JPH08337898A - 金属表面の電解研磨方法および電解研磨装置 - Google Patents
金属表面の電解研磨方法および電解研磨装置Info
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- JPH08337898A JPH08337898A JP16451895A JP16451895A JPH08337898A JP H08337898 A JPH08337898 A JP H08337898A JP 16451895 A JP16451895 A JP 16451895A JP 16451895 A JP16451895 A JP 16451895A JP H08337898 A JPH08337898 A JP H08337898A
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- pulse
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- metal
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 被処理金属の電解研磨を行う金属表面の電解
研磨方法および電解研磨装置に関し、被処理金属の表面
を高品質に保持したままスケールを除去できるようにす
る。 【構成】 金属表面の電解研磨装置を、被処理金属を一
方の電極とし電解質溶液を媒体として通電回路を形成し
て成る研磨部3と、整流波形を出力する整流波形発生回
路1Aと、その整流波形をパルス波形とするべく制御信
号を出力するパルス制御回路1Bと、その制御信号を受
けて整流波形発生回路1Aからの整流波形の極性を所定
のスイッチングタイムで反転するとともにその反転部分
に所定時間幅を持たせてパルス波形を生成し電解研磨用
波形として出力する極性反転回路1Cと、から成る電源
部1と、上記研磨部3と電源部1とを接続する接続部2
と、から構成する。
研磨方法および電解研磨装置に関し、被処理金属の表面
を高品質に保持したままスケールを除去できるようにす
る。 【構成】 金属表面の電解研磨装置を、被処理金属を一
方の電極とし電解質溶液を媒体として通電回路を形成し
て成る研磨部3と、整流波形を出力する整流波形発生回
路1Aと、その整流波形をパルス波形とするべく制御信
号を出力するパルス制御回路1Bと、その制御信号を受
けて整流波形発生回路1Aからの整流波形の極性を所定
のスイッチングタイムで反転するとともにその反転部分
に所定時間幅を持たせてパルス波形を生成し電解研磨用
波形として出力する極性反転回路1Cと、から成る電源
部1と、上記研磨部3と電源部1とを接続する接続部2
と、から構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属表面の電解研磨
を行う金属表面の電解研磨方法およびその装置に関する
ものである。
を行う金属表面の電解研磨方法およびその装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ステンレス鋼等の合金鋼に溶接を行った
ときにその溶接箇所および周囲に発生するスケールを除
去する方法の一つとして、電解研磨によるスケール除去
方法が知られている。この電解研磨によるスケール除去
方法は、被処理金属を一方の電極とするとともに、他方
の電極部材との間に電解質溶液を介在させて通電回路を
構成し、その通電回路に所定波形の電流を流すことによ
り、スケールを除去するようにしたものである。
ときにその溶接箇所および周囲に発生するスケールを除
去する方法の一つとして、電解研磨によるスケール除去
方法が知られている。この電解研磨によるスケール除去
方法は、被処理金属を一方の電極とするとともに、他方
の電極部材との間に電解質溶液を介在させて通電回路を
構成し、その通電回路に所定波形の電流を流すことによ
り、スケールを除去するようにしたものである。
【0003】そして、上記所定波形の電流は、特公平5
−48315号公報に開示してあるように単なる直流電
圧を使用するか、または特公平5−48318号公報に
開示してあるように直流電圧に通常の商用交流電圧を重
畳したものを使用して生成するようにしていた。
−48315号公報に開示してあるように単なる直流電
圧を使用するか、または特公平5−48318号公報に
開示してあるように直流電圧に通常の商用交流電圧を重
畳したものを使用して生成するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のス
