JPH0834609A - 遷移金属ホウ化物粉末の製造方法 - Google Patents

遷移金属ホウ化物粉末の製造方法

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JPH0834609A
JPH0834609A JP7116730A JP11673095A JPH0834609A JP H0834609 A JPH0834609 A JP H0834609A JP 7116730 A JP7116730 A JP 7116730A JP 11673095 A JP11673095 A JP 11673095A JP H0834609 A JPH0834609 A JP H0834609A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ホウ素元素と遷移金属元素との原子比が0.5
〜4.0であるホウ素化合物が添加された溶融塩と4族
または5族から選ばれる1種の遷移金属元素を含む金属
溶湯とを、該金属の融点以上1000℃未満で保温しな
がら接触させることにより、該金属溶湯中に金属ホウ化
物の粒子を生成させ、次いで、該金属溶湯から該粒子を
採取することを特徴とする遷移金属ホウ化物粉末の製造
方法。 【効果】安価な酸化物等を原料として使用して、100
0℃以下の低温において、粉砕工程を経ることなく、凝
集粒子を含まない微細な二ホウ化チタン等の遷移金属ホ
ウ化物粉末を容易に得ることができる。これら二ホウ化
チタン等の遷移金属ホウ化物粉末は、緻密焼結体製造用
セラミックス原料、分散強化用添加剤や研磨剤等に利用
されることが期待でき、工業的価値の大きなものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高硬度、高融点、高耐
食性および良導電性といった優れた特性を有する遷移金
属ホウ化物粉末の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】二ホウ化チタンや二ホウ化タンタル等の
遷移金属ホウ化物は、耐摩耗材料や耐食性材料または電
気接点材料等に利用されている。二ホウ化チタンや二ホ
ウ化タンタルの粉末の工業的な製造方法としては、金属
チタンとホウ素の混合粉末、または金属タンタルとホウ
素の混合粉末を加熱して反応させる方法、酸化チタンと
酸化ホウ素と炭素との混合物、または五酸化タンタルと
酸化ホウ素と炭素との混合物を1000℃程度で還元し
て反応させる方法、金属チタンと炭化ホウ素と炭素との
混合物、または金属タンタルと炭化ホウ素と炭素との混
合物を2000℃程度の高温で反応させる方法等が知ら
れている。
【0003】しかし、これらの方法で製造された二ホウ
化チタン等の遷移金属ホウ化物粉末には、一次粒子が強
固に固着することにより生成する粗大な二次凝集粒子が
含まれるため、所望の粒子径、例えば、10μm以下の
粒子径を有する粉末を得るためには粉砕工程が必要であ
った。しかし、遷移金属ホウ素化合物は硬度が非常に高
いことから、粉砕は容易ではなかった。
【0004】よって、上記のような問題点を解決するた
めに、二ホウ化チタン等の遷移金属ホウ化物粉末の製造
方法について以下のような解決法が提案されてきた。
【0005】その一つに、金属融剤中で二ホウ化チタン
等の遷移金属ホウ化物の単結晶を製造する方法が知られ
ている。この方法は、金属チタン、結晶性ホウ素粉末お
よび金属融剤としてのアルミニウムチップとの乾式混合
物をアルゴンガス雰囲気下、1000〜1600℃で反
応させることによって二ホウ化チタンの単結晶を製造す
るもので、神奈川大学工学部研究報告(第23号、19
85年3月)に開示されている。この方法によって得ら
れる二ホウ化チタンの単結晶は、1000〜1300℃
で5μm程度の薄板状のもので、1400〜1500℃
では15〜20μm程度の六角多面体状の粗大な単結晶
粒子である。
