JPH0835068A - Cvd装置及びcvd装置を用いた成膜方法 - Google Patents

Cvd装置及びcvd装置を用いた成膜方法

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JPH0835068A
JPH0835068A JP19117794A JP19117794A JPH0835068A JP H0835068 A JPH0835068 A JP H0835068A JP 19117794 A JP19117794 A JP 19117794A JP 19117794 A JP19117794 A JP 19117794A JP H0835068 A JPH0835068 A JP H0835068A
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reaction chamber
symmetry
sample
material gas
gas
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JP19117794A
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Soichiro Horikoshi
創一郎 堀越
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Iwasaki Denki KK
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Iwasaki Denki KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 反応室内のどの試料の表面にもできるだけ均
一な膜厚で成膜を行なうことができるCVD装置及び成
膜方法を提供する。 【構成】 反応室が互いに直交する3つの対称面を有す
る幾何学的構造を持ち、材料ガス導入口と排気口とから
なる組が2組具備され、各組で材料ガス導入口と排気口
とは互いに近接して配置され、その一方の組と他方の組
は前記3つの対称面のうち、前記両組の中間点に存在す
る1つの対称面に関して互いに対称であり、前記対称面
がなす3つの交線の内最も長い交線上において反応室内
で互いに対向して配置され、かつ被処理試料保持部に保
持される試料群が前記3つの交線の内その両組の中間点
に存在する1つの対称面と、対称面がなす3つの交線の
内最も長い1つの交線を含み装置に対して垂直な対称面
とに関して共に対称に配置するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CVD装置、特に横型
減圧CVD装置及びそのCVD装置を用いて行なう成膜
方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の横型減圧CVD装置は、典型的な
例を示すと、図8に示すような基本構造を有してなる。
すなわち、例えば石英ガラス等の耐熱性部材にて構成さ
れた円筒状の反応管101とその両端に設けられたフラ
ンジ102及び103とによって構成されその内部が真
空排気可能な反応室104と、フランジ102に取り付
けられた材料ガス導入部105と、フランジ103に取
り付けられたガス排気口106と、反応室104の内部
に設けられた被処理試料保持部107と、反応室104
の外周を包囲してなる加熱機構108と、反応室104
内に材料ガスを供給する材料ガス供給機構109と、反
応室104の内部を真空排気する真空排気機構110と
から構成されている。被処理試料111はそれぞれ、ホ
ルダー112によって支持され被処理試料保持部107
に固定されている。
【0003】被処理試料111の表面に成膜を行なう際
には、まず真空排気機構110によって反応室104の
内部を真空排気して例えば10〜数100Pa程度の所
定圧力で保持し、又加熱機構108によって被処理試料
111を加熱して例えば500〜800℃程度の所定温
度で保持した後、濃度及び流量が制御された材料ガスを
ガス供給機構109によって材料ガス導入部105から
反応室104へ導入する。被処理試料111と接触した
材料ガスは被処理試料111の表面とその近傍の空間で
化学気相反応を起こし、その一部が膜物質に変化して被
処理試料111の表面に付着・堆積し、残りは廃ガスと
なる。この廃ガスは真空排気機構110によってガス排
気口106から反応室104の外へ排気される。なお、
この成膜処理におけるガスの流れ113は、図8中で矢
印で示すように、被処理試料111に対して材料ガス導
入部105からガス排気口106への一方通行となって
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のCV
D装置を用いて成膜を行なった場合、1つの試料につい
ては膜厚が均一にならず、むらを生じ、又試料間におい
ても試料の置かれていた位置によって膜厚のばらつきを
生じるという大きな欠点があった。この膜厚ばらつきの
大きさは、温度、圧力、ガス流量等の成膜処理条件、試
料の寸法・数量・配置、反応室の寸法・形状等によって
も異なるが、試料内で3%以上、試料間で5%以上に達
するのが普通であり、極端な場合には10%を超えるこ
ともあった。そして、このような大きさの膜厚のばらつ