ケール除去方法では、スケールを除去できるものの、連
続的に通電するため被処理金属の表面の不動態化が過剰
となり、溶接熱を受けている部分とそうでない部分とで
は脱スケールや不動態化速度が異なることとなり、表面
全体に仕上がりむらが生じてしまうという問題点を有し
ていた。この発明は上記に鑑み提案されたもので、被処
理金属の表面を高品質に保持したままスケールを除去で
きる金属表面の電解研磨方法およびその装置を提供する
ことを目的とする。
ケール除去方法では、スケールを除去できるものの、連
続的に通電するため被処理金属の表面の不動態化が過剰
となり、溶接熱を受けている部分とそうでない部分とで
は脱スケールや不動態化速度が異なることとなり、表面
全体に仕上がりむらが生じてしまうという問題点を有し
ていた。この発明は上記に鑑み提案されたもので、被処
理金属の表面を高品質に保持したままスケールを除去で
きる金属表面の電解研磨方法およびその装置を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の金属表面の電解研磨方法では、整流波形
を所定のスイッチングタイムで極性反転させるとともに
その反転部分に所定時間幅を持たせて整流波形にパルス
を形成することにより電解研磨用波形を生成し、その電
解研磨用波形を、被処理金属を一方の電極とし電解質溶
液を媒体として形成した通電回路に通電し、その通電に
よって被処理金属の電解研磨を行う。
に、この発明の金属表面の電解研磨方法では、整流波形
を所定のスイッチングタイムで極性反転させるとともに
その反転部分に所定時間幅を持たせて整流波形にパルス
を形成することにより電解研磨用波形を生成し、その電
解研磨用波形を、被処理金属を一方の電極とし電解質溶
液を媒体として形成した通電回路に通電し、その通電に
よって被処理金属の電解研磨を行う。
【0006】また、この発明の金属表面の電解研磨装置
は、被処理金属を一方の電極とし電解質溶液を媒体とし
て通電回路を形成して成る研磨部と、整流波形を出力す
る整流波形発生回路と、その整流波形をパルス波形とす
るべく制御信号を出力するパルス制御回路と、その制御
信号を受けて整流波形発生回路からの整流波形の極性を
所定のスイッチングタイムで反転するとともにその反転
部分に所定時間幅を持たせてパルス波形を生成し電解研
磨用波形として出力する極性反転回路と、から成る電源
部と、上記研磨部と電源部とを接続する接続部と、から
構成される。
は、被処理金属を一方の電極とし電解質溶液を媒体とし
て通電回路を形成して成る研磨部と、整流波形を出力す
る整流波形発生回路と、その整流波形をパルス波形とす
るべく制御信号を出力するパルス制御回路と、その制御
信号を受けて整流波形発生回路からの整流波形の極性を
所定のスイッチングタイムで反転するとともにその反転
部分に所定時間幅を持たせてパルス波形を生成し電解研
磨用波形として出力する極性反転回路と、から成る電源
部と、上記研磨部と電源部とを接続する接続部と、から
構成される。
【0007】
【作用】上述したように、この発明によれば、電解研磨
用波形として、整流波形を所定のスイッチングタイムで
極性反転させるとともにその反転部分に所定時間幅を持
たせて整流波形にパルスを形成することにより生成した
波形を用いるので、被処理金属には、そのパルスによっ
て短時間だけ瞬間的に逆極性の電流が流れ、被処理金属
表面での脱スケールおよび不動態化が均一に促進する。
用波形として、整流波形を所定のスイッチングタイムで
極性反転させるとともにその反転部分に所定時間幅を持
たせて整流波形にパルスを形成することにより生成した
波形を用いるので、被処理金属には、そのパルスによっ
て短時間だけ瞬間的に逆極性の電流が流れ、被処理金属
表面での脱スケールおよび不動態化が均一に促進する。
【0008】
【実施例】以下にこの発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1はこの発明の金属表面の電解研磨装
置の構成を示すブロック図である。図において、この発
明に係る電解研磨装置は、被処理金属を一方の電極とし
電解質溶液を媒体として通電回路を形成して成る研磨部
3と、整流波形を出力する整流波形発生回路1Aと、そ
の整流波形をパルス波形とするべく制御信号を出力する
パルス制御回路1Bと、その制御信号を受けて整流波形
発生回路1Aからの整流波形の極性を所定のスイッチン
グタイムで反転するとともにその反転部分に所定時間幅
を持たせてパルス波形を生成し電解研磨用波形として出
