JPH08345B2 - 工作機械の主軸軸受の熱変形抑制方法 - Google Patents

工作機械の主軸軸受の熱変形抑制方法

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JPH08345B2
JPH08345B2 JP26348692A JP26348692A JPH08345B2 JP H08345 B2 JPH08345 B2 JP H08345B2 JP 26348692 A JP26348692 A JP 26348692A JP 26348692 A JP26348692 A JP 26348692A JP H08345 B2 JPH08345 B2 JP H08345B2
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thermal deformation
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、NC制御付工作機械の
主軸軸受の熱変形抑制方法に係るものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】精度の
高い機械加工を行う場合、工作機械の熱変形が大きな問
題となっている。
【0003】それに対して、主軸台内の強制冷却、熱変
形分のインプロセス補正、構造材料として新素材の採用
などのさまざまな熱変形抑制対策が施されてきたが、い
ずれの方法もまだ充分な対策とはなっていない。
【0004】本発明は上記問題を解決するため、熱変形
の根源である主軸軸受の発熱をフィードフォーワード制
御により効率良く除去して精度の高い機械加工が実施で
きるNC制御付工作機械の主軸軸受の熱変形抑制方法を
提供することを技術的課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。
【0006】主軸軸受1を嵌入した主軸台2の壁内に内
側ジャケット3と外側ジャケット4を二重に配設し、こ
の内側ジャケット3に過冷却状態の冷却油を導入し、外
側ジャケット4に機械構造温度と略等しい温度の冷却油
を導入して主軸軸受1を集中的に冷却することを特徴と
する工作機械の主軸軸受の熱変形抑制方法に係るもので
ある。
【0007】また、NC制御付工作機械において、機械
加工開始前にNCプログラムから主軸回転数,切削速
度,切込み量などの加工条件の経時的変化を先読みする
ことにより主軸軸受1の発熱量の経時的変化を計算し、
この発熱量を除去するための強制冷却機構5の操作プロ
グラムを作成し、この操作プログラムを機械加工の開始
と同期させて強制冷却機構5を運転し、機械加工時の発
熱による熱変形が起こる前に、その発熱量を先回り除去
することを特徴とする工作機械の主軸軸受の熱変形抑制
方法に係るものである。
【0008】また、NC制御付工作機械において、機械
加工開始前にNCプログラムから主軸回転数,切削速
度,切込み量などの加工条件の経時的変化を先読みする
ことにより機械構造全体の発熱による熱変形の経時的変
化を計算し、この熱変形を抑制若しくは補正するための
熱変形対策システムの操作プログラムを作成し、この操
作プログラムを機械加工の開始と同期させて熱変形対策
システムの運転を行い、機械加工時の発熱による熱変形
が起こる前に、その熱変形を先回り抑制若しくは補正す
ることを特徴とする工作機械の熱変形抑制方法に係るも
のである。
【0009】
【作用】請求項1記載の作用について説明する。
【0010】主軸軸受1を嵌入した主軸台2の外周壁の
内側ジャケット3に、過冷却状態の冷却油を導入して主
軸軸受1の発熱を集中的に除去するとともに、内側ジャ
ケット3に導入された過冷却状態の冷却油によって、主
軸軸受1以外の主軸軸受部が過冷却状態にならないよう
に、外側ジャケット4に機械構造温度と略等しい温度の
冷却油を流して主軸軸受1以外の主軸軸受部が過冷却状
態になるのを防止する。
【0011】請求項2記載の作用について説明する。
【0012】NCプログラムを始動させてワークを切削
すると、制御プログラムが同時に始動して加工条件の経
時的変化により変化する主軸軸受1の発熱量を先回りし
て強制冷却機構5により除去するので、工作機械の主軸
軸受1の熱変形が抑制される。
【0013】請求項3の作用について説明する。
【0014】NCプログラムを始動させてワークを切削
すると、操作プログラムが同時に始動して加工条件の経
時的変化により変化する工作機械の発熱による機械構造
全体の熱変形を、熱変形が起こる前に熱変形対策システ