きは、1層分の膜厚が数10〜数100nmと薄くしか
も厳密な膜厚制御を必要とする光干渉多層膜を試料表面
に形成する目的には重大な支障となっていた。
【0005】上述のような膜厚ばらつきを生じるのは、
反応室内で位置が固定された試料に対して、図8中で矢
印で表わすガスの流れ113が材料ガス導入部105か
らガス排気口106への一方通行となっているためと考
えられる。減圧CVD法で通常用いられている10〜数
100Pa程度の圧力においてはガス分子の流れは粘性
流という比較的粘性の高い流れであって、この流れの中
に試料群を静止させ配置した場合、どの試料についても
同等なガス流雰囲気にさらすことは事実上不可能であ
る。1つの試料についても、その全表面を同等なガス流
雰囲気にさらすことは不可能である。こうして、試料表
面とその近傍での化学気相反応は反応の起こる場所によ
って同等でなくなり、膜厚のばらつきを生じることにな
る。
【0006】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、反応室内のどの試料の表面にもできるだけ均一な膜
厚で成膜を行なうことのできるCVD装置を提供するこ
とを目的とし、又、反応室内のどの試料の表面にもでき
るだけ均一な膜厚で成膜を行なうことのできる成膜方法
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1のCVD装置は、内部が真空排気可能
な反応室と、該反応室の側面に設けられた材料ガス導入
口及びガス排気口と、該反応室内部に設けられた被処理
試料保持部と、該反応室を包囲してなる加熱機構と、該
反応室内に材料ガスを供給する機構と、該反応室内部を
真空排気する機構とから構成されるCVD装置におい
て、(1)前記反応室が互いに直交する3つの対称面を
有する幾何学的構造を持ち、(2)前記材料ガス導入口
と前記ガス排気口とからなる組が2組具備され、その各
組において該材料ガス導入口と該ガス排気口とは互いに
近接して配置され、又、その一方の組と他方の組とは、
前記の3つの対称面のうちその両組の中間点に存在する
1つの対称面(以後「主対称面」という)に関して互い
に対称であり、かつ前記対称面がなす3つの交線のうち
の最も長い1つの交線(以後「主交線」という)上にお
いて前記反応室内で互いに対向して配置されてなり、か
つ(3)前記被処理試料保持部に保持される被処理試料
群が前記主対称面と、前記主交線を含み装置に対して垂
直な対称面とに関して共に対称に配置されてなることを
特徴とする。本発明の第2のCVD装置は、前記本発明
の第1のCVD装置において、被処理試料群が成膜処理
時に、前記の3つの交線のうち前記主対称面上に存在す
る交線の回りに回転運動できる機構を具備することを特
徴とする。本発明の第3のCVD装置は、前記本発明の
第1又は第2のCVD装置において、被処理試料群は前
記主対称面によって2つの小群に二等分され、その各小
群は共に、試料配置が各小群の中心点を通り前記主交線
と直交する2つの直線の各々の上に存在する個々の回転
軸に関して回転対称であり、かつ成膜処理時にその各回
転軸の回りに互いに同じ方向に同じ速度で回転運動でき
る機構を具備することを特徴とする。
【0008】本発明の第1の成膜方法は、前記特徴を有
する本発明の第1のCVD装置を用い、所望膜厚を得る
ために材料ガスを反応室に導入させる時間の合計tのう
ちの最初の半分の時間t1 (=t/2)においては一方
の材料ガス導入口I1 より材料ガスSを導入し、同時に
1 と対向する位置にあるガス排気口E2 より成膜廃ガ
スを排気し、次の半分の時間t2 (=t/2)において
は材料ガス導入口I1と対向する位置にある材料ガス導
入口I2 より前記材料ガスSを導入し、同時にガス排気
口E2 と対向する位置にあるガス排気口E1 より成膜廃
ガスを排気することを特徴とする。本発明の第2の成膜
方法は、前記特徴を有する本発明の第1の成膜方法にお
いて、前記本発明の第2のCVD装置を用い、成膜処理
時に被処理試料群を前記の3つの交線のうち前記主対称
面上に存在する交線の回りに回転運動させることを特徴
とする。本発明の第3の成膜方法は、前記特徴を有する
本発明の第1又は第2の成膜方法において、前記本発明
の第3のCVD装置を用い、成膜処理時に、前記主対称
面によって二等分された被処理試料の2つの小群を共
に、その各小群の中心点を通り前記主交線と直交する2
つの直線の各々の上に存在する個々の回転軸の回りに互
いに同じ方向に同じ速度で回転運動させることを特徴と
する。
【0009】
【作用】本発明のCVD装置においては、反応室の幾何
学的構造と、材料ガス導入口、ガス排気口及び被処理試
料群の反応室内での配置とに高い対称性を付与し、又、
材料ガス導入口とガス排気口とから成る組を2組具備せ
しめて導入口から排気口に至るガスの流れを互いに正反
対の双方向となるようにしたので、この装置を用いるこ
とによって、ガスの流れの方向に対する膜厚ばらつきを
低減でき、反応室内のどの試料にもほぼ均一な膜厚で成
膜を行なうことが可能である。又、成膜処理時に被処理
試料群が所定条件を有する回転軸の回りに所定条件で回
転運動できるように構成したので、この装置を用いるこ
とによって、反応室内のすべての試料を平等なガス流雰
囲気にさらすことができ、どの試料にもほぼ均一な膜厚
