JPH0835413A - オイルミスト分離回収装置 - Google Patents

オイルミスト分離回収装置

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JPH0835413A
JPH0835413A JP14265494A JP14265494A JPH0835413A JP H0835413 A JPH0835413 A JP H0835413A JP 14265494 A JP14265494 A JP 14265494A JP 14265494 A JP14265494 A JP 14265494A JP H0835413 A JPH0835413 A JP H0835413A
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JP
Japan
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gas
oil mist
oil
outer container
container
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JP14265494A
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Inventor
Minoru Serizawa
稔 芹沢
Yoshiki Funahashi
芳樹 舟橋
Hiroshi Tsukamoto
浩詞 塚本
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】粒径の小さいオイルミストを効率よく回収す
る。 【構成】オイルミスト分離回収装置の外側容器10は、
円筒形状で側面にガス流入管17を、底面にオイル排出
管16を設けている。蓋体20は、上面にガス流出管2
1を設けている。内側容器30は、筒部31内に下側か
ら、周縁近傍に多数の貫通小孔36a1を設けた上側板
状部材36と、金属多孔板であるフィルタ部材37と、
側板38aに切り欠き部38a1及び38a2を設けた
下側部材38を挿入して嵌め合わせることにより得られ
る。内側容器を外側容器内に上から挿入し、蓋体を被覆
することによりオイルミスト分離回収装置が得られる。
流入管から内側容器内に入ったガスは、フィルタ部材に
オイルミストが付着し、徐々に粒径が大きくなる。そし
てこのオイル分が、ガスに運ばれて貫通小孔を通過し、
高速で蓋体裏面に衝突することにより粒径の小さいオイ
ルミストも裏面に効率よく付着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オイルミスト分離回収
装置に係り、特に自動車等の車両用エンジンのクランク
室内に溜ったブローバイガスに含まれるオイルミストを
分離回収するのに適した小型軽量のオイルミスト分離回
収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のオイルミスト分離回収装
置としては、例えば特開昭59ー206610号公報に
示すように、自動車用エンジンのブローバイガス還流管
の一部に介装されたオイルミスト分離回収装置(オイル
トラッパ)が知られていた。このオイルミスト分離回収
装置1は、図9に示すように、筒状のケーシング2の内
部下側に複数の仕切り板3を設けてジグザグ経路4を形
成すると共に、ケーシングの内部上側に網目状のフィル
タ(オイルストレーナ)5を設けていた。そして、ブロ
ーバイガスを仕切り板3に当てることによりオイルミス
トの一部を仕切り板3に凝縮させ、さらに仕切り板3で
は取りきれない小粒径のオイルミストを目の細かいフィ
ルタ5により取り除くようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記オイルミ
スト分離回収装置においては、1〜2μm程度の小粒径
のオイルミストの回収効率を高めるためにフィルタの密
度を高めると、フィルタが目詰まりし、ブローバイガス
の圧力損失が大きくなってガスの流れが妨げられるおそ
れがある。また、フィルタの密度を低めてフィルタに付
着したオイルミストの粒径を大きくした後にこれを回収
しようとすると、粒径の大きくなったオイルミストがブ
