JPH0834728B2 - 食品の連続蒸成方法ならびにその装置 - Google Patents

食品の連続蒸成方法ならびにその装置

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JPH0834728B2
JPH0834728B2 JP25904087A JP25904087A JPH0834728B2 JP H0834728 B2 JPH0834728 B2 JP H0834728B2 JP 25904087 A JP25904087 A JP 25904087A JP 25904087 A JP25904087 A JP 25904087A JP H0834728 B2 JPH0834728 B2 JP H0834728B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <発明の目的> 産業上の利用分野 本発明は食品の連続蒸成方法ならびにその装置に係
り、詳しくは、まんじゅうその他の菓子、水産加工品そ
の他の食品をトンネル窯により蒸成する際に、ゲージ圧
0.003〜0.100kg/cm2の低圧水蒸気を用いかつこの低圧水
蒸気の流動方向を調整すると共に、入口に予熱ゾーンと
その後方に中間排気口とその下部に仕切板とを設けるこ
とによってセイロ蒸しと同等若しくはそれ以上に蒸成で
きる連続蒸成方法ならびにその装置に係る。
従来の技術 一般に、まんじゅう等の菓子や、かまぼこ等の水産加
工品は蒸成によって加熱殺菌されると同時に、蒸成特有
の風味が与えられてから製品として市場に供せられてい
るこの蒸成は食品に熱を与えるほか、適当の水分を与え
るところに特徴があり、古来からセイロが用いられてい
る。しかしながら、セイロは蒸成がバッチ方式であっ
て、連続的に蒸成するものとして、トンネル窯の内部に
無終端コンベヤを運行させ、この運行の間に蒸成を行な
うものが提案実施されている。
しかし、この方法は、連続的かつ量産的に蒸成が行な
える利点があるが、水蒸気の流動方向と直進の運行方向
との関連や蒸成機構がセイロ蒸成と根本的に異なるた
め、セイロ蒸しのような蒸し挙がりが得られない。更
に、トンネル窯の両端が開放されていることもあって、
両端からの蒸気の飛散量が多くなり、この面からも問題
になっている。このため、古来のセイロ蒸成を自動化す
るものとして種々の自動蒸成機が提案され、その一つと
して、例えば、特公昭50−2033号公報に記載される如く
自動蒸成機が提案されている。この自動蒸成機は、縦長
にセイロを複数個積上げ、これらセイロを下から順次に
チェンコンベヤなどにより順次に上昇させ、食品を最下
段のセイロに入れてこのセイロが上昇する間に蒸成さ
れ、最上部から蒸成後の食品等を自動的に取り出せるも
のである。この自動蒸成機は古来のセイロと同様にセイ
ロを縦長に積上げる点は同等であるが、古来のセイロ蒸
成は積上げられたセイロを最上部から順次に下降させて
最下端にいたった時に取り出す方式、所謂対向流方式と
は本質的に相違し、必ずしも、古来のセイロ蒸成とは同
じ品質のものが得られないし、更に、セイロの蒸成を速
めることが困難であり、セイロの入れ替えがはん雑で、
本質的な連続化を達成したものでない。
そこで、本発明の出願人は、前記したトンネル窯の内
部に無終端コンベヤを用いる連続蒸成方法ならびにその
装置について研究を行なった結果、古来のセイロ蒸成と
同様に対向流方式で、古来のセイロ蒸成とほぼ同じ品質
のものが得られ、しかも、セイロの蒸成を速めることが
可能な技術を提案した。
すなわち、これはトンネル窯により食品を蒸成する最
