JPH0834857A - 制御された繊維サイズ分布を有するコラーゲン−合成ポリマー結合体 - Google Patents
制御された繊維サイズ分布を有するコラーゲン−合成ポリマー結合体Info
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- JPH0834857A JPH0834857A JP2964795A JP2964795A JPH0834857A JP H0834857 A JPH0834857 A JP H0834857A JP 2964795 A JP2964795 A JP 2964795A JP 2964795 A JP2964795 A JP 2964795A JP H0834857 A JPH0834857 A JP H0834857A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 制御された繊維サイズを有するコラーゲンを
提供すること。 【構成】 親水性合成ポリマーに共有結合で結合したコ
ラーゲンを含有する結合体であって、ここで、該コラー
ゲンは繊維を含有し、該コラーゲン繊維の少なくとも80
%は、約10ミクロンまたはそれ以下の繊維サイズを有す
る。
提供すること。 【構成】 親水性合成ポリマーに共有結合で結合したコ
ラーゲンを含有する結合体であって、ここで、該コラー
ゲンは繊維を含有し、該コラーゲン繊維の少なくとも80
%は、約10ミクロンまたはそれ以下の繊維サイズを有す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に、制御された繊
維サイズ分布を有するコラーゲンに関し、このコラーゲ
ンは、親水性合成ポリマー(例えば、官能的に活性化し
たポリマー性グリコール)に共有結合で結合して、独特
の物理的特性および化学的特性を有する架橋コラーゲン
組成物を生成する。特に、本発明は、改良されたコラー
ゲン−合成ポリマー結合体に関し、ここで、そのコラー
ゲン繊維の少なくとも80%は、約10ミクロンまたはそれ
以下の繊維サイズを有する。この改良されたコラーゲン
−合成ポリマー結合体は、種々の治療用途で用いる成形
された移植物を製造するために使用され得る。これらの
結合体の組成物はまた、他の成分、例えば、注入可能な
処方物を形成するための薬学的に受容可能な液体の担
体、および/または生物学的に活性な分子(例えば、増
殖因子またはサイトカイン)を含有し得る。これらの結
合体の調製方法もまた、開示されている。
維サイズ分布を有するコラーゲンに関し、このコラーゲ
ンは、親水性合成ポリマー(例えば、官能的に活性化し
たポリマー性グリコール)に共有結合で結合して、独特
の物理的特性および化学的特性を有する架橋コラーゲン
組成物を生成する。特に、本発明は、改良されたコラー
ゲン−合成ポリマー結合体に関し、ここで、そのコラー
ゲン繊維の少なくとも80%は、約10ミクロンまたはそれ
以下の繊維サイズを有する。この改良されたコラーゲン
−合成ポリマー結合体は、種々の治療用途で用いる成形
された移植物を製造するために使用され得る。これらの
結合体の組成物はまた、他の成分、例えば、注入可能な
処方物を形成するための薬学的に受容可能な液体の担
体、および/または生物学的に活性な分子(例えば、増
殖因子またはサイトカイン)を含有し得る。これらの結
合体の調製方法もまた、開示されている。
【0002】
【従来の技術】Danielsらの米国特許第3,949,073号は、
水性の酸に組織を溶解し、続いて、酵素で消化すること
による、溶解性コラーゲンの調製を開示している。得ら
れるアテロペプチドコラーゲンは、溶解性であり、未変
性コラーゲンよりも実質的に免疫原性が低い。それは、
繊維の形成促進剤(この特許では、重合促進剤として記
述されている)とともに、患者の適当な位置に注射され
て、硬い組織または軟らかい組織を増大させるために、
インサイチュで繊維状コラーゲン移植物を形成し得る。
この物質は、コラーゲン社(Palo Alto、CA)から、Zyd
erm(登録商標)Collagen Implantの商品名で、現在市
販されている。
水性の酸に組織を溶解し、続いて、酵素で消化すること
による、溶解性コラーゲンの調製を開示している。得ら
れるアテロペプチドコラーゲンは、溶解性であり、未変
性コラーゲンよりも実質的に免疫原性が低い。それは、
繊維の形成促進剤(この特許では、重合促進剤として記
述されている)とともに、患者の適当な位置に注射され
て、硬い組織または軟らかい組織を増大させるために、
インサイチュで繊維状コラーゲン移植物を形成し得る。
この物質は、コラーゲン社(Palo Alto、CA)から、Zyd
erm(登録商標)Collagen Implantの商品名で、現在市
販されている。
【0003】Davisらの米国特許第4,179,337号は、カッ
プリング剤でポリエチレングリコールまたはポリプロピ
レングリコールとカップリングした、生理学的に活性な
ポリペプチドを含有する、生理学的に活性な水溶性ポリ
ペプチド組成物を開示している。
プリング剤でポリエチレングリコールまたはポリプロピ
レングリコールとカップリングした、生理学的に活性な
ポリペプチドを含有する、生理学的に活性な水溶性ポリ
ペプチド組成物を開示している。
【0004】Chvapilの米国特許第4,193,813号および第
4,274,410号は、コラーゲンスポンジの製造方法を開示
しており、この方法は、純粋な繊維状コラーゲンを酸環
境下にて粉砕し均質化すること、非コラーゲン性物質を
除去し残留コラーゲンを水と混合すること、酢酸を加え
ることにより、得られたスラリーのpHを4.5〜5.0に調
整すること、グルタルアルデヒドを添加すること、次い
で、このスラリーを型に注いで、およそ−10℃でおよそ
20時間凍結させることを包含する。次いで、この凍結し
た塊状物を解凍し、洗浄し、そしてpHが8〜9の洗浄
剤に20℃でおよそ2時間にわたり浸漬する。この洗浄剤
に、充分な還元剤を加えて、過剰の還元等価物を形成す
る。次いで、このスポンジを、pHが4〜5の緩衝液
に、均一なpHに平衡するのに充分な時間にわたって、
浸漬する。
4,274,410号は、コラーゲンスポンジの製造方法を開示
しており、この方法は、純粋な繊維状コラーゲンを酸環
境下にて粉砕し均質化すること、非コラーゲン性物質を
除去し残留コラーゲンを水と混合すること、酢酸を加え
ることにより、得られたスラリーのpHを4.5〜5.0に調
整すること、グルタルアルデヒドを添加すること、次い
で、このスラリーを型に注いで、およそ−10℃でおよそ
20時間凍結させることを包含する。次いで、この凍結し
た塊状物を解凍し、洗浄し、そしてpHが8〜9の洗浄
剤に20℃でおよそ2時間にわたり浸漬する。この洗浄剤
に、充分な還元剤を加えて、過剰の還元等価物を形成す
る。次いで、このスポンジを、pHが4〜5の緩衝液
に、均一なpHに平衡するのに充分な時間にわたって、
浸漬する。
【0005】DeVoreらの米国特許第4,242,291号は、1
より低い重力、好ましくは、ゼロ重力、での従来方法を
用いて、トロポコラーゲン分子をコラーゲン繊維に沈澱
させ、そしてこの繊維をコラーゲンゲルに凝集させて、
通常の地球重力で生成する凝集物よりも良好な性質を有
するコラーゲン凝集物を製造することを開示している。
より低い重力、好ましくは、ゼロ重力、での従来方法を
用いて、トロポコラーゲン分子をコラーゲン繊維に沈澱
させ、そしてこの繊維をコラーゲンゲルに凝集させて、
通常の地球重力で生成する凝集物よりも良好な性質を有
するコラーゲン凝集物を製造することを開示している。
【0006】Ciocaらの米国特許第4,295,894号は、動物
の皮をアルカリ金属水酸化物の水溶液および脱水剤で処
理して、毛および脂肪を除去することにより、動物の皮
から溶解性コラーゲン繊維を形成する方法を開示してい
る。この真皮中のコラーゲンの繊維間結合は、アルカリ
硫酸塩の水溶液で安定化される。この真皮は、酸水溶液
で中和され溶解されて、コラーゲン溶液が得られる。こ
のコラーゲン溶液のpHを、コラーゲンの等電点に調整
し、この溶液からコラーゲン繊維を沈澱させ、次いで、
乾燥する。生成したコラーゲン繊維は、再溶解され、さ
らに、種々の用途に処理され得る。
の皮をアルカリ金属水酸化物の水溶液および脱水剤で処
理して、毛および脂肪を除去することにより、動物の皮
から溶解性コラーゲン繊維を形成する方法を開示してい
る。この真皮中のコラーゲンの繊維間結合は、アルカリ
硫酸塩の水溶液で安定化される。この真皮は、酸水溶液
で中和され溶解されて、コラーゲン溶液が得られる。こ
のコラーゲン溶液のpHを、コラーゲンの等電点に調整
し、この溶液からコラーゲン繊維を沈澱させ、次いで、
乾燥する。生成したコラーゲン繊維は、再溶解され、さ
らに、種々の用途に処理され得る。
【0007】Luckらの米国特許第4,488,911号は、溶液
状のコラーゲン(CIS)の調製方法を開示し、ここで、
天然のコラーゲンは、水性の希酸を用いて動物組織から
抽出され、続いて、酵素、例えば、ペプシン、トリプシ
ン、またはPronase(登録商標)(アメリカヘキスト社
(Somerville、ニュージャージー)の商標)で消化され
る。この酵素消化により、このコラーゲン分子のテロペ
プチド部分が除去され、溶液中状の「アテロペプチド」
コラーゲンを与える。このように生成した溶液状のアテ
ロペプチドコラーゲンは、実質的に免疫原性がなく、ま
た、主要な架橋領域が失われたために、実質的に架橋さ
れていない。この溶液状のコラーゲンは、次いで、穏や
かなせん断環境にて、透析により沈澱され、天然のコラ
ーゲン繊維と類似したコラーゲン繊維を生成し得る。こ
の沈澱し再構成された繊維は、化学試薬(例えば、アル
デヒド(例えば、ホルムアルデヒドおよびグルタルアル
デヒド))、熱または放射線を用いて、さらに架橋され
得る。得られた生成物は、その生体適合性および低い免
疫原性のために、医療用の移植物としての使用に適当で
ある。
状のコラーゲン(CIS)の調製方法を開示し、ここで、
天然のコラーゲンは、水性の希酸を用いて動物組織から
抽出され、続いて、酵素、例えば、ペプシン、トリプシ
ン、またはPronase(登録商標)(アメリカヘキスト社
(Somerville、ニュージャージー)の商標)で消化され
る。この酵素消化により、このコラーゲン分子のテロペ
プチド部分が除去され、溶液中状の「アテロペプチド」
コラーゲンを与える。このように生成した溶液状のアテ
ロペプチドコラーゲンは、実質的に免疫原性がなく、ま
た、主要な架橋領域が失われたために、実質的に架橋さ
れていない。この溶液状のコラーゲンは、次いで、穏や
かなせん断環境にて、透析により沈澱され、天然のコラ
ーゲン繊維と類似したコラーゲン繊維を生成し得る。こ
の沈澱し再構成された繊維は、化学試薬(例えば、アル
デヒド(例えば、ホルムアルデヒドおよびグルタルアル
デヒド))、熱または放射線を用いて、さらに架橋され
得る。得られた生成物は、その生体適合性および低い免
疫原性のために、医療用の移植物としての使用に適当で
ある。
【0008】Chuの米国特許第4,557,764号は、所望の展
性およびパテ様の堅牢性を示す「第二核形成」コラーゲ
ン沈澱物を開示している。コラーゲンは、溶液(例え
ば、2〜4mg/ml)中で提供され、急速な滴定および遠
心分離により、「第一の核形成生成物」が沈澱する。そ
の残留している上澄み液(最初のコラーゲンのバルクを
含有する)は、次いで、デカントされ一晩放置される。
この沈澱した第二の核形成生成物は、遠心分離により集
められる。
性およびパテ様の堅牢性を示す「第二核形成」コラーゲ
ン沈澱物を開示している。コラーゲンは、溶液(例え
ば、2〜4mg/ml)中で提供され、急速な滴定および遠
心分離により、「第一の核形成生成物」が沈澱する。そ
の残留している上澄み液(最初のコラーゲンのバルクを
含有する)は、次いで、デカントされ一晩放置される。
この沈澱した第二の核形成生成物は、遠心分離により集
められる。
【0009】Chuの米国特許第4,600,533号;第4,655,98
0号;第4,689,399号;および第4,725,617号は、コラー
ゲンゲルを圧縮し乾燥することにより、高い引っ張り強
度を有するコラーゲン膜を調製する方法を開示してい
る。
0号;第4,689,399号;および第4,725,617号は、コラー
ゲンゲルを圧縮し乾燥することにより、高い引っ張り強
度を有するコラーゲン膜を調製する方法を開示してい
る。
【0010】Nguyenらの米国特許第4,642,117号は、再
構成され機械的にせん断されたアテロペプチドコラーゲ
ン繊維から構成される注入可能なコラーゲン物質を開示
しており、これは、実質的に繊維サイズが低下しサイズ
が不均質になるまで、再構成したコラーゲン繊維を、堅
い網目スクリーンに繰り返し通すことにより、調製され
る。この機械的にせん断した繊維は、続いて、架橋され
得る。
構成され機械的にせん断されたアテロペプチドコラーゲ
ン繊維から構成される注入可能なコラーゲン物質を開示
しており、これは、実質的に繊維サイズが低下しサイズ
が不均質になるまで、再構成したコラーゲン繊維を、堅
い網目スクリーンに繰り返し通すことにより、調製され
る。この機械的にせん断した繊維は、続いて、架橋され
得る。
【0011】Beutlerらの米国特許第4,789,401号は、架
橋していないコラーゲンスポンジを開示しており、これ
は、光学的に透明なコラーゲン溶液から、中性塩を用い
た沈澱、溶解および再沈澱により、次いで、沈澱用塩を
除去することなく、このコラーゲンを凍結乾燥すること
により、調製される。
橋していないコラーゲンスポンジを開示しており、これ
は、光学的に透明なコラーゲン溶液から、中性塩を用い
た沈澱、溶解および再沈澱により、次いで、沈澱用塩を
除去することなく、このコラーゲンを凍結乾燥すること
により、調製される。
【0012】Ramshawらの米国特許第4,980,403号は、PE
G水溶液からのウシコラーゲン(タイプI、IIおよびII
I)の沈澱を開示しているが、コラーゲンとPEGとの間の
結合は、存在しない。
G水溶液からのウシコラーゲン(タイプI、IIおよびII
I)の沈澱を開示しているが、コラーゲンとPEGとの間の
結合は、存在しない。
【0013】Goldsteinの米国特許第5,043,426号は、繊
維または膜のいずれかであり得る組織化したコラーゲン
構造物を製造する方法を開示しており、これは、動物組
織または人体組織を生理食塩水溶液中で粉砕して、その
中に含有されているコラーゲンを溶解させることによ
る。次いで、この抽出物(これは、極く少量のコラーゲ
ン繊維から構成され、非繊維状コラーゲン沈澱物を含有
しない)に、コラーゲン繊維の再構築を促進する触媒を
加える。成熟処理に続いて、この再構築し組織化した構
造物は、遠心分離により水性媒体から分離され、洗浄さ
れ、無菌化され、調節され、凍結乾燥され、そして滅菌
される。このコラーゲン繊維は、すぐに使用できるウェ
ブ状の、単離した状態で生じる。
維または膜のいずれかであり得る組織化したコラーゲン
構造物を製造する方法を開示しており、これは、動物組
織または人体組織を生理食塩水溶液中で粉砕して、その
中に含有されているコラーゲンを溶解させることによ
る。次いで、この抽出物(これは、極く少量のコラーゲ
ン繊維から構成され、非繊維状コラーゲン沈澱物を含有
しない)に、コラーゲン繊維の再構築を促進する触媒を
加える。成熟処理に続いて、この再構築し組織化した構
造物は、遠心分離により水性媒体から分離され、洗浄さ
れ、無菌化され、調節され、凍結乾燥され、そして滅菌
される。このコラーゲン繊維は、すぐに使用できるウェ
ブ状の、単離した状態で生じる。
【0014】Miyataらの日本特許出願第4-227265号(19
92年8月17日に公開された)は、ポリエポキシ化合物に
結合したアテロペプチドコラーゲンを含有する組成物を
開示している。この組成物は、体内に注入されて、皮膚
向上効果が保持される。
92年8月17日に公開された)は、ポリエポキシ化合物に
結合したアテロペプチドコラーゲンを含有する組成物を
開示している。この組成物は、体内に注入されて、皮膚
向上効果が保持される。
【0015】Zalipskyらは、Poly(Ethylene Glycol) Ch
emistry: Biotechnical and Biomedical Applications,
Plenum Press: New York, NY(1992年)347〜355およ
びBiotech. & Appl. Biochem.(1992年)15: 110〜114
にて、種々のタイプの官能的に活性化したポリエチレン
グリコールの反応速度を測定した。
emistry: Biotechnical and Biomedical Applications,
Plenum Press: New York, NY(1992年)347〜355およ
びBiotech. & Appl. Biochem.(1992年)15: 110〜114
にて、種々のタイプの官能的に活性化したポリエチレン
グリコールの反応速度を測定した。
【0016】1992年11月10日にRheeらに対して発行され
た共同所有の米国特許第5,162,430号は、コラーゲン−
合成ポリマー結合体、親水性合成ポリマーにコラーゲン
を共有結合で結合する方法、およびコラーゲン−合成ポ
リマー結合体に生物学的に活性な試薬を共有結合で結合
する方法を開示している。1992年7月30日に出願され特
許許可された共同所有の米国特許出願第07/922,541号
は、種々の活性化した形状のポリエチレングリコールお
よび種々の結合を開示しており、これらは、一定範囲の
物理的性質および化学的性質を有するコラーゲン−合成
ポリマー結合体を製造するために、使用され得る。1992
年12月2日に出願された共同所有の米国特許出願第07/9
84,933号は、移植物をコラーゲン−合成ポリマー結合体
で被覆する方法を開示している。1992年12月2日に出願
され特許許可された共同所有の米国特許出願第07/985,6
80号は、コラーゲン−合成ポリマー結合体から構成され
る管を製造する方法を開示している。
た共同所有の米国特許第5,162,430号は、コラーゲン−
合成ポリマー結合体、親水性合成ポリマーにコラーゲン
を共有結合で結合する方法、およびコラーゲン−合成ポ
リマー結合体に生物学的に活性な試薬を共有結合で結合
する方法を開示している。1992年7月30日に出願され特
許許可された共同所有の米国特許出願第07/922,541号
は、種々の活性化した形状のポリエチレングリコールお
よび種々の結合を開示しており、これらは、一定範囲の
物理的性質および化学的性質を有するコラーゲン−合成
ポリマー結合体を製造するために、使用され得る。1992
年12月2日に出願された共同所有の米国特許出願第07/9
84,933号は、移植物をコラーゲン−合成ポリマー結合体
で被覆する方法を開示している。1992年12月2日に出願
され特許許可された共同所有の米国特許出願第07/985,6
80号は、コラーゲン−合成ポリマー結合体から構成され
る管を製造する方法を開示している。
【0017】ここで述べた全ての出版物の内容は、ここ
で挙げた課題を記述し開示するために、本明細書中で参
考として援用されている。
で挙げた課題を記述し開示するために、本明細書中で参
考として援用されている。
【0018】本明細書では、親水性合成ポリマーに共有
結合で結合したコラーゲンを含有する改良されたコラー
ゲン−合成ポリマー結合体、およびこれらの結合体の製
造方法を開示している。これらの改良されたコラーゲン
−合成ポリマー結合体は、比較的均一なコラーゲン繊維
サイズ集団のために、優れた物理的特性を有する。
結合で結合したコラーゲンを含有する改良されたコラー
ゲン−合成ポリマー結合体、およびこれらの結合体の製
造方法を開示している。これらの改良されたコラーゲン
−合成ポリマー結合体は、比較的均一なコラーゲン繊維
サイズ集団のために、優れた物理的特性を有する。
【0019】
【発明の要旨】本発明は親水性合成ポリマーに共有結合
で結合したコラーゲンを含有する結合体を提供し、ここ
で、上記コラーゲンは繊維を含有し、上記コラーゲン繊
維の少なくとも80%は、約10ミクロンまたはそれ以下の
繊維サイズを有する。
で結合したコラーゲンを含有する結合体を提供し、ここ
で、上記コラーゲンは繊維を含有し、上記コラーゲン繊
維の少なくとも80%は、約10ミクロンまたはそれ以下の
繊維サイズを有する。
【0020】好ましい実施態様では、上記コラーゲンは
アテロペプチドコラーゲンである。好ましい実施態様で
は、上記親水性合成ポリマーは、官能的に活性化したポ
リマー性グリコールである。
アテロペプチドコラーゲンである。好ましい実施態様で
は、上記親水性合成ポリマーは、官能的に活性化したポ
リマー性グリコールである。
【0021】好ましい実施態様では、上記官能的に活性
化したポリマー性グリコールは、二官能的に活性化した
ポリエチレングリコールである。
化したポリマー性グリコールは、二官能的に活性化した
ポリエチレングリコールである。
【0022】好ましい実施態様では、上記コラーゲンお
よび上記親水性合成ポリマーは、エーテル結合、エステ
ル結合およびウレタン結合からなる群から選択される結
合によって、共有結合で結合している。
よび上記親水性合成ポリマーは、エーテル結合、エステ
ル結合およびウレタン結合からなる群から選択される結
合によって、共有結合で結合している。
【0023】好ましい実施態様では、上記コラーゲン繊
維の80%は、約8.5ミクロンまたはそれ以下の繊維サイ
ズを有する。
維の80%は、約8.5ミクロンまたはそれ以下の繊維サイ
ズを有する。
【0024】好ましい実施態様では、上記結合体は、半
透明である。
透明である。
【0025】好ましい実施態様では、上記コラーゲン繊
維の80%は、約8.0ミクロンまたはそれ以下の繊維サイ
ズを有する。
維の80%は、約8.0ミクロンまたはそれ以下の繊維サイ
ズを有する。
【0026】好ましい実施態様では、上記結合体は、光
学的に透明である。
学的に透明である。
【0027】本発明はまた、親水性合成ポリマーに共有
結合で結合したコラーゲンを含有する光学的に透明な結
合体を提供し、ここで、上記コラーゲンは繊維を含有
し、上記コラーゲン繊維の少なくとも80%は、約8.0ミ
クロンまたはそれ以下の繊維サイズを有する。
結合で結合したコラーゲンを含有する光学的に透明な結
合体を提供し、ここで、上記コラーゲンは繊維を含有
し、上記コラーゲン繊維の少なくとも80%は、約8.0ミ
クロンまたはそれ以下の繊維サイズを有する。
【0028】好ましい実施態様では、上記コラーゲンは
アテロペプチドコラーゲンである。
アテロペプチドコラーゲンである。
【0029】他の実施態様では、上記親水性合成ポリマ
ーは、官能的に活性化したポリマー性グリコールであ
る。
ーは、官能的に活性化したポリマー性グリコールであ
る。
【0030】好ましい実施態様では、上記官能的に活性
化したポリマー性グリコールは、二官能的に活性化した
ポリエチレングリコールである。
化したポリマー性グリコールは、二官能的に活性化した
ポリエチレングリコールである。
【0031】好ましい実施態様では、上記コラーゲンお
よび上記親水性合成ポリマーは、エーテル結合、エステ
ル結合およびウレタン結合からなる群から選択される結
合によって、共有結合で結合している。
よび上記親水性合成ポリマーは、エーテル結合、エステ
ル結合およびウレタン結合からなる群から選択される結
合によって、共有結合で結合している。
【0032】本発明はまた、親水性合成ポリマーに共有
結合で結合したコラーゲンを含有する結合体を提供し、
ここで、上記コラーゲンは、約5.0ミクロンと約8.0ミク
ロンの間の平均繊維サイズを有する。
結合で結合したコラーゲンを含有する結合体を提供し、
ここで、上記コラーゲンは、約5.0ミクロンと約8.0ミク
ロンの間の平均繊維サイズを有する。
【0033】好ましい実施態様では、上記コラーゲンは
アテロペプチドコラーゲンである。
アテロペプチドコラーゲンである。
【0034】他の実施態様では、上記親水性合成ポリマ
ーは、官能的に活性化したポリマー性グリコールであ
る。
ーは、官能的に活性化したポリマー性グリコールであ
る。
【0035】好ましい実施態様では、上記官能的に活性
化したポリマー性グリコールは、二官能的に活性化した
ポリエチレングリコールである。
化したポリマー性グリコールは、二官能的に活性化した
ポリエチレングリコールである。
【0036】好ましい実施態様では、上記コラーゲンお
よび上記親水性合成ポリマーは、エーテル結合、エステ
ル結合およびウレタン結合からなる群から選択される結
合によって、共有結合で結合している。