ローバイガスの流れと共に上方に移動したときにこれを
有効に回収する手段が設けられていなかった。本発明
は、上記した問題を解決しようとするもので、オイルミ
スト混入ガスの流れを妨げることなく、混入した粒径の
細かいオイルミストを効率良く除去することが可能なオ
イルミスト分離回収装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、上記請求項1に係る発明の構成上の特徴は、筒状体
であって側壁にガス流入口を、上壁にガス流出口を、か
つ底壁にオイル排出口を設けた外側容器と、外側容器の
内周壁に密着して配設された筒状体であって、複数の貫
通小孔を有すると共に外側容器の上壁との間にガス流出
空間を形成する上側板と、外側容器の底壁との間にオイ
ル溜め空間を形成する下側板と、上側板と下側板との間
に設けたガス流入空間をガス流入口に連通させる流入口
を設けた側板と、ガス流入空間を上下部分に分割する多
孔構造のフィルタ部材とを設けてなる内側容器と、外側
容器と内側容器の少なくとも一方に設けられてガス流出
空間とオイル溜め空間とを連通させる液体通路とを備え
たことにある。多孔構造としては、金属製,プラスチッ
ク製,セラミックス製及び複合材料製の多孔質体,メッ
シュ,孔開き板等が好ましい。
【0005】また、上記請求項2に係る発明の構成上の
特徴は、前記請求項1に記載のオイルミスト分離回収装
置において、外側容器の上壁の内側面にガス流出口を囲
む少なくとも1つのリング状凸部を設けたことにある。
【0006】また、上記請求項3に係る発明の構成上の
特徴は、前記請求項1または請求項2に記載のオイルミ
スト分離回収装置において、内側容器の側板に開口を設
けると共に、内側容器の側板と外側容器の側壁の少なく
とも一方に開口とガス流出空間とを連通させる通路を設
けたことにある。
【0007】また、上記請求項4に係る発明の構成上の
特徴は、前記請求項1または請求項2に記載のオイルミ
スト分離回収装置において、フィルタ部材を多孔構造の
代わりに、弾性材料を用い、多数のスリットを介して平
行に配列したすのこ構造としたことにある。弾性材料と
しては、ゴム,金属ワイヤ、繊維等が好ましい。
【0008】
【発明の作用・効果】上記のように構成した請求項1に
係る発明においては、オイルミストを含むガスが外側容
器の側壁のガス流入口を通って内側容器の流入口から内
部空間の下側部分に流れ込み、流速が遅くなることによ
って、ここでオイルミストの一部が落下または壁面に付
着することにより除去される。そして、ガスがフィルタ
部材を通過するときに、粒径が数μm〜十数μm以上の
オイルミストはフィルタ部材に付着して除去され、フィ
ルタ部材に付着したオイル分は徐々に粒径が大きくな
る。粒径の大きくなったオイル分は、一部が内部空間の
下側部分に落下して回収され、残りは下から流れ込むガ
スによって上方に運ばれる。このとき、ガスは上側板に
設けた複数の貫通小孔を通ることにより、流通速度が高
められ、そのまま外側容器の上壁の内面に衝突する。そ
の結果、ガスに含まれている粒径の小さい1〜2μm程
度のオイル分まで上壁に付着し、徐々に粒径が大きくな
ることによって下部オイル溜め空間内に落下し、オイル
排出口から回収される。すなわち、フィルタ部材ではと
れない粒径の細かいオイル分を高速で壁面に当てること
により、効率よく除去することができる。
【0009】また、上記のように構成した請求項2に係
る発明においては、外側容器の上壁の内側面に付着した
粒径の大きなオイルのガス流出口への移動は、ガス流出
口を囲む複数のリング状凸部によって妨げられる。その
ため、外側容器の上壁の内側面に付着したオイルは、ガ
ス流出口から外部へ流出することがなく、確実に下方に
落下し、液体通路を経てオイル溜め空間からオイル排出
口を通って装置外部に排出される。
【0010】また、上記のように構成した請求項3に係
る発明においては、内側容器内に設けたフィルタ部材が
スラッジ等により目詰まりしたり、ガス中の水分等がフ
ィルタ部材中で凍結することにより圧力損失が大になっ
たときにも、ガスを内側容器の側板に設けた開口から通
路を通してガス流出空間に送ることが出来る。その結
果、オイルミスト分離回収装置内のガス流遮断という不