に低圧水蒸気を用い、かつこの低圧水蒸気の流動方向を
調整する技術である。
しかしながら、この技術はトンネル窯の入口側の温度
や湿度等の雰囲気制御が十分行なわれないため、食品等
の表面質的変化や物性変化に対応することができないた
め、品質劣化の問題、生産性の問題、設備上の問題等が
未だ未解決であった。
発明が解決しようとする問題点 本発明は上記欠点の解決を目的とし、具体的には、ト
ンネル窯式蒸成では連続化がきわめて容易であるが、食
品品質の劣化および生産性等の問題点を持っている点を
解決することを目的とした連続蒸成方法ならびにその装
置を提案する。
従って、本発明によると、食品の蒸成が完全に連続化
でき、しかも、古来のセイロ蒸成と同等な品質のものと
して食品が蒸成できる。なお、本発明により蒸成は古来
のセイロ蒸成と同等の蒸成が行なわれるため、品質的に
も生産性にも一層優れたものになる。
<発明の構成> 問題点を解決するための手段ならびにその作用 すなわち、本発明方法は、トンネル窯の一端の入口か
ら食品を入れて他端の出口から排出する間に食品を連続
的に水蒸気によって蒸成する際に、このトンネル窯の長
さ方向に沿って設けられた複数個の供給口からそれぞれ
ゲージ圧で0.003〜0.100kg/cm2の低圧水蒸気をその一部
が入口に指向するよう供給すると共に、これら低圧水蒸
気の全供給量のうちの15〜50%の低圧水蒸気を出口側か
ら供給し、更に、トンネル窯内において低圧水蒸気の全
供給量の50%以上を食品の流動方向と反対に流し、入口
予熱ゾーンの後方位置に設けた中間排気口より低圧水蒸
気の一部を排出する一方、残部の低圧水蒸気を出口から
排出することを特徴とする。
また、この発明を実施する装置は、一端の入口から食
品が入り他端の排出口から排出されるトンネル窯の下部
に複数個の分割ヘッダを設け、これら各分割ヘッダにそ
れぞれ少なくとも一つのノズルパイプを取付けて、これ
らノズルパイプの先端を前記トンネル窯内に位置させる
と共に、各ノズルパイプ先端の水蒸気供給口の少なくと
も一部を、水蒸気が前記トンネル窯底板に当って入口に
指向するよう開口し、更に、前記トンネル窯の入口予熱
ゾーン後方位置付近と出口ならびに排出口付近に水蒸気
の排出口を設けて成ることを特徴とする。
そこで、これらの手段たる構成ならびにその作用を具
体的に説明すると、次の通りである。
まず、本発明者等は古来のセイロ蒸成がきわめて食品
の品質を損なわず、しかも、優れた食感や味、食品組織
が良好なものが得られるところに着目し、この蒸成機構
を詳細に検討した。
その結果、次のような事実を知見した。
イ)セイロを縦長に積上げ、下から上向きに水蒸気が上
昇するのに対し、食品は最上部のセイロに入れ、順次に
下段に向け降下させ、最下段に達した時に蒸成が終了す
る方式がきわめて最良の蒸成が得られること。
なお、この蒸気流動方法とセイロの移動方向が同一で
ある場合には、食品の表面組織や表皮が破壊される。
ロ)上昇させる水蒸気はほとんどが窯などに水を張って
大気圧下で蒸発させていることもあって、蒸気圧がほと
んど大気圧下に近い飽和蒸気であること。
ハ)水蒸気としてある程度の乾き度を持つ過熱蒸気を用
いても、セイロ内を順次に上昇する間に、食品中の水分
をうけて乾き度が減少し、最上段付近に達する時には相
当な湿り度を持つ飽和蒸気となっていること。
そこで、上記知見事実にもとづいて、例えば、第2図
に示すようにトンネル窯内に入口ゾーン、中間ゾーンお
よび出口ゾーンの温度範囲をそれぞれ平均92℃(90〜92
℃)、平均95℃(95〜96℃)および平均99℃(99〜100