ムにより抑制若しくは補正するので、工作機械の熱変形
が抑制される。
【0015】
【実施例】図面は本発明の好適な一実施例を図示したも
ので図1は工作機械の主軸台2の二重ジャケット強制冷
却機構の模式的説明図、図2は上記の主軸台2の前主軸
軸受部の拡大図である。
【0016】請求項1記載の実施例について説明する。
【0017】主軸軸受1を嵌入した主軸台2の外周壁内
に内側ジャケット3と外側ジャケット4を二重に配設
し、この内側ジャケット3内と内側ジャケット3内に過
冷却状態の冷却油を導入する過冷却油導出部7を、外側
ジャケット5と外側ジャケット5に工作機械の機械構造
温度と略等しい温度又は室温温度に同調する温度の冷却
油を導入する同調温度冷却油導出部8を接続する。
【0018】請求項1記載の構造を上記のように構成し
たので、工作機械がワークを切削すると、主軸の回転数
や負荷により主軸軸受1が発熱し温度が上昇するので、
過冷却油導出部7より過冷却状態の冷却油を内側ジャケ
ット3内に導入して主軸軸受1を集中的に冷却して主軸
軸受1の発熱を除去するとともに、内側ジャケット3内
に導入された過冷却状態の冷却油によって主軸軸受1以
外の主軸軸受部が過冷却の状態にならないように同調温
度冷却油導出部8より工作機械の機械構造温度と略等し
い温度又は室温温度に同調する温度の冷却油を外側ジャ
ケット4に流して主軸軸受1以外の主軸軸受部が過冷却
状態になるのを防止する。
【0019】尚、図中符号9は主軸,10はホルダ,11は
過冷却油送油機構,12は同調温度冷却油送油機構,13は
過冷却油温調整機構,14は同調油温調整機構,15はタン
ク,16はタンクである。
【0020】請求項2記載の実施例について説明する。
【0021】NC制御付工作機械において、機械加工開
始前にNCプログラムから表1のような主軸軸受1の発
熱量を計算するために必要なデータを先読みし、このデ
ータより主軸受1にかかるトルクと主軸回転数の経時的
変化を把握し、図3で示したような主軸台2の前後の主
軸軸受1の発熱曲線を計算で求める。
【0022】
【表1】
【0023】次にこの発熱曲線に対して主軸軸受1の発
熱量分だけの熱量を除去するに必要な冷却油の温度曲線
を図4の点線のように計算し、それを基にして内側ジャ
ケット3の冷却油温度のフィードワード制御の操作プロ
グラムを作成する。この操作プログラムを機械加工の開
始と同期させて強制冷却機構5を運転し、内側ジャケッ
ト3に冷却油を導入し経時的に変化する主軸軸受1の発
熱を発生時点で除去し、主軸軸受1の温度上昇を0°C
に抑えるので、主軸軸受1の熱変形が抑制される。
【0024】また、二重ジャケット強制冷却機構を採用
しているので、外側ジャケット4に同調温度冷却油を流
して主軸軸受1以外の主軸軸受部の過冷却現象を防止し
主軸軸受部の熱変形を防止している。
【0025】請求項3記載の実施例について説明する。
【0026】NC制御付工作機械において、機械加工開
始前にNCプログラムより前記表1のような各軸受の発
熱量を計算するに必要なデータを先読みし、このデータ
より各軸受にかかるトルクと回転数の経時的変化を把握
し、このトルクと回転数とデータより各軸受の発熱量を
計算し各軸受の発熱量の経時的推移を求め、この発熱量
分だけの熱量を除去するに必要な冷却油の温度を計算
し、それを基にして各軸受が嵌入しているハウジングの
二重構造のジャケットの内側ジャケットに過冷却状態の
冷却油を導入する冷却温度のフィードワード制御の操作
プログラムを作成する。
【0027】この操作プログラムを機械加工の開始と同
期させて熱変形対策システムを運転し、内側ジャケット
に冷却油を導入し経時的に変化する各軸受の発熱を発生
時点で除去し、各軸受の温度上昇を0°Cに抑えること
により各軸受の熱変形が抑制され、機械構造全体の熱変
形が抑制される。
【0028】また、同時に各軸受の外側ジャケット部に
機械構造温度と略等しい温度又は室温温度に同調する温
度の冷却油を流して各軸受の軸受以外の軸受部の熱変形
を抑制する。
【0029】本発明によって実際に熱変形を抑制した実
施例を図6に示す。
【0030】図5はマシニングセンタで実際にワークを
加工したときの主軸軸受1のA部の上昇温度と主軸台2
のB部の上昇温度を示したもので、図5のように強制冷
却を行わない場合、主軸温度は50°C程度温度上昇し
ているのに対して、強制冷却を行った場合は図6のよう
に+1°C,−2°C程度の温度変化におさまってお
り、本発明の効果が大きいことを示している。
【0031】
【発明の効果】本発明は上記のように主軸軸受を嵌入し
た主軸台の壁内に内側ジャケットと外側ジャケットを二
