JPH08337755A - 屋外材料用表面処理剤、処理方法および処理物品 - Google Patents

屋外材料用表面処理剤、処理方法および処理物品

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JPH08337755A
JPH08337755A JP14375795A JP14375795A JPH08337755A JP H08337755 A JPH08337755 A JP H08337755A JP 14375795 A JP14375795 A JP 14375795A JP 14375795 A JP14375795 A JP 14375795A JP H08337755 A JPH08337755 A JP H08337755A
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outdoor
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Application number
JP14375795A
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English (en)
Inventor
Haruhiko Mori
晴彦 毛利
Susumu Wada
進 和田
Akira Senda
彰 千田
Masaru Nagato
大 長門
Keiko Kunimasa
恵子 國政
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 防汚染付着性、汚染除去性に優れ、さらに造
膜性、透明性、可撓性にも優れた、屋外材料用表面処理
剤、処理方法および処理物品を提供する。 【構成】 【化7】 で示される化合物または該化合物と 【化8】 で示される構造単位を有するかもしくは生成する化合物
からなり、これらの処理時の温度および時間を下地の処
理時のそれらよりも高くおよび長くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、屋外材料用表面処理剤
に関する。
【0002】また本発明は、屋外材料の表面を前記処理
剤により処理する処理方法に関する。
【0003】さらに本発明は、屋外材料の表面を前記処
理剤または前記処理方法により処理してえられる物品に
関する。
【0004】
【従来の技術】従来、美観や景観の保持のために建築外
装や車両外装などの汚れに関する分析およびその汚れの
付着を防止する方法が種々検討されている。とくに都市
部での雨水により運ばれる汚れにたいし、汚れが付着堆
積しにくい機能(防汚染付着性)、付着堆積しても洗浄
により容易に除去できる機能(汚染除去性)に優れた外
装材が求められている。
【0005】また、この防汚染付着性改良のためには物
品の表面を親水性(対水接触角を低くする)にすること
が有効であることが知られている。
【0006】そこで、種々のシリケート化合物などから
なる表面処理剤が多数提案されており、たとえば特開昭
61−221282号、特開平6−100853号、W
O94/06870号、WO95/02645号、WO
95/02462号、特開平7−82520号、特開平
7−60184号各公報などに記載されているが、造膜
性、透明性、可撓性、防汚染付着性、汚染除去性、表面
親水化の再現性などの点で満足できるものはえられてい
ないのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、防汚
染付着性、汚染除去性、表面親水化の再現性に優れ、さ
らに造膜性、透明性、可撓性にも優れた屋外材料用表面
処理剤、処理方法および処理物品を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)成分と
して式(I):
【0009】
【化5】
【0010】(式中、Rは同じかまたは異なりいずれも
炭素数1〜20の1価の有機基であって、酸素原子およ
び/またはチッ素原子を有していてもよく、nは1〜1
0の整数を表す)で示される化合物100重量部または
該化合物を加水分解してえられるシラノール基含有化合
物100重量部、(B)式(II):
【0011】
【化6】
【0012】(式中、R1は水素原子、炭素数1〜20
のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基を表
す)で示される構造単位を有するポリマーもしくはオリ
ゴマーおよび/または該構造単位を反応後生成する反応
性基を有するポリマーもしくはオリゴマー1〜100重
量部、(C)溶剤0〜500重量部、(D)触媒0〜2
0重量部および(E)式(III): XaSiY4-a (III) (式中、XはSiとの結合が非加水分解性である有機基
であって、反応性基を有しており、該反応性基がアミノ
基、水酸基、カルボキシル基、チオール基、アミド基、
ウレタン基、尿素基またはイソシアネート基であり、Y
はSiとの結合が加水分解性である有機基であり、aは
1〜3の整数を表す)で示されるシランカップリング剤
0〜50重量部からなる屋外材料用表面処理剤に関す
る。
【0013】また本発明は、前記表面処理剤により屋外
材料の表面を処理する処理方法に関する。
【0014】また本発明は、前記表面処理剤を塗布した
のち、下地の乾燥硬化温度より高い温度および/または
下地の乾燥硬化時間より長い時間で乾燥硬化させる屋外
材料の表面を処理する処理方法に関する。
【0015】また本発明は、前記表面処理剤中の(B)
成分を0〜100重量部とした表面処理剤を塗布したの
ち、下地の乾燥硬化温度より高い温度および/または下
地の乾燥硬化時間より長い時間で乾燥硬化させることに
より屋外材料の表面を処理する処理方法に関する。
【0016】さらに本発明は、前記いずれかの表面処理
剤または前記いずれかの処理方法により処理してえられ
る物品に関する。
【0017】
【作用および実施例】本発明において、防汚染付着性、
汚染除去性に優れるという効果がなぜえられるのかとい
うことについては、明らかではないが、たとえばつぎの
ようなことが考えられる。
【0018】前記(A)成分と前記(B)成分とを組み
合せてえられる第1の屋外材料用表面処理剤(以下、第
1の表面処理剤ともいう)のばあい、(A)成分と
(B)成分との親和性がよく、(A)成分が単独で凝集