℃)となるようにし、水蒸気を出口側より50%以上供給
し、入口排出口および出口排出口を設け蒸成するように
構成する。
このように構成し、入口ゾーンの温度を90℃に降下さ
せると、中間ゾーンの温度も自然に比例的に約95〜96℃
に下がり、蒸気流量(熱量)も減少し、さらに蒸気密度
も低下する。
たとえ、90℃の入口ゾーンから良好な状態で表面蒸成
がなされても整形蒸成ゾーンの中間ゾーンに食品(例え
ば、まんじゅう)が運行されて来ても熱量が不足で芯温
上昇カーブがゆるやかであるため、まんじゅうの場合、
あん部分(芯温)の膨脹タイミングが遅れ、底部から上
向きに盛り上がらず、山形に蒸成されたり、また、丸く
ならず形状の悪いものとなる。これは炉長の短い場合に
見られる現象であるが、炉長を長くし、中間ゾーンの温
度調整をすればよいが、設備費等が大となり、経済的で
なく、長さが約10m程度の炉長のものでは入口ゾーンの
温度を下げ、良好な表面蒸成を行なっても中間ゾーンで
のボリュームを出すための整形蒸成が困難であり、ま
た、入口ゾーンでは低い温度と非常に少ない蒸気ゾーン
通過流量(熱量)高い湿度、水分の多く存在する雰囲気
とすることができず、良質の表面蒸成ができないとされ
ていた。
ところが、第1図に示すように、入口ゾーンの前に予
熱ゾーンとトンネル窯の底部にスライドダンパーにより
開度が調整されるようにした中間排出口を設け、更に、
その排出口の下部両側に仕切板を設け、予熱ゾーンを低
温高湿度化することにより、これらの問題点を解決する
ことができる。予熱ゾーンの過熱は仕切板によってネッ
ト面下部の蒸気通過が遮断されるため、入口ゾーン方向
から流れる蒸気が流動するだけであるので、トンネル
窯、天井ジャケットの排出口(ドレン出口)から排出す
る気水混合体の蒸気によって補助することができる。こ
の気水混合体の蒸気はジャケットに供給される蒸気自身
超低圧発生装置より発生した100〜101℃の再蒸発湿り蒸
気であり、天井ジャケットにて熱交換され発生したドレ
ン水と蒸気分と入口ゾーン方向から供給される蒸気が混
合された非常に潜熱(保有熱量)の少ない気水混合体で
あるため、予熱ゾーンに必要な湿度と蒸気密度を得るた
めに大きな役目を果すものである。
この現象はスライドダンパー開度大なる時に必要であ
るが、その開度小で蒸気通過流量が大なる時も予熱ゾー
ンの雰囲気(湿度の低い湿り蒸気の密度の高い状態)を
作り出すために必要であり、入口ゾーン、中間ゾーンよ
りの排気蒸気の流量蒸気の質では予熱ゾーンに適した蒸
気質を作り出すことは不可能である。
この予熱ゾーンは非常に露結現象の発生し易い状態で
あるため、天井ジャケットにて露結防止がなされて有効
に作用するものであるので、ドレン排出口の個数をでき
るだけ多くすることが好ましい。例えば、各ゾーンの長
さが1.2mの場合、入口ゾーン、中間ゾーン、出口ゾーン
では4個程度で十分であるが、予熱ゾーンでは10個程度
と約2.5倍程度とすることが好ましい。
更に、予熱ゾーン装置の温度調節について説明する。
第2図のように予熱ゾーンのない装置では、食品のボ
リュームを出すため、中間ゾーンの温度を例えば98℃と
すると、入口ゾーンの温度が90℃とならず93〜95℃とな
り、食品の表面の水分付着とゾーン温度とほぼ等しい温
度に表面のみを加熱して表面の質的蒸成を行なうことが
できなくなる。
また、入口の吹出しパイプノズルを出口方向に噴射さ
せて、出口開口部より多くの蒸気を流動させても入口開
口部に向って流れる蒸気流量(入口排出口)の排気量は
40%となり、入口ゾーンの温度が高くなり、第1図に示