【0006】また、同様に金属タンタル、結晶性ホウ素
粉末および金属融剤としてのアルミニウムチップとの乾
式混合物をアルゴンガス雰囲気下、1150〜1500
℃で反応させることによって二ホウ化タンタルの単結晶
を製造する方法が、日本化学会誌(第8巻、1535頁
(1985年))に開示されている。この方法により製
造される二ホウ化タンタルの単結晶は、1150〜14
00℃で数μm程度、1400〜1500℃で10〜1
5μm程度の六方多面体状の粗大な単結晶粒子である。
【0007】これらの方法は、金属融剤中に溶解した金
属チタンや金属タンタルが徐々にホウ素と反応して遷移
金属ホウ化物の単結晶粒子が生成するもので、得られる
単結晶粒子同士の結合は極めて弱く、凝集は少ない。し
かしながら、金属融剤中へのホウ素の溶解量は極めて低
いことから、反応温度が1000℃未満の低温では、未
反応のホウ素が残留し易く、反応には1000℃以上の
高温が必要であった。
【0008】また、金属融剤中に添加して使用される原
料のひとつであるホウ素粉末は非常に高価であるため、
工業的には効率的な方法とは言えなかった。
【0009】そこで、チタンやホウ素化合物を溶解する
融剤として溶融塩を使用して二ホウ化チタン粉末を製造
する方法が開発された。
【0010】この方法は、LiF−KFやKF−KCl
等の溶融塩中にK2 TiF6 とKBF4 を添加、溶解し
て、電解を行うことによって二ホウ化チタン粉末を製造
する方法であり、メタル(METALL)Vol.4
2、1196(1988)に開示されている。この方法
では、800℃程度の温度で0.2〜7μmの粒度範囲
を有する二ホウ化チタン粉末を得ることができるが、溶
融塩中にチタンおよびホウ素化合物を添加、溶解しただ
けでは二ホウ化チタンは得られず、電解を行うことが必
須条件であることから、工業的には効率的な方法とは言
えない。
【0011】このように従来の方法は、高価な原料を必
要としたり、また1000℃以上の高温での反応を必要
とする等の問題があった。したがって、比較的安価なホ
ウ素化合物を原料として使用することが可能で、かつ1
000℃未満の低温で微細な遷移金属ホウ化物粉末を製
造し得る方法の開発が望まれている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、比較
的に安価なホウ素化合物、例えばホウ素酸化物等を原料
に用いて、1000℃未満の低温で、微細な遷移金属ホ
ウ化物粉末、例えば二ホウ化チタン等を得る製造方法を
提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記したよ
うな問題がない遷移金属ホウ化物粉末の製造方法につい
て鋭意検討を重ねた結果、金属溶湯と、溶融塩とを用い
て金属溶湯中に遷移金属ホウ化物の粒子を生成させた
後、遷移金属ホウ化物を回収する方法によれば、比較的
に安価なホウ素の酸化物等を原料として使用することが
可能で、かつ1000℃未満の低温で遷移金属ホウ化物
粉末を製造し得ることを見いだし、本発明を完成させる
に至った。
【0014】すなわち、本発明は下記の発明からなる。 (1)ホウ素化合物が添加された溶融塩と4族または5
族から選ばれる1種の遷移金属元素を含む金属溶湯と
を、該溶融塩中のホウ素元素と該金属溶湯中の遷移金属
元素との原子比が0.5〜4.0になるような割合で、
該金属溶湯の金属の融点以上1000℃未満で保温しな
がら接触させることにより、該金属溶湯中に遷移金属ホ
ウ化物の粒子を生成させ、次いで、該金属溶湯から該粒
子を採取することを特徴とする遷移金属ホウ化物粉末の
製造方法。
【0015】(2)遷移金属元素がチタンまたはタンタ
ル、金属溶湯がアルミニウム溶湯、ホウ素化合物が酸化
ホウ素、ホウ酸、ホウ砂、三塩化ホウ素から選ばれる1
種以上の化合物、溶融塩がAlF3 、NaF、KF、M
gF2 、CaF2 、BaF2 から選ばれる2種以上の混