したり、析出したりすることが抑制されるので、優れた
効果がえられるものと思われる。
【0019】また、前記第1の表面処理剤を塗布したの
ち、下地の乾燥硬化温度より高い温度および/または下
地の乾燥硬化時間より長い時間で乾燥硬化させること
(以下、第1の処理方法ともいう)により、処理剤と下
地との相溶性、密着性が向上したり、(B)成分を用
い、またこのような処理方法を用いることにより(A)
成分単独の凝集や析出が抑制されるので優れた効果がえ
られるものと思われる。
【0020】また表面処理剤中に(A)成分は必らず含
むが、(B)成分を含むかまたは含まないばあいでも、
そのような表面処理剤(以下、第2の表面処理剤ともい
う)を塗布したのち、下地の乾燥硬化温度より高い温度
および/または下地の乾燥硬化時間より長い時間で乾燥
硬化させること(以下、第2の処理方法ともいう)によ
り、処理剤と下地の相溶性、密着性が向上したり、
(B)成分を用いることにより(A)成分単独の凝集や
析出が抑制され、また(B)成分を用いなくてもこのよ
うな処理方法を用いることにより(A)成分単独の凝集
や析出が抑制されるので優れた効果がえられるものと思
われる。
【0021】本発明の第1の表面処理剤に用いることの
できる各成分について、つぎに説明する。
【0022】前記(A)成分の式(I)において、Rの
炭素数としては、貯蔵安定性と加水分解性とのバランス
に優れているという点から1〜20であり、1〜10で
あることが好ましく、1〜3であることがさらに好まし
い。
【0023】また、Rは酸素原子および/またはチッ素
原子を有していてもよく、とくに酸素原子を有している
と加水分解性に優れている。
【0024】さらに、nとしては、造膜性、作業性、溶
解性に優れているという点から1〜10の整数であり、
2〜10の整数であることがさらに好ましい。
【0025】また、Rとしては表面濃縮性に優れている
という点からアルキル基、水素原子の一部もしくは全部
がフッ素原子で置換されている1価の有機基が好まし
く、そのうちでも水素原子の一部もしくは全部がフッ素
原子で置換されているアルキル基が、表面濃縮性、貯蔵
安定性と加水分解性とのバランスの点からとくに好まし
い。
【0026】このようなRとしては、たとえばH(CH
2n、(CH32CH、H(CH2nC=O、F(CF
2n(CH2m、(CF32CH、H(CF2n(CH
2m、F(CF2n(CH2mC=O、H(CF2
n(CH2)mC=O、(H(CH2n2C=N、
((CH32CH)2C=N、H(CH2nC=ON
Z、(F(CF2n(CH2m2C=N、((CF3
2CH)2C=N、(H(CF2n(CH2m2C=
N、F(CF2n(CH2mC=ONZ、H(CF2n
(CH2mC=ONZ(式中、nは1〜10の整数、m
は0または1〜6の整数、Zは炭素数1〜20のアルキ
ル基を表し、フッ素原子の一部は塩素原子で置換されて
いてもよく、またRは直鎖、分岐鎖のいずれでもよい)
などがあげられる。
【0027】これらのRのうちでも、貯蔵安定性と加水
分解性とのバランス、入手の容易さに優れているという
点からH(CH2n、F(CF2n(CH2mが好まし
い。これらの具体例としては、たとえばメチル基、エチ
ル基、プロピル基などがあげられるが、とくにメチル
基、エチル基が好ましい。
【0028】前記式(I)で示される化合物の市販品と
しては、たとえばコルコート(株)製メチルシリケート
39、メチルシリケート51、エチルシリケート28、
エチルシリケート40などがあげられる。
【0029】また、本発明においては式(I)で示され
る化合物を加水分解してえられるシラノール基含有化合
物も用いることができ、そのような化合物の市販品とし
ては、たとえばコルコート(株)製HAS−1(テトラ
エトキシシランの部分加水分解物(30%イソプロパノ
ール溶液、SiO2分20%))などがあげられる。
【0030】前記(B)成分の式(II)において、R
1は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基または炭素
数6〜20のアリール基であり、(A)成分との相溶
性、入手の容易さに優れているという点から水素原子が
好ましい。
【0031】R1がアルキル基のばあい、溶解性に優れ
ているという点から炭素数1〜20であり、1〜2であ
ることが好ましい。
【0032】R1がアリール基のばあい、耐熱性に優れ
ているという点から炭素数は6〜20であり、6〜10
であることが好ましい。
【0033】R1がアルキル基のばあいの具体例として
は、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基などがあげられるが、入手の容易さ、溶解性の点から
メチル基、エチル基が好ましい。
【0034】R1がアリール基のばあいの具体例として
は、たとえばフェニル基、トリル基、ナフチル基、ビフ
ェニル基などがあげられるが、耐熱性の点からフェニル
基が好ましい。
【0035】式(II)で示される構造単位を有するポ
リマーまたはオリゴマーとしては、たとえばポリウレタ
ン、ポリアミド、ポリウレア、ポリオキサゾリン、ポリ
イミダゾール、ポリビニルアルコールなどのポリマーま
たはこれらのオリゴマーなどがあげられるが、(A)成
分との相溶性、溶解性、造膜性に優れているという点か
ら、ポリウレタン、ポリアミド、ポリウレア、ポリオキ
サゾリンが好ましく、ポリウレタンがさらに好ましい。
【0036】また、式(II)で示される構造単位を反
応後生成する反応性基を有するポリマーまたはオリゴマ
ーとしては、たとえばポリイソシアネート、ブロック化
ポリイソシアネート、ポリイソシアネートとポリオール
との組合せ、ブロック化ポリイソシアネートとポリオー
ルとの組合せなどがあげられるが、反応性、(A)成分
との相溶性、耐黄変性に優れているという点からポリイ
ソシアネート、ブロック化ポリイソシアネートが好まし
い。
【0037】前記ポリイソシアネートまたはブロック化
ポリイソシアネートとしては、たとえば2,4−トリレ
ンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4´−ジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート、リジンメチルエステルジイソシ