具合を防止することが出来る。
【0011】また、上記のように構成した請求項4に係
る発明においては、フィルタ部材のスリットがスラッジ
等の異物により目詰まりが起こりそうなとき、フィルタ
部材の伸縮性によりガスやスラッジ等が通過する程度に
スリットが広がるので、フィルタ部材の目詰まりが確実
に防止され、オイルミスト分離回収装置内のガス流遮断
という不具合を防止することが出来る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明
すると、図1は、同実施例に係る自動車エンジン用のオ
イルミスト分離回収装置を斜視図により概略的に示した
ものである。このオイルミスト分離回収装置は、円筒形
の外側容器10と蓋20を設けており、外側容器10内
には、図2の分解斜視図に示すように、略円筒形の内側
容器30が収容されている。外側容器10は、上端外周
部分が外側に突出したリング状凸部11になっている。
外側容器10の上端面は、図2(c)に示すように、リ
ング状の平坦部12aとその内側傾斜部12bによって
構成されている。そして、内周面10aには、図3に示
すように、中心に対して90゜の間隔で上端から下端に
かけて形成された3本のオイル通過溝13a〜13cが
設けられている。そして、傾斜部12bには、図3に示
すように、オイル通過溝13aから約45゜の位置から
約150゜の位置にかけて偏心した円弧状の切り欠き部
14が設けられている。そして、内周面10aのオイル
通過溝13cから反時計方向に約45゜の位置にて、幅
の広い溝15が、上端から縦方向の中間位置にまで形成
されている。そして、外側容器10は、底壁10cの中
心位置にオイル排出口16aを設けており、オイル排出
口16aには、下方に向けたオイル排出管16が連結さ
れている。外側容器10の側壁10bのオイル通過溝1
3aと13cの間の下端近傍位置には、ガス流入口17
aが設けられており、ガス流入口17aにはガス流入管
17が連結されている。
【0013】蓋体20は、図2(a)に示すように、上
面中央にガス流出管21を設けている。蓋体20の裏面
側には、図4に示すように、ガス流出口21aを囲んで
同心円上に3本のリング状凸部22a〜22cを設けて
いる。外側凸部22aは、他のリング状凸部より幅が広
く外側容器10の内壁近傍に位置する。内側凸部22c
は、ガス流出口21aの近傍に設けられ、中間凸部22
bは、両凸部22a,22cの中間にある。
【0014】内側容器30は、図5(a)に示すよう
に、略円筒形状の筒部31を設けており、筒部31の周
壁31aの上端にはリング状のフランジ部32aを設け
ている。フランジ部32aの外側容器10のオイル通過
溝13a〜13cとの対応位置には、3個の切り欠き部
32a1〜32a3が設けられている。そして、筒部3
1の上端の上記外側容器10の円弧状切り欠き部14と
の対応位置には、扇形帯状の上端位置決め部材33が設
けられている。上端位置決め部33は、図6(a)に示
すように、中心角90゜で、幅がフランジ部32aより
やや広く、その外側が外側容器10の切り欠き部14の
外周に一致するようになっている。また、上端位置決め
部33は、図6(b)に示すように、外周側から内側に
かけて溝33aを設けており、溝33aの一端は封止さ
れている。筒部31の下端の上記切り欠き部32a1〜
32a3との対応位置には、円弧状の切り欠き31a1
〜31a3(31a1は図示しない)が設けられてい
る。そして、筒部31の外側容器10のガス流入口17
aとの対応位置には、流入口34が設けられており、外
側容器10の切り欠き部15との対応位置には流出口3
5が設けられている。
【0015】上側板状部材36は、図5(b)に示すよ
うに、円盤状で中央の円形の突出部36aと周囲のつば
部36bとを備え、突出部36aは、上面の中央がわず
かに高い円錐状になっており、その周縁近傍には2つの
同心円上に配列された直径1mmφの貫通小孔36a1
が多数設けられている。フィルタ部材37は、円盤形状
で、金属細線の密集体であり、例えば金網を重ねたも
の、メッシュ板を重ねたもの、孔開き板等であるが、特
に金属多孔体として周知のセルメット(住友電気工業株
式会社製)を用いるのが好ましい。セルメットの代表的
な試料のセル数と比表面積のデータを下記表1に示す。