で成膜を行なうことが可能である。
【0010】本発明の成膜方法においては、反応室の幾
何学的構造と材料ガス導入口、ガス排気口及び被処理試
料群の反応室内での配置とに高い対称性を付与し、又、
材料ガス導入口とガス排気口とからなる組を2組具備せ
しめて導入口から排気口に至るガスの流れを互いに正反
対の双方向となるように構成したCVD装置を用い、所
望膜厚を得るために材料ガスを反応室に導入させる時間
を二等分し、その前半と後半とで材料ガスの導入方向を
逆転させ導入口から排気口に至るガスの流れを互いに正
反対の方向とするプロセスを採用したので、ガスの流れ
の方向に対する膜厚ばらつきを低減でき、反応室内のど
の試料にもほぼ均一な膜厚で成膜を行なうことが可能で
ある。又、成膜処理時に、所定条件を有する回転軸の回
りに被処理試料群を所定条件で回転運動させるようにし
たので、反応室内のすべての試料を平等なガス流雰囲気
にさらすことができ、どの試料の表面にもほぼ均一な膜
厚で成膜を行なうことが可能である。
【0011】
【実施例】本発明のCVD装置の実施例を図面に基づい
て具体的に説明する。図1は実施例のCVD装置の主要
部分の外観見取図を示したものである。このCVD装置
は横型減圧CVD装置であり、反応室部10は図1に示
す通りほぼ円柱形状を有してなり、その円柱の両端面に
材料ガス導入管とガス排気管とを備えたほぼ円柱形状の
ガス導入・排気部20及び30がそれぞれ設置されてい
る。図1には示していないが、反応室部10の内部にあ
る反応室もほぼ円柱形状を有してなる。図1において
は、互いに直交する3つの平面1、2及び3が反応室部
10に重ねて描かれており、3つの交線AB、CD及び
EF(それぞれ4、5及び6)を規定している。3つの
交線の交点がOであって、反応室の中心点と重なってい
る。交線ABが主交線4であって、円柱状の反応室部1
0の中心軸と重なっており、この線上にガス導入・排気
部20及び30が位置している。点C、D、E及びFを
含む平面が主対称面1であって、円柱状の反応室部10
を軸方向に二等分する。ガス導入・排気部20及び30
は主対称面1に関して互いに対称な位置にある。
【0012】図2及び図3はそれぞれ、図1のCVD装
置主要部分の軸方向の概略横断面図及び概略縦断面図で
ある。又、図4は径方向の概略断面図である。図2〜4
に示すように、反応室部10は、石英ガラス等の耐熱性
材料からなる円筒状の反応管11と、反応管11の両端
開口部を閉塞してなるフランジ12及び13と、反応管
11の外周を包囲してなる筒状の加熱機構14、15及
び16と、加熱機構14、15及び16の外周と反応管
11の両端部外周とを包囲してなる断熱体17とから構
成される。加熱機構14は反応室の内部に置かれた試料
を例えば500〜800℃の温度に加熱できると共に、
その温度に保持できる機能を有する。加熱機構15及び
16は、構造的には互いに同等の構造を有し、又温度的
にも互いにほぼ等しい温度であってかつ加熱機構14よ
りも例えば50℃程度低い温度に加熱できると共に、そ
の温度に保持できる機能を有する。反応管11とフラン
ジ12及び13とはそれぞれ、Oリング等のシール部材
18及び19を介して互いに密着している。反応室60
は反応管11とフランジ12及び13とによって囲まれ
る空間により構成されている。加熱機構14の、反応管
11の軸方向に対する長さは、試料載置部40及び50
が包囲される長さとし、又、加熱機構15及び16の、
それと対応する長さはそれぞれ、試料載置部40及び5
0と材料ガス導入口22及び32との間の空間が包囲さ
れる長さとしてある。
【0013】ガス導入・排気部20及び30はそれぞ
れ、材料ガス導入管21及び31と、ガス排気管25及
び35とから構成され、材料ガス導入管21及び31の
開口端が材料ガス導入口22及び32に、又、ガス排気
管25及び35の開口端がガス排気口26及び36にな
っている。ガス排気管25及び35はそれぞれその下側
面で、真空排気機構70に連絡している連絡排気管74
及び75と結合している。材料ガス導入管21及び31
の閉塞端にはそれぞれ、各閉塞端壁を貫通して、同一の
主材料ガス(例えば金属化合物のガス)を導入する主材
料ガス導入管23及び33と、同一の補助材料ガス(例
えば酸素ガス)を導入する補助材料ガス導入管24及び
34とが挿入されている。ガス導入・排気部20及び3
0は寸法・形状が同等となるように構成してある。材料
ガス導入管21及び31とガス排気管25及び35とは
それぞれ、共に円筒状であって、各々の中心軸を互いに
共有し、又、その2つの中心軸は共に主交線4上に存在
する。更に、材料ガス導入管21と31とは互いに主対
称面1に関して対称な位置にあり、ガス排気管25と3
5とは互いに主対称面1に関して対称な位置にある。
【0014】試料載置部40及び50は互いに同等の寸
法・形状を有し、それぞれ上下2枚の台板からなる試料
載置台43及び53と、回転軸44及び54とから構成
され、試料載置台43及び53上に設置された試料ホル
ダー42及び52により試料41及び51が固定されて
いる。各試料載置部の上下2枚の台板は共にそれぞれ、
回転軸44及び54に結合している。又、試料載置部4
0及び50はそれぞれ、回転軸44及び54を受ける軸
受け部45及び55を介して、反応管11の外に設置さ
れた回転機構46及び56と連結している。軸受け部4