よび上記親水性合成ポリマーは、エーテル結合、エステ
ル結合およびウレタン結合からなる群から選択される結
合によって、共有結合で結合している。
【0037】本発明はまた、親水性合成ポリマーに共有
結合で結合したコラーゲンを含む結合体を含有する移植
組成物を提供し、ここで、上記コラーゲンは繊維を含有
し、上記コラーゲン繊維の少なくとも80%は、約10ミク
ロンまたはそれ以下の繊維サイズを有する。
結合で結合したコラーゲンを含む結合体を含有する移植
組成物を提供し、ここで、上記コラーゲンは繊維を含有
し、上記コラーゲン繊維の少なくとも80%は、約10ミク
ロンまたはそれ以下の繊維サイズを有する。
【0038】好ましい実施態様では、上記コラーゲンは
アテロペプチドコラーゲンである。
アテロペプチドコラーゲンである。
【0039】好ましい実施態様では、上記親水性合成ポ
リマーは、官能的に活性化したポリマー性グリコールで
ある。
リマーは、官能的に活性化したポリマー性グリコールで
ある。
【0040】好ましい他の実施態様では、上記官能的に
活性化したポリマー性グリコールは、二官能的に活性化
したポリエチレングリコールである。
活性化したポリマー性グリコールは、二官能的に活性化
したポリエチレングリコールである。
【0041】好ましい実施態様では、上記コラーゲンお
よび上記親水性合成ポリマーは、エーテル結合、エステ
ル結合およびウレタン結合からなる群から選択される結
合によって、共有結合で結合している。
よび上記親水性合成ポリマーは、エーテル結合、エステ
ル結合およびウレタン結合からなる群から選択される結
合によって、共有結合で結合している。
【0042】好ましい実施態様では、上記コラーゲン繊
維の80%は、約8.5ミクロンまたはそれ以下の繊維サイ
ズを有する。
維の80%は、約8.5ミクロンまたはそれ以下の繊維サイ
ズを有する。
【0043】好ましい実施態様では、上記移植組成物
は、半透明である。
は、半透明である。
【0044】好ましい実施態様では、上記コラーゲン繊
維の80%は、約8.0ミクロンまたはそれ以下の繊維サイ
ズを有する。
維の80%は、約8.0ミクロンまたはそれ以下の繊維サイ
ズを有する。
【0045】好ましい実施態様では、前移植組成物は、
光学的に透明である。
光学的に透明である。
【0046】本発明はまた、改良されたコラーゲン−合
成ポリマー結合体を調製する方法を提供し、上記方法
は、以下の工程を包含する:コラーゲン繊維を含有する
懸濁液を提供する工程であって、上記コラーゲン繊維の
少なくとも80%は、約10ミクロンまたはそれ以下の繊維
サイズを有する;親水性合成ポリマーの溶液を提供する
工程;上記コラーゲンと上記親水性合成ポリマー溶液と
を混合する工程;および上記親水性合成ポリマーと、上
記コラーゲンとを共有結合で結合させる工程。
成ポリマー結合体を調製する方法を提供し、上記方法
は、以下の工程を包含する:コラーゲン繊維を含有する
懸濁液を提供する工程であって、上記コラーゲン繊維の
少なくとも80%は、約10ミクロンまたはそれ以下の繊維
サイズを有する;親水性合成ポリマーの溶液を提供する
工程;上記コラーゲンと上記親水性合成ポリマー溶液と
を混合する工程;および上記親水性合成ポリマーと、上
記コラーゲンとを共有結合で結合させる工程。
【0047】好ましい実施態様では、上記コラーゲン
は、アテロペプチド繊維状コラーゲンである。
は、アテロペプチド繊維状コラーゲンである。
【0048】好ましい実施態様では、上記コラーゲン懸
濁液は、約10mg/mlと約120mg/mlの間の範囲内のコラー
ゲン濃度を有する。
濁液は、約10mg/mlと約120mg/mlの間の範囲内のコラー
ゲン濃度を有する。
【0049】好ましい実施態様では、上記親水性合成ポ
リマーは、官能的に活性化したポリマー性グリコールで
ある。
リマーは、官能的に活性化したポリマー性グリコールで
ある。
【0050】好ましい実施態様では、上記官能的に活性
化したポリマー性グリコールは、二官能的に活性化した
ポリエチレングリコールである。
化したポリマー性グリコールは、二官能的に活性化した
ポリエチレングリコールである。
【0051】好ましい実施態様では、上記コラーゲンお
よび上記親水性合成ポリマーは、エーテル結合、エステ
ル結合およびウレタン結合からなる群から選択される結
合によって、共有結合で結合している。
よび上記親水性合成ポリマーは、エーテル結合、エステ
ル結合およびウレタン結合からなる群から選択される結
合によって、共有結合で結合している。
【0052】好ましい実施態様では、上記コラーゲン懸
濁液は、繊維状コラーゲンの再沈澱により調製される。
濁液は、繊維状コラーゲンの再沈澱により調製される。
【0053】好ましい実施態様では、上記コラーゲン懸
濁液は、繊維状コラーゲンに塩を添加することにより調
製される。
濁液は、繊維状コラーゲンに塩を添加することにより調
製される。
【0054】好ましい実施態様では、上記塩は、塩化ナ
トリウムである。
トリウムである。
【0055】本発明はまた、改良されたコラーゲン−合
成ポリマー結合体を調製する方法を提供し、上記方法
は、以下の工程を包含する:約6以下のpHを有する再
沈澱コラーゲンの懸濁液を提供する工程;親水性合成ポ
リマーの溶液を提供する工程;上記コラーゲンと上記親
水性合成ポリマー溶液とを混合する工程;および上記親
水性合成ポリマーと、上記コラーゲンとを共有結合で結
合させる工程。
成ポリマー結合体を調製する方法を提供し、上記方法
は、以下の工程を包含する:約6以下のpHを有する再
沈澱コラーゲンの懸濁液を提供する工程;親水性合成ポ
リマーの溶液を提供する工程;上記コラーゲンと上記親
水性合成ポリマー溶液とを混合する工程;および上記親
水性合成ポリマーと、上記コラーゲンとを共有結合で結
合させる工程。
【0056】好ましい実施態様では、上記方法は、さら
に、上記コラーゲンを上記親水性合成ポリマー溶液と混
合する前に、上記再沈澱コラーゲンのpHを、約6と約
9の間の範囲内に調整する工程を包含する。
に、上記コラーゲンを上記親水性合成ポリマー溶液と混
合する前に、上記再沈澱コラーゲンのpHを、約6と約
9の間の範囲内に調整する工程を包含する。
【0057】好ましい実施態様では、上記親水性合成ポ
リマーの溶液は、約8〜約9.5の範囲内のpHを有す
る。
リマーの溶液は、約8〜約9.5の範囲内のpHを有す
る。
【0058】好ましい実施態様では、上記再沈澱コラー
ゲンは、約10mg/mlと約120mg/mlの間の範囲内のコラー
ゲン濃度を有する。
ゲンは、約10mg/mlと約120mg/mlの間の範囲内のコラー
ゲン濃度を有する。
【0059】好ましい実施態様では、上記親水性合成ポ
リマーは、官能的に活性化したポリマー性グリコールで
ある。
リマーは、官能的に活性化したポリマー性グリコールで
ある。
【0060】好ましい実施態様では、上記官能的に活性
化したポリマー性グリコールは、二官能的に活性化した
ポリエチレングリコールである。
化したポリマー性グリコールは、二官能的に活性化した
ポリエチレングリコールである。
【0061】好ましい実施態様では、上記コラーゲンお
よび上記親水性合成ポリマーは、エーテル結合、エステ
ル結合およびウレタン結合からなる群から選択される結
合によって、共有結合で結合している。
よび上記親水性合成ポリマーは、エーテル結合、エステ
ル結合およびウレタン結合からなる群から選択される結
合によって、共有結合で結合している。
【0062】本発明はまた、改良されたコラーゲン−合
成ポリマー結合体を調製する方法を提供し、上記方法
は、以下の工程を包含する:約6と約9の間の範囲内の
pHを有する繊維状コラーゲンの懸濁液を提供するこ
と;上記コラーゲン懸濁液のpHを、約5またはそれ以
下に調整する工程;上記コラーゲンの繊維分解を起こす
のに充分な時間にわたって、上記コラーゲン懸濁液をイ
ンキュベートする工程;上記コラーゲン懸濁液のpH
を、約5と約6の間に調整して、再沈澱コラーゲンを生
成する工程;所望の繊維サイズを得るのに充分な時間に
わたって、上記再沈澱コラーゲンをインキュベートする
工程;親水性合成ポリマーの溶液を提供する工程;上記
再沈澱コラーゲンのpHを、約6と約9の間の範囲内に
調整する工程;すぐに、上記コラーゲンと上記親水性合
成ポリマー溶液とを混合する工程;および上記親水性合
成ポリマーと、上記コラーゲンとを共有結合で結合させ
る工程。
成ポリマー結合体を調製する方法を提供し、上記方法
は、以下の工程を包含する:約6と約9の間の範囲内の
pHを有する繊維状コラーゲンの懸濁液を提供するこ
と;上記コラーゲン懸濁液のpHを、約5またはそれ以
下に調整する工程;上記コラーゲンの繊維分解を起こす
のに充分な時間にわたって、上記コラーゲン懸濁液をイ
ンキュベートする工程;上記コラーゲン懸濁液のpH
を、約5と約6の間に調整して、再沈澱コラーゲンを生
成する工程;所望の繊維サイズを得るのに充分な時間に
わたって、上記再沈澱コラーゲンをインキュベートする
工程;親水性合成ポリマーの溶液を提供する工程;上記
再沈澱コラーゲンのpHを、約6と約9の間の範囲内に
調整する工程;すぐに、上記コラーゲンと上記親水性合
成ポリマー溶液とを混合する工程;および上記親水性合
成ポリマーと、上記コラーゲンとを共有結合で結合させ
る工程。
【0063】好ましい実施態様では、上記繊維状コラー
ゲンは、アテロペプチド繊維状コラーゲンである。
ゲンは、アテロペプチド繊維状コラーゲンである。
【0064】好ましい実施態様では、上記繊維状コラー
ゲンの懸濁液は、約10mg/mlと約120mg/mlの間の範囲内
のコラーゲン濃度を有する。
ゲンの懸濁液は、約10mg/mlと約120mg/mlの間の範囲内
のコラーゲン濃度を有する。
【0065】好ましい実施態様では、上記親水性合成ポ
リマーは、官能的に活性化したポリマー性グリコールで
ある。
リマーは、官能的に活性化したポリマー性グリコールで
ある。
【0066】好ましい実施態様では、上記官能的に活性
化したポリマー性グリコールは、二官能的に活性化した
ポリエチレングリコールである。
化したポリマー性グリコールは、二官能的に活性化した
ポリエチレングリコールである。
【0067】好ましい実施態様では、上記コラーゲンお
よび上記親水性合成ポリマーは、エーテル結合、エステ
ル結合およびウレタン結合からなる群から選択される結
合によって、共有結合で結合している。
よび上記親水性合成ポリマーは、エーテル結合、エステ
ル結合およびウレタン結合からなる群から選択される結
合によって、共有結合で結合している。
【0068】好ましい実施態様では、上記繊維状コラー
ゲンの懸濁液は、およそ7のpHを有する。
ゲンの懸濁液は、およそ7のpHを有する。
【0069】好ましい他の実施態様では、上記コラーゲ
ン懸濁液のpHは、繊維分解を起こすように、約3と約
5の間に調整されている。
ン懸濁液のpHは、繊維分解を起こすように、約3と約
5の間に調整されている。
【0070】好ましい実施態様では、上記コラーゲンの
pHは、上記親水性合成ポリマー溶液との混合前に、お
よそ7に調整されている。
pHは、上記親水性合成ポリマー溶液との混合前に、お
よそ7に調整されている。
【0071】本発明はまた、改良されたコラーゲン−合
成ポリマー結合体を調製する方法を提供し、上記方法
は、以下の工程を包含する:約6と約9の間の範囲内の
pHを有する繊維状コラーゲンの懸濁液を提供する工
程;上記コラーゲン懸濁液のpHを、約5以下に調整す
る工程;上記コラーゲンの繊維分解を起こすのに充分な
時間にわたって、上記コラーゲン懸濁液をインキュベー
トする工程;上記コラーゲン懸濁液のpHを、約5と約
6の間に調整して、再沈澱コラーゲンを生成する工程;
所望の繊維サイズを得るのに充分な時間にわたって、上
記再沈澱コラーゲンをインキュベートする工程;親水性
合成ポリマーの溶液を提供する工程;上記コラーゲンと
上記親水性合成ポリマー溶液とを混合する工程;および
上記親水性合成ポリマーと、上記コラーゲンとを共有結
合で結合させること。
成ポリマー結合体を調製する方法を提供し、上記方法
は、以下の工程を包含する:約6と約9の間の範囲内の
pHを有する繊維状コラーゲンの懸濁液を提供する工
程;上記コラーゲン懸濁液のpHを、約5以下に調整す
る工程;上記コラーゲンの繊維分解を起こすのに充分な
時間にわたって、上記コラーゲン懸濁液をインキュベー
トする工程;上記コラーゲン懸濁液のpHを、約5と約
6の間に調整して、再沈澱コラーゲンを生成する工程;
所望の繊維サイズを得るのに充分な時間にわたって、上
記再沈澱コラーゲンをインキュベートする工程;親水性
合成ポリマーの溶液を提供する工程;上記コラーゲンと
上記親水性合成ポリマー溶液とを混合する工程;および
上記親水性合成ポリマーと、上記コラーゲンとを共有結
合で結合させること。
【0072】好ましい実施態様では、上記繊維状コラー
ゲンは、アテロペプチド繊維状コラーゲンである。
ゲンは、アテロペプチド繊維状コラーゲンである。
【0073】好ましい実施態様では、上記繊維状コラー
ゲンの懸濁液は、約10mg/mlと約120mg/mlの間の範囲内
のコラーゲン濃度を有する。
ゲンの懸濁液は、約10mg/mlと約120mg/mlの間の範囲内
のコラーゲン濃度を有する。
【0074】好ましい他の実施態様では、上記親水性合
成ポリマーは、官能的に活性化したポリマー性グリコー
ルである。
成ポリマーは、官能的に活性化したポリマー性グリコー
ルである。
【0075】好ましい実施態様では、上記官能的に活性
化したポリマー性グリコールは、二官能的に活性化した
ポリエチレングリコールである。
化したポリマー性グリコールは、二官能的に活性化した
ポリエチレングリコールである。
【0076】好ましい実施態様では、上記コラーゲンお
よび上記親水性合成ポリマーは、エーテル結合、エステ
ル結合およびウレタン結合からなる群から選択される結
合によって、共有結合で結合している。
よび上記親水性合成ポリマーは、エーテル結合、エステ
ル結合およびウレタン結合からなる群から選択される結
合によって、共有結合で結合している。
【0077】好ましい実施態様では、上記繊維状コラー
ゲンの懸濁液は、およそ7のpHを有する。
ゲンの懸濁液は、およそ7のpHを有する。
【0078】好ましい実施態様では、上記コラーゲン懸
濁液のpHは、繊維分解を起こすように、約3と約5の
間に調整されている。
濁液のpHは、繊維分解を起こすように、約3と約5の
間に調整されている。
【0079】本発明はまた、光学的に透明な非繊維状コ
ラーゲン−合成ポリマー結合体を調製する方法を提供
し、上記方法は、以下の工程を包含する:約6と約9の
間の範囲内のpHを有する繊維状コラーゲンの懸濁液を
提供する工程;上記コラーゲン懸濁液のpHを、約5以
下に調整する工程;約0℃と約8℃の間の範囲内の温度
で、非繊維状コラーゲンを生成するのに充分な時間にわ
たり、上記コラーゲン懸濁液をインキュベートする工
程;親水性合成ポリマーの溶液を提供する工程;約0℃
と約8℃の間の範囲内の温度で、上記非繊維状コラーゲ
ンと上記親水性合成ポリマー溶液とを混合する工程;お
よび上記親水性合成ポリマーと、上記非繊維状コラーゲ
ンとを共有結合で結合させる工程。
ラーゲン−合成ポリマー結合体を調製する方法を提供
し、上記方法は、以下の工程を包含する:約6と約9の
間の範囲内のpHを有する繊維状コラーゲンの懸濁液を
提供する工程;上記コラーゲン懸濁液のpHを、約5以
下に調整する工程;約0℃と約8℃の間の範囲内の温度
で、非繊維状コラーゲンを生成するのに充分な時間にわ
たり、上記コラーゲン懸濁液をインキュベートする工
程;親水性合成ポリマーの溶液を提供する工程;約0℃
と約8℃の間の範囲内の温度で、上記非繊維状コラーゲ
ンと上記親水性合成ポリマー溶液とを混合する工程;お
よび上記親水性合成ポリマーと、上記非繊維状コラーゲ
ンとを共有結合で結合させる工程。
【0080】好ましい実施態様では、上記方法は、さら
に、上記非繊維状コラーゲンを上記親水性合成ポリマー
溶液と混合する前に、上記非繊維状コラーゲンのpH
を、約6と約9の間の範囲内に調整する工程を包含す
る。
に、上記非繊維状コラーゲンを上記親水性合成ポリマー
溶液と混合する前に、上記非繊維状コラーゲンのpH
を、約6と約9の間の範囲内に調整する工程を包含す
る。
【0081】好ましい実施態様では、上記親水性合成ポ
リマーの溶液は、約8〜約9.5の範囲内のpHを有す
る。
リマーの溶液は、約8〜約9.5の範囲内のpHを有す
る。
【0082】好ましい実施態様では、上記繊維状コラー
ゲンは、アテロペプチド繊維状コラーゲンである。
ゲンは、アテロペプチド繊維状コラーゲンである。
【0083】好ましい実施態様では、上記繊維状コラー
ゲンの懸濁液は、約10mg/mlと約120mg/mlの間の範囲内
のコラーゲン濃度を有する。
ゲンの懸濁液は、約10mg/mlと約120mg/mlの間の範囲内
のコラーゲン濃度を有する。
【0084】好ましい実施態様では、上記親水性合成ポ
リマーは、官能的に活性化したポリマー性グリコールで
ある。
リマーは、官能的に活性化したポリマー性グリコールで
ある。
【0085】好ましい実施態様では、上記官能的に活性
化したポリマー性グリコールは、二官能的に活性化した
ポリエチレングリコールである。
化したポリマー性グリコールは、二官能的に活性化した
ポリエチレングリコールである。
【0086】好ましい実施態様では、上記非繊維状コラ
ーゲンおよび上記親水性合成ポリマーは、エーテル結
合、エステル結合およびウレタン結合からなる群から選
択される結合によって、共有結合で結合している。
ーゲンおよび上記親水性合成ポリマーは、エーテル結
合、エステル結合およびウレタン結合からなる群から選
択される結合によって、共有結合で結合している。
【0087】好ましい実施態様では、上記繊維状コラー
ゲンの懸濁液は、およそ7のpHを有する。
ゲンの懸濁液は、およそ7のpHを有する。
【0088】好ましい実施態様では、上記コラーゲン懸
濁液のpHは、繊維分解を起こすように、約3と約5の
間に調整されている。
濁液のpHは、繊維分解を起こすように、約3と約5の
間に調整されている。
【0089】好ましい実施態様では、上記親水性合成ポ
リマー溶液との混合前に、上記非繊維状コラーゲンのp
Hは、およそ7に調整されている。
リマー溶液との混合前に、上記非繊維状コラーゲンのp
Hは、およそ7に調整されている。
【0090】本発明はまた、改良されたコラーゲン−合
成ポリマー結合体を調製する方法を提供し、上記方法
は、以下の工程を包含する:約6と約9の間の範囲内の
pHを有する繊維状コラーゲンの懸濁液を提供する工
程;上記コラーゲン懸濁液中のコラーゲン繊維の少なく
とも80%が、約10ミクロンまたはそれ以下の繊維サイズ
を有するように、上記コラーゲンの繊維サイズを低下さ
せるのに充分な量で、上記コラーゲン懸濁液に塩を加え
る工程;親水性合成ポリマーの溶液を提供する工程;上
記コラーゲンと上記親水性合成ポリマー溶液とを混合す
る工程;および上記親水性合成ポリマーと、上記コラー
ゲンとを共有結合で結合させる工程。
成ポリマー結合体を調製する方法を提供し、上記方法
は、以下の工程を包含する:約6と約9の間の範囲内の
pHを有する繊維状コラーゲンの懸濁液を提供する工
程;上記コラーゲン懸濁液中のコラーゲン繊維の少なく
とも80%が、約10ミクロンまたはそれ以下の繊維サイズ
を有するように、上記コラーゲンの繊維サイズを低下さ
せるのに充分な量で、上記コラーゲン懸濁液に塩を加え
る工程;親水性合成ポリマーの溶液を提供する工程;上
記コラーゲンと上記親水性合成ポリマー溶液とを混合す
る工程;および上記親水性合成ポリマーと、上記コラー
ゲンとを共有結合で結合させる工程。
【0091】好ましい実施態様では、上記塩は、塩化ナ
トリウムである。
トリウムである。
【0092】好ましい実施態様では、上記繊維状コラー
ゲンは、アテロペプチド繊維状コラーゲンである。
ゲンは、アテロペプチド繊維状コラーゲンである。
【0093】好ましい実施態様では、上記繊維状コラー
ゲンの懸濁液は、約10mg/mlと約120mg/mlの間の範囲内
のコラーゲン濃度を有する。
ゲンの懸濁液は、約10mg/mlと約120mg/mlの間の範囲内
のコラーゲン濃度を有する。
【0094】好ましい実施態様では、上記親水性合成ポ
リマーは、官能的に活性化したポリマー性グリコールで
ある。
リマーは、官能的に活性化したポリマー性グリコールで
ある。
【0095】好ましい実施態様では、上記官能的に活性
化したポリマー性グリコールは、二官能的に活性化した
ポリエチレングリコールである。
化したポリマー性グリコールは、二官能的に活性化した
ポリエチレングリコールである。
【0096】好ましい実施態様では、上記コラーゲンお
よび上記親水性合成ポリマーは、エーテル結合、エステ
ル結合およびウレタン結合からなる群から選択される結
合によって、共有結合で結合している。
よび上記親水性合成ポリマーは、エーテル結合、エステ
ル結合およびウレタン結合からなる群から選択される結
合によって、共有結合で結合している。
【0097】好ましい実施態様では、上記繊維状コラー
ゲンの懸濁液は、およそ7のpHを有する。
ゲンの懸濁液は、およそ7のpHを有する。
【0098】本発明は、親水性合成ポリマーに共有結合
で結合し制御された繊維サイズ分布を有するコラーゲン
を含有する結合体、ならびにこのような改良されたコラ
ーゲン−合成ポリマー結合体を含有する移植物、および
この結合体を調製する方法を開示する。より詳しくは、
本発明は、コラーゲン繊維の少なくとも80%が、10ミク
ロンまたはそれ以下の繊維サイズを有するコラーゲン−
合成ポリマー結合体を開示する。本発明はまた、その平
均コラーゲン繊維サイズが、約5.0ミクロンと8.0ミクロ
ンの間であるコラーゲン−合成ポリマー結合体を開示す
る。
で結合し制御された繊維サイズ分布を有するコラーゲン
を含有する結合体、ならびにこのような改良されたコラ
ーゲン−合成ポリマー結合体を含有する移植物、および
この結合体を調製する方法を開示する。より詳しくは、
本発明は、コラーゲン繊維の少なくとも80%が、10ミク
ロンまたはそれ以下の繊維サイズを有するコラーゲン−
合成ポリマー結合体を開示する。本発明はまた、その平
均コラーゲン繊維サイズが、約5.0ミクロンと8.0ミクロ
ンの間であるコラーゲン−合成ポリマー結合体を開示す
る。
【0099】このコラーゲンの繊維サイズを変える方法
は多い。これらの方法には、繊維状コラーゲンの再沈
澱、および/または繊維状コラーゲン組成物への塩の添
加、および/または温度変化が含まれる。本発明の改良
されたコラーゲン−合成ポリマー結合体を調製する一般
的な方法では、コラーゲン繊維の少なくとも80%が約1
0ミクロンまたはそれ以下の繊維サイズを有するコラー
ゲン繊維を含有するコラーゲン懸濁液と、親水性合成ポ
リマーの溶液とを混合し、このコラーゲンと合成ポリマ
ーとの間で共有結合を起こすのに充分な時間にわたっ
て、インキュベートする。他の一般的な方法では、約6
またはそれ以下のpHを有する再沈澱したコラーゲンの
懸濁液と、親水性合成ポリマーの溶液とを混合し、この
コラーゲンと合成ポリマーとの間で共有結合を起こすの
に充分な時間にわたって、インキュベートする。
は多い。これらの方法には、繊維状コラーゲンの再沈
澱、および/または繊維状コラーゲン組成物への塩の添
加、および/または温度変化が含まれる。本発明の改良
されたコラーゲン−合成ポリマー結合体を調製する一般
的な方法では、コラーゲン繊維の少なくとも80%が約1
0ミクロンまたはそれ以下の繊維サイズを有するコラー
ゲン繊維を含有するコラーゲン懸濁液と、親水性合成ポ
リマーの溶液とを混合し、このコラーゲンと合成ポリマ
ーとの間で共有結合を起こすのに充分な時間にわたっ
て、インキュベートする。他の一般的な方法では、約6
またはそれ以下のpHを有する再沈澱したコラーゲンの
懸濁液と、親水性合成ポリマーの溶液とを混合し、この
コラーゲンと合成ポリマーとの間で共有結合を起こすの
に充分な時間にわたって、インキュベートする。
【0100】本発明の改良されたコラーゲン−合成ポリ
マー結合体を調製する好ましい方法によれば、約6と約
9の間の範囲内の出発pHを有する繊維状コラーゲンの
懸濁液を、約5またはそれ以下のpHを有するように調
整する。このコラーゲン懸濁液を、このコラーゲンの繊
維分解を起こすのに充分な時間にわたって、インキュベ
ートし、次いで、このコラーゲン懸濁液のpHを、約5
と約6の間に再調整する。このコラーゲンを、所望の繊
維サイズを得るのに充分な時間にわたって、インキュベ
ートし、次いで、約6と約9の間の範囲内のpHに調整
する。このコラーゲンを、次いで、親水性合成ポリマー
を含有する溶液とすぐに混合し、改良されたコラーゲン
−合成ポリマー結合体を生成するのに充分な時間にわた