このフィルタ部材37は、粒径が1〜2μm程度の細か
いオイルミストを付着させて粒径を大きくさせるために
用いられるものである。なお、フィルタ部材の材質とし
ては、金属に限らず、耐油製のプラスチックやセラミッ
クス等を用いることもできる。
【0016】
【表1】
【0017】下側部材38は、図5(d)に示すよう
に、円筒箱状体であり、下側端より高い位置に底板38
bを有している。下側部材38の側板38aには、筒部
31の流入口34との対応位置に、長円状の大きな切り
欠き部38a1が設けられ、また、流出口35との対応
位置に、長円状の切り欠き部38a2が設けられてい
る。また、側板38aの下端部には、筒部31の切り欠
き部31a1〜31a3との対応位置に半円形の切り欠
き部38a3〜38a5(38a3は図示しない)が設
けられている。
【0018】そして、内側容器30は、図5に示すよう
に、筒部31の下側から筒部31内に上側板状部材3
6、フィルタ部材37及び下側部材38を順次挿入し嵌
め合わせることにより形成される。さらに、内側容器3
0を外側容器10内に上側から挿入して嵌め合わせるこ
とによりオイルミスト分離回収装置が得られる。このオ
イルミスト分離回収装置は、図7の縦断正面図に示すよ
うに、内側容器30内がフィルタ部材37によって上側
室L1と下側室L2とに分けられている。内側容器30
は、上端位置決め部材33が蓋体20の外側リング状凸
部22aの底面と当接することにより位置決めされ、蓋
体20の底面と上端位置決め部材33の上面間にガス流
出空間R1を設ける。また、内側容器30は、底壁38
bと外側容器10の底面との間にオイル排出空間R2を
設ける。そして、外側容器10の流入管17が内側容器
30の流入口34につながっている。下側部材38の切
り欠き部38a2は、筒部31の流出口35とつながっ
ており、流出口35は、外側容器10の内側に設けた溝
15及び上端位置決め部材33の溝33aを介してガス
流出空間R1に連通している。
【0019】つぎに、上記のように構成した実施例の動
作について説明する。まずオルミストの混入したガス
が、図7に示すように、ガス流入管17を通してオイル
ミスト分離回収装置内に流入すると、ガスの流速が遅く
なり、その結果、内側容器30の下側室L2にてオイル
ミストの一部が落下し、また、オイルミストの一部が容
器の内壁に付着することにより除去される。これら除去
されたオイル分は、ガス流入管17を逆流して回収され
る。さらに、ガスはフィルタ部材37を通過して上方に
流れるが、このときオイルミスト中の粒径が1〜2μm
程度の細かい粒子がフィルタ部材37の金属線に効率良
く吸着し、徐々にオイル粒径が大きくなる。そして、フ
ィルタ部材37に吸着されて粒径の大きくなったオイル
分は、一部が下方の下側室L2に落下し、残りは図7に
示すように、ガス流に運ばれて上側室L1を通り、上側
板状部材36の貫通小孔36a1を通過して上部のガス
流出空間R1に流れ込む。このとき、貫通小孔36a1
によってガス流の速度が高められ、その結果、ガス流は
高速で蓋体20の下側面に衝突するため、ガス中のオイ
ル分は効率よく下側面に吸着する。そして、吸着したオ
イル分は、蓋体20の下側面に設けたリング状凸部22
a1〜22a3により流出口21a側への移動が阻止さ
れるので、流出口21aから外部へ流出することがな
く、下側面で集められて大きな粒になり、確実に下方に
落下する。落下したオイル分は、外側容器10の内側壁
に設けたオイル通過溝13a〜13cを通って流下し、
オイル排出空間R2を通ってオイル排出管16から油溜
(図示しない)に回収される。
【0020】上記実施例によるオイルミストを含んだガ
スの、オイルミスト捕集効率についての実験を行った。
ガス流は、自動車用エンジンにおける最大流量である流
量45Nl/min(流量は、ガス温度が0℃,1気圧
の標準状態に慣算したものである)とした。試料1〜3
としては、フィルタとしてセルメット#6(表1参照)
及びメッシュ4(線径0.8mmφ)を用い、上側板状
部材36は、孔径1mmの貫通小孔を64個設けたもの
と32個設けたものを用いた。なお、参考例4〜6とし
て、上側板状部材36を用いずにセルメット#4、#
5、#6のみを用いたもの及び参考例7として容器のみ