合フッ化物である前記項(1)記載の遷移金属ホウ化物
粉末の製造方法。
【0016】(3)遷移金属元素がチタンまたはタンタ
ル、金属溶湯がアルミニウム溶湯、ホウ素化合物が酸化
ホウ素、ホウ酸、ホウ砂、三塩化ホウ素から選ばれる1
種以上の化合物、溶融塩がAlF3 、NaF、KF、M
gF2 、CaF2 、BaF2 から選ばれる1種以上のフ
ッ化物に、KCl、MgCl2 、CaCl2 、BaCl
2 から選ばれる1種以上の塩化物を添加したフッ化物と
塩化物との混合物である前記項(1)記載の遷移金属ホ
ウ化物粉末の製造方法。
【0017】(4)金属溶湯がアルミニウム溶湯で、溶
融塩と金属溶湯を接触させる温度が660℃以上100
0℃未満である前記項(1)記載の遷移金属ホウ化物粉
末の製造方法。
【0018】(5)4族または5族から選ばれる1種の
遷移金属元素の化合物およびホウ素化合物が、ホウ素元
素と遷移金属元素の原子比が0.5〜4.0になるよう
に添加された溶融塩と、金属溶湯とを、該金属溶湯の金
属の融点以上1000℃未満で保温しながら接触させる
ことにより、該金属溶湯中に遷移金属ホウ化物の粒子を
生成させ、次いで、該金属溶湯から該粒子を採取するこ
とを特徴とする遷移金属ホウ化物粉末の製造方法。
【0019】(6)金属溶湯がアルミニウム溶湯、遷移
金属元素の化合物が酸化チタン、メタチタン酸、四塩化
チタンから選ばれる1種以上の化合物、または五酸化タ
ンタル、五塩化タンタルから選ばれる1種以上の化合
物、ホウ素化合物が酸化ホウ素、ホウ酸、ホウ砂、三塩
化ホウ素から選ばれる1種以上の化合物、溶融塩がAl
3 、NaF、KF、MgF2 、CaF2 、BaF2
ら選ばれる2種以上の混合フッ化物である前記項(5)
記載の遷移金属ホウ化物粉末の製造方法。
【0020】(7)金属溶湯がアルミニウム溶湯、遷移
金属元素の化合物が酸化チタン、メタチタン酸、四塩化
チタンから選ばれる1種以上の化合物、または五酸化タ
ンタル、五塩化タンタルから選ばれる1種以上の化合
物、ホウ素化合物が酸化ホウ素、ホウ酸、ホウ砂、三塩
化ホウ素から選ばれる1種以上の化合物、溶融塩がAl
3 、NaF、KF、MgF2 、CaF2 、BaF2
ら選ばれる1種以上のフッ化物に、KCl、MgC
2 、CaCl2 、BaCl2 から選ばれる1種以上の
塩化物を添加したフッ化物と塩化物との混合物である前
記項(5)記載の遷移金属ホウ化物粉末の製造方法。
【0021】(8)金属溶湯がアルミニウム溶湯で、溶
融塩と金属溶湯を接触させる温度が660℃以上100
0℃未満である前記項(5)記載の遷移金属ホウ化物粉
末の製造方法。
【0022】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、金属溶湯として使用される金属としては、例え
ば、アルミニウム、マグネシウム等が挙げられ、取扱い
が容易であることからアルミニウム(融点660℃)が
好ましい。
【0023】金属溶湯には、遷移金属ホウ化物の構成成
分とは異なる他の遷移金属元素が含まれていないことが
好ましく、その純度は、特に限定されるものではない
が、好ましくは純度99.9重量%以上、より好ましく
は純度99.98重量%以上である。
【0024】本発明において溶融塩として使用される無
機塩類としては、ホウ素化合物や遷移金属元素の化合物
を溶解せしめることが可能で、金属溶湯と実質的に反応
せず、金属溶湯中に殆ど溶解しない化合物であればよ
く、例えば、AlF3 、NaF、KF、MgF2 、Ca
2 、BaF2 から選ばれる2種以上のフッ化物の混合
物、またはAlF3 、NaF、KF、MgF2 、CaF
2 、BaF2 から選ばれる1種以上のフッ化物に、KC
l、MgCl2 、CaCl2 、BaCl2 から選ばれる
1種以上の塩化物を添加したフッ化物と塩化物との混合
物等が挙げられる。
【0025】溶融塩として使用されるフッ化物や塩化物
の原料の純度は、特に限定されるものではなく、若干の