5及び55と反応管11とはそれぞれ、Oリング等のシ
ール部材47、48及び57、58を含む軸シール部4
9及び59を介して互いに密着している。試料載置部4
0と50とは主対称面1に関して互いに対称に配置され
ている。又、試料41の群及び試料51の群は静止時
に、対称面1に関して互いに対称に配置されていると共
に、両者共、主交線4を含む対称面2(図1で点A、
B、E及びFを含む平面)に関して対称に配置されてい
る。更に、試料41の群及び試料51の群は静止時にそ
れぞれの群の中で、回転軸44及び54に関して回転対
称に配置されている。回転軸44及び54の中心を通る
軸と主交線4との交点がそれぞれ、G及びHである。
【0015】次に、本発明の実施例のCVD装置の全体
システムについて説明する。図5は、全体システムの概
略を示したものである。図5においては、反応室部及び
ガス導入・排気部は図2〜4と同様に構成されている
が、簡略化して示している。前記説明と同様に、反応室
60は反応管11とフランジ12及び13とによって囲
まれた空間によって構成され、その外周は加熱機構1
4、15及び16によって包囲されてなる。反応室60
の中央部には前記説明と同様に構成された試料載置部4
0及び50が設置されてなる。
【0016】真空排気機構70は少なくとも、真空ポン
プ71と、圧力制御装置72と、連絡排気管74、75
及び76と、バルブ73A〜73Dとから構成されてな
る。真空ポンプ71は、反応室60内を真空排気し、
0.1Pa程度の真空度に到達せしめる。圧力制御装置
72は、1〜1300Paの範囲内で圧力制御し、その
範囲内の所定圧力を維持することが可能である。
【0017】80は、主材料ガス供給機構であって、成
膜の主材料である、例えば金属アルコキシド等の液体を
収納した液体材料タンク81と、バルブ83E〜81I
及びバルブ86と、液体材料タンク81、バルブ83E
〜83H及び配管を包囲してなる恒温槽87と、液体材
料タンク81に供給するアルゴンガス等の不活性ガスを
収納してなるガスボンベ82と、バルブ83A〜83D
と、液体微小流量制御器84と、気化器85と、液体微
小流量制御器84、バルブ83C及び83D及び配管を
包囲してなる恒温槽88と、各配管とから構成される。
図5において、1点鎖線に囲まれた領域89の中は所定
温度に加熱可能なように構成してある。主材料ガス供給
機構80は、主材料の液体を気化させ、ガス状態で反応
室60へ供給する機能を持ち、その供給量を例えば20
〜1000sccmの範囲のガス流量で制御できる能力
を有する。
【0018】90は補助材料ガス供給部であって、少な
くとも、成膜反応に必要な酸素ガス等の補助材料ガスを
収納したガスボンベ91と、パージ、ベント等の操作に
用いる窒素ガス等の不活性ガスを収納したガスボンベ9
2と、手動又は遠隔操作のバルブ93A〜93Dと、ガ
ス流量制御器94及び95と、配管とから構成される。
液体微小流量制御器84と気化器85は共に、反応管1
1の左右両端から同一の主材料ガスを同一条件で供給で
きるように、それぞれ同一仕様のものが2つ設置されて
いる。
【0019】以上の説明では、例えばプロセス制御装
置、真空計、トラップ等、成膜処理に必要な他の設備に
ついては省略し、又、真空ポンプや個々のバルブについ
てもその種類・形式の説明は省き、更にバルブや配管に
ついては説明に必要なもの以外は図面上から削除した。
【0020】反応室からの試料の出し入れは、既知の適
当な手段を用いて行なえばよい。例えば、フランジ1
2及び13の少なくとも一方を開け、試料載置台43及
び53を軸受け部45及び55から外して同じ開口部又
はそれぞれ反対の開口部から出し入れを行なう方法、
反応管11の、試料載置部40及び50それぞれの真下
に当たる部分に図示していない開口部を設けておき、そ
の開口部を介して試料載置部40及び50全体の昇降を
行なうことによって試料の出し入れを行なう方法、など
を用いればよい。
【0021】次に、本発明の成膜方法の実施例について
説明する。図2〜5のCVD装置を用い、石英ガラス製
試料の表面に酸化タンタル(Ta25)膜を形成するに
は次の手順により成膜処理する。主材料であるタンタル
アルコキシドとしては、例えばペンタメトキシタンタル
(Ta(OCH35)を用い液体材料タンク81内に予
め収納する。この液体材料を液体材料タンクより押し出
すための不活性ガスとしてはアルゴンガスを、又、成膜
反応の補正材料ガスとしては酸素ガスを、更にパージ/
ベント用不活性ガスとしては窒素を用いることとし、そ
れぞれ、ガスボンベ82、91及び92に予め充填して
おく。
【0022】まず、前述の既知の適当な手段により試料
載置台43及び53を反応室60の外に取り出し、その
所定位置に試料41及び51をそれぞれ取り付けた後、
これを反応室60内の所定の位置に戻す。次いで、真空
ポンプ71により反応室60内を排気して100〜50
0Pa程度の圧力に到達させ、圧力制御装置72により
以降その圧力で保持する。一方、試料41及び51は加
熱機構14により加熱して500〜700℃程度の温度
に到達させ以降その温度で保持する。試料載置部40及
び50と材料ガス導入口22及び32との間の空間はそ
れぞれ加熱機構15及び16により試料載置部より20
0℃程度低い温度で維持されるようにする。必要なら