力する極性反転回路1Cと、から成る電源部1と、上記
研磨部3と電源部1とを接続する接続部2と、から構成
される。
細に説明する。図1はこの発明の金属表面の電解研磨装
置の構成を示すブロック図である。図において、この発
明に係る電解研磨装置は、被処理金属を一方の電極とし
電解質溶液を媒体として通電回路を形成して成る研磨部
3と、整流波形を出力する整流波形発生回路1Aと、そ
の整流波形をパルス波形とするべく制御信号を出力する
パルス制御回路1Bと、その制御信号を受けて整流波形
発生回路1Aからの整流波形の極性を所定のスイッチン
グタイムで反転するとともにその反転部分に所定時間幅
を持たせてパルス波形を生成し電解研磨用波形として出
力する極性反転回路1Cと、から成る電源部1と、上記
研磨部3と電源部1とを接続する接続部2と、から構成
される。
【0009】図2は上記電解研磨装置の構成例を概略的
に示す図である。図において、電源部10は、整流波形
発生回路11とパルス制御回路12と極性反転回路13
とから構成されている。
に示す図である。図において、電源部10は、整流波形
発生回路11とパルス制御回路12と極性反転回路13
とから構成されている。
【0010】整流波形発生回路11は、変圧器110を
用いて1次側の交流電源電圧、例えば通常の商用交流電
圧(単相100ボルト)を降圧し、その降圧して得た所
定の2次側電圧をダイオードブリッジ回路111で全波
整流し、その全波整流波形を極性反転回路13に出力す
る。この全波整流波形は、変圧器110の二次側にとっ
た中性点に対してP点では図3(a)に示すようにプラ
ス側の全波整流波形PWとなり、Q点では逆にマイナス
側の全波整流波形QW(図示省略)となる。
用いて1次側の交流電源電圧、例えば通常の商用交流電
圧(単相100ボルト)を降圧し、その降圧して得た所
定の2次側電圧をダイオードブリッジ回路111で全波
整流し、その全波整流波形を極性反転回路13に出力す
る。この全波整流波形は、変圧器110の二次側にとっ
た中性点に対してP点では図3(a)に示すようにプラ
ス側の全波整流波形PWとなり、Q点では逆にマイナス
側の全波整流波形QW(図示省略)となる。
【0011】一方、パルス制御回路12は、整流波形発
生回路11が出力した全波整流波形をパルス波形とする
べく制御信号を生成し極性反転回路13に出力するため
の回路である。このパルス制御回路12には波形設定部
121が設けてあり、パルス制御回路12はその波形設
定部121に予め設定してある時間幅TCとスイッチン
グタイムTDとに基づいて制御信号を生成する。
生回路11が出力した全波整流波形をパルス波形とする
べく制御信号を生成し極性反転回路13に出力するため
の回路である。このパルス制御回路12には波形設定部
121が設けてあり、パルス制御回路12はその波形設
定部121に予め設定してある時間幅TCとスイッチン
グタイムTDとに基づいて制御信号を生成する。
【0012】上記の時間幅TCは図3(a)に示すよう
に、全波整流波形PWを構成する各波形Wuを所定の時
間幅でセグメント化するとした場合のその時間幅であ
り、スイッチングタイムTDは、プラス側の全波整流波
形PWからマイナス側の全波整流波形QWへのスイッチ
イングを指令する際のタイミングである。スイッチング
タイムTDは、時間幅TCの整数倍となるように設定し
てある。
に、全波整流波形PWを構成する各波形Wuを所定の時
間幅でセグメント化するとした場合のその時間幅であ
り、スイッチングタイムTDは、プラス側の全波整流波
形PWからマイナス側の全波整流波形QWへのスイッチ
イングを指令する際のタイミングである。スイッチング
タイムTDは、時間幅TCの整数倍となるように設定し
てある。
【0013】極性反転回路13には2つのトランジスタ
131,132が設けてあり、パルス制御回路12の制
御信号はこの2つのトランジスタ131,132の各ベ
ース側に入力してトランジスタ131,132を動作さ
せる。
131,132が設けてあり、パルス制御回路12の制
御信号はこの2つのトランジスタ131,132の各ベ
ース側に入力してトランジスタ131,132を動作さ
せる。
【0014】極性反転回路13は制御信号を受けると、
各波形Wuのスタート時点t0(図3(a))からスイ
ッチングタイムTDが周期的に経過するたびに、すなわ
ちTD1,TD2,TD3,…毎に、時間幅TCにわた
って、プラス側の全波整流波形PWからマイナス側の全
波整流波形QWへスイッチイングし、その部分の極性を
反転させ、これによって全波整流波形をパルス化する