アネート、メチルシクロヘキシルジイソシアネート、ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、n−ペンタン−1,4−ジイソ
シアネートおよびこれらの3量体、アダクト体、ビュレ
ット体、これらの重合体で2個以上のイソシアネート基
を有するもの、これらの重合体をポリエチレングリコー
ルまたはエチレングリコールなどで変性したもの、さら
にブロック化されたイソシアネート類などがあげられ、
これらに限定されるものではないが、常温硬化が望まれ
るばあいはとくに湿気硬化タイプが好ましい。
【0038】さらに耐黄変性が望まれるばあいには非芳
香族系のイソシアネートが好ましい。
【0039】これらの市販品としては、たとえば住友バ
イエルウレタン(株)製デスモジュール、スミジュー
ル、武田薬品工業(株)製タケネート、日本ポリウレタ
ン(株)製コロネート、旭化成工業(株)製デュラネー
トなどがあげられる。
【0040】前記ポリオールとしては、たとえばアクリ
ルポリオールなどがあげられ、市販品としては、たとえ
ば三菱レイヨン(株)製ダイヤナール、大日本インキ化
学工業(株)製アクリディック、日本化成工業(株)製
ヒタロイド、三井東圧化学(株)製オレスターなどがあ
げられる。
【0041】前記ポリオールとしては、耐侯性、耐薬品
性に優れているという点からフッ素ポリオールなどもあ
げられ、たとえば特公昭60−21686号、特開平3
−121107号、特開平4−279612号、特開平
4−28707号、特開平2−232221号各公報な
どに記載されている水酸基および/またはカルボキシル
基含有の溶剤可溶性フルオロオレフィン共重合体などが
あげられ、市販品としては、たとえば旭硝子(株)製ル
ミフロン、ダイキン工業(株)製ゼッフル、セントラル
硝子(株)製セフラルコート、大日本インキ化学工業
(株)製フルオネート、東亜合成(株)製ザフロンなど
があげられる。
【0042】前記ポリオールの数平均分子量(GPCに
よる)としては、1000〜100000、より好まし
くは1500〜30000である。分子量が前記範囲内
では、硬化性、耐侯性、作業性、塗装性などがよくなる
傾向がある。好ましい水酸基価は1〜200(mgKO
H/g)、好ましい酸価は0〜200(mgKOH/
g)である。水酸基価や酸価が前記範囲内では、相溶
性、硬化性、表面処理層の耐水性、可撓性などがよくな
る傾向がある。
【0043】本発明においては、表面処理剤を(C)成
分としての溶剤で希釈して用いることができ、たとえば
キシレン、トルエン、ソルベッソ100、ソルベッソ1
50、ヘキサンなどの炭化水素系溶剤、酢酸メチル、酢
酸エチル、酢酸ブチル、酢酸エチレングリコールモノメ
チルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエー
テル、酢酸エチレングリコールモノブチルエーテル、酢
酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエ
チレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレン
グリコールモノブチルエーテル、酢酸エチレングリコー
ル、酢酸ジエチレングリコールなどエステル系溶剤、ジ
メチルエーテル、ジエチルエーテル、ジブチルエーテ
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテ
ル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレング
リコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエー
テル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチル
エーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶剤、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセト
ンなどのケトン系溶剤、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N−メチルアセトアミド、アセトアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミ
ド、N−メチルホルムアミドなどのアミド系溶剤、ジメ
チルスルホキシドのなどのスルホン酸エステル系溶剤、
メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノー
ル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール(重合度3〜100)、CF3CH2
OH、F(CF22CH2OH、(CF32CHOH、
F(CF23CH2OH、F(CF2425OH、H
(CF22CH2OH、H(CF23CH2OH、H(C
24CH2OHなどのアルコール系溶剤などがあげら
れる。
【0044】本発明においては、前記(A)成分および
/または(B)成分を硬化させるために、(D)成分と
して触媒を用いることができ、たとえば塩酸、硫酸、酢
酸、パラトルエンスルホン酸などの酸類、アンモニア、
トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミ
ン、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン
−7(DBU)、(−)−スパルテイン、4−N,N−
ジメチルアミノピリジン、モノエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、N,N,N´,N´−テトラメチル
エチレンジアミンなどのアミン類、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、カリウムt−ブ
トキシド、ナトリウムエトキシドなどのアルカリ類、水
酸化テトラメチルアンモニウム、硫酸水素テトラメチル
アンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、硫酸
水素テトラブチルアンモニウムなどの塩類、ジブチルス
ズジラウレート、ジブチルスズアセテート、ジオクチル
スズマレエート、テトライソプロピルチタネート、テト