不純物を含有した市販品を使用しても遷移金属ホウ化物
を得ることは可能である。
【0026】溶融塩の組成比は、特に限定されるもので
はないが、遷移金属の化合物やホウ素化合物を溶解させ
る観点から、NaFとAlF3 の比が3対1のもの(N
3AlF6 )が含まれていることが好ましい。
【0027】溶融塩に添加されるホウ素化合物として
は、例えば、酸化ホウ素(B2 3 )、ホウ酸(H3
3 )、ホウ砂(Na2 4 7 )、三塩化ホウ素(B
Cl3)等の酸化物や塩化物から選ばれる1種以上の化
合物である。
【0028】これらのホウ素化合物は、1000℃未満
の低温で溶融塩中に容易に溶解し、これが金属溶湯中に
移動して金属溶湯中に含まれる遷移金属と反応すること
から、従来法と比べると1000℃未満という低温で遷
移金属ホウ化物粒子を得ることが可能である。
【0029】本発明においては、遷移金属元素を含む金
属溶湯とホウ素化合物が添加された溶融塩とを該金属溶
湯の金属の融点以上1000℃未満に保持しながら接触
させるか、または、遷移金属元素の化合物とホウ素化合
物が添加された溶融塩と金属溶湯とを該金属溶湯の金属
の融点以上1000℃未満に保持しながら接触させるこ
とにより、該金属溶湯中に二ホウ化チタン、二ホウ化ジ
ルコニウム、二ホウ化タンタルや二ホウ化ニオブ等の遷
移金属ホウ化物粒子を生成せしめることができる。
【0030】まず、遷移金属元素を含む金属溶湯とホウ
素化合物が添加された溶融塩とを接触させて、金属溶湯
中に遷移金属ホウ化物粒子を生成させる場合について説
明する。
【0031】金属溶湯に含まれる遷移金属元素は、4族
または5族に属する1種の遷移金属元素であり、例え
ば、チタン、ジルコニウム、タンタル、ニオブ等を挙げ
ることができる。
【0032】次に、遷移金属元素の化合物とホウ素化合
物が添加された溶融塩と金属溶湯とを接触させて、金属
溶湯中に遷移金属ホウ化物粒子を生成させる場合につい
て説明する。
【0033】使用される遷移金属元素の化合物として
は、例えば、酸化チタン(TiO2 )、メタチタン酸
(H2 TiO3 )、酸化ジルコニウム(ZrO2 )、五
酸化タンタル(Ta2 5 )、五酸化ニオブ(Nb2
5 )、四塩化チタン(TiCl4)、四塩化ジルコニウ
ム(ZrCl4 )、五塩化タンタル(TaCl5 )、五
塩化ニオブ(NbCl5 )等の酸化物や塩化物等が挙げ
られる。
【0034】ここで使用されるホウ素化合物や遷移金属
元素の化合物としての酸化物や塩化物は、一般に市販の
粉末状または塊状のどちらを使用してもよい。例えば、
酸化チタンは、市販のルチルおよびアナターゼ型のいず
れの結晶型も使用することが可能である。また、例え
ば、四塩化チタンや三塩化ホウ素等の塩化物は市販の高
圧ガス等を使用することが可能である。
【0035】これらの酸化物や塩化物の純度は、特に限
定されるものではなく、これらに若干の不純物元素が含
まれていても金属溶湯中での遷移金属ホウ化物の生成に
大きな影響を与えない。
【0036】4族または5族に属する1種の遷移金属元
素を含む金属溶湯とホウ素化合物が添加された溶融塩と
を反応容器中で接触させる方法としては、例えば、 (1)遷移金属元素を含む塊状の金属と、ホウ素化合物
が添加された溶融塩を冷却後に固化させたものとを、反
応容器に室温で充填し、昇温して両者を溶融状態にして
接触させる、
【0037】(2)遷移金属元素を含む金属溶湯に、ホ
ウ素化合物が添加された溶融塩を冷却後に固化させたも
のまたはホウ素化合物が添加された溶融塩を、該金属溶
湯に添加することにより両者を溶融状態にして接触させ
る、
【0038】(3)ホウ素化合物が添加された溶融塩
に、遷移金属元素を含む金属または金属溶湯を、該溶融
塩に添加することにより両者を溶融状態にして接触させ
る、
【0039】(4)遷移金属元素を含む塊状の金属と、
溶融塩を冷却後に固化させたものとを、室温で反応容器