(図3(b))。このパルス波形は、プラス側の全波整
流波形PWにおいて、各波形Wuのスタート時点t0か
ら周期的にスイッチングタイムTDがやってくる度に、
そのスイッチングタイムTDから開始する1セグメント
分をその全波整流波形PWから反転させたような波形に
なっている。
各波形Wuのスタート時点t0(図3(a))からスイ
ッチングタイムTDが周期的に経過するたびに、すなわ
ちTD1,TD2,TD3,…毎に、時間幅TCにわた
って、プラス側の全波整流波形PWからマイナス側の全
波整流波形QWへスイッチイングし、その部分の極性を
反転させ、これによって全波整流波形をパルス化する
(図3(b))。このパルス波形は、プラス側の全波整
流波形PWにおいて、各波形Wuのスタート時点t0か
ら周期的にスイッチングタイムTDがやってくる度に、
そのスイッチングタイムTDから開始する1セグメント
分をその全波整流波形PWから反転させたような波形に
なっている。
【0015】なお、図3(b)に示したパルス波形で
は、山と谷のレベルを所定レベルに制御して全体として
台形状の波形となるようにしている。この波形制御は、
パルス制御回路12に設けたパワー制御部122からの
指令に基づいて、パルス制御回路13がトランジスタ1
31,132の各ベース電流を変化させそれによって各
コレクタ・エミッタ間の電流を制御することにより行
う。そして、パワー制御部122が指令するパワーの大
きさは、オペレータがパワー調整器124のダイヤル1
24aを調整したときの位置に応じて決まるようになっ
ており、その際のパワーが大きければ大きいほど、表示
ランプ124bの右側のランプが点灯しパワーの大きさ
が一見して分かるようになっている。
は、山と谷のレベルを所定レベルに制御して全体として
台形状の波形となるようにしている。この波形制御は、
パルス制御回路12に設けたパワー制御部122からの
指令に基づいて、パルス制御回路13がトランジスタ1
31,132の各ベース電流を変化させそれによって各
コレクタ・エミッタ間の電流を制御することにより行
う。そして、パワー制御部122が指令するパワーの大
きさは、オペレータがパワー調整器124のダイヤル1
24aを調整したときの位置に応じて決まるようになっ
ており、その際のパワーが大きければ大きいほど、表示
ランプ124bの右側のランプが点灯しパワーの大きさ
が一見して分かるようになっている。
【0016】また、パルス制御回路12では、上記の波
形設定部121にスイッチングタイムTDおよび時間幅
TCが複数パターン(例えば3パターン)予め設定して
あり、極性反転回路13ではそのTDおよびTCの設定
に対応するパルス波形が生成される。なお、TD,TC
の設定はボリュウムを用いて時定数として任意の値に設
定可能である。
形設定部121にスイッチングタイムTDおよび時間幅
TCが複数パターン(例えば3パターン)予め設定して
あり、極性反転回路13ではそのTDおよびTCの設定
に対応するパルス波形が生成される。なお、TD,TC
の設定はボリュウムを用いて時定数として任意の値に設
定可能である。
【0017】この波形設定部121のTD,TCの選択
はモードセレクタ123で行われ、オペレータがモード
セレクタ123の選択スイッチ123aを切り換えるこ
とにより、例えば図4に示すような3つのパターンA,
B,Cのいずれかのパルス波形を選択でき、モードセレ
クタ123ではそのときのパターンに該当する表示ラン
プ123bが点灯するようになっている。
はモードセレクタ123で行われ、オペレータがモード
セレクタ123の選択スイッチ123aを切り換えるこ
とにより、例えば図4に示すような3つのパターンA,
B,Cのいずれかのパルス波形を選択でき、モードセレ
クタ123ではそのときのパターンに該当する表示ラン
プ123bが点灯するようになっている。
【0018】図4のパターンAでは、プラス側のパルス
幅Tpがマイナス側のパルス幅TNより大きくなってお
り、パターンBではその逆にマイナス側のパルス幅TN
がプラス側のパルス幅Tpより大きくなっており、パタ
ーンCではその両者が等しくなっている。また、パター
ンA,B,Cのいずれにおいてもプラス側の電位レベル
Vpとマイナス側の電位レベルVN は、その絶対値が等
しくなっている。このパルス波形の各種パターンは、電
解研磨時の被処理金属の材質、電解質溶液の種類等の処
理条件に応じて最適マッチングして設定すればよく、こ
こに示したものはその一例である。したがって、パルス
波形において、プラス側のパルス幅がマイナス側のパル