って、インキュベートする。
マー結合体を調製する好ましい方法によれば、約6と約
9の間の範囲内の出発pHを有する繊維状コラーゲンの
懸濁液を、約5またはそれ以下のpHを有するように調
整する。このコラーゲン懸濁液を、このコラーゲンの繊
維分解を起こすのに充分な時間にわたって、インキュベ
ートし、次いで、このコラーゲン懸濁液のpHを、約5
と約6の間に再調整する。このコラーゲンを、所望の繊
維サイズを得るのに充分な時間にわたって、インキュベ
ートし、次いで、約6と約9の間の範囲内のpHに調整
する。このコラーゲンを、次いで、親水性合成ポリマー
を含有する溶液とすぐに混合し、改良されたコラーゲン
−合成ポリマー結合体を生成するのに充分な時間にわた
って、インキュベートする。
【0101】本発明の他の好ましい方法に従って、約6
と約9の間の範囲内の出発pHを有する繊維状コラーゲ
ンの懸濁液を、約5またはそれ以下のpHを有するよう
に調整する。このコラーゲン懸濁液を、このコラーゲン
の繊維分解を起こすのに充分な時間にわたって、インキ
ュベートし、次いで、このコラーゲン懸濁液のpHを、
約6以下に再調整する。このコラーゲンを、所望の繊維
サイズを得るのに充分な時間にわたって、インキュベー
トし、次いで、親水性合成ポリマーを含有する溶液と混
合し、本発明の改良されたコラーゲン−合成ポリマー結
合体を生成するのに充分な時間にわたって、インキュベ
ートする。
と約9の間の範囲内の出発pHを有する繊維状コラーゲ
ンの懸濁液を、約5またはそれ以下のpHを有するよう
に調整する。このコラーゲン懸濁液を、このコラーゲン
の繊維分解を起こすのに充分な時間にわたって、インキ
ュベートし、次いで、このコラーゲン懸濁液のpHを、
約6以下に再調整する。このコラーゲンを、所望の繊維
サイズを得るのに充分な時間にわたって、インキュベー
トし、次いで、親水性合成ポリマーを含有する溶液と混
合し、本発明の改良されたコラーゲン−合成ポリマー結
合体を生成するのに充分な時間にわたって、インキュベ
ートする。
【0102】光学的に透明な非繊維状コラーゲン−合成
ポリマー結合体を調製する好ましい方法に従って、約6
と約9の間の範囲内の出発pHを有する繊維状コラーゲ
ンの懸濁液を、約5以下のpHを有するように調整す
る。このコラーゲン懸濁液を、約0℃と8℃の間の範囲
内の温度で、かなりの非繊維状コラーゲンを生成するの
に充分な時間にわたり、インキュベートする。この非繊
維状コラーゲンのpHを、次いで、約6と約9の間の範
囲内に調整し、次いで、親水性合成ポリマーを含有する
溶液とすぐに混合し、約0℃と約8℃の間の範囲内の温
度で、光学的に透明な非繊維状コラーゲン−合成ポリマ
ー結合体を生成するのに充分な時間にわたり、インキュ
ベートする。
ポリマー結合体を調製する好ましい方法に従って、約6
と約9の間の範囲内の出発pHを有する繊維状コラーゲ
ンの懸濁液を、約5以下のpHを有するように調整す
る。このコラーゲン懸濁液を、約0℃と8℃の間の範囲
内の温度で、かなりの非繊維状コラーゲンを生成するの
に充分な時間にわたり、インキュベートする。この非繊
維状コラーゲンのpHを、次いで、約6と約9の間の範
囲内に調整し、次いで、親水性合成ポリマーを含有する
溶液とすぐに混合し、約0℃と約8℃の間の範囲内の温
度で、光学的に透明な非繊維状コラーゲン−合成ポリマ
ー結合体を生成するのに充分な時間にわたり、インキュ
ベートする。
【0103】本発明の改良されたコラーゲン−合成ポリ
マー結合体を調製するさらに他の方法では、そのコラー
ゲン繊維の少なくとも80%が約10ミクロンまたはそれ
以下の繊維サイズを有するように、このコラーゲンの繊
維サイズを低下させるのに充分な量で、約6と約9の間
の範囲内のpHを有する繊維状コラーゲンの懸濁液に、
塩を加える。このコラーゲンは、次いで、親水性合成ポ
リマーの溶液と混合し、このコラーゲンと合成ポリマー
との間で共有結合で結合させるのに充分な時間にわたっ
て、インキュベートする。
マー結合体を調製するさらに他の方法では、そのコラー
ゲン繊維の少なくとも80%が約10ミクロンまたはそれ
以下の繊維サイズを有するように、このコラーゲンの繊
維サイズを低下させるのに充分な量で、約6と約9の間
の範囲内のpHを有する繊維状コラーゲンの懸濁液に、
塩を加える。このコラーゲンは、次いで、親水性合成ポ
リマーの溶液と混合し、このコラーゲンと合成ポリマー
との間で共有結合で結合させるのに充分な時間にわたっ
て、インキュベートする。
【0104】本発明の改良されたコラーゲン−合成ポリ
マー結合体は、種々の医療用途で用いる成形された移植
物を製造するのに使用され得る。
マー結合体は、種々の医療用途で用いる成形された移植
物を製造するのに使用され得る。
【0105】本発明は、親水性合成ポリマーに共有結合
で結合し制御された繊維サイズ分布を有するコラーゲン
を含有する結合体、およびこの結合体を調製する好まし
い方法を提供し、この方法は、繊維状コラーゲンを再沈
澱すること、および一旦、所望のサイズ範囲が得られる
と、得られたコラーゲンを親水性合成ポリマーで架橋す
ることを包含する。
で結合し制御された繊維サイズ分布を有するコラーゲン
を含有する結合体、およびこの結合体を調製する好まし
い方法を提供し、この方法は、繊維状コラーゲンを再沈
澱すること、および一旦、所望のサイズ範囲が得られる
と、得られたコラーゲンを親水性合成ポリマーで架橋す
ることを包含する。
【0106】
(定義)本明細書および添付の請求の範囲で用いるよう
に、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈にて他
に明らかに指示がなければ、複数の指示物を包含するこ
とを記しておくべきである。例えば、「a conjugate」
との表示は、1種またはそれ以上の結合体分子を含み、
「an article」との表示は、当業者に周知の1種または
それ以上の異なるタイプの製品を含み、そして「the co
llagen」との表示は、異なるタイプのコラーゲン等の混
合物を含む。
に、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈にて他
に明らかに指示がなければ、複数の指示物を包含するこ
とを記しておくべきである。例えば、「a conjugate」
との表示は、1種またはそれ以上の結合体分子を含み、
「an article」との表示は、当業者に周知の1種または
それ以上の異なるタイプの製品を含み、そして「the co
llagen」との表示は、異なるタイプのコラーゲン等の混
合物を含む。
【0107】本発明の記述に特に重要な特定の専門用語
を、以下に定義する:コラーゲンの「水性混合物」とい
う用語は、コラーゲンおよび水を含有する液体溶液、懸
濁液、分散液、コロイドなどを含む。
を、以下に定義する:コラーゲンの「水性混合物」とい
う用語は、コラーゲンおよび水を含有する液体溶液、懸
濁液、分散液、コロイドなどを含む。
【0108】「アテロペプチドコラーゲン」という用語
は、化学的に処理または加工してテロペプチド領域を除
去したコラーゲンである。テロペプチドは、他の動物源
(例えば、ウシ)に由来のコラーゲンに対し、ヒトに免
疫反応を起こす原因となることが知られているコラーゲ
ンを意味する。
は、化学的に処理または加工してテロペプチド領域を除
去したコラーゲンである。テロペプチドは、他の動物源
(例えば、ウシ)に由来のコラーゲンに対し、ヒトに免
疫反応を起こす原因となることが知られているコラーゲ
ンを意味する。
【0109】ここで用いる「利用可能なリシン残基」と
いう用語は、コラーゲン分子の外部表面に晒されている
リシン側鎖であって、活性化したポリマー性グリコール
と反応できる遊離のアミノ基を有するリシン側鎖を意味
する。利用可能なリシン残基の数は、2,4,6-トリニトロ
ベンゼンスルホン酸ナトリウム(TNBS)との反応によ
り、決定され得る。
いう用語は、コラーゲン分子の外部表面に晒されている
リシン側鎖であって、活性化したポリマー性グリコール
と反応できる遊離のアミノ基を有するリシン側鎖を意味
する。利用可能なリシン残基の数は、2,4,6-トリニトロ
ベンゼンスルホン酸ナトリウム(TNBS)との反応によ
り、決定され得る。
【0110】「生物学的に活性な分子」という用語は、
正常な組織の修復または再成長を促進する分子、例え
ば、増殖因子、サイトカインおよび活性ペプチド(これ
は、天然に生じるかまたは合成されるかのいずれかであ
る)を記述するために用いられる。この生物学的に活性
な分子(例えば、サイトカインおよび増殖因子)の機能
には、以下の2つがある:1)これらの分子は、局在細胞
を刺激して、新規な組織を生成する、または2)これらの
分子は、修復の必要な部位まで細胞を引き付ける。この
ように、生物学的に活性な分子は、宿主組織内の移植物
の「生物学的アンカー」を助長するのに役立つ。本発明
のコラーゲン−合成ポリマー結合体に関連して有用な生
物学的に活性な分子には、サイトカイン(例えば、イン
ターフェロン(IFN)、腫瘍壊死因子(TNF)、インター
ロイキン類、コロニー刺激因子(CSF))、ならびに増
殖因子(例えば、骨形成増殖因子抽出物(OFE)、表皮
増殖因子(EGF)、トランスフォーミング増殖因子(TG
F)−α、TGF−β(TGF−β類の組合せを含めて)、TGF
−β1、TGF−β2、血小板由来の増殖因子(PDGF-AA、
PDGF-AB、PDGF-BB)、酸性の線維芽細胞増殖因子(FG
F)、塩基性FGF、結合組織活性ペプチド(CTAP)、β−
トロンボグロブリン、インシュリン様増殖因子、エリス
ロポエチン(EPO)、および神経成長因子(NGF))が挙
げられるが、これらに限定されない。
正常な組織の修復または再成長を促進する分子、例え
ば、増殖因子、サイトカインおよび活性ペプチド(これ
は、天然に生じるかまたは合成されるかのいずれかであ
る)を記述するために用いられる。この生物学的に活性
な分子(例えば、サイトカインおよび増殖因子)の機能
には、以下の2つがある:1)これらの分子は、局在細胞
を刺激して、新規な組織を生成する、または2)これらの
分子は、修復の必要な部位まで細胞を引き付ける。この
ように、生物学的に活性な分子は、宿主組織内の移植物
の「生物学的アンカー」を助長するのに役立つ。本発明
のコラーゲン−合成ポリマー結合体に関連して有用な生
物学的に活性な分子には、サイトカイン(例えば、イン
ターフェロン(IFN)、腫瘍壊死因子(TNF)、インター
ロイキン類、コロニー刺激因子(CSF))、ならびに増
殖因子(例えば、骨形成増殖因子抽出物(OFE)、表皮
増殖因子(EGF)、トランスフォーミング増殖因子(TG
F)−α、TGF−β(TGF−β類の組合せを含めて)、TGF
−β1、TGF−β2、血小板由来の増殖因子(PDGF-AA、
PDGF-AB、PDGF-BB)、酸性の線維芽細胞増殖因子(FG
F)、塩基性FGF、結合組織活性ペプチド(CTAP)、β−
トロンボグロブリン、インシュリン様増殖因子、エリス
ロポエチン(EPO)、および神経成長因子(NGF))が挙
げられるが、これらに限定されない。
【0111】本願において「化学的に結合した」という
用語は、共有結合で付加した化学結合を意味する。本発
明を実施する際に、親水性の合成ポリマーおよびコラー
ゲン分子は、この親水性合成ポリマー上の官能的に活性
な基によって、互いに直接的に共有結合で結合し得る
か、またはこのコラーゲンおよび合成ポリマーは、結合
基を用いて共有結合で結合し得、その結果、この親水性
の合成ポリマーおよびコラーゲンは、それぞれ、この基
に結合するが、互いには直接的に結合しない。
用語は、共有結合で付加した化学結合を意味する。本発
明を実施する際に、親水性の合成ポリマーおよびコラー
ゲン分子は、この親水性合成ポリマー上の官能的に活性
な基によって、互いに直接的に共有結合で結合し得る
か、またはこのコラーゲンおよび合成ポリマーは、結合
基を用いて共有結合で結合し得、その結果、この親水性
の合成ポリマーおよびコラーゲンは、それぞれ、この基
に結合するが、互いには直接的に結合しない。
【0112】本願において「コラーゲン」という用語
は、出発物質として使用し得るいずれの形状のコラーゲ
ンをも意味し、これには、組換えで生成したもの、天然
に生じる原料、例えば、ウシ真皮またはヒト胎盤、から
抽出したもの、処理したもの、または変性したものが含
まれる。
は、出発物質として使用し得るいずれの形状のコラーゲ
ンをも意味し、これには、組換えで生成したもの、天然
に生じる原料、例えば、ウシ真皮またはヒト胎盤、から
抽出したもの、処理したもの、または変性したものが含
まれる。
【0113】「コラーゲン懸濁液」という用語は、水性
担体、例えば、水またはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)
中のコラーゲン繊維の懸濁液を意味する。
担体、例えば、水またはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)
中のコラーゲン繊維の懸濁液を意味する。
【0114】「コラーゲン−合成ポリマー」という用語
は、本発明の意味では、親水性合成ポリマーに化学的に
結合したコラーゲンを意味する。例えば、「PEG−コラ
ーゲン」は、コラーゲン分子が、ポリエチレングリコー
ル(PEG)分子と共有結合で結合した本発明の組成物を
示す。
は、本発明の意味では、親水性合成ポリマーに化学的に
結合したコラーゲンを意味する。例えば、「PEG−コラ
ーゲン」は、コラーゲン分子が、ポリエチレングリコー
ル(PEG)分子と共有結合で結合した本発明の組成物を
示す。
【0115】「架橋したコラーゲン」は、コラーゲン分
子が、多官能的に活性化した親水性合成ポリマー(例え
ば、二官能的に活性化したポリエチレングリコール)
と、共有結合により結合したコラーゲン組成物を意味す
る。
子が、多官能的に活性化した親水性合成ポリマー(例え
ば、二官能的に活性化したポリエチレングリコール)
と、共有結合により結合したコラーゲン組成物を意味す
る。
【0116】「脱水した」という用語は、その物質が、
空気乾燥または凍結乾燥されて、実質的に全ての非結合
水を除去することを意味する。
空気乾燥または凍結乾燥されて、実質的に全ての非結合
水を除去することを意味する。
【0117】「二官能的に活性化した」という用語は、
コラーゲン分子上で利用可能なリシン残基と反応できる
2個の官能基を有するように、化学的に誘導した親水性
合成ポリマーを意味する。二官能的に活性化した親水性
合成ポリマー上の2個の官能的に活性化した基は、一般
に、このポリマー鎖の各末端の1つに位置している。二
官能的に活性化した親水性合成ポリマー分子上の官能的
に活性化した各基は、コラーゲン分子と共有結合で結合
でき、それにより、このコラーゲン分子間で架橋が起こ
る。
コラーゲン分子上で利用可能なリシン残基と反応できる
2個の官能基を有するように、化学的に誘導した親水性
合成ポリマーを意味する。二官能的に活性化した親水性
合成ポリマー上の2個の官能的に活性化した基は、一般
に、このポリマー鎖の各末端の1つに位置している。二
官能的に活性化した親水性合成ポリマー分子上の官能的
に活性化した各基は、コラーゲン分子と共有結合で結合
でき、それにより、このコラーゲン分子間で架橋が起こ
る。
【0118】「効果的な量」という用語は、所望の効果
を得るのに必要な組成物の量を意味する。それゆえ、生
物学的に活性な分子を含有する組成物の「組織成長を促
進する量」は、識別できる程度まで組織の成長を促すの
に必要な生物学的に活性な分子の量を意味する。この文
脈では、組織には、人体のいずれの組織も含まれる。効
果的な量であるとされる実際の量は、患者の体型、病
状、性別および年齢のような要因に依存して変わり、看
護人により容易に決定され得る。
を得るのに必要な組成物の量を意味する。それゆえ、生
物学的に活性な分子を含有する組成物の「組織成長を促
進する量」は、識別できる程度まで組織の成長を促すの
に必要な生物学的に活性な分子の量を意味する。この文
脈では、組織には、人体のいずれの組織も含まれる。効
果的な量であるとされる実際の量は、患者の体型、病
状、性別および年齢のような要因に依存して変わり、看
護人により容易に決定され得る。
【0119】「繊維サイズ」という用語は、一般に、Ac
cuSizer(登録商標)770 Optical Particle Sizer、Sof
tware C770、Version 2.0(Particle Sizing Systems社
製、サンタバーバラ、カリフォルニア)または同等の粒
子分析系を用いて測定されるように、分離したコラーゲ
ン繊維の直径を意味する。
cuSizer(登録商標)770 Optical Particle Sizer、Sof
tware C770、Version 2.0(Particle Sizing Systems社
製、サンタバーバラ、カリフォルニア)または同等の粒
子分析系を用いて測定されるように、分離したコラーゲ
ン繊維の直径を意味する。
【0120】「繊維サイズ集団」、「繊維サイズ分
布」、および「繊維サイズ集団分布」という用語は、全
体として、コラーゲン試料に見られる繊維サイズの範囲
を意味する。
布」、および「繊維サイズ集団分布」という用語は、全
体として、コラーゲン試料に見られる繊維サイズの範囲
を意味する。
【0121】「繊維状コラーゲン」という用語は、繊維
状コラーゲンを含有する組成物が多少不透明であるよう
に、分子間の電荷相互作用により、3重らせん分子が凝
集して厚い繊維を形成するコラーゲンを意味する。繊維
状コラーゲンは、一般に、少なくとも10〜12ミクロンの
平均繊維サイズを有する厚いコラーゲン繊維を含有す
る。
状コラーゲンを含有する組成物が多少不透明であるよう
に、分子間の電荷相互作用により、3重らせん分子が凝
集して厚い繊維を形成するコラーゲンを意味する。繊維
状コラーゲンは、一般に、少なくとも10〜12ミクロンの
平均繊維サイズを有する厚いコラーゲン繊維を含有す
る。
【0122】「官能的に活性化した」という用語は、ポ
リマー鎖に沿った種々の位置にて、コラーゲン分子上で
利用可能なリシン残基と反応できる1個またはそれ以上
の官能基を有するように、親水性合成ポリマーを化学的
に誘導することを意味する。
リマー鎖に沿った種々の位置にて、コラーゲン分子上で
利用可能なリシン残基と反応できる1個またはそれ以上
の官能基を有するように、親水性合成ポリマーを化学的
に誘導することを意味する。
【0123】「移植物」および「固い移植物」という用
語は、体内への挿入および長期または短期の使用が意図
されている半固体または固体の対象物を意味する。
語は、体内への挿入および長期または短期の使用が意図
されている半固体または固体の対象物を意味する。
【0124】本願において「インサイチュ」という用語
は、投与部位でとの意味である。
は、投与部位でとの意味である。
【0125】本願において「インサイチュでの架橋」と
いう用語は、多官能的に活性化した合成ポリマーを用い
て、患者自身のコラーゲンにコラーゲン移植物を架橋す
ることを意味する。ここで、この合成ポリマーの1個の
官能的に活性化した末端は、コラーゲン移植物中にて、
コラーゲン分子と共有結合で結合しており、このポリマ
ーの他の官能的に活性化した末端は、患者自身の組織内
のコラーゲン分子には、共有結合では結合していない。
いう用語は、多官能的に活性化した合成ポリマーを用い
て、患者自身のコラーゲンにコラーゲン移植物を架橋す
ることを意味する。ここで、この合成ポリマーの1個の
官能的に活性化した末端は、コラーゲン移植物中にて、
コラーゲン分子と共有結合で結合しており、このポリマ
ーの他の官能的に活性化した末端は、患者自身の組織内
のコラーゲン分子には、共有結合では結合していない。
【0126】「平均の繊維サイズ」という用語は、測定
したコラーゲン繊維の添加サイズを、測定したコラーゲ
ン繊維の数で割ることにより、決定される数−加重平均
の繊維サイズを意味する。
したコラーゲン繊維の添加サイズを、測定したコラーゲ
ン繊維の数で割ることにより、決定される数−加重平均
の繊維サイズを意味する。
【0127】「ミクロ繊維状コラーゲン」という用語
は、ミクロ繊維状コラーゲンを含有する組成物が多少半
透明であるように、3重らせん分子が凝集して薄い繊維
を形成するコラーゲンを意味する。ミクロ繊維状コラー
ゲンは、一般に、約7.0ミクロンまたはそれ以下の平均
繊維サイズを有し、そしてこの繊維の少なくとも80%が
約10ミクロンまたはそれ以下の繊維サイズの繊維サイズ
分布を有する薄いコラーゲン繊維を含有する。
は、ミクロ繊維状コラーゲンを含有する組成物が多少半
透明であるように、3重らせん分子が凝集して薄い繊維
を形成するコラーゲンを意味する。ミクロ繊維状コラー
ゲンは、一般に、約7.0ミクロンまたはそれ以下の平均
繊維サイズを有し、そしてこの繊維の少なくとも80%が
約10ミクロンまたはそれ以下の繊維サイズの繊維サイズ
分布を有する薄いコラーゲン繊維を含有する。
【0128】ここで用いる「分子量」という用語は、当
該技術分野で通常用いられるように、特定の試料中の多
くの分子の重量平均分子量を意味する。それゆえ、PEG
2000の試料は、例えば、1500〜2500の重量範囲のポリマ
ー分子の統計的な混合物を含有し、ある分子は、一定範
囲にわたって、次の分子と僅かに異なっている。一定範
囲の分子量とは、この平均分子量が、特定した範囲内の
いかなる値でもあり得ること、およびこれらの範囲外の
分子を包含し得ることを意味する。それゆえ、約800〜
約20,000の分子量範囲は、少なくとも約800から約20,00
0までの範囲の平均分子量を示す。
該技術分野で通常用いられるように、特定の試料中の多
くの分子の重量平均分子量を意味する。それゆえ、PEG
2000の試料は、例えば、1500〜2500の重量範囲のポリマ
ー分子の統計的な混合物を含有し、ある分子は、一定範
囲にわたって、次の分子と僅かに異なっている。一定範
囲の分子量とは、この平均分子量が、特定した範囲内の
いかなる値でもあり得ること、およびこれらの範囲外の
分子を包含し得ることを意味する。それゆえ、約800〜
約20,000の分子量範囲は、少なくとも約800から約20,00
0までの範囲の平均分子量を示す。
【0129】「一官能的に活性化した」という用語は、
コラーゲン分子上で利用可能なリシン残基と反応できる
1個の官能基を有するように、化学的に誘導した親水性
合成ポリマーを意味する。一官能的に活性化した親水性
合成ポリマー上の官能的に活性化した基は、一般に、こ
のポリマー鎖の1つの末端に位置している。これらは、
一度に1個のコラーゲン分子にだけ結合できるために、
一官能的に活性化した親水性合成ポリマーは、コラーゲ
ン分子間で架橋を起こすことができない。
コラーゲン分子上で利用可能なリシン残基と反応できる
1個の官能基を有するように、化学的に誘導した親水性
合成ポリマーを意味する。一官能的に活性化した親水性
合成ポリマー上の官能的に活性化した基は、一般に、こ
のポリマー鎖の1つの末端に位置している。これらは、
一度に1個のコラーゲン分子にだけ結合できるために、
一官能的に活性化した親水性合成ポリマーは、コラーゲ
ン分子間で架橋を起こすことができない。
【0130】「多官能的に活性化した」という用語は、
ポリマー鎖に沿った種々の位置にて、コラーゲン分子上
で利用可能なリシン残基と反応できる2個またはそれ以
上の官能基を有するように、化学的に誘導した親水性合
成ポリマーを意味する。多官能的に活性化した親水性合
成ポリマー上の各官能的に活性化した基は、コラーゲン
分子に共有結合で結合でき、それにより、このコラーゲ
ン分子間で架橋を起こす。多官能的に活性化した親水性
合成ポリマーのタイプには、二官能的に活性化したポリ
マー、四官能的に活性化したポリマー、および星型に分
枝したポリマーが包含される。
ポリマー鎖に沿った種々の位置にて、コラーゲン分子上
で利用可能なリシン残基と反応できる2個またはそれ以
上の官能基を有するように、化学的に誘導した親水性合
成ポリマーを意味する。多官能的に活性化した親水性合
成ポリマー上の各官能的に活性化した基は、コラーゲン
分子に共有結合で結合でき、それにより、このコラーゲ
ン分子間で架橋を起こす。多官能的に活性化した親水性
合成ポリマーのタイプには、二官能的に活性化したポリ
マー、四官能的に活性化したポリマー、および星型に分
枝したポリマーが包含される。
【0131】「非繊維状コラーゲン」という用語は、非
繊維状コラーゲンを含有する組成物が光学的に透明であ
るように、3重らせん分子が凝集して厚い繊維を形成し
ないコラーゲンを意味する。「非繊維状」コラーゲン
は、一般に、約6.5ミクロンまたはそれ以下の平均繊維
サイズを有し、そしてこの繊維の少なくとも80%が約8.