のものについても実験を行った。そして、実験結果を下
記表2に示す
【0021】
【表2】
【0022】上記実験結果から明らかなように、セルメ
ットのみではオイル捕集効率が61%程度までである
が、これに上側板状部材を付加することによりオイル捕
集効率が78%以上と大幅に改良された。すなわち、上
側板状部材により、セルメットにより捕集され粒径の大
きくなったオイル分を高速度で蓋体の内側面に衝突させ
ることにより、オイル分を内側面に効率よく付着させる
ことができるので、オイル捕集効率が大幅に高められ
た。また、セルメットの代わりにメッシュ板を用いても
同様の効果を得ることが出来た。そして、以上の実験に
おいて、ガスの圧力損失は、実用上問題のない程度に抑
えられている。
【0023】次に、上記実施例において、エンジン始動
時に、気温の低下により、ガス中の水分が、フィルタ部
分で凍結して、一時的にフィルタ部材37が詰まった場
合に、ガスは、内側容器30の下側室L2から切り欠き
部38a2及び流出口35を介して溝15を通り、さら
に上側位置決め部33の溝33aを通過してガス流出空
間R1に流れ込む。そのため、ガス流通系に不都合を生
じることはなく、排ガスによる温度上昇と共に本来の機
能が回復する。また、ガス中に含まれるスラッジ等によ
りフィルタ部材37が目詰まりした場合にも、上記した
と同様に、ガス流通系に不都合を生じることはない。
【0024】なお、上記実施例においては、フィルタ部
材37が内側容器30内に水平に配設されているが、フ
ィルタ部材を傾斜させて設けてもよい。これにより内側
容器の構成が若干複雑になるが、同一形状の容器におい
てフイルタ部材の面積を大きくすることができ、オイル
ミストの回収効率を高めることができるという効果が得
られる。
【0025】次に、第2実施例について説明する。第2
実施例においては、上記フィルタ部材40を金属製等の
多孔板の代わりに、図8に示すように、スリット41の
形成されたゴム製の板状体を用いたものである。スリッ
ト41は、幅0.1〜1mmの範囲で定められ、板状体
に平行に多数形成される。フィルタ部材40は、ゴムの
剛性により、通常はフィルタとしての効果を発揮する
が、ガス中にスラッジ等の異物が混入している場合に
は、ゴムの弾性によりスリット41が広げられて異物及
びガスを通過させることができる。従って、異物等によ
るフイルタ部材40の目詰まりが確実に防止される。な
お、上記ゴム製板状体の代わりに、金属線や繊維等の弾
性を有する線材を平行に密集して配列させてすのこ状に
構成した部材を用いてもよく、これによりゴム製板状体
と同様の作用効果が得られる。
【0026】なお、上記実施例において、オイル通過溝
13a〜13cを外側容器10に設けているが、これに
代えて内側容器30の周壁に設けてもよく、また外側容
器と内側容器の両方に共通に設けてもよい。また、外側
容器または内側容器のいずれかの周壁内を貫通した形式
のオイル通過路を設けるようにしてもよい。また、上記
実施例において、筒部31に設けた流出口35をガス流
出空間R1につなげる溝15を外側容器10の内周面に
設けているが、これを筒部31に設けるようにしてもよ
い。また、溝の代わりに、筒部31内を貫通する貫通孔
を設けてもよく、外側容器に流出口につながる貫通孔を
設けてもよい。
【0027】なお、上記実施例において、オイルミスト
回収装置を自動車エンジン用として用いているが、その
他のエンジンやガスタービン等のオイルミスト回収用と
しても用いることができる。また、上記実施例におい
て、オイルミスト回収装置の形状等については、目的用
途等に応じて適宜変更することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るオイルミスト分離回収
装置を概略的に示す斜視図である。
【図2】同オイルミスト分離回収装置を概略的に示す分
解斜視図である。
【図3】同オイルミスト分離回収装置の外側容器を示す
平面図である。
【図4】同オイルミスト分離回収装置の蓋体を示す底面
図である。
【図5】同オイルミスト分離回収装置の内側容器を示す
分解斜視図である。
【図6】同オイルミスト分離回収装置の内側容器の筒部
を示す平面図及び右側面図である。
【図7】同オイルミスト分離回収装置の縦断正面図であ