ラブチルチタネート、トリス(アセチルアセトナト)ア
ルミニウム、テトラキス(アセチルアセトナト)ジルコ
ニウム、ジイソプロポキシ・ビス(エチルアセトアセテ
ート)チタネートなどの有機金属化合物や金属塩類など
があげられる。
【0045】本発明において、前記(E)成分として式
(III)で示されるシランカップリング剤はたとえば
前記(A)成分と前記(B)成分とを結合して相溶性を
向上したり、処理剤の耐久性を向上することなどがあげ
られる。
【0046】前記式(III)において、XはSiとの
結合が非加水分解性基である有機基であって、反応性基
を有しており、該反応性基としては、たとえばアミノ
基、水酸基、カルボキシル基、チオール基、アミド基、
ウレタン基、尿素基、イソシアネート基などがあげられ
るが、(B)成分との反応性の点からアミノ基、水酸
基、イソシアネート基が好ましい。
【0047】Yは、Siとの結合が加水分解性である有
機基であり、たとえばアルコキシル基、カルボキシル
基、オキシム基などがあげられるが、貯蔵安定性と反応
性とのバランスの点からアルコキシル基が好ましい。
【0048】aは、構造上の点から1〜4の整数であ
り、1であることが好ましい。
【0049】式(III)で示されるようなシランカッ
プリング剤としては、たとえばN−(2−アミノエチ
ル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピル
トリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメト
キシシラン、3−トリメトキシシリルプロピルイソシア
ネート、3−トリエトキシシリルプロピルイソシアネー
トなどのシランカップリング剤類、3−アミノプロピル
トリエトキシシランと3−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシランとの付加反応物、3−アミノプロピルトリ
エトキシシランとエチレングリコールジグリシジルエー
テルとの1:2付加反応物などのアミノ基含有シランカ
ップリング剤とエポキシ基含有化合物との反応物類やエ
ポキシ基含有シランカップリング剤とアミノ基含有化合
物との反応物類などがあげられるが、入手の容易さ、
(B)成分との反応性の点から3−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピルイソ
シアネートが好ましい。
【0050】本発明の第1の表面処理剤をうるための前
記各成分の混合割合としては、前記(A)成分100部
(重量部、以下同様)に対し、前記(B)成分1〜10
0部、好ましくは1〜50部であり、(B)成分をこの
範囲内で混合することにより表面親水化能、防汚染付着
性に優れているという効果がえられる。
【0051】また、必要があれば前記(A)成分100
部に対し、前記(C)〜(E)の各成分をたとえば以下
にあげる割合で混合することができる。
【0052】(C)成分の混合割合としては、50〜5
00部、好ましくは50〜300部であり、この範囲内
で混合することにより、作業性、貯蔵安定性、処理剤の
均一性に優れているという効果がえられる。
【0053】(D)成分の混合割合としては、0.01
〜20部、好ましくは0.1〜10部であり、この範囲
内で混合することにより、(A)成分および/または
(B)成分の硬化性、処理剤の貯蔵安定性やポットライ
フに優れているという効果がえられる。
【0054】(E)成分の混合割合としては、1〜5
0、好ましくは1〜10部であり、この範囲内で混合す
ることにより、(A)成分と(B)成分の相溶性や処理
剤の耐久性に優れているという効果がえられる。
【0055】本発明の第1の屋外材料用表面処理剤をう
るための各成分の混合方法としては、たとえば撹拌機付
の容器に(A)成分を入れたのち、500〜2000r
pmの速度で撹拌しながら、(B)成分を徐々に添加す
ればよく、さらに必要があるときは(C)〜(E)の各
成分を(A)成分または(B)成分に予め配合する方法
などがあげられる。
【0056】ただし、(B)成分と(E)成分とを用い
るばあいは、好ましくない副反応をさけるために、
(B)成分と(E)成分とを予め混合しておくかまたは
反応させたのち添加することが好ましい。
【0057】このようにしてえられた第1の表面処理剤
は、屋外材料の表面に処理されるが、本発明において屋
外材料としては、たとえば塗料が塗装された材料、プラ
スチックボード、金属パネル、フィルム、磁器タイル、
コンクリートなどがあげられる。
【0058】前記屋外材料の表面を前記第1の表面処理
剤で処理する方法(第1の処理方法)としては、たとえ
ば屋外材料の表面にフッ素樹脂塗料、アクリルシリコン
樹脂塗料、無機塗料などをスプレー塗装し、0〜220
℃で30秒〜10日間乾燥硬化させて、膜厚が10〜1
00μmの下地としての塗膜を形成したのち、さらに前
記第1の表面処理剤をスプレー塗装し、0〜200℃で
30秒〜10日間乾燥硬化させて、膜厚が0.01〜1
0μm、好ましくは0.1〜5μmの塗膜を形成すれば
よい。
【0059】とくに水酸基および/またはカルボキシル
基含有の溶剤可溶性フルオロオレフィン共重合体よりな
る塗膜が好ましい。
【0060】前記第1の表面処理剤の膜厚を前期範囲内
の厚さにすることにより、外観、造膜性、表面親水化性
に優れているという効果がえられる。
【0061】また本発明の第1の処理方法においては、
前記第1の表面処理剤の塗膜を形成するときの条件とし
て、下地の塗膜を形成するときの乾燥硬化温度よりも高
い温度および/または下地の塗膜を形成するときの乾燥
硬化時間よりも長い時間を採用することにより、下地と
の密着性と相溶性、防汚染付着性、汚染除去性に優れて
いるという効果がえられる。
【0062】本発明の第1の屋外材料用表面処理剤にお
いて、たとえばつぎのものが好ましくあげられる。
【0063】 (1)処理剤1−1 (A)式(I)で示される化合物 100部 (B)式(II)で示される構造単位を有する 1〜100部 ポリマーまたはオリゴマー (C)溶剤 0〜500部 (D)触媒 0〜20部 (E)式(III)で示されるシランカップリング剤 0〜50部 この処理剤は、貯蔵安定性、1液型処理剤にできるとい
う点で有利である。