0ミクロンまたはそれ以下の繊維サイズの繊維サイズ分
布を有する非常に小さいコラーゲン繊維を含有する。
繊維状コラーゲンを含有する組成物が光学的に透明であ
るように、3重らせん分子が凝集して厚い繊維を形成し
ないコラーゲンを意味する。「非繊維状」コラーゲン
は、一般に、約6.5ミクロンまたはそれ以下の平均繊維
サイズを有し、そしてこの繊維の少なくとも80%が約8.
0ミクロンまたはそれ以下の繊維サイズの繊維サイズ分
布を有する非常に小さいコラーゲン繊維を含有する。
【0132】ここで用いる「光学的に透明な」という用
語は、厚さ1mmでそれに当てた可視光線の少なくとも90
%を透過する物体を意味する。
語は、厚さ1mmでそれに当てた可視光線の少なくとも90
%を透過する物体を意味する。
【0133】「薬学的に受容可能な液体の担体」という
用語は、注入可能なまたは移植可能な生体適合性の処方
物(すなわち、人体に注射または移植したとき、好まし
くない反応を引き起こさないもの)で使用するための液
体の担体であって、水性(例えば、水またはPBS)また
は非水性(例えば、生体適合性のオイル)のいずれかで
あるものを意味する。
用語は、注入可能なまたは移植可能な生体適合性の処方
物(すなわち、人体に注射または移植したとき、好まし
くない反応を引き起こさないもの)で使用するための液
体の担体であって、水性(例えば、水またはPBS)また
は非水性(例えば、生体適合性のオイル)のいずれかで
あるものを意味する。
【0134】「再沈澱したコラーゲン」という用語は、
最初はおよそ中性のpH(〜6−9)の繊維状コラーゲ
ンを酸性化して調製し、次いで、このコラーゲンのpH
を一定のpHに調整することにより調製したコラーゲン
を意味し、ここで、このコラーゲンは、所望の繊維サイ
ズ分布を含有し、例えば、このコラーゲン繊維の少なく
とも80%は、約10ミクロンまたはそれ以下の繊維サイズ
を有する。
最初はおよそ中性のpH(〜6−9)の繊維状コラーゲ
ンを酸性化して調製し、次いで、このコラーゲンのpH
を一定のpHに調整することにより調製したコラーゲン
を意味し、ここで、このコラーゲンは、所望の繊維サイ
ズ分布を含有し、例えば、このコラーゲン繊維の少なく
とも80%は、約10ミクロンまたはそれ以下の繊維サイズ
を有する。
【0135】ここで用いる「充分な量」という用語は、
所望のpHおよび/または繊維サイズを得るために、こ
のコラーゲン組成物に添加するべき酸、塩基または塩の
量に適用される。
所望のpHおよび/または繊維サイズを得るために、こ
のコラーゲン組成物に添加するべき酸、塩基または塩の
量に適用される。
【0136】「親水性合成ポリマー」または「合成ポリ
マー」という用語は、合成によって製造されるポリマー
であって、親水性ではあるが必ずしも水溶性ではないポ
リマーを意味する。本発明を実施する際に使用できる親
水性合成ポリマーの例には、ポリエチレングリコール
(PEG)、ポリオキシエチレン、ポリメチレングリコー
ル、ポリトリメチレングリコール、ポリビニルピロリド
ン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロッ
ク重合体および共重合体、ならびにそれらの誘導体があ
る。天然に生じるポリマー(例えば、タンパク質、デン
プン、セルロース、ヘパリン、ヒアルロン酸、およびそ
れらの誘導体)は、この定義の範囲からは、明らかに除
外される。
マー」という用語は、合成によって製造されるポリマー
であって、親水性ではあるが必ずしも水溶性ではないポ
リマーを意味する。本発明を実施する際に使用できる親
水性合成ポリマーの例には、ポリエチレングリコール
(PEG)、ポリオキシエチレン、ポリメチレングリコー
ル、ポリトリメチレングリコール、ポリビニルピロリド
ン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロッ
ク重合体および共重合体、ならびにそれらの誘導体があ
る。天然に生じるポリマー(例えば、タンパク質、デン
プン、セルロース、ヘパリン、ヒアルロン酸、およびそ
れらの誘導体)は、この定義の範囲からは、明らかに除
外される。
【0137】本願において「半透明な」という用語は、
厚さ1mmでそれに当てた可視光線の少なくとも50%を透
過する物体を意味する。
厚さ1mmでそれに当てた可視光線の少なくとも50%を透
過する物体を意味する。
【0138】本願において「処理する」および「処理」
という用語は、軟らかい組織および/または硬い組織に
関連した欠陥の置換、増強、修復、防止または緩和を意
味する。さらに、「処理する」および「処理」とはま
た、本発明の結合体とカップリングしたまたは混合した
生物学的に活性な分子を用いて、疾患または疾病の防
止、管理または緩和することを意味する。
という用語は、軟らかい組織および/または硬い組織に
関連した欠陥の置換、増強、修復、防止または緩和を意
味する。さらに、「処理する」および「処理」とはま
た、本発明の結合体とカップリングしたまたは混合した
生物学的に活性な分子を用いて、疾患または疾病の防
止、管理または緩和することを意味する。
【0139】上記の定義以外、本願で用いる全ての技術
用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業
者に通常知られている意味と同じ意味を有する。本発明
を実施しまたは試験する際には、ここで記述したものと
類似のまたは同等の方法および物質が有用であり得る
が、以下では、好ましい方法および物質だけを記述す
る。しかしながら、本発明を、これらの好ましい実施態
様に限定する意図はない。本発明は、添付の請求の範囲
により規定される範囲を含むことを意図している。
用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業
者に通常知られている意味と同じ意味を有する。本発明
を実施しまたは試験する際には、ここで記述したものと
類似のまたは同等の方法および物質が有用であり得る
が、以下では、好ましい方法および物質だけを記述す
る。しかしながら、本発明を、これらの好ましい実施態
様に限定する意図はない。本発明は、添付の請求の範囲
により規定される範囲を含むことを意図している。
【0140】(本発明の好ましい実施態様の詳細な説
明)本発明は、親水性合成ポリマーに共有結合で結合し
制御された繊維サイズ分布を有するコラーゲンを含有す
る結合体だけでなく、このような改良されたコラーゲン
−合成ポリマー結合体を含有する移植物、および該結合
体を調製する方法を開示する。さらに詳しくは、本発明
は、コラーゲン繊維の少なくとも80%が10ミクロンまた
はそれ以下の繊維サイズを有するコラーゲン−合成のポ
リマー結合体を開示する。約5.0ミクロンと約8.0ミクロ
ンとの間の平均コラーゲン繊維サイズを有するコラーゲ
ン−合成ポリマー結合体もまた、開示されている。
明)本発明は、親水性合成ポリマーに共有結合で結合し
制御された繊維サイズ分布を有するコラーゲンを含有す
る結合体だけでなく、このような改良されたコラーゲン
−合成ポリマー結合体を含有する移植物、および該結合
体を調製する方法を開示する。さらに詳しくは、本発明
は、コラーゲン繊維の少なくとも80%が10ミクロンまた
はそれ以下の繊維サイズを有するコラーゲン−合成のポ
リマー結合体を開示する。約5.0ミクロンと約8.0ミクロ
ンとの間の平均コラーゲン繊維サイズを有するコラーゲ
ン−合成ポリマー結合体もまた、開示されている。
【0141】機械的要件および物理的要件により、均一
な繊維サイズ集団(すなわち、狭い範囲の繊維サイ
ズ)、特に、小さな繊維の均一な集団を有するコラーゲ
ン懸濁液は、不均一な繊維サイズ集団(すなわち、非常
に大きな繊維を含む広い範囲の繊維サイズ)よりも効率
的かつ完全に、親水性合成ポリマーと架橋し得ることが
発見された。しかしながら、市販の架橋していない繊維
状コラーゲン組成物、例えば、Zyderm(登録商標)I Co
llagen ImplantまたはZyderm II Collagen Implant(共
に、Collagen Corporation(Palo Alto、カリフォルニ
ア)から入手できる)は、非常に大きな繊維を含む広い
範囲の繊維サイズを含有している傾向にある。従って、
共有結合で架橋したコラーゲン−合成ポリマー結合体を
調製するために、市販の繊維状コラーゲンを使用する
と、望ましい程度に効率的ではなく完全または強固では
ない架橋が得られる。
な繊維サイズ集団(すなわち、狭い範囲の繊維サイ
ズ)、特に、小さな繊維の均一な集団を有するコラーゲ
ン懸濁液は、不均一な繊維サイズ集団(すなわち、非常
に大きな繊維を含む広い範囲の繊維サイズ)よりも効率
的かつ完全に、親水性合成ポリマーと架橋し得ることが
発見された。しかしながら、市販の架橋していない繊維
状コラーゲン組成物、例えば、Zyderm(登録商標)I Co
llagen ImplantまたはZyderm II Collagen Implant(共
に、Collagen Corporation(Palo Alto、カリフォルニ
ア)から入手できる)は、非常に大きな繊維を含む広い
範囲の繊維サイズを含有している傾向にある。従って、
共有結合で架橋したコラーゲン−合成ポリマー結合体を
調製するために、市販の繊維状コラーゲンを使用する
と、望ましい程度に効率的ではなく完全または強固では
ない架橋が得られる。
【0142】しかしながら、これらの市販の繊維状コラ
ーゲン組成物の多くは、比較的均一に制御された繊維サ
イズ集団、特に、小さい繊維の均一な集団を有するコラ
ーゲン組成物を調製するための出発物質として、使用し
得る。繊維状コラーゲンの繊維サイズを制御するには、
多くの方法が用いられ得、これらには、繊維状コラーゲ
ンの再沈澱および/または繊維状コラーゲン組成物への
塩の添加が含まれる。繊維状コラーゲンの再沈澱は、本
発明の改良されたコラーゲン組成物を調製する好ましい
方法であり、この方法は、比較的均一に制御された繊維
サイズ集団を有するコラーゲン組成物を提供することを
見出した。さらに、繊維発生(繊維形成)は、大多数の
繊維が所望の繊維サイズ集団に入るように、すなわち、
このコラーゲン繊維の少なくとも80%が約10ミクロンま
たはそれ以下の繊維サイズを有するように生成され、本
発明の組成物を形成する程度に、制御され得る。一旦、
所望の繊維サイズ集団が得られると、この繊維サイズ
は、例えば、官能的に活性化したポリマー性グリコール
を添加することによって、このコラーゲンを化学的に架
橋することにより、「固定され(locked in)」得る。選
択した繊維サイズ集団は、得られる架橋コラーゲン組成
物の物理的な性質を決定する。
ーゲン組成物の多くは、比較的均一に制御された繊維サ
イズ集団、特に、小さい繊維の均一な集団を有するコラ
ーゲン組成物を調製するための出発物質として、使用し
得る。繊維状コラーゲンの繊維サイズを制御するには、
多くの方法が用いられ得、これらには、繊維状コラーゲ
ンの再沈澱および/または繊維状コラーゲン組成物への
塩の添加が含まれる。繊維状コラーゲンの再沈澱は、本
発明の改良されたコラーゲン組成物を調製する好ましい
方法であり、この方法は、比較的均一に制御された繊維
サイズ集団を有するコラーゲン組成物を提供することを
見出した。さらに、繊維発生(繊維形成)は、大多数の
繊維が所望の繊維サイズ集団に入るように、すなわち、
このコラーゲン繊維の少なくとも80%が約10ミクロンま
たはそれ以下の繊維サイズを有するように生成され、本
発明の組成物を形成する程度に、制御され得る。一旦、
所望の繊維サイズ集団が得られると、この繊維サイズ
は、例えば、官能的に活性化したポリマー性グリコール
を添加することによって、このコラーゲンを化学的に架
橋することにより、「固定され(locked in)」得る。選
択した繊維サイズ集団は、得られる架橋コラーゲン組成
物の物理的な性質を決定する。
【0143】この改良されたコラーゲン−ポリマー結合
体中のコラーゲンが比較的均一な繊維サイズ集団である
ために、これらの架橋物質の生成は、前述のコラーゲン
−ポリマー結合体の生成よりも再現性がある。さらに、
これらの物質それ自体、前述のコラーゲン−合成ポリマ
ー結合体よりも、物理的性質および化学的性質について
予測可能であり、従って、合成の生体物質に類似してい
る。この繊維サイズ集団の均一性のために、より完全な
架橋が得られ得るので、本発明の架橋したコラーゲン処
方物は、以前のコラーゲン−合成ポリマー処方物よりも
持続性があることが予測される。より強固な架橋が得ら
れ得るために、本発明の改良された架橋コラーゲン処方
物は、先に開示したコラーゲン−合成ポリマー処方物よ
りも、免疫原性が低いと、さらに考えられる。
体中のコラーゲンが比較的均一な繊維サイズ集団である
ために、これらの架橋物質の生成は、前述のコラーゲン
−ポリマー結合体の生成よりも再現性がある。さらに、
これらの物質それ自体、前述のコラーゲン−合成ポリマ
ー結合体よりも、物理的性質および化学的性質について
予測可能であり、従って、合成の生体物質に類似してい
る。この繊維サイズ集団の均一性のために、より完全な
架橋が得られ得るので、本発明の架橋したコラーゲン処
方物は、以前のコラーゲン−合成ポリマー処方物よりも
持続性があることが予測される。より強固な架橋が得ら
れ得るために、本発明の改良された架橋コラーゲン処方
物は、先に開示したコラーゲン−合成ポリマー処方物よ
りも、免疫原性が低いと、さらに考えられる。
【0144】本発明の改良されたコラーゲン−合成ポリ
マー結合体を製造するためには、制御された繊維サイズ
分布を有するコラーゲンを調製し、次いで、このコラー
ゲンと、親水性合成ポリマー(例えば、官能的に活性化
したポリマー性グリコール)とを共有結合で結合する必
要がある。好ましいひとつの方法に従うと、(a)官能的
に活性化した合成ポリマーを調製するかまたは提供し、
(b)所望の繊維サイズ分布を有するコラーゲン組成物を
調製するかまたは提供し、そして(c)活性化した合成ポ
リマーをコラーゲンと反応して、この合成ポリマーとコ
ラーゲンとが共有結合で結合する。
マー結合体を製造するためには、制御された繊維サイズ
分布を有するコラーゲンを調製し、次いで、このコラー
ゲンと、親水性合成ポリマー(例えば、官能的に活性化
したポリマー性グリコール)とを共有結合で結合する必
要がある。好ましいひとつの方法に従うと、(a)官能的
に活性化した合成ポリマーを調製するかまたは提供し、
(b)所望の繊維サイズ分布を有するコラーゲン組成物を
調製するかまたは提供し、そして(c)活性化した合成ポ
リマーをコラーゲンと反応して、この合成ポリマーとコ
ラーゲンとが共有結合で結合する。
【0145】(ポリエチレングリコール(PEG)の活性
化)本発明の改良されたコラーゲン−合成ポリマー結合
体を形成する際に重要な工程には、この親水性合成ポリ
マーの官能化または活性化が包含される。本発明で有用
な合成ポリマーは、親水性であり、コラーゲン分子上の
リシン残基と共有結合で結合できる少なくとも1個の官
能基、好ましくは、2個以上の官能基を有し、このポリ
マーが患者に注射できる程度に薬学的に純粋であるかま
たは純粋にするべく処理されているように、非常に純粋
であるか、または非常に純粋な状態まで精製されてい
る。ほとんどの親水性の合成ポリマーは、水溶液中で水
素結合を形成するのに利用できる充分な数の酸素原子
(または、それほど一般的ではないが、窒素原子)を混
合することにより、親水性にできまたは水溶性にさえす
ることができる。好ましい合成ポリマーは親水性であ
り、好ましくは(必須ではないが)、水溶性である。
化)本発明の改良されたコラーゲン−合成ポリマー結合
体を形成する際に重要な工程には、この親水性合成ポリ
マーの官能化または活性化が包含される。本発明で有用
な合成ポリマーは、親水性であり、コラーゲン分子上の
リシン残基と共有結合で結合できる少なくとも1個の官
能基、好ましくは、2個以上の官能基を有し、このポリ
マーが患者に注射できる程度に薬学的に純粋であるかま
たは純粋にするべく処理されているように、非常に純粋
であるか、または非常に純粋な状態まで精製されてい
る。ほとんどの親水性の合成ポリマーは、水溶液中で水
素結合を形成するのに利用できる充分な数の酸素原子
(または、それほど一般的ではないが、窒素原子)を混
合することにより、親水性にできまたは水溶性にさえす
ることができる。好ましい合成ポリマーは親水性であ
り、好ましくは(必須ではないが)、水溶性である。
【0146】全ての好適な合成ポリマーは、非毒性で非
炎症性であり、皮下投与したとき、非免疫原性であっ
て、少なくとも数カ月間にわたって、好ましくは、生体
内で本質的に非分解性である。この親水性の合成ポリマ
ーは、結合体の親水性を増加し得るが、それを水溶性に
はしない。この合成ポリマーは、線状または複数に分枝
し得るが、典型的には、実質的に架橋されていない。
炎症性であり、皮下投与したとき、非免疫原性であっ
て、少なくとも数カ月間にわたって、好ましくは、生体
内で本質的に非分解性である。この親水性の合成ポリマ
ーは、結合体の親水性を増加し得るが、それを水溶性に
はしない。この合成ポリマーは、線状または複数に分枝
し得るが、典型的には、実質的に架橋されていない。
【0147】本発明の結合体を形成することに関連し
て、異なる親水性合成ポリマーを使用し得るものの、こ
の合成ポリマーは、生体適合性で親水性ではあるが比較
的水不溶性でなければならず、好ましくは、その公知の
生体適合性のために、1種またはそれ以上の形状の誘導
したポリマー性グリコール(好ましくは、ポリエチレン
グリコール(PEG))である。生物学的に活性な分子の
修飾には、種々の形状の誘導体化したPEGが広く用いら
れている。PEGは、広範な溶解性を有するように処方し
得、そして毒性、抗原性、免疫原性がなく、典型的に
は、ペプチドの酵素活性および/または立体配座を妨害
しないという理由からである。さらに、PEGは、一般
に、生物学的に分解されず、ヒトを含めたほとんどの生
体から容易に排出される。
て、異なる親水性合成ポリマーを使用し得るものの、こ
の合成ポリマーは、生体適合性で親水性ではあるが比較
的水不溶性でなければならず、好ましくは、その公知の
生体適合性のために、1種またはそれ以上の形状の誘導
したポリマー性グリコール(好ましくは、ポリエチレン
グリコール(PEG))である。生物学的に活性な分子の
修飾には、種々の形状の誘導体化したPEGが広く用いら
れている。PEGは、広範な溶解性を有するように処方し
得、そして毒性、抗原性、免疫原性がなく、典型的に
は、ペプチドの酵素活性および/または立体配座を妨害
しないという理由からである。さらに、PEGは、一般
に、生物学的に分解されず、ヒトを含めたほとんどの生
体から容易に排出される。
【0148】多官能的に活性化した合成ポリマーは、本
発明での使用に非常に好ましく、二官能的に活性化した
ポリマーは、最も好ましい。多官能的に活性化したポリ
マー性グリコールは、好ましくは、約3000と100,000と
の間の平均分子量を有する。二官能的に活性化したポリ
マー性グリコールは、好ましくは、約400と約40,000と
の間の平均分子量、最も好ましくは、約3000〜約10,000
の平均分子量を有する。一官能的に活性化したポリマー
は、本発明を実施する際に使用され得るものの、これら
は、一般に、好ましくない。一官能的に活性化した合成
ポリマーは、活性化した官能基を1個しか有しないため
に、コラーゲン分子間で架橋ネットワークを形成できな
い。
発明での使用に非常に好ましく、二官能的に活性化した
ポリマーは、最も好ましい。多官能的に活性化したポリ
マー性グリコールは、好ましくは、約3000と100,000と
の間の平均分子量を有する。二官能的に活性化したポリ
マー性グリコールは、好ましくは、約400と約40,000と
の間の平均分子量、最も好ましくは、約3000〜約10,000
の平均分子量を有する。一官能的に活性化したポリマー
は、本発明を実施する際に使用され得るものの、これら
は、一般に、好ましくない。一官能的に活性化した合成
ポリマーは、活性化した官能基を1個しか有しないため
に、コラーゲン分子間で架橋ネットワークを形成できな
い。
【0149】多官能的に活性化した合成ポリマーは、当
該技術分野で公知の種々の方法を用いて調製され得、こ
のポリマーに沿った種々の位置で、官能基を与える。二
官能的に活性化したポリマー性グリコールは、典型的に
は、このポリマーの末端において反応性の水酸基を作る
ことにより、調製される。多官能的に活性化した合成ポ
リマーは、本発明の組成物を架橋でき、このコラーゲン
−合成ポリマー結合体と生物学的に活性な分子とを結合
させるために、さらに使用され得る。
該技術分野で公知の種々の方法を用いて調製され得、こ
のポリマーに沿った種々の位置で、官能基を与える。二
官能的に活性化したポリマー性グリコールは、典型的に
は、このポリマーの末端において反応性の水酸基を作る
ことにより、調製される。多官能的に活性化した合成ポ
リマーは、本発明の組成物を架橋でき、このコラーゲン
−合成ポリマー結合体と生物学的に活性な分子とを結合
させるために、さらに使用され得る。
【0150】種々の機能化したポリエチレングリコール
は、例えば、タンパク修飾(Abuchowskiら、Enzymes as
Drugs、John Wiley & Sons:ニューヨーク、NY(1981
年)、pp. 367〜383;およびDreborgら、Crit. Rev. Th
erap. Drug Carrier Syst.(1990年)6:315を参照)、
ペプチド化学(Mutterら、The Peptides、Academic:ニ
ューヨーク、NY 2:285〜332;およびZalipskyら、Int.
J. Peptide ProteinRes.(1987年)30:740を参照)、
およびポリマー薬剤の合成(Zalipskyら、Eur. Polym.
J.(1983年)19:1177;およびOuchiら、J. Macromol.
Sci. -Chem.(1987年)A24:1011を参照)の分野にて、
効果的に使用されている。官能的に活性化したポリエチ
レングリコールと、特定の薬学的に活性なタンパク質と
を結合することにより形成した種々のタイプの結合体が
開示され、その一部には、このような結合体が、タンパ
ク分解消化に対する安定性、低い免疫原性、および生体
内での長い半減期を有するために、医療用途に有用であ
ることが、開示されている。
は、例えば、タンパク修飾(Abuchowskiら、Enzymes as
Drugs、John Wiley & Sons:ニューヨーク、NY(1981
年)、pp. 367〜383;およびDreborgら、Crit. Rev. Th
erap. Drug Carrier Syst.(1990年)6:315を参照)、
ペプチド化学(Mutterら、The Peptides、Academic:ニ
ューヨーク、NY 2:285〜332;およびZalipskyら、Int.