重に配設し、この内側ジャケットに過冷却状態の冷却油
を導入し、外側ジャケットに機械構造温度と略等しい温
度の冷却油を導入して主軸軸受を集中的に冷却するの
で、工作機械の熱変形の根元である主軸軸受の発熱が効
率良く除去され、工作機械の主軸軸受の熱変形が抑制さ
れる。
【0032】また、NC制御付工作機械において、機械
加工開始前にNCプログラムから主軸回転数,切削速
度,切込み量などの加工条件の経時的変化を先読みする
ことにより主軸軸受の発熱量の経時的変化を計算し、こ
の発熱量を除去するための強制冷却機構の操作プログラ
ムを作成し、この操作プログラムを機械加工の開始と同
期させて強制冷却機構を運転し、機械加工時の発熱によ
る熱変形が起こる前に、その発熱量を先回り除去するの
で、工作機械でワークを加工したとき、主軸軸受の発熱
を発生した時点で操作プログラムの強制冷却機構により
先回り除去し主軸軸受の温度上昇を抑制し、主軸軸受の
熱変形が抑制される。
【0033】また、NC制御付工作機械において、機械
加工開始前にNCプログラムから主軸回転数,切削速
度,切込み量などの加工条件の経時的変化を先読みする
ことにより機械構造全体の発熱による熱変形の経時的変
化を計算し、この熱変形を抑制若しくは補正するための
熱変形対策システムの操作プログラムを作成し、この操
作プログラムを機械加工の開始と同期させて熱変形対策
システムの運転を行い、機械加工時の発熱による熱変形
が起こる前に、その熱変形を先回り抑制若しくは補正す
るので、工作機械の熱変形の原因である発熱部分に対し
て熱が発生した時点で操作プログラムの熱変形対策シス
テムにより極めて効率良く強制冷却して工作機械の熱変
形を抑制できるので、精度の高い機械加工を得ることが
できる秀れた工作機械の熱変形抑制方法となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の工作機械の主軸台の二重ジャ
ケット強制機構の模式的説明図である。
【図2】上記の主軸台の前主軸軸受部の拡大図である。
【図3】実施例のNCプログラムの先読みによって計算
された主軸台の前後主軸軸受の発熱曲線である。
【図4】本実施例の主軸台の前主軸軸受の発熱曲線と、
この主軸軸受の上昇温度を0°Cに抑えるための内側ジ
ャケットの冷却油温度曲線である。
【図5】本実施例のマシニングセンタで実際に加工した
場合の強制冷却を行わない場合の主軸軸受と主軸台の上
昇温度を示す図面である。
【図6】本実施例のマシニングセンタで実際に加工した
場合の強制冷却を行った場合の主軸軸受と主軸台の上昇
温度を示す図面である。
【符号の説明】
1 主軸軸受 2 主軸台 3 内側ジャケット 4 外側ジャケット 5 強制冷却機構

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸軸受を嵌入した主軸台の壁内に内側
    ジャケットと外側ジャケットを二重に配設し、この内側
    ジャケットに過冷却状態の冷却油を導入し、外側ジャケ
    ットに機械構造温度と略等しい温度の冷却油を導入して
    主軸軸受を集中的に冷却することを特徴とする工作機械
    の主軸軸受の熱変形抑制方法。
  2. 【請求項2】 NC制御付工作機械において、機械加工
    開始前にNCプログラムから主軸回転数,切削速度,切
    込み量などの加工条件の経時的変化を先読みすることに
    より主軸軸受の発熱量の経時的変化を計算し、この発熱
    量を除去するための強制冷却機構の操作プログラムを作
    成し、この操作プログラムを機械加工の開始と同期させ
    て強制冷却機構を運転し、機械加工時の発熱による熱変
    形が起こる前に、その発熱量を先回り除去することを特
    徴とする工作機械の主軸軸受の熱変形抑制方法。
  3. 【請求項3】 NC制御付工作機械において、機械加工
    開始前にNCプログラムから主軸回転数,切削速度,切
    込み量などの加工条件の経時的変化を先読みすることに
    より機械構造全体の発熱による熱変形の経時的変化を計
    算し、この熱変形を抑制若しくは補正するための熱変形
    対策システムの操作プログラムを作成し、この操作プロ
    グラムを機械加工の開始と同期させて熱変形対策システ
    ムの運転を行い、機械加工時の発熱による熱変形が起こ
    る前に、その熱変形を先回り抑制若しくは補正すること
    を特徴とする工作機械の熱変形抑制方法。
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