に充填し、昇温して両者を溶融状態にして接触させた
後、ホウ素化合物を溶融塩に添加する。例えば、溶融塩
を金属溶湯の上に存在させた状態で溶融塩にホウ素化合
物を添加する。等の方法が採用できる。
【0040】4族または5族に属する1種の遷移金属元
素の化合物およびホウ素化合物の両者が添加された溶融
塩と金属溶湯とを反応容器中で接触させる方法として
は、例えば、 (1)塊状の金属と、遷移金属元素の化合物およびホウ
素化合物の両者が添加された溶融塩を冷却後に固化させ
たものとを、室温で反応容器に充填し、昇温して両者を
溶融状態にして接触させる、
【0041】(2)塊状の金属と、溶融塩のみを冷却後
に固化させたものとを、室温で反応容器に充填し、昇温
して両者を溶融状態にして接触させた後、溶融塩に遷移
金属元素の化合物およびホウ素化合物の両者を添加す
る、等の方法が採用できる。
【0042】溶融状態の遷移金属元素を含む金属溶湯
と、ホウ素化合物が添加された溶融塩とを反応容器中で
攪拌する、または金属溶湯と、遷移金属元素の化合物お
よびホウ素化合物の両者が添加された溶融塩とを反応容
器中で攪拌することにより、液相同士を懸濁状態に維持
することができ、反応界面の面積の増加と、遷移金属元
素やホウ素元素の金属溶湯中への移動を促進させる結果
となるので、金属ホウ化物粒子の効率的な生成には攪拌
することが好ましい。
【0043】遷移金属ホウ化物の粒子を金属溶湯中に生
成させるときの反応温度は、該金属溶湯の金属の融点以
上1000℃未満の温度範囲である。1000℃を超え
る場合は、溶融塩の揮発が多くなり、定期的な溶融塩の
補給が必要となるため好ましくない。
【0044】本発明において、金属溶湯中の遷移金属元
素の含有量と溶融塩中のホウ素元素の含有量、或いは溶
融塩中の遷移金属元素の含有量とホウ素元素の含有量
は、系全体のホウ素元素/遷移金属元素の原子比で0.
5〜4.0であることが必要であり、好ましくは1.0
〜4.0、さらに好ましくは1.5〜3.0である。系
全体のホウ素元素/遷移金属元素の原子比が4.0を越
える場合は、過剰のホウ素がホウ化金属となって金属溶
湯中に生成し、原子比が0.5より小さい場合には、過
剰の遷移金属元素が金属と反応して金属間化合物として
多量に生成するので、目的とする遷移金属ホウ化物を得
るためには、その他の粒子を分離することが必要となる
場合がある。
【0045】また、溶融塩の比重を金属溶湯の比重より
小さくすれば、反応の際の二液相が分離した状態で、金
属溶湯の上に溶融塩が浮かんで接触した状態とすること
ができる。この場合、金属溶湯中に生成した遷移金属ホ
ウ化物粒子は、比重が大きいため金属溶湯の底部に沈降
する。
【0046】金属溶湯の底部に沈降した遷移金属ホウ化
物粒子は、1000℃未満では金属溶湯に殆ど溶解しな
いため、長時間保持しても溶解−析出による粒子の成長
や粒子間の結合は殆ど起こらない。
【0047】このようにして得られた遷移金属ホウ化物
粒子の採取方法としては、金属溶湯の底部から遷移金属
ホウ化物粒子を多く含んだ金属溶湯を分離、採取した
後、重力沈降または遠心分離によって、金属溶湯中で濃
縮し、この濃縮した部分から遷移金属ホウ化物粒子を採
取する方法、金属溶湯の濃縮部を冷却、凝固させてか
ら、例えば、酸やアルカリの水溶液によって処理して、
金属のみを溶解して除去する方法等が挙げられる。金属
を溶解、除去した後の不溶残分は、濾取、水洗、乾燥等
の工程を経て遷移金属ホウ化物粉末として採取される。
【0048】ここで用いられる酸やアルカリの水溶液
は、金属のみを溶解し、遷移金属ホウ化物粒子を溶解し
ないものであれば、特に限定されるものではなく、例え
ば、塩酸や水酸化ナトリウムの水溶液等を用いることが
できる。
【0049】本発明の方法によれば、比較的安価なホウ
素の酸化物等の原料を用いて、1000℃未満の低温
で、粉砕工程も必要とせず、凝集粒子を殆ど含まない遷
移金属ホウ化物粉末を容易に得ることが可能となる。こ