【0064】 (2)処理剤1−2 (A)式(I)で示される化合物 100部 (B)式(II)で示される構造単位を反応後 1〜100部 生成する反応性基を有するポリマーまたは オリゴマー (C)溶剤 0〜500部 (D)触媒 0〜20部 (E)式(III)で示されるシランカップリング剤 0〜50部 この処理剤は、各成分の相溶性と溶解性、効果の持続性
(耐久性)の点で有利である。
【0065】 (3)処理剤1−3 (A)式(I)で示される化合物 100部 (B)式(II)で示される構造単位を有する 1〜100部 ポリマーまたはオリゴマーおよび該構造単位 を反応後生成する反応性基有するポリマーまたはオリゴマー (C)溶剤 0〜500部 (D)触媒 0〜20部 (E)式(III)で示されるシランカップリング剤 0〜50部 この処理剤は、硬化反応性の点で有利である。
【0066】 (4)処理剤1−4 (A)式(I)で示される化合物を加水分解して 100部 えられるシラノール基含有化合物 (B)式(II)で示される構造単位を有する 1〜100部 ポリマーまたはオリゴマー (C)溶剤 0〜500部 (D)触媒 0〜20部 (E)式(III)で示されるシランカップリング剤 0〜50部 この処理剤は、貯蔵安定性、親水化のしやすさの点で有
利である。
【0067】 (5)処理剤1−5 (A)式(I)で示される化合物を加水分解して 100部 えられるシラノール基含有化合物 (B)式(II)で示される構造単位を反応後生成 1〜100部 する反応性基を有するポリマーまたはオリゴマー (C)溶剤 0〜500部 (D)触媒 0〜20部 (E)式(III)で示されるシランカップリング剤 0〜50部 この処理剤は、効果の持続性(耐久性)、親水化のしや
すさの点で有利である。
【0068】 (6)処理剤1−6 (A)式(I)で示される化合物を加水分解して 100部 えられるシラノール基含有化合物 (B)式(II)で示される構造単位を有する 1〜100部 ポリマーまたはオリゴマーおよび該構造単位を 反応後生成する反応性基を有するポリマーまたはオリゴマー (C)溶剤 0〜500部 (D)触媒 0〜20部 (E)式(III)で示されるシランカップリング剤 0〜50部 この処理剤は、硬化反応性、親水化のしやすさの点で有
利である。
【0069】また、本発明の第1の処理方法において、
たとえばつぎの方法が好ましくあげられる。
【0070】 (1)前記処理剤1−1を用いたばあい 下地の塗膜の乾燥硬化条件 0〜100℃ 1分〜5時間 処理剤の塗膜の乾燥硬化条件 0〜130℃ 5分〜10時間 この方法は、処理剤と下地の密着性および相溶性、外観
の点で有利である。
【0071】 (2)前記処理剤1−2を用いたばあい 下地の塗膜の乾燥硬化条件 0〜180℃ 1分〜5時間 処理剤の塗膜の乾燥硬化条件 20〜200℃ 5分〜10時間 この方法は、処理剤と下地の密着性および相溶性、外観
の点で有利である。
【0072】 (3)前記処理剤1−3を用いたばあい 下地の塗膜の乾燥硬化条件 0〜180℃ 1分〜5時間 処理剤の塗膜の乾燥硬化条件 20〜200℃ 5分〜10時間 この方法は、処理剤と下地の密着性および相溶性、外観
の点で有利である。
【0073】 (4)前記処理剤1−4を用いたばあい 下地の塗膜の乾燥硬化条件 0〜100℃ 30秒〜3時間 処理剤の塗膜の乾燥硬化条件 0〜130℃ 30秒〜5時間 この方法は、処理剤と下地の密着性および相溶性、外観
の点で有利である。
【0074】 (5)前記処理剤1−5を用いたばあい 下地の塗膜の乾燥硬化条件 0〜180℃ 30秒〜3時間 処理剤の塗膜の乾燥硬化条件 20〜200℃ 30秒〜5時間 この方法は、処理剤と下地の密着性および相溶性、外観
の点で有利である。
【0075】 (6)前記処理剤1−6を用いたばあい 下地の塗膜の乾燥硬化条件 0〜180℃ 30秒〜3時間 処理剤の塗膜の乾燥硬化条件 20〜200℃ 30秒〜5時間 この方法は、処理剤と下地の密着性および相溶性、外観
の点で有利である。
【0076】つぎに、本発明の第2の処理方法について
説明する。
【0077】前記したように、第2の処理方法において
用いる第2の表面処理剤としては、(i)(B)成分を
含まないばあいと、(ii)(B)成分を含むばあいと
がある。
【0078】(i)(B)成分を含まないばあい すなわち、(A)成分と必要によっては(C)〜(E)
の各成分とからなる第2の表面処理剤において用いる
(A)成分としては、前記第1の表面処理剤においてあ
げたものと同じものを用いることができるが、これらの
うちでも、親水化性、作業性の点からエチルシリケート
40、メチルシリケート51、HAS−1(いずれもコ
ルコート(株)製)が好ましい。
【0079】(C)〜(E)成分としては、第1の表面
処理剤と同じものを用いることができる。
【0080】(A)成分と(C)〜(E)の各成分との
混合割合や混合方法も、(B)成分を用いないというこ
と以外は第1の表面処理剤のばあいと同じである。
【0081】第2の処理方法のうちの(i)において用
いる屋外材料、処理方法も、(B)成分を用いないとい
うこと以外は第1の処理方法と同じである。
【0082】さらに、第2の処理方法のうちの(i)に
おいて用いる第2の表面処理剤としての好ましくあげら
れるもの、また第2の処理方法のうちの(ii)におい
て処理方法としての好ましくあげられる方法としては、
(B)成分を用いないということ以外は第1の処理方法
と同じである。
【0083】(ii)(B)成分を含むばあい このばあい、第1の処理方法において用いる各成分、そ
の混合割合、混合方法、屋外材料、処理方法、表面処理
剤として好ましくあげられるもの、処理方法として好ま
しくあげられるものなどと同じである。
【0084】つぎに、本発明を実施例に基いてさらに具
体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるも
のではない。
【0085】配合例1 コルコート(株)製エチルシリケート40(テトラエト
キシシランの平均5量体)100g、日本ポリウレタン
(株)製ポリウレタン樹脂ニッポラン5128(固形分
30%)70.0gをメチルエチルケトン50.0gに
加えよく混合した。これを組成物1とする。
【0086】配合例2 コルコート(株)製エチルシリケート40(テトラエト
キシシランの平均5量体)100g、住友バイエルウレ
タン(株)製ポリイソシアネート(湿気硬化タイプ)で
あるデスモジュールE3265(固形分65%)30.