J. Peptide ProteinRes.(1987年)30:740を参照)、
およびポリマー薬剤の合成(Zalipskyら、Eur. Polym.
J.(1983年)19:1177;およびOuchiら、J. Macromol.
Sci. -Chem.(1987年)A24:1011を参照)の分野にて、
効果的に使用されている。官能的に活性化したポリエチ
レングリコールと、特定の薬学的に活性なタンパク質と
を結合することにより形成した種々のタイプの結合体が
開示され、その一部には、このような結合体が、タンパ
ク分解消化に対する安定性、低い免疫原性、および生体
内での長い半減期を有するために、医療用途に有用であ
ることが、開示されている。
【0151】ポリエチレングリコールの一形状は、モノ
メトキシ−ポリエチレングリコール(mPEG)であり、こ
れは、シアヌル酸塩化物のような化合物を添加すること
により活性化され、次いで、タンパク質にカップリング
され得る(Abuchowskiら、J.Biol. Chem.(1977年)25
2:3578を参照せよ)。ポリエチレングリコールを活性
化するこのような方法は、本発明と関連して使用できる
ものの、これらの方法は、このシアヌル酸塩化物が比較
的毒性であり、薬学的に受容可能な組成物を得るため
に、得られる生成物から完全に除去しなければならない
点で、好ましくない。
メトキシ−ポリエチレングリコール(mPEG)であり、こ
れは、シアヌル酸塩化物のような化合物を添加すること
により活性化され、次いで、タンパク質にカップリング
され得る(Abuchowskiら、J.Biol. Chem.(1977年)25
2:3578を参照せよ)。ポリエチレングリコールを活性
化するこのような方法は、本発明と関連して使用できる
ものの、これらの方法は、このシアヌル酸塩化物が比較
的毒性であり、薬学的に受容可能な組成物を得るため
に、得られる生成物から完全に除去しなければならない
点で、好ましくない。
【0152】活性化した形状のPEGは、市販されている
試薬から製造され得る。本発明と関連して特に有用であ
ることが分かっている活性化PEGの一形状は、PEG−コハ
ク酸エステル−N-ヒドロキシスクシンイミドエステル
(SS-PEG)である(Abuchowskiら、Cancer Biochem. Bi
phys.(1984年)7:175を参照)。活性化した形状のPEG
(例えば、SS-PEG)は、比較的穏やかな条件下にてタン
パク質と反応し、このPEGに結合したタンパク質の特定
の生物学的活性および特異性を損なうことなく、結合体
を生成する。しかしながら、このような活性化したPEG
がタンパク質と反応するとき、それらは、エステル結合
によって反応し結合を形成する。本発明に関連して、エ
ステル結合が使用され得るものの、それらは、長期間に
わたる生理的条件下では加水分解を受ける点で、体内で
の長期間の使用を意図して形成した移植物の形での使用
には、特に好ましいわけではない(Dreborgら、Crit. R
ev.Therap. Drug Carrier Syst.(1990年)6:315;お
よびUlbrichら、J. Makromol. Chem.(1986年)187:11
31を参照)。
試薬から製造され得る。本発明と関連して特に有用であ
ることが分かっている活性化PEGの一形状は、PEG−コハ
ク酸エステル−N-ヒドロキシスクシンイミドエステル
(SS-PEG)である(Abuchowskiら、Cancer Biochem. Bi
phys.(1984年)7:175を参照)。活性化した形状のPEG
(例えば、SS-PEG)は、比較的穏やかな条件下にてタン
パク質と反応し、このPEGに結合したタンパク質の特定
の生物学的活性および特異性を損なうことなく、結合体
を生成する。しかしながら、このような活性化したPEG
がタンパク質と反応するとき、それらは、エステル結合
によって反応し結合を形成する。本発明に関連して、エ
ステル結合が使用され得るものの、それらは、長期間に
わたる生理的条件下では加水分解を受ける点で、体内で
の長期間の使用を意図して形成した移植物の形での使用
には、特に好ましいわけではない(Dreborgら、Crit. R
ev.Therap. Drug Carrier Syst.(1990年)6:315;お
よびUlbrichら、J. Makromol. Chem.(1986年)187:11
31を参照)。
【0153】ウレタン結合によってPEGとタンパク質と
を結合し、それによって、エステル結合よりも加水分解
消化に抵抗性のある安定な結合を提供することが可能で
ある(Zalipskyら、Polymeric Drug and Drug Delivery
Systems、10章、「Succinimidyl Carbonates of Polye
thylene Glycol」(1991年)を参照)。ウレタン結合の
安定性は、生理的な条件下で実証されている(Veronese
ら、Appl. Biochem. Biotechnol.(1985年)11:141;
およびLarwoodら、J. Labelled Compounds Radiopharm.
(1984年)21:603を参照)。このPEGをタンパク質に結
合する他の方法は、カーバメート結合による方法であり
得る(Beauchampら、Anal. Biochem.(1983年)131:2
5;およびBergerら、Blood(1988年)71:1641を参
照)。このカーバメート結合は、カルボニルジイミダゾ
ールで活性化したPEGを使用することにより、形成され
る。このような結合は利点があるものの、これらの反応
は比較的遅く、完結するには、2日または3日かかり得
る。
を結合し、それによって、エステル結合よりも加水分解
消化に抵抗性のある安定な結合を提供することが可能で
ある(Zalipskyら、Polymeric Drug and Drug Delivery
Systems、10章、「Succinimidyl Carbonates of Polye
thylene Glycol」(1991年)を参照)。ウレタン結合の
安定性は、生理的な条件下で実証されている(Veronese
ら、Appl. Biochem. Biotechnol.(1985年)11:141;
およびLarwoodら、J. Labelled Compounds Radiopharm.
(1984年)21:603を参照)。このPEGをタンパク質に結
合する他の方法は、カーバメート結合による方法であり
得る(Beauchampら、Anal. Biochem.(1983年)131:2
5;およびBergerら、Blood(1988年)71:1641を参
照)。このカーバメート結合は、カルボニルジイミダゾ
ールで活性化したPEGを使用することにより、形成され
る。このような結合は利点があるものの、これらの反応
は比較的遅く、完結するには、2日または3日かかり得
る。
【0154】上記PEGを活性化する種々の方法、および
この活性化方法に関連して引用した文献は、PEGを、特
定の生物学的に活性なタンパク質および不活性ではない
が生物学的に活性が低い天然ポリマー(例えば、コラー
ゲン)に結合することに関連して、記述されている(Po
lymeric Drug and Drug Delivery Systems、10章、「Su
ccinimidyl Carbonates of Polyethylene Glycol」(19
91年)を参照)。このような活性化したPEG化合物は、
種々のコラーゲンの共有結合で架橋した結合体の調製に
使用され得、この結合体は、医療用途で使用するための
種々の形態の移植物の調製に使用され得る。
この活性化方法に関連して引用した文献は、PEGを、特
定の生物学的に活性なタンパク質および不活性ではない
が生物学的に活性が低い天然ポリマー(例えば、コラー
ゲン)に結合することに関連して、記述されている(Po
lymeric Drug and Drug Delivery Systems、10章、「Su
ccinimidyl Carbonates of Polyethylene Glycol」(19
91年)を参照)。このような活性化したPEG化合物は、
種々のコラーゲンの共有結合で架橋した結合体の調製に
使用され得、この結合体は、医療用途で使用するための
種々の形態の移植物の調製に使用され得る。
【0155】(特定の形状の活性化したPEG)本発明で
使用するために、ポリエチレングリコールは、このPEG
分子の長さに沿って1個(好ましくは、2個以上)の部
位に活性化した基を与えるように、修飾され、その結
果、このPEGと、コラーゲン分子上の遊離アミノ基との
間で、共有結合が起こり得る。ある種の活性化した特定
形状のPEGは、活性化した形状のPEGとコラーゲンとを反
応させることにより得られる一般化した反応生成物と同
様に、構造的に以下に示される。式1〜7では、COLと
いう用語は、コラーゲンを表す。PEGという用語は、繰
り返し構造(CH2CH2OCH2CH2)nを有するポリマーを表
す。
使用するために、ポリエチレングリコールは、このPEG
分子の長さに沿って1個(好ましくは、2個以上)の部
位に活性化した基を与えるように、修飾され、その結
果、このPEGと、コラーゲン分子上の遊離アミノ基との
間で、共有結合が起こり得る。ある種の活性化した特定
形状のPEGは、活性化した形状のPEGとコラーゲンとを反
応させることにより得られる一般化した反応生成物と同
様に、構造的に以下に示される。式1〜7では、COLと
いう用語は、コラーゲンを表す。PEGという用語は、繰
り返し構造(CH2CH2OCH2CH2)nを有するポリマーを表
す。
【0156】第一の活性化したPEGは、二官能的に活性
化したPEGスクシンイミジルグルタレートであり、ここ
では、(SG-PEG)と呼ぶ。この分子の構造式、およびこ
れとコラーゲンとを反応させることにより得られる反応
生成物を、式1に示す。
化したPEGスクシンイミジルグルタレートであり、ここ
では、(SG-PEG)と呼ぶ。この分子の構造式、およびこ
れとコラーゲンとを反応させることにより得られる反応
生成物を、式1に示す。
【0157】
【化1】
【0158】他の二官能的に活性化した形状のPEGは、P
EGスクシンイミジル(S-PEG)と呼ばれる。この化合物
の構造式、およびそれとコラーゲンとを反応させること
により得られる反応生成物を、式2に示す。この化合物
のいずれの一般構造式でも、添え字3は、「n」に置き
換えられる。式1で示したひとつの実施態様では、この
PEGのいずれかの側に3個の繰り返しCH2基が存在すると
いう点で、n=3である。式2の構造により、加水分解
を受けない「エーテル」結合を含む結合体が得られる。
これは、式1で示す結合体とは異なっており、式1の結
合体では、エステル結合が得られる。このエステル結合
は、生理学的な条件下にて、加水分解を受ける。
EGスクシンイミジル(S-PEG)と呼ばれる。この化合物
の構造式、およびそれとコラーゲンとを反応させること
により得られる反応生成物を、式2に示す。この化合物
のいずれの一般構造式でも、添え字3は、「n」に置き
換えられる。式1で示したひとつの実施態様では、この
PEGのいずれかの側に3個の繰り返しCH2基が存在すると
いう点で、n=3である。式2の構造により、加水分解
を受けない「エーテル」結合を含む結合体が得られる。
これは、式1で示す結合体とは異なっており、式1の結
合体では、エステル結合が得られる。このエステル結合
は、生理学的な条件下にて、加水分解を受ける。
【0159】
【化2】
【0160】さらに他の二官能的に活性化した形状のポ
リエチレングリコール(ここで、n=2)および、この
活性化したPEGとコラーゲンとを反応させることにより
形成した結合体を式3に示す。
リエチレングリコール(ここで、n=2)および、この
活性化したPEGとコラーゲンとを反応させることにより
形成した結合体を式3に示す。
【0161】
【化3】
【0162】n=1のとき、式2および3の化合物と類
似した本発明の他の好ましい実施態様が得られる。その
構造式、および得られるコラーゲン−合成ポリマー結合
体を、式4に示す。この結合体は、エーテル結合および
ペプチド結合の両方を含有することを記しておく。これ
らの結合は、生理学的な条件下にて、安定である。
似した本発明の他の好ましい実施態様が得られる。その
構造式、および得られるコラーゲン−合成ポリマー結合
体を、式4に示す。この結合体は、エーテル結合および
ペプチド結合の両方を含有することを記しておく。これ
らの結合は、生理学的な条件下にて、安定である。
【0163】
【化4】
【0164】n=0のとき、さらに他の二官能的に活性
化した形状のPEGが得られる。この化合物は、PEGスクシ
ンイミジルカーボネート(SC-PEG)と呼ばれる。この化
合物の構造式、およびSC-PEGとコラーゲンとを反応させ
ることにより形成した結合体を、式5に示す。
化した形状のPEGが得られる。この化合物は、PEGスクシ
ンイミジルカーボネート(SC-PEG)と呼ばれる。この化
合物の構造式、およびSC-PEGとコラーゲンとを反応させ
ることにより形成した結合体を、式5に示す。
【0165】
【化5】
【0166】式1〜5で描いた全ての活性化したポリエ
チレングリコール誘導体は、スクシンイミジル基を含有
する。しかしながら、このPEG分子の長さに沿った部位
にて、異なる活性基を結合させてもよい。例えば、PEG
は誘導体化されて、二官能的に活性化したPEGプロピオ
ンアルデヒド(A-PEG)を形成し得、これを、A-PEGとコ
ラーゲンとの反応により形成した結合体とともに、式6
に示す。式6で示す結合は、-(CH2)n-NH-結合と呼ば
れ、ここで、n=1〜10である。
チレングリコール誘導体は、スクシンイミジル基を含有
する。しかしながら、このPEG分子の長さに沿った部位
にて、異なる活性基を結合させてもよい。例えば、PEG
は誘導体化されて、二官能的に活性化したPEGプロピオ
ンアルデヒド(A-PEG)を形成し得、これを、A-PEGとコ
ラーゲンとの反応により形成した結合体とともに、式6
に示す。式6で示す結合は、-(CH2)n-NH-結合と呼ば
れ、ここで、n=1〜10である。
【0167】
【化6】
【0168】さらに他の形状の活性化したポリエチレン
グリコールは、二官能的に活性化したPEGグリシジルエ
ーテル(E-PEG)であり、これとコラーゲンとを反応さ
せることにより形成した結合体とともに、式7に示す。
グリコールは、二官能的に活性化したPEGグリシジルエ
ーテル(E-PEG)であり、これとコラーゲンとを反応さ
せることにより形成した結合体とともに、式7に示す。
【0169】
【化7】
【0170】上記の活性化した形状のポリエチレングリ
コールの多くは、現在、ShearwaterPolymers(Huntsvil
le、Alabama)から市販されている。一定範囲の物理的
性質および化学的性質を有するコラーゲン−合成ポリマ
ー結合体を生成するために使用できる、種々の活性化し
た形状のポリエチレングリコールおよび種々の結合は、
1992年7月2日に出願され、本出願の出願時に審査中で
あって後に特許許可された米国特許出願第07/922,541号
に、さらに詳細に記述されている。
コールの多くは、現在、ShearwaterPolymers(Huntsvil
le、Alabama)から市販されている。一定範囲の物理的
性質および化学的性質を有するコラーゲン−合成ポリマ
ー結合体を生成するために使用できる、種々の活性化し
た形状のポリエチレングリコールおよび種々の結合は、
1992年7月2日に出願され、本出願の出願時に審査中で
あって後に特許許可された米国特許出願第07/922,541号
に、さらに詳細に記述されている。
【0171】使用する官能的に活性化した親水性合成ポ
リマーの特定の形状は、このコラーゲン−合成ポリマー
結合体から調製した移植物の所望の最終使用用途に依存
する。このコラーゲンとこの官能的に活性化したポリエ
チレングリコールとの間で必要な結合のタイプは、この
移植物が、患者の体内にて、長期的な移植を意図してい
るか短期的な移植を意図しているかに依存する。一般
に、エーテル結合またはエステル結合を生じる官能的に
活性化したポリエチレングリコールは、これらの結合
が、弱いエステル結合よりも加水分解に耐える傾向があ
るために、長期間の使用を意図した移植物に好ましい。
弱いエステル結合を生じるポリエチレングリコールは、
短期間の移植物に使用され得る。実際には、エステル結
合は、薬剤を局所に送達することを意図した移植物に、
好ましい。共有結合で結合または混合した薬剤は、この
エステル結合が加水分解されるにつれて、このコラーゲ
ン−合成ポリマーマトリックスから放出される。
リマーの特定の形状は、このコラーゲン−合成ポリマー
結合体から調製した移植物の所望の最終使用用途に依存
する。このコラーゲンとこの官能的に活性化したポリエ
チレングリコールとの間で必要な結合のタイプは、この
移植物が、患者の体内にて、長期的な移植を意図してい
るか短期的な移植を意図しているかに依存する。一般
に、エーテル結合またはエステル結合を生じる官能的に
活性化したポリエチレングリコールは、これらの結合
が、弱いエステル結合よりも加水分解に耐える傾向があ
るために、長期間の使用を意図した移植物に好ましい。
弱いエステル結合を生じるポリエチレングリコールは、
短期間の移植物に使用され得る。実際には、エステル結
合は、薬剤を局所に送達することを意図した移植物に、
好ましい。共有結合で結合または混合した薬剤は、この
エステル結合が加水分解されるにつれて、このコラーゲ
ン−合成ポリマーマトリックスから放出される。
【0172】(制御された繊維サイズ集団を有するコラ
ーゲンの調製)本発明の注入可能なコラーゲン−合成ポ
リマー結合体を調製するためには、ある種の原料から得
られるコラーゲンが使用され得る。コラーゲンは、ヒト
または他の哺乳動物の原料から抽出され精製され得る
か、または組換え的に生成され得る。いずれのタイプの
コラーゲン(これには、タイプI、II、III、IVまたは
それらの組合せが含まれるが、それらに限定されない)
も使用され得が、タイプIのコラーゲンが一般に好まし
い。アテロペプチドコラーゲンは、一般に、その免疫原
性が低いために、テロペプチド含有コラーゲンよりも好
ましい。放射線、加熱または他の化学的架橋剤(例え
ば、グルタルアルデヒドまたはカルボジイミド)であら
かじめ架橋されているか、またはコラーゲンの繊維サイ
ズ調整を妨害するか禁止するような方法で処理されてい
るコラーゲンは、一般に、本発明のコラーゲン−合成ポ
リマー結合体を調製するための出発物質としては、好ま
しくない。本発明のコラーゲン−合成ポリマー結合体を
調製するために用いるコラーゲンは、いずれの重大な免
疫反応も起こすことなく、意図した目的で人体に含有さ
れ得るように、薬学的に純粋な形状であるべきである。
ーゲンの調製)本発明の注入可能なコラーゲン−合成ポ
リマー結合体を調製するためには、ある種の原料から得
られるコラーゲンが使用され得る。コラーゲンは、ヒト
または他の哺乳動物の原料から抽出され精製され得る
か、または組換え的に生成され得る。いずれのタイプの
コラーゲン(これには、タイプI、II、III、IVまたは
それらの組合せが含まれるが、それらに限定されない)
も使用され得が、タイプIのコラーゲンが一般に好まし
い。アテロペプチドコラーゲンは、一般に、その免疫原
性が低いために、テロペプチド含有コラーゲンよりも好
ましい。放射線、加熱または他の化学的架橋剤(例え
ば、グルタルアルデヒドまたはカルボジイミド)であら
かじめ架橋されているか、またはコラーゲンの繊維サイ
ズ調整を妨害するか禁止するような方法で処理されてい
るコラーゲンは、一般に、本発明のコラーゲン−合成ポ
リマー結合体を調製するための出発物質としては、好ま
しくない。本発明のコラーゲン−合成ポリマー結合体を
調製するために用いるコラーゲンは、いずれの重大な免
疫反応も起こすことなく、意図した目的で人体に含有さ
れ得るように、薬学的に純粋な形状であるべきである。
【0173】当該技術分野で周知の方法により調製され
る繊維状コラーゲン、または市販のアテロペプチド繊維
状コラーゲン組成物(例えば、Zyderm(登録商標) I C
ollagen(35mg/mlのコラーゲン濃度)またはZyderm(登
録商標) II Collagen(65mg/mlのコラーゲン濃度))
は、本発明のコラーゲンを調製するのに好ましい出発物
質である。これらの出発物質は、一般に、およそ中性の
pH、すなわち、pH6〜9を有する。本発明の改良され
たコラーゲン−合成ポリマー結合体を製造するために用
いられるコラーゲン懸濁液のコラーゲン濃度は、一般
に、所望の最終使用用途に依存して、約10〜約120mg/ml
の範囲内である。市販のコラーゲン組成物のコラーゲン
濃度は、このコラーゲン組成物と、適当な量の滅菌水ま
たはリン酸緩衝生理的食塩水(PBS)とを混合すること
により、再沈澱前に低下させてもよい。逆に、このコラ
ーゲン濃度を上げるには、このコラーゲン組成物を遠心
分離により濃縮し、次いで、適当な量の滅菌水またはPB
Sと混合することにより、所望のコラーゲン濃度に調整
すればよい。
る繊維状コラーゲン、または市販のアテロペプチド繊維
状コラーゲン組成物(例えば、Zyderm(登録商標) I C
ollagen(35mg/mlのコラーゲン濃度)またはZyderm(登
録商標) II Collagen(65mg/mlのコラーゲン濃度))
は、本発明のコラーゲンを調製するのに好ましい出発物
質である。これらの出発物質は、一般に、およそ中性の
pH、すなわち、pH6〜9を有する。本発明の改良され
たコラーゲン−合成ポリマー結合体を製造するために用
いられるコラーゲン懸濁液のコラーゲン濃度は、一般
に、所望の最終使用用途に依存して、約10〜約120mg/ml
の範囲内である。市販のコラーゲン組成物のコラーゲン
濃度は、このコラーゲン組成物と、適当な量の滅菌水ま
たはリン酸緩衝生理的食塩水(PBS)とを混合すること
により、再沈澱前に低下させてもよい。逆に、このコラ
ーゲン濃度を上げるには、このコラーゲン組成物を遠心
分離により濃縮し、次いで、適当な量の滅菌水またはPB
Sと混合することにより、所望のコラーゲン濃度に調整
すればよい。
【0174】分子間の電荷相互作用のために、天然のコ
ラーゲン分子は、およそpH5以上で凝集して、コラー
ゲン繊維を形成する。従って、繊維状(不溶性)コラー
ゲンを再沈澱して、それに続く繊維形成を制御するため
には、まず、このコラーゲンをpH5以下(好ましく
は、約pH3と約pH5の間)まで酸性化し、次いで、こ
のコラーゲンを、非繊維状(溶解性)コラーゲンを得る
のに充分な時間(一般に、最低で1時間)にわたって、
インキュベートする必要がある。このコラーゲン懸濁液
は、適当な量の酸(例えば、塩酸)を添加することによ
り、酸性化され得る。
ラーゲン分子は、およそpH5以上で凝集して、コラー
ゲン繊維を形成する。従って、繊維状(不溶性)コラー
ゲンを再沈澱して、それに続く繊維形成を制御するため
には、まず、このコラーゲンをpH5以下(好ましく
は、約pH3と約pH5の間)まで酸性化し、次いで、こ
のコラーゲンを、非繊維状(溶解性)コラーゲンを得る
のに充分な時間(一般に、最低で1時間)にわたって、
インキュベートする必要がある。このコラーゲン懸濁液
は、適当な量の酸(例えば、塩酸)を添加することによ
り、酸性化され得る。
【0175】酸性化に続いて、このコラーゲン懸濁液
は、塩基(例えば、リン酸塩緩衝液(Na2HPO4/NaH2P
O4)、酢酸塩緩衝液(NaAc/HAc)、または水酸化ナトリ
ウム)を添加することにより、所望の繊維サイズを得る
のに必要な特定のpHまで調整される。得られる繊維サ
イズは、このコラーゲン懸濁液のpH(すなわち、pH
の増加により、大きな繊維が生成する)により決定され
るので、このコラーゲン懸濁液のpHを制御することに
より、所望の繊維サイズ集団を選択することが可能であ
る。従って、小さな繊維からなる均一な集団が望ましい
なら、このコラーゲン懸濁液のpHを、約3と約5の間
に維持する必要がある。このpHが5より高くなると、
大きな繊維が生成する。
は、塩基(例えば、リン酸塩緩衝液(Na2HPO4/NaH2P
O4)、酢酸塩緩衝液(NaAc/HAc)、または水酸化ナトリ
ウム)を添加することにより、所望の繊維サイズを得る
のに必要な特定のpHまで調整される。得られる繊維サ
イズは、このコラーゲン懸濁液のpH(すなわち、pH
の増加により、大きな繊維が生成する)により決定され
るので、このコラーゲン懸濁液のpHを制御することに
より、所望の繊維サイズ集団を選択することが可能であ
る。従って、小さな繊維からなる均一な集団が望ましい
なら、このコラーゲン懸濁液のpHを、約3と約5の間
に維持する必要がある。このpHが5より高くなると、
大きな繊維が生成する。
【0176】一旦、所望のpHに達すると、このコラー
ゲン懸濁液は、繊維形成を起こして所望の繊維サイズ集
団を得るのに充分な期間(一般に、最低で1時間)にわ
たって、所望のpHでインキュベートすべきである。繊
維形成の速度は、繊維形成が起こる温度を制御すること
により、制御され得る。繊維形成の速度は、温度と直接
に相関しており、すなわち、温度が低いほど、繊維形成
の速度は遅くなる。しかしながら、繊維形成を、低温で
長時間(すなわち、約7〜9時間)にわたり進行させる
なら、形成される繊維は、大きく成長する。逆に、高温
では、繊維形成は非常に急速に起こるため、得られる最
大の繊維サイズは、低温で得られるサイズよりも小さ
い。
ゲン懸濁液は、繊維形成を起こして所望の繊維サイズ集
団を得るのに充分な期間(一般に、最低で1時間)にわ
たって、所望のpHでインキュベートすべきである。繊
維形成の速度は、繊維形成が起こる温度を制御すること
により、制御され得る。繊維形成の速度は、温度と直接
に相関しており、すなわち、温度が低いほど、繊維形成
の速度は遅くなる。しかしながら、繊維形成を、低温で
長時間(すなわち、約7〜9時間)にわたり進行させる
なら、形成される繊維は、大きく成長する。逆に、高温
では、繊維形成は非常に急速に起こるため、得られる最
大の繊維サイズは、低温で得られるサイズよりも小さ
い。
【0177】コラーゲンの繊維サイズを制御する他の方
法では、このコラーゲン組成物に、塩(例えば、塩化ナ
トリウム、塩化カリウム、リン酸ナトリウムまたは塩化
カルシウム)が添加され得る。コラーゲン懸濁液への塩
の添加は、このコラーゲン分子が凝集して厚い繊維を形
成する能力に影響を与えるイオンを生成することによ
り、このコラーゲンの繊維構造を分断し、その結果、小
さな(薄い)繊維が得られる。塩の添加は、必要に応じ
て、コラーゲンの再沈澱と関連して、使用され得る;す
なわち、塩は、このコラーゲン繊維が大きく成長するの
を防止するために、そのpHを中性に再調整している間
にこのコラーゲン懸濁液に添加され得る。
法では、このコラーゲン組成物に、塩(例えば、塩化ナ
トリウム、塩化カリウム、リン酸ナトリウムまたは塩化
カルシウム)が添加され得る。コラーゲン懸濁液への塩
の添加は、このコラーゲン分子が凝集して厚い繊維を形
成する能力に影響を与えるイオンを生成することによ
り、このコラーゲンの繊維構造を分断し、その結果、小
さな(薄い)繊維が得られる。塩の添加は、必要に応じ
て、コラーゲンの再沈澱と関連して、使用され得る;す
なわち、塩は、このコラーゲン繊維が大きく成長するの
を防止するために、そのpHを中性に再調整している間
にこのコラーゲン懸濁液に添加され得る。
【0178】(改良されたコラーゲン−合成ポリマー結
合体の調製)官能的に活性化したポリエチレングリコー
ル(PEG)で架橋を行うために、このコラーゲン懸濁液
は、約pH6以下に維持されるか、または塩基性のpH
(すなわち、pH8〜9.5)で、活性化したPEGの溶液と
混合されるか、または約pH6と約pH9との間(好まし
くは、約pH6.5とpH8との間、最も好ましくは、およ
そpH7)に中和され、次いで、さらに繊維形成が起こ
る前に、すぐに(コラーゲン懸濁液の中和の5分間以
内)、活性化したPEGの溶液と混合され得る。
合体の調製)官能的に活性化したポリエチレングリコー
ル(PEG)で架橋を行うために、このコラーゲン懸濁液
は、約pH6以下に維持されるか、または塩基性のpH
(すなわち、pH8〜9.5)で、活性化したPEGの溶液と
混合されるか、または約pH6と約pH9との間(好まし
くは、約pH6.5とpH8との間、最も好ましくは、およ
そpH7)に中和され、次いで、さらに繊維形成が起こ
る前に、すぐに(コラーゲン懸濁液の中和の5分間以
内)、活性化したPEGの溶液と混合され得る。
【0179】官能的に活性化したPEGのPBS溶液は、一般
に、加水分解による活性損失を最小にするために、この
コラーゲン懸濁液と混合するすぐ前に、調製される。本
発明のコラーゲン−合成ポリマー結合体を調製するのに
必要な活性化したPEG溶液の濃度は、PBS1ミリリットル
あたり、活性化したPEG約5mgから約100mgの範囲であ
る。使用する活性化したPEGの量は、使用するコラーゲ
ン濃度、使用する活性化したPEGのタイプ(例えば、S-P
EG、SG-PEGなど)、および所望の架橋度に依存して変わ
り、これは、この物質の所望の最終使用用途に依存す
る。
に、加水分解による活性損失を最小にするために、この
コラーゲン懸濁液と混合するすぐ前に、調製される。本
発明のコラーゲン−合成ポリマー結合体を調製するのに
必要な活性化したPEG溶液の濃度は、PBS1ミリリットル
あたり、活性化したPEG約5mgから約100mgの範囲であ
る。使用する活性化したPEGの量は、使用するコラーゲ
ン濃度、使用する活性化したPEGのタイプ(例えば、S-P
EG、SG-PEGなど)、および所望の架橋度に依存して変わ
り、これは、この物質の所望の最終使用用途に依存す
る。
【0180】PEGとコラーゲンとの間の架橋反応の速度
は、使用するPEGのタイプ、およびこの反応混合物のp
Hおよび温度によって、決定される。数タイプのPEGの
反応性は、pHの増加につれて、上がることが明らかに
されている。Zalipskyら(Biotech. & Appl. Biochem.