ス幅より大きいパターンだけを複数パターン設定するよ
うにしてもよいし、必要であればパルス化しないでプラ
ス側またはマイナス側の全波整流波形にパワー制御を施
しただけのものを1パターンとして設定してもよい。
幅Tpがマイナス側のパルス幅TNより大きくなってお
り、パターンBではその逆にマイナス側のパルス幅TN
がプラス側のパルス幅Tpより大きくなっており、パタ
ーンCではその両者が等しくなっている。また、パター
ンA,B,Cのいずれにおいてもプラス側の電位レベル
Vpとマイナス側の電位レベルVN は、その絶対値が等
しくなっている。このパルス波形の各種パターンは、電
解研磨時の被処理金属の材質、電解質溶液の種類等の処
理条件に応じて最適マッチングして設定すればよく、こ
こに示したものはその一例である。したがって、パルス
波形において、プラス側のパルス幅がマイナス側のパル
ス幅より大きいパターンだけを複数パターン設定するよ
うにしてもよいし、必要であればパルス化しないでプラ
ス側またはマイナス側の全波整流波形にパワー制御を施
しただけのものを1パターンとして設定してもよい。
【0019】図2に戻って、上記のようなパターンを持
つパルス波形が極性反転回路13から出力されると、そ
のパルス波形は電源部10の2つの出力端子10a,1
0bから取り出し可能となる。その2つの出力端子10
a,10bには研磨部30が、接続部20としての2本
の接続コード20a,20bを介して接続される。
つパルス波形が極性反転回路13から出力されると、そ
のパルス波形は電源部10の2つの出力端子10a,1
0bから取り出し可能となる。その2つの出力端子10
a,10bには研磨部30が、接続部20としての2本
の接続コード20a,20bを介して接続される。
【0020】研磨部30は、2枚のステンレス鋼材31
1,311およびその2枚のステンレス鋼材311,3
11を結合させた溶接部分312から成る被処理金属3
1と、電解質溶液を含浸させたモップ33が先端側に巻
き付けてある電極部材(ステッシャ)32とから構成さ
れており、被処理金属31は接続コード20aを介して
出力端子10aに、また電極部材32は接続コード20
bを介して出力端子10bにそれぞれ接続してある。し
たがって、被処理金属31と電極部材32とは各々電極
として機能し、モップ33を被処理金属31の溶接部分
312にあてがうことにより、モップ33に含浸してあ
る電解質溶液を介して通電回路を形成する。なお、この
モップ33は、天然繊維や合成繊維等の帯液性物質のも
のである。
1,311およびその2枚のステンレス鋼材311,3
11を結合させた溶接部分312から成る被処理金属3
1と、電解質溶液を含浸させたモップ33が先端側に巻
き付けてある電極部材(ステッシャ)32とから構成さ
れており、被処理金属31は接続コード20aを介して
出力端子10aに、また電極部材32は接続コード20
bを介して出力端子10bにそれぞれ接続してある。し
たがって、被処理金属31と電極部材32とは各々電極
として機能し、モップ33を被処理金属31の溶接部分
312にあてがうことにより、モップ33に含浸してあ
る電解質溶液を介して通電回路を形成する。なお、この
モップ33は、天然繊維や合成繊維等の帯液性物質のも
のである。
【0021】そして、電解研磨処理は、モップ33を溶
接部分312に接触して通電させた状態でそのモップ3
3を溶接部分312に沿って数回往復摺動させることに
より行う。
接部分312に接触して通電させた状態でそのモップ3
3を溶接部分312に沿って数回往復摺動させることに
より行う。
【0022】上記手法による電解研磨処理において、溶
接部分312の焼け(スケール)の除去およびステンレ
ス部分と溶接部分312との界面における二番焼けの除
去を行う場合、通電するパルス波形としては、パルス電
圧が10〜30ボルト、パルス数が200〜1500ヘ
ルツであって、プラス側のパルス幅がマイナス側のパル
ス幅より大きく、プラス側のパルス幅に対するマイナス
側のパルス幅の割合を極性反転割合として表現すると、
その極性反転割合が10〜40%程度のものを使用すれ
ば比較的良好な研磨結果が得られることがわかった。
接部分312の焼け(スケール)の除去およびステンレ
ス部分と溶接部分312との界面における二番焼けの除
去を行う場合、通電するパルス波形としては、パルス電
圧が10〜30ボルト、パルス数が200〜1500ヘ
ルツであって、プラス側のパルス幅がマイナス側のパル
ス幅より大きく、プラス側のパルス幅に対するマイナス
側のパルス幅の割合を極性反転割合として表現すると、