0gを酢酸ブチル100gに加えよく混合した。これを
組成物2とする。
【0087】配合例3 コルコート(株)製エチルシリケート40(テトラエト
キシシランの平均5量体)100g、住友バイエルウレ
タン(株)製ポリイソシアネートであるデスモジュール
E3265(固形分65%)30.0g、3−トリエト
キシシリルプロピルイソシアネート5.0gを酢酸ブチ
ル100gに加えよく混合した。これを組成物3とす
る。
【0088】配合例4 コルコート(株)製エチルシリケート40(テトラエト
キシシランの平均5量体)100g、住友バイエルウレ
タン(株)製ポリイソシアネートであるデスモジュール
E3265(固形分65%)30.0g、3−トリエト
キシシリルプロピルイソシアネート5.0g、ジブチル
スズジラウレートの1%酢酸ブチル溶液2.0gを酢酸
ブチル100gに加えよく混合した。これを組成物4と
する。
【0089】配合例5 住友バイエルウレタン(株)製ポリイソシアネートであ
るデスモジュールE3265(固形分65%)30.0
gにジメチルホルムアミド20.0gに溶解させた3−
アミノプロピルトリエトキシシラン0.2gを加え反応
させる。これにコルコート(株)製エチルシリケート4
0(テトラエトキシシランの平均5量体)100g、3
−トリエトキシシリルプロピルイソシアネート1.0
g、メチルエチルケトン50.0gを加えよく混合し
た。これを組成物5とする。
【0090】配合例6 コルコート(株)製エチルシリケート40(テトラエト
キシシランの平均5量体)100g、日本ポリウレタン
(株)製ポリイソシアネートであるコロネートHX6.
0g、3−トリエトキシシリルプロピルイソシアネート
5.0g、ダイキン工業(株)製フッ素ポリオールであ
るゼッフルGK−510(水酸基価60、酸価9、固形
分50%)30.0gを酢酸ブチル100gに加えよく
混合した。これを組成物6とする。
【0091】配合例7 住友バイエルウレタン(株)製ポリイソシアネートであ
るデスモジュールE3265(固形分65%)30.0
gにジメチルホルムアミド20.0gに溶解させた3−
アミノプロピルトリエトキシシラン0.2gを加え、つ
ぎに3−トリエトキシシリルプロピルイソシアネート
1.0gを加え反応させる。これにコルコート(株)製
エチルシリケート40(テトラエトキシシランの平均5
量体)100g、ダイキン工業(株)製フッ素ポリオー
ルであるゼッフルGK−510(水酸基価60、酸価
9、固形分50%)20.0g、メチルエチルケトン5
0.0gを加えよく混合した。これを組成物7とする。
【0092】配合例8 コルコート(株)製メチルシリケート51(テトラメト
キシシランの平均4量体)100gに、酢酸ブチル10
0gを加えよく混合した。これを組成物8とする。
【0093】配合例9 コルコート(株)製メチルシリケート51(テトラメト
キシシランの平均4量体)100gに、住友バイエルウ
レタン(株)製ブロック化イソシアネートであるBL−
4165(イソホロンジイソシアネート系(IPDI
系))を5.0g、酢酸ブチル100gを加えよく混合
した。これを組成物9とする。
【0094】配合例10 コルコート(株)製メチルシリケート51(テトラメト
キシシランの平均4量体)100gに、住友バイエルウ
レタン(株)製ブロック化イソシアネートであるBL−
4165(IPDI系)を3.0g、ダイキン工業
(株)製フッ素ポリオールであるゼッフルGK−510
(水酸基価60、酸価9、固形分50%)を3.0g、
ジブチルスズジラウレートの1%酢酸ブチル溶液を2.