す予熱ゾーン装置の入口排気量のように3〜7%と少な
くならず良好な蒸成はできない。
第1図のように中間排出口を設けた予熱ゾーン付装置
では、表面蒸成に不必要な蒸気通過流量を排出すること
によって入口ゾーンの温度に余り影響を与えず、予熱ゾ
ーン自身の温度コントロールが可能である。このように
すると、予熱ゾーンでは表面蒸成に最も適合した湿潤蒸
気を芯温をほとんど上昇させることなく与えることがで
き、また、入口ゾーンでは整形調節が可能となる。
次に、予熱ゾーンの熱の移動について述べる。
蒸し商品、とくに、まんじゅう類は表面の皮の層が形
成されるため、表面の蒸成が最も重要である。これは蒸
し機入口での水分の付着状態を表面の蒸気潜熱による主
加熱によって定まる。すなわち、熱の移動による熱伝導
境膜の発生状態で蒸し商品の表面の加熱状態が定まる。
そこで、予熱ゾーンでは商品表面の薄い層にのみ熱の
移動(熱交換)でよく、僅かの熱量しか必要としないこ
とから蒸し商品(例えば20℃)と蒸気(例えば84℃)の
温度差と蒸気の保有する熱量(主として潜熱)によって
熱の移動量が決められる。この温度差は熱の移動速度で
あり、熱量は移動量として与えられる。
しかるに、予熱ゾーンに存在する蒸気はできるだけ保
有熱量(潜熱)の少ない方がよい。
すなわち、潜熱の少ないということは乾き度が悪い湿
った水分が多く存在する蒸気であり、このような状態の
ものは表面蒸成に有効に作用するからである。
例えば、乾き度60%とすれば、84℃の潜熱γ=549Kca
l/kgの約40%、すなわち、220Kcal/kgも減少した549−2
20=329Kcal/kgという非常に熱量の少ない蒸気である。
また、蒸気特性である圧力と温度が低い程、潜熱を多く
保有することから102℃の蒸気の潜熱γ=537Kcal/kgと
僅かであるが少なくなる。
このような非常に低い温度の湿潤蒸気は、水の移行も
スムースにさせることができ、食品例えばまんじゅうの
表面のしっとり湿らすことができる。このように表面蒸
成ができてこそ色、艶、肌の美しいものが得られる。
また、予熱ゾーンにおいて、商品の表面蒸成に対して
最も適合した商品表面への熱の移動と水分の移行(付
着)のバランスは常温の蒸し商品が予熱ゾーンに入って
商品自身が予熱ゾーンの蒸気の潜熱をうばって表面温度
を上昇させると、その蒸気は熱をうばわれてドレン水と
なって表面に付着すると共に皮生地内部にも熱浸透す
る。
しかるに、水分の移行はある量を必要とするので、僅
かな熱の移動で発生するドレン水だけでは不足するの
で、予熱ゾーン内に蒸気と共に混合存在する水分(飽和
水)も商品に付着し移行する。
このように予熱ゾーンに低圧低温の気水混合体を他の
ゾーンより多く供給することが重要である。この飽和水
自身も84℃の温度を保有するため、その温度差発生分20
〜84℃まで僅かであるが熱の移動をする。
以上のように、予熱ゾーンの84℃等の温度調節と予熱
ゾーン内への入口ゾーンからの流入蒸気量および天井ジ
ャケットよりの気水混合体の蒸気供給量の調節は全てこ
の熱の移動と水分の移行の調節のバランスの調節に関係
している。
以上熱の移動と水分の移行バランスの良い場合につい
て説明したが、次にバランスの悪い場合について説明す
る。
予熱ゾーンに不必要な蒸気流量が流入したとき、予熱
ゾーンに過剰な熱量が存在することになり、その温度も
上昇し95℃以上の高温度となる。常温の蒸し商品が予熱
ゾーンに流れても、これら商品の限界以上の熱吸収(熱
移動)がなされないため、予熱ゾーン温度が約1℃位し
か降下しない(適合した蒸気流量の場合は約5℃降下す