ば、試料載置部から材料ガス導入口へ向けて温度勾配を
持たせ、段階的に温度が低下するようにしてもよい。試
料載置台43及び53はそれぞれ、回転軸44及び54
により互いに同一方向に5〜30回転/分程度の同一速
度で回転させ、以降その回転運動(自転)を維持する。
【0023】次に、反応室60内の温度及び圧力が所定
の値で安定したことを確認した後、主材料ガス供給機構
80によりペンタメトキシタンタル(Ta(OC
35)のガスと酸素ガスの混合ガスを、所定ガス流量
で所定時間反応室60内に導入する。ペンタメトキシタ
ンタルのガスはバルブ83A又は83Bの開放によっ
て、又、酸素ガスはバルブ93A又は93Bの開放によ
って、共に材料ガス導入管21又は31内に一旦導入さ
れ、その中で両者の混合が行なわれ混合ガスが材料ガス
導入口22又は32より反応室60内へ流出する。
【0024】材料ガスの導入時間の割り振りは次のよう
にする。すなわち、前半と後半とに二等分し、前半の材
料ガス導入時間、例えば1分30秒間においては、バル
ブ83Aとバルブ93Aとを同時に開放して、ペンタメ
トキシタンタルのガスと酸素ガスの混合ガスを材料ガス
導入口22より導入し、一方、バルブ73B及び73C
を同時に開放して、材料ガス導入口22と対向する位置
のガス排気口36より成膜廃ガスを排気する。次いで後
半の材料ガス導入時間、例えば1分30秒間において
は、バルブ83Bとバルブ93Bとを同時に開放して前
記混合ガスを材料ガス導入口32より導入し、一方、バ
ルブ73A及び73Cを同時に開放して、材料ガス導入
口32と対向する位置のガス排気口26より成膜廃ガス
を排気する。
【0025】こうして、酸化タンタル(Ta25)膜の
合計膜厚が例えば50nmの場合、そのうちの半分の膜
厚25nm分が前半の1分30秒間、材料ガス(前記混
合ガス)を材料ガス導入口22より導入したことによっ
て試料表面に形成され、残りの半分の膜厚25nm分が
後半の1分30秒間、材料ガスを材料ガス導入口32よ
り導入したことによって形成される。なお、前半と後半
の材料ガス導入は、両者の間に全く時間を置かずに直ち
にガス導入方向を切り換えるのではなく、反応室内に残
存する材料ガスと成膜廃ガスを1回のガス導入ごとに完
全に流し去るために、その前半と後半の間でいずれか一
方の材料ガス導入口からアルゴンガス等の不活性ガスを
導入して反応室内をパージする操作をはさむことが好ま
しい。
【0026】材料ガスの導入が終了した後、試料載置台
43及び53の回転を停止させ、バルブ93A又は93
Bを開放して補助材料ガス導入管24又は34より不活
性ガス、例えば窒素ガス等を導入して反応室60内を大
気圧とし、前記同様の手段により反応室60から試料4
1及び51を取り出す。
【0027】次に、具体的数値を明示した成膜方法の実
施例に基づき、本発明の効果を提示する。前記説明と同
様、試料表面に酸化タンタル(Ta2 5 )膜を形成す
る場合について説明する。CVD装置は前記説明と同様
の構造を有する装置を用いた。その装置の各構成要素の
寸法の具体例を示すと、反応管11は内径が270m
m、長さ1200mm、肉厚5mmの円筒状であり、石
英ガラスにより構成されてなる。試料載置台43及び5
3は共に、直径180mmの2つの円板を平行に配置さ
せた2階構造を有し、例えば耐熱性セラミックスにより
構成されてなる。その2つの円板の間隔は90mmであ
る(図4)。加熱機構14の軸方向の長さは約600m
m、加熱機構15及び16のそれは約200mmであ
る。材料ガス導入管21及び31のフランジ12及び1
3の内面からの突き出し長は共に70mm、同じくガス
排気管25及び35の突き出し長は共に数mmである。
又、反応管11の内面から反応室60の内部への試料載
置部40及び50の突き出し長(高)は、試料の高さ分
も含めて約210mmである。試料41及び51はいず
れもほぼ同等の寸法・形状を有し、石英ガラス等の耐熱
性材料により構成してなり、直径10〜15mm、長さ
約50mmの円筒状である。試料配置は、図2〜4に示
した実施例では、いずれも直立の姿勢で合計48個の試
料が、試料載置台43及び53上でそれぞれの中心に対
して回転対称に12個ずつ配置されている。又、試料載
置部40及び50の各試料群は主対称面1及び対称面2
に関して対称となっている。又、回転軸44及び54に
関して回転対称に配置されている。
【0028】上記構成のCVD装置を用い、2つの試料
載置部を互いに同一方向に15回転/分の同一速度で各
回転軸の回りに回転(自転)させながら、試料温度60
0℃、反応室内圧力200Paの条件下で、ペンタメト
キシタンタル(Ta(OCH35)のガスのガス流量を
100sccm、酸素ガスのガス流量を400sccm
としてこれら材料ガス(両者の混合ガス)を前記説明
と同様に前半1分30秒間と後半1分30秒間とで互い
に反対のガス導入口から合計3分間導入して、膜厚約5
0nmの酸化タンタル(Ta25)膜を試料表面に形成
した。尚、ガス導入・排気部の背後の配管部(図5で一
点鎖線の領域89の内側)は150〜200℃の一定温
度で保温した。
【0029】以上の方法により成膜処理した試料の表面
の膜厚のばらつきは、下記式により数値化して評価し
た。 ばらつき(%)=最大値−最小値/平均値×100 試料内の膜厚ばらつきは、1つの試料について所定位置
の3ヶ所における膜厚の測定値を対象とし、又、試料間