0g、酢酸ブチル100gを加えよく混合した。これを
組成物10とする。
【0095】配合例11 ダイキン工業(株)製フッ素ポリオールであるゼッフル
GK−510(水酸基価60、酸価9、固形分50%)
100.0gにコルコート(株)製エチルシリケート4
0(テトラエトキシシランの平均5量体)15.0g、
日本ポリウレタン(株)製ポリイソシアネートであるコ
ロネートHX10.5g、酢酸ブチル100.0gを加
えよく混合した。これを組成物11とする。
【0096】配合例12 コルコート(株)製シラノール基含有シラン化合物であ
るHAS−1(テトラエトキシシランの加水分解縮合
物、酸性、イソプロパノール溶液)100.0g、ダイ
キン工業(株)製フッ素ポリオールであるゼッフルGK
−510(水酸基価60、酸価9、固形分50%)8
0.0g、酢酸ブチル100gを加えよく混合した。こ
れを組成物12とする。
【0097】なお、日本合成ゴム(株)製の無機塗料グ
ラスカのT2101およびT2202をそれぞれ組成物
2101および組成物2202とする。
【0098】実施例1〜7および比較例1〜4 ダイキン工業(株)製のフッ素ポリオールであるゼッフ
ルGK−500(水酸基価60、酸価0、固形分60w
t%)208gにCR−95(酸化チタン、石原産業
(株)製)250g、酢酸ブチル100g、ガラスビー
ズ800gを加え、卓上グラインドミル(三枚羽式)に
より1500rpmで1時間かけて撹拌し分散した。ガ
ラスビーズをろ別により除き、分散液429.4gをえ
た。
【0099】これにゼッフルGK−500を224.7
g、酢酸ブチルを115.4g加え、よく混合しこれを
GK−500白ベース(顔料/樹脂=0.833重量
比)とした。この白ベース100gに武田薬品工業
(株)製イソシアネートであるタケネートD−140N
(IPDI系)12.7g(NCO/OH=1)、酢酸
ブチル80gを加えよく混合した。
【0100】この塗装用組成物をスプレー塗装によりA
M−712処理アルミ板(厚さ0.5mm、7cm×1
5cm)に塗装し、室温で2日間かけて硬化させ、膜厚
が約30μmの塗膜を形成した。
【0101】この塗膜に、表1に示す組成物をスプレー
塗装により塗装し、表1に示す乾燥硬化条件で硬化さ
せ、表1に示す膜厚の塗膜を形成して試験片をえ、つぎ
の試験を行った。
【0102】試験はつぎのように行った。
【0103】試験片を大阪府下都市部の3階建て建築物
の屋上に南向きに30度の傾斜角度で設置し、初期外観
ならびに3か月間および6か月間この屋外曝露を行った
のちの汚染付着性および曝露後外観について、つぎのよ
うに評価した。
【0104】初期外観:異常がないときをA、わずかに
はだあれのときをB、少しツヤ引のときをC、少しにご
りがあるときをD、異常があるときをEとして評価し
た。
【0105】汚染付着性:塗膜の初期明度と屋外曝露後
明度との差(−ΔL*)をスガ試験機(株)製カラーコ
ンピューターSM−4型を用いて測定し、−ΔL*が0
〜2未満のときをA、2〜5未満のときをB、5〜8未
満のときをC、8〜10未満のときをD、10以上のと
きをEとして評価した。
【0106】曝露後外観:初期外観と同様の方法により
評価した。
【0107】結果を表1に示す。
【0108】実施例8〜10 実施例1において調製したGK−500白ベース100
gに住友バイエルウレタン(株)製ブロック化イソシア
ネートであるBL−4165(IPDI系)を16.6
g(NCO/OH=1)、酢酸ブチルを80g加えよく
混合した。この塗装用組成物をスプレー塗装によりAM
−712処理アルミ板(厚さ0.5mm、7cm×15
cm)に塗装し、150℃20分で硬化させた。
【0109】この塗膜に、表1に示す組成物をスプレー
塗装により塗装し、表1に示す乾燥硬化条件で硬化さ
せ、表1に示す膜厚の塗膜を形成して試験片をえ、実施
例1と同様の試験を行った。結果を表1に示す。
【0110】
【表1】
【0111】参考実験 表面処理された物品の表面状態を考察するために、実施
例9でえられた試験片の表面の対水接触角とXPSの測
定を行った。
【0112】対水接触角の測定条件:液滴法により空気
中で測定した。
【0113】XPSの測定条件:光電子分光装置(島津
製作所製、ESCA−750)により測定し、F1s、S
2pの積分強度を検出感度で補正し、原子組成比F/S
iを計算した。
【0114】 励起X線:Mg、Kα線(1253.6ev) X線出力:8KV−50mA 真空度:3×10-8Torr これらの測定結果をつぎに示す。
【0115】処理直後の対水接触角;70° 暴露後の対水接触角 ;40° 暴露後のF/Si ;0.325 参考実験の結果より、表面状態を推察すると、処理直後
には表面にR−O−Si基があり疎水性を示すが、暴露
中にR−O−Si基は大気中の水分により加水分解し、
Si−OH基を生成する。これにより表面が親水化して
防汚染付着性が著しく向上したものと考えられる。
【0116】また、F/Siの値が0でなく有意の値を
示していることより、表面処理剤の層はきわめて薄い
か、または処理剤が下地のフッ素塗膜中にかなりの割合
で浸透(拡散)しているものと推察できる。
【0117】
【発明の効果】以上の結果から明らかなように、本発明
の第1の表面処理剤は、防汚染付着性、外観に優れたも
のである。
【0118】また、本発明の第1の表面処理剤を用いた
処理方法は、防汚染付着性、下地との密着性と相溶性、
外観に優れたものである。
【0119】また、本発明の第2の処理方法は、防汚染
付着性に優れたものである。
【0120】さらに本発明の物品は、長期にわたる美観
に優れたものである。
フロントページの続き (72)発明者 千田 彰 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 長門 大 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 國政 恵子 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)式(I): 【化1】 (式中、Rは同じかまたは異なりいずれも炭素数1〜2
    0の1価の有機基であって、酸素原子および/またはチ
    ッ素原子を有していてもよく、nは1〜10の整数を表