(1992年)15:110〜114)は、SC-PEGおよびSS-PEGの加
水分解の1次速度定数(Kh)およびアミノ分解の1次
速度定数(Kam)を測定した。二官能的に活性化したSG
-PEG(MW3400)の加水分解の1次速度定数(Kh)を実
施例3に示すが、SC-PEGおよびSS-PEGについてZalipsky
らが実証した同じ傾向を示す。加水分解(水との反応)
およびアミノ分解(タンパク質との反応)は、求核置換
が関与する競争反応である。求核試薬(例えば、コラー
ゲン分子のOH-基またはアミノ基)は、それ自体の一対
の電子を用いて炭素原子を攻撃するために、この反応溶
液のpHは、この求核置換反応の速度に対して、重要な
影響がある。塩基性溶液は、この求核置換反応を押し進
める傾向にあり、その結果、反応速度が速くなる。
は、使用するPEGのタイプ、およびこの反応混合物のp
Hおよび温度によって、決定される。数タイプのPEGの
反応性は、pHの増加につれて、上がることが明らかに
されている。Zalipskyら(Biotech. & Appl. Biochem.
(1992年)15:110〜114)は、SC-PEGおよびSS-PEGの加
水分解の1次速度定数(Kh)およびアミノ分解の1次
速度定数(Kam)を測定した。二官能的に活性化したSG
-PEG(MW3400)の加水分解の1次速度定数(Kh)を実
施例3に示すが、SC-PEGおよびSS-PEGについてZalipsky
らが実証した同じ傾向を示す。加水分解(水との反応)
およびアミノ分解(タンパク質との反応)は、求核置換
が関与する競争反応である。求核試薬(例えば、コラー
ゲン分子のOH-基またはアミノ基)は、それ自体の一対
の電子を用いて炭素原子を攻撃するために、この反応溶
液のpHは、この求核置換反応の速度に対して、重要な
影響がある。塩基性溶液は、この求核置換反応を押し進
める傾向にあり、その結果、反応速度が速くなる。
【0181】従って、特定の用途について、コラーゲン
と活性化したPEGとの間の反応速度を速くする必要があ
るなら、まず、活性化したPEGとの反応のすぐ前に、こ
のコラーゲン懸濁液のpHを、約6と約9との間(好ま
しくは、約6.5と約8との間、最も好ましくは、およそ
7)に上げる必要がある。活性化したPEGとの反応は、
繊維形成がさらに起こるのを防止するために、そしてコ
ラーゲンの所望の繊維サイズを「固定する」ために、再
沈澱に続いてすぐに行わなければならない。別の実施態
様では、このコラーゲン自体のpHを中性にするよりも
むしろ、このコラーゲン懸濁液を、官能的に活性化した
ポリマーの塩基性(pH8〜9.5)溶液と混合して、この
反応混合物のpHを中性化する。
と活性化したPEGとの間の反応速度を速くする必要があ
るなら、まず、活性化したPEGとの反応のすぐ前に、こ
のコラーゲン懸濁液のpHを、約6と約9との間(好ま
しくは、約6.5と約8との間、最も好ましくは、およそ
7)に上げる必要がある。活性化したPEGとの反応は、
繊維形成がさらに起こるのを防止するために、そしてコ
ラーゲンの所望の繊維サイズを「固定する」ために、再
沈澱に続いてすぐに行わなければならない。別の実施態
様では、このコラーゲン自体のpHを中性にするよりも
むしろ、このコラーゲン懸濁液を、官能的に活性化した
ポリマーの塩基性(pH8〜9.5)溶液と混合して、この
反応混合物のpHを中性化する。
【0182】遅い反応速度が適当なら、所望の繊維サイ
ズが得られるpHを維持しつつ、このコラーゲンと活性
化したPEGとを反応させるのが好ましい。使用するコラ
ーゲン濃度、使用する活性化したPEGの濃度、およびこ
の反応混合物のpHおよび温度に依存して、一般に、2
〜24時間以内で、完全な架橋が行われる(すなわち、そ
のpHおよび/または温度が低くなるほど、完全な架橋
を行うのに必要な反応時間が長くなる)。
ズが得られるpHを維持しつつ、このコラーゲンと活性
化したPEGとを反応させるのが好ましい。使用するコラ
ーゲン濃度、使用する活性化したPEGの濃度、およびこ
の反応混合物のpHおよび温度に依存して、一般に、2
〜24時間以内で、完全な架橋が行われる(すなわち、そ
のpHおよび/または温度が低くなるほど、完全な架橋
を行うのに必要な反応時間が長くなる)。
【0183】本発明の改良されたコラーゲン−合成ポリ
マー結合体を調製する一般的な方法では、コラーゲン繊
維を含有するコラーゲン懸濁液(ここで、このコラーゲ
ン繊維の少なくとも80%は、約10ミクロンまたはそれ以
下の繊維サイズを有する)を、親水性合成ポリマーの溶
液と混合し、このコラーゲンと合成ポリマーとの間で共
有結合が形成されるのに充分な時間にわたって、インキ
ュベートする。これに関連した方法では、約6以下のp
Hを有する再沈澱したコラーゲンの懸濁液を、親水性合
成ポリマーの溶液と混合し、このコラーゲンと合成ポリ
マーとの間で共有結合が形成されるのに充分な時間にわ
たって、インキュベートする。
マー結合体を調製する一般的な方法では、コラーゲン繊
維を含有するコラーゲン懸濁液(ここで、このコラーゲ
ン繊維の少なくとも80%は、約10ミクロンまたはそれ以
下の繊維サイズを有する)を、親水性合成ポリマーの溶
液と混合し、このコラーゲンと合成ポリマーとの間で共
有結合が形成されるのに充分な時間にわたって、インキ
ュベートする。これに関連した方法では、約6以下のp
Hを有する再沈澱したコラーゲンの懸濁液を、親水性合
成ポリマーの溶液と混合し、このコラーゲンと合成ポリ
マーとの間で共有結合が形成されるのに充分な時間にわ
たって、インキュベートする。
【0184】本発明の改良されたコラーゲン−合成ポリ
マー結合体を調製する好ましい一方法では、繊維状コラ
ーゲンの懸濁液を、約pH5以下(好ましくは、約pH3
と約pH5の間)に調整し、繊維分解を起こすのに充分
な時間にわたって、インキュベートし、約pH5と約p
H6との間に再調整し、そして所望の繊維サイズを得る
のに充分な時間にわたって、インキュベートし、次い
で、約pH6と約pH9との間(好ましくは、約pH6.5
と約pH8との間、最も好ましくは、pH7)に再調整
し、すぐに、官能的に活性化したPEG溶液と混合して、
架橋させる。このコラーゲンと活性化したポリエチレン
グリコールとの完全な架橋は、この方法を用いて、一般
に室温でおよそ20〜40分間以内で、行われる。
マー結合体を調製する好ましい一方法では、繊維状コラ
ーゲンの懸濁液を、約pH5以下(好ましくは、約pH3
と約pH5の間)に調整し、繊維分解を起こすのに充分
な時間にわたって、インキュベートし、約pH5と約p
H6との間に再調整し、そして所望の繊維サイズを得る
のに充分な時間にわたって、インキュベートし、次い
で、約pH6と約pH9との間(好ましくは、約pH6.5
と約pH8との間、最も好ましくは、pH7)に再調整
し、すぐに、官能的に活性化したPEG溶液と混合して、
架橋させる。このコラーゲンと活性化したポリエチレン
グリコールとの完全な架橋は、この方法を用いて、一般
に室温でおよそ20〜40分間以内で、行われる。
【0185】他の好ましい方法では、繊維状コラーゲン
の懸濁液を、約pH5以下(好ましくは、約pH3と約p
H5の間)に調整し、繊維分解を起こすのに充分な時間
にわたって、インキュベートし、約pH5と約pH6の間
に再調整し、そして所望の繊維サイズを得るのに充分な
時間にわたって、インキュベートし、次いで、官能的に
活性化したPEG溶液と混合して、架橋させる。このコラ
ーゲンと活性化したポリエチレングリコールとの完全な
架橋には、この方法を用いて、一般に室温で最低で2時
間を要する。
の懸濁液を、約pH5以下(好ましくは、約pH3と約p
H5の間)に調整し、繊維分解を起こすのに充分な時間
にわたって、インキュベートし、約pH5と約pH6の間
に再調整し、そして所望の繊維サイズを得るのに充分な
時間にわたって、インキュベートし、次いで、官能的に
活性化したPEG溶液と混合して、架橋させる。このコラ
ーゲンと活性化したポリエチレングリコールとの完全な
架橋には、この方法を用いて、一般に室温で最低で2時
間を要する。
【0186】所望ならば、繊維状コラーゲン出発物質の
pHを5より低く(好ましくは、約3と約5との間)に
調整し、この物質を、0〜8℃で数時間インキュベート
し、次いで、このコラーゲンのpHを、約pH6と約p
H9との間(好ましくは、約pH6.5と約pH8との間、
最も好ましくは、pH7)に再調整し、そして繊維の形
成を防止するために、0〜8℃の氷浴中で、このコラー
ゲンと活性化したPEGの溶液とをすぐに混合することに
より、非繊維状コラーゲン−合成ポリマー結合体を製造
できる。他方、このコラーゲン溶液自体のpHを中性に
するよりもむしろ、このコラーゲンを、約8〜約9.5の
範囲内のpHを有する活性化したPEGの溶液と混合し
て、この反応混合物のpHを中性化してもよい。非繊維
状コラーゲン−合成ポリマー結合体は、光学的に透明で
あり、種々の眼科用デバイスを処方するのに使用され得
る。
pHを5より低く(好ましくは、約3と約5との間)に
調整し、この物質を、0〜8℃で数時間インキュベート
し、次いで、このコラーゲンのpHを、約pH6と約p
H9との間(好ましくは、約pH6.5と約pH8との間、
最も好ましくは、pH7)に再調整し、そして繊維の形
成を防止するために、0〜8℃の氷浴中で、このコラー
ゲンと活性化したPEGの溶液とをすぐに混合することに
より、非繊維状コラーゲン−合成ポリマー結合体を製造
できる。他方、このコラーゲン溶液自体のpHを中性に
するよりもむしろ、このコラーゲンを、約8〜約9.5の
範囲内のpHを有する活性化したPEGの溶液と混合し
て、この反応混合物のpHを中性化してもよい。非繊維
状コラーゲン−合成ポリマー結合体は、光学的に透明で
あり、種々の眼科用デバイスを処方するのに使用され得
る。
【0187】光学的な透明性/不透明性は、コラーゲン
繊維のサイズの関数である。すなわち、この繊維が大き
くなるほど、その組成物は不透明となる。従って、小さ
い繊維の比較的均一な集団(すなわち、このコラーゲン
繊維の少なくとも80%が、約9.0ミクロンまたはそれ以
下、好ましくは、8.5ミクロンまたはそれ以下の繊維サ
イズを有する)を含有するコラーゲンは、いくぶん半透
明である。そのコラーゲン繊維の少なくとも80%が約8.
0ミクロンまたはそれ以下の繊維サイズを有するコラー
ゲン組成物は、光学的に透明である。
繊維のサイズの関数である。すなわち、この繊維が大き
くなるほど、その組成物は不透明となる。従って、小さ
い繊維の比較的均一な集団(すなわち、このコラーゲン
繊維の少なくとも80%が、約9.0ミクロンまたはそれ以
下、好ましくは、8.5ミクロンまたはそれ以下の繊維サ
イズを有する)を含有するコラーゲンは、いくぶん半透
明である。そのコラーゲン繊維の少なくとも80%が約8.
0ミクロンまたはそれ以下の繊維サイズを有するコラー
ゲン組成物は、光学的に透明である。
【0188】本発明の改良されたコラーゲン−合成ポリ
マー結合体を調製する他の方法では、そのコラーゲン繊
維の少なくとも80%が約10ミクロンまたはそれ以下の繊
維サイズを有するようにこのコラーゲンの繊維サイズを
低くするのに充分な量で、約6と約9との間の範囲内の
pHを有する繊維状コラーゲンの懸濁液に、塩化ナトリ
ウムのような塩を添加する。次いで、このコラーゲン
を、親水性合成ポリマーの溶液と混合し、このコラーゲ
ンと合成ポリマーとの間で共有結合を形成するのに充分
な時間にわたって、インキュベートする。
マー結合体を調製する他の方法では、そのコラーゲン繊
維の少なくとも80%が約10ミクロンまたはそれ以下の繊
維サイズを有するようにこのコラーゲンの繊維サイズを
低くするのに充分な量で、約6と約9との間の範囲内の
pHを有する繊維状コラーゲンの懸濁液に、塩化ナトリ
ウムのような塩を添加する。次いで、このコラーゲン
を、親水性合成ポリマーの溶液と混合し、このコラーゲ
ンと合成ポリマーとの間で共有結合を形成するのに充分
な時間にわたって、インキュベートする。
【0189】コラーゲンをPEGに共有結合で結合する方
法は、1992年11月10日に発行された共同所有のRheeらの
米国特許第5,162,430号に、さらに詳細に記述されてい
る。
法は、1992年11月10日に発行された共同所有のRheeらの
米国特許第5,162,430号に、さらに詳細に記述されてい
る。
【0190】(使用および投与)本発明の改良されたコ
ラーゲン−合成ポリマー結合体は、種々の形状に成形さ
れて、異なる治療用途に用いる種々の成形移植物が製造
される。例えば、この結合体は、体内の血管管腔および
非血管管腔の両方で使用する管の形状に、形成し得る。
管を形成する一般的な方法では、実質的な架橋が起こる
前に、コラーゲンおよび官能的に活性化した親水性の合
成ポリマーを含有する溶液に、心棒を漬ける。次いで、
このコラーゲンおよび合成ポリマーを架橋して、ゲルを
形成する。このコラーゲンおよび合成ポリマー結合体
を、この心棒上で乾燥する。一旦乾燥すると、得られた
コラーゲン−合成ポリマーの管は、この心棒から容易に
押し出される。この管を乾燥状態で保存し、次いで、無
菌水ですすぐことにより、使用のすぐ前に再吸水し得
る。この合成ポリマーは親水性なので、この再吸水した
管は、最初の大きさまで膨張する。
ラーゲン−合成ポリマー結合体は、種々の形状に成形さ
れて、異なる治療用途に用いる種々の成形移植物が製造
される。例えば、この結合体は、体内の血管管腔および
非血管管腔の両方で使用する管の形状に、形成し得る。
管を形成する一般的な方法では、実質的な架橋が起こる
前に、コラーゲンおよび官能的に活性化した親水性の合
成ポリマーを含有する溶液に、心棒を漬ける。次いで、
このコラーゲンおよび合成ポリマーを架橋して、ゲルを
形成する。このコラーゲンおよび合成ポリマー結合体
を、この心棒上で乾燥する。一旦乾燥すると、得られた
コラーゲン−合成ポリマーの管は、この心棒から容易に
押し出される。この管を乾燥状態で保存し、次いで、無
菌水ですすぐことにより、使用のすぐ前に再吸水し得
る。この合成ポリマーは親水性なので、この再吸水した
管は、最初の大きさまで膨張する。
【0191】改良されたコラーゲン−合成ポリマーの管
を製造する別の方法では、このコラーゲンおよび活性化
した合成ポリマーを、架橋の前に、中空の円筒状の型に
押し出しする。このコラーゲンおよび合成ポリマーを、
この型内で架橋させる。得られた管は、水和した形状で
型から除去するか、または型内に静置したままで、乾燥
し得る。
を製造する別の方法では、このコラーゲンおよび活性化
した合成ポリマーを、架橋の前に、中空の円筒状の型に
押し出しする。このコラーゲンおよび合成ポリマーを、
この型内で架橋させる。得られた管は、水和した形状で
型から除去するか、または型内に静置したままで、乾燥
し得る。
【0192】この改良されたコラーゲン−合成ポリマー
の管は、血管の移植またはステント、または他の、体内
(例えば、生殖系または泌尿器系)の損傷を受けたまた
は欠陥のある非血管管腔(例えば、損傷を受けたファロ
ピウス管または尿管)の代替物を製造するのに、使用さ
れ得る。コラーゲン−合成ポリマー結合体から構成され
る管を製造する方法は、1992年12月2日に出願され、本
出願の出願時に審査中であって後に特許登録された米国
特許出願第07/985,680号に、さらに詳細に記述されてい
る。
の管は、血管の移植またはステント、または他の、体内
(例えば、生殖系または泌尿器系)の損傷を受けたまた
は欠陥のある非血管管腔(例えば、損傷を受けたファロ
ピウス管または尿管)の代替物を製造するのに、使用さ
れ得る。コラーゲン−合成ポリマー結合体から構成され
る管を製造する方法は、1992年12月2日に出願され、本
出願の出願時に審査中であって後に特許登録された米国
特許出願第07/985,680号に、さらに詳細に記述されてい
る。
【0193】この改良されたコラーゲン−合成ポリマー
結合体はまた、他のタイプの成形移植物(例えば、人工
臓器または心臓弁)を製造するためにも、使用され得
る。成形移植物を製造する一般的な方法では、このコラ
ーゲンおよび官能的に活性化した合成ポリマーを混合
し、このコラーゲンとポリマーの間で実質的な架橋が起
こる前に、所望のサイズおよび形状を有する型にキャス
トする。このコラーゲンおよび合成ポリマーを、この型
内でインキュベートし架橋する。共有結合で架橋した物
質は、吸水状態または脱水状態のいずれかで、この型か
らはずし得る。得られた成形された移植物は、好都合に
は、乾燥形状で保存し、患者の体内に移植する前に、再
び吸水し得る。
結合体はまた、他のタイプの成形移植物(例えば、人工
臓器または心臓弁)を製造するためにも、使用され得
る。成形移植物を製造する一般的な方法では、このコラ
ーゲンおよび官能的に活性化した合成ポリマーを混合
し、このコラーゲンとポリマーの間で実質的な架橋が起
こる前に、所望のサイズおよび形状を有する型にキャス
トする。このコラーゲンおよび合成ポリマーを、この型
内でインキュベートし架橋する。共有結合で架橋した物
質は、吸水状態または脱水状態のいずれかで、この型か
らはずし得る。得られた成形された移植物は、好都合に
は、乾燥形状で保存し、患者の体内に移植する前に、再
び吸水し得る。
【0194】この改良されたコラーゲン−合成ポリマー
結合体はまた、体内での移植用の移植物(これには、骨
および関節の補填物、動脈瘤の治療用のコイル巻したプ
ラチナ製ワイヤー、胸部移植片、カテーテル、人工臓
器、血管移植片(例えば、Dacron(登録商標)およびTe
flon(登録商標)移植片)およびステント、縫合、およ
び人工靱帯または人工腱が含まれるが、これらに限定さ
れない)を被覆するのに、使用され得る。被覆した移植
物を調製するためには、比較的均一で制御された繊維サ
イズ分布を有するコラーゲンと官能的に活性化した合成
ポリマーとが混合される。この移植物は、実質的な架橋
が達成される前に、このコラーゲン−合成ポリマー溶液
に浸漬する。浸漬ができないなら、このコラーゲン−合
成ポリマー溶液を、他の適切な方法(例えば、塗装また
ははけ塗)により、この移植物の表面に塗布してもよ
い。このコラーゲンおよび合成ポリマーは、この移植物
の表面で架橋し、乾燥される。この被覆した移植物は、
脱水状態の被覆と共に、移植され得る。移植後すぐに、
このコラーゲン−合成ポリマーの被覆は、再吸水して膨
張し、従来の被覆移植物よりも周囲の組織によくに適合
するようになる。移植物をコラーゲン−合成ポリマー結
合体で被覆する方法は、1992年12月2日に出願され係属
中の米国特許出願第07/984,933号に、さらに詳細に記述
されている。
結合体はまた、体内での移植用の移植物(これには、骨
および関節の補填物、動脈瘤の治療用のコイル巻したプ
ラチナ製ワイヤー、胸部移植片、カテーテル、人工臓
器、血管移植片(例えば、Dacron(登録商標)およびTe
flon(登録商標)移植片)およびステント、縫合、およ
び人工靱帯または人工腱が含まれるが、これらに限定さ
れない)を被覆するのに、使用され得る。被覆した移植
物を調製するためには、比較的均一で制御された繊維サ
イズ分布を有するコラーゲンと官能的に活性化した合成
ポリマーとが混合される。この移植物は、実質的な架橋
が達成される前に、このコラーゲン−合成ポリマー溶液
に浸漬する。浸漬ができないなら、このコラーゲン−合
成ポリマー溶液を、他の適切な方法(例えば、塗装また
ははけ塗)により、この移植物の表面に塗布してもよ
い。このコラーゲンおよび合成ポリマーは、この移植物
の表面で架橋し、乾燥される。この被覆した移植物は、
脱水状態の被覆と共に、移植され得る。移植後すぐに、
このコラーゲン−合成ポリマーの被覆は、再吸水して膨
張し、従来の被覆移植物よりも周囲の組織によくに適合
するようになる。移植物をコラーゲン−合成ポリマー結
合体で被覆する方法は、1992年12月2日に出願され係属
中の米国特許出願第07/984,933号に、さらに詳細に記述
されている。
【0195】本発明の改良されたコラーゲン−合成ポリ
マー結合体はまた、種々の医療用途(例えば、付着防止
またはガイドされた組織の再生)で使用する膜に形成さ
れ得る。膜の調製は、コラーゲンおよび官能的に活性化
した合成ポリマーを含有する溶液を、薄層として、平板
なシート状容器の底部にキャストし、このコラーゲンお
よびポリマーを架橋させ、次いで、必要に応じて、得ら
れた薄膜を凍結乾燥することにより、行われる。
マー結合体はまた、種々の医療用途(例えば、付着防止
またはガイドされた組織の再生)で使用する膜に形成さ
れ得る。膜の調製は、コラーゲンおよび官能的に活性化
した合成ポリマーを含有する溶液を、薄層として、平板
なシート状容器の底部にキャストし、このコラーゲンお
よびポリマーを架橋させ、次いで、必要に応じて、得ら
れた薄膜を凍結乾燥することにより、行われる。
【0196】本発明に従って調製した非繊維状コラーゲ
ン−合成ポリマー結合体は、その光学的な透明性のため
に、眼科用途(例えば、角膜レンズ、薬剤送達用の角膜
シールド、または人工角膜およびレンズ)で使用する種
々のデバイスを調製するために、使用され得る。
ン−合成ポリマー結合体は、その光学的な透明性のため
に、眼科用途(例えば、角膜レンズ、薬剤送達用の角膜
シールド、または人工角膜およびレンズ)で使用する種
々のデバイスを調製するために、使用され得る。
【0197】このコラーゲン−合成ポリマー結合体と、
適切な量の薬学的に受容可能な液体の担体とを混合する
ことにより、注入可能な流体処方物を調製し得る。この
コラーゲン−合成ポリマー結合体の注入可能な処方物
は、一般に、約10〜約120mg/ml、好ましくは、約20〜約
90mg/ml、最も好ましくは、約30〜約70mg/mlの範囲内の
コラーゲン濃度を有する。注入可能な組成物は、生体外
で完全に架橋し得るか、または生体外で部分的に架橋さ
れ、次いで、インサイチュで、患者自身のコラーゲンと
さらに架橋されて、その移植物を一定位置にアンカーす
る。コラーゲン−合成ポリマー結合体を含有するインサ
イチュで架橋可能な移植物という概念は、共同所有の米
国特許第5,162,430号に、さらに詳細に述べられてい
る。
適切な量の薬学的に受容可能な液体の担体とを混合する
ことにより、注入可能な流体処方物を調製し得る。この
コラーゲン−合成ポリマー結合体の注入可能な処方物
は、一般に、約10〜約120mg/ml、好ましくは、約20〜約