のようにして得られる遷移金属ホウ化物粉末は、緻密焼
結体製造用セラミックス原料の他に、分散強化用添加剤
や研磨剤等に使用することが可能であり、工業的意義は
大きい。
【0050】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれら実施例により限定されるものではない。
【0051】実施例において使用した溶融塩の組成は以
下に示すとおりである。 1.溶融塩A(ホウ素化合物が添加されたもの) Na3 AlF6 :40.0重量%、 AlF3 :44.0重量%、 CaF2 :15.0重量%、 B2 3 : 1.0重量%、
【0052】2.溶融塩B Na3 AlF6 :60.0重量%、 AlF3 :30.0重量%、 CaF2 :10.0重量%、
【0053】3.溶融塩C(ホウ素化合物およびチタン
化合物が添加されたもの) Na3 AlF6 :40.0重量%、 AlF3 :44.0重量%、 CaF2 :14.0重量%、 B2 3 : 1.0重量%、 TiO2 : 1.0重量%、
【0054】これらの溶融塩の調製方法は次の通りであ
る。試薬のNa3 AlF6 (米山薬品工業株式会社
製)、AlF3 (和光純薬工業株式会社製)、CaF2
(関東化学株式会社製)を所定量に混合後、アルミナタ
ンマン管中で、800℃で3時間溶融、あるいは、更に
その温度で、必要に応じ、試薬のB2 3 (和光純薬工
業株式会社製)、TiO2 (和光純薬工業株式会社製、
アナタ−ゼ型)を添加して、さらに3時間溶融して得
た。
【0055】実施例1 0.5重量%のチタンを含むアルミニウム合金(50.
60g)と、1.0重量%の酸化ホウ素を含んだ溶融塩
Aを冷却して固化したもの(44.18g)をアルミナ
タンマン管に入れ、アルゴンガス流通下、900℃まで
昇温し、この温度で5時間保持して反応させた。この場
合、反応系全体のB/Tiの原子比は2.4であった。
反応の際、アルミニウム合金溶湯の上に溶融フッ化物が
浮かんだ状態が観察された。
【0056】冷却後、上部に浮かんだフッ化物の塊を機
械的に除去し、下部のアルミニウム合金のみを取り出
し、該合金を切断、断面を研磨後、走査型電子顕微鏡
(日本電子株式会社製:JSM−T220型)で観察し
たところ、該合金の底部に2〜10μmの多面体粒子の
生成が観察された。次いで、該合金を6規定塩酸で処理
し、アルミニウムのみを溶解、除去して粉末を得た。こ
の粉末をX線回折装置(理学電機株式会社製:RAD−
2C)を用いて測定した結果、粉末は二ホウ化チタンの
みであった。
【0057】実施例2 1.8重量%のタンタルを含むアルミニウム合金(5
3.26g)と、1.0重量%の酸化ホウ素を含んだ溶
融塩Aを冷却して固化したもの(45.20g)をアル
ミナタンマン管に入れ、アルゴンガス流通下、900℃
まで昇温し、この温度で5時間保持して反応させた。こ
の場合、反応系全体のB/Taの原子比は2.4であっ
た。反応の際、アルミニウム合金溶湯の上に溶融フッ化
物が浮かんだ状態が観察された。
【0058】冷却後、上部に浮かんだフッ化物の塊を機
械的に除去し、下部のアルミニウム合金のみを取り出
し、該合金を切断、断面を研磨後、走査型電子顕微鏡
(日本電子株式会社製:JSM−T220型)で観察し
たところ、該合金の底部に2〜10μmの多面体粒子の
生成が観察された。この粒子をEPMA(日本電子株式
会社製:JXA8600M)で元素分析した結果、二ホ
ウ化タンタルであった。以下、実施例1と同様に、6規
定塩酸で処理して二ホウ化タンタル粉末を得ることがで
きる。
【0059】実施例3 1.0重量%の酸化ホウ素と1.0重量%の酸化チタン
を含んだ溶融塩Cを冷却して固化したもの(67.48
g)と純度99.99重量%の高純度アルミニウム(5
2.36g)とをアルミナタンマン管に入れ、アルゴン
ガス流通下、900℃まで昇温し、この温度で5時間保