その極性反転割合が10〜40%程度のものを使用すれ
ば比較的良好な研磨結果が得られることがわかった。
【0023】また、電解質溶液としては、その組成を特
に限定するものではないが、例えば以下の〜を単独
あるいは適宜に混合して用いることができる。 中性塩型;硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硝酸ナト
リウム、硝酸カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム
等の、強酸と強塩基との反応鉛で、水溶液のPHが中性
付近のもの。 酸性塩型A;硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウ
ム、硫酸水素アンモニウム等の、二塩基性酸と一酸塩基
の等モル反応物で、水溶液のPHが1以下と非常に低い
もの。 酸性塩型B;硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、
硝酸アンモニウムの如き、強酸と弱塩基との反応物で、
水溶液のPHが3〜5程度の酸性を示すもの。 リン酸塩型;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リ
ン酸アンモニウム等のリン酸塩。 酸型;硫酸、硝酸、リン酸、塩酸、塩素酸、フッ化水
素酸等の無機酸類。
に限定するものではないが、例えば以下の〜を単独
あるいは適宜に混合して用いることができる。 中性塩型;硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硝酸ナト
リウム、硝酸カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム
等の、強酸と強塩基との反応鉛で、水溶液のPHが中性
付近のもの。 酸性塩型A;硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウ
ム、硫酸水素アンモニウム等の、二塩基性酸と一酸塩基
の等モル反応物で、水溶液のPHが1以下と非常に低い
もの。 酸性塩型B;硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、
硝酸アンモニウムの如き、強酸と弱塩基との反応物で、
水溶液のPHが3〜5程度の酸性を示すもの。 リン酸塩型;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リ
ン酸アンモニウム等のリン酸塩。 酸型;硫酸、硝酸、リン酸、塩酸、塩素酸、フッ化水
素酸等の無機酸類。
【0024】さらに、これらの電解質溶液には、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂
肪酸エステル、アルキルアンモニウムクロライド等の非
イオン型またはカチオン型の界面活性剤や、グリセリ
ン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリ
エチレングリコール等の多価アルコールを、添加助剤と
して単独にあるいは混合して適宜に加えるようにしても
よい。
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂
肪酸エステル、アルキルアンモニウムクロライド等の非
イオン型またはカチオン型の界面活性剤や、グリセリ
ン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリ
エチレングリコール等の多価アルコールを、添加助剤と
して単独にあるいは混合して適宜に加えるようにしても
よい。
【0025】このように、この実施例では、電解研磨用
波形として、全波整流波形にパルスを形成することによ
り生成した波形を用いるので、被処理金属31にはその
パルスに応じて短時間だけ瞬間的に逆極性の電流が流
れ、被処理金属31表面での脱スケールおよび不動態化
を均一に促進させることができ、被処理金属31の表面
を高品質に電解研磨することができる。
波形として、全波整流波形にパルスを形成することによ
り生成した波形を用いるので、被処理金属31にはその
パルスに応じて短時間だけ瞬間的に逆極性の電流が流
れ、被処理金属31表面での脱スケールおよび不動態化
を均一に促進させることができ、被処理金属31の表面
を高品質に電解研磨することができる。
【0026】また、パルスの時間幅やパルス数は、任意
に設定できるので、被処理金属31や電解研磨溶液等の