る。)。
しかるに、熱の移動は多量になされて商品の表面温度
が急に上昇して表面が硬化して水分の移行を妨げて商品
が乾いた状態となってしまい、熱の移動と水の移行バラ
ンスがくずれ、熱の移動が多く、水の移行が少なくな
る。商品表面に水分の付着が少なければ少ない程表面温
度障害が受け易く表面が荒れる。この乾き状態は商品の
表面での物性変化を発生させ、その部分の熱の移動条
件、水分浸透条件が大きく変化するため、蒸しむら発着
色変化、肌荒れ、艶がない等の悪い表面蒸性しかできな
い。
次に、本発明の実施例を第3図に示す如き装置を用い
て連続的に蒸成する方法について説明する。
すなわち、第3図は本発明を実施する連続蒸成装置の
一例の縦断面図であって、符号1はトンネル窯を示す。
このトンネル窯の内部は蒸終端コンベヤ2が長手方向に
沿って連続的に運行し、トンネル窯一端の入口からコン
ベヤに乗せられた食品が入り、他端の排出口1bから食品
は蒸成されて連続的に排出される。トンネル窯の下側に
は複数個の第1分割ヘッダ3a、3b、3c、3dを設け、各分
割ヘッダには少なくとも一つのノズルパイプを取付け
る。例えば、出口ゾーンに配設される第1分割ヘッダ3a
には6本のノズルパイプ4a〜4fを取付け、中間ゾーンに
配設される第2分割ヘッダ3bには4本のノズルパイプ5a
〜5dを取付け、入口ゾーンに配設される第3分割ヘッダ
3cには3本のノズルパイプ6a〜6cを取付け、予熱ゾーン
に配設される第4分割ヘッダ3dには3本のノズルパイプ
20a〜20cを取付ける。
また、これらノズルパイプの4a〜4f、5a〜5d、6a〜6c
の先端はトンネル窯内に位置させ、その先端に蒸気供給
管7a〜7e、8a〜8d、9a〜9c、21a〜21cをそれぞれ取付け
て、蒸気供給管を経て低圧蒸気をトンネル窯内に供給す
る。この場合、入口予熱ゾーン装置内のノズルパイプ20
a〜20cは閉じておき、天井ジャケットの排出口(ドレン
出口)34から気水混合体を排出させ、湿度と蒸気密度を
調整する。
この蒸気を供給する場合に各供給管の一部にそのトン
ネル窯の巾方向にわたり、複数個の蒸気供給口10a、10b
を設け(第4図参照)、その少なくとも一部、例えば、
供給口10bは水蒸気がトンネル窯の底板に当って、入口1
b側に指向するよう開口させる。また、これに対応し、
トンネル窯1の入口1a、出口1b側付近には水蒸気の排出
口11、12を設ける。これら排出口はトンネル窯の天井部
分を開口させて設ければ十分であるが、第1図に示す如
く、各排気口11、12の下側にバッファープレート13、14
を設置し、しかも、バッファープレートと天井面との間
にダンパー15、各排気口にダンパー16を設けて窯内の水
蒸気をゆっくりと吸引できるようにするのが好ましい。
また、予熱ゾーンと入口ゾーンとの間のトンネル窯の天
井部分に中間排気口31が設けられ、この排気口をスライ
ドダンパー30のハンドルの駆動により開閉自在に設けら
れ、その排気口下部側面の無終端ベルトのネット面付近
の下方に仕切板33が設けられている。
次に、以上の構成の連続蒸成装置において、各ノズル
パイプの先端からゲージ圧で0.003〜0.300kg/cm2の低圧
水蒸気を供給する。
この際、低圧水蒸気はすべてのノズルパイプから同じ
量ずつ供給することは好ましくなく、出口側1bのノズル
パイプ、例えば、先端の蒸気供給管7a、7bから全供給量
(容量で)のうちの15〜50%を供給し、しかも、他の蒸
気供給管からの低圧水蒸気より圧力を低くする。例え
ば、蒸気供給管7a、7bから水蒸気の圧力をゲージ圧で0.