の膜厚ばらつきは、1回の成膜処理における試料全数に
ついて、同一箇所の表面の膜厚の測定値を対象とした。
その結果、膜厚ばらつきは試料内でどの試料についても
0.5%以内であり、試料間で1.0%以内であった。
これに対して、上記の膜厚ばらつきの評価で用いたもの
と同一の寸法・形状を有する試料について、膜物質の種
類、試料温度、反応室内圧力、材料ガス流量等の成膜処
理条件をできるだけ同じにして、図8に示した従来の一
般的な構成を有するCVD装置を用いて成膜を行なった
場合には、膜厚ばらつきが試料内で3%程度、試料間で
5〜6%であった。
【0030】上記説明の例に限らず、他の膜物質につい
ても、又、他の材質・寸法・形状の試料についても、更
には試料温度、反応室内圧力、材料ガス流量等の成膜処
理条件を変更した場合でも、本発明によるCVD装置及
び成膜方法は従来に比べて、試料内、試料間共に大幅な
膜厚ばらつきの低下をもたらした。
【0031】本発明が上記のような効果を与える理由は
次のように考えられる。まず、材料ガス導入の前半と後
半とでガスの流れを正反対の方向としたことによって、
試料41の群と試料51の群(図2〜3)についてのガ
スの流れにおける上流と下流の関係が入れ替わり、ガス
の流れに対して互いに対等の関係になり、又、各試料載
置台の回転によって試料41及び51の各群の中でのガ
スの流れに対する各試料の位置関係が互いに均等化した
ので、試料間においてはどの試料も平等なガス流雰囲気
にさらされ、又、一つの試料においてはその表面のどの
部位も偏りのないガス流雰囲気にさらされるようになっ
たためである。
【0032】本発明は、以上説明した実施例に限定され
るものではなく、上記実施例の中で開示されたCVD装
置の幾何学的構造、構成部材及び成膜方法の手段・手順
について、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内のすべての
変形・変更並びに同等物置換を含むものである。そのう
ちの主要なものについて以下に説明する。
【0033】まず、ガス導入・排気部については、次の
ような変形が可能である。図6は、反応室60の内部よ
りフランジ12又は13の内面側を観た図であり、材料
ガス導入口22(又は32)とガス排気口26(又は3
6)の相互の位置関係を示している。前記実施例の説明
では、相互の位置関係が(a)のように、材料ガス導入
口22(又は32)とガス排気口26(又は36)の各
中心が互いに一致し、ガス排気管25(又は35)の中
心から材料ガス導入管21(又は31)が突き出すとい
う位置関係にあったが、本発明のCVD装置には、フラ
ンジ12及び13の内側の面上での、材料ガス導入管2
1及び31とガス排気管25及び35の各開口部すなわ
ち材料ガス導入口22及び32とガス排気口26及び3
6の正射影が主交線4を中心としてその近傍で互いに近
接するという条件を満たすものを全て含み、両開口部が
必ずしも直接近接していなくともよく、又、材料ガス導
入管とガス排気管のそれぞれの、フランジ内側表面から
の突き出し長が互いに同じでなくてもよい。
【0034】従って、図6(a)の他に、例えば、ガス
排気管25(又は35)の先端が2つに分岐して2つの
開口部(ガス排気口26(又は36))が設けられ、そ
の両者が材料ガス導入管21(又は31)の開口部(材
料ガス導入口22(又は32))をはさむような位置関
係にあるもの(図6(b))、材料ガス導入管21(又
は31)とガス排気管25(又は35)とが平行して反
応室内に突き出しているもの(図6(c)なお、同図に
はそれぞれの開口部(材料ガス導入口22及びガス排気
口26を示している。)などの変形が可能である。な
お、いずれの場合も、材料ガス導入管とガス排気管の反
応室内に突き出した部分は、必ずしも完全に両者が隣接
している必要はないが、その両者の間隔をおおむね10
mm以内とするのが望ましい。
【0035】又、材料ガス導入管とガス排気管の突き出
し長については、材料ガス導入管への成膜廃ガスの侵入
を防ぐため、材料ガス導入管をガス排気管よりも10倍
程度長くするのが好ましい。同じ目的で、材料ガス導入
管からの材料ガス導入時にそれと対向する位置にある材
料ガス導入管から、導入口から排気口に至るガスの流れ
に影響を及ぼさない程度のガス流量で、例えばアルゴン
ガス等の不活性ガスを微量噴出させてもよい。
【0036】次に、CVD装置又はそのCVD装置を用
いる成膜方法における試料載置部及びそこに載置される
試料については、本発明では前記実施例の他に、例えば
次のような変形が可能である。 反応室内で前記の所定の対称性をもって試料を配置
するが、成膜処理時には回転運動はさせない。 前記実施例と同様の試料配置を取るが、試料載置台
43及び53は共に、自分の回転軸44及び54の回り
の回転運動(自転)は行なわせず、点Oを通り主対称面
1上にある軸(交線5)の回りに一定速度で回転運動
(公転)を行なわせる(図2〜3参照)。 前記実施例と同様に試料載置台43及び53を共に
自転させ、それと同時に、点Oを通り主対称面1上にあ
る軸(交線5)の回りに一定速度で公転させる(自転と
公転の併存。図2〜3参照)。 図7に示すように、互いに同等の構造を有する試料
載置台(同図中、台上の試料等は省略)が反応室60内
で反応管11の中心軸方向に4つ直列に並んで配置され