処理対象が変わってもその処理対象にマッチングさせる
ことができ、処理対象が変わってもフレキシブルに対応
して最良の研磨を行うことができる。
に設定できるので、被処理金属31や電解研磨溶液等の
処理対象が変わってもその処理対象にマッチングさせる
ことができ、処理対象が変わってもフレキシブルに対応
して最良の研磨を行うことができる。
【0027】上記の実施例では、単相交流を全波整流す
る場合について説明したが、三相交流を全波整流するよ
うにしてもよい。また、単相交流、三相交流を半波整流
したものをパルス化するように構成してもよい。
る場合について説明したが、三相交流を全波整流するよ
うにしてもよい。また、単相交流、三相交流を半波整流
したものをパルス化するように構成してもよい。
【0028】また、電極部材の往復摺動によって電解研
磨を行うように構成したが、被処理金属と他の電極部材
とを液槽の電解質溶液に浸漬して電解研磨を行うように
してもよい。
磨を行うように構成したが、被処理金属と他の電極部材
とを液槽の電解質溶液に浸漬して電解研磨を行うように
してもよい。
【0029】さらに、パルス波形の山と谷のレベルを所
定レベルに制御して全体として台形状の波形となるよう
にしが、この波形制御を行わずに出力するようにしても
よい。
定レベルに制御して全体として台形状の波形となるよう
にしが、この波形制御を行わずに出力するようにしても
よい。
【0030】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
電解研磨用波形として、整流波形にパルスを形成するこ
とにより生成した波形を用いるので、被処理金属にはそ
のパルスに応じて短時間だけ瞬間的に逆極性の電流が流
れ、被処理金属表面での脱スケールおよび不動態化を均
一に促進させることができ、被処理金属の表面を高品質
に電解研磨することができる。また、パルスの時間幅や
パルス数は、任意に制御できるので、被処理金属や電解
研磨溶液等の処理対象が変わってもその処理対象にマッ
チングさせることができ、処理対象が変わってもフレキ
シブルに対応して最良の研磨を行うことができる。
電解研磨用波形として、整流波形にパルスを形成するこ
とにより生成した波形を用いるので、被処理金属にはそ
のパルスに応じて短時間だけ瞬間的に逆極性の電流が流
れ、被処理金属表面での脱スケールおよび不動態化を均
一に促進させることができ、被処理金属の表面を高品質
に電解研磨することができる。また、パルスの時間幅や
パルス数は、任意に制御できるので、被処理金属や電解
研磨溶液等の処理対象が変わってもその処理対象にマッ
チングさせることができ、処理対象が変わってもフレキ
シブルに対応して最良の研磨を行うことができる。
【図1】この発明の金属表面の電解研磨装置の構成を示
すブロック図である。
すブロック図である。
【図2】電解研磨装置の構成例を概略的に示す図であ
る。
る。
【図3】全波整流波形パルス化の説明図である。
【図4】パルス波形の各種パターンを示す図である。
1,10 電源部 1A,11 整流波形発生回路 1B,12 パルス制御回路 1C,13 極性反転回路 2,20 接続部 3,30 研磨部 31 被処理金属 32 電極部材 33 モップ(帯液性物質) 110 変圧器 111 ダイオードブリッジ回路 121 波形設定部 122 パワー制御部 131,132 トランジスタ
Claims (8)
- 【請求項1】 整流波形を所定のスイッチングタイムで
極性反転させるとともにその反転部分に所定時間幅を持
たせて整流波形にパルスを形成することにより電解研磨
用波形を生成し、 その電解研磨用波形を、被処理金属を一方の電極とし電
解質溶液を媒体として形成した通電回路に通電し、 その通電によって被処理金属の電解研磨を行うことを特
徴とする金属表面の電解研磨方法。 - 【請求項2】 上記所定のスイッチングタイムおよび所
定時間幅は、被処理金属の材質、電解質溶液の種類等の
処理条件に応じて最適マッチングして設定することを特
徴とする請求項1に記載の金属表面の電解研磨方法。 - 【請求項3】 上記所定のスイッチングタイムおよび所
定時間幅は、極性反転割合が10〜40%程度となるよ
うに調整してあることを特徴とする請求項1に記載の金
属表面の電解研磨方法。 - 【請求項4】 上記パルスの数は200〜1500ヘル
ツであることを特徴とする請求項1に記載の金属表面の
電解研磨方法。 - 【請求項5】 上記整流波形の各周期でパルスが同一パ
ターンで現れるように調整してあることを特徴とする請