持して反応させた。反応の際、アルミニウム合金溶湯の
上に溶融フッ化物が浮かんだ状態が観察された。
【0060】冷却後、上部に浮かんだフッ化物の塊を機
械的に除去し、下部のアルミニウムのみを取り出し、該
合金を切断、断面を研磨後、走査型電子顕微鏡(日本電
子株式会社製:JSM−T220型)で観察したとこ
ろ、該合金の底部に2〜10μmの多面体粒子の生成が
観察された。この粒子をEPMA(日本電子株式会社
製:JXW8600M)で元素分析した結果、二ホウ化
チタンであった。
【0061】比較例1 1.0重量%の金属チタンを含むアルミニウム合金(2
8.05g)をアルミナタンマン管に入れ、アルゴンガ
ス流通下、800℃まで昇温し、この温度で1.06g
の酸化ホウ素粉末のみを添加した後、900℃に昇温
し、この温度で5時間保持して反応させた。この場合、
反応系全体のB/Tiの原子比は5.2であった。反応
の際、アルミニウム合金溶湯の上に溶融した酸化ホウ素
が浮かんだ状態が観察された。
【0062】冷却後、下に沈降したアルミニウム合金の
みを取り出し、該合金を切断、断面を研磨後、走査型電
子顕微鏡(日本電子株式会社製:JSM−T220型)
で観察したところ、該合金には二ホウ化チタンの粒子の
生成は観察されなかった。
【0063】比較例2 溶融塩Bを冷却して固化したもの(66.97g)をア
ルミナタンマン管に入れ、アルゴンガス流通下、800
℃まで昇温し、この温度で酸化ホウ素(2.00g)を
添加して、2.9重量%の酸化ホウ素を含む溶融フッ化
物を調整した。更に、1.0重量%金属チタンを含むア
ルミニウム合金(44.34g)を添加して、900℃
まで昇温し、この温度で5時間保持して反応させた。こ
の場合、反応系全体のB/Tiの原子比は6.2であっ
た。反応の際、アルミニウム合金溶湯の上に溶融フッ化
物が浮かんだ状態が観察された。
【0064】冷却後、上部に浮かんだフッ化物の塊を機
械的に除去し、下部のアルミニウム合金のみを取り出
し、該合金を切断、断面を研磨後、走査型電子顕微鏡
(日本電子株式会社製:JSM−T220型)で観察し
たところ、該合金の底部に1〜5μmと5〜10μmの
多面体粒子の生成が確認された。この粒子をEPMA
(日本電子株式会社製:JXW8600M)で元素分析
した結果、それぞれ二ホウ化チタンとホウ化アルミニウ
ムであった。
【0065】比較例3 1.0重量%の酸化ホウ素と1.0重量%の酸化チタン
を含んだ溶融塩Cを冷却して固化したもの(80.24
g)のみを、アルミナタンマン管に入れ、アルゴンガス
流通下、900℃まで昇温し、この温度で3時間保持し
た。冷却後、酸化ホウ素と酸化チタンを含んだフッ化物
を切断、断面を走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社
製:JSM−T220型)で観察したところ、該フッ化
物中には二ホウ化チタンの粒子の生成は観察されなかっ
た。
【0066】
【発明の効果】本発明の方法によれば、安価な酸化物等
を原料として使用して、1000℃以下の低温におい
て、粉砕工程を経ることなく、凝集粒子を含まない微細
な二ホウ化チタン等の遷移金属ホウ化物粉末を容易に得
ることができる。これら二ホウ化チタン等の遷移金属ホ
ウ化物粉末は、緻密焼結体製造用セラミックス原料、分
散強化用添加剤や研磨剤等に利用されることが期待で
き、工業的価値の大きなものである。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホウ素化合物が添加された溶融塩と4族ま
    たは5族から選ばれる1種の遷移金属元素を含む金属溶
    湯とを、該溶融塩中のホウ素元素と該金属溶湯中の遷移
    金属元素との原子比が0.5〜4.0になるような割合
    で、該金属溶湯の金属の融点以上1000℃未満で保温
    しながら接触させることにより、該金属溶湯中に遷移金
    属ホウ化物の粒子を生成させ、次いで、該金属溶湯から