てなるCVD装置において、試料載置台43A及び43
Bは点Gを通り主対称面1に平行な回転軸44Cの回り
に、又、試料載置台53A及び53Bは点Hを通り主対
称面1に平行な回転軸54Cの回りにそれぞれ、互いに
同じ方向に同じ速度で公転運動させる(2つの公転)。
なお、各試料載置台上の試料群は静止時に、主対称面
と、主交線を含み装置に対して垂直な対称面とに関して
対称であると同時に、公転運動を行なうそれぞれの回転
軸の回りに回転対称に配置されてなる。 上記の構成は、試料群が反応管の軸方向に長く広がっ
て配置されている場合の成膜処理に適する。試料群(試
料載置台)の回転運動の速度は、5〜30回転/分の範
囲内の一定速度とするのが好ましい。
【0037】なお、主材料は上記実施例では液体物質で
あったが、本発明ではその他に気体物質であってもよい
ことは勿論である。但し、本発明の効果を最大に発揮さ
せるためには、主材料が気体物質であっても、主材料ガ
ス供給機構が、前記実施例における液体微小流量制御器
及び気化器のような、ガス供給量を微細に制御できる機
構を備えていることが望ましい。
【0038】
【発明の効果】本発明は、装置構造と試料配置とに高い
対称性を付与し、又、導入口から排気口に至るガスの流
れを互いに正反対の双方向となるように構成したので、
ガスの流れの方向に対する膜厚ばらつきを低減でき、反
応室内のどの試料にもほぼ均一な膜厚で成膜を行なうこ
とが可能なCVD装置を提供できる。又、成膜処理時に
試料群が所定条件で回転運動できるように構成したの
で、反応室内のすべての試料を平等なガス流雰囲気にさ
らすことができ、どの試料にもほぼ均一な膜厚で成膜を
行なうことが可能なCVD装置を提供できる。
【0039】本発明は、装置構造と試料配置とに高い対
称性を付与し、又、導入口から排気口に至るガスの流れ
を互いに正反対の双方向となるように構成したCVD装
置を用い、材料ガス導入時の前半と後半とでガスの流れ
の方向をその正反対の2つの方向に切り換えるプロセス
を採用したので、ガスの流れの方向に対する膜厚ばらつ
きを低減でき、反応室内のどの試料にもほぼ均一な膜厚
で成膜を行なうことが可能な成膜方法を提供できる。
又、成膜処理時に所定条件で試料群を回転運動させるプ
ロセスを採用したので、反応室内のすべての試料を平等
なガス流雰囲気にさらすことができ、どの試料の表面に
もほぼ均一な膜厚で成膜を行なうことが可能な成膜方法
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のCVD装置の実施例の主要部分の外観
見取図である。
【図2】図1のCVD装置主要部分の軸方向の概略横断
面図である。
【図3】図1のCVD装置主要部分の軸方向の概略縦断
面図である。
【図4】図1のCVD装置主要部分における、一方の試
料載置台(43)の回転軸(44)を含む径方向の概略
断面図である。
【図5】本発明のCVD装置の実施例の全体システムの
概略図である。
【図6】本発明のCVD装置の実施例において、反応室
内部からフランジ内側面を見た図である。
【図7】本発明のCVD装置の他の実施例における、反
応室部の主要部分の軸方向の概略横断面図である。
【図8】従来のCVD装置の全体システムの概略図であ
る。
【符号の説明】
1、2、3 対称面 4、5、6 交線10 反応室部 11 反応管 12、13 フランジ 14、15、16 加熱機構 17 断熱体 18、19 シール部材20 ガス導入・排気部 21 材料ガス導入管 22 材料ガス導入口 23 主材料ガス導入管 24 補助材料ガス導入管 25 ガス排気管 26 ガス排気口30 ガス導入・排気部 31 材料ガス導入管 32 材料ガス導入口 33 主材料ガス導入管 34 補助材料ガス導入管 35 ガス排気管 36 ガス排気口40 試料載置部 41 被処理試料 42 ホルダー 43 試料載置台 44 回転軸 45 軸受け部 46 回転機構 47、48 シール部材 49 軸シール部50 試料載置部 51 被処理試料 52 ホルダー 53 試料載置台 54 回転軸 55 軸受け部 56 回転機構 59 軸シール部60 反応室70 真空排気機構 71 真空ポンプ 72 圧力制御装置 73A〜73D バルブ 74、75、76 速結排気管80 主材料ガス供給機構 81 液体材料タンク 82 ガスボンベ 83A〜83I バルブ 84 液体微小流量制御器 85 気化器 86 バルブ 87、88 恒温槽 89 加熱可能領域90 補助材料ガス供給部 91、92 ガスボンベ 93A〜93D バルブ 94、95 ガス流量制御器 101 反応管 102、103 フランジ 104 反応室 105 材料ガス導入部 106 ガス排気口 107 被処理試料保持部 108 加熱機構 109 材料ガス供給機構 110 真空排気機構 111 被処理試料 112 ホルダー 113 ガスの流れ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部が真空排気可能な反応室と、該反応
    室の側面に設けられた材料ガス導入口及びガス排気口
    と、該反応室内部に設けられた被処理試料保持部と、該
    反応室を包囲してなる加熱機構と、該反応室内に材料ガ
    スを供給する機構と、該反応室内部を真空排気する機構
    とから構成されるCVD装置において、(1)前記反応
