共に骨材を含有してなる液
    状混合物。 4)水溶性高分子が天然高分子または半合成高分子であ
    る液状混合物。
JP13848194A 1994-06-21 1994-06-21 地盤掘削流体 Pending JPH083545A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004149594A (ja) * 2002-10-29 2004-05-27 Hymo Corp 低騒音,低振動の土砂ポンプ圧送用添加剤及び土砂ポンプ圧送方法
CN106398668A (zh) * 2016-08-31 2017-02-15 中国石油集团渤海钻探工程有限公司 一种环保钻井液

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