求項1に記載の金属表面の電解研磨方法。 - 【請求項6】 被処理金属を一方の電極とし電解質溶液
を媒体として通電回路を形成して成る研磨部と、 整流波形を出力する整流波形発生回路と、その整流波形
をパルス波形とするべく制御信号を出力するパルス制御
回路と、その制御信号を受けて整流波形発生回路からの
整流波形の極性を所定のスイッチングタイムで反転する
とともにその反転部分に所定時間幅を持たせてパルス波
形を生成し電解研磨用波形として出力する極性反転回路
と、から成る電源部と、 上記研磨部と電源部とを接続する接続部と、 を有することを特徴とする金属表面の電解研磨装置。 - 【請求項7】 上記整流波形発生回路は単相交流の整流
回路であることを特徴とする請求項1に記載の金属表面
の電解研磨装置。 - 【請求項8】 上記整流波形発生回路は多相交流の整流
回路であることを特徴とする請求項1に記載の金属表面
の電解研磨装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16451895A JPH08337898A (ja) | 1995-06-08 | 1995-06-08 | 金属表面の電解研磨方法および電解研磨装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16451895A JPH08337898A (ja) | 1995-06-08 | 1995-06-08 | 金属表面の電解研磨方法および電解研磨装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08337898A true JPH08337898A (ja) | 1996-12-24 |
Family
ID=15794692
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16451895A Pending JPH08337898A (ja) | 1995-06-08 | 1995-06-08 | 金属表面の電解研磨方法および電解研磨装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08337898A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005226146A (ja) * | 2004-02-16 | 2005-08-25 | Kami Sangyo Kiki Kk | 金属表面の電解研磨方法 |
CN103343381A (zh) * | 2013-07-08 | 2013-10-09 | 湖北交投四优钢科技有限公司 | 一种高频脉冲低温快速除锈装置及方法 |
WO2019237810A1 (zh) * | 2018-06-13 | 2019-12-19 | 陈嘉朗 | 金属表面处理装置 |
JP2021510768A (ja) * | 2018-01-26 | 2021-04-30 | ドライライテ エス.エル. | 自由固体を介したイオン輸送による金属の平滑化および研磨のための方法における電解質としてのh2so4の使用 |
-
1995
- 1995-06-08 JP JP16451895A patent/JPH08337898A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005226146A (ja) * | 2004-02-16 | 2005-08-25 | Kami Sangyo Kiki Kk | 金属表面の電解研磨方法 |
CN103343381A (zh) * | 2013-07-08 | 2013-10-09 | 湖北交投四优钢科技有限公司 | 一种高频脉冲低温快速除锈装置及方法 |
JP2021510768A (ja) * | 2018-01-26 | 2021-04-30 | ドライライテ エス.エル. | 自由固体を介したイオン輸送による金属の平滑化および研磨のための方法における電解質としてのh2so4の使用 |
WO2019237810A1 (zh) * | 2018-06-13 | 2019-12-19 | 陈嘉朗 | 金属表面处理装置 |
CN110592651A (zh) * | 2018-06-13 | 2019-12-20 | 陈嘉朗 | 金属表面处理装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041214 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050412 |