    室が互いに直交する3つの対称面を有する幾何学的構造
    を持ち、(2)前記材料ガス導入口と前記ガス排気口と
    からなる組が2組具備され、その各組において該材料ガ
    ス導入口と該ガス排気口とは互いに近接して配置され、
    又、その一方の組と他方の組とは、前記の3つの対称面
    のうちその両組の中間点に存在する1つの対称面に関し
    て互いに対称であり、かつ前記対称面がなす3つの交線
    のうちの最も長い1つの交線上において前記反応室内で
    互いに対向して配置されてなり、かつ(3)前記被処理
    試料保持部に保持される被処理試料群が前記の3つの対
    称面のうち、前記両組の中間点に存在する1つの対称面
    と、前記対称面がなす3つの交線のうちの最も長い1つ
    の交線を含み装置に対して垂直な対称面とに関して共に
    対称に配置されてなることを特徴とするCVD装置。
  2. 【請求項2】 前記被処理試料保持部に保持される被処
    理試料群が成膜処理時に、前記の3つの交線のうち、前
    記の3つの対称面のうち前記両組の中間点に存在する1
    つの対称面上に存在する交線の回りに回転運動できる機
    構を具備することを特徴とする前記請求項1記載のCV
    D装置。
  3. 【請求項3】 前記被処理試料保持部に保持される被処
    理試料群は前記3つの対称面のうち、前記両組の中間点
    に存在する1つの対称面によって2つの小群に二等分さ
    れ、その各小群は共に、試料配置が各小群の中心点を通
    り前記対称面がなす3つの交線のうちの最も長い1つの
    交線と直交する2つの直線の各々の上に存在する個々の
    回転軸に関して回転対称であり、かつ成膜処理時にその
    各回転軸の回りに互いに同じ方向に同じ速度で回転運動
    できる機構を具備することを特徴とする前記請求項1又
    は2記載のCVD装置。
  4. 【請求項4】 内部が真空排気可能な反応室と、該反応
    室の側面に設けられた材料ガス導入口及びガス排気口
    と、該反応室内部に設けられた被処理試料保持部と、該
    反応室を包囲してなる加熱機構と、該反応室内に材料ガ
    スを供給する機構と、該反応室内部を真空排気する機構
    とから構成されるCVD装置を用いる成膜方法におい
    て、(1)前記反応室が互いに直交する3つの対称面を
    有する幾何学的構造を持ち、(2)前記材料ガス導入口
    と前記ガス排気口とからなる組が2組具備され、その各
    組において該材料ガス導入口と該ガス排気口とは互いに
    近接して配置され、又、その一方の組と他方の組とは、
    前記の3つの対称面のうちその両組の中間点に存在する
    1つの対称面に関して互いに対称であり、かつ前記対称
    面が成す3つの交線のうちの最も長い1つの交線上にお
    いて前記反応室内で互いに対向して配置されてなり、か
    つ(3)前記被処理試料保持部に保持される被処理試料
    群が前記の3つの対称面のうち、前記両組の中間点に存
    在する1つの対称面と、前記対称面がなす3つの交線の
    うちの最も長い1つの交線を含み装置に対して垂直な対
    称面とに関して共に対称に配置されてなるCVD装置を
    用い、所望膜厚を得るために材料ガスを反応室に導入さ
    せる時間の合計tのうちの最初の半分の時間t1(=t
    /2)においては 材料ガスSを一方の材料ガス導入口
    1より導入し、同時にI1と対向する位置にあるガス排
    気口E2 より成膜廃ガスを排気し、次の半分の時間t2
    (=t/2)においては材料ガスSを材料ガス導入口I
    1と対向する位置にある材料ガス導入口I2より導入し、
    同時にガス排気口E2と対向する位置にあるガス排気口
    1よ り成膜廃ガスを排気することを特徴とするCVD
    装置を用いた成膜方法。
  5. 【請求項5】 前記請求項2記載のCVD装置を用い、
    成膜処理時に被処理試料群を前記の3つの交線のうち、
    前記の3つの対称面のうち前記両組の中間点に存在する
    1つの対称面上に存在する交線の回りに回転運動させる
    ことを特徴とする前記請求項4記載のCVD装置を用い
    た成膜方法。
  6. 【請求項6】 前記請求項3記載のCVD装置を用い、
    成膜処理時に、前記3つの対称面のうち、前記両組の中
    間点に存在する1つの対称面によって二等分された被処
    理試料の2つの小群を共に、その各小群の中心点を通り
    前記3つの対称面のうちその両組の中間点に存在する1
    つの対称面上に存在する交線と直交する2つの直線の各
    々の上に存在する個々の回転軸の回りに互いに同じ方向
    に同じ速度で回転運動させることを特徴とする前記請求
    項4又は5記載のCVD装置を用いた成膜方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107881490A (zh) * 2016-09-30 2018-04-06 泰姆普雷斯艾普公司 化学气相沉积装置及其用途
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