90mg/ml、最も好ましくは、約30〜約70mg/mlの範囲内の
コラーゲン濃度を有する。注入可能な組成物は、生体外
で完全に架橋し得るか、または生体外で部分的に架橋さ
れ、次いで、インサイチュで、患者自身のコラーゲンと
さらに架橋されて、その移植物を一定位置にアンカーす
る。コラーゲン−合成ポリマー結合体を含有するインサ
イチュで架橋可能な移植物という概念は、共同所有の米
国特許第5,162,430号に、さらに詳細に述べられてい
る。
【0198】生物学的に活性な分子(例えば、増殖因子
およびサイトカイン)は、本発明の改良されたコラーゲ
ン−合成ポリマー結合体を含有する成形された移植物お
よび注入可能な処方物に、必要に応じて、配合され得
る。生物学的に活性な分子を含有する注入可能なコラー
ゲン−合成ポリマー処方物は、活性試薬のための効果的
な徐放性送達システムとして、機能し得る。
およびサイトカイン)は、本発明の改良されたコラーゲ
ン−合成ポリマー結合体を含有する成形された移植物お
よび注入可能な処方物に、必要に応じて、配合され得
る。生物学的に活性な分子を含有する注入可能なコラー
ゲン−合成ポリマー処方物は、活性試薬のための効果的
な徐放性送達システムとして、機能し得る。
【0199】このコラーゲン−合成ポリマー結合体を含
有する移植物の被覆はまた、この移植物の宿主組織への
アンカーを促進する増殖因子(例えば骨補填物の場合、
1種またはそれ以上の骨形態形成タンパク質または骨原
性因子)を含有し得る。臓器間での組織の内殖を防止す
る因子は、付着防止に使用する膜に配合され得る。
有する移植物の被覆はまた、この移植物の宿主組織への
アンカーを促進する増殖因子(例えば骨補填物の場合、
1種またはそれ以上の骨形態形成タンパク質または骨原
性因子)を含有し得る。臓器間での組織の内殖を防止す
る因子は、付着防止に使用する膜に配合され得る。
【0200】生物学的に活性な試薬は、実質的な架橋が
起こる前に、このコラーゲンおよび官能的に活性化した
合成ポリマーと混合され得、その結果、このコラーゲン
−合成ポリマー結合体内での、試薬の均一な分散が起こ
る。あるいは、この試薬は、二官能的にまたは多官能的
に活性化した合成ポリマーによって、このコラーゲン−
合成ポリマー結合体に共有結合で架橋され得る。生物学
的に活性な分子、および異なる生物学的に活性な分子の
適切な組み合わせを配合することにより、デバイスまた
は移植物の正常組織へのアンカー、再成長およびリモデ
リングが促進され得る。生物学的に活性な試薬(例え
ば、増殖因子)は、コラーゲン−合成ポリマー結合体に
結合している間、その活性を保持していることが明らか
となっている。この移植物に生物学的に活性な分子を拘
束することにより、所望の効果を得るのに必要な生物学
的に活性な分子の量は、実質的に低減される。生物学的
に活性な分子(例えば、サイトカインまたは増殖因子)
を含有するデバイスは、効果的に制御された放出薬剤送
達システムとして、役立ち得る。このコラーゲンと合成
ポリマーとの間の化学結合を変えることにより、この生
物学的に活性な分子の放出に関する効果を変えることが
できる。例えば、「エステル」結合を用いるとき、この
結合は、生理学的な条件下で容易に破壊され、この生物
学的に活性な分子のマトリックスからの徐放を可能にす
る。しかしながら、「エーテル」結合を用いるとき、こ
の結合は容易に破壊されず、この生物学的に活性な分子
は、その活性部位を曝して長期間にわたって一定位置で
残留し、タンパク質の活性部位に対する本来の基質に生
体効果を与える。この生物学的に活性な分子の放出に関
する効果を変化させるために、異なる結合を有する結合
体の混合物を含有させることができる。すなわち、所望
の放出速度を得るために、徐放効果または制御された放
出効果を変更し得る。コラーゲン−合成ポリマー結合体
に生物学的に活性な試薬を共有結合で結合する方法は、
共同所有の米国特許第5,162,430号に、さらに詳細に記
述されている。
起こる前に、このコラーゲンおよび官能的に活性化した
合成ポリマーと混合され得、その結果、このコラーゲン
−合成ポリマー結合体内での、試薬の均一な分散が起こ
る。あるいは、この試薬は、二官能的にまたは多官能的
に活性化した合成ポリマーによって、このコラーゲン−
合成ポリマー結合体に共有結合で架橋され得る。生物学
的に活性な分子、および異なる生物学的に活性な分子の
適切な組み合わせを配合することにより、デバイスまた
は移植物の正常組織へのアンカー、再成長およびリモデ
リングが促進され得る。生物学的に活性な試薬(例え
ば、増殖因子)は、コラーゲン−合成ポリマー結合体に
結合している間、その活性を保持していることが明らか
となっている。この移植物に生物学的に活性な分子を拘
束することにより、所望の効果を得るのに必要な生物学
的に活性な分子の量は、実質的に低減される。生物学的
に活性な分子(例えば、サイトカインまたは増殖因子)
を含有するデバイスは、効果的に制御された放出薬剤送
達システムとして、役立ち得る。このコラーゲンと合成
ポリマーとの間の化学結合を変えることにより、この生
物学的に活性な分子の放出に関する効果を変えることが
できる。例えば、「エステル」結合を用いるとき、この
結合は、生理学的な条件下で容易に破壊され、この生物
学的に活性な分子のマトリックスからの徐放を可能にす
る。しかしながら、「エーテル」結合を用いるとき、こ
の結合は容易に破壊されず、この生物学的に活性な分子
は、その活性部位を曝して長期間にわたって一定位置で
残留し、タンパク質の活性部位に対する本来の基質に生
体効果を与える。この生物学的に活性な分子の放出に関
する効果を変化させるために、異なる結合を有する結合
体の混合物を含有させることができる。すなわち、所望
の放出速度を得るために、徐放効果または制御された放
出効果を変更し得る。コラーゲン−合成ポリマー結合体
に生物学的に活性な試薬を共有結合で結合する方法は、
共同所有の米国特許第5,162,430号に、さらに詳細に記
述されている。
【0201】
【実施例】以下の実施例は、これらの結合体、組成物お
よびデバイスの好ましい実施態様をいかにして製造する
かの完全な開示および記述を、当業者に提供するために
示し、本発明者が発明と見なす範囲を限定する意図はな
い。使用する数値(例えば、量、温度、分子量など)に
関して、精度を確実にする努力がなされているものの、
一定の実験誤差および偏差は、考慮すべきである。他に
指示がなければ、部は重量部、分子量は重量平均分子
量、温度は摂氏であり、そして圧力は大気圧またはそれ
に近い。
よびデバイスの好ましい実施態様をいかにして製造する
かの完全な開示および記述を、当業者に提供するために
示し、本発明者が発明と見なす範囲を限定する意図はな
い。使用する数値(例えば、量、温度、分子量など)に
関して、精度を確実にする努力がなされているものの、
一定の実験誤差および偏差は、考慮すべきである。他に
指示がなければ、部は重量部、分子量は重量平均分子
量、温度は摂氏であり、そして圧力は大気圧またはそれ
に近い。
【0202】実施例1 (改良されたコラーゲン−合成ポリマー結合体の調製)
アテロペプチド繊維状コラーゲン(70mg/mlのコラーゲ
ン濃度を有する)10グラムを、0℃の氷浴中にて、全体
で1.8mlの0.1M HClを200μlずつ添加することにより、
pH4.5まで酸性化した。この酸性化したコラーゲン
を、続いて、全体で7mlの0.02M リン酸緩衝液(pH1
0.5)を塩なしで添加することにより、およそpH5まで
調整し、次いで、0.4mlの0.2M NaOHを添加することによ
り、およそpH6まで調整した。得られたコラーゲンを
冷蔵庫に入れ、4℃で一晩(およそ16時間)インキュベ
ートした。一晩のインキュベート後、測定により、この
コラーゲン懸濁液のpHは、およそ5.5であった。
アテロペプチド繊維状コラーゲン(70mg/mlのコラーゲ
ン濃度を有する)10グラムを、0℃の氷浴中にて、全体
で1.8mlの0.1M HClを200μlずつ添加することにより、
pH4.5まで酸性化した。この酸性化したコラーゲン
を、続いて、全体で7mlの0.02M リン酸緩衝液(pH1
0.5)を塩なしで添加することにより、およそpH5まで
調整し、次いで、0.4mlの0.2M NaOHを添加することによ
り、およそpH6まで調整した。得られたコラーゲンを
冷蔵庫に入れ、4℃で一晩(およそ16時間)インキュベ
ートした。一晩のインキュベート後、測定により、この
コラーゲン懸濁液のpHは、およそ5.5であった。
【0203】10mgのSG-PEGを0.1mlのPBSに添加すること
により、二官能的に活性化したSG-PEG(MW〜3400)の溶
液を調製した。コラーゲン(pH5.5)0.9mlを、室温で
シリンジ−シリンジ混合を用いて、この二官能的に活性
化したSG-PEG溶液0.1mlと混合した。このPEG−コラーゲ
ン材料を、続いて、2cm×1cm×0.5mmの寸法を有する
長方形の型に押し出した。この型内でのPEG−コラーゲ
ン材料の完全な架橋は、およそ4〜5時間以内で行われ
ることが分かった。この架橋した材料を、室温で一晩乾
燥した。
により、二官能的に活性化したSG-PEG(MW〜3400)の溶
液を調製した。コラーゲン(pH5.5)0.9mlを、室温で
シリンジ−シリンジ混合を用いて、この二官能的に活性
化したSG-PEG溶液0.1mlと混合した。このPEG−コラーゲ
ン材料を、続いて、2cm×1cm×0.5mmの寸法を有する
長方形の型に押し出した。この型内でのPEG−コラーゲ
ン材料の完全な架橋は、およそ4〜5時間以内で行われ
ることが分かった。この架橋した材料を、室温で一晩乾
燥した。
【0204】実施例2 (改良されたコラーゲン−合成ポリマー結合体の調製)
実施例1の第一段落に記述のように、コラーゲンを、お
よそpH5.5に調整した。10mgのSG-PEGを0.1mlのPBSに
添加することにより、二官能的に活性化したSG-PEGの溶
液を調製した。上記コラーゲン0.9mlを、室温でシリン
ジ−シリンジ混合を用いて、0.05mlの0.2M NaOHと混合
し、そのpHを7に中和した。この中和したコラーゲン
を、1本のシリンジに移し、すぐに、シリンジ−シリン
ジ混合を用いて、0.1mlの二官能的に活性化したSG-PEG
溶液と混合した。このPEG−コラーゲン材料を、続い
て、2cm×1cm×0.5mmの寸法を有する長方形の型に押
し出した。この型内でのPEG−コラーゲン物質の完全な
架橋は、室温にて、およそ30分間以内で行われることが
分かった。この架橋した材料を室温で一晩乾燥した。
実施例1の第一段落に記述のように、コラーゲンを、お
よそpH5.5に調整した。10mgのSG-PEGを0.1mlのPBSに
添加することにより、二官能的に活性化したSG-PEGの溶
液を調製した。上記コラーゲン0.9mlを、室温でシリン
ジ−シリンジ混合を用いて、0.05mlの0.2M NaOHと混合
し、そのpHを7に中和した。この中和したコラーゲン
を、1本のシリンジに移し、すぐに、シリンジ−シリン
ジ混合を用いて、0.1mlの二官能的に活性化したSG-PEG
溶液と混合した。このPEG−コラーゲン材料を、続い
て、2cm×1cm×0.5mmの寸法を有する長方形の型に押
し出した。この型内でのPEG−コラーゲン物質の完全な
架橋は、室温にて、およそ30分間以内で行われることが
分かった。この架橋した材料を室温で一晩乾燥した。
【0205】実施例3 (二官能的に活性化したSG-PEGの加水分解の1次速度定
数の決定)SG-PEG(MW〜3400)上の活性基の加水分解
を、pH5.2、7.5および8.5で測定した。測定は表1に
示す条件下にて、HPLCによって行った。
数の決定)SG-PEG(MW〜3400)上の活性基の加水分解
を、pH5.2、7.5および8.5で測定した。測定は表1に
示す条件下にて、HPLCによって行った。
【0206】
【表1】
【0207】二官能的に活性化したSG-PEG(MW3400)1
5.0mgを、適切なpH(5.2、7.5または8.5)の、0.2M
リン酸緩衝液3mlに添加した。得られた溶液を混合し
た。20μlの各溶液を、室温でこのカラムに注入した。
二官能的に活性化したSG-PEGのピーク保持時間は、17分
間と測定された。二官能的に活性化したSG-PEGの加水分
解の1次速度定数(Kh)を、pH5.2、7.5および8.5で
算出し、そして表2に示した。
5.0mgを、適切なpH(5.2、7.5または8.5)の、0.2M
リン酸緩衝液3mlに添加した。得られた溶液を混合し
た。20μlの各溶液を、室温でこのカラムに注入した。
二官能的に活性化したSG-PEGのピーク保持時間は、17分
間と測定された。二官能的に活性化したSG-PEGの加水分
解の1次速度定数(Kh)を、pH5.2、7.5および8.5で
算出し、そして表2に示した。
【0208】
【表2】
【0209】実施例4 (制御された繊維サイズ分布を有するコラーゲンのDSC
測定)それぞれ、pH3.0、4.0、5.0、5.5および6.3
の、再沈澱したコラーゲン試料を調製するために、pH
7.2の繊維状コラーゲン(コラーゲン濃度35mg/ml)を用
いた。上記pH3.0のコラーゲン試料は、10mlの繊維状
コラーゲンと、0.6mlの1M HClとを混合することによ
り、調製した。上記pH6.3試料は、10mlの繊維状コラ
ーゲンと、0.15mlの1M HClとを混合することにより、
調製した。上記pH4.0試料は、1mlのpH3コラーゲン
試料と、1mlのpH6.3試料とを混合することにより、
調製した。上記pH5.0試料は、1mlのpH3.0試料と、
2mlのpH6.3試料とを混合することにより、調製し
た。上記pH5.5試料は、1mlのpH5.0試料と、0.4ml
のpH6.3試料とを混合することにより、調製した。コ
ラーゲンに対する塩の効果を測定するために、0.26MのN
aClを含有させて、さらに、pH7.2の試料を調製した。
測定)それぞれ、pH3.0、4.0、5.0、5.5および6.3
の、再沈澱したコラーゲン試料を調製するために、pH
7.2の繊維状コラーゲン(コラーゲン濃度35mg/ml)を用
いた。上記pH3.0のコラーゲン試料は、10mlの繊維状
コラーゲンと、0.6mlの1M HClとを混合することによ
り、調製した。上記pH6.3試料は、10mlの繊維状コラ
ーゲンと、0.15mlの1M HClとを混合することにより、
調製した。上記pH4.0試料は、1mlのpH3コラーゲン
試料と、1mlのpH6.3試料とを混合することにより、
調製した。上記pH5.0試料は、1mlのpH3.0試料と、
2mlのpH6.3試料とを混合することにより、調製し
た。上記pH5.5試料は、1mlのpH5.0試料と、0.4ml
のpH6.3試料とを混合することにより、調製した。コ
ラーゲンに対する塩の効果を測定するために、0.26MのN
aClを含有させて、さらに、pH7.2の試料を調製した。
【0210】7個のコラーゲン試料を、示差走査熱量測
定(DSC)を用いて比較した。DSC測定は、それぞれ、p
H3.0、4.0、5.0、5.5、6.3、7.2および7.2(0.26M NaC
lを有する)のコラーゲン試料について、表3および図
1〜図7に提示する。
定(DSC)を用いて比較した。DSC測定は、それぞれ、p
H3.0、4.0、5.0、5.5、6.3、7.2および7.2(0.26M NaC
lを有する)のコラーゲン試料について、表3および図
1〜図7に提示する。
【0211】
【表3】
【0212】示差走査熱量測定は、繊維状コラーゲンの
変性による転移を測定するために、用いられる。上の表
3、および図1〜図7に示すように、このコラーゲンの
融点について、pH5.5から6.3まで、7.2までには、僅
かな増加がある。pHが増すにつれて、高温側に、ショ
ルダーが加わり、繊維形成が進行していることが示され
る。他方、pH3.0、4.0および5.0のコラーゲン試料のD
SC測定は、広い温度範囲にわたるピークを示し、コラー
ゲン組成物のpHが増すにつれて、非繊維状コラーゲン
から小さな繊維へと繊維形成が進行していることを示
す。0.26M NaClを含有するpH7.2のコラーゲン試料のD
SC測定は、図7で示され、ここで2種の主要な吸熱を伴
う複数の変性温度を有することが示され、これは、塩に
よるこのコラーゲン繊維構造の崩壊およびこのコラーゲ
ン繊維の部分分解を示すことに注目すべきである。
変性による転移を測定するために、用いられる。上の表
3、および図1〜図7に示すように、このコラーゲンの
融点について、pH5.5から6.3まで、7.2までには、僅
かな増加がある。pHが増すにつれて、高温側に、ショ
ルダーが加わり、繊維形成が進行していることが示され
る。他方、pH3.0、4.0および5.0のコラーゲン試料のD
SC測定は、広い温度範囲にわたるピークを示し、コラー
ゲン組成物のpHが増すにつれて、非繊維状コラーゲン
から小さな繊維へと繊維形成が進行していることを示
す。0.26M NaClを含有するpH7.2のコラーゲン試料のD
SC測定は、図7で示され、ここで2種の主要な吸熱を伴
う複数の変性温度を有することが示され、これは、塩に
よるこのコラーゲン繊維構造の崩壊およびこのコラーゲ
ン繊維の部分分解を示すことに注目すべきである。
【0213】実施例5 (再沈澱したコラーゲン組成物の繊維サイズ分布)出発
物質としてpH7.3の繊維状コラーゲン(35mg/mlのコラ
ーゲン濃度)を用いて、上の実施例4に記述のように、
それぞれ、pH3.0、4.0、5.0、5.5および6.3の、再沈
澱コラーゲン試料を調製した。この試料の所望のpHを
維持しつつ、繊維サイズ分析に対して充分に希薄な試料
を提供するために、このコラーゲン試料を、以下のよう
な種々の緩衝液中にて、0.003%(w/v)固形分の濃度ま
で希釈した:pH3.0コラーゲン試料を、0.1M HClの緩
衝液中で希釈した。pH4.0の試料を、0.001M NaAc/HA
c緩衝液中で希釈した。pH5.0の試料を、0.02M NaAc/
HAc緩衝液中で希釈した。pH5.5、6.3および7.3の試料
を、全て、0.02M Na2HPO4/NaH2PO4緩衝液中で希釈し
た。コラーゲンの繊維サイズ分布に対する塩の効果を測
定するために、さらにpH7.3の試料を、0.26M NaClを
添加して、0.02M Na2HPO4/NaH2PO4緩衝液中で希釈し
た。
物質としてpH7.3の繊維状コラーゲン(35mg/mlのコラ
ーゲン濃度)を用いて、上の実施例4に記述のように、
それぞれ、pH3.0、4.0、5.0、5.5および6.3の、再沈
澱コラーゲン試料を調製した。この試料の所望のpHを
維持しつつ、繊維サイズ分析に対して充分に希薄な試料
を提供するために、このコラーゲン試料を、以下のよう
な種々の緩衝液中にて、0.003%(w/v)固形分の濃度ま
で希釈した:pH3.0コラーゲン試料を、0.1M HClの緩
衝液中で希釈した。pH4.0の試料を、0.001M NaAc/HA
c緩衝液中で希釈した。pH5.0の試料を、0.02M NaAc/
HAc緩衝液中で希釈した。pH5.5、6.3および7.3の試料
を、全て、0.02M Na2HPO4/NaH2PO4緩衝液中で希釈し
た。コラーゲンの繊維サイズ分布に対する塩の効果を測
定するために、さらにpH7.3の試料を、0.26M NaClを
添加して、0.02M Na2HPO4/NaH2PO4緩衝液中で希釈し
た。
【0214】この7個のコラーゲン試料の繊維サイズ分
布を、AccuSizer(登録商標)770 Optical Particle Si
zer、Software C770、Version 2.0(Particle Sizing S
ystems inc.製、サンタバーバラ、カリフォルニア)を
用いて、光遮断により測定した。それぞれ、pH3.0、
4.0、5.0、5.5、6、7.2、および7.3(0.26M NaClを有す
る)のコラーゲン試料に対する繊維サイズ集団分布を、
図8〜図14に示す。表4には、各試料についての、数
−加重平均繊維サイズ(μm)を示す。表4はまた、各
試料について、繊維の80%が入る繊維サイズ(μm)を
示す。
布を、AccuSizer(登録商標)770 Optical Particle Si
zer、Software C770、Version 2.0(Particle Sizing S
ystems inc.製、サンタバーバラ、カリフォルニア)を
用いて、光遮断により測定した。それぞれ、pH3.0、
4.0、5.0、5.5、6、7.2、および7.3(0.26M NaClを有す
る)のコラーゲン試料に対する繊維サイズ集団分布を、
図8〜図14に示す。表4には、各試料についての、数
−加重平均繊維サイズ(μm)を示す。表4はまた、各
試料について、繊維の80%が入る繊維サイズ(μm)を
示す。
【0215】
【表4】
【0216】上の表4で示した繊維サイズ分布結果によ
り示されるように、pH3.0、4.0、5.0および5.5のコラ
ーゲン試料では、pHの増加に伴って、少しずつではあ
るが徐々に、その平均繊維サイズが増加する。対照的
に、pH6.3および7.3のコラーゲン試料では、平均繊維
サイズは大きく増加し、より低いpHの試料の平均繊維
サイズのほぼ2倍であり、これは約pH6で、繊維形成
が基本的に完結したことを示す。
り示されるように、pH3.0、4.0、5.0および5.5のコラ
ーゲン試料では、pHの増加に伴って、少しずつではあ
るが徐々に、その平均繊維サイズが増加する。対照的
に、pH6.3および7.3のコラーゲン試料では、平均繊維
サイズは大きく増加し、より低いpHの試料の平均繊維
サイズのほぼ2倍であり、これは約pH6で、繊維形成
が基本的に完結したことを示す。
【0217】0.26M NaClを有するpH7.3のコラーゲン
試料は、塩を有しないpH7.3試料と比較して、平均繊
維サイズの僅かな減少を示し、これは、塩が、このコラ
ーゲン分子が厚い繊維に集合するのを妨げたことを示
す。この組成物に添加した塩の量が増加すると、同様
に、さらに小さな平均コラーゲン繊維サイズが得られ
る。
試料は、塩を有しないpH7.3試料と比較して、平均繊
維サイズの僅かな減少を示し、これは、塩が、このコラ
ーゲン分子が厚い繊維に集合するのを妨げたことを示
す。この組成物に添加した塩の量が増加すると、同様
に、さらに小さな平均コラーゲン繊維サイズが得られ
る。
【0218】図8〜図11に示すように、pH3.0、4.