008〜0.010kg/cm2程度にした時には他の蒸気供給管から
は0.009〜0.013kg/cm2程度にする。
このように蒸気供給量を調整すると、上記の如く、低
圧水蒸気が入口側に指向して供給されていることもあっ
て、ほとんど大部分の低圧水蒸気が例えば50%以上、入
口側に向って流動し、特に、入口側の食品が未加熱で水
分が多い状態であっても、その食品内部の水分が蒸発に
よって食品温度がやや低下してこの問題も支障なく解決
できる。
なお、上記のところで、出口側の蒸気供給量を15〜50
%にするのは、15%以下であると、低圧水蒸気はほとん
ど入口側に向って流動することがなくなるからであり、
50%をこえると、出口側に排出される蒸気量が少なくな
って空気が侵入し、出入口で空気と蒸気の混合体が生成
し、食品品質が大巾に損なわれるからである。
また、食品の入口側に向かう蒸気量が50%以下になる
と、古来のセイロ蒸成と同等な蒸成条件が再現できない
からである。更に、低圧水蒸気のゲージ圧が0.003kg/cm
2以下であると、良好な蒸成条件が得られても、トンネ
ル窯内壁面に結露がきわめて出やすくその結露による水
滴が蒸成中の食品表面に当り、品質が大巾に損なわれる
からである。ゲージ圧0.300kg/cm2以上になると、圧力
の上昇とともに水蒸気温度が上昇し、食品が表面的に過
熱されて好ましくないからである。入口側の供給口から
の水蒸気の量を多くして出口側の供給口の量を少なくす
ると、食品の流れの方向と同方向に蒸気を流すこともで
きる。
<発明の効果> 以上詳しく説明した通り、本発明は、予熱ゾーンを設
けているので雰囲気の調節が容易であり、また、出口側
から入口側に向って食品と反対に低圧水蒸気を流動させ
て蒸成するため、古来のセイロ蒸成と同等な蒸成条件が
達成でき、例えば、まんじゅう等の色が鮮やかに仕上が
り、艶が良好となり、肌が美しく仕上がる。
また、水蒸気の圧力はゲージ圧で0.003〜0.300kg/cm2
であるため、これによっても良好な蒸成条件が達成で
き、予熱ゾーンなしの炉と同じ炉長のものでも蒸成能力
が10%以上アップする。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施する装置の一例の説明図、第2図
は従来例の装置の説明図、第3図は本発明を実施する装
置の一例の縦断面図、第4図は蒸気供給口の位置の一例
を示す説明図である。 符号1……トンネル窯 1a……入口、1b……出口 3a、3b、3c、3d……分割ヘッダ 4a〜4e……ノズルパイプ 5a〜5d……ノズルパイプ 6a〜6c……ノズルパイプ 7a〜7e……供給管、8a〜8d……供給管 9a〜9c……供給管、10a、10b……供給口 11、12……排出口 30……スライドダンパー 31……中間排気口、32……調節バター弁 33……仕切板、34……ドレン排出口 35……ダンパー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トンネル窯の一端の入口から食品を入れて
    他端の出口から排出する間に食品を連続的に水蒸気によ
    って蒸成する際に、このトンネル窯の長さ方向に沿って
    設けられた複数個の供給口からそれぞれゲージ圧で0.00
    3〜0.100kg/cm2の低圧水蒸気をその一部が入口に指向す
    るよう供給すると共に、これら低圧水蒸気の全供給量の
    うちの15〜50%の低圧水蒸気を出口側から供給し、更
    に、トンネル窯内において低圧水蒸気の全供給量の50%
    以上を食品の流動方向と反対に流し、入口予熱ゾーンの
    後方位置に設けた中間排気口より低圧水蒸気の一部を排
    出する一方、残部の低圧水蒸気を出口から排出すること
    を特徴とする食品の連続蒸成方法。
  2. 【請求項2】一端の入口から食品が入り他端の排出口か
    ら排出されるトンネル窯の下部に複数個の分割ヘッダを
    設け、これら各分割ヘッダにそれぞれ少なくとも一つの
    ノズルパイプを取付けて、これらノズルパイプの先端を
    前記トンネル窯内に位置させると共に、各ノズルパイプ
    先端の水蒸気供給口の少なくとも一部を、水蒸気が前記
    トンネル窯底板に当って入口に指向するよう開口し、更
    に、前記トンネル間の入口予熱ゾーン後方位置付近と出
    口ならびに排出口付近に水蒸気の排出口を設けて成るこ
    とを特徴とする食品の連続蒸成装置。
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