る。
【図8】第2実施例に係るオイルミスト分離回収装置の
フィルタ部材を概略的に示す正面図である。
【図9】従来例に係るオイルミスト分離回収装置を概略
的に示す断面図である。
【符号の説明】
10…外側容器、13a〜13c…オイル通過溝、14
…円弧状切り欠き部、15…溝、16…オイル排出管、
17…ガス流入管、20…蓋体、21…ガス流出管、2
2a〜22c…リング状凸部、30…内側容器、31…
筒部、31a1〜31a3…切り欠き部、32a…フラ
ンジ部、32a1〜32a3…切り欠き部、33…上端
位置決め部、34…流入口、35…流出口、36…上側
位置状部材、36a…突出部、36a1…貫通小孔、3
7…フィルタ部材、38…下側部材、38a…側板、3
8b…底板、38a1,38a2…切り欠き部、R1…
ガス流出空間、R2…オイル排出空間、L1…上側室、
L2…下側室。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状体であって側壁にガス流入口を、上
    壁にガス流出口を、かつ底壁にオイル排出口を設けた外
    側容器と、 同外側容器の内周壁に密着して配設された筒状体であっ
    て、複数の貫通小孔を有すると共に同外側容器の上壁と
    の間にガス流出空間を形成する上側板と、同外側容器の
    底壁との間にオイル溜め空間を形成する下側板と、前記
    上側板と下側板との間に設けたガス流入空間を前記ガス
    流入口に連通させる流入口を設けた側板と、前記ガス流
    入空間を上下部分に分割する多孔構造のフィルタ部材と
    を設けてなる内側容器と、 前記外側容器と前記内側容器の少なくとも一方に設けら
    れて前記ガス流出空間と前記オイル溜め空間とを連通さ
    せる液体通路とを備えたことを特徴とするオイルミスト
    分離回収装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載のオイルミスト分離
    回収装置において、 前記外側容器の上壁の内側面に前記ガス流出口を囲む少
    なくとも1つのリング状凸部を設けたことを特徴とする
    オイルミスト分離回収装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1または請求項2に記載のオ
    イルミスト分離回収装置において、 前記内側容器の側板に開口を設けると共に、同内側容器
    の側板と前記外側容器の側壁の少なくとも一方に同開口
    と前記ガス流出空間とを連通させる通路を設けたことを
    特徴とするオイルミスト分離回収装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項1または請求項2に記載のオ
    イルミスト分離回収装置において、前記フィルタ部材を
    多孔構造の代わりに、 弾性材料を用い、多数のスリットを介して平行に配列し
    たすのこ構造としたことを特徴とするオイルミスト分離
    回収装置。
JP14265494A 1994-05-17 1994-05-31 オイルミスト分離回収装置 Pending JPH0835413A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10103039A (ja) * 1996-05-31 1998-04-21 Pall Corp 吸熱エンジンブロックの抽気回路の為の浄化装置及びこの浄化装置を備えた抽気回路
KR20030068913A (ko) * 2002-02-19 2003-08-25 현대자동차주식회사 오일 분리 필터가 형성된 오일 필러 캡
JP2013238113A (ja) * 2012-05-11 2013-11-28 Hino Motors Ltd ベンチレータ
CN107965361A (zh) * 2016-10-19 2018-04-27 丰田纺织株式会社 油雾分离器
CN108223053A (zh) * 2017-12-27 2018-06-29 天津惠德汽车进气系统股份有限公司 一种双效油气分离器

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