0、5.0および5.5コラーゲン試料は、比較的狭い繊維サ
イズ集団分布を有する。対照的に、それぞれ、pH6.3
および7.3のコラーゲン試料に対する図12および図1
3に示す繊維サイズ集団分布は、曲線の右手(遠い方)
末端に長いテールをひいて、かなり広く、これは、非常
に大きな繊維の存在を示す。0.26M NaClを有するpH7.
3コラーゲン試料の平均繊維サイズは、pH6.3および7.
3の試料の平均繊維サイズよりもやや低いものの、その
繊維サイズ集団分布も、図14に示すように、曲線の遠
い末端に長いテールを有し、これは、このコラーゲンの
塩による繊維分解が不完全であることを示す。上記と同
様に、さらに多くの塩を添加することにより、この繊維
サイズ集団分布曲線のテール部末端に入る大きな繊維を
排除する可能性がある。
0、5.0および5.5コラーゲン試料は、比較的狭い繊維サ
イズ集団分布を有する。対照的に、それぞれ、pH6.3
および7.3のコラーゲン試料に対する図12および図1
3に示す繊維サイズ集団分布は、曲線の右手(遠い方)
末端に長いテールをひいて、かなり広く、これは、非常
に大きな繊維の存在を示す。0.26M NaClを有するpH7.
3コラーゲン試料の平均繊維サイズは、pH6.3および7.
3の試料の平均繊維サイズよりもやや低いものの、その
繊維サイズ集団分布も、図14に示すように、曲線の遠
い末端に長いテールを有し、これは、このコラーゲンの
塩による繊維分解が不完全であることを示す。上記と同
様に、さらに多くの塩を添加することにより、この繊維
サイズ集団分布曲線のテール部末端に入る大きな繊維を
排除する可能性がある。
【0219】従来の市販の繊維状コラーゲン組成物は、
化学架橋試薬を用いた効率的な架橋に寄与しない非常に
大きな繊維を含む、不均一の繊維サイズ集団を有する傾
向にある。本発明は、比較的均一で、制御された繊維サ
イズ集団を有するコラーゲンを製造する好ましい方法を
開示する。このコラーゲンは、次いで、官能的に活性化
されたポリマー性グリコールのような親水性合成ポリマ
ーと共有結合し、独特の物理的性質および化学的性質を
有するコラーゲン−合成ポリマー結合体を生成する。得
られる結合体は種々の治療用途に使用するための、成形
された移植物または注入化能な処方を調製するために用
いられる。この結合体の組成物は、薬学的に受容可能な
液体の担体、および/または生物学的に活性な分子(増
殖因子、サイトカインなど)のような追加の成分を含み
得る。
化学架橋試薬を用いた効率的な架橋に寄与しない非常に
大きな繊維を含む、不均一の繊維サイズ集団を有する傾
向にある。本発明は、比較的均一で、制御された繊維サ
イズ集団を有するコラーゲンを製造する好ましい方法を
開示する。このコラーゲンは、次いで、官能的に活性化
されたポリマー性グリコールのような親水性合成ポリマ
ーと共有結合し、独特の物理的性質および化学的性質を
有するコラーゲン−合成ポリマー結合体を生成する。得
られる結合体は種々の治療用途に使用するための、成形
された移植物または注入化能な処方を調製するために用
いられる。この結合体の組成物は、薬学的に受容可能な
液体の担体、および/または生物学的に活性な分子(増
殖因子、サイトカインなど)のような追加の成分を含み
得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】pH3.0のコラーゲン組成物の示差走査熱量分
析(DSC)の結果を示す。
析(DSC)の結果を示す。
【図2】pH4.0に調整した図1のコラーゲン組成物のD
SCの結果を示す。
SCの結果を示す。
【図3】pH5.0に調整した図1のコラーゲン組成物のD
SCの結果を示す。
SCの結果を示す。
【図4】pH5.5に調整した図1のコラーゲン組成物のD
SCの結果を示す。
SCの結果を示す。
【図5】pH6.3に調整した図1のコラーゲン組成物のD
SCの結果を示す。
SCの結果を示す。
【図6】pH7.2に調整した図1のコラーゲン組成物のD
SCの結果を示す。
SCの結果を示す。
【図7】pH7.2に調整し0.26M NaClを添加した図1の
コラーゲン組成物のDSCの結果を示す。
コラーゲン組成物のDSCの結果を示す。
【図8】pH3.0のコラーゲン組成物の繊維サイズ集団
分布を示す。
分布を示す。
【図9】pH4.0に調整した図8のコラーゲン組成物の
繊維サイズ集団分布を示す。
繊維サイズ集団分布を示す。
【図10】pH5.0に調整した図8のコラーゲン組成物
の繊維サイズ集団分布を示す。
の繊維サイズ集団分布を示す。
【図11】pH5.5に調整した図8のコラーゲン組成物
の繊維サイズ集団分布を示す。
の繊維サイズ集団分布を示す。
【図12】pH6.3に調整した図8のコラーゲン組成物
の繊維サイズ集団分布を示す。
の繊維サイズ集団分布を示す。
【図13】pH7.3に調整した図8のコラーゲン組成物
の繊維サイズ集団分布を示す。
の繊維サイズ集団分布を示す。
【図14】pH7.3に調整し0.26M NaClを添加した図8
のコラーゲン組成物の繊維サイズ集団分布を示す。
のコラーゲン組成物の繊維サイズ集団分布を示す。
Claims (80)
- 【請求項1】 親水性合成ポリマーに共有結合で結合し
たコラーゲンを含有する結合体であって、ここで、該コ
ラーゲンは繊維を含有し、該コラーゲン繊維の少なくと
も80%は、約10ミクロンまたはそれ以下の繊維サイ
ズを有する。 - 【請求項2】 前記コラーゲンが、アテロペプチドコラ
ーゲンである、請求項1に記載の結合体。 - 【請求項3】 前記親水性合成ポリマーが、官能的に活
性化したポリマー性グリコールである、請求項1に記載
の結合体。 - 【請求項4】 前記官能的に活性化したポリマー性グリ
コールが、二官能的に活性化したポリエチレングリコー
ルである、請求項3に記載の結合体。 - 【請求項5】 前記コラーゲンおよび前記親水性合成ポ
リマーが、エーテル結合、エステル結合およびウレタン
結合からなる群から選択される結合によって、共有結合
で結合している、請求項1に記載の結合体。 - 【請求項6】 前記コラーゲン繊維の80%が、約8.
5ミクロンまたはそれ以下の繊維サイズを有する、請求
項1に記載の結合体。 - 【請求項7】 半透明である、請求項6に記載の結合
体。 - 【請求項8】 前記コラーゲン繊維の80%が、約8.
0ミクロンまたはそれ以下の繊維サイズを有する、請求
項1に記載の結合体。 - 【請求項9】 光学的に透明である、請求項8に記載の
結合体。 - 【請求項10】 親水性合成ポリマーに共有結合で結合
したコラーゲンを含有する光学的に透明な結合体であっ
て、ここで、該コラーゲンは繊維を含有し、該コラーゲ
ン繊維の少なくとも80%は、約8.0ミクロンまたは
それ以下の繊維サイズを有する。 - 【請求項11】 前記コラーゲンが、アテロペプチドコ
ラーゲンである、請求項10に記載の結合体。 - 【請求項12】 前記親水性合成ポリマーが、官能的に
活性化したポリマー性グリコールである、請求項10に
記載の結合体。 - 【請求項13】 前記官能的に活性化したポリマー性グ
リコールが、二官能的に活性化したポリエチレングリコ
ールである、請求項12に記載の結合体。 - 【請求項14】 前記コラーゲンおよび前記親水性合成
ポリマーが、エーテル結合、エステル結合およびウレタ
ン結合からなる群から選択される結合によって、共有結
合で結合している、請求項13に記載の結合体。 - 【請求項15】 親水性合成ポリマーに共有結合で結合
したコラーゲンを含有する結合体であって、ここで、該
コラーゲンは、約5.0ミクロンと約8.0ミクロンの
間の平均繊維サイズを有する。 - 【請求項16】 前記コラーゲンが、アテロペプチドコ
ラーゲンである、請求項15に記載の結合体。 - 【請求項17】 前記親水性合成ポリマーが、官能的に
活性化したポリマー性グリコールである、請求項15に
記載の結合体。 - 【請求項18】 前記官能的に活性化したポリマー性グ
リコールが、二官能的に活性化したポリエチレングリコ
ールである、請求項17に記載の結合体。 - 【請求項19】 前記コラーゲンおよび前記親水性合成
ポリマーが、エーテル結合、エステル結合およびウレタ
ン結合からなる群から選択される結合によって、共有結
合で結合している、請求項15に記載の結合体。 - 【請求項20】 親水性合成ポリマーに共有結合で結合
したコラーゲンを含む結合体を含有する移植組成物であ
って、ここで、該コラーゲンは繊維を含有し、該コラー
ゲン繊維の少なくとも80%は、約10ミクロンまたは
それ以下の繊維サイズを有する。 - 【請求項21】 前記コラーゲンが、アテロペプチドコ
ラーゲンである、請求項20に記載の移植組成物。 - 【請求項22】 前記親水性合成ポリマーが、官能的に
活性化したポリマー性グリコールである、請求項20に
記載の移植組成物。 - 【請求項23】 前記官能的に活性化したポリマー性グ
リコールが二官能的に活性化したポリエチレングリコー
ルである、請求項22に記載の移植組成物。 - 【請求項24】 前記コラーゲンおよび前記親水性合成
ポリマーが、エーテル結合、エステル結合およびウレタ
ン結合からなる群から選択される結合によって、共有結
合で結合している、請求項20に記載の移植組成物。 - 【請求項25】 前記コラーゲン繊維の80%が、約
8.5ミクロンまたはそれ以下の繊維サイズを有する、
請求項20に記載の移植組成物。 - 【請求項26】 半透明である、請求項25に記載の移
植組成物。 - 【請求項27】 前記コラーゲン繊維の80%が、約
8.0ミクロンまたはそれ以下の繊維サイズを有する、
請求項20に記載の移植組成物。 - 【請求項28】 光学的に透明である、請求項27に記
載の移植組成物。 - 【請求項29】 改良されたコラーゲン−合成ポリマー
結合体を調製する方法であって、以下の工程:コラーゲ
ン繊維を含有する懸濁液を提供する工程であって、該コ
ラーゲン繊維の少なくとも80%は、約10ミクロンま
たはそれ以下の繊維サイズを有する;親水性合成ポリマ
ーの溶液を提供する工程;該コラーゲンと該親水性合成
ポリマー溶液とを混合する工程;および該親水性合成ポ
リマーと、該コラーゲンとを共有結合で結合させる工
程;を包含する方法。 - 【請求項30】 前記コラーゲンが、アテロペプチド繊
維状コラーゲンである、請求項29に記載の方法。 - 【請求項31】 前記コラーゲン懸濁液が、約10mg
/mlと約120mg/mlの間の範囲内のコラーゲン
濃度を有する、請求項29に記載の方法。 - 【請求項32】 前記親水性合成ポリマーが、官能的に
活性化したポリマー性グリコールである、請求項29に
記載の方法。 - 【請求項33】 前記官能的に活性化したポリマー性グ
リコールが、二官能的に活性化したポリエチレングリコ
ールである、請求項32に記載の方法。 - 【請求項34】 前記コラーゲンおよび前記親水性合成
ポリマーが、エーテル結合、エステル結合およびウレタ
ン結合からなる群から選択される結合によって、共有結
合で結合している、請求項29に記載の方法。 - 【請求項35】 前記コラーゲン懸濁液が、繊維状コラ
ーゲンの再沈澱により調製される、請求項29に記載の
方法。 - 【請求項36】 前記コラーゲン懸濁液が、繊維状コラ
ーゲンに塩を添加することにより調製される、請求項2
9に記載の方法。 - 【請求項37】 前記塩が、塩化ナトリウムである、請
求項36に記載の方法。 - 【請求項38】 改良されたコラーゲン−合成ポリマー
結合体を調製する方法であって、以下の工程:約6以下
のpHを有する再沈澱コラーゲンの懸濁液を提供する工
程;親水性合成ポリマーの溶液を提供する工程;該コラ
ーゲンと該親水性合成ポリマー溶液とを混合する工程;
および該親水性合成ポリマーと、該コラーゲンとを共有
結合で結合させる工程;を包含する方法。 - 【請求項39】 さらに、前記コラーゲンを前記親水性
合成ポリマー溶液と混合する前に、前記再沈澱コラーゲ
ンのpHを、約6と約9の間の範囲内に調整する工程を
包含する、請求項38に記載の方法。 - 【請求項40】 前記親水性合成ポリマーの溶液が、約
8〜約9.5の範囲内のpHを有する、請求項38に記
載の方法。 - 【請求項41】 前記再沈澱コラーゲンが、約10mg
/mlと約120mg/mlの間の範囲内のコラーゲン
濃度を有する、請求項38に記載の方法。 - 【請求項42】 前記親水性合成ポリマーが、官能的に
活性化したポリマー性グリコールである、請求項38に
記載の方法。 - 【請求項43】 前記官能的に活性化したポリマー性グ
リコールが、二官能的に活性化したポリエチレングリコ
ールである、請求項42に記載の方法。 - 【請求項44】 前記コラーゲンおよび前記親水性合成
ポリマーが、エーテル結合、エステル結合およびウレタ
ン結合からなる群から選択される結合によって、共有結
合で結合している、請求項38に記載の方法。 - 【請求項45】 改良されたコラーゲン−合成ポリマー
結合体を調製する方法であって、以下の工程:約6と約
9の間の範囲内のpHを有する繊維状コラーゲンの懸濁
液を提供する工程;該コラーゲン懸濁液のpHを、約5
またはそれ以下に調整する工程;該コラーゲンの繊維分
解を起こすのに充分な時間にわたって、該コラーゲン懸
濁液をインキュベートする工程;該コラーゲン懸濁液の
pHを、約5と約6の間に調整して、再沈澱コラーゲン
を生成する工程;所望の繊維サイズを得るのに充分な時
間にわたって、該再沈澱コラーゲンをインキュベートす
る工程;親水性合成ポリマーの溶液を提供する工程;該
再沈澱コラーゲンのpHを、約6と約9の間の範囲内に
調整する工程;すぐに、該コラーゲンと該親水性合成ポ
リマー溶液とを混合する工程;および該親水性合成ポリ
マーと、該コラーゲンとを共有結合で結合させる工程;
を包含する方法。 - 【請求項46】 前記繊維状コラーゲンが、アテロペプ
チド繊維状コラーゲンである、請求項45に記載の方
法。 - 【請求項47】 前記繊維状コラーゲンの懸濁液が、約
10mg/mlと約120mg/mlの間の範囲内のコ
ラーゲン濃度を有する、請求項45に記載の方法。 - 【請求項48】 前記親水性合成ポリマーが、官能的に
活性化したポリマー性グリコールである、請求項45に
記載の方法。 - 【請求項49】 前記官能的に活性化したポリマー性グ
リコールが、二官能的に活性化したポリエチレングリコ
ールである、請求項48に記載の方法。 - 【請求項50】 前記コラーゲンおよび前記親水性合成
ポリマーが、エーテル結合、エステル結合およびウレタ
ン結合からなる群から選択される結合によって、共有結
合で結合している、請求項45に記載の方法。 - 【請求項51】 前記繊維状コラーゲンの懸濁液が、お
よそ7のpHを有する、請求項45に記載の方法。 - 【請求項52】 前記コラーゲン懸濁液のpHが、繊維
分解を起こすように、約3と約5の間に調整されてい
る、請求項45に記載の方法。 - 【請求項53】 前記コラーゲンのpHが、前記親水性
合成ポリマー溶液との混合前に、およそ7に調整されて
いる、請求項45に記載の方法。 - 【請求項54】 改良されたコラーゲン−合成ポリマー
結合体を調製する方法であって、以下の工程:約6と約
9の間の範囲内のpHを有する繊維状コラーゲンの懸濁
液を提供する工程;該コラーゲン懸濁液のpHを、約5
以下に調整する工程;該コラーゲンの繊維分解を起こす
のに充分な時間にわたって、該コラーゲン懸濁液をイン
キュベートする工程;該コラーゲン懸濁液のpHを、約
5と約6の間に調整して、再沈澱コラーゲンを生成する
工程;所望の繊維サイズを得るのに充分な時間にわたっ
て、該再沈澱コラーゲンをインキュベートする工程;親
水性合成ポリマーの溶液を提供する工程;該コラーゲン
と該親水性合成ポリマー溶液とを混合する工程;および
該親水性合成ポリマーと、該コラーゲンとを共有結合で
結合させる工程;を包含する方法。 - 【請求項55】 前記繊維状コラーゲンが、アテロペプ
チド繊維状コラーゲンである、請求項54に記載の方
法。 - 【請求項56】 前記繊維状コラーゲンの懸濁液が、約
10mg/mlと約120mg/mlの間の範囲内のコ
ラーゲン濃度を有する、請求項54に記載の方法。 - 【請求項57】 前記親水性合成ポリマーが、官能的に
活性化したポリマー性グリコールである、請求項54に
記載の方法。 - 【請求項58】 前記官能的に活性化したポリマー性グ
リコールが、二官能的に活性化したポリエチレングリコ
ールである、請求項57に記載の方法。 - 【請求項59】 前記コラーゲンおよび前記親水性合成
ポリマーが、エーテル結合、エステル結合およびウレタ
ン結合からなる群から選択される結合によって、共有結
合で結合している、請求項54に記載の方法。 - 【請求項60】 前記繊維状コラーゲンの懸濁液が、お
よそ7のpHを有する、請求項54に記載の方法。 - 【請求項61】 前記コラーゲン懸濁液のpHが、繊維
分解を起こすように、約3と約5の間に調整されてい
る、請求項54に記載の方法。 - 【請求項62】 光学的に透明な非繊維状コラーゲン−
合成ポリマー結合体を調製する方法であって、以下の工
程:約6と約9の間の範囲内のpHを有する繊維状コラ
ーゲンの懸濁液を提供する工程;該コラーゲン懸濁液の
pHを、約5以下に調整する工程;約0℃と約8℃の間
の範囲内の温度で、非繊維状コラーゲンを生成するのに
充分な時間にわたり、該コラーゲン懸濁液をインキュベ
ートする工程;親水性合成ポリマーの溶液を提供する工
程;約0℃と約8℃の間の範囲内の温度で、該非繊維状
コラーゲンと該親水性合成ポリマー溶液とを混合する工
程;および該親水性合成ポリマーと、該非繊維状コラー
ゲンとを共有結合で結合させる工程;を包含する方法。 - 【請求項63】 さらに、前記非繊維状コラーゲンを前
記親水性合成ポリマー溶液と混合する前に、前記非繊維
状コラーゲンのpHを、約6と約9の間の範囲内に調整
する工程を包含する、請求項62に記載の方法。 - 【請求項64】 前記親水性合成ポリマーの溶液が、約
8〜約9.5の範囲内のpHを有する、請求項62に記
載の方法。 - 【請求項65】 前記繊維状コラーゲンが、アテロペプ
チド繊維状コラーゲンである、請求項62に記載の方
法。 - 【請求項66】 前記繊維状コラーゲンの懸濁液が、約
10mg/mlと約120mg/mlの間の範囲内のコ
ラーゲン濃度を有する、請求項62に記載の方法。 - 【請求項67】 前記親水性合成ポリマーが、官能的に
活性化したポリマー性グリコールである、請求項62に
記載の方法。 - 【請求項68】 前記官能的に活性化したポリマー性グ
リコールが、二官能的に活性化したポリエチレングリコ
ールである、請求項67に記載の方法。 - 【請求項69】 前記非繊維状コラーゲンおよび前記親
水性合成ポリマーが、エーテル結合、エステル結合およ
びウレタン結合からなる群から選択される結合によっ
て、共有結合で結合している、請求項62に記載の方
法。 - 【請求項70】 前記繊維状コラーゲンの懸濁液が、お
よそ7のpHを有する、請求項62に記載の方法。 - 【請求項71】 前記コラーゲン懸濁液のpHが、繊維
分解を起こすように、約3と約5の間に調整されてい
る、請求項62に記載の方法。 - 【請求項72】 前記親水性合成ポリマー溶液との混合
前に、前記非繊維状コラーゲンのpHが、およそ7に調
整されている、請求項62に記載の方法。 - 【請求項73】 改良されたコラーゲン−合成ポリマー
結合体を調製する方法であって、以下の工程:約6と約
9の間の範囲内のpHを有する繊維状コラーゲンの懸濁
液を提供する工程;該コラーゲン懸濁液中のコラーゲン
繊維の少なくとも80%が、約10ミクロンまたはそれ
以下の繊維サイズを有するように、該コラーゲンの繊維
サイズを低下させるのに充分な量で、該コラーゲン懸濁
液に塩を加える工程;親水性合成ポリマーの溶液を提供
する工程;該コラーゲンと該親水性合成ポリマー溶液と
を混合する工程;および該親水性合成ポリマーと、該コ
ラーゲンとを共有結合で結合させる工程;を包含する方
法。 - 【請求項74】 前記塩が、塩化ナトリウムである、請
求項73に記載の方法。 - 【請求項75】 前記繊維状コラーゲンが、アテロペプ
チド繊維状コラーゲンである、請求項73に記載の方
法。 - 【請求項76】 前記繊維状コラーゲンの懸濁液が、約
10mg/mlと約120mg/mlの間の範囲内のコ
ラーゲン濃度を有する、請求項73に記載の方法。 - 【請求項77】 前記親水性合成ポリマーが、官能的に
活性化したポリマー性グリコールである、請求項73に
記載の方法。 - 【請求項78】 前記官能的に活性化したポリマー性グ
リコールが、二官能的に活性化したポリエチレングリコ
ールである、請求項77に記載の方法。 - 【請求項79】 前記コラーゲンおよび前記親水性合成
ポリマーが、エーテル結合、エステル結合およびウレタ
ン結合からなる群から選択される結合によって、共有結
合で結合している、請求項73に記載の方法。 - 【請求項80】 前記繊維状コラーゲンの懸濁液が、お
よそ7のpHを有する、請求項73に記載の方法。
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