    す)で示される化合物100重量部または該化合物を加
    水分解してえられるシラノール基含有化合物100重量
    部、(B)式(II): 【化2】 (式中、R1は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基
    または炭素数6〜20のアリール基を表す)で示される
    構造単位を有するポリマーもしくはオリゴマーおよび/
    または該構造単位を反応後生成する反応性基を有するポ
    リマーもしくはオリゴマー1〜100重量部、(C)溶
    剤0〜500重量部、(D)触媒0〜20重量部および
    (E)式(III): XaSiY4-a (III) (式中、XはSiとの結合が非加水分解性である有機基
    であって、反応性基を有しており、該反応性基がアミノ
    基、水酸基、カルボキシル基、チオール基、アミド基、
    ウレタン基、尿素基またはイソシアネート基であり、Y
    はSiとの結合が加水分解性である有機基であり、aは
    1〜3の整数を表す)で示されるシランカップリング剤
    0〜50重量部からなる屋外材料用表面処理剤。
  2. 【請求項2】 式(I)においてRがアルキル基である
    請求項1記載の屋外材料用表面処理剤。
  3. 【請求項3】 式(I)においてRの水素原子の一部ま
    たは全部がフッ素原子で置換されている請求項1または
    2記載の屋外材料用表面処理剤。
  4. 【請求項4】 (B)成分と(E)成分とを予め混合ま
    たは反応させてえられる請求項1〜3のいずれかに記載
    の屋外材料用表面処理剤。
  5. 【請求項5】 (B)成分が含フッ素化合物である請求
    項1〜4のいずれかに記載の屋外材料用表面処理剤。
  6. 【請求項6】 (B)成分のうち式(II)で示される
    構造単位を有するポリマーまたはオリゴマーが、ポリウ
    レタン、ポリアミド、ポリウレアまたはポリオキサゾリ
    ンである請求項1〜5のいずれかに記載の屋外材料用表
    面処理剤。
  7. 【請求項7】 (B)成分のうち式(II)で示される
    構造単位を反応後生成する反応性基を有するポリマーま
    たはオリゴマーが、ポリイソシアネートまたはブロック
    化ポリイソシアネートである請求項1〜5のいずれかに
    記載の屋外材料用表面処理剤。
  8. 【請求項8】 (B)成分が、ポリイソシアネート、ブ
    ロック化ポリイソシアネートおよび/または溶剤可溶性
    で水酸基を有しているフルオロオレフィン共重合体であ
    る請求項1〜5のいずれかに記載の屋外材料用表面処理
    剤。
  9. 【請求項9】 式(I)においてRがメチル基またはエ
    チル基であり、nが2〜10の整数である請求項1〜8
    のいずれかに記載の屋外材料用表面処理剤。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の屋外
    材料用表面処理剤により屋外材料の表面を処理する処理
    方法。
  11. 【請求項11】 (A)式(I): 【化3】 (式中、Rは同じかまたは異なりいずれも炭素数1〜2
    0の1価の有機基であって、酸素原子および/またはチ
    ッ素原子を有していてもよく、nは1〜10の整数を表
    す)で示される化合物100重量部または該化合物を加
    水分解してえられるシラノール基含有化合物100重量
    部、(B)式(II): 【化4】 (式中、R1は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基
    または炭素数6〜20のアリール基を表す)で示される
    構造単位を有するポリマーもしくはオリゴマーおよび/
    または該構造単位を反応後生成する反応性基を有するポ
    リマーもしくはオリゴマー0〜100重量部、(C)溶
    剤0〜500重量部、(D)触媒0〜20重量部および
    (E)式(III): XaSiY4-a (III) (式中、XはSiとの結合が非加水分解性である有機基
    であって、反応性基を有しており、該反応性基がアミノ
    基、水酸基、カルボキシル基、チオール基、アミド基、
    ウレタン基、尿素基またはイソシアネート基であり、Y
    はSiとの結合が加水分解性である有機基であり、aは
    1〜3の整数を表す)で示されるシランカップリング剤
    0〜50重量部からなる屋外材料用表面処理剤を塗布し
    たのち、下地の乾燥硬化温度より高い温度および/また
    は下地の乾燥硬化時間より長い時間で乾燥硬化させるこ
    とにより屋外材料の表面を処理する処理方法。
  12. 【請求項12】 下地がフッ素樹脂塗膜である請求項1
    1に記載の処理方法。
  13. 【請求項13】 下地が水酸基および/またはカルボキ
    シル基含有の溶剤可溶性フルオロオレフィン共重合体よ
    りなる塗膜である請求項12に記載の処理方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜9のいずれかに記載の屋外
    材料用表面処理剤を塗布したのち、下地の乾燥硬化温度
    より高い温度および/または下地の乾燥硬化時間より長
    い時間で乾燥硬化させる請求項10記載の処理方法。
  15. 【請求項15】 請求項1〜9のいずれかに記載の屋外
    材料用表面処理剤または請求項10、11、12、13
    もしくは14記載の処理方法により処理してえられる物
    品。
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JP2002226789A (ja) * 2000-11-30 2002-08-14 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 耐汚染性塗料組成物
WO2010110166A1 (ja) * 2009-03-25 2010-09-30 ダイキン工業株式会社 低汚染性常温硬化型塗料組成物
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