    該粒子を採取することを特徴とする遷移金属ホウ化物粉
    末の製造方法。
  2. 【請求項2】遷移金属元素がチタンまたはタンタル、金
    属溶湯がアルミニウム溶湯、ホウ素化合物が酸化ホウ
    素、ホウ酸、ホウ砂、三塩化ホウ素から選ばれる1種以
    上の化合物、溶融塩がAlF3 、NaF、KF、MgF
    2 、CaF2 、BaF2 から選ばれる2種以上の混合フ
    ッ化物である請求項1記載の遷移金属ホウ化物粉末の製
    造方法。
  3. 【請求項3】遷移金属元素がチタンまたはタンタル、金
    属溶湯がアルミニウム溶湯、ホウ素化合物が酸化ホウ
    素、ホウ酸、ホウ砂、三塩化ホウ素から選ばれる1種以
    上の化合物、溶融塩がAlF3 、NaF、KF、MgF
    2 、CaF2 、BaF2 から選ばれる1種以上のフッ化
    物に、KCl、MgCl2 、CaCl2、BaCl2
    ら選ばれる1種以上の塩化物を添加したフッ化物と塩化
    物との混合物である請求項1記載の遷移金属ホウ化物粉
    末の製造方法。
  4. 【請求項4】金属溶湯がアルミニウム溶湯で、溶融塩と
    金属溶湯を接触させる温度が660℃以上1000℃未
    満である請求項1記載の遷移金属ホウ化物粉末の製造方
    法。
  5. 【請求項5】4族または5族から選ばれる1種の遷移金
    属元素の化合物およびホウ素化合物が、ホウ素元素と遷
    移金属元素の原子比が0.5〜4.0になるように添加
    された溶融塩と、金属溶湯とを、該金属溶湯の金属の融
    点以上1000℃未満で保温しながら接触させることに
    より、該金属溶湯中に遷移金属ホウ化物の粒子を生成さ
    せ、次いで、該金属溶湯から該粒子を採取することを特
    徴とする遷移金属ホウ化物粉末の製造方法。
  6. 【請求項6】金属溶湯がアルミニウム溶湯、遷移金属元
    素の化合物が酸化チタン、メタチタン酸、四塩化チタン
    から選ばれる1種以上の化合物、または五酸化タンタ
    ル、五塩化タンタルから選ばれる1種以上の化合物、ホ
    ウ素化合物が酸化ホウ素、ホウ酸、ホウ砂、三塩化ホウ
    素から選ばれる1種以上の化合物、溶融塩がAlF3
    NaF、KF、MgF2 、CaF2 、BaF2 から選ば
    れる2種以上の混合フッ化物である請求項5記載の遷移
    金属ホウ化物粉末の製造方法。
  7. 【請求項7】金属溶湯がアルミニウム溶湯、遷移金属元
    素の化合物が酸化チタン、メタチタン酸、四塩化チタン
    から選ばれる1種以上の化合物、または五酸化タンタ
    ル、五塩化タンタルから選ばれる1種以上の化合物、ホ
    ウ素化合物が酸化ホウ素、ホウ酸、ホウ砂、三塩化ホウ
    素から選ばれる1種以上の化合物、溶融塩がAlF3
    NaF、KF、MgF2 、CaF2 、BaF2 から選ば
    れる1種以上のフッ化物に、KCl、MgCl2 、Ca
    Cl2 、BaCl2 から選ばれる1種以上の塩化物を添
    加したフッ化物と塩化物との混合物である請求項5記載
    の遷移金属ホウ化物粉末の製造方法。
  8. 【請求項8】金属溶湯がアルミニウム溶湯で、溶融塩と
    金属溶湯を接触させる温度が660℃以上1000℃未
    満である請求項5記載の遷移金属ホウ化物粉末の製造方
    法。
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JP2012131674A (ja) * 2010-12-24 2012-07-12 National Institute For Materials Science 二ホウ化ジルコニウム粉末及びその合成方法

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